説明

水素還元水の製造方法

【課題】体内の活性酸素との反応速度が大きい反応性物質を多量に含み、かつ、熱を伝える速度が大きいことから、活性酸素を効率よく除去することができる水素還元水を提供すること、および、この水素還元水の製造方法および保存方法を提供する。
【解決手段】所定の温度条件下で、水素を含有しない水よりも温度変化速度が大きいことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料、水素還元水ならびにその製造方法および保存方法に関するものであって、特に、温度変化速度が大きい水素還元水に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人間の健康を維持するのに必要な機能として、体内の老廃物排出機能がある。老廃物排出機能が低下すると、花粉症、アトピー、喘息などのアレルギー性疾患、胃ガン、大腸ガンなどの消化器系疾患、ならびに高血圧症、脳卒中、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病などを引き起こすおそれがある。
【0003】
これらの疾病を予防・防止することは、快適な社会生活を送るために不可欠である。予防策としては、食事療法、薬事療法など様々な方法が提案され、実施されているが、依然として上記病を訴える人が多いのが現状である。
【0004】
一般に、上記疾病が生じるのは体内の活性酸素の影響であると言われており、この活性酸素を体内から除去することにより、上記疾病を改善させることができるということが知られている。
【0005】
体内の活性酸素を取り除くには、活性酸素と反応する物質(反応性物質)を体内に取り込む必要があり、さらに、活性酸素と反応性物質との反応速度を高める必要がある。
【0006】
前記反応速度を高めるためには、前記反応性物質は、例えば体内水の温度と同程度の温度まで上昇(または低下)する速度、いわゆる温度変化速度が大きいほど好ましいとされる。すなわち、前記温度変化速度が大きければ、短時間で反応が均一になり反応速度が大きくなるためである。一般に、反応時の温度が10℃高くなると、反応速度は約3倍高くなる。
【0007】
ところで、前記活性酸素を取り除くには、酸化還元電位がマイナス値を示す水素還元水が有効であると言われ、このような還元水の多くは電解法により生成される。
【0008】
特許文献1には、水の電気分解で陰極側に水素分子が集まる性質を利用し、陰極側における水素濃度の高い水を還元水として取り出す発明が開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開2002−254078号公報
【0010】
このように、電解法によって得た還元水は、還元性を有する天然水と区別して、「電解還元水」、または陰極側の水がアルカリ化するので、「アルカリ還元水」などと呼ばれている。
【0011】
また、本発明者は、特許文献2において、水を電気分解するのではなく、圧力容器内に水素ガスを充填し、前記圧力容器内における水素ガスの圧力を所定範囲に保ったまま、その圧力容器内に原水を導入して水素ガスと接触させることにより、この原水中に前記圧力容器内の水素ガスを溶解させた水素還元水を製造する技術を提案した。
【0012】
【特許文献2】特開2006−116504号公報
【0013】
さらに、特許文献3には、水溶液中に活性化した水素ガスを導入し、水溶液中の溶存酸素を除去する方法が開示されている。
【0014】
【特許文献3】特開平8−276104号公報
【0015】
しかしながら、特許文献1〜3に記載された発明は、いずれも、水素還元水の温度変化速度が小さいため、活性酸素に対する反応性物質の反応速度が十分ではなく、活性酸素を効率よく除去することができないという問題があった。さらに、特許文献3に記載された発明は、水素ガスを水溶液中にバブリングさせるものであって、多量の水素ガスを水溶液中に溶解させることは困難であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、体内の活性酸素との反応速度が大きい反応性物質である溶存水素を多量に含み、かつ、温度変化速度が大きいことから、活性酸素を効率よく除去することができる水素還元水を提供すること、および、この水素還元水の製造方法および保存方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するため、本発明の要旨構成は以下のとおりである。
(1)所定の温度条件下で、水素を含有しない水よりも温度変化速度が大きいことを特徴とする水素還元水。
【0018】
(2)20℃における溶存水素濃度が1.8ppm以上である上記(1)に記載の水素還元水。
【0019】
(3)20℃における溶存酸素濃度が2.55ppm以下である上記(1)または(2)に記載の水素還元水。
【0020】
(4)20℃における酸化還元電位が−500mV以下である上記(1)、(2)または(3)に記載の水素還元水。
【0021】
(5)前記水素還元水は、凍結させることにより、水素が透過する材料からなる容器に長期間保存した場合でも、酸化還元電位の変動幅が4%以下である上記(1)〜(4)のいずれか1に記載の水素還元水。
【0022】
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1に記載した水素還元水から製造される飲料。
【0023】
(7)上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の水素還元水を製造する方法であって、加圧水素ガスが所定の圧力範囲で充填された容器内に、窒素ガスをバブリングして溶存酸素を低減させた原水を霧状に噴霧する工程を含むことを特徴とする水素還元水の製造方法。
【0024】
(8)上記(1)〜(5)のいずれか1に記載の水素還元水を製造後、ただちに凍結させた状態で、前記水素還元水を長期間保存することを特徴とする水素還元水の保存方法。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、水素還元水の温度変化速度を大きくすることにより、体内の活性酸素と水素との接触頻度を高め、活性酸素を効率よく除去することができる水素還元水および飲料を提供すること、ならびに、この水素還元水の製造方法および保存方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明の水素還元水の実施形態について説明する。
本発明の水素還元水は、所定の温度条件下で、水素を含有しない水よりも温度変化速度が大きいことを特徴とする。ここで、「温度変化速度」とは、{加熱または冷却後の温度―初期温度}/時間で表され、「温度変化速度が大きい」とは、温度低下速度が大きいこと、および、温度上昇速度が大きいこと、ならびに、温度低下速度と温度上昇速度との双方が大きいことをいう。なお、上記温度変化速度は、温度が1〜50℃の範囲内のものとする。
【0027】
前記温度低下速度の測定は、対象の水を冷却槽の中に入れた時から、約5〜20分間の温度変化を測定することにより、前記温度上昇速度の測定は、対象の水を加温浴の中に入れた時から、約5〜20分間の温度変化を測定することにより行う。
【0028】
上記低下速度および上昇速度が大きいと、体内に取り込まれた場合、短時間で体内水の温度と同じ温度になり易くなる。これにより、体内水との一体化が進行するため、体内の活性酸素との接触頻度を大きくすることができる。好適には、本発明に従う水素還元水の温度変化速度は、原水の温度変化速度に対する比で1超〜2以下とする。
【0029】
20℃における溶存水素濃度は、1.8ppm以上であるのが好ましい。前記溶存水素濃度が1.8ppm未満だと、水素還元水の熱伝導性は低くなる傾向があるからである。一般に、水素分子の熱伝導度は41.81cal/sec・cm℃(0.181W/m・K)であり、他の気体、例えば、酸素分子の熱伝導度{5.70cal/sec・cm℃(0.025W/m・K)}、窒素分子の熱伝導度{窒素5.81cal/sec・cm℃(0.025W/m・K)}および二酸化炭素分子の熱伝導度{二酸化炭素3.39cal/sec・cm℃(0.014W/m・K)}よりもはるかに高いことから、これに伴って、水素分子を溶解した水素還元水の熱伝導性が高くなるものと考えられる。前記溶存水素濃度は、溶存水素計により測定した値である。
【0030】
20℃における溶存酸素濃度は、2.55ppm以下であるのが好ましい。前記溶存酸素濃度が2.55ppmを超えると、水の熱伝導度が低くなる傾向があるからである。これは、酸素分子の熱伝導度が水素分子よりも低いためである。また、水に溶解させる水素の量を高めるためにも、前記溶存酸素濃度は小さい方が好ましい。前記溶存酸素濃度は、溶存酸素計により測定した値である。
【0031】
20℃における酸化還元電位は、−500mV以下であるのが好ましい。前記酸化還元電位が−500mVよりもプラス側にシフトすると、体内の活性酸素を除去するのに十分な還元性を得ることができなくなる傾向があるためである。水素を溶解することで、水の酸化還元電位はマイナス側に大きくシフトする。ここでいう「酸化還元電位」は、水の酸化還元性を判断する指標であって、酸化還元電位がマイナス値を示す水(水溶液)は、還元水といい、還元性を有することが知られている。
【0032】
一般に、水道水の酸化還元電位は+500〜+700mV、井戸水や市販のミネラルウォータで0〜+500mVであり、これらは酸化性を有する水である。これに対し、酸化還元電位がマイナス値を示す還元水は、金属の酸化や食品類の腐敗を抑制する効果がある。半導体工場ではシリコンウェハの洗浄水として、金属工場では金属の洗浄水として使用されており、水素を溶解することで、金属への洗浄効果も大となる。水素還元水製造装置は、水処理メーカー等で製造され、市販されている。
【0033】
前記水素還元水は、凍結させることにより、水素が透過する材料からなる容器に長期間、好適には1年間保存した場合でも、酸化還元電位の変動幅を4%以下とすることができる。ここで、「酸化還元電位の変動幅」とは、初期値(製造時の水素還元水の電位)から測定値(一定期間経過後の水素還元水の電位)を引いたものを初期値で割った値に100を掛けたものをいう。長期間高還元性の酸化還元電位を維持することができなければ、商品としての価値が低下するおそれがある。
【0034】
前記水素が透過する材料からなる容器とは、例えば、ペットボトル等が挙げられる。一般に、ペットボトルのようなPET(ポリエチレンテレフタレート)製の容器では、前記水素還元水中の水素が容器壁を通り抜けて外部に放出されてしまうため、水素還元水の容器としては適さない。しかしながら、本発明では、前記容器に水素還元水を充填した場合であっても、充填した水素還元水を凍結させることにより、水素の放出を長期間にわたって阻止することができるものである。
【0035】
なお、本発明の水素還元水の保存方法は、容器として水素透過材料を用いたときに顕著な効果を奏するものであるが、容器としてアルミパウチ等の水素が透過しにくい材料を用いれば、さらに長期間安定して水素還元水を保存できることは言うまでもない。
【0036】
また、上述した水素還元水から製造される飲料は、溶存水素量を維持した状態で保存するため、凍結させる際の凍結時間が短く、また、保存(凍結)状態から解凍して飲料とする際の解凍時間を短くするのが容易であり、加熱または冷却に要するエネルギー経費を少なくすることができる。
【0037】
次に、本発明の水素還元水の製造方法について説明する。
前記水素還元水は、加圧水素ガスが所定の圧力範囲で充填された容器内に、窒素ガスをバブリングして溶存酸素を低減させた原水を霧状に噴霧することによって製造される。
【0038】
前記原水は、特に限定する必要はなく、水道水やミネラルを含む水であってもよいが、特に、ミネラル分などの不純物成分を極限まで除去した超純水であることが、大きな温度変化速度を得る上で好適である。
【0039】
原水に大量の水素を溶解させるには、原水中の溶存酸素を除去する必要がある。従来は、水を充填した反応容器内を真空ポンプで減圧にして酸素を取り除いていたが、この方法では、溶存酸素の低下があまり期待できなかった。また、特許文献3のように水素ガスをバブリングすることで溶存酸素を除去する方法でも、十分な溶存酸素濃度の低下は期待できない。本発明者は、溶存酸素濃度が4.04ppmである原水(20℃)中に窒素ガスをバブリングすることで溶存酸素濃度が1.70ppm以下まで低下することを見出し、また、別の原水(溶存酸素濃度が20℃で9.90ppm)中に窒素ガスをバブリングすることで溶存酸素濃度が2.55ppm以下まで低下することを見出した。このように、本発明者による研究の結果、窒素ガスを原水中にバブリングすることで、溶存酸素濃度を著しく激減させることができることを見出した。
【0040】
その後、大量の水素を溶解させるために、加圧水素ガスが0.01〜10気圧、好ましくは0.01〜8気圧の圧力範囲で充填された容器内に、前記原水を霧状に噴霧する。噴霧する原水の圧力は、水素の充填圧力よりも10%程度高く保持するのが好ましい。さらに好ましくは、圧力容器内に供給した原水を抜き取って圧力容器内に再供給するという循環サイクルを数回繰り返しても良い。
【0041】
原水を霧状に噴霧する手段としては、例えば、多数の微細な孔を有する散水栓(または散水口)を注入口につけることによってシャワー状に散水される態様が挙げられる。その際の孔の径は、約100〜300μmであるのが望ましい。原水を霧状に噴霧することにより、原水と水素ガスの接触面積が増えるため、効率よく溶解させることができる。
【0042】
前記水素ガスは、品質を一定に保つため、高純度(水素99.999%以上)の水素ガスを使用するのが好ましい。
【0043】
水素ガスの原水に対する溶解度は、原水の温度によって大きく影響される。原水1cmに溶解可能な水素ガス量は、温度が低いほど多くなる。しかし、4℃未満だと氷が一部生じる等、不安定である。したがって、噴霧する原水の温度は、4〜10℃であるのが好ましく、好適には4℃である。
【0044】
本発明の方法によれば、原水中に多量の水素ガスを溶解することができる。従来の電解還元水の酸化還元電位が−300〜−200mVであるのに対して、これらを遥かに凌ぐ−600〜−500mVの酸化還元電位を示す高還元性の水素還元水を得ることができる。
【0045】
前記水素還元水の組成は、水素1.8ppm以上を含有し、酸素を2.55ppm以下、好ましくは1.70ppm以下に抑制し、残部はミネラル分および水とするのが好ましい。
【0046】
次に、本発明の水素還元水の保存方法について説明する。
前記水素還元水は、製造後ただちに凍結させた状態で保存されることを特徴とする。
【0047】
一般に、水素還元水を水素が透過する材料からなる容器(例えばペットボトル等)に入れて保存しても、水素が容器壁を通り抜けて外部に放出されてしまう。そのため、従来は、水素を透過しない材料であるアルミパウチ等に入れることで水素の放出を抑えていたが、その場合であっても、長期間が経過すると、水素還元水の還元性が低下するおそれがあった。
【0048】
これに対し、上記保存方法は、保存容器には限定されず、前記水素還元水を製造後ただちに凍結させることで、高還元性を維持したままで、長期間の保存を可能にすることができるものである。
【実施例】
【0049】
以下に、本発明の水素還元水について、実施例に基づいて説明するが、本発明は、以下の実施例のみに限定されるものではない。
【0050】
(原水)
本発明で用いられる原水は、特に限定されることは無いが、超純水または純水を用いると、水素を溶解した効果をより明確にすることができる。超純水とは、我々が普段飲用している水道水、井戸水、河川水などに含まれるミネラル分などの成分を技術上可能な限り極限まで除去した水のことをいう。
【0051】
超純水には、溶存酸素等がほとんど含まれず、純度100%の理論上のHOに限りなく近い。通常、超純水の電気伝導率は6×10−2μS/cm以下で、25℃の水の理論上の電気伝導率(5.5×10−2μS/cm)に極めて近い。
【0052】
超純水は、超LSI製造に使用する洗浄水、光ファイバーや液晶ディスプレイの製造用水、原子力発電プラントの用水、医療の注射用水として用いられ、さらに、ニュートリノ観測装置カミオカンデ、スーパーカミオカンデなどでも用いられる。また、バイオテクノロジーの分野でも使用されることが多い。
【0053】
超純水は、以下のように製造される。
まず、一般の浄水場で処理された水(水道水)を、イオン交換装置や逆浸透膜純水製造装置を用い、無機イオン等を除去する。次に、脱気装置を通して溶存酸素などの溶存気体を除き、殺菌、脱塩し、限外ろ過装置等で固形粒子等を除去して精製する。また、半導体や液晶の工場等、大量に使用する工場等では、川から原水を直接採取し、大型設備での精製及び、排水等を循環して使用している。
【0054】
発明者は、本発明の水素還元水用の超純水を製造するには、前記逆浸透膜を使用するのが好適であると考えた。前記逆浸透膜は、RO膜とも呼ばれ、水以外のイオンや塩類が含まれたとしても、それらを除去することができる。超純水の製造以外にも、海水の淡水化、付加価値の高い浄水処理用、工業用の純水および超純水の製造、下水の再利用などにも使用されているものである。
【0055】
一方、純水は、上記超純水と同様の方法で製造されるが、前記RO膜の代わりに、イオン交換装置を用いて製造される。
【0056】
(水素還元水A)
原水として純水を用いて製造される水素還元水を、水素還元水Aとする。純水を製造するために用いられる水は、深井戸からくみ出した井戸水あるいは富山市水道局から供給された公共水道水を使用する。本実施例では、20℃における酸化還元電位+394mV、溶存水素濃度0ppm、溶存酸素濃度8.48ppmの水道水を用いたが、これに限られるものではない。
【0057】
図1に示すように、水道水101は、活性炭フィルター102を通り、このようにして製造された原水(純水)104は、原水貯留槽105に貯留され、4℃に冷却される。その後、原水貯留槽105中の原水104に、窒素ガス106をバブリングすることにより、原水104中に溶解している溶存酸素を2.55ppm以下に低減する。
【0058】
次に、反応槽107に水素ガス108を充填し、水素ガス108の充填圧力(0.06〜0.17MPa)よりも高い圧力で、溶存酸素が低減された原水を水素中に噴霧させ、水素を溶解させる。溶解時の水温は、4℃に保持した。水素を溶解させた水の溶存水素濃度および酸化還元電位が所定値に達するまで、水素の溶解充填を行った。前記溶存水素濃度が所定値以上となり、かつ前記酸化還元電位が所定値以下となったら、製品貯留槽109(水素ガス充填圧0.06MPa)に移動して貯留した。前記溶存水素濃度および酸化還元電位の測定には、水素濃度計(東亜ディーケーケー株式会社製)および酸化還元電位計(東亜ディーケーケー株式会社製HM−21P型、比較電極:銀−塩化銀)を用いた。
【0059】
次に、水素還元水の安全性をより高めるために、限外ろ過膜(UF膜)110を通した後、除菌フィルター筒(アドバンテック社製、デプスカートリッジフィルター、ポリプロピレン製)111および精密フィルター112を通す。限外ろ過膜(UF膜)とは、液体を対象とするろ過膜の一種で、孔の大きさが概ね2〜200ナノメートルで、逆浸透膜より大きく精密ろ過膜よりも小さい。限外ろ過膜は、様々な分野で使用されている。浄水(水道水の製造)分野では、細菌やウイルスの除去に、工業分野では、蛋白質や酵素など熱に弱い物質の分離または濃縮に、医療分野では、人工透析、医薬品や医療用水製造時のウイルスや内毒素(パイロジェン)の除去に使用されている。ウイルスで現在最も小さいとされるピコルナウィルスやバルボウィルスの大きさは約20nmであるので、孔の大きさを概ね10nm以下としておけば、限外ろ過膜は液体から全ての病原性細菌やウイルスを除去できる。
【0060】
水素還元水113は、自動充填装置114でアルミパウチ容器(内容積 350ml、あるいは500ml)へ充填される。充填後の水素還元水は、キャップを締め、重量を測定した。水素還元水の品質は、充填重量、酸化還元電位、溶存水素濃度および溶存酸素濃度で管理した。この時の、20℃における酸化還元電位は−632mV、溶存水素濃度は2.90ppm、溶存酸素濃度は0.96ppmであった。この溶存酸素濃度の測定には、酸素濃度計(ポータブル溶存酸素計、DO−24P)を使用した。
【0061】
その後、保存容器に充填された水素還元水は、殺菌装置115で殺菌処理が施される。
【0062】
このようにして製造された水素還元水Aは、パッキング後、製品116として出荷される。
【0063】
(水素還元水B)
原水として超純水を用いて製造される水素還元水を、水素還元水Bとする。図2に示すように、20℃における酸化還元電位:+394mV、溶存水素濃度:0ppm、溶存酸素濃度:8.48ppmを有する水道水201を、活性炭フィルター202に通した後、プレフィルター203に通す。このプレフィルター203は、RO膜(別名、逆浸透膜、ダイセン・メンブレン・システムズ(株)製、スパイラル型逆浸透膜モジュール)であり、このRO膜を通過させることで、水以外のイオンや塩類(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、鉄などの陽イオン、ケイ酸、塩化物、炭酸などの陰イオン)が含まれたとしても、それらは除去される。
【0064】
このようにして製造された原水(超純水)204は、原水貯留槽205に貯留され、4℃に冷却される。その後、冷却された原水204に、窒素ガス206をバブリングすることにより、原水204中に溶解している溶存酸素を低減する。
【0065】
次に、反応槽207に水素ガス208を充填し、水素ガス208の充填圧力(0.06〜0.17MPa)よりも高い圧力で、溶存酸素が除された水を水素中に噴霧させ、水素を溶解させる。溶解時の水温は、4℃に保持した。水素を溶解させた水の溶存水素濃度および酸化還元電位が所定値に達するまで、水素の溶解充填を行った。前記溶存水素濃度が所定値以上になり、かつ前記酸化還元電位が所定値以下となったら、製品貯留槽209(水素ガス充填圧0.06MPa)に移動して貯留した。前記溶存水素濃度および酸化還元電位の測定には、水素濃度計(東亜ディーケーケー株式会社製)および酸化還元電位計(東亜ディーケーケー株式会社製HM−21P型、比較電極:銀−塩化銀)を用いた。
【0066】
次に、水素還元水の安全性をより高めるために、限外ろ過膜(UF膜)210を通した後、除菌フィルター筒(アドバンテック社製、デプスカートリッジフィルター、ポリプロピレン製)211および精密フィルター212を通す。超純水を用いて製造した水素水は、イオンや塩類を含むことはないが、細菌やウイルスを含む可能性はある。含まれる可能性があるならば、それらを除去出来る工程をくわえることで、より安全で安心な水素水を消費者に提供することができる。そのためには、製造した水素水を限外ろ過膜に通過させる。この処理を加えることで、細菌類は完全に除去することができ、飲用としてより安全で好ましいものになる。
【0067】
水素還元水213は、自動充填装置214でアルミパウチ容器(内容積 350ml、あるいは500ml)へ充填される。充填後の水素還元水は、キャップを締め、重量を測定した。水素還元水の品質は、充填重量、酸化還元電位、溶存水素濃度および溶存酸素濃度で管理した。この時の、20℃における酸化還元電位は−577mV、溶存水素濃度は2.60ppm、溶存酸素濃度は1.40ppmであった。この溶存酸素濃度の測定には、酸素濃度計(ポータブル溶存酸素計、DO−24P)を使用した。
【0068】
その後、保存容器に充填された水素還元水は、殺菌装置215で所定の殺菌処理が施される。
【0069】
このようにして製造された水素還元水Bは、パッキング後、製品216として出荷される。
【0070】
上記水素還元水Aの成分は、水素還元水A:300mlあたり、脂質・炭水化物:0、ナトリウム:1.62mg、カルシウム:6mg、マグネシウム:0.72mg、カリウム:0.42mgであり、上記水素還元水Bの成分は、水素還元水B:180ml当たり、脂質・炭水化物:0、ナトリウム:0mg、カルシウム:0mg、マグネシウム:0mg、カリウム:0mg、たんぱく質:0.0g、灰分:0.0gであった。
【0071】
実験例1
上述した水素還元水Aと同様の方法で製造した水素還元水A1を充填した容器Xおよび水素を溶解しない水(原水)を充填した容器Yを用意した。前記水素還元水A1は、溶存水素濃度:1.8ppm、溶存酸素濃度:1.8ppmで、酸化還元電位は−600mVのものを用いた。その他の成分は、分析を行うと、水素還元水A1:180ml当たり、エネルギー:0kcal、たんぱく質:0.0g、脂質:0.0g、炭水化物:0.0g、ナトリウム:0mg、食塩相当量:0.0g、水分:179.8g、灰分:0.0g、カルシウム:0mg、カリウム:0mg、マグネシウム:0mg、比重:0.998であった。前記水素を溶解しない水は、溶存水素濃度:0ppm、溶存酸素濃度:9.9ppmであった。原水は、富山市の深井戸からくみ出した井戸水あるいは富山市水道局から供給された公共水道水で、平成18年11月21日に採水した水道水の分析結果は、硝酸体窒素及び亜硝酸体窒素:1mg/L未満、ナトリウム:3.0mg/L、塩化物イオン:4.3mg/L、硬度(Ca,Mgなど):30.6mg/L、蒸発残留物:67mg/Lで、酸化還元電位:+400mVであった。
【0072】
各容器は、ともに3個ずつ用意し、氷を充填してあるウォーターバスの中に入れて冷却した。冷却開始時の各容器内の水の温度は、4.9℃である。サーミスター温度計を容器内に5分間隔で差し込み、容器内の温度を測定した。所定時間経過後の容器内の水の温度(3個の容器内の水の平均温度)を表1に示す。本発明の水素還元水A1の方が、いずれの場合でも、原水の温度よりも低くなっていた。
【0073】
【表1】

【0074】
温度と時間との関係をグラフにすると、直線的に温度が低下するのは、共に冷却開始してから最初の15分間であったので、その間の温度変化から温度低下速度を求めた。原水では、開始時4.9℃であったが15分後には2.7℃まで低下した。一方、水素還元水A1では、開始時は4.9℃であったが、15分後には2.3℃になった。この間の温度低下速度は、原水では0.14℃/分、水素還元水A1では、0.17℃/分であった。このように、温度低下速度は水素還元水A1の方が大であった。
【0075】
実験例2
上述した水素還元水Aの製造方法に従って製造された水素還元水A2を充填した容器Xおよび水素を溶解しない水を充填した容器Yを用意した。前記水素還元水A2は、溶存水素濃度:1.8ppm、溶存酸素濃度:1.8ppmで、酸化還元電位は−500mVのものを用いた。前記水素を溶解しない水は、溶存水素濃度:0ppm、溶存酸素濃度:9.9ppm、酸化還元電位:+400mVであった。
【0076】
各容器は、ともに3個ずつ用意し、氷を充填してあるウォーターバスの中に入れて冷却した。冷却開始時の各容器内の水の温度は、14.8℃である。サーミスター温度計を容器内に5分間隔で差し込み、容器内の温度を測定した。所定時間経過後の容器内の水の温度(3個の容器内の水の平均温度)を表2に示す。本発明の水素還元水A2の方が、いずれの場合でも、原水の温度よりも低くなっていた。
【0077】
【表2】

【0078】
温度と時間との関係をグラフにすると、直線的に温度が低下するのは、共に冷却を始めてからの10分間であった。その間の温度変化から温度低下速度を求めた。原水では、開始時14.8℃であったが10分後には7.6℃まで低下した。一方、水素還元水A2では、開始時は同じ14.8℃であったが、10分後には5.3℃になった。この間の冷却速度は、原水では0.72℃/分、水素還元水A2では、0.95℃/分であった。このように、温度低下速度は水素還元水A2の方が大であった。
【0079】
実験例3
実験例1で冷却した試料容器を、22℃の水が入った容器内に沈め、所定時間経過後に、各容器内の水温を測定した。所定時間経過後の水温を表3に示す。
【0080】
【表3】

【0081】
実験開始後の経過時間と温度との関係をグラフにしたところ、20分間は直線関係を維持していたので、加温を始めてから20分間の温度上昇速度を求めた。原水では2.5℃→5.2℃であるから温度上昇速度は0.14℃/分、水素還元水では2.5℃→8.0℃であるから温度上昇速度0.28℃/分であった。このように、水素還元水A1の方が、原水の温度よりも水の温度が高く、温度上昇速度は大であった。
【0082】
実験例4
実験例2で約2℃前後に冷却した試料容器を、15℃の水の入った容器内に沈めた。5分後に、各容器内の水温を測定したところ、原水では10.7℃であったのに対して、本発明の水素還元水A2では12.8℃であった。温度上昇速度は、原水では1.74℃/分、水素還元水A2では2.16℃/分で、水素還元水A2の方が速く温度が高くなった。
【0083】
実験例5
次に、上記各試料容器を、37℃の水の入った容器内に沈めた。所定時間経過後に、各容器の水温を測定した。実験開始時の温度は、原水では28℃、水素還元水A2では28℃であった。10分後では、原水が29.8℃であったのに対して、水素還元水A2では30.3℃であった。この間の温度上昇速度は、原水では0.18℃/分、水素還元水A2では0.23℃/分で、水素還元水A2の方が速く温度が高くなった。
【0084】
実験例6
次に、水素還元水A2および原水を容器ごと冷蔵庫(6.9℃)内に入れ、冷却した。冷蔵庫から取りだした容器内の水温は、ともに7.1℃であった。これを40.8℃の水槽の中に沈め、所定時間経過後に、各容器の水温を測定した。実験開始時の温度は、ともに7.1℃であった。経過時間と水温との関係を表4に示す。
【0085】
【表4】

【0086】
いずれの経過時間でも水素還元水A2の方が、原水よりも水温は高くなっていた。直線的に上昇した4分後までの温度上昇速度を求めると、水素還元水A2では4.6℃/分、原水では4.2℃/分で、水素還元水A2の方が、大であった。
【0087】
実験例1〜6に示すように、本発明の水素還元水は、水素を含有しない水よりも温度変化速度が大きいことがわかる。
【0088】
実験例7
水素還元水の酸化還元電位と溶存酸素濃度、溶存水素濃度の経時変化を測定し、これらの関係について検討した。製造直後の水素還元水Aを開封し、その内容物はビーカーに入れた。その中に、酸化還元電位測定用電極、溶存酸素濃度測定用電極、溶存水素濃度測定用電極をいれ、開封直後から所定時間経過後まで、それぞれの項目について測定を行い、その結果を表5に示す。開封すると時間の経過につれ、酸化還元電位はほとんど変化しないが、溶存酸素濃度は高く、溶存水素濃度は低くなった。
【0089】
【表5】

【0090】
水素還元水の酸化還元電位と溶存酸素濃度、溶存水素濃度の経時変化を測定し、これらの関係について検討した。製造直後の水素還元水Bを開封し、その内容物はビーカーに入れた。その中に、酸化還元電位測定用電極、溶存酸素濃度測定用電極、溶存水素濃度測定用電極をいれ、開封直後から所定時間後まで、それぞれの項目について測定を行い、その結果を表6に示す。開封すると時間の経過につれ、酸化還元電位はほとんど変化しないが、溶存酸素濃度は高く、溶存水素濃度は低くなった。
【0091】
【表6】

【0092】
また、製造直後の水素還元水Aを開封して酸化還元電位を測定し、すぐに栓を閉め保存した。24時間経過後に再度開封して酸化還元電位を測定したところ、製造直後の酸化還元電位が−644mVであったのに対し、24時間経過後の酸化還元電位は−643mVとほとんど差がなく、アルミパウチ製容器を一度開封したとしても、再度栓をすることにより、酸化還元電位のプラス側へのシフトを防止できていることがわかる。
【0093】
実験例8
上述した方法で製造した水素還元水Aを12個のアルミパウチに充填し、冷凍庫内で凍結させて所定期間保存した。測定時に水素水を取り出し、室温で融解させた後、酸化還元電位を測定した。凍結した水素還元水Aが融解するには、12時間が必要であった。融解後に開栓し、開栓直後の酸化還元電位を測定した。比較のために室温で保存しておいた水素還元水Aも同時刻に同様の方法で開封し、酸化還元電位を測定した結果を表7に示す。
【0094】
【表7】

【0095】
保存1週間後の酸化還元電位は、室温保存:−567mV、冷凍保存:−566mVでほぼ同様の値であった。開封後1日後でもほぼ同様の値であった。また、2週間後、3週間後、4週間後でも同様の値で、両者にほとんど差はなかった。
【0096】
保存15週間後からは、酸化還元電位が室温保存のみで顕著にプラス側にシフトし、両者間に大きな差が生じた。室温保存では保存19週間後での酸化還元電位は大きく低下し、−126mVとなり、製造時の値に比べて約444mVもプラス側にシフトした。それに対し、冷凍保存した水素還元水では、酸化還元電位の変化はほとんど認められなかった。
【0097】
また、開封状態で1日経過させた後の酸化還元電位は、さらに大きな変化を示し、室温保存では+47mVと電位がプラス側に変化したが、冷凍保存品では−541mVとほとんど増加はみられなかった。
【0098】
実験例9
水素還元水Cは、ペットボトルに充填されること以外は、前記アルミパウチに充填された水素還元水Aと同様の方法により製造した水素還元水である。この水素還元水Cを、2本のペットボトル(350ml)に充填し、冷凍庫内で凍結させて所定期間保存した。測定時に水素水を取り出し、室温で融解させた後、酸化還元電位を測定した。凍結した水素還元水Cが融解するには、12時間が必要であった。融解後に開栓し、開栓直後の酸化還元電位を測定した。比較のために室温で保存しておいた水素還元水Cも同時刻に同様の方法で開封し、酸化還元電位を測定した結果を表8に示す。
【0099】
【表8】

【0100】
表8に示すように、保存6日後の酸化還元電位は、室温保存:−619mV、冷凍保存:−678mVであったのに対し、保存24日間後になると、酸化還元電位は大きな差となった。室温保存では、開封後の酸化還元電位は大きく変化し、+113mVとなり、充填時の値に比べて約796mVもプラス側にシフトした。これに対し、冷凍保存した水素還元水では、酸化還元電位の増加はほとんど認められなかった。
【0101】
次に、実験例8と実験例9とを比較すると、実験例8において、室温保存では、保存5週間後に、充填時から酸化還元電位が10mVプラス側にシフトしているのに対し、実験例9においては、室温保存では、保存24日後に796mVもプラス側にシフトしていることがわかる。
【0102】
一方、実験例9において、冷凍保存では、保存24日後でも酸化還元電位がほとんどシフトしておらず、その変動幅は、約0.6〜4%程度であった。また、保存1年間までほとんど変化が認められないことを確認した。
【0103】
比較例1
窒素ガスをバブリングしないこと以外は上述した水素還元水Aと同様の方法で水素還元水Dを製造した。充填後の水素還元水の20℃における酸化還元電位は−632mV、溶存水素濃度は2.90ppm、溶存酸素濃度は2.30ppmであった。上記水素還元水Dおよび実験例1で用いた水素還元水A1を各3個ずつ用意し、実験例1と同様に実験を行った。
【0104】
温度と時間との関係をグラフにすると、直線的に温度が低下するのは、共に冷却を始めてからの15分間であった。その間の温度変化から温度低下速度を求めた。水素還元水A1では、開始時4.9℃であったが15分後には2.3℃まで低下した。一方、水素還元水Dでは、開始時は同じ4.9℃であったが、10分後には3.0℃になった。この間の冷却速度は、水素還元水Dでは0.13℃/分、水素還元水A1では、0.17℃/分であった。このように、温度低下速度は水素還元水A1の方が大であった。
【0105】
比較例2
比較例1で冷却した試料容器を、36℃の水が入った容器内に沈め、所定時間経過後に、各容器内の水温を測定した。
実験開始後の経過時間と温度との関係をグラフにしたところ、10分間は直線関係を維持していたので、加温を始めてから10分間の温度上昇速度を求めた。水素還元水Dでは27℃→28.8℃であるから温度上昇速度は0.18℃/分、水素還元水A1では27℃→29.3℃であるから温度上昇速度0.23℃/分であった。このように、水素還元水A1の方が、水素還元水Dの温度よりも水の温度が高く、温度上昇速度は大であった。
【産業上の利用可能性】
【0106】
本発明は、体内の活性酸素との反応速度が大きい反応性物質を多量に含み、かつ、温度変化速度が大きいことから、活性酸素を効率よく除去することができる水素還元水および飲料を提供すること、ならびに、この水素還元水の製造方法および保存方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【図1】本発明に従う水素還元水Aの製造プロセスを示す。
【図2】本発明に従う水素還元水Bの製造プロセスを示す。
【符号の説明】
【0108】
101,201 水道水
102,202 活性炭フィルター
104,204 原水
105,205 原水貯留槽
106,206 窒素ガス
107,207 反応槽
108,208 水素ガス
109,209 製品貯留槽
110,210 限外ろ過膜
111,211 除菌フィルター筒
112,212 精密フィルター
113,213 水素還元水
114,214 自動充填装置
115,215 殺菌装置
116,216 製品
203 プレフィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の温度条件下で、水素を含有しない水よりも温度変化速度が大きいことを特徴とする水素還元水。
【請求項2】
20℃における溶存水素濃度が1.8ppm以上である請求項1に記載の水素還元水。
【請求項3】
20℃における溶存酸素濃度が2.55ppm以下である請求項1または2に記載の水素還元水。
【請求項4】
20℃における酸化還元電位が−500mV以下である請求項1、2または3に記載の水素還元水。
【請求項5】
前記水素還元水は、凍結させることにより、水素が透過する材料からなる容器に長期間保存した場合でも、酸化還元電位の変動幅が4%以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の水素還元水。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載した水素還元水から製造される飲料。
【請求項7】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の水素還元水を製造する方法であって、
加圧水素ガスが所定の圧力範囲で充填された容器内に、窒素ガスをバブリングして溶存酸素を低減させた原水を霧状に噴霧する工程を含むことを特徴とする水素還元水の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の水素還元水を製造後、ただちに凍結させた状態で、前記水素還元水を長期間保存することを特徴とする水素還元水の保存方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−208063(P2009−208063A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−198122(P2008−198122)
【出願日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【特許番号】特許第4249799号(P4249799)
【特許公報発行日】平成21年4月8日(2009.4.8)
【出願人】(503418036)株式会社ティー・イー・ディー (4)
【出願人】(506114780)
【Fターム(参考)】