説明

水性系のための液体分散ポリマー増粘剤

開示されるのは、液体分散ポリマーを含む水性ラテックスエマルションコーティング組成物であって、液体分散ポリマーが、疎水性液体キャリヤーに分散されている親水性非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマーを含み、水中油型アクチベーター界面活性剤を含み、この液体分散ポリマーが微粒子の形状である組成物である。この親水性ホモポリマー又はコポリマーは、例えば、アクリル酸又はアクリル酸塩から誘導されるモノマー単位を含む。また開示されるのは、会合性液体分散ポリマーであって、液体分散ポリマーが、疎水性液体キャリヤーに分散されている親水性非イオン性又はアニオン性コポリマーを含み、水中油型アクチベーター界面活性剤を含み、この液体分散ポリマーが微粒子の形状であり、このコポリマーが、会合性モノマーよりなる群から選択されるエチレン不飽和モノマーから誘導される少量の会合性モノマー単位を含む、ポリマーである。この会合性液体分散ポリマーは、水性エマルション系用の増粘剤として有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラテックス塗料用の増粘剤としての液体分散ポリマーに関する。また、開示されるのは、会合性液体分散ポリマー、及び水性ラテックスエマルション系用の増粘剤としてのその使用である。
【0002】
米国特許第4,395,524号は、水性系用の流れ調整剤としてのアクリルアミドとN−置換アクリルアミドの非イオン性及びアニオン性コポリマーを教示している。
【0003】
米国特許第6,365,656号は、ジ−又はトリグリセリド油及び水中油型界面活性剤中に分散しているアクリル系ポリマーである、液体分散ポリマーを開示している。
【0004】
米国特許第4,075,141号は、カルボン酸アミド共重合体の溶液又は分散液に不溶性架橋ポリマー微粒子を加えることにより調製されるコーティング組成物を開示している。
【0005】
ビスカレックス(Viscalex)(登録商標)AT88(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)、2000年1月のデータシート)は、脂肪族炭化水素中に支持され、そしてキャリヤー溶媒を乳化する少量の界面活性剤を含むアクリルコポリマーとして記載されている。これは、例えば、0.5〜1.0%での接着剤及びラテックスにおける使用が記載されている。
【0006】
本発明は、水性ラテックスエマルション塗料(即ち、コーティング配合物又は組成物)用の増粘剤としての、ある種の液体分散ポリマーの使用を目指している。本発明はまた、新しい会合性液体分散ポリマー、及び水性エマルション系、例えば、塗料、接着剤、インキ、顔料分散液、ラテックスなどでの増粘剤としてのその使用を目指している。本発明の増粘剤は、このような系におけるセルロース系増粘剤を完全に置換することができよう。
【0007】
開示されるのは、液体分散ポリマーを含む水性ラテックスエマルションコーティング配合物であって、液体分散ポリマーが、疎水性液体キャリヤーに分散されている親水性非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマーを含み、水中油型アクチベーター界面活性剤を含み、この液体分散ポリマーが微粒子の形状である、配合物である。
【0008】
また開示されるのは、液体分散ポリマーを含む水性ラテックスエマルションコーティング配合物であって、本質的にセルロース系増粘剤が存在しない配合物である。例えば、セルロース系増粘剤は、本発明の増粘剤によって完全に置換される。
【0009】
更に開示されるのは、新しい会合性液体分散ポリマーであって、ポリマーが、疎水性液体キャリヤーに分散されている親水性非イオン性又はアニオン性コポリマーを含み、水中油型アクチベーター界面活性剤を含み、この液体分散ポリマーが微粒子の形状であり、ここでこのコポリマーは、会合性モノマーよりなる群から選択される少なくとも1種のモノマーから誘導される少量のモノマー単位を含む、ポリマーである。
【0010】
この会合性液体分散ポリマーは、水性ラテックスエマルション系用の増粘剤として有用である。この会合性液体分散ポリマーはまた、このような系におけるセルロース系増粘剤を、本質的に全て置換するか、又は完全に置換することができる。
【0011】
本発明の水性ラテックスエマルション系は、レオロジー特性が改善しており、流れと均展性に優れ、そして薄膜構築が良好である。このラテックスエマルション系はまた、優れた長期安定性を有する。
【0012】
本発明の液体分散ポリマーは、親水性非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、キャリヤーとしての疎水性液体、及び水中油型アクチベーター界面活性剤を含む。
【0013】
本発明の会合性液体分散ポリマーは、同じ三種類の成分を含み、ここで非イオン性又はアニオン性コポリマーは更に、会合性モノマーよりなる群から選択される少なくとも1種のモノマーから誘導されるモノマー単位を含む。本発明によれば、これらのコポリマーは、「非イオン性又はアニオン性会合性コポリマー」と称される。
【0014】
本発明の会合性液体分散ポリマーは、親水性非イオン性又はアニオン性コポリマーを含み、このコポリマーは、非イオン性及びアニオン性モノマーよりなる群から選択されるモノマーの主要部から誘導され、会合性モノマーよりなる群から選択されるモノマーの非主要部から誘導される。
【0015】
「から誘導されるモノマー単位」という用語は、これらがポリマー又はコポリマーの一部であるときの重合モノマーを意味する。同様に、「モノマーから誘導されるポリマー」という用語は、反応(重合)モノマーから作られたポリマーを意味する。
【0016】
本発明の非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマーは、エチレン不飽和モノマーから調製される。非イオン性ポリマーは、非イオン性モノマーから調製(誘導)され、アニオン性ポリマーは、アニオン性モノマーから、又は非イオン性とアニオン性モノマーとの混合物から調製される。
【0017】
親水性アニオン性ホモポリマー又はコポリマーは、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸又はそのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩、スチレンスルホン酸ナトリウムよりなる群から選択される、エチレン不飽和モノマーから誘導され、ここで親水性非イオン性ホモポリマー又はコポリマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン及び水溶性ヒドロキシ置換アクリル酸又はメタクリル酸エステル類よりなる群から選択される、エチレン不飽和モノマーから誘導される。
【0018】
親水性アニオン性ホモポリマー又はコポリマーは、好ましくは、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム塩、アクリル酸アンモニウム塩、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウム塩、メタクリル酸アンモニウム塩よりなる群から選択され、親水性非イオン性ホモポリマーは、好ましくは、アクリルアミド及びメタクリルアミドから選択される。
【0019】
アクリル酸は、最も好ましいアニオン性モノマーである。
【0020】
本発明のポリマー又はコポリマーにおいて、カルボン酸基は、少なくとも約50%、有利には約65%〜約85%がアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、特にナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態である。
【0021】
本発明のコポリマーは、上記モノマーの2つ以上から誘導されるモノマー単位を含む。
【0022】
アニオン性コポリマーを製造するためにブレンドモノマーを使用するならば、アニオン性モノマーの量は、好ましくはこのブレンドの60重量%を超え、通常はブレンドの少なくとも80重量%である。好ましいアニオン性ポリマーは、全部がアニオン性モノマーから形成される。
【0023】
この会合性モノマーは、既知であり、そしてエチレン不飽和両親媒性モノマー、例えば、ステアリルエトキシ(20)メタクリレート、ベヘニルエトキシ(25)メタクリレート、ステアリルエトキシ(10)アリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)アクリレート及びポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルモノアクリレートである。括弧内の数は、反復エトキシ単位の数を意味する。
【0024】
好ましくはこの会合性モノマーは、ステアリルエトキシ(20)メタクリレート、ベヘニルエトキシ(25)メタクリレート、ステアリルエトキシ(10)アリルエーテルよりなる群から選択される。
【0025】
この会合性モノマーは、コポリマーの重量に基づいて、コポリマー中に少量存在する。例えば、この会合性モノマーは、コポリマーの重量に基づいて、約5重量%未満存在する。例えば、この会合性モノマーは、コポリマーの重量に基づいて、約3重量%未満、約2重量%未満、約1重量%未満、又は約0.5重量%未満存在する。例えば、この会合性モノマーは、コポリマーの重量に基づいて、コポリマー中に約0.1%〜約0.5%存在する。この会合性モノマーは、コポリマーの重量に基づいて、例えば、約0.1%〜約1重量%、約0.1%〜約2重量%、約0.1%〜約3重量%、又は約0.1%〜約5重量%存在する。例えば、この会合性モノマーは、コポリマーの重量に基づいて、コポリマー中に約0.1%、0.2%、0.3%、0.4%又は約0.5重量%存在する。
【0026】
「多量」及び「少量」という用語は、重量パーセントの多数派又は少数派を意味する。例えば、「多量」とは約90重量%以上を意味し、そして「少量」とは約10重量%以下を意味する。
【0027】
疎水性液体は、水との充分に低い混和性を持つ液体であるため、逆相重合において非水相として使用することができる。この液体は、ポリマーが合成されそうな温度(例えば、約15〜約100℃)の範囲を通して、ポリマー、又はポリマーが誘導されるモノマーに対して実質的に溶媒和作用を持ってはならない。同様に、非イオン性及びアニオン性モノマーは、逆相重合が可能であるように水溶性である必要がある。この疎水性液体は、例えば、炭化水素油、例えば、鉱油(パラフィン油)である。
【0028】
重合において使用される疎水性液相の量は、主として充分な逆相エマルション媒体を供給するニーズにより決定される。これは、一般に、親水性ポリマー又はコポリマー1重量部(乾燥重量)当たり、少なくとも約1重量部の疎水性液体であろう。
【0029】
油中に多量の微粒子、例えば、疎水性キャリヤー中に約1.2〜約1.7重量部の親水性ポリマー又はコポリマー(乾燥重量)を有する液体分散ポリマー組成物を得るために、更には処理を促進するために、更なる揮発性不活性疎水性溶媒を利用するのが得策である。適切な不活性疎水性溶媒は、炭化水素及びハロゲン化炭化水素を含む。
【0030】
好都合には、乾燥重量に基づいて、親水性ポリマー1部当たり、約1〜約2部、例えば、約1.3〜約1.9部の揮発性不活性疎水性溶媒が利用される。
【0031】
水中油型アクチベーター界面活性剤は、例えば、約10以上、例えば、約12以上のHLBを有する非イオン性水中油型乳化剤である(高HLB界面活性剤)。適切な乳化剤は周知である。エトキシル化脂肪族アルコール、例えば、モノ−エトキシル化又はポリ−エトキシル化トリデシルアルコールが好ましい。ポリ−エトキシル化とは、例えば、約2〜約10の反復エトキシレート単位を意味する。このアクチベーター界面活性剤は、適切な界面活性剤の混合物であってもよい。利用されるアクチベーター界面活性剤の量は、後述される。
【0032】
本発明の液体分散ポリマー及び会合性液体分散ポリマーは、疎水性液体中での適切なモノマーの逆相エマルション重合により、約0.1〜約2ミクロンの範囲の平均粒度を有する微粒子の形状で得ることができる。
【0033】
このポリマー又はコポリマーは、通常の逆相エマルション法により、即ち、約1重量部(乾燥重量)の少なくとも1種の水性エチレン不飽和モノマー(場合により金属イオン封鎖剤を含む)を、約9以下のHLB値を有する少なくとも1種の従来の油中水型乳化剤(低HLB界面活性剤)約0.1〜約0.2部及び場合により高分子安定剤界面活性剤約0.1〜約0.2部を含む約1〜3重量部の疎水性液体中に、激しく撹拌しながら加える(これによって必要とされる微細な粒度の実質的に安定なエマルションが生成する)ことにより調製される。適切な油中水型乳化剤は、当業者には周知である。モノオレイン酸ソルビタン及びエトキシル化ソルビタンエステル類のようなソルビタンエステル類が好ましく、これらの混合物が特に好ましい。ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム塩は適切な金属イオン封鎖剤である。
【0034】
この反応混合物は窒素でパージして、重合は通常のフリーラジカル源の添加により開始させる。適切な重合開始剤は、当業者には周知である。典型的なフリーラジカル形成触媒は、過硫酸ナトリウム、カリウム及びアンモニウム、過酸化カプリリル、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、過酸化ペラルゴニル、クメンヒドロペルオキシド、tert−ブチルジペルフタレート、過安息香酸tert−ブチル、過酢酸ナトリウム、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカーボネートなどのような過酸素化合物、並びにアゾジイソブチロニトリルのようなアゾ触媒を含む。他の有用な触媒は、重金属活性化触媒系である。好ましいタイプの重合開始剤は、レドックス開始対である。開始後、ポリマーへのモノマーの変換が実質的に完了するまで、適正な温度及び撹拌条件が維持される。適正な条件は、当業者には周知である。
【0035】
次に水及び任意の揮発性溶媒は、例えば、減圧下での蒸留により、逆相エマルションから除去されることにより、疎水性液体中に分散している、粒度が約2ミクロン未満のポリマー粒子の実質的に無水の安定な分散液が生成する。
【0036】
組成物の重量に基づいて、約0.5%〜約15重量%の、例えば、約1%〜約12重量%のアクチベーター界面活性剤を、蒸留の完了後に加える。例えば、約2%〜約8重量%のアクチベーター界面活性剤を、蒸留の完了後に加える。最終液体分散ポリマー及び会合性液体分散ポリマー中の高HLB界面活性剤対低HLB界面活性剤の比は、例えば、約1:4〜約4:1、約1:3〜約3:1、約1:2〜約2:1、又は約1:1(重量比)である。
【0037】
適切な両親媒性「安定剤」界面活性剤(高分子安定剤界面活性剤)は、場合により、蒸留工程を通してのエマルションの完全性を維持するために、及び最終の液体ポリマー分散液が水溶性又は水膨潤性の分散ポリマー又はコポリマーの高レベルの微粒子を含むときでも、これが自由流動液体になるように、処理補助剤として利用することができる。有利には、エチレン不飽和モノマー(又は複数のモノマー)1重量部(乾燥重量)当たり、約0.02〜約0.3部、特に約0.1〜約0.2部のこの安定剤界面活性剤が利用される。
【0038】
例えば、この両親媒性安定剤界面活性剤は、ポリ−12−ヒドロキシステアリン酸、メタクリル酸グリシジル及びメタクリル酸の反応生成物であるポリマーである。例えば、60〜80重量%のポリ−12−ヒドロキシステアリン酸、10%〜20重量%のメタクリル酸グリシジル及び5%〜25重量%のメタクリル酸の反応生成物である。
【0039】
ポリ−12−ヒドロキシステアリン酸、メタクリル酸グリシジル及びメタクリル酸のポリマーは、米国特許第6,365,656号(その開示内容は引用例として本明細書に取り込まれる)に開示されるように調製することができる。
【0040】
この両親媒性安定剤はまた、水溶性モノマーと水不溶性疎水性モノマーの低分子量コポリマー又はコオリゴマーであってもよい。水溶性モノマーは、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸である。水不溶性モノマーは、例えば、モノマーの約0.2重量部未満しか100重量部の水に溶解しないものである。具体例としての疎水性モノマーは、アクリル酸ドデシル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸トリデシル、メタクリル酸トリデシル、アクリル酸テトラデシル、メタクリル酸テトラデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシル、メタクリル酸ステアリルのようなアルファ,ベータ−エチレン不飽和カルボン酸の高級アルキルエステル類、無水マレイン酸のエチル半エステル、マレイン酸ジエチル、並びに8〜20個の炭素原子を有するアルカノールとエチレン不飽和カルボン酸(アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸及びアコニット酸など)との反応から誘導される他のアルキルエステル類、エチレン不飽和カルボン酸のアルキルアリールエステル類(アクリル酸ノニル−アルファ−フェニル、メタクリル酸ノニル−アルファ−フェニル、アクリル酸ドデシル−アルファ−フェニル及びメタクリル酸ドデシル−アルファ−フェニルなど);N−アルキルエチレン不飽和アミド類(N−オクタデシルアクリルアミド、N−オクタデシルメタクリルアミド、N,N−ジオクチルアクリルアミドなど)及びその類似誘導体;アルファ−オレフィン類(オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1及びヘキサデセン−1など);少なくとも8個の炭素を有するビニルアルキレート類(ラウリン酸ビニル及びステアリン酸ビニルなど);ビニルアルキルエーテル類(ドデシルビニルエーテル及びヘキサデシルビニルエーテルなど);N−ビニルアミド類(N−ビニルラウルアミド及びN−ビニルステアルアミドなど);並びにアラルキルスチレン類(t−ブチルスチレンなど)を含む。前述の疎水性モノマーの中で、アルキルが8〜20個の炭素原子を有する、アクリル酸及びメタクリル酸のアルキルエステル類が好ましい。アルキルが10〜20個の炭素原子を有する、メタクリル酸アルキル類が更に好ましい。
【0041】
この液体分散ポリマー組成物は、有利には少量の適切な架橋剤(多官能性ビニル付加モノマーなど)を重合混合物中に組み込むことにより架橋することができる。好ましくは水溶性架橋剤が使用される。
【0042】
モノマー又はモノマーブレンドに可溶性である、任意の通常のポリエチレン不飽和架橋剤(ジ−、トリ−又はテトラエチレン不飽和である物質を含む)を使用することができる。好ましいのは、メチレンビスアクリルアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリルアミド、ビニルオキシエチルアクリレート又は−メタクリレートなどのような、ジエチレン不飽和化合物である。メチレンビスアクリルアミドが最も好ましい架橋剤である。
【0043】
架橋剤の量は、一般にモノマー(又は複数のモノマー)100万部(乾燥重量による)当たり、架橋剤約100〜約10,000重量部の範囲である。最も好ましくは、およそ500〜約2000ppm、特に約500〜約900ppmである。最適量は、ルーチンの実験により決定することができる。
【0044】
次に本発明の液体分散ポリマーは、
親水性非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、即ち、水溶性又は水膨潤性分散ポリマー又はコポリマー、
疎水性液体キャリヤー、
低HLB界面活性剤と高HLB界面活性剤(油中水型界面活性剤と水中油型界面活性剤)との混合物、及び
他の少量かつオプションの成分(例えば、残留水、残留揮発性炭化水素溶媒、及び高分子安定剤を含む)
を含む。
【0045】
例えば、本発明の液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
35%〜65重量%の親水性非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、
10%〜50重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
5%〜25重量%の、低HLB油中水型界面活性剤と高HLB水中油型アクチベーター界面活性剤との界面活性剤混合物
を含む。
【0046】
例えば、この液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
約40%〜約60重量%の非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、
約15%〜約45重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約8%〜約20重量%の界面活性剤混合物
を含む。
【0047】
具体的には、この液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
約45%〜約58重量%の非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、
約20%〜約40重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約10%〜約18重量%の界面活性剤混合物
を含む。
【0048】
例えば、本発明の液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
約45%〜約58重量%の非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、
約20%〜約40重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約10%〜約18重量%の界面活性剤混合物
を含む。
【0049】
例えば、本発明の液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
約45%〜約58重量%の、アクリル酸とアクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から誘導されるモノマー単位を含むアニオン性コポリマー、及び
約22%〜約38重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約12%〜約18重量%の、低HLB油中水型界面活性剤と高HLB水中油型アクチベーター界面活性剤との界面活性剤混合物
を含む。
【0050】
例えば、アニオン性アクリル酸コポリマー中の酸基の約50%を超えるか、又は約65%〜約85%は、塩、例えば、ナトリウム又はアンモニウム塩の形態である。
【0051】
本発明の会合性液体分散ポリマーは、上記と同じ重量比を持ち、そしてここでは非イオン性又はアニオン性会合性コポリマーが、非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマーに置き換わる。
【0052】
本発明の液体分散ポリマー及び会合性液体分散ポリマーは、全組成物の重量に基づいて約0.1%〜約8重量%のレベルでラテックスエマルション系における増粘剤として利用される。例えば、本発明の分散ポリマーは、全ラテックスエマルション系の重量に基づいて、約0.5%〜約7重量%、約1%〜約6重量%又は約2%〜約5重量%のレベルで利用される。
【0053】
例えば、本発明の分散ポリマーは、全ラテックスエマルション系の重量に基づいて、約0.5%〜約8重量%、約0.5%〜約7重量%、約0.5%〜約6重量%、又は約0.5%〜約5重量%のレベルで利用される。
【0054】
増粘剤としての本発明の液体分散ポリマー及び会合性液体分散ポリマーの量は、分子量及びホモポリマー又はコポリマーの選択を含む変数に依存してかなり変化しうる。
【0055】
本発明の液体分散ポリマー及び会合性液体分散ポリマーは、ラテックスエマルション塗料における増粘剤として利用される。このような配合物は、周知であり、そして例えば、米国特許第4,395,524号、2,795,564号及び3,356,627号(その該当する開示内容は引用例として本明細書に取り込まれる)に記載されている。
【0056】
したがって、有効量の本発明の液体分散ポリマーを加えることによる、水性ラテックスエマルションコーティング組成物を増粘するための、又はこれの粘度調整を可能にするための方法を提供することも本出願の主題である。
【0057】
また、有効量の本発明の会合性液体分散ポリマーを加えることによる、水性エマルション系を増粘するための、又はこれの粘度調整を可能にするための方法を提供することも本発明の主題である。
【0058】
本発明の方法により、本質的にセルロース系増粘剤を加える必要がなくなる。例えば、セルロース系増粘剤を加えない。
【0059】
実施例
以下の液体分散ポリマー(LDP)及び会合性液体分散ポリマー(ALDP)は、逆相エマルション重合により調製される。パーセントは、全組成物の重量パーセントである。
【0060】
LDP1:40% 2:1:1重量比のアクリル酸ナトリウム:アクリル酸:アクリルアミドのコポリマー
30% 鉱油
10% エトキシル化トリデシルアルコール
20% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0061】
LDP2:55% 3:1重量比のアクリル酸ナトリウム:アクリル酸のコポリマー
25% 鉱油
5% エトキシル化トリデシルアルコール
15% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0062】
LDP3:50% 3:1重量比のアクリル酸アンモニウム:アクリル酸のコポリマー
25% 鉱油
5% エトキシル化トリデシルアルコール
20% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0063】
LDP4:45% 4:1:1重量比のアクリル酸アンモニウム:アクリル酸:メタクリルアミドのコポリマー
30% 鉱油
10% エトキシル化トリデシルアルコール
15% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0064】
LDP5:55% 3:1:1重量比のアクリル酸アンモニウム:アクリル酸:アクリルアミドのコポリマー
25% 鉱油
5% エトキシル化トリデシルアルコール
15% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0065】
ALDP1:40% 2:1:1重量比のアクリル酸ナトリウム:アクリル酸:アクリルアミドのコポリマー;(コポリマーに基づいて1重量パーセントのステアリルエトキシ(10)アリルエーテルを含む)
30% 鉱油
10% エトキシル化トリデシルアルコール
20% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0066】
ALDP2:55% アクリル酸ナトリウム:アクリル酸の3:1混合物のコポリマー;(コポリマーに基づいて0.5重量パーセントのベヘニルエトキシ(25)メタクリレートを含む)
25% 鉱油
5% エトキシル化トリデシルアルコール
15% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0067】
ALDP3:50% アクリル酸アンモニウム:アクリル酸の3:1混合物のコポリマー;(コポリマーに基づいて1重量%のステアリルエトキシ(20)メタクリレートを含む)
25% 鉱油
5% エトキシル化トリデシルアルコール
20% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0068】
ALDP4:45% 4:1:1重量比のアクリル酸アンモニウム:アクリル酸:メタクリルアミドのコポリマー;(コポリマーに基づいて0.5重量%のステアリルエトキシ(10)アリルエーテルを含む)
30% 鉱油
10% エトキシル化トリデシルアルコール
15% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0069】
ALDP5:55% 3:1:1重量比のアクリル酸アンモニウム:アクリル酸:アクリルアミドのコポリマー;(コポリマーに基づいて1重量%のステアリルエトキシ(20)メタクリレートを含む)
25% 鉱油
5% エトキシル化トリデシルアルコール
15% 水、残留揮発性有機物、高分子安定剤、モノオレイン酸ソルビタンの混合物
【0070】
実施例1
以下の標準的ラテックスエマルション塗料を調製した:
粉砕 ポンド/100ガロン
分散剤 11
脱泡剤 2
プロピレングリコール 60
二酸化チタン 270
【0071】
レットダウン
プロピレングリコール 58
アクリルポリマー 556(固形分46.5%)
保存料 1
凝集剤 16
界面活性剤 2
水 15
脱泡剤 3
セルロース増粘剤/水 80
【0072】
セルロース増粘剤を上記の本発明の液体分散ポリマー及び会合性液体分散ポリマーである、LDP1〜LDP5及びALDP1〜ALDP5で置き換えて、この配合を繰り返した。優れた結果が得られた。本発明の配合物は、優れたレオロジー特性、優れた流れと均展性、良好な薄膜構築性、良好な長期安定性及び優れたスクラブ耐久性を示した。
【0073】
実施例2
以下の80%顔料容量濃度の標準的ラテックスエマルション塗料を調製した:
粉砕: 重量部
二酸化チタン 7.0
炭酸カルシウム 41.0
水 41.1
アクリル分散剤 0.4
泡消添加剤 0.1
【0074】
レットダウン:
ビニルアクリルラテックス 9.4
凝集溶剤 0.5
アミン 0.5
100部
【0075】
種々の増粘剤をレットダウンに加えた。増粘剤のレベルは、塗料配合物に基づく重量パーセントとして下表に示した。粘度は、ラテックス塗料に適正であるように調整した。塗装のスクラブ耐久性は、シーン・ウェット・アブレイジョン・スクラブ・テスター(Sheen Wet Abrasion Scrub Tester)REF903で測定した。黒いレネタ(Leneta)スクラブ試験パネル/P121−10N(20ミル ウェット)への塗装。塗装を24時間、48時間及び1週間乾燥した後、塗料薄膜の劣化についてパネルを視覚的に検査した。「開始」は破損の最初の兆候である。「終了」は完全な破損である。
【0076】
【表1】

【0077】
ASEは、アルカリ可溶性エマルションである。HASEは、疎水性修飾ASEである。それぞれ異なる市販の試料。
【0078】
増粘剤として本発明の液体分散ポリマーを含むラテックス塗料は、優れたスクラブ耐久性を示した。
【0079】
このスクラブ抵抗性実験は、本発明の液体分散ポリマー増粘剤を、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及び会合性HEC増粘剤の様々な市販の試料と比較して繰り返した。結果は下表に示した。
【0080】
【表2】

【0081】
本発明の液体分散ポリマー増粘剤は、HEC増粘剤に置き換えられると優れたスクラブ耐久性を提供した。
【0082】
このスクラブ耐久性実験は、ラテックスを変化させて、本発明の液体分散ポリマー増粘剤をHEC増粘剤と比較して繰り返した。結果は下表に示した。
【0083】
【表3】

【0084】
本発明の液体分散ポリマー増粘剤は、ラテックスの性質に関係なく、HEC増粘剤に置き換えられると優れたスクラブ抵抗性を提供した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体分散ポリマーを含む水性ラテックスエマルションコーティング組成物であって、液体分散ポリマーが、疎水性液体キャリヤーに分散されている親水性非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマーを含み、水中油型アクチベーター界面活性剤を含み、液体分散ポリマーが微粒子の形状である組成物。
【請求項2】
本質的にセルロース系増粘剤を含まない、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項3】
セルロース系増粘剤を含まない、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項4】
親水性アニオン性ホモポリマー又はコポリマーが、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸又はそのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩、スチレンスルホン酸ナトリウムよりなる群から選択されるエチレン不飽和モノマーから誘導され、親水性非イオン性ホモポリマー又はコポリマーが、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン及び水溶性ヒドロキシ置換アクリル酸又はメタクリル酸エステル類よりなる群から選択されるエチレン不飽和モノマーから誘導される、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項5】
親水性アニオン性ホモポリマー又はコポリマーが、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム塩、アクリル酸アンモニウム塩、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウム塩、メタクリル酸アンモニウム塩よりなる群から選択されるエチレン不飽和モノマーから誘導され、親水性非イオン性ホモポリマー又はコポリマーが、アクリルアミド及びメタクリルアミドよりなる群から選択されるエチレン不飽和モノマーから誘導される、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項6】
液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
約35%〜約65重量%の親水性非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、
約10%〜約50重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約5%〜約25重量%の、低HLB油中水型界面活性剤と高HLB水中油型アクチベーター界面活性剤との界面活性剤混合物
を含む、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項7】
液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
約45%〜約58重量%の非イオン性又はアニオン性ホモポリマー又はコポリマー、
約20%〜約40重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約10%〜約18重量%の界面活性剤混合物
を含む、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項8】
液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、
約45%〜約58重量%のアクリル酸とアクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から誘導されるモノマー単位を含むアニオン性コポリマー、及び
約22%〜約38重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約12%〜約18重量%の、低HLB油中水型界面活性剤と高HLB水中油型アクチベーター界面活性剤との界面活性剤混合物
を含む、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項9】
液体分散ポリマーが、アクリル酸とアクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から誘導されるモノマー単位を含むアニオン性アクリル酸コポリマーを含み、このアニオン性アクリル酸コポリマー中の酸基の約50%より多くが、塩の形態である、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項10】
液体分散ポリマーが、アクリル酸とアクリル酸のナトリウム塩又はアンモニウム塩から誘導されるモノマー単位を含むアニオン性アクリル酸コポリマーを含み、このアニオン性アクリル酸コポリマー中の酸基の約65%〜約85%が、そのナトリウム又はアンモニウム塩の形態である、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項11】
水中油型界面活性剤が、エトキシル化脂肪族アルコールである、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項12】
液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、約0.5%〜約8重量%存在する、請求項1記載のコーティング組成物。
【請求項13】
会合性液体分散ポリマーであって、液体分散ポリマーが、疎水性液体キャリヤーに分散されている親水性非イオン性又はアニオン性コポリマーを含み、水中油型アクチベーター界面活性剤を含み、この液体分散ポリマーが微粒子の形状であり、このコポリマーが、会合性モノマーよりなる群から選択されるエチレン不飽和モノマーから誘導される少量の会合性モノマー単位を含む、ポリマー。
【請求項14】
会合性モノマーが、ステアリルエトキシ(20)メタクリレート、ベヘニルエトキシ(25)メタクリレート、ステアリルエトキシ(10)アリルエーテル、ポリ(エチレングリコール)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール)アクリレート及びポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテルモノアクリレートよりなる群から選択される、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項15】
会合性モノマーが、ステアリルエトキシ(20)メタクリレート、ベヘニルエトキシ(25)メタクリレート及びステアリルエトキシ(10)アリルエーテルよりなる群から選択される、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項16】
会合性モノマー単位が、コポリマーの重量に基づいて、コポリマー中に約5重量%未満存在する、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項17】
会合性モノマー単位が、コポリマーの重量に基づいて、コポリマー中に約2重量%未満存在する、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項18】
親水性非イオン性又はアニオン性コポリマーの主要部が、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸又はメタクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩、2−アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸又はそのアルカリ金属塩若しくはアンモニウム塩、スチレンスルホン酸ナトリウム、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルピロリドン及び水溶性ヒドロキシ置換アクリル酸又はメタクリル酸エステル類よりなる群から選択される、エチレン不飽和モノマーから誘導される、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項19】
親水性非イオン性又はアニオン性コポリマーの主要部が、アクリル酸、アクリル酸ナトリウム塩、アクリル酸アンモニウム塩、メタクリル酸、メタクリル酸ナトリウム塩、メタクリル酸アンモニウム塩、アクリルアミド及びメタクリルアミドよりなる群から選択される、エチレン不飽和モノマーエチレン不飽和モノマーから誘導される、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項20】
全組成物の重量に基づいて、
約35%〜約65重量%の親水性非イオン性又はアニオン性コポリマー、
約10%〜約50重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約5%〜約25重量%の、低HLB油中水型界面活性剤と高HLB水中油型アクチベーター界面活性剤との界面活性剤混合物
を含む、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項21】
全組成物の重量に基づいて、
約45%〜約58重量%の非イオン性又はアニオン性コポリマー、
約20%〜約40重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約10%〜約18重量%の、低HLB油中水型界面活性剤と高HLB水中油型アクチベーター界面活性剤との界面活性剤混合物
を含む、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項22】
全組成物の重量に基づいて、
約45%〜約58重量%の、アクリル酸とアクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から誘導されるモノマー単位の主要部を含むアニオン性コポリマー、及び
約22%〜約38重量%の疎水性液体キャリヤー、及び
約12%〜約18重量%の、低HLB油中水型界面活性剤と高HLB水中油型アクチベーター界面活性剤との界面活性剤混合物
を含む、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項23】
アクリル酸とアクリル酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩から誘導されるモノマー単位の主要部を含むアニオン性アクリル酸コポリマーを含み、このアニオン性アクリル酸コポリマー中の酸基の約50%より多くが、塩の形態である、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項24】
アクリル酸とアクリル酸のナトリウム塩又はアンモニウム塩から誘導されるモノマー単位の主要部を含むアニオン性アクリル酸コポリマーを含み、このアニオン性アクリル酸コポリマー中の酸基の約65%〜約85%が、そのナトリウム又はアンモニウム塩の形態である、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項25】
水中油型界面活性剤が、エトキシル化脂肪族アルコールである、請求項13記載の会合性ポリマー。
【請求項26】
会合性液体分散ポリマーを含む水性エマルション系であって、
液体分散ポリマーが、疎水性液体キャリヤーに分散されている親水性非イオン性又はアニオン性コポリマーを含み、水中油型アクチベーター界面活性剤を含み、この液体分散ポリマーが微粒子の形状であり、
このコポリマーが、会合性モノマーよりなる群から選択されるエチレン不飽和モノマーから誘導される少量の会合性モノマー単位を含む、エマルション系。
【請求項27】
本質的にセルロース系増粘剤を含まない、請求項26記載の水性エマルション系。
【請求項28】
セルロース系増粘剤を含まない、請求項26記載の水性エマルション系。
【請求項29】
コーティング組成物、接着剤、インキ、顔料分散液及びラテックスよりなる群から選択される、請求項26記載の水性エマルション系。
【請求項30】
液体分散ポリマーが、全組成物の重量に基づいて、約0.5%〜約8重量%存在する、請求項26記載の水性エマルション系。

【公表番号】特表2007−529589(P2007−529589A)
【公表日】平成19年10月25日(2007.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−503328(P2007−503328)
【出願日】平成17年3月7日(2005.3.7)
【国際出願番号】PCT/EP2005/050997
【国際公開番号】WO2005/090503
【国際公開日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(396023948)チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド (530)
【氏名又は名称原語表記】Ciba Specialty Chemicals Holding Inc.
【Fターム(参考)】