説明

水砕スラグの製造装置、及び、その粒度制御方法

【課題】非鉄製錬プロセスの水砕工程において製造される水砕スラグの粒度を簡単に制御して、所望の粒度の水砕スラグを製造する。
【解決手段】製錬炉から排出される溶融状態のカラミAを水砕樋102において水砕水Bで水砕された水砕スラグCを水砕ピット104内に沈降させるようにした水砕スラグ製造装置において、水砕樋102において水砕された水砕スラグCを水砕水B1と共に水砕ピット104に流入させると共に、水砕樋102に水砕水B1を供給する流路103aから分岐されたバイパス流路103bにより、水砕水B2を水砕樋102を介さずに水砕ピット104に直接流入させ、バイパス流路103bを介して水砕ピット104に直接流入させる水砕水B2の流量によって、水砕ピット104から水砕水B1,B2と共にオーバーフローされる水砕スラグC2のオーバーフロー量を制御して、水砕ピット104内に沈降される水砕スラグC1の粒度を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非鉄製錬プロセスにおける水砕スラグの製造装置、及び、その粒度制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば銅やニッケルなどの有価金属を含有する硫化精鉱のような非鉄金属原料から銅やニッケルといった有価金属を得るための非鉄製錬プロセスでは、例えば、自熔炉等の溶錬炉と、錬カン炉と、転炉と、精製炉とを用いる方法が採用されている。
【0003】
非鉄金属製錬の一例である銅製錬においては、硫化銅精鉱とフラックス等とを補助燃料と共に自熔炉内に吹き込み、酸化製錬して銅分をFeSとCuSとを主成分とするカワやCuSを主成分とする白カワとし、硫黄分を亜硫酸ガスとして回収する。得たカワや白カワは自熔炉などの製錬炉からレードル等に抜き出し、これを転炉に搬送し、転炉内に装入する。そして、転炉で引き続き酸化製錬を行う。自熔炉で発生したカラミにはカワが随伴するため、一旦錬カン炉にて静置してカワとカラミとを分離した後、カラミは水砕工程において水砕スラグとし、カワはレードル等に受け、次工程の転炉に装入し、引き続き酸化製錬を行う。
【0004】
カラミは、錬カン炉内では高温の液状であるが、水砕工程において、水等で急冷されて凝固し、砂あるいは砂利状に粉砕されて水砕スラグとして取り出される。
【0005】
すなわち、非鉄製錬プロセスでは、水砕工程において、炉から排出される溶融状態のカラミに水を直接吹き付けて急冷凝固し、水砕スラグを製造している。
【0006】
従来、上記水砕工程では、例えば、図4に示すような構成の水砕スラグ製造装置100が用いられていた。
【0007】
この水砕スラグ製造装置100において、図示しない製錬炉から排出されたカラミAがカラミ樋101を介して流入される水砕樋102に流路103を介して水砕水Bが流入されるようになっており、製錬炉から排出されたカラミAは、カラミ樋101を介して水砕樋102に流入し、その水砕樋102を流下してきた水砕水Bにより水砕され、水砕スラグCとして水砕ピット104内に落下する。上記水砕ピット104内で沈降した水砕スラグC1は、当該水砕ピット104内に設けたバケットエレベーター105によりすくい上げられ次の工程に搬送される。
【0008】
このようにして製造される水砕スラグC1は、粒度が0.1〜4.0mm程度であって大部分がセメント原料として利用される。
【0009】
この水砕スラグ製造装置100において、上記水砕ピット104内に落下した水砕スラグCは、平均粒径が0.6mm程度である微細な水砕スラグの大部分はピット底に沈降せず、当該水砕ピット4内の水砕水中に浮遊している。また、一部の水砕スラグC2は水砕ピット104から水砕水Bとともにオーバーフローする。この水砕水Bとともに水砕ピット104からオーバーフローした微細な水砕スラグC2は、後工程に設けた水砕2次ピット106にて沈降して分離回収される。この微細な水砕スラグC2は概ね平均粒径は0.6mm程度であり、製品の水砕スラグC1に混在してしまうと平均粒径は低下することとなる。
【0010】
このようにして製造される水砕スラグC1は、粒度が0.1〜4.0mm程度であって大部分がセメント原料として利用される。
【0011】
ところで、水砕スラグの粒度が1.5〜4.0mm程度と、前記した水砕スラグC1より大きいサイズにシフトできれば、ケーソン向けの骨材やサンドブラスト材として用いることが可能となるので、水砕スラグの粒度を制御することが望まれる。
【0012】
水砕スラグの粒度を大きいサイズにシフトさせる方法として容易に思いつくのは、水砕水Bとともに水砕ピット104からオーバーフローさせる量を多くするために、水砕ピット104に流入する水量を増加させることであるが、従来の水砕スラグ製造装置100では水砕水Bの水量が増大し、伴って水圧が増大するので、水砕スラグCの粒度は逆に細かくなるという問題点がある。
【0013】
水砕スラグの粒度を増大させる方法は、従来、水砕水を噴出させるノズル形状の改造が主流となっている。
【0014】
例えば、特許文献1には、溶融スラグの冷却水を4ケ所に分けて噴射し、溶融状態にあるスラグに最初に当たる水砕水の水圧を低下させて、水砕スラグの粒度を粗くする技術が記載されている。
【0015】
また、特許文献2には、銅スラグを分級する際に、ジャンピングスクリーンを用いて1.5〜3.5mm程度の粒度に分級する方法が記載されている。
【0016】
また、特許文献3には、コンクリート骨材を生産する際に、ジェット水流を利用して骨材より比重の小さい木片、草木の根、軽石などを分離する技術が記載されている。
【0017】
さらに、特許文献4には、砂を採取する際に、例えば分級装置としてサイクロンを備え、原水中に浮遊する浮遊カーボンなどを除去する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開昭61−021938号公報
【特許文献2】特開2003−222475号公報
【特許文献3】特開平08−155330号公報
【特許文献4】特開2005−256334号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、上記特許文献1の開示技術のようにノズル形状を改造するのでは、改造実施スペースに制限があること、および操業中に調整できず、また、改造のために長時間設備を停止する必要があるという問題がある。さらに、水圧を低下させるために水量を低下させると、溶融カラミの冷却が不十分となり水蒸気爆発を起こす可能性も高まるという問題がある。
【0020】
また、上記特許文献2の開示技術のようにスクリーンを使用する方法では、新規設備の導入によるコストの増大や広大な設置スペースが必要となり、好ましくない。
【0021】
また、特許文献3の開示技術のようにジェット水流を利用する方法では、新規設備の導入及び既存設備の改造によるコストの増大が必要となり、好ましくない。
【0022】
さらに、上記特許文献4の開示技術においても、新規設備の導入が必要であり好ましくない。
【0023】
そこで、本発明は、上述の如き従来の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、上記従来の問題点を生じることがなく、非鉄製錬プロセスの水砕工程において製造される水砕スラグの粒度を簡単に制御することができるようにした水砕スラグの製造装置、及び、その粒度制御方法を提供することにある。
【0024】
本発明の他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明では、上記課題を解決するために、従来の水砕スラグ製造装置における水砕水の流路を2つ分岐し、水砕樋を介して水砕ピットに水砕水を流入させる流路に、水砕水を上記水砕樋を介さずに水砕ピットに直接流入させるバイパス流路を設け、上記バイパス流路を介して上記水砕ピットに直接流入させる水砕水の流量によって、水砕ピットからオーバーフローされる微細な水砕スラグのオーバーフロー量を制御する。
【0026】
すなわち、本発明は、水砕スラグの製造装置であって、製錬炉から排出される溶融状態のカラミを水砕水により水砕して水砕スラグとする水砕樋と、上記水砕樋において水砕された水砕スラグが水砕水とともに流入される水砕ピットと、上記水砕樋に上記水砕水を供給する流路と、上記流路から分岐され、水砕水を上記水砕樋を介さずに水砕ピットに直接流入させるバイパス流路とを備え、上記バイパス流路を介して上記水砕ピットに直接流入させる水砕水の流量によって、上記水砕ピットから水砕水とともにオーバーフローされる水砕スラグのオーバーフロー量を制御して、目的の粒度の水砕スラグを上記水砕ピット内に沈降させることを特徴とする。
【0027】
また、本発明は、製錬炉から排出される溶融状態のカラミを水砕樋において水砕水で水砕して水砕スラグとし、水砕された水砕スラグを水砕ピット内に沈降させるようにした水砕スラグの製造装置における水砕スラグの粒度制御方法であって、上記水砕樋において水砕された水砕スラグを水砕水とともに水砕ピットに流入させるとともに、上記水砕樋に上記水砕水を供給する流路から分岐されたバイパス流路により、水砕水を上記水砕樋を介さずに水砕ピットに直接流入させ、上記バイパス流路を介して上記水砕ピットに直接流入させる水砕水の流量によって、上記水砕ピットから水砕水とともにオーバーフローされる水砕スラグのオーバーフロー量を制御して、上記水砕ピット内に沈降される水砕スラグの粒度を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、非鉄製錬プロセスの水砕工程において製造される水砕スラグの粒度を簡単に制御することができ、しかも、設備を止めることなく、操業に影響を与えることなく、上述の如き従来の上記問題点を解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係る水砕スラグ製造装置の構成例を模式的に示す断面図である。
【図2】水砕水バイパス水量と、水砕ピットからオーバーフローされる微細な水砕スラグ量の関係を示す図である。
【図3】水砕水バイパス水量と、製品となる水砕スラグの平均粒径の関係を示す図である。
【図4】従来の水砕スラグ製造装置の構成例を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0031】
本発明は、例えば図1に示すような構成の水砕スラグ製造装置10に適用される。
【0032】
なお、この水砕スラグ製造装置10は、図4に示した従来の水砕スラグ製造装置100を改良したものであって、従来装置と実質上同一の構成要素には図1中に同一の参照符号が付されている。
【0033】
この水砕スラグ製造装置10は、図示しない製錬炉から排出されたカラミAがカラミ樋101を介して流入される水砕樋102に流路103を介して水砕水Bが流入されるが、上記水砕水Bの流路103が流路103aとバイパス流路103bに分岐されており、流路103aを介して水砕樋102に水砕水B1が流入され、水砕水B2が水砕樋102を介さずにバイパス流路103bを介して水砕ピット4に直接流入されるようになっている。
【0034】
この水砕スラグ製造装置10では、図示しない製錬炉から排出されたカラミAがカラミ樋101を介して流入される水砕樋102に流路103aを介して水砕水B1が流入されるようになっており、製錬炉から排出されたカラミAは、カラミ樋101を介して水砕樋102に流入し、その水砕樋102を流下してきた水砕水B1により水砕され、水砕スラグCとして水砕ピット104内に落下する。上記水砕ピット104内で沈降した水砕スラグC1は、当該水砕ピット104内に設けたバケットエレベーター105によりすくい上げられ次の工程に搬送されるが、粒度が小さく比重が小さい水砕スラグC2は水砕ピット104内に沈降せずに、水砕ピット104から水砕水B1,B2とともにオーバーフローする。
【0035】
この水砕水B1,B2とともに水砕ピット104からオーバーフローした微細な水砕スラグC2は後工程に設けた水砕2次ピット106にて沈降し、ショベル等を用いて回収されるため、製品の水砕スラグC1には混在されない。この微細な水砕スラグC2は、従来の概ね平均粒径は0.6mm程度であり、製品の水砕スラグに混在してしまうと平均粒径は低下することとなるが、水砕ピット104からこの微細な水砕スラグC2を多量にオーバーフローさせることで、結果として製品の水砕スラグC1の平均粒径は増大することとなる。
【0036】
この水砕スラグ製造装置10では、微細な水砕スラグC2を従来よりも多量にオーバーフローさせるために、水砕樋102に水砕水B1を流入させる流路103aにバイパス流路103bが設けられている。このバイパス流路103bを通じて水砕水B2を水砕ピット104内に流入させることによって、実際にスラグの水砕に供せられる水量は変化させることなく、水砕ピット104に流入する水量のみを増加することができる。このため、この水砕スラグ製造装置10では、従来よりも水砕スラグC2を多量にオーバーフローさせることが可能となり、これに伴って水砕ピット104から排出される微細な水砕スラグ量を増加させることができる。
【0037】
なお、水砕スラグ製造装置10には、バイパス流路103bを通じて水砕ピット104内に直接流入させる水砕水B2の水量、すなわち、水砕水バイパス水量を任意に変更するための流量制御手段として、バイパス流路103bにコントロールダンパー107が設けられている。
【0038】
すなわち、この水砕スラグ製造装置10は、製錬炉から排出される溶融状態のカラミAを水砕樋102において水砕水Bで水砕して水砕スラグCとし、水砕された水砕スラグCを水砕ピット104内に沈降させるようにした水砕スラグの製造装置であって、この水砕スラグ製造装置10では、水砕樋102において水砕された水砕スラグCを水砕水B1とともに水砕ピット104に流入させるとともに、水砕樋102に水砕水B1を供給する流路103aから分岐されたバイパス流路103bにより、水砕水B2を水砕樋102を介さずに水砕ピット104に直接流入させ、バイパス流路103bを介して水砕ピット104に直接流入させる水砕水B2の流量によって、水砕ピット104から水砕水B1,B2とともにオーバーフローされる水砕スラグC2のオーバーフロー量を制御して、水砕ピット104内に沈降される水砕スラグC1の粒度を制御する。
【0039】
このような構成の水砕スラグ製造装置10において、1時間当たりの水砕水バイパス水量を50〜200T/Hの範囲で段階的に調整を行い、水砕水バイパス水量と、水砕ピット104からオーバーフローされる微細な水砕スラグC2の1日当たりのオーバーフロー量(T/D)を観測したところ、図2に示すような結果が得られた。
【0040】
また、水砕スラグ製造装置10において、水砕水バイパス水量と、製品となる水砕スラグC1の平均粒径の傾向を観測したところ、図3に示すような結果が得られた。
【0041】
図2から明らかなように、水砕スラグ製造装置10では、水砕水バイパス水量が増加する、すなわち、水砕ピット104内に流入する水量が増加するほど当該水砕水ピット104からオーバーフローする微細な水砕スラグC2のオーバーフロー量が増加している。
【0042】
また、図3から明らかなように、水砕スラグ製造装置10では、水砕水バイパス水量が増加する、すなわち、水砕ピット104内に流入する水量が増加するほど製品の水砕スラグC1の平均粒径も増大しており、水砕水バイパス水量を調整することにより、水砕スラグC2の粒度を制御できる。これにより粒径の大きな製品として合格する水砕スラグC1の収量を増加させることができる。
【0043】
なお、平均粒径は、2.35mm、1.18mm、0.6mmの目開きの篩を用いて篩別を行った後、ロージン・ラムラー線図を用いて求めた。
【0044】
上述の如き水砕スラグ製造装置10では、製錬炉から排出される溶融状態のカラミAを水砕樋102において水砕水Bで水砕して水砕スラグCとし、水砕された水砕スラグCを水砕ピット104内に沈降させるようにした従来の水砕スラグ製造装置100に、水砕水B2が水砕樋102を介さずに水砕ピット4に直接流入されるようにバイパス流路103bを設けるだけで、水砕スラグの製造設備を変えることなく、そのうえ水蒸気爆発等、操業に影響を与えることなく、非鉄製錬プロセスの水砕工程において製造される水砕スラグの粒度を簡単に制御して、所望の粒度の水砕スラグを製造することができる。
【符号の説明】
【0045】
10 水砕スラグ製造装置、101 カラミ樋、102 水砕樋、103,103a 流路、103b バイパス流路、104 水砕ピット、105 バケットエレベーター、106 水砕2次ピット、107 コントロールダンパー、A カラミ、B,B1,B2 水砕水、C,C1,C2 水砕スラグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製錬炉から排出される溶融状態のカラミを水砕水により水砕して水砕スラグとする水砕樋と、
上記水砕樋において水砕された水砕スラグが水砕水とともに流入される水砕ピットと、
上記水砕樋に上記水砕水を供給する流路と、
上記流路から分岐され、水砕水を上記水砕樋を介さずに水砕ピットに直接流入させるバイパス流路とを備え、
上記バイパス流路を介して上記水砕ピットに直接流入させる水砕水の流量によって、上記水砕ピットから水砕水とともにオーバーフローされる水砕スラグのオーバーフロー量を制御して、目的の粒度の水砕スラグを上記水砕ピット内に沈降させることを特徴とする水砕スラグの製造装置。
【請求項2】
上記バイパス流路を介して上記水砕ピットに直接流入される水砕水の流量を制御する流量制御手段を備えることを特徴とする請求項1記載の水砕スラグの製造装置。
【請求項3】
製錬炉から排出される溶融状態のカラミを水砕樋において水砕水で水砕して水砕スラグとし、水砕された水砕スラグを水砕ピット内に沈降させるようにした水砕スラグの製造装置における水砕スラグの粒度制御方法であって、
上記水砕樋において水砕された水砕スラグを水砕水とともに水砕ピットに流入させるとともに、
上記水砕樋に上記水砕水を供給する流路から分岐されたバイパス流路により、水砕水を上記水砕樋を介さずに水砕ピットに直接流入させ、
上記バイパス流路を介して上記水砕ピットに直接流入させる水砕水の流量によって、上記水砕ピットから水砕水とともにオーバーフローされる水砕スラグのオーバーフロー量を制御して、上記水砕ピット内に沈降される水砕スラグの粒度を制御することを特徴とする水砕スラグの粒度制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−184143(P2012−184143A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−49178(P2011−49178)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(000183303)住友金属鉱山株式会社 (2,015)
【Fターム(参考)】