説明

水廻り設備室構造および洗面カウンターの配置構造

【課題】室内の開放感を高めることができるとともに、洗面台周囲の利便性を向上させることができ、快適な環境を形成することが可能な水廻り設備室構造および洗面カウンターの配置構造を提供することを目的とする。
【解決手段】浴室2・脱衣所3・トイレ4等の複数の部屋2,3,4…を含んで構成されており、互いに対向するようにして立設された第1支持部6(6a)と第2支持部7(7a)とが配置されており、これら第1支持部6と第2支持部7との間には、洗面ボウル8aを備える洗面カウンター8が架設されており、この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで両側から使用可能とされている。これにより、一つの洗面カウンターを二方向から使用することができ、洗面カウンターの上方および下方を、一方の部屋側の領域と他方の部屋側の領域とを連通する空間とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴室・脱衣所・トイレ等の複数の部屋を含んで構成される水廻り設備室構造と、この水廻り設備室に備え付けられる洗面カウンターの配置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、洗面ボウルが一体化されたカウンターを、箱形のキャビネットの上部に取り付けるとともに、キャビネット内に水道管および排水管等を配管するようにして構成された洗面台が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような洗面台は、住宅等の建物の水廻り設備室を構成する浴室・洗面所・トイレのうち、洗面所の隅部に、洗濯機置き場と並ぶようにして設置されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−061684号公報
【特許文献2】特開2000−041874号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、住宅等の建物では、居住者が普段生活するリビングや各自の部屋をなるべく広く確保しようとするため、上述のような水廻り設備室は窮屈になりやすい場合がある。
また、上述の洗面台は、該洗面台の前面側のみが洗面や化粧を行うための作業空間となっており、一人ずつしか使用できないため、洗面台を使用したい居住者が複数である場合には、不便で、かつ洗面台周囲の窮屈感が増大するという問題がある。
【0005】
本発明の課題は、室内の開放感を高めることができるとともに、洗面台周囲の利便性を向上させることができ、快適な環境を形成することが可能な水廻り設備室構造および洗面カウンターの配置構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図9に示すように、浴室2・脱衣所3・トイレ4等の複数の部屋2,3,4…を含んで構成される水廻り設備室構造1において、
互いに対向するようにして立設された第1支持部6(6a,6b,6c,6d)と第2支持部7(7a,7b)とが配置されており、
これら第1支持部6と第2支持部7との間には、洗面ボウル8aを備える洗面カウンター8が架設されており、この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで両側から使用可能とされていることを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、互いに対向するようにして立設された第1支持部6と第2支持部7との間には、洗面ボウル8aを備える洗面カウンター8が架設されており、この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで両側から使用可能とされているので、例えば、前記洗面カウンター8を挟む一方側および他方側を、それぞれ、水廻り設備室1を構成する複数の部屋2,3,4…のいずれかとすることで、これら一方の部屋(例えば脱衣所3)側と他方の部屋(例えばトイレ4)側とから洗面カウンター8を使用することができる。すなわち、一つの洗面カウンター8を二方向から使用することができるので、従来に比して、利便性を確実に向上させることができる。
また、前記洗面カウンター8の上方および下方を、前記一方の部屋(例えば脱衣所3)側の領域と他方の部屋(例えばトイレ4)側の領域とを連通する空間とすることができる。これによって、前記一方の部屋(例えば脱衣所3)側の領域と他方の部屋(例えばトイレ4)側の領域との間で視線が遮られることを防ぐことができるとともに、水廻り設備室1内の開放感を高めることができるので、快適な環境を形成することが可能となる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば図1〜図9に示すように、請求項1に記載の水廻り設備室構造1において、
前記第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方の支持部6(7)は中空状に形成されており、
前記洗面カウンター8用の排水管および水道管は、中空状に形成された支持部6(7)の内部に配管されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、前記洗面カウンター8用の排水管および水道管は、中空状に形成された支持部6(7)の内部に配管されているので、前記洗面カウンター8の上方および下方に配管が露出するのを防ぐことができ、前記洗面カウンター8の上方および下方の空間をすっきりさせることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば図1〜図9に示すように、請求項1に記載の水廻り設備室構造1において、
前記第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方の支持部6(7)の表面に沿って、前記洗面カウンター8用の排水管および水道管が配管されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、前記第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方の支持部6(7)の表面に沿って、前記洗面カウンター8用の排水管および水道管が配管されているので、前記洗面カウンター8の上方および下方に露出する配管を極力目立たなくすることができ、前記洗面カウンター8の上方および下方の空間をすっきりさせることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば図1〜図4,図7,図8に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水廻り設備室構造1において、
前記第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方は支持壁6aとされており、
この支持壁6aのうち、前記洗面カウンター8よりも上方の部分には、その厚さ方向に貫通する開口部9が設けられており、
この開口部9には、透光性を有する面材10(11)が嵌め込まれていることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、前記支持壁6aに設けられた開口部9には、透光性を有する面材10(11)が嵌め込まれているので、この透光性面材10(11)を介して光を通過させることができる。これによって、前記支持壁6aの厚さ方向一方側の空間からの光を他方側の空間へと差し込ませたり、前記支持壁6aの厚さ方向他方側の空間からの光を一方側の空間へと差し込ませたりすることができるので、前記支持壁6aによって前記一方側の空間と他方側の空間とが仕切られていることを、極力意識させないようにすることができる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば図1〜図4,図7,図8に示すように、請求項4に記載の水廻り設備室構造1において、
前記開口部9には、内部が収納部12aとされる収納枠体12が嵌め込まれており、
この収納枠体12の前記洗面カウンター8側とは反対側の面に前記透光性を有する面材10(11)が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、前記開口部9には、内部が収納部12aとされる収納枠体12が嵌め込まれているので、前記支持壁6aの洗面カウンター8側に収納を設けることができる。これによって、前記支持壁6aによって前記一方側の空間と他方側の空間とが仕切られていることを、前記透光性面材10(11)により極力意識させないようにしながら、前記洗面カウンター8の使い勝手を向上させることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、例えば図5および図6に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水廻り設備室構造1において、
前記第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方は、単数または複数の支持柱6b(6c)とされており、
前記洗面カウンター8は、この支持柱6b(6c)側から使用可能とされていることを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、前記洗面カウンター8は、この支持柱6b(6c)側から使用可能とされているので、前記一方の部屋側と他方の部屋側とから洗面カウンター8を使用できるだけでなく、支持柱6b(6c)側から洗面カウンター8を使用できる。これによって、少なくとも三方向から前記洗面カウンター8を使用することができるので利便性を格段に向上できる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、例えば図9に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水廻り設備室構造1において、
前記第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方は、上端部が前記洗面カウンター8の高さに設定された支持壁6dとされており、
この支持壁6dの上方には、この支持壁6dの上端部から間隔をあけて吊戸棚6eが配置されていることを特徴とする。
【0019】
請求項7に記載の発明によれば、前記支持壁6dの上方には、この支持壁6dの上端部から間隔をあけて吊戸棚6eが配置されているので、前記支持壁6dと吊戸棚6eとの間に隙間を形成できる。これによって、前記支持壁6aの厚さ方向一方側の空間と他方側の空間との間で視線が遮られることを防ぐことができるので、水廻り設備室1内の開放感をより高めることができる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、例えば図1〜図3,図7に示すように、請求項1〜7のいずれか一項に記載の水廻り設備室1に備え付けられる洗面カウンター8の配置構造であって、
前記洗面カウンター8は、前記水廻り設備室1を構成する複数の部屋2,3,4…のうち、浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域との間に配置されており、
この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで前記浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域とから使用可能とされていることを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の発明によれば、前記洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで前記浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域とから使用可能とされているので、従来に比して、利便性をより確実に向上させることができる。
すなわち、例えば、前記浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域とから同時に洗面カウンター8を使用することもできるし、居住者の誰かが前記浴室2および脱衣所3側の領域から洗面カウンター8を使用していても、前記トイレ4を使用した他の居住者が、トイレ4側の領域から洗面カウンター8を使用したりすることができるので、水廻り設備室1内における利便性が高い。
【0022】
請求項9に記載の発明は、例えば図8に示すように、請求項1〜7のいずれか一項に記載の水廻り設備室1に備え付けられた洗面カウンター8の配置構造であって、
前記水廻り設備室1は玄関20に隣接して配設されており、
前記洗面カウンター8は、これら水廻り設備室1と玄関20との間に配置されており、
この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで水廻り設備室1側と玄関20側とから使用可能とされていることを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明によれば、前記洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで水廻り設備室1側と玄関20側とから使用可能とされているので、従来に比して、利便性をより確実に向上させることができる。
すなわち、例えば、前記水廻り設備室1側と玄関20側とから同時に洗面カウンター8を使用することもできるし、帰宅後すぐに、玄関20側から洗面カウンター8を使用したりすることもでき、水廻り設備室1内だけでなく、水廻り設備室1に隣接する場所における利便性も高い。
【0024】
請求項10に記載の発明は、例えば図9に示すように、請求項7に記載の水廻り設備室1に備え付けられた洗面カウンター8の配置構造であって、
前記水廻り設備室1は、キッチン設備が備え付けられたキッチン30に隣接して配設されており、
前記洗面カウンター8は前記水廻り設備室1内に配置されており、
この洗面カウンター8を支持する前記支持壁6dと、この支持壁6dの上方に配置された前記吊戸棚6eとは、前記水廻り設備室1とキッチン30との間に、これら支持壁6dおよび吊戸棚6eの洗面カウンター8側とは反対側の面が前記キッチン30に面するようにして配置されており、
前記キッチン設備は、キッチンキャビネット31と、このキッチンキャビネット31上方に間隔をあけて配置されるキッチン吊戸棚32とを有しており、
前記支持壁6dの上端部の高さ位置と前記キッチンキャビネット31の上端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されるとともに、前記吊戸棚6eの下端部の高さ位置と前記キッチン吊戸棚32の下端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されていることを特徴とする。
【0025】
請求項10に記載の発明によれば、前記洗面カウンター8は前記水廻り設備室1内に配置されており、前記支持壁6dと吊戸棚6eとは、前記水廻り設備室1とキッチン30との間に、これら支持壁6dおよび吊戸棚6eの洗面カウンター8側とは反対側の面が前記キッチン30に面するようにして配置されているので、前記洗面カウンター8をキッチン30側に露出させない状態で、水廻り設備室1とキッチン30とを隣接して配置することができる。
また、前記支持壁6dの上端部の高さ位置と前記キッチンキャビネット31の上端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されるとともに、前記吊戸棚6eの下端部の高さ位置と前記キッチン吊戸棚32の下端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されているので、隣接する水廻り設備室1とキッチン30とに統一感を持たせることができる。しかも、前記支持壁6dと吊戸棚6eとの隙間と、前記キッチンキャビネット31とキッチン吊戸棚32との隙間も統一されるので、水廻り設備室1とキッチン30との間における視野を拡大させることができるとともに開放感を高めることができ、より快適な環境を形成することが可能となる。
【0026】
請求項11に記載の発明は、例えば図9に示すように、請求項10に記載の洗面カウンター8の配置構造において、
前記支持壁6dおよび吊戸棚6eのキッチン30側面と、前記キッチンキャビネット31およびキッチン吊戸棚32の一側面31a,32aとが、略同様の意匠面(例えば化粧板33)とされていることを特徴とする。
【0027】
請求項11に記載の発明によれば、前記支持壁6dおよび吊戸棚6eのキッチン30側面と、前記キッチンキャビネット31およびキッチン吊戸棚32の一側面31a,32aとが、略同様の意匠面とされているので、隣接する水廻り設備室1とキッチン30との統一感をより高めることができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、互いに対向するようにして立設された第1支持部と第2支持部との間には、洗面ボウルを備える洗面カウンターが架設されており、この洗面カウンターは、該洗面カウンターを挟んで両側から使用可能とされているので、例えば、洗面カウンターを挟む一方側および他方側を、それぞれ、水廻り設備室を構成する複数の部屋のいずれかとすることで、これら一方の部屋側と他方の部屋側とから洗面カウンターを使用することができる。すなわち、一つの洗面カウンターを二方向から使用することができるので、従来に比して、利便性を確実に向上させることができる。
また、洗面カウンターの上方および下方を、一方の部屋側の領域と他方の部屋側の領域とを連通する空間とすることができる。これによって、一方の部屋側の領域と他方の部屋側の領域との間で視線が遮られることを防ぐことができるとともに、水廻り設備室内の開放感を高めることができるので、快適な環境を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る水廻り設備室構造および洗面カウンターの配置構造を示す鳥瞰図である。
【図2】図1において、脱衣所側から洗面カウンターを見た場合の斜視図である。
【図3】図1において、水廻り設備室外から洗面カウンター付近を見た場合の斜視図である。
【図4】洗面カウンターを支持する第1支持部の他の一例を示す斜視図である。
【図5】同、他の一例を示す斜視図である。
【図6】同、他の一例を示す斜視図である。
【図7】本発明に係る水廻り設備室構造および洗面カウンターの配置構造の他の一例を示す平面図である。
【図8】同、他の一例を示す平面図である。
【図9】同、他の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る水廻り設備室構造および洗面カウンターの配置構造の一例を示す鳥瞰図である。
図1において符号1は、水廻り設備室を示す。この水廻り設備室1は、浴室2・脱衣所3・トイレ4等の複数の部屋2,3,4…を含んで構成されている。また、この水廻り設備室1には、浴室2・脱衣所3・トイレ4の他にも、ユーティリティースペース5が設けられており、本実施の形態においては収納所として利用されている。
【0031】
また、この水廻り設備室1には、互いに対向するようにして立設された第1支持部6(6a)と第2支持部7(7a)とが配置されている。
さらに、これら第1支持部6(6a)と第2支持部7(7a)との間には、洗面ボウル8aを備える洗面カウンター8が架設されており、この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで両側から使用可能とされている。
【0032】
ここで、前記第1支持部6(6a)について説明する。
本実施の形態の第1支持部6は支持壁6aとされており、図1〜図3に示すように、前記洗面カウンター8を支持している。この支持壁6aは、水廻り設備室1の床面から天井までの高さに設定されており、その高さ方向中央付近に、前記洗面カウンター8が位置している。
この支持壁6aのうち、前記洗面カウンター8よりも上方の部分には、図2および図3に示すように、その厚さ方向に貫通する開口部9が設けられている。また、この開口部9には、透光性を有する面材10が嵌め込まれている。
この開口部9は、前記洗面カウンター8の上面付近から、水廻り設備室1の天井付近までの高さに設定されており、支持壁6a全体に対して比較的大きな面積を占めている。
【0033】
前記透光性面材10は、矩形薄板状のものであり、例えば擦りガラス調の半透明のアクリル板で形成されている。
なお、この透光性面材10の透明度は、適宜変更可能である。したがって、本実施の形態において、前記透光性を有する面材は半透明のものとしたが、これに限られるものではなく、図4に示すように、透明の透光性面材11を使用してもよいものとする。
【0034】
また、前記開口部9には、図2および図3に示すように、内部が収納部12aとされる収納枠体12が嵌め込まれている。
この収納枠体12は、天板、底板、両側板とで形成された矩形枠状体に複数の棚板を架設するようにして形成されており、天板と棚板、底板と棚板、上下に隣り合う棚板間が前記収納部12aとされている。
そして、この収納枠体12の前記洗面カウンター8とは反対側の面に前記透光性面材10が設けられている。
【0035】
なお、本実施の形態の第1支持部6は、前記支持壁6aとしたが、これに限られるものではなく、適宜変更可能である。
すなわち、図5および図6に示すように、第1支持部6として、単数または複数の支持柱6b,6cを採用してもよいし、図9に示すように、前記支持壁6aとは形態の異なる支持壁6dを採用してもよいものとする。
【0036】
図5に示す複数の支持柱6b,6bは、水廻り設備室1の床面から天井までの高さに設定されており、その高さ方向中央付近に、前記洗面カウンター8が位置している。
また、これら支持柱6b,6b間には、収納枠体12が架設されている。
そして、前記洗面カウンター8は、これら支持柱6b,6b側から使用可能とされている。つまり、前記収納枠体12の棚板間から洗面カウンター8側に手を挿入するなどして、前記洗面カウンター8を使用することができるようになっている。
さらに、収納枠体12よりも下方は開放された空間となっており、水廻り設備室1における開放感の向上に寄与することができる。
【0037】
図6に示す単数の支持柱6cは、水廻り設備室1の床面から天井までの高さに設定されており、その高さ方向中央付近に、前記洗面カウンター8が位置している。
また、この支持柱6cには収納枠体12が取り付けられておらず、この支持柱6c側から、前記洗面カウンター8を使用可能となっている。
さらに、この支持柱6cが存在する部分以外は開放された空間となっており、水廻り設備室1における開放感の向上に寄与することができる。
【0038】
そして、前記洗面カウンター8は、前記支持柱6b,6c側から使用可能とされているので、一方の部屋側と他方の部屋側とから洗面カウンター8を使用できるだけでなく、支持柱6b,6c側から洗面カウンター8を使用できる。これによって、少なくとも三方向から前記洗面カウンター8を使用することができるので利便性を格段に向上できるという利点がある。
【0039】
図9に示す支持壁6dは、上端部が前記洗面カウンター8の高さに設定されており、この上端部に、前記洗面カウンター8が位置している。
また、この支持壁6dの上方には、この支持壁6dの上端部から間隔をあけて吊戸棚6eが配置されている。この吊戸棚6eは水廻り設備室1の天井に吊設されている。
そして、これら支持壁6dと吊戸棚6eとの間に隙間を形成できるようになっており、この隙間から洗面カウンター8側に手を挿入するなどして、前記洗面カウンター8を使用することができる。
以上のように、前記支持壁6dと吊戸棚6eとの間に隙間を形成できることにより、前記支持壁6aの厚さ方向一方側の空間と他方側の空間との間で視線が遮られることを防ぐことができるので、水廻り設備室1内の開放感をより高めることができる。
【0040】
なお、前記吊戸棚6eは、前記支持壁6dと略等しい厚さに設定されているがこれに限られるものではなく、前記支持壁6dよりも厚さの厚い(奥行きがある)ものとし、収納量を向上させてもよいものとする。ただし、これら支持壁6dおよび吊戸棚6eの洗面カウンター8とは反対側の側面の位置は、極力、どちらかが突出しないように揃った状態であることが好ましい。
【0041】
続いて、前記第2支持部7(7a)について説明する。
本実施の形態の第2支持部7は壁7aとされており、図1および図3に示すように、前記支持壁6aとともに前記洗面カウンター8を支持している。この壁7aは、水廻り設備室1の床面から天井までの高さに設定されており、その高さ方向中央付近に、前記洗面カウンター8が位置している。
【0042】
なお、この壁7aは、前記トイレ4の周囲を囲む周壁の一部として利用されているが、これに限られるものではない。
すなわち、壁7aとされた第2支持部7を、上述の支持壁6a,6dと同様の構成の支持壁としてもよいし、支持柱6b,6cと同様の支持柱としてもよい。また、図8に示すように、収納棚7b(後述する)等のような家具などを第2支持部7として使用してもよいものとする。
【0043】
以上のような第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方の支持部は中空状に形成されており、前記洗面カウンター8用の排水管および水道管は、中空状に形成された支持部の内部に配管されている。
本実施の形態においては、図示はしないが、前記第1支持部6である支持壁6aのうち、洗面カウンター8より下方に位置する部分が中空状に形成されており、この内部に排水管および水道管が配管されている。支持柱6b,6c、支持壁6dの場合も同様に、洗面カウンター8より下方に位置する部分が中空状に形成されており、この内部に排水管および水道管が配管されるものとする。
【0044】
なお、本実施の形態では、排水管および水道管は支持壁6aの内部に配管されるものとしたが、これに限られるものではなく、図示はしないが、第1支持部6と第2支持部7とのうち、少なくとも一方の支持部の表面に沿って配管されるものとしてもよい。これにより、洗面カウンター8の上方および下方に露出する配管を極力目立たなくすることができ、洗面カウンター8の上方および下方の空間をすっきりさせることができる。
【0045】
続いて、前記洗面カウンター8について説明する。
この洗面カウンター8は、陶器、合成樹脂等で形成されるものであり、平面視において矩形状に形成されている。また、前記洗面ボウル8aと、蛇口8bと、排水口とを備えている。
なお、この洗面カウンター8は、前記第1支持部6および第2支持部7に対して、ブラケット等の固定部材により固定されている。また、例えば高さの低い支持部6(7)とした場合は、支持部6(7)の上端部に洗面カウンター8の端部を載置した状態としてもよい。
【0046】
続いて、図1〜図3に示す水廻り設備室1の構造について説明する。
前記水廻り設備室1は、平面視において矩形状に形成されており、浴室2と脱衣所3とトイレ4とが、図1中の矢印Aに沿って一列に並ぶようにして配置されている。すなわち、浴室2に隣接して脱衣所3が配置されており、この脱衣所3に隣接してトイレ4が配置されている。
脱衣所3には、水廻り設備室1と、この水廻り設備室1外の他の部屋とを行き来するための出入口3aが設けられている。この出入口3aには扉が設けられているものとする。
【0047】
浴室2および脱衣所3は、図1中の矢印Bの長さと略等しくなるような幅寸法に設定されているが、トイレ4は、矢印Bの長さの略半分程度の幅寸法となるように設定されている。
そして、このトイレ4の幅寸法と前記浴室2および脱衣所3の幅寸法との差を利用して生じたスペースを洗面カウンター8を配置するためのスペースとしている。
【0048】
前記第2支持部7である壁7aはトイレ4の周囲を囲む周壁として水廻り設備室1内に立設されており、前記第1支持部6である支持壁6aは、水廻り設備室1内に、この第2支持部7である壁7aに対向するようにして立設されている。
そして、これら互いに対向する第1支持部6と第2支持部7との間に前記洗面カウンター8が架設されている。
【0049】
前記浴室2と脱衣所3とトイレ4と洗面カウンター8を配置するためのスペースとを含めた部分は、水廻り設備室1の主要部とされており、この主要部に隣接して、前記ユーティリティースペース5が配置されている。より具体的には、トイレ4側に隣接するようにして配置されている。
このユーティリティースペース5は、収納部5aと、矢印B方向に沿って形成された通路5bと、この通路5bと外部との間を行き来するための出入口5cとを有している。
【0050】
なお、水廻り設備室1の主要部の矢印A方向の長さは、矢印B方向の長さの約2倍に設定されており、矩形状に形成されている。また、この主要部のトイレ4側に隣接して前記ユーティリティースペース5が配置されているので、水廻り設備室1全体は、矢印A方向に沿って長尺な場所として、建物内に配設されることになる。
【0051】
なお、本実施の形態の水廻り設備室1は、これら複数の部屋2,3,4,5を含んで構成されているが、各部屋の有無や配置場所等は適宜変更可能である。
すなわち、水廻り設備室1を、例えば浴室とトイレとが一空間に備えられた所謂ユニットバスを含んで構成されたものしてもよい。また、図7に示すように、ユーティリティースペース5を浴室2側に隣接するようにして配置してもよい。また、浴室2、脱衣所3、トイレ4とを、図8に示すように、水廻り設備室1と玄関20(後述する)とを隣接させた場合に対応する配置としてもよい。
【0052】
本実施の形態の水廻り設備室1では、図1に示すように、前記浴室2の、脱衣所3とは反対側の壁に設けられた窓2aから、前記洗面カウンター8の上方または下方の空間を介して、ユーティリティースペース5まで視線や光を通過させることができる(図1中の矢印C)。また、ユーティリティースペース5の通路5b内も視線や光を通過させることができる(図1中の矢印D)。
【0053】
以上のような水廻り設備室1に備え付けられる洗面カウンター8は、前記水廻り設備室1を構成する複数の部屋2,3,4…のうち、浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域との間に配置されており、この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで前記浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域とから使用可能とされている。
このような洗面カウンター8の配置構造は、図1に示す水廻り設備室1だけでなく、図7に示す水廻り設備室1にも採用することができる。
なお、図7に示す水廻り設備室1でも、矢印E,Fのように視線や光を通過させることができる。
【0054】
続いて、水廻り設備室1と玄関20とを隣接させた場合の洗面カウンター8の配置構造について説明する。なお、水廻り設備室1内の複数の部屋2,3,4は、水廻り設備室1と玄関20とを隣接させた場合に対応する配置となっている。
【0055】
前記水廻り設備室1は、図8に示すように、玄関20に隣接して配設されている。この玄関20は、土間21と、この土間21よりも一段高い玄関床の端部に位置する上がり框22とを有している。
また、水廻り設備室1は、脱衣所3が玄関20側に配置され、浴室2が該脱衣所3の玄関20とは反対側に隣接して配置され、これら浴室2および脱衣所3の一方の端部側にトイレ4およびトイレ前スペースが配置されるようにして構成されている。
【0056】
これら水廻り設備室1と玄関20との間には、前記脱衣所3側に収納棚7bが配置されており、前記トイレ4側に洗面カウンター8が配置されている。なお、この洗面カウンター8を支持する第1支持部6としては支持壁6aが採用されており、第2支持部7は前記収納棚7bの側板が採用されている。
そして、前記洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで水廻り設備室1側と玄関20側とから使用可能とされている。
【0057】
なお、当該玄関20と隣接する水廻り設備室1は、前記収納棚7bおよび洗面カウンター8を含んだ状態で、平面視において略正方形状に形成されている。
【0058】
また、前記収納棚7bは、前記水廻り設備室1側と玄関20側とに開放されており、水廻り設備室1側と玄関20側とから物品等の収納を行えるようになっている。また、洗面カウンター8の上方および下方の空間も、前記水廻り設備室1側と玄関20側とに開放されている。
さらに、前記収納棚7bおよび洗面カウンター8の玄関20側には引き戸23,23が設けられており、前記収納棚7bの水廻り設備室1側には引き戸24が設けられており、収納棚7bの内部や、玄関20側からの洗面カウンター8への視線を適宜遮蔽できるようになっている。
なお、図8に示す水廻り設備室1でも、矢印G,Hのように視線や光を通過させることができる。
【0059】
続いて、水廻り設備室1とキッチン30とを隣接させた場合の洗面カウンター8の配置構造について説明する。なお、水廻り設備室1内の複数の部屋2,3,4,5は、図1に示すものと同様の配置となっている。
【0060】
前記水廻り設備室1は、図9に示すように、キッチン設備が備え付けられたキッチン30に隣接して配設されている。前記水廻り設備室1内には洗面カウンター8が配置されている。また、この洗面カウンター8を支持する第1支持部6は前記支持壁6dであり、この支持壁6dの上方には前記吊戸棚6eが配置されている。また、洗面カウンター8を支持する第2支持部7は前記壁7aである。
【0061】
前記支持壁6dと吊戸棚6eとは、前記水廻り設備室1とキッチン30との間に、これら支持壁6dおよび吊戸棚6eの洗面カウンター8側とは反対側の面が前記キッチン30に面するようにして配置されている。
【0062】
前記キッチン設備は、キッチンキャビネット31と、このキッチンキャビネット31上方に間隔をあけて配置されるキッチン吊戸棚32とを有している。
これらキッチンキャビネット31およびキッチン吊戸棚32は、所謂、対面式キッチンとされており、キッチンキャビネット31のシンク31bや調理器31cを使用する人が立つ側を正面とし、その反対側を背面31aとしている。
前記キッチン吊戸棚32の正面には扉32bが設けられており、該扉32bにより、キッチン吊戸棚32内が開閉可能とされている。
【0063】
そして、前記支持壁6dの上端部の高さ位置と前記キッチンキャビネット31の上端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されるとともに、前記吊戸棚6eの下端部の高さ位置と前記キッチン吊戸棚32の下端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されている(図9中の一点鎖線)。
すなわち、前記支持壁6dと吊戸棚6eとの隙間と、前記キッチンキャビネット31とキッチン吊戸棚32との隙間が、略等しい高さの隙間となるので、前記支持壁6dの上端部の高さ位置と前記キッチンキャビネット31の上端部の高さ位置や、前記吊戸棚6eの下端部の高さ位置と前記キッチン吊戸棚32の下端部の高さ位置が統一されるだけでなく、隙間も統一されることになる(図9中の矢印I)。
【0064】
さらに、前記支持壁6dおよび吊戸棚6eのキッチン30側面と、前記キッチンキャビネット31およびキッチン吊戸棚32の背面31a,32aとが、略同様の意匠面とされている。
すなわち、本実施の形態において、前記支持壁6dおよび吊戸棚6eのキッチン30側面と、前記キッチンキャビネット31およびキッチン吊戸棚32の背面31a,32aには、木調の化粧板33…がそれぞれ貼設されている。この化粧板33…は、木目が横方向となるように貼設されている。
【0065】
以上のように本実施の形態において、前記第1支持部6は、開口部9および透光性面材10(11)を備えた支持壁6aとされ、その他にも支持柱6b,6cや高さの低い支持壁6dを採用可とされており、さらに、前記洗面カウンター8の上方および下方の空間は、キャビネット等が無く開放された空間となっている。
したがって、この洗面カウンター8および該洗面カウンター8を支持する第1支持部6は、極力、その存在感が薄くなるように設定されている。すなわち、従来の洗面所空間のように、収納機能や化粧台としての機能を重視したものではなく、洗面カウンター8の使用に係る利便性や水廻り設備室1全体の開放感の向上を追求したものとなっている。
【0066】
本実施の形態によれば、互いに対向するようにして立設された第1支持部6と第2支持部7との間には、洗面ボウル8aを備える洗面カウンター8が架設されており、この洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで両側から使用可能とされているので、例えば、前記洗面カウンター8を挟む一方側および他方側を、それぞれ、水廻り設備室1を構成する複数の部屋2,3,4…のいずれかとすることで、これら一方の部屋側と他方の部屋側とから洗面カウンター8を使用することができる。すなわち、一つの洗面カウンター8を二方向から使用することができるので、従来に比して、利便性を確実に向上させることができる。
また、前記洗面カウンター8の上方および下方を、前記一方の部屋側の領域と他方の部屋側の領域とを連通する空間とすることができる。これによって、前記一方の部屋側の領域と他方の部屋側の領域との間で視線が遮られることを防ぐことができるとともに、水廻り設備室1内の開放感を高めることができるので、快適な環境を形成することが可能となる。
【0067】
特に、前記洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで前記浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域とから使用可能とされているので、従来に比して、利便性をより確実に向上させることができる。
すなわち、例えば、前記浴室2および脱衣所3側の領域とトイレ4側の領域とから同時に洗面カウンター8を使用することもできるし、居住者の誰かが前記浴室2および脱衣所3側の領域から洗面カウンター8を使用していても、前記トイレ4を使用した他の居住者が、トイレ4側の領域から洗面カウンター8を使用したりすることができるので、水廻り設備室1内における利便性が高い。
【0068】
また、前記洗面カウンター8用の排水管および水道管は、中空状に形成された支持部6の内部に配管されているので、前記洗面カウンター8の上方および下方に配管が露出するのを防ぐことができ、前記洗面カウンター8の上方および下方の空間をすっきりさせることができる。
【0069】
また、前記支持壁6aに設けられた開口部9には、透光性を有する面材10が嵌め込まれているので、この透光性面材10を介して光を通過させることができる。これによって、前記支持壁6aの厚さ方向一方側の空間からの光を他方側の空間へと差し込ませたり、前記支持壁6aの厚さ方向他方側の空間からの光を一方側の空間へと差し込ませたりすることができるので、前記支持壁6aによって前記一方側の空間と他方側の空間とが仕切られていることを、極力意識させないようにすることができる。
なお、透光性を有する面材10に代えて、透光性を有する面材11を使用したとしても同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0070】
また、前記開口部9には、内部が収納部12aとされる収納枠体12が嵌め込まれているので、前記支持壁6aの洗面カウンター8側に収納を設けることができる。これによって、前記支持壁6aによって前記一方側の空間と他方側の空間とが仕切られていることを、前記透光性面材10により極力意識させないようにしながら、前記洗面カウンター8の使い勝手を向上させることができる。
なお、透光性を有する面材10に代えて、透光性を有する面材11を使用したとしても同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0071】
さらに、水廻り設備室1と玄関20とを隣接させた場合においても、前記洗面カウンター8は、該洗面カウンター8を挟んで水廻り設備室1側と玄関20側とから使用可能とされているので、従来に比して、利便性をより確実に向上させることができる。
すなわち、例えば、前記水廻り設備室1側と玄関20側とから同時に洗面カウンター8を使用することもできるし、帰宅後すぐに、玄関20側から洗面カウンター8を使用したりすることもでき、水廻り設備室1内だけでなく、水廻り設備室1に隣接する場所における利便性も高い。
【0072】
さらに、水廻り設備室1とキッチン30とを隣接させた場合においては、前記洗面カウンター8をキッチン30側に露出させない状態で、水廻り設備室1とキッチン30とを隣接して配置することができる。
また、前記支持壁6dの上端部の高さ位置と前記キッチンキャビネット31の上端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されるとともに、前記吊戸棚6eの下端部の高さ位置と前記キッチン吊戸棚32の下端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されているので、隣接する水廻り設備室1とキッチン30とに統一感を持たせることができる。しかも、前記支持壁6dと吊戸棚6eとの隙間と、前記キッチンキャビネット31とキッチン吊戸棚32との隙間も統一されるので、水廻り設備室1とキッチン30との間における視野を拡大させることができるとともに開放感を高めることができ、より快適な環境を形成することが可能となる。
また、前記支持壁6dおよび吊戸棚6eのキッチン30側面と、前記キッチンキャビネット31およびキッチン吊戸棚32の一側面31a,32aとが、略同様の意匠面とされているので、隣接する水廻り設備室1とキッチン30との統一感をより高めることができる。
【符号の説明】
【0073】
1 水廻り設備室
2 浴室
3 脱衣所
4 トイレ
6 第1支持部
7 第2支持部
8 洗面カウンター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室・脱衣所・トイレ等の複数の部屋を含んで構成される水廻り設備室構造において、
互いに対向するようにして立設された第1支持部と第2支持部とが配置されており、
これら第1支持部と第2支持部との間には、洗面ボウルを備える洗面カウンターが架設されており、この洗面カウンターは、該洗面カウンターを挟んで両側から使用可能とされていることを特徴とする水廻り設備室構造。
【請求項2】
請求項1に記載の水廻り設備室構造において、
前記第1支持部と第2支持部とのうち、少なくとも一方の支持部は中空状に形成されており、
前記洗面カウンター用の排水管および水道管は、中空状に形成された支持部の内部に配管されていることを特徴とする水廻り設備室構造。
【請求項3】
請求項1に記載の水廻り設備室構造において、
前記第1支持部と第2支持部とのうち、少なくとも一方の支持部の表面に沿って、前記洗面カウンター用の排水管および水道管が配管されていることを特徴とする水廻り設備室構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の水廻り設備室構造において、
前記第1支持部と第2支持部とのうち、少なくとも一方は支持壁とされており、
この支持壁のうち、前記洗面カウンターよりも上方の部分には、その厚さ方向に貫通する開口部が設けられており、
この開口部には、透光性を有する面材が嵌め込まれていることを特徴とする水廻り設備室構造。
【請求項5】
請求項4に記載の水廻り設備室構造において、
前記開口部には、内部が収納部とされる収納枠体が嵌め込まれており、
この収納枠体の前記洗面カウンター側とは反対側の面に前記透光性を有する面材が設けられていることを特徴とする水廻り設備室構造。
【請求項6】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の水廻り設備室構造において、
前記第1支持部と第2支持部とのうち、少なくとも一方は、単数または複数の支持柱とされており、
前記洗面カウンターは、この支持柱側から使用可能とされていることを特徴とする水廻り設備室構造。
【請求項7】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の水廻り設備室構造において、
前記第1支持部と第2支持部とのうち、少なくとも一方は、上端部が前記洗面カウンターの高さに設定された支持壁とされており、
この支持壁の上方には、この支持壁の上端部から間隔をあけて吊戸棚が配置されていることを特徴とする水廻り設備室構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の水廻り設備室に備え付けられる洗面カウンターの配置構造であって、
前記洗面カウンターは、前記水廻り設備室を構成する複数の部屋のうち、浴室および脱衣所側の領域とトイレ側の領域との間に配置されており、
この洗面カウンターは、該洗面カウンターを挟んで前記浴室および脱衣所側の領域とトイレ側の領域とから使用可能とされていることを特徴とする洗面カウンターの配置構造。
【請求項9】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の水廻り設備室に備え付けられた洗面カウンターの配置構造であって、
前記水廻り設備室は玄関に隣接して配設されており、
前記洗面カウンターは、これら水廻り設備室と玄関との間に配置されており、
この洗面カウンターは、該洗面カウンターを挟んで水廻り設備室側と玄関側とから使用可能とされていることを特徴とする洗面カウンターの配置構造。
【請求項10】
請求項7に記載の水廻り設備室に備え付けられた洗面カウンターの配置構造であって、
前記水廻り設備室は、キッチン設備が備え付けられたキッチンに隣接して配設されており、
前記洗面カウンターは前記水廻り設備室内に配置されており、
この洗面カウンターを支持する前記支持壁と、この支持壁の上方に配置された前記吊戸棚とは、前記水廻り設備室とキッチンとの間に、これら支持壁および吊戸棚の洗面カウンター側とは反対側の面が前記キッチンに面するようにして配置されており、
前記キッチン設備は、キッチンキャビネットと、このキッチンキャビネット上方に間隔をあけて配置されるキッチン吊戸棚とを有しており、
前記支持壁の上端部の高さ位置と前記キッチンキャビネットの上端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されるとともに、前記吊戸棚の下端部の高さ位置と前記キッチン吊戸棚の下端部の高さ位置とが略等しくなるように設定されていることを特徴とする洗面カウンターの配置構造。
【請求項11】
請求項10に記載の洗面カウンターの配置構造において、
前記支持壁および吊戸棚のキッチン側面と、前記キッチンキャビネットおよびキッチン吊戸棚の一側面とが、略同様の意匠面とされていることを特徴とする洗面カウンターの配置構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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