説明

水力変換装置とその製造方法

【課題】コンパクトな形状で軽量であり、効率良く水のエネルギーを回転力に変えて高い変換効率を得ることができる水力変換装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】FRPにより中央の円盤部16と一体に成形されたブレード部20と、円盤部16の中央に固定された水車軸18を有する。水車軸18を軸支するとともにブレード部20が水流中に位置するように流路中に設置されて、ブレード部20に水流を当てる導水装置14とを備える。導水装置14は、FRPにより成形され、導水装置14の上流側に堰22を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、農業用水路等の比較的流量の少ない用水やその他の河川、水路に設置される水力変換装置とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、水力エネルギー変換装置としての水力発電機として、農業用水路等の用水路に取付ける小形の水力発電装置があった。この従来からある水力変換装置の水車は、直径が2mから5m程度で木や鉄製のものが多く、2枚の円盤の周囲に等間隔に放射状に水受け用の羽根を配置したものであった。
【0003】
その他、特許文献1に開示されている水力発電装置のように、コンクリート又はFRP(Fiber Reinforced Plastics)の成形品であって、少なくとも中心部から周囲近くまでを円形に成形された胴体の外周に、凹溝を形成するとともに、凹溝の中に等間隔に水受けの羽根を配設して成る河川設置用水車も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−24543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の一般的な水力変換装置は、鉄製の水車の場合、両側に円盤があり、部品点数が多く重量が重いので、低流量の場合には回転しないと言う問題や、回転時のエネルギーの損失が大きいと言う問題、装置の製造コストが高額であると言う問題があった。さらに、鉄製の場合、農業に使用する肥料により錆びやすく、耐久性が低いという問題もあった。その他、重量が重いため設置に重機が必要となり、設置や移設にも費用がかかるものであった。
【0006】
また、上記特許文献1に開示された水車の場合、円形の円盤外周に、凹溝を形成するとともに、凹溝の中に等間隔に水受け用の羽根を取り付けるもので、施工工数がかかりコストがかさむものである。また、水受け用の羽根は、円盤の溝に嵌合しているだけであり、取付強度が弱く、耐久性も低いものである。
【0007】
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、コンパクトな形状で軽量であり、効率良く水のエネルギーを回転力に変えて、高い変換効率を得ることができる水力変換装置とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、FRPにより中央の円盤部と一体に成形されたブレード部と、前記円盤部の中央に固定された水車軸と、この水車軸を軸支するとともに前記ブレード部が水流中に位置するように流路中に設置されて、前記ブレード部に水流を当てる導水装置とを備えた水力変換装置である。
【0009】
前記導水装置は、FRPにより成形され、前記導水装置の上流側に堰が設けられているものである。また、前記ブレード部は、前記円盤部に放射状に設けられ、前記導水装置の側壁及び前記堰の底板との間に僅かの隙間を配して設けられているものである。前記堰の高さは任意であり、水路や流量等により設けなくても良い。さらに、前記ブレード部は、前記円盤部に対して1枚又は複数枚の繊維マットが前記ブレード部から前記円盤部側に折れて配置され、前記円盤部と一体に成形されているものである。
【0010】
またこの発明は、FRPにより中央の円盤部とその周囲のブレード部とを一体に成形し、前記水車に水車軸を取り付けて、FRP製の導水装置に前記水車の水車軸を取り付ける水力変換装置の製造方法である。
【0011】
FRPにより中央の円盤部とその周囲のブレード部とを同じ型で複数成形し、この複数の成形品を互いに連結して前記水車を形成しても良い。
【発明の効果】
【0012】
本発明の水力変換装置は、コンパクトな形状であり、効率良く水流のエネルギーを回転エネルギーに変えて発電等に利用することができ、しかも構造も簡単であり、コストも安価なものである。従って、小型水車による発電設備として、広く農業用や工業用の用水などに設置して利用することができる。そして、例えば害獣による農作物被害に対する電気柵の設置に際して、その電力に利用することや、LEDによる人工照明を用いた農作物の栽培に利用することもできる。これにより、電線敷設費や、送電ロスが抑えられ、電力消費を削減することができ、温室効果ガス排出削減にも効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】この発明の一実施形態の水力変換装置の設置状態の左側面図である。
【図2】この実施形態の水力変換装置の設置状態の正面図である。
【図3】この実施形態の水力変換装置の設置状態の平面図である。
【図4】この実施形態の水力変換装置の水車の斜視図である。
【図5】この実施形態の水力変換装置の製造方法を示す概略正面図である。
【図6】この実施形態の水力変換装置の水車の断面図である。
【図7】この発明の水力変換装置の他の製造方法の実施形態を示す斜視図である。
【図8】他の実施形態の水車の部分側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図6はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の水力変換装置10は、水2が図面左から右に流れる水路4の中に設置する水車12と導水装置14とから成る。
【0015】
水車12は、FRPにより一体に成形されたもので、円盤部16の中心に水車軸18が固定され、円盤部16の周囲に等間隔で複数のブレード部20が設けられている。ブレード部20の枚数は適宜設定され得るもので、円盤部16の直径により4枚以上設けられていると良い。
【0016】
導水装置14は、FRPにより一体に成形され、縦断面がコ字形に一体成形されている。導水装置14の底板14aは、水路4の底面に設置され、一対の側壁14bは、水路4の底面に対して垂直に設置される。側壁14bは山形に形成され、互いに平行であって水流にも平行に水路4に配置される。側壁14bの山形の頂部付近には、軸受け17が設けられ、水車軸18が自由に回転可能に軸支されている。
【0017】
導水装置14の底板14aには、堰22が設けられている。堰22は、水車12の上流側の水路4に位置し、ブレード部20の先端の回転軌跡近傍に位置した斜面22aと、その上流側に設けられ、より傾斜の急な斜面22bとにより非対称な山形に形成されている。導水装置14の幅は、水路4内に配置可能に、水路4の幅よりも狭く形成されている。水車軸18は、図示しない出力軸に連結され、変速機等を介して発電機19やその他コンプレッサ等の回転軸に連結されている。
【0018】
次に、この実施形態の水車12の製造方法について説明する。水車12は、FRPにより一体成形するもので、図5に示すように、上下一対の型23,24を使用する。型は、樹脂型、石膏型、金型など適宜使用することができる。例えば、樹脂型は、木材を水車12の所定の形状に加工し母型とする。そして、その周囲に樹脂を成形して木型を作る。母型の木型表面には、さらに樹脂を塗布して光沢を出す場合もある。次に、成形に際しては、木型に離型剤を塗布し、樹脂成形品である反転品を得るときにスムーズに木型と剥がれるようにする。樹脂型は、不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維を用いたFRP積層法により形成される。型は通常抜き勾配を取ることで、成形品の硬化後に取り出し易くなる。ただし、抜き勾配が取れない場合は、型を分割し割型としても良い。この実施形態では、ブレード部20の厚みが先端に向かうに従い薄くなるようにして、抜き勾配を形成する。
【0019】
上型23には、図5に示すように、各ブレード部20の半分が形成されるキャビティ23aが設けられ、ブレード部20用のキャビティ23a内にはガラス繊維等の繊維マット26を入れておく。ここで用いる繊維はガラス繊維が一般的であるが、強度が必要な場合、カーボン繊維やアラミド繊維などでも良い。繊維マット26は、例えば直径15μmで数十本まとめたストランドを縦糸と横糸にして織物にしたクロスや、ストランドを編んで編物にしたニットなどの形態がある。さらに、ストランドを1インチから2インチに切断し、ランダムに結合させシート状にした不織布がある。成形する樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂など熱硬化性樹脂を用いる。これらの樹脂は、主剤と硬化剤からなり、繊維マット26に含浸させ、時間の経過とともに反応して硬化する。
【0020】
下型24にも、各ブレード部20の半分が形成されるキャビティ24aが設けられ、さらに円盤部16が形成されるキャビティ24bが設けられている。ブレード部20用のキャビティ24a及び円盤部16用のキャビティ24b内には、ガラス繊維等による所定形状の繊維マット26を入れる。また、下型24には、成形樹脂の注入路28が下方に向かって形成されている。成形用の樹脂の注入口は複数箇所でもよいが、作業が煩雑となるため、1箇所とすると良い。また、型内のエア抜き口は、空気がトラップされるところに設け、樹脂を廻りやすくする。
【0021】
上下型23,24に繊維マット26を挿入した状態で、円盤部16の外周とブレード部20の端部とを位置合わせする。さらに、上型23のブレード部20の繊維マット26は、重力により円盤部16と接合することになり、バインダを用いたプリフォームは不要となる。また、繊維マット26は、上下型23,24の開口からはみ出す大きさとし、はみ出した部分は、図6に示すように、円盤部16の繊維マット26と平行となるように、2枚の繊維マット26を円盤部16の両側へ1層ずつ直角に、互いに反対側に折り曲げて、取り付け部26aとする。このブレード部20を形成する繊維マット26は、1層又は複数層でも良い。上下型23,24に繊維マット26を設置した後、上下型23,24を合わせて、樹脂の注入を行い、水車12が成形される。同様に、FRPにより、導水装置14を成形する。
【0022】
この実施形態の水力変換装置10によれば、コンパクトな形状であり、効率良く水流のエネルギーを回転エネルギーに変えて発電等に利用することができる。従って、例えば小型水車による発電設備として、広く農業用や工業用の用水などに利用でき、農業用の各種電力需要に応えることができる。また、水力変換装置10の各部材をFRPにより一体成形することができ、大型成形品が可能であり、寸法安定性に優れ、軽量で高強度であり、耐水性や耐候性にも優れており、耐久性が高いものである。
【0023】
なお、水車12のその他の製造方法として、ガラス繊維や炭素繊維を型内に配置する際に、あらかじめフォーミングして行うものでも良い。この実施形態の水車12は、中央に円盤部16があり円盤部16と直交してブレード部20を設けるため、上型23に繊維マット26をセットすると、重力で落下するだけで繊維同士のつながりが少なくなり強度不足となる場合がある。この対策として、繊維マット26をプリフォームすると良い。プリフォームは、スプレー糊のようなバインダでガラス同士を接合するもので、繊維マット26を水車12と同形状であらかじめ作る。これを下型24にセットし、上型23をプリフォームした繊維マット26に合わせて閉じることにより、成形することができる。
【0024】
また、FRP製品の製造においては、上下型23,24の内面に、成形形品の表面となるゲルコートを最初に塗る。そして、成形後に型から成形品を剥がすと、これが表面層となる。ゲルコートは、FRPの保護や美観のために設けるもので、ゲルコートを用いない場合は、型から剥がした後、塗装する。この実施形態の水車12はいずれの方法でも可能であるが、ブレード部20の型形状が狭くて深くなるため、ゲルコートの塗布がむつかしく、後からゲルコートを塗装する方法のほうが良い。また、注入する樹脂に、充填材や着色材を配合しカラーリングしても良い。
【0025】
なお、この発明の水力変換装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、図7に示すように、円盤部16とブレード部20を別々に成形して、後に一体に接合しても良い。接合は、ブレード部20に形成した嵌合凹部20aにより、円盤部16にブレード部20を等間隔で嵌合させ、ブレード部20の両側面を、繊維マット26に接着剤を含浸させた補強材30により挟持して固定する。この方法によっても、簡単に軽量な水車12を製造することができる。
【0026】
また、水車12の成形に際しては、下型24のみを用いて成形しても良い。水車12の板厚の半分ずつを成形し、後に円盤部16同士を対面させて機械的に連結して水車12を形成することもできる。しかし、2台成形し円盤部16とブレード部20を接着することで水車12とする場合、加工時間が長くなりコスト高となる。これを、上記実施形態のように上下の割型とすることで、一体成形により効率的に製造することができる。また、円盤部16表面と直角方向であって、半径方向に分割して成形した後、組み立てても良い。
【実施例1】
【0027】
次に、この発明による水力変換装置とその製造方法の一実施例を以下に説明する。先ず、図4、図5に示すように、ブレード部20と円盤部16からなる水車12の上型23と下型24のキャビティ23a,24a,24b内に、離型用ワックスを塗布する。塗布後、余分なワックスを布で拭き取り乾燥させる。次に、ブレード部20の形状に切断された繊維マット26(ロビコア−600/B5/600;CHOMARAT社製)2層を、上下型23,24のブレード部20の成形用キャビティ23a,24aに挿入する。ここで、片側のブレード部20の型寸法は400mm×145mmであるが、ガラス繊維の繊維マット26は、400mm×160mmに切断し、型23,24より15mm飛び出した状態で挿入する。飛び出した部分は、図6に示すように、円盤部16の繊維マット26と平行となるように、ブレード部20の2枚の繊維マット26を、円盤部16の両側へ1層ずつ直角に、互いに反対側に折り曲げて、取り付け部26aとする。次に、φ2000mmに切断されたガラス繊維の繊維マット26を3層にして、下型24の円盤部16を成形するキャビティ24b内に載置する。この後、上下型23,24を閉じ、樹脂が洩れないようにシールする。
【0028】
上下型23,24内への樹脂の注入は、不飽和ポリエステル樹脂(サンドーマ7056P;ディーエイチマテリアル社製)と硬化剤メチルエチルケトンパーオキサイド(パーメックNR08;日油社製)を、樹脂注入機(ツインフローVR50;トミタエンジニアリング社製)にセットし、樹脂対硬化剤の質量比率を100:1になるように混合吐出して、型内に所定量を注入する。注入後、室温25℃で1時間保持し硬化させ、その後60℃の硬化炉に投入し、硬化度を向上させる。
【0029】
冷却後、型を開き、中から水車12を取り出す。取り出した水車12は、周囲のバリを取り除き、アクリルウレタン樹脂塗料(ハルスハイコート;公進ケミカル社製)を25μmの肉厚になるようスプレーガンで塗装し、25℃で1時間放置後、60℃2時間で硬化を進める。
【0030】
導水装置14の成形は、繊維マットによりFRP成形品の導水装置14の雄型を作成し、その表面にゲルコート層を設ける。ゲルコート樹脂(NC−15;東罐マテリアル・テクノロジー社製)に、硬化剤メチルエチルパーオキサイド(日油社製:パーメックN)を1%の質量比で混合し、肉厚0.3mmとなるようにスプレーガンにて塗布する。これを25℃で1時間放置し、硬化させる。その後、60℃の硬化炉で、30分硬化を進める。
【0031】
次に、雄型を炉から取り出して、25℃に冷却し、ガラス繊維(チョップドストランドマット#450;日東紡製)で全面を覆う。ついで、不飽和ポリエステル樹脂(ディーエイチエム社製:サンドーマ5182APT)に硬化剤メチルエチルパーオキサイド(日油社製:パーメックN)を1%の質量比で混合し、雄型を覆ったガラス繊維に含浸させる。成形は、ハンドレイアップ成形法で、ガラス繊維中の空気を樹脂で置換し、表面を平坦に仕上げる。樹脂の使用量は、ガラス繊維質量に対し、200%とした。この後、室温で2時間放置し硬化させる。この作業を5回繰り返しし、肉厚5mmの積層体を成形する。さらに、60℃の硬化炉に入れて4時間加熱し、硬化を進める。そして、冷却後、雄型から成形品を取り出し、周囲のバリを取り除く。
【0032】
導水装置14への水車軸18の取り付け部には、ベアリングユニット(UCFL205;不二越社製)を2台取り付ける。水車12には、中心の軸挿通部にφ25mmの孔を設け、導水装置13の取り付け部にステンレス製のφ25mmの軸を通し、軸受けに軸支させる。水車12と軸18は、両側からのステンレス製のフランジにより、ねじ固定する。
【0033】
この実施例の水力変換装置10の使用方法は、水力変換装置10を水路に設置し、発電機19に水車軸18を接続して発電を行う。これにより、軽量な水車が得られ、良好に発電が行われ、農業用の電力として供給することができた。
【実施例2】
【0034】
次に、この発明による水力変換装置とその製造方法の他の実施例を以下に説明する。この実施例では、先ず平板を作り、円盤部とブレード部に切断し、組み立てるものである。この水車は、平坦で直径1.6mの樹脂型の表面に離型剤(巴工業製:フレコートFRP)を塗布し乾燥させる。次に、ガラス繊維(日東紡製:チョップドストランドマット450#)の繊維マット26を3層に載置する。この後、不飽和ポリエステル樹脂(ディーエイチエム社製:サンドーマ5182APT)に硬化剤メチルエチルパーオキサイド(日油社製:パーメックN)を1%の質量比で混合し、ガラス繊維に含浸させFRPハンドレイアップ成形法でガラス繊維中の空気を置換し平坦に仕上げる。樹脂の使用量は、ガラス繊維質量に対し、200%とする。乾燥・硬化は、室温で2時間放置し硬化させる。この作業を3回繰り返し、肉厚9mmの積層体を成形する。さらに、60℃の硬化炉にいれ4時間加熱する。冷却後、型から剥がし、円盤を得る。
【0035】
次に、上記と同様の方法で、肉厚9mm幅300mm高さ400mmの板を12枚成形する。板の幅の中心線に沿って、長さ200mmで幅9mmの切りかきである嵌合凹部20aを12枚に設ける。この板12枚を水車12のブレード部20とする。ブレード部20は、円盤部16の円周に、角度30度ごとに取り付ける。取り付け部は、ガラス繊維に樹脂および硬化剤を含浸させた補強材30で補強する。この実施例の水車によっても、上記実施例と同様の効果を得ることができた。
【符号の説明】
【0036】
10 水力発電装置
12 水車
14 導水装置
14a 底板
14b 側壁
16 円盤部
18 水車軸
19 発電機
20 ブレード部
22 堰
23 上型
24 下型
26 繊維マット


【特許請求の範囲】
【請求項1】
FRPにより中央の円盤部と一体に成形されたブレード部と、前記円盤部の中央に固定された水車軸と、この水車軸を軸支するとともに前記ブレード部が水流中に位置するように流路中に設置されて、前記ブレード部に水流を当てる導水装置とを備えたことを特徴とする水力変換装置。
【請求項2】
前記導水装置は、FRPにより成形され、前記導水装置の上流側に堰が設けられている請求項1記載の水力変換装置。
【請求項3】
前記ブレード部は、前記円盤部に放射状に設けられ、前記導水装置の側壁及び前記堰の底板との間に僅かの隙間を配して設けられている請求項1記載の水力変換装置。
【請求項4】
前記ブレード部は、前記円盤部に対して繊維マットが前記ブレード部から前記円盤部側に折れて配置され、前記円盤部と一体に成形されている請求項1記載の水力変換装置。
【請求項5】
FRPにより中央の円盤部とその周囲のブレード部とを一体に成形し、前記水車に水車軸を取り付けて、FRP製の導水装置に前記水車の水車軸を取り付けることを特徴とする水力変換装置の製造方法。
【請求項6】
FRPにより中央の円盤部とその周囲のブレード部とを同じ型で複数成形し、この複数の成形品を互いに連結して前記水車を形成する請求項5記載の水力変換装置の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−214452(P2011−214452A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−81380(P2010−81380)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(301050924)株式会社ハウステック (234)
【出願人】(504237050)独立行政法人国立高等専門学校機構 (656)
【Fターム(参考)】