説明

水性エアゾール組成物

【課題】
本発明の目的は、油性溶媒の配合量を減らし、使用時に手で振盪することにより容易に均一で安定なW/Oエマルジョンを形成すると共に、該W/Oエマルジョンを安定に維持した水性エアゾール組成物を提供することである。
【解決手段】
トリエチレングリコールおよび/またはサポニンを含有する水性成分および分散助剤を含有する油性成分からなるエアゾール原液と、噴射剤とを配合した水性エアゾール組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性エアゾール組成物に関し、さらに詳しくは、環境に配慮して油性溶媒の配合量を減らし、使用時に振盪することで容易に均一で安定したW/Oエマルジョンを形成する水性エアゾール組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境中のVOC(揮発性有機化合物)の削減が望まれ、そうした環境に対する配慮から油性成分の少ない従来より環境に優しい製剤が求められている。また、一般にエアゾール剤は、有効成分を含む油性成分と噴射剤からなり、噴射剤には可燃性のガスを用いることが多く、火気に対する危険性があるため安全性を考慮して、水性エアゾール組成物が開発されており、これまで種々の提案がなされている。例えば、噴射剤(LPG)、界面活性剤、水の混合比率が特定された水性エアゾール製剤(特許文献1)、ピレスロイド系殺虫剤と、エチレンオキサイド付加モル数が15〜30モルのポリオキシエチレン系の界面活性剤、石ケン系(アルキルベンゼンスルホン酸など)の界面活性剤より選ばれた界面活性剤を用いた水性ピレスロイド系殺虫組成物(特許文献2)、アルコール、水、有効成分を含む第3成分からなる原液と、ジメチルエーテルからなる噴射剤からなり、均一相を形成するエアゾール組成物(特許文献3)、油成分、多価アルコール、水、有効成分からなり、1気圧において引火点を有さない原液と、ジメチルエーテルからなる噴射剤とからなり、全体として均一相を形成するエアゾール組成物(特許文献4)、殺虫成分、非イオン系界面活性剤、脂肪族炭化水素、及び水を含むエアゾール原液と、噴射剤とからなる水性エアゾール剤において、水のエアゾール原液全体量に対する配合量を60重量%以上となし、かつ殺虫成分の効力増強剤を配合した水性エアゾール剤(特許文献5)、炭素数6〜10の脂肪酸とソルビタンまたはグリセリンとの部分エステルからなる水に難溶性の脂肪酸エステルを水に可溶化するに際し、炭素数6〜10の脂肪酸とヘキサグリセリンまたはデカグリセリンとの部分エステルを一定の割合で配合することにより、水に難溶性の脂肪酸エステルを可溶化する方法(特許文献6)などが提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開昭55−43140号公報
【特許文献2】特開昭63−267704号公報
【特許文献3】特開2001−64101公報
【特許文献4】特開2002−308704公報
【特許文献5】特開2005−298420公報
【特許文献6】特開平2−67247号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上述した従来提案されている水性エアゾール製剤は、有効成分の水への分散性、あるいは油性溶媒への溶解性などの点から十分満足できるものではなく、静置状態において内液が二層に分離している水性エアゾール組成物を、使用時に手で振盪することにより容易に均一で安定なW/Oエマルジョンとすること、また、該エマルジョンを使用中安定に維持するなどの点においてもさらなる改良が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、油性溶媒の配合量を減らし、これらの欠点を解消した水性エアゾール組成物を提供すると共に、水性エアゾールを微細な噴霧形態とし、さらに発泡を低減した水性エアゾール組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、今回、トリエチレングリコールおよび/またはサポニンを含有する水性成分および分散助剤を含有する油性成分からなるエアゾール原液と、噴射剤とを配合することにより上述の課題を一挙に解決できることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は、トリエチレングリコールおよび/またはサポニンを含有する水性成分および分散助剤を含有する油性成分からなるエアゾール原液35〜70重量%と、噴射剤30〜65重量%とを含有する水性エアゾール組成物を提供するものである。
また本発明は、前記エアゾール原液が、水性成分70〜98重量%と油性成分2〜30重量%である水性エアゾール組成物を提供するものである。
また本発明は、前記エアゾール原液の重量を基準としてトリエチレングリコール0.5〜10重量%および/またはサポニン0.01〜2.0重量%である水性エアゾール組成物を提供するものである。
さらにまた本発明は、前記エアゾール原液の重量を基準として分散助剤0.1〜8.0重量%である水性エアゾール組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、環境に配慮して油性溶媒の配合量を少なくし、使用時に振盪することで水性成分と油性成分が均一で安定したW/Oエマルジョンを容易に形成する水性エアゾール組成物を提供できる。さらに、使用中はW/Oエマルジョンが分離することなく、有効成分が均一な濃度で噴射されると共に、微細な噴霧形態とし、発泡を低減した消費者満足度の高い水性エアゾール組成物を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の水性エアゾール組成物は、トリエチレングリコールおよび/またはサポニンを含有する水性成分および分散助剤を含有する油性成分からなるエアゾール原液と、噴射剤とを配合するものである。
【0010】
本発明に用いるトリエチレングリコールは、通常化粧品に使用されているものが使用でき、それらは市場で容易に入手することができる。トリエチレングリコールは、本発明の水性エアゾール組成物に対して優れた粘度低下効果を有する。一般に、油性成分が少ないとエアゾール組成物はその粘度が上がるため安定なW/O型エマルジョンが形成されにくいが、本発明のトリエチレングリコールを配合することによりエアゾール組成物の粘度が低下することにより安定で均一なW/O型エマルジョンを形成することができると共に、微細な噴霧形態を得ることができる。またトリエチレングリコールは、化粧料組成物に対して殺菌効果、消臭効果、保湿性、保護性、保水性、湿潤性などを付与すると共に、組成物の伸展性を良好にするなどの効果を付与することができる。その配合量としては、エアゾール原液の重量を基準として0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%を例示することができる。この際、0.5未満である場合は、得られる水性エアゾールのエアゾール原液の粘度を低下することができず、安定なW/O型エマルジョンが得られない。また、10重量%を超える量を配合してもそれ以上の安定なW/O型エマルジョンは得ることが期待できず、またコスト的にも不利である。
【0011】
本発明で使用されるサポニンは、各種植物由来のサポニンを使用することができるが、特に、ムクロジサポニン、ユッカサポニン、キラヤサポニンが乳化分散安定性、使用感、安全性の点で好適である。
【0012】
ムクロジサポニンは、ムクロジ科(Sapindaceae)の植物、特にサピンダス・ムクロッシ(Sapindus mukurossi)の果皮を抽出することにより得ることができ、例えば、ムクロジ科に属する植物の果皮を抽出溶媒とともに静置または攪拌抽出した後、濾過して抽出液を得ることができる。抽出溶媒としては、通常抽出に用いられる溶媒であれば任意に用いることができ、例えば、メタノール、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、含水アルコール、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒を、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。また、抽出物を適宜な精製手段、例えば、クロマトグラフィーなどによる精製手段を採用してムクロジサポニンの含量を高めることもできる。抽出物は、濃縮して濃縮物の形態でも、適宜な乾燥手段により乾燥した乾燥物の形態とすることもできる。本発明のムクロジサポニンを含有するムクロジ抽出物としては、通常化粧品に使用されているものが使用でき、それらは市場で容易に入手することができる。
【0013】
ユッカサポニンは、リュウゼツラン科(Agavaceae)の植物、「ユッカ」、特にユッカ・シディゲラ(Yucca schidigera)の樹幹を抽出することにより得ることができ、例えば、「ユッカ」の樹幹を抽出溶媒とともに静置または攪拌抽出した後、濾過して抽出液を得ることができる。抽出溶媒としては、通常抽出に用いられる溶媒であれば任意に用いることができ、例えば、メタノール、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、含水アルコール、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒を、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。また、抽出物を適宜な精製手段、例えば、クロマトグラフィーなどによる精製手段を採用してユッカサポニンの含量を高めることもできる。抽出物は、濃縮して濃縮物の形態でも、適宜な乾燥手段により乾燥した乾燥物の形態とすることもできる。本発明のユッカサポニンを含有するユッカ抽出物としては、通常化粧品に使用されているものが使用でき、それらは市場で容易に入手することができる。また、ユッカ抽出物中にはユッカサポニンのほかに、レスベラトロールも含まれており、チロシナーゼ活性阻害などの効果も期待できる(FRAGRANCE JOURNAL,12,(2000)別冊)。
【0014】
キラヤサポニンは、バラ科植物、キラヤ(Quillaja saponalia mol.)の樹皮を抽出することにより得ることができ、例えば、キラヤの樹皮を抽出溶媒とともに静置または攪拌抽出した後、濾過して抽出液を得ることができる。抽出溶媒としては、通常抽出に用いられる溶媒であれば任意に用いることができ、例えば、メタノール、エタノール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、含水アルコール、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒を、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。また、抽出物を適宜な精製手段、例えば、クロマトグラフィーなどによる精製手段を採用してキラヤサポニンの含量を高めることもできる。抽出物は、濃縮して濃縮物の形態でも、適宜な乾燥手段により乾燥した乾燥物の形態とすることもできる。本発明のキラヤサポニンを含有するキラヤ抽出物としては、通常化粧品に使用されているものが使用でき、それらは市場で容易に入手することができる。
【0015】
これらのサポニンは、それぞれ単独または2種以上を組み合わせて使用することもできる。サポニンの配合量は、例えば、エアゾール原液の重量を基準として0.01〜2.0重量%、好ましくは0.05〜1.5重量%を例示することができる。0.01重量%未満では、乳化力が不十分であり、2.0重量%を超える量を配合すると粘度、感触などをそこなう。
【0016】
本発明のエアゾール組成物は、前記のトリエチレングリコールとサポニンをとを併用することにより、それぞれを単独で用いるよりも更に均一で安定したW/Oエマルジョンを形成することができる。その際のトリエチレングリコールとサポニンとの配合比率は、1:5〜1:30、好ましくは、1:2〜1:6を例示することができる。
【0017】
本発明の水性成分としては、前記のトリエチレングリコール、サポニンのほか水成分が用いられ、かかる水成分としては特に限定されることはなく通常エアゾール組成物に用いられる蒸留水、イオン交換水などの精製水、電解水、海洋深層水などを例示することができる。水成分の配合量は、エアゾール原液の重量を基準として65〜93重量%、好ましくは50〜60重量%を例示することができる。93重量%を超える量を配合すると水性エアゾールの安定なW/O型エマルジョンが得られず、不安定な組成物になる。
【0018】
本発明に用いる分散助剤は、非イオン性界面活性剤を例示することができる。非イオン性界面活性剤としては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどのエステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルグリコールエーテルなどのエーテル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などのエーテルエステル型非イオン性界面活性剤などをあげることができ、これらの分散助剤は、それぞれ単独または2種以上を組み合わせて使用することもできる。その配合量は、エアゾール原液の重量を基準として0.1〜8.0重量%、好ましくは0.35〜2.0重量%を例示することができる。0.1重量%未満では、乳化安定性が不充分となり、分離が早く生じる。また、8.0重量%を超える量を配合すると、使用感が悪くなると共に、エアゾール組成物が増粘してくるため噴霧形態が変化し、霧の粒子が粗くなってくる。
【0019】
本発明のエアゾール原液に使用される油性成分としては、油性溶剤として、また、皮膚や毛髪に対する浸透性や光沢を付与したり、保護したり、伸展性を良好にするための成分が配合される。それら油性成分としては通常エアゾール組成物に使用されているものが使用でき、例えば、炭化水素、エステル油、シリコン油、植物油、動物油などがあげられる。
【0020】
炭化水素としては、例えば、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、流動パラフィン、イソパラフィン、ケロシン、スクワラン、スクワレン、石油エーテルなどがあげられる。
【0021】
エステル油としては、例えば、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸デシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、オレイン酸オレイル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジエトキシエチル、アジピン酸ジイソブチル、コハク酸ジエトキシエチルなどがあげられる。
【0022】
シリコン油としては、例えば、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどがあげられる。植物油類としては、例えば、オリーブ油、ホホバ油、ヒマシ油、サフラン油、アボカド油、ツバキ油、サザンカ油などがあげられる。動物油類としては、例えば、タートル油、ミンク油などがあげられる。
【0023】
本発明の分散助剤を含有する油性成分の配合量としては、エアゾール原液の重量を基準として2〜30重量%を例示することができる。2重量%未満では、得られる水性エアゾールの乳化安定性が低下する。
【0024】
本発明に用いる噴射剤としては、液化石油ガス(LPG)、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタンおよびそれらの混合物などが挙げられる。また、エマルジョンを破壊しない範囲でジメチルエーテルを混合することができる。またさらに、窒素ガス、炭酸ガス、笑気ガスなどの圧縮ガスも併用することができる。
【0025】
これらの噴射剤は、それぞれ単独または2種以上を混合して使用しても良く、その配合量は、水性エアゾール組成物を基準として、30〜65重量%を例示することができる。30重量%未満である場合は、水性エアゾールの満足な噴霧状態が得られず、65重量%を超える量を配合すると、水性エアゾールの安定なW/Oエマルジョンが得られなくなる。
【0026】
本発明のエアゾール原液には、その目的に応じて有効成分を配合することができる。有効成分としては、例えば、香料として、特に限定されるものではなく、天然及び合成の広い範囲の香料を利用することができる。具体的には、天然香料としては、例えば、アビエス、アンブレット・シード、アンジェリカ、アニス、アルモアゼ、ベージル、ベイ、ベルガモット、バーチ、ボア・ド・ローズ、カラムス、カンファー、カナンガ、キャラウェイ、カルダモン、カシア、シダーウッド、カモミル、シトロネラ、コスタス、クミン、ディル、エレミ、ユーカリ、ガルバナム、ゼラニウム、ジンジャー、グレープフルーツ、グアイアック、ガーデニア、ひのき、ホウショウ、ヒアシンス、ジャスミン、ジュニパー・ベリー、ラブダナム、ラバンジン、ラベンダー、レモン、レモングラス、ライム、リナロエ、ミモザ、ミント、オークモス、オレンジフラワー、イリス、パチョリ、パルマローザ、ペパーミント、ローズ、クラリー・ゼージ、サンダル、チュベローズ、ベチバー、スミレ、イラン・イランなどの精油などを挙げることができる。
【0027】
又、合成香料は、炭化水素類としては、例えば、オシメン、α−ピネン、β−ピネン、カンフェン、ミルセン、ジヒドロミルセン、リモネン、テルピノーレン、α−フェランドレン、p−サイメン、β−カリオフィレン、β−ファルネセン、ビサボレン、セドレン、バレンセン、ツヨプセン、ロンギホレンなどを挙げることができる。
【0028】
アルコール類としては、例えば、リナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ミルセノール、ラバンジュロール、ムゴール、テトラヒドロリナロール、ヒドロキシシトロネロール、ジヒドロミルセノール、テトラヒドロミルセノール、3,6−ジメチル−3−オクタノール、エチルリナロール、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、l−メントール、カルベオール、ペリラアルコール、4−ツヤノール、ミルテノール、α−フェンキルアルコール、ファルネソール、ネロリドール、セドレノール、シス−3−ヘキセノール、1−ウンデカノール、2−ウンデカノール、1−ドデカノール、プレノール、10−ウンデセノール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、p−t−ブチルシクロヘキサノール、SANDALORE(登録商標)、バクダノール(IFF社商品名)、フェニルエチルアルコール、ヒドロトロパアルコール、アニスアルコール、3−フェニルプロピルアルコール、シンナミックアルコール、アミルシンナミックアルコールなどを挙げることができる。
【0029】
アルデヒド類としては、例えば、シトラール、ゲラニアール、ネラール、シトロネラール、ヒドロキシシトロネラール、α−メチレンシトロネラール、ミルテナール、シトロネリルオキシアセトアルデヒド、3,7−ジメチルオクタナール、アセトアルデヒド、n−ヘキサナール、n−ヘプタナール、n−オクタナール、n−ノナナール、2−メチルオクタナール、n−デカナール、ウンデカナール、2−メチルデカナール、ドデカナール、テトラデカナール、シス−3−ヘキセナール、トランス−2−ヘキセナール、2,6−ジメチル−5−ヘプテナール、シス−4−デセナール、トランス−2−デセナール、10−ウンデセナール、トランス−2−ウンデセナール、トランス−2−ドデセナール、3−ドデセナール、2,4−ヘキサジエナール、2,4−デカジエナール、2,4−ドデカジエナール、シクロシトラール、ジメチルテトラヒドロベンズアルデヒド、シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタール、シトラールプロピレングリコールアセタール、シトロネラールシクロモノグリコールアセタール、アセトアルデヒドエチルリナリルアセタール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、オクタナールジメチルアセタール、ノナナールジエチルアセタール、デカナールジメチルアセタール、デカナールジエチルアセタール、2−メチルウンデカナールジメチルアセタール、ベンズアルデヒド、p−イソプロピルフェニルアセトアルデヒド、p−イソプロピルヒドラトロパルアルデヒド、シクラメンアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、シンナミックアルデヒド、アニスアルデヒド、p−メチルフェノキシアセトアルデヒド、ベンズアルデヒドジエチルアセタール、アミルシンナミックアルデヒドジエチルアセタール、ヘリオトロピンジメチルアセタール、アセトアルデヒドエチルフェニルエチルアセタール、アセトアルデヒド2−フェニル−2,4−ペンタンジオールアセタール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタールなどを挙げることができる。
【0030】
ケトン類としては、例えば、カンファー、メントン、ピペリテノン、ゲラニルアセトン、アセチルセドレン、ヌートカトン、ヨノン、メチルヨノン、アリルヨノン、イロン、ダマスコン、ダマセノン、イソダマスコン、2−ペンタノン、3−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノナノン、2−ウンデカノン、2−トリデカノン、メチルヘプテノン、ジメチルオクテノン、メチレンテトラメチルヘプタノン、2,3−ヘキサジオン、2−シクロペンチルシクロペンタノン、エチルマルトール、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシフラノン、p−メチルアセトフェノン、p−メトキシアセトフェノン、ベンジリデンアセトン、ラズベリーケトン、メチルナフチルケトン、ベンゾフェノン、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノン、3−ヒドロキシ−4,5−ジメチル−2(5H)−フラノン、ホモフロナール(Givaudan社商品名)、マルトール、エチルマルトール、4,7−ジヒドロ−2−イソペンチル−2−メチル−1,3−ジオキセピン、アセト酢酸エチルエチレングリコールケタールなどを挙げることができる。
【0031】
エステル類としては、例えば、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸オクチル、ギ酸リナリル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、ギ酸ネリル、ギ酸テルピニル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸トランス−2−ヘキセニル、酢酸オクチル、酢酸ノニル、酢酸デシル、酢酸ドデシル、酢酸ジメチルウンデカジエニル、酢酸オシメニル、酢酸ミルセニル、酢酸ジヒドロミルセニル、酢酸リナリル、酢酸シトロネリル、酢酸ゲラニル、酢酸ネリル、酢酸テトラヒドロムゴール、酢酸ラバンジュリル、酢酸ネロリドール、酢酸ジヒドロクミニル、酢酸テルピニル、酢酸シトリル、酢酸ノピル、酢酸ジヒドロテルピニル、酢酸3−ペンテニルテトラヒドロピラニル、酢酸ミラルディル、酢酸2,4−ジメチル−3−シクロヘキセニルメチル、プロピオン酸デセニル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸ネリル、プロピオン酸テルピニル、プロピオン酸トリシクロデセニル、プロピオン酸スチラリル、酪酸オクチル、酪酸ネリル、酪酸シンナミル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸イソプロピル、イソ酪酸シス−3−ヘキセニル、イソ吉草酸フェニルエチル、3−ヒドロキシヘキサン酸メチル、安息香酸メチル、安息香酸ゲラニル、安息香酸リナリル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸リナリル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸エチル、フェニル酢酸オイゲニル、フェニル酢酸ゲラニル、フェニル酢酸シトロネリル、フェニル酢酸メンチルサリチル酸アミル、ヘキサン酸リナリル、ヘキサン酸シトロネリル、オクタン酸リナリル、アンゲリカ酸イソプレニル、ゲラン酸メチル、ゲラン酸エチル、シクロゲラン酸メチル、アセト酢酸エチル、2−ヘキシルアセト酢酸エチル、ベンジルアセト酢酸エチル、2−エチル酪酸アリル、3−ヒドロキシ酪酸エチルなどを挙げることができる。
【0032】
フェノール類としては、例えば、チモール、カルバクロール、β−ナフトールイソブチルエーテル、アネトール、β−ナフトールメチルエーテル、β−ナフトールエチルエーテル、グアヤコール、クレオゾール、ベラトロール、ハイドロキノンジメチルエーテル、2,6−ジメトキシフェノール、4−エチルグアヤコール、オイゲノール、イソオイゲノール、エチルイソオイゲノール、tert−ブチルハイドロキノンジメチルエーテルなどを挙げることができる。
【0033】
エーテル類としては、例えば、デシルビニルエーテル、α−テルピニルメチルエーテル、イソプロキセン(IFF社商品名)、2,2−ジメチル−5−(1−メチル−1−プロペニル)−テトラヒドロフラン、ローズフラン、1,4−シネオール、ネロールオキサイド、2,2,6−トリメチル−6−ビニルテトラヒドロピラン、メチルヘキシルエーテル、オシメンエポキシド、リモネンオキサイド、ルボフィクス(Firmenich社商品名)、カリオフィレンオキサイド、リナロールオキサイド、5−イソプロペニル−2−メチル−2−ビニルテトラヒドロフラン、テアスピラン、ローズオキサイドなどを挙げることができる。
【0034】
ラクトン類としては、例えば、γ−ウンデカラクトン、δ−ドデカラクトン、γ−ヘキサラクトン、γ−ノナラクトン、γ−デカラクトン、γ−ドデカラクトン、ジャスミンラクトン、メチルγ−デカラクトン、ジャスモラクトン、プロピリデンフタリド、δ−ヘキサラクトン、δ−2−デセノラクトン、ε−ドデカラクトン、ジヒドロクマリン、クマリンなどを挙げることができる。
【0035】
酸類としては、例えば、安息香酸、フェニル酢酸、フェニルプロピオン酸、桂皮酸、フタール酸、アビエチン酸、バニリン酸、ピロガロールなどを挙げることができる。
【0036】
合成ムスクとしては、例えば、ムスコン、シクロペンタデカノン、5−シクロヘキサデセン−1−オン、シクロペンタデカノリド、アンブレットリド、シクロヘキサデカノリド、ムスクアンブレット、6−アセチルヘキサメチルインダン、6−アセチルヘキサテトラリン、ガラクソリド(IFF社商品名)などを挙げることができる。その他、香料化学総覧,1,2,3[奥田治著 廣川書店出版]、Perfume and flavor Chemicals,1,2[Steffen Arctander著]、合成香料[印藤元一著 化学工業日報社出版]、特許公報 周知・慣用技術集 第1,2,3部などに記載の香料を挙げることができる。
【0037】
香料以外にも、dl−カンファー、ケイヒ油、サリチル酸メチル、ハッカ油、ベルガモット油、d−ボルネオール、l−メントールなどの清涼剤;サリチル酸、トウガラシチンキなどの刺激剤;塩酸ジフェンヒドラミンなどの鎮痛剤;アミノカプロン酸などの緩和剤;アラントイン、フェノールスルホン酸亜鉛、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロハイドロオキサイド、ミョウバンなどの収斂剤;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトール、ヒアルロン酸、セラミドなどの保湿剤;安息香酸エステル、ジブチルヒドロキシトルエン、安息香酸などの防腐剤;トリクロサン、サリチル酸、塩化ベンザルコニウム、セチルリン酸化ベンザルコニウムなどの殺菌剤;塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(C12−C18)ジメチルアンモニウムなどの柔軟剤;各種ビタミン、各種ホルモン剤、アミノ酸類などの栄養剤;緑茶エキス、柿エキス、サトウキビエキス、ティーツリーオイル、アビエチン酸、木酢抽出物、グリオキシザールなどの消臭剤;塩酸クロルヘキジン、塩酸ベンザルコニウムなどの消毒剤;カラミン、青色1号、黄色5号、銅クロロフィルなどの着色剤;ジエチルトリアミドなどの忌避剤;オキシベンゼン、ヒドロキシメチルフェニルベンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤;コエンザイムQ10、アルブチンなどを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。有効成分の使用量は、目的によって一概には言えないが、例えば、エアゾール原液の重量を基準として0.1〜10重量%を例示することができる。
【0038】
本発明の水性エアゾール組成物は、エアゾール耐圧容器に、トリエチレングリコールおよび/またはサポニンを含有する水性成分を、次いで分散助剤を含有する油性成分を注入してバルブを装着し、その後噴射剤を充填することにより製造することができる。得られた水性エアゾール組成物は、使用する際に軽く振盪することにより容易に均一で安定したW/Oエマルジョンを形成する。そして、エアゾールの使用中、有効成分と溶媒とが分離することなく、有効成分が均一な濃度で微細な噴霧形態で噴射される。また、前記エアゾール耐圧容器には特に限定がなく、通常用いられる容器を使用することができる。
【0039】
本発明の水性エアゾール組成物の用途としては、例えば、室内用芳香消臭剤、衣類布製品用芳香消臭剤、その他の芳香消臭剤、クリーナー、殺虫剤、つや出し剤などの家庭用・自動車用品、サンタンローション、アフターシェーブローション、ボディーローション、アクネ用ローション、トニック、リペラント、かゆみ止め、クレンジング剤、保湿剤、美白剤、収斂剤、日焼け止め、消炎鎮痛剤、殺菌剤、水虫薬、デオドランド剤、制汗剤、香水、オーデコロン、メーキャップベース、美容液などの皮膚用品、セット剤、トリートメント剤、つや出し剤などの毛髪用品などがあげられる。さらには食品、医薬品など広範囲に応用することができる。
【0040】
次ぎに実施例および比較例をあげて本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の配合量は重量%である。
【実施例】
【0041】
(実施例1〜13および比較例1〜13)
表1〜表3の配合処方により水性エアゾール組成物を調製し、W/Oエマルジョンの安定性、噴霧状態および発泡性を試験した。
<水性エアゾール組成物の調製>
内部の液の様子を観察することができる透明耐圧ガラス瓶容器(高さ80mm、内径25mm)に、下記表1〜表3に示す組成の水性成分を、次いで分散助剤を含有する油性成分を注入してバルブを装着し、その後噴射剤を充填して水性エアゾール組成物を調製する際、それぞれを規定量とり、このとき液層の高さを50±5mmとして検体とする。
<W/Oエマルジョンの安定性評価>
本試験は液相部において相を形成するエアゾール製品の分離速度を測定することによりW/Oエマルジョンの安定性を評価する。
<振盪条件>
分液ロートシェーカーを用いて、室温25℃、振幅5cm、回転数100rpmにて60秒間振盪する。
<W/Oエマルジョンの分離速度測定>
上記検体を、検体温度25±1℃の水槽中に30分以上浸漬した後、分液ロートシェーカーに装着し、上記条件にて振盪し、該検体を水平な台上に正立し、静置と同時に分離速度の測定を開始し、噴射剤とW/Oエマルジョンとが完全に分離をした時間を目視により観察して測定した。結果を表1〜表3に示す。
<エアゾールの噴霧形態および発泡評価>
表1〜表3の配合処方により調整した上記検体を、上記振盪条件にて振盪した後、30cm離れた用紙に向け噴霧し、噴霧状態および発泡性を評価した。被験者10名の平均的な評価の結果を表1〜表3に示す。
(噴霧状態の評価基準)
○:霧が均一で細かい。
△:霧が均一であるがやや粗い。
×:霧が比較的不均一で粗い。
(発泡性の評価基準)
○:発泡していない。
△:多少発泡が見られる。
×:発泡が見られる。
【0042】
【表1】

【0043】
【表2】

【0044】
【表3】

【0045】
※1:キラヤウルトラサポニン(ミツバ貿易(株))
※2:ユッカエキスサポニン(ミツバ貿易(株))
※3:ムクロジエキスサポニン(ミツバ貿易(株))
※4:Decaglyn5−IS(ペンタイソステアリン酸デカグリセリル;日光ケミカルズ社製)
※5:レオドールAO−15V(セスキオレイン酸ソルビタン;花王社製)
※6:ペネトールGE−IS(イソステアリルグリセリル;花王社製)
※7:MYS−2(ステアリン酸ポリエチレングリコール−2;日光ケミカルズ社製)
※8:BT−3(ポリオキシエチレン2級アルキルエーテル;日光ケミカルズ社製)
※9:レオドールSP−O60V(トリオレイン酸ソルビタン;花王社製)
※10:DGMIS(モノイソステアリン酸ソルビタン:日光ケミカルズ社製)
※11:ネオチオゾール(1号灯油;中央化成社製)
※12:ラベンダー#2075香料(長谷川香料社製)
※13:T0−106(モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン;日光ケミカルズ社製)
※14:IS−15V(セスキイソステアリン酸ソルビタン:日光ケミカルズ社製)
<W/Oエマルジョンの安定性試験結果>
表1〜3の結果から明らかなように、本発明の水性エアゾール組成物は、長時間にわたって、水性成分と油性成分とが分離せず均一な状態を保つことが確認された。
【0046】
また、実施例1〜13により、界面活性剤の配合量において、トリエチレングリコール単独で使用した場合より、トリエチレングリコール/サポニン併用の場合の方が界面活性剤の配合量が減少しており、サポニン単独使用の場合は、さらに、界面活性剤の配合量が低減できることが確認された。
【0047】
(実施例14〜18)
表4〜表8の配合処方により各種水性エアゾール組成物を調製し、W/Oエマルジョンの安定性、噴霧状態を試験した。
<水性エアゾール組成物の調製>
内部の液の様子を観察することができる透明耐圧ガラス瓶容器(高さ80mm、内径25mm)に、下記表4〜表8に示す組成の水性成分を、次いで分散助剤を含有する油性成分を注入してバルブを装着し、その後噴射剤を充填して水性エアゾール組成物を調製する際、それぞれを規定量とり、このとき液層の高さを50±5mmとして検体とする。
<W/Oエマルジョンの安定性評価>
本試験は液相部において相を形成するエアゾール製品の分離速度を測定することによりW/Oエマルジョンの安定性を評価する。
<振盪条件>
分液ロートシェーカーを用いて、室温25℃、振幅5cm、回転数100rpmにて60秒間振盪する。
<W/Oエマルジョンの分離速度測定>
上記検体を、検体温度25±1℃の水槽中に30分以上浸漬した後、分液ロートシェーカーに装着し、上記条件にて振盪し、該検体を水平な台上に正立し、静置と同時に分離速度の測定を開始し、噴射剤とW/Oエマルジョンとが完全に分離をした時間を目視により観察して測定した。結果を表4〜表8に示す。
【0048】
表4〜表8の結果から明らかなように、本発明の水性エアゾール組成物は、長時間にわたって、水性成分と油性成分とが分離せず均一な状態を保つことが確認された。
【0049】
【表4】

【0050】
【表5】

【0051】
【表6】

【0052】
【表7】

【0053】
【表8】

【0054】
※15:柿抽出物(パンシルFG−60;リリース科学工業社製)
※16:DGTIS(トリイソステアリン酸ジグリセリル;日光ケミカルズ社製)
※17:SH3771(ジメチコンポリオール;東レダウ社製)
※18:SI−IORV(モノイソステアリン酸ソルビタン;日光ケミカルズ社製)
※19:レオドールSP−O10V(モノオレイン酸ソルビタン;花王社製)
※20:DEET(ジエチルトルアミド;エーピーアイコーポレーション社製)
※21:ティーツリーオイル(エアーグリン社製)
※22:デオドラント香料 #2099(長谷川香料社製)
※23:デオドラント香料 #3516(長谷川香料社製)
※24:ファブリックデオドラント香料 #7542(長谷川香料社製)
※25:ヘアスタイリング香料 #1851(長谷川香料社)
※26:レペラント香料 #887(長谷川香料社)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリエチレングリコールおよび/またはサポニンを含有する水性成分および分散助剤を含有する油性成分からなるエアゾール原液35〜70重量%と、噴射剤30〜65重量%とを含有することを特徴とする水性エアゾール組成物。
【請求項2】
前記エアゾール原液が、水性成分70〜98重量%と油性成分2〜30重量%である請求項1記載の水性エアゾール組成物。
【請求項3】
前記エアゾール原液の重量を基準としてトリエチレングリコール0.5〜10重量%および/またはサポニン0.01〜2.0重量%である請求項1記載の水性エアゾール組成物。
【請求項4】
前記エアゾール原液の重量を基準として分散助剤0.1〜8.0重量%である請求項1記載の水性エアゾール組成物。

【公開番号】特開2007−161929(P2007−161929A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362084(P2005−362084)
【出願日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(000214537)長谷川香料株式会社 (176)
【Fターム(参考)】