説明

水処理装置

【課題】浄化ユニット単体の浄水回収率を向上させることができる水処理装置を提供する。
【解決手段】水処理装置1は、入口2aから流入した原水を逆浸透膜7によって浄水と濃縮水とに分離して流出させる浄化ユニット2と、浄化ユニット2から流出した濃縮水の一部を入口2aへ還流させる還流部30と、を備える。メンテナンス情報取得手段として、上流水質センサ10と下流水質センサ16、さらに上流側の水圧を計測する圧力センサ11、浄水の流量を計測する流量計を備えて、膜洗浄を自動的に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、逆浸透膜を備える水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ROやNFと呼ばれる逆浸透膜によって原水を浄水と濃縮水とに分離する水処理装置として、逆浸透膜が設けられた浄化ユニットを多段構造で備え、前段の浄化ユニットの濃縮水を次段の浄化ユニットに供給する水処理装置がある(例えば、特許文献1参照)
このような水処理装置では、原水に対する浄水の割合である浄水回収率を向上させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−200161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような水処理装置では、複数の浄化ユニットを設けることで水処理装置全体としての浄水回収率の向上を図っており、浄化ユニット単体での浄水回収率の向上は図られていないため、水処理装置が大型化してしまう。
【0005】
そこで、本発明は、浄化ユニット単体の浄水回収率を向上させることができる水処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の水処理装置は、入口から流入した原水を逆浸透膜によって浄水と濃縮水とに分離してこれら浄水と濃縮水とを流出させる浄化ユニットと、前記浄化ユニットから流出した濃縮水の一部を前記入口へ還流させる還流部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の態様は、第1の態様の水処理装置において、前記浄化ユニットは、前記濃縮水を流出させる濃縮水出口を有し、前記還流部は、前記濃縮水出口と前記入口とを連通する還流路と、この還流路中の水を前記入口へ送るポンプと、を有することを特徴とする。
【0008】
本発明の第3の態様は、第2の態様の水処理装置において、原水を前記入口に導く導水路を備え、前記導水路の一部と前記還流路の一部とは一体化されて共用流路を構成しており、この共用流路が前記入口に接続されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の第4の態様は、第3の態様の水処理装置において、前記共用流路の上流部には、前記還流路の水流を駆動流として前記原水を吸い込むジェットポンプが設けられていることを特徴とする。
【0010】
本発明の第5の態様は、第2ないし第4の態様のいずれか一つの水処理装置において、前記浄化ユニットから流出した浄水を吐水する吐水部と、前記還流路から分岐して前記吐水部に至るバイパス流路と、前記バイパス流路を開閉する弁と、を備え、前記弁が開弁することで、前記浄化ユニットに流入した原水を前記逆浸透膜で分離せずに前記濃縮水出口から流出させて前記バイパス流路を介して前記吐水部から吐出することを特徴とする。
【0011】
本発明の第6の態様は、第1ないし第5の態様のいずれか一つの水処理装置において、前記逆浸透膜のメンテナンスに関わるメンテナンス情報を取得する情報取得手段と、前記メンテナンス情報に基づいて前記逆浸透膜のメンテナンスに関するメンテナンス処理を行うメンテナンス処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の第7の態様は、第6の態様の水処理装置において、前記浄化ユニットに供給される原水の水質を検知する上流水質センサと、前記浄化ユニットから流出した浄水の水質を検知する下流水質センサとを、前記情報取得手段として備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の第8の態様は、第6又は第7の態様の水処理装置において、前記逆浸透膜の上流側の水圧を計測する圧力センサを前記情報取得手段として備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第9の態様は、第6ないし第8の態様のいずれか一つの水処理装置にいおいて、浄水の流量を計測する流量計を前記情報取得手段として備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第10の態様は、第6ないし第9の態様のいずれか一つの水処理装置において、前記メンテナンス処理が、前記逆浸透膜を洗浄する洗浄処理であることを特徴とする。
【0016】
本発明の第11の態様は、第1ないし第10の態様のいずれか一つの水処理装置において、前記逆浸透膜の洗浄用の薬剤を原水に混ぜる薬剤供給部を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、浄化ユニット単体の浄水回収率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる水処理装置を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる水処理装置の浄化動作を説明するための説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる水処理装置の閉回路洗浄動作を説明するための説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる水処理装置の通常洗浄動作を説明するための説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる水処理装置の原水供給動作を説明するための説明図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかる水処理装置の電装系を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態にかかる制御部が実行する水処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1の実施形態にかかる制御部が実行する洗浄モード移行判断処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第1の実施形態にかかる制御部が実行する洗浄処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1の実施形態にかかる制御部が実行する原水供給処理を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施形態にかかる水処理装置を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図1ないし図10を参照しながら説明する。図1に示すように、水処理装置1は、原水供給源(図示せず)から供給される原水を浄化ユニット2によって浄水(透過水)と濃縮水とに分離し、それら浄化水と濃縮水とを吐水可能となっている。
【0020】
浄化ユニット2は、ケース6とこのケース6に収容された逆浸透膜7とを備えて構成されている。逆浸透膜7は、図示しないフレーム部材とともにカートリッジ化されて膜カートリッジを構成しており、この膜カートリッジは交換可能となっている。この浄化ユニット2は、入口2aから流入した原水を逆浸透膜7によって浄水と濃縮水とに分離して、浄水を浄水出口2bから流出させるとともに、濃縮水を濃縮水出口から流出させるようになっている。具体的には、浄化ユニット2内の原水の水圧が規定圧力以上であることにより、原水の一部が逆浸透膜7を透過し異物が除去された状態の浄水となり、これにより、逆浸透膜を透過しない原水における異物の濃度が増大しこれが濃縮水となる。原水の規定圧力未満の場合には、原水は逆浸透膜7を透過せずに濃縮水出口2cから原水のまま流出する。
【0021】
浄化ユニット2の入口2aは、導水路3を介して原水供給源に連通されており、原水供給源から導水路3に供給された原水が浄化ユニット2内に入口2aから流入する。また、浄化ユニット2の浄水出口2bは、吐水部である吐水路4に連通されており、浄化ユニット2から流出した浄水が吐水路4から吐出される。また、浄化ユニット2の濃縮水出口2cは、戻し流路5を介して、導水路3や排水路23、バイパス流路26に連通されている。
【0022】
戻し流路5の下流出口5aは、導水路3の途中部分に接続されており、この戻し流路5と、導水路3における戻し流路5と浄化ユニット2との間の流路である共用流路21とによって、浄化ユニット2の外部に位置し濃縮水出口2cと入口とを連通する還流路22が構成されている。即ち、導水路3の一部と還流路22の一部とは一体化されて共用流路21を構成しており、この共用流路21が浄化ユニット2の入口2aに接続されている。そして、還流路22、詳しくは戻し流路5には、還流路22中の水を浄化ユニット2の入口2aへ送るポンプである循環ポンプ18が設けられており、還流路22は、循環ポンプ18とともに還流部30を構成している。かかる構成の還流部30は、循環ポンプ18が稼動することで、浄化ユニット2の濃縮水出口2cから流出した濃縮水の一部を入口2aへ還流させる。
【0023】
導水路3は、管部材12、上流流量計29および入口弁8が相互に接続されて概略構成されており、原水供給源から供給された原水を浄化ユニット2の入口2aに導くようになっている。また、導水路3には、薬剤供給部9、上流導電率センサ10および圧力センサ11が接続されている。上流流量計29、入口弁8、薬剤供給部9、上流導電率センサ10、圧力センサ11は、この順で上流側から下流側に並べて配設されている。
【0024】
上流導電率センサ10は、浄化ユニット2に供給される原水の導電率を計測する。詳しくは、この上流導電率センサ10は、逆浸透膜7のメンテナンスに関わるメンテナンス情報として原水の導電率を計測によって取得する情報取得手段であって、浄化ユニット2に供給される原水の水質の検知として原水の導電率を計測する上流水質センサとして機能する。ここで、逆浸透膜7のメンテナンスは、本実施形態では逆浸透膜の洗浄である。ここで、水は不純物が少ないほど導電率が低くなるので、本実施形態では、これを利用して原水の水質を検知するようにしてある。
【0025】
圧力センサ11は、導水路3内の水圧を計測する。詳しくは、この圧力センサ11は、情報取得手段であり、逆浸透膜7のメンテナンスに関わるメンテナンス情報として逆浸透膜の上流側の水圧を計測によって取得する。また、上流流量計29は、導水路3内の水の流量を計測する。
【0026】
入口弁8は、導水路3を開閉する電磁弁であり、ONすることにより閉弁し、OFFすることで原水の送水圧によって開弁可能な状態となる。ONは通電をしている状態であり、OFFは通電をしない状態である。この入口弁8は、OFFの場合には、導水路3において下流側から上流側へ水が逆流するのを阻止する逆止弁として機能する。
【0027】
薬剤供給部9は、逆浸透膜7の洗浄用の薬剤を原水に混ぜるものである。この薬剤供給部9は、薬剤を収容する薬剤収容部13と、薬剤供給部を開閉する薬剤投入弁14とを有して構成されており、薬剤投入弁14が開弁することにより導水路3に薬剤を投入する。薬剤投入弁14は、例えば電磁弁である。薬剤は、例えばクエン酸や次亜鉛素酸ソーダなどの洗浄作用を有するものである。
【0028】
吐水路4は、管部材17と流量計である下流流量計15とを備えて概略構成されている。また、導水路3には、下流導電率センサ16が接続されている。
【0029】
下流流量計15は、浄化ユニット2から流出した浄水の流量を計測する。詳しくは、下流流量計15は、逆浸透膜7のメンテナンス(洗浄)に関わるメンテナンス情報として浄水の流量を計測によって取得する情報取得手段である。この下流流量計15は、現在の単位時間当たりの浄水の流量(以下、瞬時流量ともいう)を計測するとともに、ある時点からの浄水の流量を積算した積算流量も計測して記憶している。ここで、ある時点は、例えば、水処理装置1の初回稼動時である。
【0030】
下流導電率センサ16は、浄化ユニット2から流出する浄水の導電率を計測する。詳しくは、この下流導電率センサ16は、逆浸透膜7のメンテナンス(洗浄)に関わるメンテナンス情報として浄水の導電率を計測によって取得する情報取得手段であって、浄化ユニット2から流出した浄水の水質の検知として浄水の導電率を計測する下流水質センサとして機能する。
【0031】
戻し流路5は、管部材20、循環ポンプ18および逆止弁19が相互に接続されて概略構成されている。戻し流路5の下流出口5aは、導水路3において入口弁8よりも下流の部分、詳しくは、上流導電率センサ10と圧力センサ11との間に接続されている。この戻し流路5は、浄化ユニット2の濃縮水出口2cから流出した水を導水路3へ導くようになっており、この戻し流路5にあっては、濃縮水出口2c側が上流側、導水路3側が下流側となっている。循環ポンプ18は、電動ポンプである。また、逆止弁19は、戻し流路5において下流側(導水路3側)から上流側(濃縮水出口2c側)へ水が逆流するのを阻止するものであり、戻し流路5の下流出口5aに導水路3から水が浸入するのを阻止している。
【0032】
排水路23は、管部材25と排水弁24とを備えて概略構成されている。排水路23は、戻し流路5における循環ポンプ18よりも下流の部分に接続されている。排水弁24は、排水路23を開閉する電磁弁である。
【0033】
バイパス流路26は、管部材28と弁であるバイパス弁27とを備えて構成されており、還流路22から分岐して吐水路4部に至る。詳しくは、バイパス流路26は、戻し流路5における循環ポンプ18よりも下流部分であって、戻し流路5における排水路23との接続部よりも上流部分に接続されている。バイパス弁27は、バイパス流路26を開閉する電磁弁である。かかる構造によって、バイパス弁27が開弁することで、浄化ユニット2に流入した原水を逆浸透膜7で分離せずに濃縮水出口2cから流出させてバイパス流路26を介して吐水路4から吐出することができるようになっている。
【0034】
このような流体回路構成の水処理装置1は、詳しくは後述するが、原水を浄水と濃縮水とに分離する浄化動作(図2参照)、浄化ユニット2を洗浄する通常洗浄動作(図3参照)、この通常洗浄動作とは別の方法で浄化ユニット2を洗浄する閉回路洗浄動作(図4参照)、原水を分離せずにそのままバイパス流路26を介して吐水路4から吐水する原水供給動作(図5参照)を実行可能となっている。なお、図2ないし図5中の矢印は、各動作での水の流れ示している。
【0035】
また、水処理装置1は、図6に示すように、水処理装置1の各部の制御や各種演算を行う制御部31を備えている。制御部31は、CPU、メモリ部、計時部を有するコンピュータである。メモリ部には、洗浄回数Nを記憶するカウンター領域等の各種の記憶領域が設けられている。この洗浄回数Nの初期値は零である。この制御部31には、循環ポンプ18、入口弁8、排水弁24、排水弁24、バイパス弁27、薬剤投入弁14、上流導電率センサ10、下流導電率センサ16、圧力センサ11、上流流量計29、下流流量計15が接続されている。また、制御部31には、操作部32、時を計時する計時部33、報知器34が接続されている。
【0036】
操作部32は、浄水ボタンや原水ボタンなどの各種の操作ボタン(図示せず)が設けられている。計時部33は、水処理装置1の稼働時間等を計時する。報知器34は、例えばLEDなどの発光体によって構成され、発光によって各種の報知や警告を行うようになっている。
【0037】
次に、制御部31が行う各種の処理を水処理装置1の各部の動作とともに説明する。まず、水処理装置1は、複数の動作モードとして、浄水を外部に供給する浄化モード、装置1を洗浄する洗浄モードおよび原水を外部に供給する原水モードを有しており、制御部31は、浄水ボタンが押された場合には、動作モードを浄化モードに設定し、原水ボタンが押された場合には、動作モードを原水モードに設定する。
【0038】
次に、浄化モードにおける制御部31が行う浄化処理について図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、制御部31は、入口弁8をOFFにして入口弁8を原水の送水圧によって開弁可能状態とするとともに、バイパス弁27を閉弁する(ステップS1)。これにより、入口弁8は逆止弁として機能する。また、排水弁24は、全開ではなく、当該排水弁24が絞りとして機能するように開弁している。そして、制御部31は、原水が導水路3に供給されるまで待機する(ステップS2のNO)。原水の供給の有無は、上流流量計29の計測結果に基づいて判定する。
【0039】
制御部31は、原水が供給された場合(ステップS2のYES)には、循環ポンプ18を駆動する(ステップS3)。これにより、水処理装置1の各部によって浄化動作が行われる。具体的には、図2に示すように、原水供給源から導水路3を介して浄化ユニット2に供給された原水は、浄化ユニット2で分離処理が行われて浄水と濃縮水とに分離され、浄水は吐水路4から吐出される。濃縮水の一部は、循環ポンプ18の送水によって還流路22中を通って浄化ユニット2の入口2aへ還流され、新たに原水供給源から導入される原水と混合されて、再び浄化ユニット2の分離処理に供される。また、残りの濃縮水は、戻り流路5から排水路23に至り、排水路23から排出される。
【0040】
次に、このような浄化動作を開始させた直後に、制御部31は、浄化ユニット2を洗浄する必要が有るか否かを判定する(ステップS4)。この判定は、図8に示すように、原水の水質は正常か否か(ステップS101)、浄水の水質は正常か否か(ステップS102)、逆浸透膜7にかかる水圧(以後、膜供給圧力ともいう)は正常か否か(ステップS103)、浄水の瞬時流量は正常か否か(ステップS104)、浄水の積算流量が規定値を超えたか否か(ステップS105)、規定時間が経過したか否か(ステップS106)を判定することによって行われる。
【0041】
ステップS101における原水の水質は正常か否かの判定は、上流導電率センサ10によって計測された原水の導電率が規定値を超過するか否かによってなされる。制御部31は、原水の導電率が規定値以下の場合には、原水の水質は正常であると判定し(ステップS101のYES)、ステップS102に進む一方、原水の導電率が規定値を超過した場合には、原水水質は異常であると判定し(ステップS101のNO)、ステップS107に進み洗浄モードを選択する。
【0042】
ステップS102における浄水の水質は正常か否かの判定は、下流導電率センサ16によって計測された浄水の導電率が規定値を超過するか否かによってなされる。制御部31は、浄水の導電率が規定値以下の場合には、浄水の水質は正常であると判定し(ステップS102のYES)、ステップS103に進む一方、浄水の導電率が規定値を超過した場合には、浄水は異常であると判定し(ステップS102のNO)、ステップS107に進み洗浄モードを選択する。
【0043】
ステップS103における膜供給圧力は正常か否かの判定は、膜供給圧力として圧力センサ11によって検知された逆浸透膜7の上流側の水の圧力が規定値を超過するか否かによってなされる。ここで、逆浸透膜7の表面に異物(スケール)が堆積すると、逆浸透膜7での水の透過がし難くなるため膜供給圧力が増大する。これを利用し、水の制御部31は、膜供給圧力が規定値以下の場合には、膜供給圧力は正常であると判定し(ステップS103のYES)、ステップS104に進む一方、膜供給圧力が規定値を超過した場合には、膜供給圧力は異常であると判定し(ステップS103のNO)、ステップS107に進み洗浄モードを選択する。
【0044】
ステップS104における浄水の瞬時流量は正常か否かの判定は、下流流量計15によって計測された浄水の瞬時流量が規定値以上か否かによってなされる。制御部31は、浄水の瞬時流量が規定値以上の場合には、浄水の瞬時流量は正常であると判定し(ステップS104のYES)、ステップS105に進む一方、浄水の瞬時流量が規定値を下回った場合には、瞬時流量は異常であると判定し(ステップS104のNO)、ステップS107に進み洗浄モードを選択する。ここで、瞬時流量の規定値は、例えば、導水路3に供給された原水の瞬時流量との規定の比率などである。
【0045】
ステップS105における浄水の積算流量が規定値を超過したか否かの判定は、下流流量計15によって計測された浄水の積算流量を参照して判定される。制御部31は、浄水の積算流量が規定値以下であると判定した場合には(ステップS105のNO)、ステップS106に進む一方、浄水の積算流量が規定値を超過したと判定した場合には(ステップS105のYES)、ステップS107に進み洗浄モードを選択する。
【0046】
ステップS106における規定時間が経過したか否かの判定は、計時部33が計時した水処理装置1の稼働時間が規定時間を経過したか否かによってなされる。制御部31は、水処理装置1の稼働時間が規定時間以下であると判定した場合には(ステップS106のNO)、ステップS108に進み浄化モードを選択する一方、水処理装置1の稼働時間が規定時間を超過したと判定した場合には(ステップS106のYES)、ステップS107に進み洗浄モードを選択する。即ち、制御部31は、ステップS101〜ステップS106の条件を満たしたときに洗浄は不要と判断し浄化モードを選択する一方、そのうちのどれか一つでも条件を満たしていない場合には洗浄が必要と判断し洗浄モードを選択する。
【0047】
制御部31は、ステップS108で浄化モードを選択した場合、即ち、洗浄は不要であると判定した場合(ステップS4のNO)には、動作モードを浄化モードに設定し(ステップS5に進む。このとき、動作モードが既に浄化モードに設定されている場合には、その設定を維持する一方、動作モードが洗浄モードに設定されている場合には動作モードを洗浄モードから浄化モードに変更する。
【0048】
ステップS5では、制御部31は、水質改善内容に応じて循環ポンプ18の回転数を制御する。具体的には、水の中の不純物(異物)が少ないほど水の導電率は下がるので、上流導電率センサ10によって計測された原水の導電率と下流導電率センサ16によって計測された浄水の導電率とを比較し、原水の導電率に対する浄水の導電率の減少率が低いほど水質改善幅が少ないと判定し、原水の導電率に対する浄水の導電率の減少率が低いほど循環ポンプ18の回転数を上げる制御を実行する。これにより、浄水の水質を略一定に保つことができる。このステップS5の処理は、原水の供給が終了されずに継続されているとともに(ステップS6のNO)、直近のステップS4の処理から規定時間内(ステップS7のNO)の間、繰り返し行われる。そして、制御部31は、直近のステップS4の処理から規定時間が経過した場合には(ステップS7のYES)、再びステップS4に戻る。
【0049】
この処理中に原水の供給が終了した場合には(ステップS6のYES)、制御部31は、循環ポンプ18の駆動を停止し(ステップS8)、処理を終了する。
【0050】
一方、ステップS4において、洗浄処理が必要であると判定した場合には(ステップS4のYES)、制御部31は、メモリ部に記憶された洗浄回数Nが規定数以内か否かを判定し(ステップS9)、洗浄回数Nが規定値以内であれば(ステップS9のYES)、洗浄モードに移行して洗浄処理を行なう(ステップS10)。このとき、動作モードが浄化モードに設定されている場合には、動作モードを浄化モードから洗浄モードに変更する一方、動作モードが既に洗浄モードに設定されている場合には、その設定を維持する。ここに、ステップS10によって、メンテナンス情報に基づいて逆浸透膜7のメンテナンスに関するメンテナンス処理として洗浄処理を行うメンテナンス処理手段の機能が実行される。
【0051】
洗浄処理では、制御部31は、まず、閉回路洗浄モードに移行し、図9のフローチャートに示すように、入口弁8をONにして閉弁するとともに、排水弁24、バイパス弁27も閉弁する(ステップS301)。これにより、図3に示すように、浄化ユニット2と還流路22とによって閉回路が構成され、この閉回路中を水が循環する。そして、このステップS301では、循環ポンプ18の回転数を浄化モードの場合の回転数よりも高くして、逆浸透膜7の表面を流れる水の速度を浄化モードの場合よりも速くする。これにより、逆浸透膜7の表面に付着している異物がその表面に沿って流れる水によって除去される。このとき、膜供給圧力が規定の必要圧に達しないように循環ポンプ18が運転されるため、閉回路を循環する水は逆浸透膜7を透過しない。この動作が閉回路洗浄動作である。そして、制御部31は、規定時間が経過するまで待機してこの閉回路洗浄動作を規定時間実行させる(ステップS302のNO)。この場合、入口弁8、排水弁24、バイパス弁27を閉弁する前に、薬剤投入弁14を開弁して薬剤を原水に混ぜ、その後、入口弁8、排水弁24、バイパス弁27を閉弁して、薬剤入りの原水が閉回路を循環するようにすることが好適であり、これにより、洗浄効果が向上する。
【0052】
そして、閉回路洗浄動作を開始してから規定時間が経過したら(ステップS302のYES)、制御部31は、通常洗浄モードに移行し、入口弁8をOFFにして入口弁8を原水の送水圧によって開弁可能状態とするとともに、排水弁24を全開にする(ステップS303)。このとき、バイパス弁27は閉弁状態が維持されている。このとき、排水弁24が全開であることによって膜供給圧力が規定の必要圧にならず、原水は逆浸透膜7を透過しない。よって、図4に示すように、原水は浄化ユニット2を通過した後、還流路22から排水路23に至り、排水路23から装置1外へ排出される。これにより、閉回路洗浄モードによって装置1内に残った汚水も装置1外へ排出される。そして、このステップS303でも、ステップS302と同様に、循環ポンプ18の回転数を浄化モードの場合の回転数よりも高くして、逆浸透膜7の表面を流れる水の速度を浄化モードの場合よりも速くする。これにより、逆浸透膜7の表面に付着している異物がその表面に沿って流れる水によって除去される。この動作が通常洗浄動作である。そして、制御部31は、規定時間が経過するまで待機してこの通常浄動作を規定時間実行させる(ステップS304のNO)。
【0053】
そして、通常洗浄動作を開始してから規定時間が経過したら(ステップS304のYES)、洗浄終了処理として循環ポンプ18の回転数をステップS3で設定した浄化動作始動時の回転数に戻し、排水弁24の開弁度を全開からステップS1で設定した浄化動作用の開度に戻すとともに、メモリ部に記憶している洗浄回数Nに1を加算して(ステップS305)、洗浄処理を終了し、ステップS4(図7)に戻る。
【0054】
また、図7に示すように、制御部31は、ステップS9においてメモリ部に記憶された洗浄回数Nが規定数を超過していると判定した場合には(ステップS9のNO)、報知器34によってユーザに異常を報知する(ステップS11)。この規定数は、1回でも良いし複数回でも良い。この異常は、洗浄をしても逆浸透膜の汚れを除去しきれない旨の異常であり、この異常の報知によってユーザに逆浸透膜7の点検又は交換を促す。即ち、ステップS11の処理は、ユーザに逆浸透膜7の点検又は交換を促す処理である。ここに、ステップS11によって、メンテナンス情報に基づいて逆浸透膜7のメンテナンスに関するメンテナンス処理として促し処理を行うメンテナンス処理手段の機能が実行される。そして、このように異常を報知した後、制御部31は、ステップS8に進み、循環ポンプ18を停止する。
【0055】
次に、原水モードで制御部31が行う処理を図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。制御部31は、まず、入口弁8をOFFにして入口弁8を原水の送水圧によって開弁可能状態とするとともに、排水弁24を閉弁し、バイパス弁を全開にする(ステップS401)。そして、制御部31は、原水が供給されるまで待機する(ステップS402のNO)。
【0056】
原水が供給された場合(ステップS402のYES)には、制御部31は、循環ポンプ18を始動させる(ステップS403)。このとき、排水弁24が全開であることにより膜供給圧力が規定の必要圧に達しないため、原水は逆浸透膜7を透過しない。この浄化ユニット2で浄水と濃縮水とに分離されない。よって、図5に示すように、原水供給源から導水路3を介して浄化ユニット2に供給された原水は、戻り流路5、排水路23およびバイパス流路26を経由して吐水路4に至り、吐水路4から吐出される。この動作が原水供給動作である。そして制御部31は、原水の供給が終了するまで待機する(ステップS404のNO)。この処理中に原水の供給が終了した場合には(ステップS404のYES)、制御部31は、循環ポンプ18の駆動を停止し(ステップS405)、処理を終了する。
【0057】
以上説明したように、本実施形態では、還流部30が、浄化ユニット2から流出した濃縮水の一部を浄化ユニット2の入口2aへ還流させることにより、その還流された濃縮水が再び浄化ユニット2によって浄水と濃縮水とに分離されるので、浄化ユニット2単体の浄水回収率を向上させることができる。別の言い方をすると、排水量を少なくすることができる。よって、水処理装置1に、浄化ユニットを複数設ける必要がないので、水処理装置1の大型化を抑制することができる。
【0058】
また、本実施形態では、浄化動作において、循環ポンプ18によって還流路22中の水を浄化ユニット2の入口2aへ送るので、循環ポンプ18の回転数を制御することによって、膜供給圧力を変更することができる。即ち、逆浸透膜7による異物の透過阻止率を変更することができる。よって、循環ポンプ18の回転数を制御することによって、浄水の水質を所望の水質に変更することができる。
【0059】
また、このように循環ポンプ18が還流路22中の水を浄化ユニット2の入口2aへ送ることにより、原水供給源による送水圧に循環ポンプ18による送水圧が加わるので、循環ポンプが設けられない場合に比べて、逆浸透膜7の表面を流れる水の速度が速くなる。よって、濃度勾配に起因する逆浸透膜7の表面上での原水の高濃縮を抑制でき、浄水の水質を向上させることができる。また、逆浸透膜7の表面を流れる水の速度が速くなるので、逆浸透膜7の表面に異物が堆積するのを抑制することができ、逆浸透膜7の目詰まりによる性能低下を抑制することができる。即ち、本実施形態によれば、浄水回収率の向上と浄水の水質の向上とを両立させることができる。
【0060】
また、本実施形態では、導水路3の一部と還流路22の一部とが一体化されて共用流路21を構成していることにより、導水路と還流路とが完全に別体の構造に比べて、部材が少なくて済むので、水処理装置1の構成の簡素化を図ることができる。
【0061】
また、本実施形態では、バイパス弁27が開弁することで、浄化ユニット2に流入した原水を逆浸透膜7で分離せずに濃縮水出口2cから流出させてバイパス流路26を介して吐水路4から吐出することにより、ユーザは、浄水を必要としない場合に、吐水路4から原水を得ることができる。また、このとき、循環ポンプ18を駆動することによって、原水供給源による送水圧に循環ポンプ18による送水圧が加わるので、循環ポンプが設けられない場合に比べて、より多い流量の原水を吐水路4から吐水することができる。よって、原水供給源による送水圧が比較的低圧の場合にも、大流量の原水を吐水路4から吐水することができる。
【0062】
また、本実施形態では、メンテナンス処理手段が、メンテナンス情報に基づいて逆浸透膜7のメンテナンスに関するメンテナンス処理を行うので、水処理装置1のメンテナンスが容易である。
【0063】
また、本実施形態では、水処理装置1が、メンテナンス情報を取得する情報取得手段として、上流導電率センサ(上流水質センサ)10と、下流導電率センサ(下流水質センサ)16と、圧力センサ11と、下流流量計15と、を備えるので、これらの計測結果に基づいてメンテナンス処理を行うことができる。
【0064】
また、本実施形態では、メンテナンス処理が、逆浸透膜7を洗浄する洗浄処理であることにより、逆浸透膜7の洗浄が自動で行われるので、逆浸透膜7の洗浄をユーザが行う必要が無く、ユーザの労力を軽減することができる。また、逆浸透膜7の洗浄は、循環ポンプ18を駆動することで行われるので、逆浸透膜7洗浄の専用ポンプを設ける必要がなく、水処理装置1のコストを低く抑えることができる。
【0065】
また、本実施形態では、洗浄モードに閉回路洗浄モードが設けられており、この閉回路洗浄モードでの逆浸透膜7の洗浄では水を排出しないので、洗浄にかかる水を節約することができる。
【0066】
また、本実施形態では、水処理装置1が薬剤供給部9を備えるので、逆浸透膜7の洗浄の際に、薬剤供給部9によって原水に薬剤を混ぜることで、逆浸透膜7の付着した異物をより確実に除去することができる。また、本実施形態では、逆浸透膜7の洗浄後に、洗浄の要否を判定する(ステップS4)し、装置1内の水が規定の水質に戻るまで洗浄が行われるので、薬剤供給部9以外の装置1内に薬剤が残留することを抑制することができる。
【0067】
なお、本実施形態では、上流水質センサとして上流導電率センサ10、下流水質センサとして下流導電率センサ16を例に説明したが、これに限ることなく、上流水質センサおよび下流水質センサは、水の濁りを計測する濁りセンサ、水のpHを計測するphセンサ、水の酸化還元電位(ORP)を計測する酸化還元電位センサ、水中の溶存酸素(DO)を計測する溶存酸素センサなどであっても良い。
【0068】
また、ステップS4での逆浸透膜7の洗浄の要否の判断としては、循環ポンプ18の回転数や消費電流を監視することで、逆浸透膜7の詰まり具合を監視し逆浸透膜7の洗浄の要否の判断しても良い。例えば、循環ポンプ18への供給電流を一定にして循環ポンプ18を運転している場合には、逆浸透膜7表面の異物の付着具合に応じて循環ポンプ18の回転数が変化するので、これを利用して逆浸透膜7の詰まり具合を監視すれば良く、循環ポンプ18の回転数を一定にして循環ポンプ18を運転している場合には、逆浸透膜7表面の異物の付着具合に応じて循環ポンプ18の消費電流が変化するので、これを利用して逆浸透膜7の詰まり具合を監視すれば良い。
【0069】
また、本実施形態では、ステップS5において、水質改善内容に応じて循環ポンプ18の回転数を制御する例として、上流導電率センサ10の計測結果と下流導電率センサ16の計測結果とを比較して循環ポンプ18の回転数を制御した例を説明したが、これに限ることはない。例えば、水処理装置1の初回稼動時における上流導電率センサ10の計測結果と下流導電率センサ16の計測結果とを比較した結果を初期値としてメモリ部に記憶させておき、現在の上流導電率センサ10の計測結果と下流導電率センサ16の計測結果とを比較した結果を初期値と比較することで水質改善内容を評価し、循環ポンプ18の回転数を制御してもよい。
【0070】
また、本実施形態では、圧力センサ11の位置が導水路3において戻し流路5の下流出口5aの下流側である例を説明したが、これに限ることなく、圧力センサ11の位置は導水路3において戻し流路5の下流出口5aの上流側であっても良い。
【0071】
また、本実施形態では、浄水の積算流量を下流流量計15によって計測する例を説明したが、これに限ることなく、浄水の積算流量は、例えば、循環ポンプ18の運転時間や消費電流を監視してこれらを基に算出しても良い。
【0072】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について図11を参照しながら説明する。なお、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
【0073】
本実施形態の水処理装置1Aは、基本的には第1の実施形態の水処理装置1と同じであるが、還流路22における共用流路21の上流部にジェットポンプ51が設けられている点が第1の実施形態の水処理装置1に対して異なる。
【0074】
ジェットポンプ51は、還流路22を構成する駆動流路51aと、導水路3を構成する吸い込み流路51bとを備えている。ジェットポンプ51は、ベンチューリ効果を利用し、還流路22(駆動流路51a)の水流を駆動流として吸い込み流路51bから原水を吸い込むようになっている。
【0075】
したがって、水処理装置1Aによれば、導水路3に接続される原水供給源による送水圧にジェットポンプ51による送水圧が加わるので、原水供給源による送水圧が比較的低い場合であっても、膜供給圧力の向上を図ることができる。また、ジェットポンプ51は、電動ポンプに比べて構造が簡素で低コストであるので、原水供給源による送水圧が比較的低い場合に膜供給圧力を向上するために専用の電動ポンプを設ける場合に比べ、水処理装置1の低コスト化を図ることができる。また、ジェットポンプ51は特に可動部を備えないので、電動ポンプに比べて故障しにくく、電動ポンプを設ける場合に比べて、水処理装置1Aの高寿命化を図ることができる。
【0076】
なお、本発明は、以上の実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採用することができる。
【符号の説明】
【0077】
1,1A 水処理装置
2 浄化ユニット
2a 入口
2c 濃縮水出口
3 導水路
4 吐水路(吐水部)
7 逆浸透膜
9 薬剤供給部
10 上流導電率センサ(上流水質センサ、情報取得手段)
11 圧力センサ(情報取得手段)
15 下流流量計(流量計、情報取得手段)
16 下流導電率センサ(下流水質センサ、情報取得手段)
18 循環ポンプ(ポンプ)
21 共用流路
22 還流路
26 バイパス流路
27 バイパス弁(弁)
30 還流部
51 ジェットポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入口から流入した原水を逆浸透膜によって浄水と濃縮水とに分離してこれら浄水と濃縮水とを流出させる浄化ユニットと、
前記浄化ユニットから流出した濃縮水の一部を前記入口へ還流させる還流部と、
を備えることを特徴とする水処理装置。
【請求項2】
前記浄化ユニットは、前記濃縮水を流出させる濃縮水出口を有し、
前記還流部は、前記濃縮水出口と前記入口とを連通する還流路と、この還流路中の水を前記入口へ送るポンプと、を有することを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
【請求項3】
原水を前記入口に導く導水路を備え、
前記導水路の一部と前記還流路の一部とは一体化されて共用流路を構成しており、この共用流路が前記入口に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の水処理装置。
【請求項4】
前記共用流路の上流部には、前記還流路の水流を駆動流として前記原水を吸い込むジェットポンプが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の水処理装置。
【請求項5】
前記浄化ユニットから流出した浄水を吐水する吐水部と、
前記還流路から分岐して前記吐水部に至るバイパス流路と、
前記バイパス流路を開閉する弁と、
を備え、
前記弁が開弁することで、前記浄化ユニットに流入した原水を前記逆浸透膜で分離せずに前記濃縮水出口から流出させて前記バイパス流路を介して前記吐水部から吐出することを特徴とする請求項2ないし4のいずれか一項に記載の水処理装置。
【請求項6】
前記逆浸透膜のメンテナンスに関わるメンテナンス情報を取得する情報取得手段と、
前記メンテナンス情報に基づいて前記逆浸透膜のメンテナンスに関するメンテナンス処理を行うメンテナンス処理手段と、
を備えることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の水処理装置。
【請求項7】
前記浄化ユニットに供給される原水の水質を検知する上流水質センサと、前記浄化ユニットから流出した浄水の水質を検知する下流水質センサとを、前記情報取得手段として備えることを特徴とする請求項6に記載の水処理装置。
【請求項8】
前記逆浸透膜の上流側の水圧を計測する圧力センサを前記情報取得手段として備えることを特徴とする請求項6又は7に記載の水処理装置。
【請求項9】
浄水の流量を計測する流量計を前記情報取得手段として備えることを特徴とする請求項6ないし8のいずれか一項に記載の水処理装置。
【請求項10】
前記メンテナンス処理は、前記逆浸透膜を洗浄する洗浄処理であることを特徴とする請求項6ないし9のいずれか一項に記載の水処理装置。
【請求項11】
前記逆浸透膜の洗浄用の薬剤を原水に混ぜる薬剤供給部を備えることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の水処理装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2010−162504(P2010−162504A)
【公開日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−8067(P2009−8067)
【出願日】平成21年1月16日(2009.1.16)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】