説明

水位測定装置、水位測定方法

【課題】温度変化および大気圧変動による測定結果への影響を相殺し、特別なハードウエアおよびソフトウエアの追加をすることなく精度の高い測定を実現。
【解決手段】水位測定装置は、密閉されたハウジングと、その前記ハウジングは大気圧を導入する大気圧導入部と観測点の水位の水圧を導入する水圧導入部とを備え、大気圧導入部には、導入された大気圧圧力の圧力変化により伸縮する第1の受圧素子が設置され、 水圧導入部には、導入された水圧の変化により伸縮する第2の受圧素子が設置され、第1の受圧素子に該受圧素子の伸縮を検出する大気圧用FBGを配置し、第2の受圧素子に該受圧素子の伸縮を検出する水圧用FBGを配置し、大気圧用FBGと水圧用FBGとが光ファイバを介して接続されている。
そして光ファイバの片端から光信号を印加し、反射された光信号の内、大気圧用FBGに対応する波長の変化と水圧用FBGの波長の変化とに基づいて水位を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主にダム、湖等の屋外や下水道施設等の悪環境下で水位の継続的な観測・監視に好適な水位測定装置及び水位測定方法に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2003−28697号公報
【特許文献2】特開平9−33316号公報
【特許文献3】特開2001−83031号公報
【背景技術】
【0003】
従来、圧力式の水位測定装置は水位を測定する流体の圧力をハウジングの内外の差圧に応じて伸縮するベローズ又はダイアフラム等の受圧部のひずみ量によって測定する液体の圧力と大気圧の差圧から水位を得ているため、受圧部内側つまりハウジング内部を大気圧に保つ必要がある。
【0004】
図8、9に特許文献1の水位計を示す。図8は水位計の側面のフレーム34を外した状態の図である。図9は水位計に保護カバーと防水ケースを取付け、風船31を大気圧導入パイプの先端に取り付けた状態の図である。
特許文献1に記載のものは、図8に示すように観測点の水圧を受けるベローズ37によって動くシャフト40の変位量を超弾性合金の線バネ38で縮小し、その線バネ38に光ファイバ33に設けた圧力測定用のFBG素子33aを固定し、その素子33aの伸び歪による光の反射波長変化から歪量に比例する水位を求める。また、フレーム34に設けた止め具36、35間に線バネ38と同一長さの超弾性合金線39を張り、その線39に固定したFBG素子33bで水温を測定し、さらに、この素子33bを利用して測定圧力値の補正を行うようにしている。(FBG素子とはファイバーブラッググレーティングのことである。以下これをFBGで表す。)
【0005】
また、図9に示すように、大気圧下におかれ先端が密閉されている大気圧導入パイプ32には、内部の圧力を大気圧と同圧にする風船31が取付けられている。特許文献1に記載のものにおいては、大気圧導入パイプ32に付けられた風船31によってハウジング内部を大気圧に保つようにしている。
【0006】
特許文献2に記載のものは、上下水道,農業用水,貯水池の水位や水路の流量を測定する投込式水位計の大気圧導入による大気圧変動応答遅れ誤差をなくし、センサや電子回路の劣化を防止するために、水中に没して設置される検出器と水面上に設置される変換器を中空パイプ入りケーブルで接続した投込式水位計であって、中空パイプ入りケーブルの電線間の介在物がイオンガス吸着繊維であり、樹脂パイプにはパイプ壁を貫通する微小な通気孔を有し、この中空パイプを用いてハウジング内に直接外気を導入する構成となっている。
【0007】
特許文献3に記載のものは、密閉されている圧力計内部に外圧用のFBGと大気圧用のFBGを配置した構成となっており、湿気や水等の侵入がなく、かつ大気圧変動や温度による圧力計内部の圧力変動による影響を受けずに、外部圧力を測定して水位を求めることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来の圧力式水位計は、ハウジング内部を大気圧に調整するために、大気圧導入管を用いて直接大気を導入するか、大気圧導入管にゴム等を使用した調圧機構を設けている。これらの従来例においては、屋外や下水処理施設等で長期間使用した場合、大気導入や調圧機構等からの透過による湿分や各種ガスの侵入によりハウジング内に設けられている光部品や構成部材の汚染、腐食等により不具合が生じるおそれがあり、長期間の連続使用に適さないものであった。
【0009】
また、測定対象の圧力変化は、真の圧力変化とその他の要因、例えば温度変化の要因もあるため、これらの要因を分離するために、別に温度補償のためのハードウエアおよびソフトウエアを追加する必要があった。
さらに、圧力計が密閉構造であっても、その密閉度が不十分であり、測定精度もよくなかった。
【0010】
本発明は、水位計のハウジング内に湿分や粉塵、腐食性ガスの侵入を防止し、検出器等の構成部材の劣化を防ぎ、連続的な長期使用に耐え、高精度な測定のできる簡易な水位測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の水位測定装置は、密閉されたハウジングと、前記ハウジングは、大気圧を導入する大気圧導入部と観測点の水位の水圧を導入する水圧導入部とを備え、前記大気圧導入部には、導入された大気圧圧力の圧力変化により伸縮する第1の受圧素子が設置され、前記水圧導入部には、導入された水圧の変化により伸縮する第2の受圧素子が設置され、前記第1の受圧素子と前記第2の受圧素子が同一の寸法および構造であり、前記第1の受圧素子に該受圧素子の伸縮を検出する大気圧用FBGを配置し、前記第2の受圧素子に該受圧素子の伸縮を検出する水圧用FBGを配置し、前記大気圧用FBGと前記水圧用FBGとが光ファイバを介して接続され、前記光ファイバの片端から光信号を印加し、反射された光信号の内、前記大気圧用FBGに対応する波長の変化と前記水圧用FBGの波長の変化とに基づいて水位を算出する。
【0012】
本発明の水位測定方法は、大気圧の変化と観測点の水圧の変化をFBGにより波長の変化として検出し,該波長の変化から観測点の水位を算出する水位測定方法であって、前記FBGを接続する光ファイバの片端より所定の光信号を印加し、反射された光信号の内、前記FBGから反射した大気圧の変化に相当する光波長の変位と水圧の変化に相当する光波長の変位とに基づいて水位を算出する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1の特徴は、密閉されたハウジングを備えることで、ハウジング内部への湿分、粉塵や腐食性ガス等の侵入を防止し、ハウジング内部を清浄に保ち、高い耐久性を得ることができる。
第2の特徴は、ハウジング内部に設けられた複数の受圧素子の測定結果を用いて温度や大気圧の変動の影響を取り除き、高精度な測定を可能とすることができる。
第3の特徴は、FBGを用いることで複数のひずみ検出器を1系統の光学系で扱うことができ、小型で安価な水位計が得られるとともに、簡易な構成で同時多点計測も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1の実施の形態の水位測定装置の図である。
【図2】第2の実施の形態の水位測定装置の図である。
【図3】FBGを光ファイバで直列接続した図である。
【図4】FBGを光ファイバに並列接続した図である。
【図5】3個のFBGを光ファイバに直列接続し、その3個毎の単位で光ファイバに並列接続した図である。
【図6】3個のFBGを光ファイバに並列接続し、その3個毎の単位で光ファイバに並列接続した図である。
【図7】FBGを直列接続し、光信号の透過光をモニタして測定する方法の図である。
【図8】特許文献1に記載されている光ファイバ水位計の側面のフレームを外した状態の図である。
【図9】特許文献1に記載されている光ファイバ水位計の保護カバーと防水ケースを取付け、風船を大気圧導入パイプの先端に取り付けた状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を次の順序で説明する。
<1.第1の実施の形態>
<2.第2の実施の形態>
【0016】
<1.第1の実施の形態>

図1は第1の実施の形態の水位測定装置を表した図である。図1に示すように、水位測定装置1は、ハウジング7、受圧素子2、受圧素子25、FBG4、FBG5および光ファイバ13で構成できる。
【0017】
ハウジング7は、水位測定装置1の本体である。ハウジング7はステー8を介して水中に固定できる。ハウジング7は密封されており、受圧素子2、受圧素子25が設けられている。受圧素子としてダイアフラム等を使用することができる。
【0018】
ハウジング7には中空部9が設けられ、大気圧が大気圧導入パイプ27を介して、この中空部9に導入できる。受圧素子25が中空部9に大気圧の変化に応じて収縮するように取り付けられている。この受圧素子25によりハウジング7の内部と外部(大気圧側)が隔離されることになりハウジング7は確実に密封性が保たれる。
また、中空部9の受圧素子25と接触する側の面積は受圧素子25側の面積の大きさ以上となっている。これにより安定して大気圧を受圧素子25に伝達できる。
同様に、ハウジング7には中空部42が設けられ、観測点の水位の水圧が静圧導入孔24から導入できる。受圧素子2が中空部42に水圧の変化に応じて収縮するように取り付けられている。この受圧素子2によりハウジング7の内部と外部(水圧側)が隔離されることになりハウジング7は確実に密封性が保たれる。
さらに、中空部42の受圧素子2と接触する側の面積は受圧素子2側の面積の大きさ以上となっている。これにより安定して水圧を受圧素子2に伝達できる。
以上の構造により、受圧素子2と受圧素子25は同一の寸法および構造とすることができる。すなわち、同一サイズで同一形状の部品又は部材でもよい。これにより、全体構造が簡易化されるとともに、受圧素子間で発生する検出誤差を抑えることができ、圧力変化の正確な検出が可能となる。
【0019】
受圧素子2と受圧素子25には、FBG5とFBG4がそれぞれ取り付けられている。FBG5とFBG4は、光ファイバ12で接続される。FBG5とFBG4との接続は直列接続、並列接続のいずれでもよい。
光ファイバ12は光ファイバフィードスルー11を介してハウジング7の外部に導かれ、光カプラ13により2つに分岐している。分岐した一方の端子が送信側14とされる。他方が受信側15とされる。
【0020】
測定においては、送信側14から広帯域の光信号16が印加される。この光信号16は、SLD(Super luminescent Diode)光源が好適とされる。印加された光信号はFBG4、FBG5により各FBGに対応する特定の波長の光を反射する。FBG4とFBG5で波長が相異している。例えば、FBG4からの反射光17は波長λ1である。FBG5からの反射光の波長18はλ2とすることができる。この反射光は光スペクトラムアナライザで測定可能である。
【0021】
反射光の波長は、受圧素子の伸縮により波長が変化する。図1に示すように、例えば、FBG4からの反射光17の波長がλ1'からλ1に変化する。FBG5からの反射光18の波長も変化する。
FBG4の反射光17およびFBG5の反射光18の波長の変化量に基づいて計算することにより、大気圧の変動と温度変化の影響を除去し水圧を正確に算出し、観測点の水位を求めることができる。
【0022】
受圧素子の伸縮の検出にFBGを使用した場合の計算方法を簡単に以下に説明する。
受圧素子25と受圧素子2に取り付けられたFBG4とFBG5により、受圧素子25と受圧素子2の伸縮をFBG4とFBG5からの反射光の波長の変化として検出し、その差をとることにより観測点の水位の水圧を以下のように算出する。
【0023】
受圧素子25に取り付けられたFBG4からの反射光のブラッグ波長(λ1)は次式で表される。
(Δλ1)/(λ1)=∫(Δp1−Δp0)+∫(Δt) ……式(1)
ここで、p1は大気圧、p0は水温等により変化するハウジング内部の圧力、tは受圧素子25等の熱膨張による収縮を示す。
【0024】
受圧素子2に取り付けられたFBG5のブラッグ波長(λ2)は次式で表される。
(Δλ2)/(λ2)=∫(Δp2−Δp0)+∫(Δt) ……式(2)
ここで、Δp2は観測点の水位に相当する水の水圧(静圧)を示す。
【0025】
式(2)−式(1)より、
∫(Δp2)−∫(Δp1)={(Δλ2)/(λ2)}−{(Δλ1)/(λ1)} ……式(3)
式(3)のとおり、圧力は波長の変化のみから求めることができる。式(2)と式(1)の差をとったことにより、結果としてハウジング内の圧力変動や構成部材の熱膨張による収縮の影響が相殺でき、観測点の水位にあたる圧力を正確に得ることができる。
【0026】
また、その値は全てFBGのブラッグ波長の変化から得られるので、各FBGの直列接続又は分岐接続により光ファイバで一纏めに接続して、前述のSLD(Super luminescent Diode)光源等の一定の帯域をもつ光源より、その光ファイバの片端から光信号を入射し、その反射光若しくは透過光を光スペクトルアナライザーで各FBGに対応する波長(例えばλ1、λ2)を測定しその差を求めることにより、1系統の測定で水位(圧力)を測定することが可能となる。
【0027】
また、中心波長の異なるFBGを実装した複数の検出器を直列又は分岐接続してネットワークを構成すれば、1系統の測定系にて多点同時計測が可能となる。
【0028】
また、本検出器に流体を測定する受圧素子や温度計測用のFBGを追加することにより、水位に加えて流速や水温も同時に1系統の光学測定系で計測することができる。また、本検出器複数台を1系統光学系で扱うことも可能であり、同時多点多項目計測の総合観測システムの構築も可能となる。
【0029】
図3〜図6はハウジング7を4つとして、複数のFBGを光ファイバ26で接続する場合の接続態様を示している。接続態様は種々の態様が考えられるが、これらに限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で様々な態様を採用できる。
図3は各FBGを直列接続した場合を表している。図4は各FBGを並列接続した場合を表している。カプラ20により光ファイバ26に接続される。
図5は、ハウジング7内のFBGは直列接続とし、ハウジング7毎に並列接続とした場合である。
図6は、ハウジング7内のFBGは並列接続とし、ハウジング7毎に並列接続とした場合である。
【0030】
図7は、FBGからの反射光を解析するという実施の形態の変形例を示すものである。この変形例では、光ファイバ26の送信側14から光信号16を印加し、各FBGを通過してきた光信号を受信し、各FBGに対応する波長の光信号を解析し各受圧素子の伸縮を検出するものである。受信した光信号は、印加した光信号16が例えばλ1、λ2、λ3等の波長でフィルタリングされた特性となっている。この波長の変位が受圧素子の伸縮に相当する。例えば、図に示すようにλ1'〜λ1に変動する。
【0031】
<2.第2の実施の形態>

図2は第2の実施の形態の水位測定装置10を表した図である。流速を測定するための実施例である。図2に示すように、第1の実施の形態に対し受圧素子3、FBG6を付加したものである。以下、既に説明した部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
【0032】
図2に示すように、受圧素子3はハウジング7の受圧素子2と同水位となる位置に備えられている。受圧素子3には受圧素子3の伸縮を検出するためのFBG6を取り付けている。
動圧導入孔23と静圧導入孔28が水平に配置され、水流が中空部42と中空部29に導入できるようになっている。
ハウジング7の下部には、受圧素子25を設けている。中空部9には大気圧が大気圧導入パイプ27を介して導入されている。
中空部9、中空部29、中空部42のそれぞれが受圧素子と接触する側の面積は受圧素子側の面積の大きさ以上となっている。これにより安定して水圧を受圧素子25、受圧素子3、受圧素子2に伝達できる。
以上の構造により、受圧素子2、受圧素子3および受圧素子25は同一の寸法および構造とすることができる。すなわち、同一サイズで同一形状の部品又は部材でもよい。これにより、全体構造が簡易化されるとともに、受圧素子間で発生する検出誤差を抑えることができ、圧力変化の正確な検出が可能となる。
【0033】
受圧素子3、受圧素子2および受圧素子25に取り付けられているFBG6、FBG5とFBG4は、光ファイバ12で接続される。光ファイバ12は光ファイバフィードスルー11を介してハウジング7の外部に導かれ、光カプラ13により2つに分岐している。分岐した一方の端子が送信側14とされる。他方が受信側15とされる。FBG6、FBG5およびFBG4との接続は直列接続、並列接続のいずれでもよい。
【0034】
流速を測定する場合の方法について以下に説明する。
受圧素子3に取り付けられたFBG6からの反射光のブラッグ波長(λ1)は次式で表される。
(Δλ3)/(λ3)=∫(Δp3−Δp0)+∫(Δt) ……式(4)
ここで、p3は流速を測定する流体の動圧を示す。
【0035】
受圧素子2に取り付けられたFBG5のブラッグ波長(λ2)は次式で表される。
(Δλ2)/(λ2)=∫(Δp2−Δp0)+∫(Δt) ……式(5)
ここで、Δp2は流速を測定する流体の静圧を示す。
【0036】
式(4)−式(5)より、
∫(Δp3)−∫(Δp2)={(Δλ3)/(λ3)}−{(Δλ2)/(λ2)} ……式(6)
式(6)のとおり、水の動圧と静圧の差圧が波長の変化のみから求められる。この値から、ベルヌーイの定理に基づき観測点の流速を得ることができる。式(5)と式(4)の差をとったことにより、ハウジング内圧力の変動や構成部材の熱膨張による収縮の影響が相殺でき、正確な値を得ることができる。
【符号の説明】
【0037】
1 水位測定装置、2、3、25 受圧素子、4、5、6、33a、33b FBG、7 ハウジング、8 ステー、9、28、42 中空部、10 流速測定装置、11 光ファイバフィードスルー、12、26、33 光ファイバ、13、20、21 光カプラ、23 動圧導入孔、24 静圧導入孔、14 送信側、15 受信側、16 入射光、17、18、19 反射光、31 風船、32 大気圧導入パイプ、34 フレーム、35、36 止め具発光、37 ベローズ、38 超弾性合金の線バネ、39 超弾性合金線、40 シャフト、41 ガイド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉されたハウジングと、
前記ハウジングは、大気圧を導入する大気圧導入部と観測点の水位の水圧を導入する水圧導入部とを備え、
前記大気圧導入部には、導入された大気圧圧力の圧力変化により伸縮する第1の受圧素子が設置され、
前記水圧導入部には、導入された水圧の変化により伸縮する第2の受圧素子が設置され、
前記第1の受圧素子と前記第2の受圧素子が同一の寸法および構造であり、
前記第1の受圧素子に該受圧素子の伸縮を検出する大気圧用FBGを配置し、
前記第2の受圧素子に該受圧素子の伸縮を検出する水圧用FBGを配置し、前記大気圧用FBGと前記水圧用FBGとが光ファイバを介して接続され、
前記光ファイバの片端から光信号を印加し、反射された光信号の内、前記大気圧用FBGに対応する波長の変化と前記水圧用FBGの波長の変化とに基づいて水位を算出する水位測定装置。
【請求項2】
前記大気圧用FBGと前記水圧用FBGとが光ファイバを介して直列に接続されている請求項1記載の水位測定装置。
【請求項3】
前記大気圧用FBGと前記水圧用FBGとが光ファイバを介して並列に接続されている請求項1記載の水位測定装置。
【請求項4】
前記水圧用FBGが2以上接続されている請求項1記載の水位測定装置。
【請求項5】
前記密閉されたハウジングは、
さらに流速を測定するための流速測定用水圧導入部とを備え、該流速測定用水圧導入部と前記水圧導入部は同水位に配置され、前記流速測定用水圧導入部には、導入された水圧の変化により伸縮する受圧素子が設置され、
該受圧素子は、前記第1の受圧素子および前記第2の受圧素子と同一の寸法および構造であり、前記受圧素子に流速用FBGを配置し、該流速用FBGと前記大気圧用FBGと前記水圧用FBGとが光ファイバを介して接続された請求項1に記載の水位測定装置。
【請求項6】
請求項1の水位測定装置を複数台光ファイバで接続した水位測定システム。
【請求項7】
大気圧の変化と観測点の水圧の変化をFBGにより波長の変化として検出し,該波長の変化から観測点の水位を算出する水位測定方法であって、
前記FBGを接続する光ファイバの片端より所定の光信号を印加し、反射された光信号の内、前記FBGから反射した大気圧の変化に相当する光波長の変位と水圧の変化に相当する光波長の変位とに基づいて水位を算出する水位測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−92450(P2013−92450A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−234946(P2011−234946)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(303040585)株式会社オーシーシー (47)
【Fターム(参考)】