説明

油冷式圧縮機の給油構造

【課題】 水分離器を別体的に設けることなく冷却用オイル中の水分の分離が可能である油冷式圧縮機の給油構造を提供する。
【課題手段】 オイルチャンバOと圧縮機本体Cとの間で、オイル濾過装置Tを介して、冷却用オイルを循環させている油冷式圧縮機の給油構造において、前記オイル濾過装置は、下方に保温媒体供給口71aを、上方に前記保温媒体排出口71bを有しているアウターケース71と、前記アウターケースの壁面との間に保温媒体の流通空間部81が形成されるように、前記アウターケースの内部に収納されている濾過体90と、前記流通空間部の下部と連通するドレン部(ドレン配管29)と、を備えている油冷式圧縮機の給油構造とした。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、油冷式圧縮機(以下、「圧縮機」という)における冷却用オイル(以下、「オイル」という)の給油構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機は、圧縮熱の冷却、メカニカルシールの冷却、エアリークの防止、軸受けの潤滑、増速ギアの潤滑及び各摺動部の潤滑等を行うためのオイルを、圧縮空気を貯留するオイルチャンバ内の底部に充填している。
【0003】
図3に示すように、従来の圧縮機は、オイル供給配管L’を介して接続されている、オイルチャンバO’と、オイル濾過装置F’と、圧縮機本体C’とを備えており、圧縮機本体C’の圧縮工程内の圧力とオイルチャンバO’内の圧力の差圧を利用して、別途、オイル循環用ポンプを使用することなく、オイルチャンバO’と圧縮機本体C’との間でオイルを循環させる回路を有している。
すなわち、オイルチャンバO’に充填されているオイルは、オイル濾過装置F’により濾過、清浄化されて圧縮機本体C’に給油され、圧縮熱の冷却等を行った後に、吐出配管5’を介して、圧縮空気に含まれた状態でオイルチャンバO’に圧送される。そして、オイルチャンバO’内において、最終的にはオイルセパレータS’により空気分とオイル分が分離された後に、空気分はサービスバルブ(図示せず)から各種空圧機器に供給され、また、オイル分は自重によりオイルチャンバO’の底部に高圧に加圧された状態で貯溜され、さらに前記過程が繰り返されるようになっている。
【0004】
昨今、地球環境への配慮から廃油量の削減が要請されており、オイル交換のサイクルを延長するニーズが生じている。その対応として、濾過特性を向上させて、オイルの汚染を改善する必要があるが、従来は、圧縮機のオイルを循環させる回路において、濾過特性を向上させるためには、各種オイル濾過装置を組み合わせて使用することにより対応している。その一つのオイル濾過装置として、濾紙を層状に積層して、層間隙をオイルの流通路として形成したオイル濾過装置を用いると、濾過面積が大きく、メッシュが細かいため、効果的であることが知られている。
一方、この種のオイル濾過装置を使用した場合には、オイル中に水分が含まれていると、水分による濾紙の膨潤やメッシュの目詰まりにより、濾過特性が大幅に低下してしまうことも知られている。そのため、オイル濾過装置に供給される給油配管に水分離器を設け、当該水分離器でオイル中の水分とオイル分とを分離し、オイル分のみをオイル濾過装置に供給している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、水分離器は大型の装置であるため、配置するためのスペースを大きくとってしまう。そのため、圧縮機をコンパクトに形成することができず、また、給油配管も複雑になってしまうという問題点があった。
【0006】
また、オイル濾過装置は、冬場(特に寒冷地)などの低温時には、オイル温度の低下に起因したオイル粘度の上昇から、オイル濾過装置を構成する濾過材の圧力損失が増大し、濾過機能が大幅に低下してしまうという問題点を有しており、特に、濾過材に供給されるオイル量が少ない場合には、オイルの流れが悪くなるため、濾過機能の低下が生じてしまっていた。
【0007】
本考案は、前記の各問題点を除くためになされたものであり、濾紙積層のオイル濾過装置に限らず、水分及び低温に起因して濾過特性が低下してしまうオイル濾過装置において、水分離器を別体的に設けることなくオイル中の水分の分離が可能であり、かつ、低温時における濾過機能の低下を防止することが可能な油冷式圧縮機の給油構造を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に係る本考案の油冷式圧縮機の給油構造は、オイルチャンバと圧縮機本体との間で、1又は複数のオイル濾過装置を介して、オイルを循環させている油冷式圧縮機の給油構造において、前記オイル濾過装置の少なくとも1つは、下方に保温媒体の供給口を、上方に前記保温媒体の排出口を有している外側収納器と、前記外側収納器の壁面との間に保温媒体の流通空間部が形成されるように、前記外側収納器の内部に収納されている濾過体と、前記流通空間部の下部と連通するドレン部と、を備えており、前記保温媒体として、前記オイル濾過装置に供給する前の前記オイルを使用し、前記オイルに含まれる水分を前記流通空間部において分離して、前記ドレン部を介して水分を排出するとともに、前記排出口から排出された前記保温媒体としてのオイルが、前記濾過体に供給可能に構成されていることを特徴としている。
【0009】
本考案によれば、外側収納器の壁面と濾過体との間に保温媒体の流通空間部が形成されていることから、当該流通空間部に保温媒体を供給することにより、濾過を行う冷却用オイルの温度低下を防止することができるため、低温時のオイル粘度の上昇を防ぎ、簡易な構造で濾過効率を向上させることができる。
また、流通空間部の下部と連通するドレン部を備えているため、保温媒体として冷却用オイルを前記流通空間部に供給することにより、当該冷却用オイル中の水分を、油分と水分との比重差を利用して分離することが可能となる。従って、水分離器の機能を有するオイル濾過装置とすることができ、独立してオイル濾過装置を設ける必要がないことから、圧縮機をコンパクトに形成することができ、また、給油配管も簡易に構成することができる。
従って、本考案によれば、オイル濾過装置が水分離機能と濾過体の保温機能を併有しているため、水分離器を別体的に設けることなく冷却用オイル中の水分の分離が可能であり、かつ、当該冷却用オイルを使用して低温時における濾過機能の低下を防止することが可能な油冷式圧縮機の給油構造を提供することができる。
【0010】
【考案の実施の形態】
本考案の実施形態として、エンジン駆動圧縮機において、従来のオイル濾過装置Fと濾紙積層のオイル濾過装置Tとを組み合わせた給油構造について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
[圧縮機の概略構成]
図1に示すように、圧縮機を構成するエンジンEと圧縮機本体Cは連結されており、当該圧縮機本体CはエンジンEにより駆動されるように構成されている。
エンジンEの前端部には、エンジンファン(図示せず)が軸着されており、当該エンジンファンが回動することにより、オイルクーラKを冷却可能となっている。
また、圧縮機本体Cに吸入する空気を浄化するためのエアクリーナA(空気濾過装置)が、吸気調整弁Bの動作で開閉制御される圧縮機本体Cの吸気口C1に、吸気配管8を介して接続されている。さらに、圧縮機本体Cは吐出配管5により、オイルチャンバOと接続されており、圧縮空気をオイルチャンバOに送気可能となっている。
【0012】
前記オイルチャンバOの吐出側は、保圧弁13を備える吐出配管6と接続されており、当該吐出配管6の先端部に設けられているサービスバルブ14を介して各種空圧機器に圧縮空気を供給できるようになっている。
また、前記オイルチャンバO内には、圧縮空気と共に送られてきたオイルを分離するためのセパレータSが設けられている。
【0013】
前記オイルチャンバOは、主オイル供給回路により圧縮機本体Cと接続されている。この主オイル供給回路は、給油配管(オイル供給配管)L1〜L6により構成されており、給油配管L1〜L6によりオイルチャンバO側から圧縮機本体C方向に向かって順次、オイルクーラK、オイルバイパス弁11(自動温度調整弁)、オイル濾過装置Fを介し、圧縮機本体Cのオイル供給口に接続するようになっている。また、給油配管L1は中途部で分岐した他の給油配管L6により、前記オイルバイパス弁11と接続している。
【0014】
なお、オイルバイパス弁11は、オイル温度を調節するために、給油配管L3と給油配管L6とを切り替えるための弁であり、オイル温度が低温であるときには、給油配管L6と給油配管L4とを接続するとともに、オイル温度が高温であるときには、給油配管L3と給油配管L4とを接続することができるように切り替え自在に構成されている。
さらに、オイルチャンバOのセパレータS内に貯留されたオイルを圧縮機本体Cに戻すために、逆止弁16、フィルタ17及びオリフィス18を備える給油配管7が設けられている。
【0015】
[オイル濾過装置]
次に、バイパス給油配管20〜23に設けられているオイル濾過装置Tについて、図2を参照して説明する。
オイル濾過装置Tは、外側収納器である円筒形状のアウターケース71と、当該アウターケース71の壁面との間に保温媒体の流通空間部81が形成されるように、アウターケース71の内側に収容されている同じく円筒形状のインナーケース72と、当該インナーケース72の壁面との間にオイル供給路82が形成されるように、インナーケース72の内側に収容されている濾過体90とから構成されており、アウターケース71の上部と下部にそれぞれ設けられている、上カバー73及び下カバー74で密封されている。
【0016】
濾過体90は、円筒形状のカートリッジケース91(収納容器)と、当該カートリッジケース91の内側部に挿設されており、濾紙を積層することにより形成されている濾過材92とを主要部としている。
濾過材92は、濾紙を層状に積層することにより、層間隙をオイルの流通路として濾過性能を高めた構造になっており、当該濾過材92は、カートリッジケース91内であって、当該カートリッジケース91の内壁面との間にオイル流通路94を形成するように間隙部を設けた状態で挿設されている。
【0017】
カートリッジケース91の上面部には、当該カートリッジケース91内にオイルを供給するための貫通孔(以下、「上部貫通孔91a」という)が、下面部には、オイルを排出するための貫通孔(以下、「下部貫通孔91b」という)がそれぞれ穿設されており、上部貫通孔91aから流入したオイルが、濾過材92を通過した後に下部貫通孔91bに流れるように、オイル排出路95が濾過材92の中央部に貫通して設けられている。
さらに、濾過体90はインナーケース72に断続的に設けられているガイド72aと、上カバー73に付設されているスプリング79により、固定されている。
【0018】
また、上カバー73及び下カバー74が、それぞれ、カバーフランジ75及び下フランジ76を介してアウターケース71に螺着されている。
そして、アウターケース71の下側側面部と上側側面部には、流通空間部81と連通している保温媒体供給口71aと保温媒体排出口71bが、それぞれ形成されている。
【0019】
さらに、上カバー73には、中央部に空気抜き孔73aが設けられている。
また、下カバー74にはオイル供給路82と連通するように、オイル供給口74aが、当該下カバー74の中央部には、カートリッジケース91の下部貫通孔91bを介して、濾過材92のオイル排出路95と接続されているオイル排出口74bが、それぞれ設けられている。
【0020】
なお、下カバー74におけるオイル排出口74bには、ドレンバルブ49を備えるドレン配管27が接続されており、濾過後のオイルのサンプリングも可能になっている。
また、前記上カバー73と下カバー74における右側端部には、オイル供給路82内の濾過前のオイル量を確認するためのゲージ装置47の接続孔73c,74cが設けられており、ゲージ装置47が付設されている。前記下カバー74におけるゲージ装置47の接続孔74cには、ドレンバルブ50を備えるドレン配管28が接続されており、濾過前のオイルのサンプリングも可能になっている。
【0021】
さらに、前記アウターケース71の右側側面部には、保温媒体の量を確認するためのゲージ装置46の接続孔71c,71dが設けられており、ゲージ装置46が付設されている。そして、前記接続孔71dは、流通空間部81の下部と連通させる構成となっている。
また、ゲージ装置46の下部には、ドレンバルブ51を備えるドレン配管29(ドレン部)を接続させる構成となっている。
【0022】
[バイパス給油配管]
図1に示すように、オイルバイパス弁11とオイル濾過装置Fとの間における給油配管L4には、バイパス給油配管20〜23が接続されている。バイパス給油配管20は、流量調整弁41(開閉弁)を介して、オイル濾過装置Tにおける保温媒体供給口71aに接続されている。また、保温媒体排出口71bに接続されているバイパス給油配管21は、減圧弁42及び流量調整弁43を介して、オイル供給口74aに接続されており、オイル排出口74bと接続されているバイパス給油配管22は逆止弁44に導かれている。さらに、逆止弁44の下流側におけるバイパス給油配管23の出口は吸気配管8と接続されており、圧縮機本体Cの吸気口C1にオイルを給油可能となっている。
これにより、バイパス給油配管20内のオイルを、オイル濾過装置Tにおける流通空間部81に供給し、その後、当該オイル濾過装置Tの濾過体90に供給することができるように配管されている。
【0023】
なお、オイル濾過装置Tの空気抜き孔73aには、当該オイル濾過装置Tの内部における空気を排出するための空気抜き配管30が接続されている。この空気抜き配管30は逆止弁54及びオリフィス55を備え、逆止弁44の下流側のバイパス給油配管23に接続されている。そのため、空気抜き配管30により排出された空気は、圧縮機本体Cの吸気口C1から吸入可能となっている。
【0024】
(作用)
本考案の作用は以下の通りである。
圧縮熱の冷却等、所定の役割を果たしたオイルは、圧縮空気と共に圧縮機本体CからオイルチャンバO内に送られ、当該オイルチャンバO内の内壁に沿って旋回しながらオイル分が分離されて、オイルチャンバO内の底部に貯溜される。さらに、前記圧縮空気は、セパレータSに導入されてオイル分が分離され、当該分離されたオイル分は、前記セパレータSの底部に貯溜される。このセパレータSの底部に貯溜された高圧のオイルは、フィルタ17とオリフィス18を介して、給油配管7により圧縮機本体Cの吸気側に供給される。
【0025】
オイルチャンバO底部に貯溜された高圧のオイルは、主オイル供給回路L1〜L6により圧縮機本体Cに供給され、圧縮機本体Cの圧縮行程内の圧力とオイルチャンバO内の圧力の圧力差を利用して、当該オイルチャンバOと圧縮機本体Cとの間を循環する。
【0026】
主オイル供給回路L1〜L6を流れるオイルの一部はバイパス給油配管20に分岐され、流量調整弁41を介して整流された後、アウターケース71の保温媒体供給口71aから流通空間部81に供給される。流通空間部81に供給されたオイルは、その比重差により、水分とオイル分に分離され、水分は下部に滞留し、オイル分のみが、保温媒体排出口71bから排出される。このとき、流通空間部81で分離された水分は、ドレン配管29を介して、外部に排出されることになるが、ゲージ装置46の接続孔71dが、流通空間部81の下部に連通しているので、水分が残ることなく、自然に水分を排出することができる。
【0027】
このように、オイル濾過装置Tの流通空間部81に、水分離器の機能を持たせることにより、当該流通空間部81でオイル中の水分を分離可能となる。そのため、事前に水分を分離したオイルをオイル濾過装置Tの濾過体90に供給することができるため、水分に弱い濾紙を積層して濾過材92を形成したオイル濾過装置Tの濾過効率を向上させることができる。
また、水分離器を独立して設けることなくオイル中の水分の分離が可能であるため、圧縮機をコンパクトに形成することができ、また、給油配管を簡易な構成とすることができる。
【0028】
さらに、オイル濾過装置Tを構成する濾過体90の周囲に保温媒体の流通空間部81を形成し、当該流通空間部81に保温媒体として、オイル濾過装置Tに供給する前のオイルを供給することにより、濾過体90を外部から保温することが可能になるため、濾過すべき濾過体90内部のオイルの温度低下を防止することができる。そのため、簡易な配管によりオイルの温度低下を防止することができることから、低温時のオイル粘度の上昇を防ぎ、濾過効率を向上させることができる。
【0029】
なお、保温媒体排出口71bから排出された高圧のオイルは、減圧弁42に導入することにより低圧に減圧され、流量調整弁43を介して整流された後、オイル濾過装置Tのオイル供給口74aに供給される。供給されたオイルは、インナーケース72の内壁面と濾過体90のカートリッジケース91との間に形成されているオイル供給路82を上昇し、上部貫通孔91aを通って、濾過体90の内部に導油される。そして、オイル供給路94を流下しながら、積層された濾紙の層間隙を通過することにより不純物等が濾過された後に、オイル排出路95に排出され、オイル排出口74bからオイル濾過装置Tの外部に導油される。その後、清浄化されたオイルは、バイパス給油配管22,23及び吸気配管8を通して、圧縮機本体Cの吸気口C1に供給され、圧縮熱の冷却等、所定の役割を果たすことになる。
【0030】
以上、本考案について、好適な実施形態の一例を説明した。しかし、本考案は、前記実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜設計変更が可能である。特に、ドレン部の構成については、ドレン配管を設ける以外にも、ドレンプラグを設けること等、適切に定めることができる。また、本考案は、前記濾紙積層のオイル濾過装置において特にその効果が高いが、当該オイル濾過装置に限らず、水分及び低温に起因して濾過特性が低下してしまう総てのオイル濾過装置に用いることができる。
【0031】
【考案の効果】
本考案は、オイル濾過装置が水分離機能と濾過体の保温機能を併有しているため、水分離器を別体的に設けることなく冷却用オイル中の水分の分離が可能であり、かつ、冷却用オイルを使用して、低温時における濾過機能の低下を防止することが可能な油冷式圧縮機の給油構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の圧縮機の給油構造を示す配管系統図である。
【図2】オイル濾過装置を示す側断面図である。
【図3】従来の圧縮機の給油構造を示す配管系統図である。
【符号の説明】
E エンジン
C 圧縮機本体
O オイルチャンバ
S セパレータ
K オイルクーラ
F,T オイル濾過装置
L1〜L6 給油配管(オイル供給配管)
20〜23 バイパス給油配管
29 ドレン配管
30 空気抜き配管
42 減圧弁
44 逆止弁
46 ゲージ装置
51 ドレンバルブ
71 アウターケース
71a 保温媒体供給口
71b 保温媒体排出口
72 インナーケース
74a オイル供給口
74b オイル排出口
81 流通空間部
82 オイル供給路
90 濾過体
91 カートリッジケース
92 濾過材
94 オイル流通路
95 オイル排出路

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 オイルチャンバと圧縮機本体との間で、1又は複数のオイル濾過装置を介して、冷却用オイルを循環させている油冷式圧縮機の給油構造において、前記オイル濾過装置の少なくとも1つは、下方に保温媒体の供給口を、上方に前記保温媒体の排出口を有している外側収納器と、前記外側収納器の壁面との間に保温媒体の流通空間部が形成されるように、前記外側収納器の内部に収納されている濾過体と、前記流通空間部の下部と連通するドレン部と、を備えており、前記保温媒体として、前記オイル濾過装置に供給する前の前記冷却用オイルを使用し、前記冷却用オイルに含まれる水分を前記流通空間部において分離して、前記ドレン部を介して水分を排出するとともに、前記排出口から排出された前記保温媒体としての冷却用オイルが、前記濾過体に供給可能に構成されていることを特徴とする油冷式圧縮機の給油構造。

【図3】
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【図1】
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【図2】
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【登録番号】実用新案登録第3073377号(U3073377)
【登録日】平成12年9月6日(2000.9.6)
【発行日】平成12年11月24日(2000.11.24)
【考案の名称】油冷式圧縮機の給油構造
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願2000−3337(U2000−3337)
【出願日】平成12年5月19日(2000.5.19)
【出願人】(000109819)デンヨー株式会社 (88)
【出願人】(591057670)株式会社住本科学研究所 (3)