説明

水性ポリウレタンの製造法

【課題】高分子量であり、かつ柔軟性、高温接着強度に優れた水性ポリウレタンを提供する。
【解決手段】ポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させて得られる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーに、下記一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩を特定のモル比で反応させて得られるポリウレタンウレアを水中に分散する水性ポリウレタンの製造法。


(上記一般式(1)中、R〜Rは、各々水素または炭素数1〜12個のアルキル基、Rは炭素数2〜12個のアルキレン基、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウムを表す。)

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性ポリウレタンの製造法に関する。更に詳しくは、水性接着剤用途に好適であり、特に柔軟性に優れ、高温での接着特性に優れる水性ポリウレタンの製造法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
親水基を内部に有する自己乳化型の水性ポリウレタンは、その分散液として、塗料用、接着剤用、繊維処理用として広く用いられている。
【0003】
このような水性ポリウレタンの親水基としては、ジメチロールプロピオン酸(DMPA)やジメチロールブタン酸(DMBA)等に由来するカルボン酸塩を含有する水性ポリウレタンが知られているが、カルボン酸塩の場合、加水分解を受けやすいため貯蔵安定性に難があり、かつ、pHに対する安定性や皮膜の耐熱性にも問題が残る。また、カルボン酸塩の場合、スルホン酸塩に比べ親水性が劣るため、安定なポリウレタン分散液を得るためには、高い濃度のカルボン酸塩をポリウレタン中に導入する必要がある。
【0004】
一方、スルホン酸塩の導入については、N−(2−アミノエチル)−2−アミノエタンスルホン酸塩(AAS塩)(例えば、特許文献1参照)や2−〔β−(β−アミノエチルアミノ)−プロピオンアミド〕−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム(EDA−AMPS塩)(例えば、特許文献2,3参照)とイソシアネート末端プレポリマーの反応によるものや、スルホソジウムイソフタル酸をポリオール中に組み込みポリウレタン化させる方法(例えば、特許文献4参照)が知られている。これらスルホン酸塩系のポリウレタンは、カルボン酸塩に比べると親水性が高いため、ポリウレタン中の親水基の含有量を低く抑えることが可能となり、耐加水分解性や耐熱性の劣化を抑制できるとされる。このため、スルホン酸塩系水性ポリウレタンは、接着剤用途に特に好適に用いられている。
【0005】
しかしながら、AAS塩は、他のスルホン酸塩系の親水化剤に比べると、エマルジョンの分散安定性が劣るため、さらに親水基量を低減させたエマルジョン設計には不適である。また、スルホソジウムイソフタル酸塩はソフトセグメント部のポリオール中にスルホン酸塩を組み込むため、親水化効率が高いとされているが、ポリオールとの反応には200℃近い温度が必要となり、決して簡便な方法とは言えない。一方、EDA−AMPS塩は、原料のアクリルアミドアルカンスルホン酸が比較的安価に入手可能であり、親水化効率も高いことから、小粒径で分散安定性の高いエマルジョンを与えることができる。しかし、スルホン酸塩基量として一般的な0.1〜0.3mmol/gを使用した場合、EDA−AMPS塩から得られる水性ポリウレタンは、低分子量のポリウレタンしか得ることができず、高温における接着強度が著しく劣るものしか得られなかった。さらに、EDA−AMPS塩から得られる水性ポリウレタンは、高い凝集力を有していることから、耐加水分解性には優れるものの、接着層が硬いため接着破壊が基材と接着層の界面で進行しやすいという欠点があった。接着破壊において、一旦界面破壊を生じると、全体に伝播しやすく、結果として接着強度が低下するため好ましくない。
【0006】
【特許文献1】英国特許第1336050号
【特許文献2】特公昭49−36693号公報
【特許文献3】特開平7−228660号公報
【特許文献4】特開平10−110021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的はジアミンとアクリルアミドアルカンスルホン酸塩から誘導されるアミノ基含有プロピオンアミドアルカンスルホン酸塩を親水化剤として用いて製造される水性ポリウレタンについて、高分子量であり、しかも柔軟性、高温での接着特性に優れる水性ポリウレタンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決すべく、本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、限定された末端イソシアネート量を有するプレポリマーに対してアミノ基含有プロピオンアミドアルカンスルホン酸塩を該イソシアネート量より少ない特定範囲の量だけ反応させ、残りのイソシアネート基をジアミンまたは水と反応させることで、高分子量で、高温接着強度に優れ、かつ柔軟性に優れた水性ポリウレタンを得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は、ポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させて得られる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーに、下記一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩を反応させて得られるポリウレタンウレアを水中に分散する水性ポリウレタンの製造法において、ポリオール中の水酸基(OH)に対する有機ジイソシアネート中のイソシアネート基(NCO)の比率が1.05〜1.4であるポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させて得られる、水酸基の反応率が90%以上であるプレポリマーであり、さらに、該一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩量が、プレポリマー中の残留イソシアネート量に対してモル比で0.1〜0.4の範囲で、かつ、0.1mmol/g未満であることを特徴とする水性ポリウレタンの製造法である。
【0009】
【化1】

(上記一般式(1)中、R〜Rは、各々水素または炭素数1〜12個のアルキル基、Rは炭素数2〜12個のアルキレン基、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウムを表す。)
以下に本発明について詳しく述べる。
【0010】
本発明の製造法において、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーは、ポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させることにより得ることができる。
【0011】
上記ポリオール成分については特に制限はなく、通常のポリウレタン製造に用いられるものであれば適宜選択することができる。例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等のポリオール成分のほか、これらとコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸成分等からのエステル化反応によって得られるポリエステルポリオール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の活性水素原子を少なくとも2個有する化合物の1種又は2種以上を開始剤としてエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のモノマーの1種又は2種以上を常法により付加重合したポリエーテルポリオール;さらにはポリカーボネートポリオール;ポリカプトラクトンポリオール;ポリブタジエンポリオール等を例示することができる。このようなポリオール成分の分子量としては、通常62〜10000の範囲のものが使用される。
【0012】
また、上記有機ジイソシアネート成分としては特に制限はなく、通常のポリウレタン製造に用いられるものであれば適宜選択することができる。具体的には、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等が例示される。これらの中でも、水との反応性が低く、親水化剤の導入が容易な脂肪族及び脂環族のイソシアネートである1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を好適に用いることができる。
【0013】
本発明の製造法においては、これらポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させて、イソシアネート末端を有するプレポリマーを得るにあたっては、ポリオール中の水酸基(OH)に対する有機ジイソシアネート中のイソシアネート基(NCO)の比率が1.05〜1.4であるポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させ、しかも、水酸基の反応率が90%以上であるプレポリマーであることが必要である。ポリオール中の水酸基(OH)に対する有機ジイソシアネート中のイソシアネート基(NCO)の比率が1.05未満の場合は、残留するイソシアネート基量が少なく、これと反応して導入されるスルホン酸量が低下することから安定なエマルジョンを得ることが困難となる。一方、比率が1.4を超えると、凝集力が強いウレア結合を形成するイソシアネート基が多く残留することから、ポリウレタンの柔軟性が著しく低下し、接着破壊における界面剥離が進行しやすくなる。また、イソシアネート基/水酸基の比率が1.05〜1.4の範囲であっても、水酸基反応率が90%に達しない場合は、上述の通りウレア結合濃度が上昇することによる柔軟性低下が進行するとともに、未反応のジイソシアネート成分が多く含まれるため、親水化剤がこれら有機ジイソシアネートとの反応に消費され、プレポリマーへの親水化剤導入が阻害される。その結果、ポリウレタン鎖ごとの親水基導入率が不均等化するため、エマルジョン化した場合の分散安定性が著しく低下するので好ましくない。
【0014】
本発明の製造法においては、上記により得られたプレポリマーに、下記一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩を反応させることでポリウレタンウレアを得ることができる。
【0015】
【化2】

(上記一般式(1)中、R〜Rは、各々水素又は炭素数1〜12個のアルキル基、Rは炭素数2〜12個のアルキレン基、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウムを表す。)
本発明の製造法において用いられる上記一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩は、ジアミンと下記一般式(2)で示される(メタ)アクリルアミドアルカンスルホン酸塩の付加反応生成物である。
【0016】
【化3】

(上記一般式(2)中R〜Rは、各々水素又は炭素数1〜12個のアルキル基、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウムを表す。)
該ジアミンの例としては、エチレンジアミン、1、2−プロパンジアミン、1、4−ブタンジアミン、1、6−ヘキサメチレンジアミン、1、4−ジアミノシクロヘキサンなどが挙げられる。また、(メタ)アクリルアミドアルカンスルホン酸塩の例としては、2−アクリルアミドプロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドブタンスルホン酸、3−アクリルアミドブタン−2−スルホン酸等のアルカリ金属原子又はアンモニウム塩が挙げられる。アルカリ金属原子としては、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。また、アンモニウムとしては特に限定するものではないが、例えば、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルアミン、エタノールアミン、メチルエタノールアミン、エチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等から誘導されるアンモニウムが挙げられる。最も好ましくは、エチレンジアミンと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のナトリウム塩が選択される。
【0017】
ジアミンと(メタ)アクリルアミドアルカンスルホン酸塩に対するモル比は1:1であることが好ましい。反応モル比が1.0未満である場合、過剰の(メタ)アクリルアミドアルカンスルホン酸塩が、ジアミンに対して2個付加した化合物が一部生成する。このスルホン酸塩が2個付加した化合物は、ポリウレタン鎖に組み込まれる場合、局所的にスルホン酸基が分布することになり、エマルジョンの分散安定性を確保する点で好ましくない。一方、上記モル比が1.0を越える場合、残留したジアミンがアミノ基含有プロピオンアミドアルカンスルホン酸塩よりもプレポリマーと優先的に反応するため、スルホン酸基の導入を阻害する恐れがあり好ましくない。
【0018】
本発明の製造法において、プレポリマーに添加する一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩量は、プレポリマー中の残留イソシアネート量に対してモル比で0.1〜0.4の範囲であることが必要である。該スルホン酸塩の量が、残留イソシアネート量に対しモル比で0.1に満たない場合、ポリウレタン鎖長によっては全く親水基を含まないポリウレタン鎖が生成するため、エマルジョンの分散安定性が著しく低下する。また、該スルホン酸塩の量が残留イソシアネート量に対しモル比で0.4を超える場合は、プレポリマーの鎖延長反応が抑制されるため、接着剤用途として十分な強度を発現できる重量平均分子量10万を越えることができなくなるため好ましくない。
【0019】
さらに、本発明の製造法において、プレポリマーに添加する一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩量は、プレポリマーに対して0.1mmol/g以上であってはならない。該スルホン酸の量が0.1mmol/g以上の場合、上述のウレア結合による影響と同様に、ポリウレタンの柔軟性を低下させるため、界面剥離による接着破壊が進行しやすくなり、好ましくない。
【0020】
本発明では、イソシアネート末端プレポリマーと一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩の反応終了後に、余剰のイソシアネート基が残ることになる。本発明では、この余剰イソシアネート基を、水またはジアミンによりさらに鎖延長反応を進めることで、接着剤用途として好適な10万以上の重量平均分子量を達成することができるので好ましい。水による鎖延長は、プレポリマーにスルホン酸塩を反応させる際に、少量の水を共存させることにより進めても良いし、エマルジョン化した後に、周囲の水分を取り込むことで反応を進めても良い。好ましくは、エマルジョン化した後に、40〜90℃で数時間加熱することで鎖延長反応を完結させることが好ましい。
【0021】
鎖延長反応に用いられるジアミンについては、一般的に知られているジアミンのいずれを使用しても良い。例えば、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、4,4‘−ジアミノジフェニルメタン、N、N’−ジメチルエチレンジアミン、4,4‘−ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,2−ジアミノプロパン、ヒドラジンなどを挙げることができる。これらジアミンの添加は、アミノ基含有プロピオンアミドアルカンスルホン酸塩を添加した後に実施するのが好ましく、さらには、エマルジョン化する前であることが好ましい。また添加するジアミン量は、上述の余剰イソシアネート量を超えないことが好ましい。
【0022】
なお、本発明の方法によれば、高分子量のポリウレタンを容易に得ることができるが、用途によっては、過度の高分子量化を避けることが必要な場合もある。このような場合は、鎖延長反応時に分子量調整剤として、エタノールアミン、プロパノールアミン、アミノエチルエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアミノアルコール類を併用することができる。
【0023】
本発明によってスルホン酸塩が導入されたポリウレタンウレアまたはその溶液を水中に分散させる方法としては、該ポリウレタンウレアまたはその溶液を水中に投入して乳化させる方法と、該ポリウレタンウレアまたはその溶液中に水を徐々に添加して転相乳化をさせる方法がある。本発明は、どちらの方式にも対応することができるが、転相乳化の方がより短時間で効率的な乳化が可能なので好ましい。いずれの方法においても本発明により得られたスルホン酸塩が導入されたポリウレタンウレアの乳化を実施するにあたっては、ポリウレタン中に導入されるスルホン酸塩量が限定されていることから、得られるエマルジョンのポリウレタン粒径分布におけるメジアン径を維持するため、周速で3m/s以上の高速攪拌が好ましい。このような乳化に使用される攪拌機は特に制限はないが、好ましくは、ホモミキサー、ホモディスパーなどのバッチ式及び連続式の高速攪拌機、ウルトラタラックス、キャビトロン、コロイドミル、マイクロフルダイザー、パーティクルサイザー、高圧ホモジナイザーなどの乳化機を挙げることができる。
【0024】
以上の方法により得られた、一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩用いた水性ポリウレタンは、帆布やPVCの表面に塗布してコンタクト接着した場合、高温接着強度と耐水性に優れ、かつ、柔軟性に優れるため界面剥離を抑制する効果が認められた。
【発明の効果】
【0025】
本発明の製造方法によれば、高分子量であり、しかも柔軟性、高温での接着特性に優れた水性ポリウレタンを、安価なアミノ基含有プロピオンアミドアルカンスルホン酸塩を親水化剤として用いることによって製造することができるため、工業的に極めて有用である。
【実施例】
【0026】
以下に、本発明を、実施例を用いて詳細に説明するが、それらの内容は本発明の範囲を特に制限するものではない。
【0027】
<イソシアネート量測定>
プレポリマー試料に過剰量のジブチルアミンを加え、含まれるイソシアネートを全て反応させた。余剰のジブチルアミン量をNaOHで滴定することで消費されたジブチルアミン量を算出し、イソシアネート量を求めた。
【0028】
<粒径分布>
マイクロトラックUPA150(日機装(株)製)を使用して、分散媒屈折率1.33の条件で粒径分布を測定し、メジアン径を求めた。
【0029】
<分子量測定>
試料濃度2.5mg/mlでゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。カラムは、TSKgel SuperH−7000+4000+2000+Guardcolumn SuperH−H(東ソー(株)製)を用い、カラム温度は35℃とした。溶離液はTHFを使用し、流速0.5mm/minとした。ポリスチレン検量線により、重量平均分子量を求めた。
【0030】
<初期接着強度,接着破壊状態>
基材として9号帆布(150mm×25mm)を用い、帆布2枚の双方の片面に約300g/mを刷毛にて塗布し、80℃で5分間乾燥を行った後、2枚のハンドローラーを用いて圧着させ試験片とした。1日放置後、テンシロン型引張試験機にて23℃雰囲気下における180°剥離試験を行い、接着強度を測定した。同時に接着破壊の状態を観察し、以下のように分類した。
【0031】
凝集破壊:○(破壊変形に追随して、接着層の破壊が安定的に継続)
界面剥離:△(接着層が破壊変形に追随せず、基材界面に亀裂が生じ伝播)
接着層剥離:×(基材双方の接着面の融合不良)
<高温接着強度>
基材として9号帆布(150mm×25mm)を用い、帆布2枚の双方の片面に約300g/mを刷毛にて塗布し、80℃で5分間乾燥を行った後、2枚のハンドローラーを用いて圧着させ試験片とした。テンシロン型引張試験機にて70℃雰囲気下における180°剥離試験を行い、接着強度を測定した。
【0032】
製造例1:エチレンジアミン−アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸塩付加体EDA−AMPS塩の合成
41.4gの2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸を500mlのイオン交換水に溶解し、48%水酸化ナトリウム41.4gを徐々に添加した。次いで、エチレンジアミン12gを室温で徐々に添加した後、60℃で5時間反応させた。得られた生成物を、H−NMRで観察した結果、エチレンジアミン由来のメチレン基及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸由来のビニル基が検出されず、両成分が等モルで結合したことが確認された。この反応溶液を蒸発、濃縮させることで、50%の固形分を有する薄黄色の2−[β−(β−アミノエチルアミノ)−プロピオンアミド]−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム水溶液(EDA−AMPS塩)を得た。
【0033】
実施例1
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコにブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステル(ニッポラン4010、日本ポリウレタン製、分子量2000、OH価56mg−KOH/g)40.2g(水酸基量:40.1mmol)を加え、120℃で30分間真空下に脱水を行った。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート4.0g(イソシアネート量:48.1mmol)をフラスコ内に添加し窒素気流下に反応を開始した。4時間後、イソシアネート残留量が1.0重量%(10.8mmol)に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン100gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液1.73g(3mmol)を加え、20分間反応を行い、その後、ホモミキサーにより10,000回転(周速度10.5m/s)で攪拌しながらイオン交換水65gを徐々に添加し、スルホン酸塩基を含有するポリウレタンウレアを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液は、40℃の水浴中でエバポレーターにより残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の乳化分散液は、固形分濃度が45重量%であり、メジアン粒径が0.23μm、重量平均分子量35万の安定な分散液であった。
【0034】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層内部で破壊変形に追随しながら徐々に進行する凝集破壊状態を示しながら15.5kgf/inchの高い接着強度を維持した。また、70℃雰囲気下においても、13.5kgf/inchの高い接着強度を示した。
【0035】
これらを表1に示す。
【0036】
【表1】

実施例2
実施例1と同じ条件でブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステルとヘキサメチレンジイソシアネートを反応させた。イソシアネート残留量は、0.9重量%(9.6mmol)であった。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液1.97g(3.4mmol)を加え、実施例1と同様にポリウレタンの乳化分散液を得た。アセトン留去後の乳化分散液は、固形分濃度が46重量%であり、メジアン粒径が0.18μm、重量平均分子量32万の安定な分散液であった。
【0037】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層内部で破壊変形に追随しながら徐々に進行する凝集破壊状態を示しながら14.3kgf/inchの高い接着強度を維持した。また、70℃雰囲気下においても、10.5kgf/inchの高い接着強度を示した。
【0038】
これらを表1に示す。
【0039】
実施例3
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコにブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステル(ニッポラン4010、日本ポリウレタン製、分子量2000、OH価56mg−KOH/g)40.2g(水酸基量:40.1mmol)を加え、120℃で30分間真空下に脱水を行った。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート4.4g(イソシアネート量52.1mmol)をフラスコ内に添加し窒素気流下に反応を開始した。4時間後、イソシアネート残留量が1.3重量%(13.8mmol)に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン100gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液2.0g(3.5mmol)を加え、20分間反応を行い、その後、ホモミキサーにより10,000回転(周速度10.5m/s)で攪拌しながらイオン交換水65gを徐々に添加し、スルホン酸塩基を含有するポリウレタンウレアを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液は、40℃の水浴中でエバポレーターにより残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の乳化分散液は、固形分濃度が47重量%であり、メジアン粒径が0.17μm、重量平均分子量39万の安定な分散液であった。
【0040】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層内部で破壊変形に追随しながら徐々に進行する凝集破壊状態を示しながら16.2kgf/inchの高い接着強度を維持した。また、70℃雰囲気下においても、11.5kgf/inchの高い接着強度を示した。
【0041】
これらを表1に示す。
【0042】
実施例4
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコにブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステル(ニッポラン4010、日本ポリウレタン製、分子量2000、OH価56mg−KOH/g)40.2g(水酸基量:40.1mmol)を加え、120℃で30分間真空下に脱水を行った。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート3.7g(イソシアネート量44.1mmol)をフラスコ内に添加し窒素気流下に反応を開始した。4時間後、イソシアネート残留量が0.7重量%(7.2mmol)に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン100gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液1.5g(2.5mmol)を加え、20分間反応を行い、その後、ホモミキサーにより10,000回転(周速度10.5m/s)で攪拌しながらイオン交換水65gを徐々に添加し、スルホン酸塩基を含有するポリウレタンウレアを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液は、40℃の水浴中でエバポレーターにより残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の乳化分散液は、固形分濃度が46重量%であり、メジアン粒径が0.25μm、重量平均分子量28万の安定な分散液であった。
【0043】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層内部で破壊変形に追随しながら徐々に進行する凝集破壊状態を示しながら12.8kgf/inchの高い接着強度を維持した。また、70℃雰囲気下においても、10.1kgf/inchの高い接着強度を示した。
【0044】
これらを表1に示す。
【0045】
実施例5
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコにブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステル(ニッポラン4010、日本ポリウレタン製、分子量2000、OH価56mg−KOH/g)40.2g(水酸基量:40.1mmol)を加え、120℃で30分間真空下に脱水を行った。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート4.6g(イソシアネート量54.1mmol)をフラスコ内に添加し窒素気流下に反応を開始した。4時間後、イソシアネート残留量が1.5重量%(16.0mmol)に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン100gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液2.3g(4.0mmol)を加え、20分間反応を行い、その後、ホモミキサーにより10,000回転(周速度10.5m/s)で攪拌しながらイオン交換水65gを徐々に添加し、スルホン酸塩基を含有するポリウレタンウレアを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液は、40℃の水浴中でエバポレーターにより残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の乳化分散液は、固形分濃度が47重量%であり、メジアン粒径が0.15μm、重量平均分子量37万の安定な分散液であった。
【0046】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層内部で破壊変形に追随しながら徐々に進行する凝集破壊状態を示しながら15.3kgf/inchの高い接着強度を維持した。また、70℃雰囲気下においても、12.1kgf/inchの高い接着強度を示した。
【0047】
これらを表1に示す。
【0048】
実施例6
実施例1と同じ条件でブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステルとヘキサメチレンジイソシアネートを反応させた。イソシアネート残留量は、1.1重量%(11.2mmol)であった。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液0.98g(1.7mmol)を加え、実施例1と同様にポリウレタンの乳化分散液を得た。アセトン留去後の乳化分散液は、固形分濃度が48重量%であり、メジアン粒径が0.28μm、重量平均分子量34万の安定な分散液であった。
【0049】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層内部で破壊変形に追随しながら徐々に進行する凝集破壊状態を示しながら10.1kgf/inchの高い接着強度を維持した。また、70℃雰囲気下においても、11.0kgf/inchの高い接着強度を示した。
【0050】
これらを表1に示す。
【0051】
比較例1
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコにブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステル(ニッポラン4010、日本ポリウレタン製、分子量2000、OH価56mg−KOH/g)40.2g(水酸基量:40.1mmol)を加え、120℃で30分間真空下に脱水を行った。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート6.1g(イソシアネート量72.2mmol)をフラスコ内に添加し窒素気流下に反応を開始した。4時間後、イソシアネート残留量が3.2重量%(34.9mmol)に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン100gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液1.73g(3.0mmol)を加え、20分間反応を行い、その後、ホモミキサーにより10,000回転(周速度10.5m/s)で攪拌しながらイオン交換水65gを徐々に添加し、スルホン酸塩基を含有するポリウレタンウレアを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液は、40℃の水浴中でエバポレーターにより残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の乳化分散分液は、固形分濃度が43重量%であり、メジアン粒径は1.4μmで粗粒分が多い不安定な分散液であった。また、重量平均分子量も9万で、実施例に比べて低い分子量に止まった。
【0052】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着面自体が十分に融合していないことから生じる接着層剥離が観察され、4.3kgf/inchの低い接着強度しか示さなかった。また、70℃雰囲気下における接着強度も、3.0kgf/inchに止まった。
【0053】
これらを表1に示す。
【0054】
比較例2
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコにブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステル(ニッポラン4010、日本ポリウレタン製、分子量2000、OH価56mg−KOH/g)40.2g(水酸基量:40.1mmol)を加え、120℃で30分間真空下に脱水を行った。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート5.2g(イソシアネート量61.4mmol)をフラスコ内に添加し窒素気流下に反応を開始した。4時間後、イソシアネート残留量が2.2重量%(23.3mmol)に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン100gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液3.0g(5.2mmol)を加え、20分間反応を行い、その後、ホモミキサーにより10,000回転(周速度10.5m/s)で攪拌しながらイオン交換水65gを徐々に添加し、スルホン酸塩基を含有するポリウレタンウレアを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液は、40℃の水浴中でエバポレーターにより残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の乳化分散分液は、固形分濃度が45重量%であり、メジアン粒径は0.22μmの安定な分散液であった。また、重量平均分子量は39万で、実施例同様の高分子量ポリウレタンが得られた。
しかし、この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層の過度の硬さに由来する界面剥離が観察され、接着強度は9.5kgf/inchに止まった。
【0055】
これらを表1に示す。
【0056】
比較例3
攪拌翼を備えた500ml3つ口フラスコにブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステル(ニッポラン4010、日本ポリウレタン製、分子量2000、OH価56mg−KOH/g)40.2g(水酸基量:40.1mmol)を加え、120℃で30分間真空下に脱水を行った。次に、温度を80℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート4.4g(イソシアネート量52.1mmol)をフラスコ内に添加し窒素気流下に反応を開始した。4時間後、イソシアネート残留量が1.3重量%(13.6mmol)に到達したところで温度を50℃に下げて反応を停止し、アセトン100gを加えてプレポリマー溶液を得た。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液3.5g(6.1mmol)を加え、20分間反応を行い、その後、ホモミキサーにより10,000回転(周速度10.5m/s)で攪拌しながらイオン交換水65gを徐々に添加し、スルホン酸塩基を含有するポリウレタンウレアを水中に乳化分散した。得られた乳化分散液は、40℃の水浴中でエバポレーターにより残留するアセトンを留去した。アセトン留去後の乳化分散分液は、固形分濃度が48重量%であり、メジアン粒径は0.06μmの極めて微細な分散液であったが、粘稠性が高く取扱い性には劣るものであった。重量平均分子量は、4.4万で、実施例に比べて低い分子量に止まった。
【0057】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、接着層の過度の硬さに由来する界面剥離が観察され、接着強度は6.3kgf/inchに止まった。また、70℃雰囲気下における接着強度も、0.8kgf/inchと著しく低下した。
【0058】
これらを表1に示す。
【0059】
比較例4
実施例1と同じ条件でブチレングリコール−アジピン酸系ポリエステルとヘキサメチレンジイソシアネートを反応させた。イソシアネート残留量は、1.3重量%(14.0mmol)であった。得られたプレポリマー溶液に、製造例1で得た50重量%EDA−AMPS塩水溶液1.73g(3.0mmol)を加え、実施例1と同様にポリウレタンの乳化分散液を得た。アセトン留去後の乳化分散液は、固形分濃度が45重量%であり、メジアン粒径が0.42μmに肥大化した。重量平均分子量31万であった。
【0060】
この分散液を、帆布基材を用いて接着試験を行ったところ、常温における接着破壊は、一部で粒子の溶融不足に起因すると思われる界面剥離が観察され、接着強度は8.9kgf/inchに止まった。70℃雰囲気下における接着強度は、10.2kgf/inchを示した。
【0061】
これらを表1に示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させて得られる、末端にイソシアネート基を有するプレポリマーに、下記一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩を反応させて得られるポリウレタンウレアを水中に分散する水性ポリウレタンの製造法において、ポリオール中の水酸基(OH)に対する有機ジイソシアネート中のイソシアネート基(NCO)の比率が1.05〜1.4であるポリオール成分と有機ジイソシアネート成分を反応させて得られる、水酸基の反応率が90%以上であるプレポリマーであり、さらに、該一般式(1)で示される親水基及びアミノ基を含有するスルホン酸塩量が、プレポリマー中の残留イソシアネート量に対してモル比で0.1〜0.4の範囲で、かつ、0.1mmol/g−プレポリマー未満であることを特徴とする水性ポリウレタンの製造法。
【化1】

(上記一般式(1)中、R〜Rは、各々水素又は炭素数1〜12個のアルキル基、Rは炭素数2〜12個のアルキレン基、Mはアルカリ金属原子又はアンモニウムを表す。)
【請求項2】
ポリオール中の水酸基(OH)に対する有機ジイソシアネート中のイソシアネート基(NCO)の比率が1.15〜1.35であることを特徴とする請求項1記載の水性ポリウレタンの製造法。
【請求項3】
ポリウレタンウレア中に残存するイソシアネート基を、ポリアミンまたは水によって鎖延長することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水性ポリウレタンの製造法。
【請求項4】
ポリウレタンウレアを、周速度3m/s以上の攪拌条件で水中に分散させることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかの項記載の水性ポリウレタンの製造法。

【公開番号】特開2009−40863(P2009−40863A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−206615(P2007−206615)
【出願日】平成19年8月8日(2007.8.8)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【Fターム(参考)】