説明

汚染量評価方法及び汚染量評価装置並びに汚染量評価システム

【課題】被曝バッジを用いることなく、化学物質などの汚染が与える影響を見積もることが目的とされる。
【解決手段】汚染評価システムは、汚染評価装置1、位置検出器2及びデータベース3を備える。位置検出器2は、現在位置を検出可能であって、現在位置を位置xとして検出する。そして、位置xを、その検出した時刻tと共に汚染量評価装置1に与える。汚染量評価装置1は、位置記憶部11、データ取得部12及び演算部13を備える。位置記憶部11は、位置検出器2から与えられた位置x及び時刻tを記憶する。データ取得部12は、位置記憶部11から位置xと時刻tとを読み出し、時刻tでの位置xにおける汚染の強度についてのデータSを外部から取得する。演算部13は、データ取得部12から時刻t及びデータSを取得し、これらに基づいて位置検出の対象が暴露した汚染量を計算する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚染量評価方法及び汚染量評価装置並びに汚染量評価システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、大気中の化学物質などの濃度の高低に基づいて、暴露による例えば人体への影響を評価している。化学物質などの濃度は、実測もしくはシミュレーション等で得られる。
【0003】
なお、有害生物を駆除できる化合物を所定箇所で噴霧した場合の、当該化合物の拡散及び濃度を、シミュレーションにより求め、人体に対する安全性を評価する技術が、特許文献1に開示されている。
【0004】
【特許文献1】特開平10−182301号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、所定場所における化学物質などの濃度が低くても、その所定場所での滞在時間が長くなると、化学物質などの暴露量が増加する。したがって、化学物質などの濃度の高低だけでは、暴露による影響を一概に評価することができない。
【0006】
そこで、パッシブセンサ等の被曝バッジ(化学物質等の暴露量を測定するものも含む)を設けることで、化学物質などの暴露量を検出してもよい。しかし、実生活に必要のない被曝バッジを携行することは煩わしい。また、大気中には複数種の化学物質が存在するため、暴露の総量を検出するためには複数種の被曝バッジが必要となる。
【0007】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、被曝バッジを用いることなく、化学物質などの汚染が与える影響を見積もることが目的とされる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の請求項1にかかる汚染量評価方法は、(a)現在位置を検出可能な位置検出器(2)で検出された位置(x)を、その検出した時刻(t)と共に得るステップと、(b)前記時刻での前記位置における汚染の強度(C)を得るステップと、(c)前記強度と前記時刻とに基づいて、前記検出の対象(100)が暴露した汚染量を求めるステップとを備える。
【0009】
この発明の請求項2にかかる汚染量評価方法は、請求項1記載の汚染量評価方法であって、前記位置検出器(2)は、前記対象(100)で携行可能であって、受信する電波(R1)によって前記位置(x)を検出する。
【0010】
この発明の請求項3にかかる汚染量評価方法は、請求項2記載の汚染量評価方法であって、前記位置検出器(2)は全地球測位システム受信機である。
【0011】
この発明の請求項4にかかる汚染量評価方法は、請求項1記載の汚染量評価方法であって、前記位置検出器(2)は、前記対象(100)で携行可能な発信体(21)から発せられる電波(R2)によって前記位置を検出する。
【0012】
この発明の請求項5にかかる汚染量評価方法は、請求項4記載の汚染量評価方法であって、前記発信体(21)は携帯電話である。
【0013】
この発明の請求項6にかかる汚染量評価方法は、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の汚染量評価方法であって、前記ステップ(b)で得られる前記強度(C)は、実際に測定された値である。
【0014】
この発明の請求項7にかかる汚染量評価方法は、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の汚染量評価方法であって、前記ステップ(b)で得られる前記強度(C)は、シミュレーションによって求められた値である。
【0015】
この発明の請求項8にかかる汚染量評価方法は、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の汚染量評価方法であって、前記ステップ(c)の前に、(b−1)前記対象(100)の前記汚染に対する感度(a)を得るステップを更に備え、前記ステップ(c)では、前記強度(C)と前記時刻(t)と前記感度とに基づいて、前記汚染量を求める。
【0016】
この発明の請求項9にかかる汚染量評価方法は、請求項8記載の汚染量評価方法であって、前記感度は、前記対象(100)である人の単位時間あたりの呼吸量を示すデータであって、前記ステップ(c)では、前記強度(C)と前記呼吸量とを乗じた値と、前記時刻(t)とに基づいて前記汚染量を求める。
【0017】
この発明の請求項10にかかる汚染量評価方法は、請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の汚染量評価方法であって、前記ステップ(c)の後に、(d)前記汚染量に基づいて、前記対象(100)の状態が悪化する確率を求めるステップを更に備える。
【0018】
この発明の請求項11にかかる汚染量評価装置は、現在位置を検出可能な位置検出器(2)によって検出された位置(x)を、その検出した時刻(t)と共に記憶する位置記憶部(11)と、前記位置記憶部から、前記位置と前記時刻とを読み出し、前記時刻での前記位置における汚染の強度(C)についてのデータ(S)を外部から取得するデータ取得部(12)と、前記データと前記時刻とに基づいて、前記検出の対象(100)が暴露した汚染量を計算する演算部(13)とを備える。
【0019】
この発明の請求項12にかかる汚染量評価システムは、請求項11記載の汚染量評価装置(1)と、前記位置検出器(2)とを有する。
【0020】
この発明の請求項13にかかる汚染量評価システムは、請求項12記載の汚染量評価システムであって、前記データ(S)を供給するデータベース(3)を更に有する。
【0021】
この発明の請求項14にかかる汚染量評価システムは、請求項13記載の汚染量評価システムであって、前記データ(S)は、前記強度(C)について実際に測定された値である。
【0022】
この発明の請求項15にかかる汚染量評価システムは、請求項13記載の汚染量評価システムであって、前記データ(S)は、前記強度(C)についてシミュレーションによって求められた値である。
【0023】
この発明の請求項16にかかる汚染量評価システムは、請求項12乃至請求項15のいずれか一つに記載の汚染量評価システムであって、前記位置検出器(2)は、前記対象(100)で携行可能であって、受信する電波(R1)によって前記位置(x)を検出する。
【0024】
この発明の請求項17にかかる汚染量評価システムは、請求項16記載の汚染量評価システムであって、前記位置検出器(2)は全地球測位システム受信機である。
【0025】
この発明の請求項18にかかる汚染量評価システムは、請求項12乃至請求項15のいずれか一つに記載の汚染量評価システムであって、前記位置検出器(2)は、携行可能な発信体(21)から発せられる電波(R2)によって位置(x)を検出する。
【0026】
この発明の請求項19にかかる汚染量評価システムは、請求項18記載の汚染量評価システムであって、前記発信体(21)は携帯電話である。
【0027】
この発明の請求項20にかかる汚染量評価システムは、請求項12乃至請求項19のいずれか一つに記載の汚染量評価システムであって、前記対象(100)の前記汚染に対する感度(a)を記憶する感度記憶部(14)を更に有し、前記演算部(13)は、前記感度記憶部から前記感度を取得し、前記データ(S)と前記時刻(t)と前記感度とに基づいて、前記汚染量を求める。
【0028】
この発明の請求項21にかかる汚染量評価システムは、請求項20記載の汚染量評価システムであって、前記感度(a)は、前記対象(100)である人の単位時間あたりの呼吸量を示すデータであって、前記演算部(13)は、前記強度(C)と前記呼吸量とを乗じた値と、前記時刻(t)とに基づいて前記汚染量を求める。
【0029】
この発明の請求項22にかかる汚染量評価システムは、請求項12乃至請求項21のいずれか一つに記載の汚染量評価システムであって、前記演算部(13)は、前記汚染量に基づいて、前記対象(100)の状態が悪化する確率を更に計算する。
【発明の効果】
【0030】
この発明の請求項1にかかる汚染量評価方法、請求項11にかかる汚染量評価装置もしくは請求項12または請求項13にかかる汚染量評価システムによれば、当該対象が暴露した汚染量を、被曝バッジを用いずに求めることができる。また、汚染の種類ごとに汚染量を求めることもでき、複数種の被曝バッジを用いることなく、複数種の汚染が当該対象に与える影響が見積もられる。
【0031】
この発明の請求項2にかかる汚染量評価方法もしくは請求項16にかかる汚染量評価システムによれば、当該対象の位置を得ることができるので、請求項1記載の態様に適用できる。
【0032】
この発明の請求項3にかかる汚染量評価方法もしくは請求項17にかかる汚染量評価システムによれば、当該対象に携行可能であって、かつ電波を受信するので、請求項2記載の態様に適用できる。
【0033】
この発明の請求項4にかかる汚染量評価方法もしくは請求項18にかかる汚染量評価システムによれば、当該対象の位置を得ることができるので、請求項1記載の態様に適用できる。
【0034】
この発明の請求項5にかかる汚染量評価方法もしくは請求項19にかかる汚染量評価システムによれば、当該対象に携行可能であって、かつ電波を発するので、請求項4記載の態様に適用できる。
【0035】
この発明の請求項6または請求項7にかかる汚染量評価方法もしくは請求項14または請求項15にかかる汚染量評価システムによれば、汚染の強度が得られるので、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の態様に適用できる。
【0036】
この発明の請求項8にかかる汚染量評価方法もしくは請求項20にかかる汚染量評価システムによれば、当該対象の汚染に対する感度が考慮されるので、当該対象が暴露した汚染量がより精度良く求められる。
【0037】
この発明の請求項9にかかる汚染量評価方法もしくは請求項21にかかる汚染量評価システムによれば、人が暴露する単位時間あたりの汚染量が求められ、これを例えば時間で積分することで汚染の総量が求まる。
【0038】
この発明の請求項10にかかる汚染量評価方法もしくは請求項22にかかる汚染量評価システムによれば、当該対象の状態が悪化する確率を知ることで、例えば悪化する状態に対して事前に対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
図1は、本発明にかかる汚染評価システムを概念的に示すブロック図である。汚染評価システムは、汚染評価装置1、位置検出器2及びデータベース3を備える。
【0040】
位置検出器2は、現在位置を検出可能であって、現在位置を位置xとして検出する。そして、位置xを、その検出した時刻tと共に汚染量評価装置1に与える。位置xは、例えば公共施設等の室内や、屋外の場所を示す。
【0041】
位置検出器2には、例えば携行可能な全地球測位システム受信機が採用できる。図2は、全地球測位システム受信機2を、位置検出の対象である可動部100に携行した場合が示される。全地球測位システム受信機2は、人工衛星22から発せられる電波R1を受信し、この電波R1に基づいて位置を検出する。すなわち、位置検出器2を携帯する可動体100の位置が検出される。
【0042】
位置検出の対象である可動体100は、携行可能な発信体21を携帯してもよい。図3には、この場合が示されている。位置検出器2は、可動体100と異なる位置に設けられる。そして、発信体21から発生される電波R2を受信し、この電波R2に基づいて発信体21の位置を検出する。すなわち、発信体21を備える可動体100の位置が検出される。発信体21には、例えば携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)の端末装置が採用できる。
【0043】
汚染量評価装置1は、位置記憶部11、データ取得部12及び演算部13を備える。位置記憶部11は、位置検出器2から与えられた位置x及び時刻tを記憶する。
【0044】
データ取得部12は、位置記憶部11から位置xと時刻tとを読み出し、時刻tでの位置xにおける汚染の強度CについてのデータSを外部から取得する。ここで、汚染の強度Cとは、放射能等の電磁波に対してはその単位時間あたりの線量C1を表し、ダイオキシン等の化学物質に対してはその濃度C2を表す。データSは、複数種の汚染の各々についての強度、例えば線量C1及び濃度C2を含んでもよいし、そのうちの一の強度だけを含んでもよい。
【0045】
データSは、汚染量評価装置1の外部にある例えばデータベース3に格納される。そして、データ取得部12は、データベース3からデータSを取得する。図1乃至図3ではこの場合が示されている。
【0046】
データ取得部12でデータSとして取得される汚染の強度Cは、例えば時刻tに位置xで実際に測定した値であってもよいし、シミュレーションによって求められた値であってもよい。シミュレーションによって、汚染の強度C、特に化学物質等の濃度を求める方法は、例えば上記した特許文献1に示されている。
【0047】
演算部13は、データ取得部12から時刻t及びデータSを取得し、これらに基づいて位置検出器2を携帯する可動体100(図2)もしくは発信体21を携帯する可動体100(図3)が暴露した汚染量を計算する。具体的には次のように計算される。
【0048】
例えば、放射線等の電磁波によって可動体100が被曝する場合、汚染の強度として単位時間あたりの線量C1が採用される。そして、演算部13は、例えば単位時間あたりの線量C1を時刻tで積分することで、被曝した電磁波の総量L1を、可動体100が暴露した汚染量として計算する。
【0049】
例えば、化学物質によって可動体100が暴露する場合、汚染の強度として化学物質の濃度C2が採用される。そして、例えば可動体100が人である場合には、演算部13は、人の単位時間あたりの呼吸量と濃度C2と乗じて、単位時間あたりに人が摂取する、つまり人が暴露する、単位時間あたりの汚染量を求める。そして、単位時間あたりの汚染量を時刻tで積分することで、暴露した化学物質の総量L2を、可動体100が暴露した汚染量として計算する。
【0050】
上述した単位時間あたりの呼吸量は、可動体100の汚染に対する感度aと把握できる。このとき、上述した内容は、演算部13が、汚染の強度C2、時刻t及び感度aに基づいて、可動体100が暴露した汚染量L2を求めると把握できる。
【0051】
図4及び図5は、図2及び図3で示される汚染量評価装置1に、感度記憶部14を更に備えた場合がそれぞれ示される。感度aは、例えば感度記憶部14に記憶される。演算部13は、感度記憶部14から感度aを取得し、そして上述したように暴露した汚染量を計算する。
【0052】
演算部13は、汚染量L1,L2に基づいて、人等の可動体100の状態が悪化する確率を更に計算してもよい。これによれば、可動体100の状態が悪化する確率を知ることができ、例えば悪化する状態に対して事前に対応することができる。
【0053】
上述した感度aは、例えば可動体100の汚染に対する敏感さ、具体的には、所定の汚染に対して人が示すアレルギー反応の程度であってもよい。例えば、所定の汚染に対するアレルギー反応の程度が高い場合には、所定の汚染によって実際に暴露した汚染量に、例えば1より大きい係数を乗じることで、より多くの汚染量を暴露したとみなしてもよい。
【0054】
このような汚染量の見積りによれば、可動体100の汚染に対する敏感さが考慮されるので、可動体100の状態が悪化する確率をより正確に知ることできる。
【0055】
上述した汚染量を評価する技術によれば、可動体100が暴露した汚染量を、被曝バッジを用いずに求めることができる。さらには、その汚染量に基づいて、可動体100の状態が悪化する確率を知ることができる。また、汚染量はその種類毎に求めることもできるので、複数種の被曝バッジを用いることなく、複数種の汚染が可動体100に与える影響が見積もられる。
【0056】
なお、ここでは主として可動体100が人である場合を例にとって説明した。しかし、他の可動体、例えば作業ロボットであってもよいことは明白である。例えば、作業ロボットの構成要素が特定の化学物質、例えば硫化物によって劣化するものである場合にも、本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明にかかる、汚染評価システムを概念的に示すブロック図である。
【図2】全地球測位システム受信機を携行する可動体100を概念的に示す図である。
【図3】発信体を携行する可動体100を概念的に示す図である。
【図4】感度記憶部を備える汚染量評価装置を概念的に示すブロック図である。
【図5】感度記憶部を備える汚染量評価装置を概念的に示すブロック図である。
【符号の説明】
【0058】
1 汚染量評価装置
2 位置検出器
3 データベース
11 位置記憶部
12 データ取得部
13 演算部
14 感度記憶部
21 発信体
100 可動体(検出の対象)
x 位置
t 時刻
C 汚染の強度
R1,R2 電波
a 感度
S データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)現在位置を検出可能な位置検出器(2)で検出された位置(x)を、その検出した時刻(t)と共に得るステップと、
(b)前記時刻での前記位置における汚染の強度(C)を得るステップと、
(c)前記強度と前記時刻とに基づいて、前記検出の対象(100)が暴露した汚染量を求めるステップと
を備える、汚染量評価方法。
【請求項2】
前記位置検出器(2)は、前記対象(100)で携行可能であって、受信する電波(R1)によって前記位置(x)を検出する、請求項1記載の汚染量評価方法。
【請求項3】
前記位置検出器(2)は全地球測位システム受信機である、請求項2記載の汚染量評価方法。
【請求項4】
前記位置検出器(2)は、前記対象(100)で携行可能な発信体(21)から発せられる電波(R2)によって前記位置を検出する、請求項1記載の汚染量評価方法。
【請求項5】
前記発信体(21)は携帯電話である、請求項4記載の汚染量評価方法。
【請求項6】
前記ステップ(b)で得られる前記強度(C)は、実際に測定された値である、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の汚染量評価方法。
【請求項7】
前記ステップ(b)で得られる前記強度(C)は、シミュレーションによって求められた値である、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の汚染量評価方法。
【請求項8】
前記ステップ(c)の前に、
(b−1)前記対象(100)の前記汚染に対する感度(a)を得るステップ
を更に備え、
前記ステップ(c)では、前記強度(C)と前記時刻(t)と前記感度とに基づいて、前記汚染量を求める、請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載の汚染量評価方法。
【請求項9】
前記感度は、前記対象(100)である人の単位時間あたりの呼吸量を示すデータであって、
前記ステップ(c)では、前記強度(C)と前記呼吸量とを乗じた値と、前記時刻(t)とに基づいて前記汚染量を求める、請求項8記載の汚染量評価方法。
【請求項10】
前記ステップ(c)の後に、
(d)前記汚染量に基づいて、前記対象(100)の状態が悪化する確率を求めるステップ
を更に備える、請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の汚染量評価方法。
【請求項11】
現在位置を検出可能な位置検出器(2)によって検出された位置(x)を、その検出した時刻(t)と共に記憶する位置記憶部(11)と、
前記位置記憶部から、前記位置と前記時刻とを読み出し、前記時刻での前記位置における汚染の強度(C)についてのデータ(S)を外部から取得するデータ取得部(12)と、
前記データと前記時刻とに基づいて、前記検出の対象(100)が暴露した汚染量を計算する演算部(13)と
を備える、汚染量評価装置。
【請求項12】
請求項11記載の汚染量評価装置(1)と、
前記位置検出器(2)と
を有する、汚染量評価システム。
【請求項13】
前記データ(S)を供給するデータベース(3)
を更に有する、請求項12記載の汚染量評価システム。
【請求項14】
前記データ(S)は、前記強度(C)について実際に測定された値である、請求項13記載の汚染量評価システム。
【請求項15】
前記データ(S)は、前記強度(C)についてシミュレーションによって求められた値である、請求項13記載の汚染量評価システム。
【請求項16】
前記位置検出器(2)は、前記対象(100)で携行可能であって、受信する電波(R1)によって前記位置(x)を検出する、請求項12乃至請求項15のいずれか一つに記載の汚染量評価システム。
【請求項17】
前記位置検出器(2)は全地球測位システム受信機である、請求項16記載の汚染量評価システム。
【請求項18】
前記位置検出器(2)は、携行可能な発信体(21)から発せられる電波(R2)によって位置(x)を検出する、請求項12乃至請求項15のいずれか一つに記載の汚染量評価システム。
【請求項19】
前記発信体(21)は携帯電話である、請求項18記載の汚染量評価システム。
【請求項20】
前記対象(100)の前記汚染に対する感度(a)を記憶する感度記憶部(14)
を更に有し、
前記演算部(13)は、前記感度記憶部から前記感度を取得し、前記データ(S)と前記時刻(t)と前記感度とに基づいて、前記汚染量を求める、請求項12乃至請求項19のいずれか一つに記載の汚染量評価システム。
【請求項21】
前記感度(a)は、前記対象(100)である人の単位時間あたりの呼吸量を示すデータであって、
前記演算部(13)は、前記強度(C)と前記呼吸量とを乗じた値と、前記時刻(t)とに基づいて前記汚染量を求める、請求項20記載の汚染量評価システム。
【請求項22】
前記演算部(13)は、前記汚染量に基づいて、前記対象(100)の状態が悪化する確率を更に計算する、請求項12乃至請求項21のいずれか一つに記載の汚染量評価システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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