水密構造の搭乗スペースを有する潜水艇
【課題】幅広い水圧変化の下での水密性を確保した潜水艇を提供する。
【解決手段】着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部301と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部302と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する。
【解決手段】着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部301と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部302と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水密構造の搭乗スペースを有する潜水艇に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マリンレジャーの普及などに伴って、比較的小型の有人潜水艇が開発されるようになってきている。例えば、先行文献1においては、浅い水中の潜航を楽しめる足漕ぎなどの人力潜水艇が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−58597
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術の有人潜水艇は、浅い水中の潜航を主とした目的としていたため、幅広い水圧変化の下での水密性の確保という点に関しては十分であるといえなかった。例えば、比較的浅い水中においては、浅深度用のオーリングを用いることで水密性を確保することが可能であるが、浅深度用のオーリングは比較的深い水中において高圧に耐えられず破断してしまう可能性がある。一方、深深度用のオーリングを用いると比較的深い水中において水密性を確保することが可能であるが、比較的浅い水中において十分な変形をしないため浸水が起こる可能性があるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、第一の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0006】
また、第二の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0007】
また、第三の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、開閉部の閉鎖動作により最初に応力が印加される相対的にゴム硬度値が小さい第一オーリングと、閉鎖動作による第一オーリングの変形開始後にはじめて応力が印加される相対的にゴム硬度値が大きい第二オーリングと、を含む複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0008】
また、第四の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、断面の大きさが相対的に大きくゴム硬度値が相対的に小さな第三オーリングと、断面の大きさが相対的に小さくゴム硬度値が相対的に大きい第四オーリングと、を並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0009】
また、上記第一から第四の発明において、開閉部は、透明キャノピーと本体の着脱境界部に備えられていることが好ましい。さらに、透明キャノピーは、少なくとも搭乗者の頭上ならびに前後左右に視界を確保する半楕円球状であることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
以上の構成をとる本発明では、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】潜水艇の外部の形状の一例を斜め前方から見た斜視図
【図2】潜水艇の外部の形状の一例を斜め後方から見た斜視図
【図3】潜水艇の水密性を確保するための構造の一例を示した図
【図4】潜水艇の搭乗スペースの一例を示した図
【図5】潜水艇のキャノピーが開閉する様子を示した図
【図6】オーリングの特性を示した図
【図7】潜水時におけるオーリングの特性を示した図
【図8】断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を示した図
【図9】3つのオーリングを並列配置した構造を示した図
【図10】オーリングを格納する溝の形状構造を示した図
【図11】オーリング部にバックアップリングをさらに設けた様子を示した図
【図12】オーリングの形状の他の例を示した図
【図13】オーリングを格納する溝の深さを異ならせた構成を示した図
【図14】オーリングを上から押しつぶす面の高さを異ならせた構成を示した図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施しうる。実施例と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、5、6などに関し、実施例2は主に請求項2、5、6などに関し、実施例3は主に請求項3、5、6などに関し、実施例4は主に請求項4、5、6などに関する。
【実施例1】
【0013】
<概要>
本実施例の潜水艇は、搭乗スペース内外を隔てる開閉部が閉じた状態において水密性を保つために、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列に配置した構造を当該開閉部に用いているため、幅広い深度において搭乗スペース内部の水密性を保つことが可能になる。
【0014】
<構成>
図1・図2は、本実施例の潜水艇の外部の形状の一例の斜め前方と斜め後方から見た斜視図である。また、図3は、本実施例の潜水艇の搭乗スペースの水密性を確保するための構造を示す図である。
【0015】
図1・図2に示すように、本実施例の「潜水艇」0100・0200は、搭乗スペースから船外の様子が分かるように「透明キャノピー」0101・0201を有している。透明キャノピーの材質としては種々のものが考えられるが、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート、強化ガラス、などを用いたものが考えられる。また、透明キャノピーの形状として種々の形状が考えられるが、少なくとも搭乗者の頭上ならびに前後左右に視界を確保する半楕円球状であることが好ましい(以下の実施例においても同様である)。
【0016】
また、図3に示すように、本実施例の「潜水艇」は、水密性を確保するための構造として、「開閉部」0301と、「オーリング部」0302と、を備える。なお、潜水艇に関する一般的な部材や装置を加えた構成も本実施例の発明の範囲に含まれるものである。
【0017】
「開閉部」は、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる機能を有する。図4は、本実施例の「潜水艇」0400の「搭乗スペース」0401の一例を点線で表した図である。搭乗スペース内部には、潜水艇の操作を行うための装置や搭乗スペース内の生命環境を維持するための装置、遠隔通信を行うための装置などが搭載される。当該開閉部は、種々の位置に配置することが可能であるが、透明キャノピーと本体の着脱境界部に備えられていることが好ましい(以下の実施例においても同様である)。
【0018】
ここで着脱自在に搭乗スペース内外を隔てるとは、利用者の意図に応じて、搭乗スペースに入るための出入り口を閉じたり開いたりすることが可能な状態をいう。
【0019】
なお、図5に示すように、「キャノピー」0501の開閉は、キャノピー後部に「ヒンジ」0502を取りつけて固定する構成とすることが考えられるが、その他の位置を固定する構成とすることも可能である。なお、当該ヒンジは、開閉部の歪みやズレを調整可能な補正ネジを備える構成とすることが考えられる。また、キャノピーの開閉部材としては、油圧シリンダーを設けて電動で開閉する構成が考えられる。
【0020】
「オーリング部」は、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つ機能を有する。また、オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有することを特徴とする。ここで、オーリングを並列に配置するとは、図3に示すように、中心から異なる半径の位置にそれぞれ配置することをいう。
【0021】
図6は、オーリングの特性を示す図である。この図に示すように、「オーリング」0601は、その断面を押しつぶす力を受けた場合において元の形に戻ろうとする反発力が働くため、オーリングが挟まれた隙間をシールする機能を有するものである。また、潜水艇で水中に潜ったときにおいては外圧(水圧)と内圧(気圧)が異なり、図7に示す状態となって外から水が入り込んだり、中から空気が出てしまったりする事態を防止することが可能になる。
【0022】
本実施例のオーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する。図8は、当該構造による作用を模式的に示した図である。図8(A)は浅深度において水圧がかかっている場合を示している。この場合、水圧がそれ程高くないため、断面の大きいオーリングのみが変形し、上方からキャノピーにかかる水圧を支えている。一方図8(B)は深深度において水圧がかかっている場合を示している。この場合、水圧が高くなるため断面の小さいオーリングの変形も開始する。つまり、両方のオーリングによって上方からキャノピーにかかる水圧を支えることになるため、オーリングが破断してしまう危険性を抑えることが可能になる。
【0023】
つまり、本実施例のオーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を採用するため、一のオーリングを用いる場合よりも、より広い水圧範囲に対応させることが可能になる。つまり、潜水艇の潜水可能領域を広げることが可能になる。
【0024】
また、図9に示すように断面の大きさが異なる3つのオーリングを設ける構成も可能であるし、4以上のオーリングを並列配置する構造も当然に可能である。この場合は、各オーリングの断面の大きさを変えることにより、より広い範囲の深度に対して水密性を維持することが可能になる。
【0025】
オーリングの材質としては、種々のものが考えられるが、例えば、シリコンゴム、ニトリルゴム、水酸化ニトリルゴム、スチレンブタジェンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、ハイパロンゴム、フロロシリコーンゴムなどが挙げられる。ただし、優れた圧縮復元力を有するシリコンゴムやウレタンゴムを用いることが好ましい。また、オーリングの断面形状としては主として円形のものが考えられるが、楕円形のものや、多角形のものを採用することも可能である。
【0026】
また、オーリング部の溝の形状としては、図6から図9に示したように四角形状とすることが可能であるが、その他の形状とすることも当然に可能である。例えば、図10に示すように、オーリングの線径よりも短い上辺を有する台形形状(あり溝)とすることも可能である。当該形状とすることにより、オーリングの溝から脱落してしまう危険性を抑えることが可能になる。
【0027】
また、オーリング部においては、図11に示すように、「オーリング」1101に対して「バックアップリング」1102をさらに付設する構成も可能である。バックアップリングは、オーリングの一部が狭い隙間にはみ出すことによって永久変形や破断が起こってしまう危険性を低くすることが可能である。また、バックアップリングの形に関しても種々のものを採用することが考えられる。
【0028】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【実施例2】
【0029】
<構成>
本実施例の「潜水艇」は、実施例1で示した構成と同様に、水密性を確保するための構造として、「開閉部」と、「オーリング部」と、を備える。以下、実施例1との相違点について説明する。
【0030】
本実施例の潜水艇は、オーリング部が、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有することを特徴とする。
【0031】
ゴム硬度値とは、表面を鋭利でない押し針を押し付けたときに表面の示す抵抗を装置によって相対的単位量で示したものである。つまり、ゴム硬度値が低い程、柔らかいゴムであるといえる。本実施例では、ゴム硬度値の単位としてHs(Hardness spring)を用いる。例えば、耳たぶ程の硬さでHs30°程度、硬質プラスチック程の硬さでHs100°程度になる。また、シリコンゴムとしてはHs20°〜Hs80°程度、フッ素ゴムとしてはHs50°〜Hs90°程度、石油合成系ゴムとしてはHs40°〜Hs90°程度のゴム硬度値を有するものが存在する。
【0032】
高い水圧がかかる深深度の水中においては、ゴム硬度値が低い(柔らかいゴム)を用いると、ゴムが大きく変形することになり、永久変形や破断の原因になる。逆に、水圧が低い浅深度の水中においては、ゴム硬度値が高いゴム(硬いゴム)を用いると、ゴムの変形が小さく、水密性を十分に確保できないという問題が発生する。
【0033】
そこで、本実施例の潜水艇においては、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を採用することにより、一のオーリングを用いるよりも、より広い水圧範囲に対応させることが可能になる。つまり、潜水艇の潜水可能領域を広げることが可能になるものである。
【0034】
例えば、深深度用オーリングとしては比較的高いゴム硬度値を有するものを採用し、浅深度用オーリングとしては比較的低いゴム硬度値を有するものを採用する。具体的には、深深度用オーリング(75メートル)に関してはHs80°程度のゴム硬度値を有するもの、浅深度用オーリング(25メートル)に関してはHs60°程度のゴム硬度値を有するものを採用することが考えられる。なお、値の組み合わせはこれらに限定されるものではない。
【0035】
また、深深度用オーリングと中深度用オーリングと浅深度用オーリングというように3つのオーリングを設ける構成も可能である。具体的には、深深度用オーリング(深度100メートル)に関してはHs80°程度のゴム硬度値を有するもの、中深度用オーリング(深度50メートル)に関してはHs70°程度のゴム硬度値を有するもの、浅深度用オーリング(深度20メートル)に関してはHs60程度のゴム硬度値を有するものを採用することが考えられる。なお、値の組み合わせはこれらに限定されるものではない。
【0036】
また、ゴム硬度値が異なる4以上のオーリングを並列配置する構造も当然に可能である。この場合も、各オーリングのゴム硬度値の大きさを変えることにより、より広い範囲の深度に対して水密性を維持することが可能になる。
【0037】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【実施例3】
【0038】
<構成>
本実施例の「潜水艇」は、実施例1で示した構成と同様に、水密性を確保するための構造として、「開閉部」と、「オーリング部」と、を備える。以下、実施例1、2との相違点について説明する。
【0039】
本実施例の潜水艇は、オーリング部が、開閉部の閉鎖動作により最初に応力が印加される相対的にゴム硬度値が小さい第一オーリングと、閉鎖動作による第一オーリングの変形開始後にはじめて応力が印加される相対的にゴム硬度値が大きい第二オーリングと、を含む複数種類のオーリングを並列配置した構造を有することを特徴とする。
【0040】
つまり、第一のオーリングは、開閉部の閉鎖動作において最初に変形を開始し、相対的にゴム硬度値が小さいため、水圧が小さい浅深度の領域においても十分な変形をし、浅深度における水密性を確保することが可能になる。ただし、当該第一オーリングだけでは、水圧の大きい深深度の領域において破断する可能性があるため第二オーリングをさらに設けることになる。
【0041】
第二のオーリングは、閉鎖動作による第一のオーリングの変形開始後にはじめて変形し、相対的にゴム硬度値が大きいため、水圧が大きい深深度の領域において適当な変形をすることになり、深深度において破断する危険性を抑えることが可能になる。
【0042】
第一のオーリングや第二のオーリングは、円形や楕円形に限定されるものではなく、例えば図12に示すような四角形状とすることや多角形状とすることも可能である。ただし、開閉部の閉鎖動作により第一のオーリングに最初に応力が印加されるよう、第一のオーリングの高さを第二のオーリングの高さよりも高くする必要がある。
【0043】
なお、第一のオーリングを格納する溝と、第二のオーリングを格納する溝の深さを調整することによっても、第一のオーリングに最初に応力が印加されるようにすることも可能である。例えば、図13に示すように、第一のオーリングを格納する溝の深さを第二のオーリングを格納する溝の深さよりも浅くすることにより、第一のオーリングに最初に応力が印加されるようになる。
【0044】
また、図14に示すように、第一のオーリングを上から抑え込む面を第二のオーリングを上から抑え込む面よりも低くすることによって、第一のオーリングに最初に応力が印加されるようにすることも考えられる。
【0045】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【実施例4】
【0046】
<構成>
本実施例の「潜水艇」は、実施例1で示した構成と同様に、水密性を確保するための構造として、「開閉部」と、「オーリング部」と、を備える。以下、実施例1から3との相違点について説明する。
【0047】
本実施例の潜水艇は、オーリング部は、断面の大きさが相対的に大きくゴム硬度値が相対的に小さな第三オーリングと、断面の大きさが相対的に小さくゴム硬度値が相対的に大きい第四オーリングと、を並列配置した構造を有することを特徴とする。
【0048】
第三オーリングは、その断面の大きさが相対的に大きいことから開閉部の閉鎖動作において最初に変形を開始し、相対的にゴム硬度値が小さいため、水圧が小さい浅深度の領域においても十分な変形をし、浅深度における水密性を確保することが可能になる。ただし、当該第三オーリングだけでは、水圧の大きい深深度の領域において破断する可能性があるため第四オーリングをさらに設けることになる。
【0049】
第四オーリングは、その断面の大きさが相対的に小さいことから閉鎖動作による第三オーリングの変形開始後にはじめて変形し、相対的にゴム硬度値が大きいため、水圧が大きい深深度の領域において適当な変形をすることになり、深深度において破断する危険性を抑えることが可能になる。また、同時に第三オーリングの変形が異常に大きくなる危険性を抑えることも可能になる。
【0050】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【符号の説明】
【0051】
0100・0200…潜水艇、0101・0201…透明キャノピー、0301…開閉部、0302…オーリング部、0400…潜水艇、0401…搭乗スペース、0501…透明キャノピー、0502…ヒンジ、0601…オーリング、1101…オーリング、1102…バックアップリング
【技術分野】
【0001】
本発明は、水密構造の搭乗スペースを有する潜水艇に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、マリンレジャーの普及などに伴って、比較的小型の有人潜水艇が開発されるようになってきている。例えば、先行文献1においては、浅い水中の潜航を楽しめる足漕ぎなどの人力潜水艇が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−58597
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術の有人潜水艇は、浅い水中の潜航を主とした目的としていたため、幅広い水圧変化の下での水密性の確保という点に関しては十分であるといえなかった。例えば、比較的浅い水中においては、浅深度用のオーリングを用いることで水密性を確保することが可能であるが、浅深度用のオーリングは比較的深い水中において高圧に耐えられず破断してしまう可能性がある。一方、深深度用のオーリングを用いると比較的深い水中において水密性を確保することが可能であるが、比較的浅い水中において十分な変形をしないため浸水が起こる可能性があるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、第一の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0006】
また、第二の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0007】
また、第三の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、開閉部の閉鎖動作により最初に応力が印加される相対的にゴム硬度値が小さい第一オーリングと、閉鎖動作による第一オーリングの変形開始後にはじめて応力が印加される相対的にゴム硬度値が大きい第二オーリングと、を含む複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0008】
また、第四の発明として、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、を有する潜水艇であって、オーリング部は、断面の大きさが相対的に大きくゴム硬度値が相対的に小さな第三オーリングと、断面の大きさが相対的に小さくゴム硬度値が相対的に大きい第四オーリングと、を並列配置した構造を有する潜水艇を提案する。
【0009】
また、上記第一から第四の発明において、開閉部は、透明キャノピーと本体の着脱境界部に備えられていることが好ましい。さらに、透明キャノピーは、少なくとも搭乗者の頭上ならびに前後左右に視界を確保する半楕円球状であることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
以上の構成をとる本発明では、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】潜水艇の外部の形状の一例を斜め前方から見た斜視図
【図2】潜水艇の外部の形状の一例を斜め後方から見た斜視図
【図3】潜水艇の水密性を確保するための構造の一例を示した図
【図4】潜水艇の搭乗スペースの一例を示した図
【図5】潜水艇のキャノピーが開閉する様子を示した図
【図6】オーリングの特性を示した図
【図7】潜水時におけるオーリングの特性を示した図
【図8】断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を示した図
【図9】3つのオーリングを並列配置した構造を示した図
【図10】オーリングを格納する溝の形状構造を示した図
【図11】オーリング部にバックアップリングをさらに設けた様子を示した図
【図12】オーリングの形状の他の例を示した図
【図13】オーリングを格納する溝の深さを異ならせた構成を示した図
【図14】オーリングを上から押しつぶす面の高さを異ならせた構成を示した図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施例を説明する。なお、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、様々な態様で実施しうる。実施例と請求項の相互の関係は、以下のとおりである。実施例1は主に請求項1、5、6などに関し、実施例2は主に請求項2、5、6などに関し、実施例3は主に請求項3、5、6などに関し、実施例4は主に請求項4、5、6などに関する。
【実施例1】
【0013】
<概要>
本実施例の潜水艇は、搭乗スペース内外を隔てる開閉部が閉じた状態において水密性を保つために、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列に配置した構造を当該開閉部に用いているため、幅広い深度において搭乗スペース内部の水密性を保つことが可能になる。
【0014】
<構成>
図1・図2は、本実施例の潜水艇の外部の形状の一例の斜め前方と斜め後方から見た斜視図である。また、図3は、本実施例の潜水艇の搭乗スペースの水密性を確保するための構造を示す図である。
【0015】
図1・図2に示すように、本実施例の「潜水艇」0100・0200は、搭乗スペースから船外の様子が分かるように「透明キャノピー」0101・0201を有している。透明キャノピーの材質としては種々のものが考えられるが、例えばアクリル樹脂やポリカーボネート、強化ガラス、などを用いたものが考えられる。また、透明キャノピーの形状として種々の形状が考えられるが、少なくとも搭乗者の頭上ならびに前後左右に視界を確保する半楕円球状であることが好ましい(以下の実施例においても同様である)。
【0016】
また、図3に示すように、本実施例の「潜水艇」は、水密性を確保するための構造として、「開閉部」0301と、「オーリング部」0302と、を備える。なお、潜水艇に関する一般的な部材や装置を加えた構成も本実施例の発明の範囲に含まれるものである。
【0017】
「開閉部」は、着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる機能を有する。図4は、本実施例の「潜水艇」0400の「搭乗スペース」0401の一例を点線で表した図である。搭乗スペース内部には、潜水艇の操作を行うための装置や搭乗スペース内の生命環境を維持するための装置、遠隔通信を行うための装置などが搭載される。当該開閉部は、種々の位置に配置することが可能であるが、透明キャノピーと本体の着脱境界部に備えられていることが好ましい(以下の実施例においても同様である)。
【0018】
ここで着脱自在に搭乗スペース内外を隔てるとは、利用者の意図に応じて、搭乗スペースに入るための出入り口を閉じたり開いたりすることが可能な状態をいう。
【0019】
なお、図5に示すように、「キャノピー」0501の開閉は、キャノピー後部に「ヒンジ」0502を取りつけて固定する構成とすることが考えられるが、その他の位置を固定する構成とすることも可能である。なお、当該ヒンジは、開閉部の歪みやズレを調整可能な補正ネジを備える構成とすることが考えられる。また、キャノピーの開閉部材としては、油圧シリンダーを設けて電動で開閉する構成が考えられる。
【0020】
「オーリング部」は、開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つ機能を有する。また、オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有することを特徴とする。ここで、オーリングを並列に配置するとは、図3に示すように、中心から異なる半径の位置にそれぞれ配置することをいう。
【0021】
図6は、オーリングの特性を示す図である。この図に示すように、「オーリング」0601は、その断面を押しつぶす力を受けた場合において元の形に戻ろうとする反発力が働くため、オーリングが挟まれた隙間をシールする機能を有するものである。また、潜水艇で水中に潜ったときにおいては外圧(水圧)と内圧(気圧)が異なり、図7に示す状態となって外から水が入り込んだり、中から空気が出てしまったりする事態を防止することが可能になる。
【0022】
本実施例のオーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する。図8は、当該構造による作用を模式的に示した図である。図8(A)は浅深度において水圧がかかっている場合を示している。この場合、水圧がそれ程高くないため、断面の大きいオーリングのみが変形し、上方からキャノピーにかかる水圧を支えている。一方図8(B)は深深度において水圧がかかっている場合を示している。この場合、水圧が高くなるため断面の小さいオーリングの変形も開始する。つまり、両方のオーリングによって上方からキャノピーにかかる水圧を支えることになるため、オーリングが破断してしまう危険性を抑えることが可能になる。
【0023】
つまり、本実施例のオーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を採用するため、一のオーリングを用いる場合よりも、より広い水圧範囲に対応させることが可能になる。つまり、潜水艇の潜水可能領域を広げることが可能になる。
【0024】
また、図9に示すように断面の大きさが異なる3つのオーリングを設ける構成も可能であるし、4以上のオーリングを並列配置する構造も当然に可能である。この場合は、各オーリングの断面の大きさを変えることにより、より広い範囲の深度に対して水密性を維持することが可能になる。
【0025】
オーリングの材質としては、種々のものが考えられるが、例えば、シリコンゴム、ニトリルゴム、水酸化ニトリルゴム、スチレンブタジェンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、ハイパロンゴム、フロロシリコーンゴムなどが挙げられる。ただし、優れた圧縮復元力を有するシリコンゴムやウレタンゴムを用いることが好ましい。また、オーリングの断面形状としては主として円形のものが考えられるが、楕円形のものや、多角形のものを採用することも可能である。
【0026】
また、オーリング部の溝の形状としては、図6から図9に示したように四角形状とすることが可能であるが、その他の形状とすることも当然に可能である。例えば、図10に示すように、オーリングの線径よりも短い上辺を有する台形形状(あり溝)とすることも可能である。当該形状とすることにより、オーリングの溝から脱落してしまう危険性を抑えることが可能になる。
【0027】
また、オーリング部においては、図11に示すように、「オーリング」1101に対して「バックアップリング」1102をさらに付設する構成も可能である。バックアップリングは、オーリングの一部が狭い隙間にはみ出すことによって永久変形や破断が起こってしまう危険性を低くすることが可能である。また、バックアップリングの形に関しても種々のものを採用することが考えられる。
【0028】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【実施例2】
【0029】
<構成>
本実施例の「潜水艇」は、実施例1で示した構成と同様に、水密性を確保するための構造として、「開閉部」と、「オーリング部」と、を備える。以下、実施例1との相違点について説明する。
【0030】
本実施例の潜水艇は、オーリング部が、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有することを特徴とする。
【0031】
ゴム硬度値とは、表面を鋭利でない押し針を押し付けたときに表面の示す抵抗を装置によって相対的単位量で示したものである。つまり、ゴム硬度値が低い程、柔らかいゴムであるといえる。本実施例では、ゴム硬度値の単位としてHs(Hardness spring)を用いる。例えば、耳たぶ程の硬さでHs30°程度、硬質プラスチック程の硬さでHs100°程度になる。また、シリコンゴムとしてはHs20°〜Hs80°程度、フッ素ゴムとしてはHs50°〜Hs90°程度、石油合成系ゴムとしてはHs40°〜Hs90°程度のゴム硬度値を有するものが存在する。
【0032】
高い水圧がかかる深深度の水中においては、ゴム硬度値が低い(柔らかいゴム)を用いると、ゴムが大きく変形することになり、永久変形や破断の原因になる。逆に、水圧が低い浅深度の水中においては、ゴム硬度値が高いゴム(硬いゴム)を用いると、ゴムの変形が小さく、水密性を十分に確保できないという問題が発生する。
【0033】
そこで、本実施例の潜水艇においては、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を採用することにより、一のオーリングを用いるよりも、より広い水圧範囲に対応させることが可能になる。つまり、潜水艇の潜水可能領域を広げることが可能になるものである。
【0034】
例えば、深深度用オーリングとしては比較的高いゴム硬度値を有するものを採用し、浅深度用オーリングとしては比較的低いゴム硬度値を有するものを採用する。具体的には、深深度用オーリング(75メートル)に関してはHs80°程度のゴム硬度値を有するもの、浅深度用オーリング(25メートル)に関してはHs60°程度のゴム硬度値を有するものを採用することが考えられる。なお、値の組み合わせはこれらに限定されるものではない。
【0035】
また、深深度用オーリングと中深度用オーリングと浅深度用オーリングというように3つのオーリングを設ける構成も可能である。具体的には、深深度用オーリング(深度100メートル)に関してはHs80°程度のゴム硬度値を有するもの、中深度用オーリング(深度50メートル)に関してはHs70°程度のゴム硬度値を有するもの、浅深度用オーリング(深度20メートル)に関してはHs60程度のゴム硬度値を有するものを採用することが考えられる。なお、値の組み合わせはこれらに限定されるものではない。
【0036】
また、ゴム硬度値が異なる4以上のオーリングを並列配置する構造も当然に可能である。この場合も、各オーリングのゴム硬度値の大きさを変えることにより、より広い範囲の深度に対して水密性を維持することが可能になる。
【0037】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【実施例3】
【0038】
<構成>
本実施例の「潜水艇」は、実施例1で示した構成と同様に、水密性を確保するための構造として、「開閉部」と、「オーリング部」と、を備える。以下、実施例1、2との相違点について説明する。
【0039】
本実施例の潜水艇は、オーリング部が、開閉部の閉鎖動作により最初に応力が印加される相対的にゴム硬度値が小さい第一オーリングと、閉鎖動作による第一オーリングの変形開始後にはじめて応力が印加される相対的にゴム硬度値が大きい第二オーリングと、を含む複数種類のオーリングを並列配置した構造を有することを特徴とする。
【0040】
つまり、第一のオーリングは、開閉部の閉鎖動作において最初に変形を開始し、相対的にゴム硬度値が小さいため、水圧が小さい浅深度の領域においても十分な変形をし、浅深度における水密性を確保することが可能になる。ただし、当該第一オーリングだけでは、水圧の大きい深深度の領域において破断する可能性があるため第二オーリングをさらに設けることになる。
【0041】
第二のオーリングは、閉鎖動作による第一のオーリングの変形開始後にはじめて変形し、相対的にゴム硬度値が大きいため、水圧が大きい深深度の領域において適当な変形をすることになり、深深度において破断する危険性を抑えることが可能になる。
【0042】
第一のオーリングや第二のオーリングは、円形や楕円形に限定されるものではなく、例えば図12に示すような四角形状とすることや多角形状とすることも可能である。ただし、開閉部の閉鎖動作により第一のオーリングに最初に応力が印加されるよう、第一のオーリングの高さを第二のオーリングの高さよりも高くする必要がある。
【0043】
なお、第一のオーリングを格納する溝と、第二のオーリングを格納する溝の深さを調整することによっても、第一のオーリングに最初に応力が印加されるようにすることも可能である。例えば、図13に示すように、第一のオーリングを格納する溝の深さを第二のオーリングを格納する溝の深さよりも浅くすることにより、第一のオーリングに最初に応力が印加されるようになる。
【0044】
また、図14に示すように、第一のオーリングを上から抑え込む面を第二のオーリングを上から抑え込む面よりも低くすることによって、第一のオーリングに最初に応力が印加されるようにすることも考えられる。
【0045】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【実施例4】
【0046】
<構成>
本実施例の「潜水艇」は、実施例1で示した構成と同様に、水密性を確保するための構造として、「開閉部」と、「オーリング部」と、を備える。以下、実施例1から3との相違点について説明する。
【0047】
本実施例の潜水艇は、オーリング部は、断面の大きさが相対的に大きくゴム硬度値が相対的に小さな第三オーリングと、断面の大きさが相対的に小さくゴム硬度値が相対的に大きい第四オーリングと、を並列配置した構造を有することを特徴とする。
【0048】
第三オーリングは、その断面の大きさが相対的に大きいことから開閉部の閉鎖動作において最初に変形を開始し、相対的にゴム硬度値が小さいため、水圧が小さい浅深度の領域においても十分な変形をし、浅深度における水密性を確保することが可能になる。ただし、当該第三オーリングだけでは、水圧の大きい深深度の領域において破断する可能性があるため第四オーリングをさらに設けることになる。
【0049】
第四オーリングは、その断面の大きさが相対的に小さいことから閉鎖動作による第三オーリングの変形開始後にはじめて変形し、相対的にゴム硬度値が大きいため、水圧が大きい深深度の領域において適当な変形をすることになり、深深度において破断する危険性を抑えることが可能になる。また、同時に第三オーリングの変形が異常に大きくなる危険性を抑えることも可能になる。
【0050】
<効果>
本実施例の潜水艇により、比較的浅い深度から深い深度の広い範囲において潜水艇の搭乗スペース内部の水密性を確保することが可能になり、有人潜水艇の用途がさらに広くなる。
【符号の説明】
【0051】
0100・0200…潜水艇、0101・0201…透明キャノピー、0301…開閉部、0302…オーリング部、0400…潜水艇、0401…搭乗スペース、0501…透明キャノピー、0502…ヒンジ、0601…オーリング、1101…オーリング、1102…バックアップリング
【特許請求の範囲】
【請求項1】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項2】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項3】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、開閉部の閉鎖動作により最初に応力が印加される相対的にゴム硬度値が小さい第一オーリングと、閉鎖動作による第一オーリングの変形開始後にはじめて応力が印加される相対的にゴム硬度値が大きい第二オーリングと、を含む複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項4】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、断面の大きさが相対的に大きくゴム硬度値が相対的に小さな第三オーリングと、断面の大きさが相対的に小さくゴム硬度値が相対的に大きい第四オーリングと、を並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項5】
開閉部は、透明キャノピーと本体の着脱境界部に備えられている請求項1から4のいずれか一に記載の潜水艇。
【請求項6】
透明キャノピーは、少なくとも搭乗者の頭上ならびに前後左右に視界を確保する半楕円球状である請求項5に記載の潜水艇。
【請求項1】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、断面の大きさが異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項2】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、ゴム硬度値が異なる複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項3】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、開閉部の閉鎖動作により最初に応力が印加される相対的にゴム硬度値が小さい第一オーリングと、閉鎖動作による第一オーリングの変形開始後にはじめて応力が印加される相対的にゴム硬度値が大きい第二オーリングと、を含む複数種類のオーリングを並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項4】
着脱自在に搭乗スペース内外を隔てる開閉部と、
開閉部に用いられ、閉状態にて搭乗スペース内外を水密に保つオーリング部と、
を有する潜水艇であって、
オーリング部は、断面の大きさが相対的に大きくゴム硬度値が相対的に小さな第三オーリングと、断面の大きさが相対的に小さくゴム硬度値が相対的に大きい第四オーリングと、を並列配置した構造を有する潜水艇。
【請求項5】
開閉部は、透明キャノピーと本体の着脱境界部に備えられている請求項1から4のいずれか一に記載の潜水艇。
【請求項6】
透明キャノピーは、少なくとも搭乗者の頭上ならびに前後左右に視界を確保する半楕円球状である請求項5に記載の潜水艇。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−195126(P2011−195126A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−67296(P2010−67296)
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(503017172)株式会社アミューザジャパン (4)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月24日(2010.3.24)
【出願人】(503017172)株式会社アミューザジャパン (4)
【Fターム(参考)】
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