説明

油吸収材及びその設置方法

【課題】本発明は、油吸収材の交換時期を容易に把握できるような油吸収材、およびその設置方法を提供することを目的とする。
【解決手段】油吸収能を有する油吸収部材と、油分浸透により変色する変色部材とを有し、該油吸収部材と該変色部材とは接触している油吸収材。および、前記油吸収材を、油を吸収したい所に、該変色部材が観察可能となるように設置する油吸収材の設置方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、昇降機やモーター用の油受け用として好適な油吸収材及びその設置方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベータは、ガイドレールに案内されて昇降するが、昇降動作を円滑に行うために、ガイドレールには潤滑油が塗布される。この潤滑油は自重でガイドレールを伝わって垂下する。また、エスカレータにおいても、無端状の踏段が反転する機械室下部で踏台に塗布された潤滑油が落下する。このため、これら昇降機からの潤滑油による油汚染の可能性ある所には、オイルパンが設置され、その中に油吸収材が設置される(特許文献1、2参照。)。
しかし、油吸収材が設置された環境では、静電気やタバコなどを原因として油吸収材が発火し、火災を起こす可能性がある。また、昇降機は定期的にメンテナンスがなされているが、時々、オイルパンの容量を超えて油が入り、油が漏洩することがある。
この問題を解決するために、本発明者は、先に難燃性の袋体に封入した油吸収材を提案した(特許文献3参照)。
【0003】
しかしながら、前記特許文献3記載の油吸収材は、高性能を誇るものの、外観が黒色であるため、見ただけでは、油の吸収度合いを把握することが困難で、油吸収材の交換時期を把握することが困難であると言う新たな問題があった。
なお、一般的に吸油材は、主にアクリル系合成ポリマーで製造された白色のものが主要であるが、これは可燃性であるため、昇降機などへの使用は消防法で制限されている。
【特許文献1】特開2001−192196号公報
【特許文献2】特許第3193660号公報
【特許文献3】特開2006−263604号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記従来の問題点を解決したもので、油吸収材の交換時期を容易に把握できるような油吸収材、およびその設置方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題に対して、発明者らが鋭意検討した結果完成されたものであって、以下を要旨とする。
(1)油吸収能を有する油吸収部材と、油分浸透により変色する変色部材とを有し、該油吸収部材と該変色部材とは接触していることを特徴とする油吸収材。
(2)前記油吸収部材が、黒色で、かつ繊維密度が0.01g/cm3を超え、0.5g/cm3未満であり、厚さが3〜30mmの不燃性または難燃性繊維からなる前記1記載の油吸収材。
(3)前記油吸収部材が、耐炎化アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、炭化珪素繊維、またはセラミック繊維である不燃性または難燃性繊維からなる上記1または2記載の油吸収材。
(4)前記変色部材が、吸油性の植物性材料または合成高分子材料からなる上記1〜3のいずれかに記載の油吸収材。
(5)前記変色部材が、前記油吸収部材の側面又は前面に配置されている上記1〜4のいずれかに記載の油吸収材。
(6)前記油が、昇降機ガイドレールに塗布される潤滑油である上記1〜5のいずれかに記載の油吸収材。
(7)油吸収能を有する油吸収部材と、油分浸透により変色する変色部材とを有し、該油吸収部材と該変色部材とは接触している油吸収材を、油を吸収したい所に、該変色部材が観察可能となるように設置することを特徴とする油吸収材の設置方法。
(8)前記油吸収部材が、黒色で、かつ繊維密度が0.01g/cm3を超え、0.5g/cm3未満であり、厚さが3〜30mmの不燃性または難燃性繊維からなる上記7記載の油吸収材の設置方法。
(9)前記油吸収部材が、耐炎化アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、炭化珪素繊維またはセラミック繊維である不燃性または難燃性繊維からなる上記7または8記載の油吸収材の設置方法。
(10)前記変色部材が、吸油性の植物性材料または合成高分子材料からなる上記7〜9のいずれかに記載の油吸収材の設置方法。
(11)前記変色部材が、前記油吸収部材の側面又は前面に配置されている上記7〜10のいずれかに記載の油吸収材の設置方法。
(12)前記油が、昇降機ガイドレールに塗布される潤滑油である上記7〜11のいずれかに記載の油吸収材の設置方法。
なお、本願においては、「変色」とは、変色または着色の意味に使用する。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、油吸収材の交換時期を容易に把握できるような油吸収材、およびその設置方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明は、油吸収能を有する油吸収部材と、油分浸透により変色または着色する変色部材とを有し、該油吸収部材と該変色部材とは接触している油吸収材である。
ここで、油吸収部材としては、従来から提案されている素材が使用できるが、特に、外観上、油分吸収量が判断しにくいもの、例えば外観が黒色のものが本発明の課題に徴して好ましい。
すなわち、外見が黒色であれば、外観上、油吸収部材がどれだけの油を吸収したかをにわかには把握できず、従って、その交換時期も容易には把握できない。
このような油吸収部材は、主に難燃化した結果、黒色化したものであるが、そのような好ましい黒色化油吸収部剤としては、先に例示した特許文献3記載の油吸収材が挙げられる。
すなわち、黒色で、かつ繊維密度が0.01g/cm3を超え、0.5g/cm3未満、好ましくは0.05〜0.3g/cm3であり、厚さが3〜30mmの不燃性または難燃性繊維からなる成形された油吸収部材である。
上記繊維密度は、ウエブの繊維間の隙間を調整することより、所望の繊維密度となすことができる。このように、繊維密度を適度なものとすることにより、潤滑油などの油の吸収性が極めて良好になる。
【0008】
上記の好ましい油吸収部材を、吸収材の成分面から挙げると、不燃性または難燃性繊維が耐炎化アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(PBO)繊維、炭化珪素繊維またはセラミック繊維である油吸収部材が例示される。
このうち、耐炎化アクリル繊維は、ポリアクリロニトリルなどのアクリル繊維をトリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェートなどの難燃剤をコーティングするか、または原料ポリマに前記難燃材を混合して製造したものなどが例示され、市販品として、ニューラスタンフェルト(日曹商事社商品名)が挙げられる。また、PBO繊維の市販品として、ザイロン(東洋紡社商品名)が例示される。炭化珪素繊維の市販品として、ハイニカロン(日本カーボン社製品名)が例示され、セラミック繊維は、例えば、ニチビ社から市販されている。
これら不燃性または難燃性繊維の形状は、シート状、マット状など、任意の形状を選択できる。シート状とした場合、その大きさは設置場所などの用途に応じて決定されるが、例えば、100〜300mm×50〜200mmとすることができる。
【0009】
なお、本願では、好ましい例として上記の油吸収部材を説明したが、それに限られず、一般に市販されている無機系、または有機系の吸蔵型、ゲル化型、もしくは複合型の油吸収剤であって、かつ、外観からは取替時期が判断しにくいものであれば、採用可能である。外観から判断しにくいものとしては、外観が黒色のものや、褐色、対象油と同じ色調の油吸収部材などが挙げられる。
【0010】
次に、本発明では、油吸収部材の油吸収量の目安とするための変色部材が、前記油吸収部材に接した状態で設けられている。前記変色部材は油分浸透により変色する性質を具備しているので、両者が接することで油吸収部材からの油が変色部材に移行し、変色部材が、その油吸収量に従って変色する。
このような性質を有する変色部材としては、吸油性の植物性材料または合成高分子材料からなるものが例示される。吸油性の植物性材料としては、箸、爪楊枝などの木質系材料、シール用紙などの紙材料、天然セルロースである綿を使用した綿棒やガーゼ製品などが挙げられる。
一方、吸油性の合成高分子材料としては、繊維状のフィルター、不織布などが挙げられる。
【0011】
前記油吸収部材とこれらの変色部材とは接触している状態に置かれるものであるが、この「接触している状態」としては、具体的には、1.変色部材が油吸収部材に突き刺さった状態、2、変色部材が油吸収部材表面に貼付された状態、および3.変色部材が油吸収部材の上部に静置された状態などが例示される。
1の突き刺さった状態とは、油吸収部材に、そのまま、またはカッターなどで若干切口を設け、そこに変色部材を突き刺した状態を言う。このような接触方法で設けられる変色部材の例としては、タバコ用フィルターなどの合成樹脂性フィルターや割り箸、綿棒、爪楊枝などが挙げられる。
この接触状態においては、油吸収部材が油吸収により大幅に膨潤するようなものは、漏出の可能性があるので不向きであり、油吸収しても、ほとんど体積変化のない吸蔵型の油吸収剤が好適である。そのような油吸収部材としては、上記の特許文献3記載の油吸収材が好適で、油を吸収してもゲルは使用していないので、体積変化がほとんど無く、ゲルの漏洩や吸収材の破裂などの心配がない。
次に、2の油吸収材表面に貼付された状態とは、油吸収部材表面に、物理的・化学的に変色部材が貼付された状態を言う。すなわち変色部材が、粘着剤や接着剤などや、縫合手段などを介して、油吸収部材に接着された状態である。このように貼付される変色部材の例としては、シール用紙、透明又は白色絆創膏などが挙げられる。
3の油吸収材の上部に静置された状態とは、油吸収部材の上部に変色部材を横たえて、静置することにより、油吸収部材と接触していることを指し、これに使用される変色部材としては、例えば、換気扇などに使用されるフィルターや、黒色以外の従来の油吸収材、吸油して変色するパルプ製動物糞尿処理材などが例示される。
なお、上記において、紙などの変色部材で、難燃性に問題のある部材では、部材自体を観察可能範囲に難燃化処理するか、または肉眼で変色部材が透視できる程度の難燃性、不燃性のカバーなどで当該変色部材上を覆うなどを行うことが好ましい。
【0012】
次に、変色部材を油吸収部材に設ける場所は、前記油吸収部材を十分に活用するためには、油吸収材が可及的に遅く吸油する部分とすることが好ましい。
例えば、オイルパンに入れて油吸収を行わせる場合には、オイルパンに油が入ってきて最初に油吸収部材と接触する部材面から見て、油吸収の一番遅い部分、例えば、前記部材面と対向する他の部材面である側面やその近傍部分に、変色部材を設ける。また、滴下する油を吸収する場合には、滴下点から油吸収時間が略最長となる部位や、その近傍部分に設ける。
このように変色部材を配置することによって、変色部材が直接、被吸収油と接触することが避けられ、また、油吸収部材の吸収能を最後まで活用することが可能となる。
なお、このような変色部材は一箇所だけでなく、油吸収部材が最初に油と接触する部分から段階的に遠ざかるような位置に複数設けることもできる。このように設けることにより、油吸収速度の目安が得られ、油吸収材の交換時期をより正確に判断することが可能となるので、好ましい。
【0013】
これらの変色部材を設置する目的は、油吸収部材の吸油量を知って交換時期を判断するためであるから、変色部材を油吸収部材に設ける場所は、メンテナンス作業者から前記変色部材が観察可能な所とする。
本発明の設置方法においては、メンテナンス担当者が変色部材の変色度合いを観察して、油吸収材の交換時期を判断するものであるから、メンテナンス担当者にとって、変色部材が観察可能になるように配置される。具体的には、前記変色部材が、前記油吸収部材の側面又は前面に配置されていることが好ましい。
なお、ここで、前面とは、メンテナンス作業者から見て、対向する面を、側面とはそれ以外の面を指す。
たとえば、油吸収材がオイルパンなどに収容される場合など、水平に設置される場合には、変色部材が上面または側面に配置されることにより、メンテナンス担当者が観察することが可能となる。一方、ガイドレール末端などに吊るして油吸収材が設置される場合など、垂直に設置される場合には、変色部材は観察者から見て、上面や側面となる位置に配置される。
なお、油吸収部材の吸収能が100%発揮された時点で前記油吸収材を交換するのがもっとも好ましいが、それに限られず、一定の変色度合いに達したら、新品と交換するようにしても良い。昇降機の場合、一定期間をおいて定期的にメンテナンスが行われるので、次回メンテナンス時期を見込んで、早めに取り替えることが好ましい。
【0014】
本発明の油吸収材は、一般工場のモーター用にも使用できるが、特にエレベータやエスカレータなどの昇降機用に使用される。例えば、エレベータの場合、ガイドレールの下部に、またエスカレータの場合、無段踏台が反転する機械室下部に設置される。
昇降機では、通常ガイドレールに連続的に潤滑油が塗布され、余剰油がガイドレールに沿って流れて、オイルパンに貯蔵される。従って、前記オイルパン内に本発明の油吸収材を設置しておけば、油が床面にあふれることも無く、また、短時間で交換処理が出来る。特に、上記の特定の物理的性質を有する不燃性または難燃性繊維を採用した油吸収材を採用すれば、潤滑油を吸収しても、きわめて着火しにくく、その結果、油吸収材による火災の可能性をなくすことができる。また、油が滴下する場合でも、油吸収材は油吸収力に優れているため、潤滑油がはねて周囲を汚すこともない。
【0015】
潤滑油を吸収した本発明の油吸収材は、そのまま廃棄物として捨ててもよいし、加圧などにより吸収した潤滑油を搾り出し、再利用してもよい。
以下に、さらに実施例と比較例を掲げて本発明を説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されることはない。
【実施例】
【0016】
実施例1
以下の条件で、油吸収部材に設けた変色部材の加速試験を行った。
使用した潤滑油 オマラオイルVG150(昭和シェル石油社製)
使用した油吸収部材 ロングクリンGF−307(栗田工業製)
220mm×150mm、厚さ5mm
耐炎化ポリアクリロニトリル繊維(黒色)
オイルパン 250mm×180mm
手順 オイルパンに上記潤滑油を5mmの高さに供給し、各種変色部材と接触させた油吸収部材を浸漬した。その後、変色部材が明確に変色するまでの時間を測定した。結果を表1に示す。
この試験では、迅速に試験結果を出すために、用いた油量は油吸収部材の吸油能力の1.4倍量とした。油吸収部材が吸油する時間はいずれの場合でも40秒で、かつ変色部材の変色時間は油と接触後、いずれも1秒以内であった。
このように結果の数値が同一となったのは、油吸収部材の吸油時間がほぼ一定であり、吸油が完了した直後にすべての変色部材が変色を開始したためである。
以上の結果より、変色部材の変色により、油吸収部材が十分な油を吸収したことが判断できる。
なお、変色部材は以下のものを使用し、油吸収部材の周辺部1ヶ所に、それぞれ設けた。
タバコ用フィルター:カッターで油吸収材表面に切口を設け、その中にセブンスター(登録商標)の吸口を3mm程度挿入して直立させた。
割り箸:市販の木材製割り箸を2cmの長さに切り、油吸収部材中に3mm程度差し込んで直立させた。
綿棒:タカマツヤ社製の綿棒(商品名:ベビーメンボー)の軸を2cmの長さに切り、油吸収部材中に3mm程度差し込んで直立させた。
換気扇用フィルター:東和産業社製フィルター(材質:難燃ポリエステル)を
10mm×10mm、厚さ5mmに切り出し、油吸収部材と接触するように、その表面に静置した。
絆創膏:ジョンソンアンドジョンソン社製絆創膏(商品名:バンドエイド、最長部70mm×幅22mm、ガーゼの長さ23mm)を油吸収部材表面に貼った。
紙:タック用紙(コクヨ社製、製品番号ター70−21)を油吸収部材に貼付した。
吸油性樹脂:栗田工業社製(商品名:ロングクリンS−101、材質:熱可塑性エラストマー)油吸収材の粒状物を取り出し、それをひとつまみ、油吸収部材表面に静置した。
表1中の接触類型は以下の通り。
1・・突き刺さった状態
2・・貼付された状態
3・・静置された状態
【0017】
【表1】

【0018】
表1から、本発明の油吸収材では、変色部材がどのような接触状態を取ろうと、的確に油吸収部材からの油を吸収して、変色することが分かる。従って、油吸収材自体の取替時期を簡単に把握することが出来る。
【0019】
実施例2
実施例1で使用した油吸収部材の上面の左右、真ん中9ケ所に、下記のパルプ製動物糞尿処理材からなる変色部材を密着させた油吸収材を用いて、表2に記載の油量(油吸収部材の吸油能力に対する油量)を供給し、加速試験を行った。結果を表2に示す。
使用した変色部材 固まる紙砂 スーパーブルー
直径5mm、長さ10mmの円柱状(スーパーキ
ャット社製)
その結果、実施例1と同様に、上記変色部材がブルーに変色し、油吸収材の取替時期を把握することができた。
なお、上記において、給油量100%の場合の変色部材の色度の経時変化を観察したが、5日たっても1時間後の変色色度と同じ色度が保たれることが分かった。
【0020】
【表2】

【0021】
以上のように、本発明においては、油吸収部材が難燃化処理などのために外観上吸油量が把握しにくいような油吸収材においても、正確に油吸収状態が把握可能となり、油吸収材の交換時期を容易に把握することができる油吸収材を提供することができる。また、本発明の設置方法では、観察者から変色部材が観察可能な状態に設置することとしたので、狭い場所に設置しても、容易に観察可能となる油吸収材の設置方法を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明の油吸収材は、エレベータやエスカレータなどの昇降機や一般の工場におけるモーターなどから漏出する潤滑油の油吸収材として利用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油吸収能を有する油吸収部材と、油分浸透により変色する変色部材とを有し、該油吸収部材と該変色部材とは接触していることを特徴とする油吸収材。
【請求項2】
前記油吸収部材が、黒色で、かつ繊維密度が0.01g/cm3を超え、0.5g/cm3未満であり、厚さが3〜30mmの不燃性または難燃性繊維からなる請求項1記載の油吸収材。
【請求項3】
前記油吸収部材が、耐炎化アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、炭化珪素繊維、またはセラミック繊維である不燃性または難燃性繊維からなる請求項1または2記載の油吸収材。
【請求項4】
前記変色部材が、吸油性の植物性材料または合成高分子材料からなる請求項1〜3のいずれかに記載の油吸収材。
【請求項5】
前記変色部材が、前記油吸収部材の側面又は前面に配置されている請求項1〜4のいずれかに記載の油吸収材。
【請求項6】
前記油が、昇降機ガイドレールに塗布される潤滑油である請求項1〜5のいずれかに記載の油吸収材。
【請求項7】
油吸収能を有する油吸収部材と、油分浸透により変色する変色部材とを有し、該油吸収部材と該変色部材とは接触している油吸収材を、油を吸収したい所に、該変色部材が観察可能となるように設置することを特徴とする油吸収材の設置方法。
【請求項8】
前記油吸収部材が、黒色で、かつ繊維密度が0.01g/cm3を超え、0.5g/cm3未満であり、厚さが3〜30mmの不燃性または難燃性繊維からなる請求項7記載の油吸収材の設置方法。
【請求項9】
前記油吸収部材が、耐炎化アクリル繊維、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール繊維、炭化珪素繊維またはセラミック繊維である不燃性または難燃性繊維からなる請求項7または8記載の油吸収材の設置方法。
【請求項10】
前記変色部材が、吸油性の植物性材料または合成高分子材料からなる請求項7〜9のいずれかに記載の油吸収材の設置方法。
【請求項11】
前記変色部材が、前記油吸収部材の側面又は前面に配置されている請求項7〜10のいずれかに記載の油吸収材の設置方法。
【請求項12】
前記油が、昇降機ガイドレールに塗布される潤滑油である請求項7〜11のいずれかに記載の油吸収材の設置方法。

【公開番号】特開2009−291704(P2009−291704A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−147074(P2008−147074)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【出願人】(000001063)栗田工業株式会社 (1,536)
【出願人】(597099036)森油化商事株式会社 (1)
【Fターム(参考)】