説明

治療的特性を有するβ1〜42特異的モノクローナル抗体

【課題】アルツハイマー病などのアミロイドタンパク質と関連のある一群の障害および異常であるアミロイドーシスを含む、アミロイドタンパク質もしくはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはそれらと関連のある疾患および障害の治療における治療的および診断的な使用のための方法および組成物を提供する。
【解決手段】ある範囲にわたるβ-アミロイドタンパク質からの特定のエピトープを特異的に認識して結合する能力を有する、高特異的でかつ非常に有効な抗体を含む、新規な方法および組成物。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、アミロイド単量体ペプチド、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、例えばAβ単量体ペプチド1〜39;1〜40、1〜41、1〜42、または1〜43、とりわけAβ1〜42単量体ペプチドなどとの共インキュベーションにより、Aβ単量体の高分子重合体原線維への凝集を抑制する、抗体。
【請求項2】
Aβ単量体の高分子重合体原線維への凝集を、緩衝液中でインキュベートした各々のアミロイドペプチド単量体(対照)と比較して、少なくとも50%、特に少なくとも60%、特に少なくとも65%、より特に少なくとも75%、いっそうより特に少なくとも80%、とりわけ少なくとも85%〜90%、またはそれ以上抑制する、請求項1記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項3】
アミロイド単量体ペプチドと最大で1:100のモル濃度比で共インキュベートされる、請求項1または2記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項4】
アミロイド単量体ペプチドとの1:30〜1:100のモル濃度比での共インキュベーションにより、その凝集抑制特性を呈する、請求項3記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項5】
アミロイド単量体ペプチドとの、37℃の温度で48時間の共インキュベーションにより、その凝集抑制特性を呈する、請求項3または4記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項6】
アミロイド単量体ペプチド、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、例えばAβ単量体ペプチド1〜39;1〜40、1〜41、1〜42、または1〜43、とりわけAβ1〜42単量体ペプチドなどの凝集によって形成される前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントとの、1:30〜1:100のモル濃度比、特に1:100の比で、共インキュベーションにより、前もって形成された重合体原線維またはフィラメントを、少なくとも35%、特に少なくとも40%、より特に少なくとも50%、いっそうより特に少なくとも60%、とりわけ少なくとも70%、またはそれ以上脱凝集させることができる、
請求項5記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項7】
抗体の凝集抑制および脱凝集の能力がそれぞれ、密度勾配超遠心と、その後の前もって形成された勾配でのSDS-PAGE沈降分析によって決定される、請求項1〜6のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項8】
抗体の凝集抑制および脱凝集の能力がそれぞれ、チオフラビンT(Th-T)蛍光アッセイによって決定される、請求項1〜6のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項9】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、アミロイド単量体ペプチド、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、例えばAβ単量体ペプチド1〜39;1〜40、1〜41、1〜42、または1〜43、とりわけAβ1〜42単量体ペプチドなどの凝集によって形成される前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントとの、共インキュベーションにより、β-シートコンフォメーションの分子内の所定の位置でのランダムコイルコンフォメーションへの転移を誘導することができ、その結果β-シートコンフォメーションを代償にしたランダムコイルコンフォメーションの増加、および前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントの可溶化の改善を招く、抗体。
【請求項10】
ランダムコイルコンフォメーションの増加を、β-シートコンフォメーションを代償にして誘導することができ、後者が、緩衝液中でインキュベートした各々の前もって形成されたアミロイド重合体原線維またはフィラメント(対照)と比較して、少なくとも30%、特に少なくとも35%、およびより特に少なくとも40%、およびそれ以上減少する、請求項9記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項11】
二次コンフォメーションにおける転移がAβタンパク質のVal12の環境内で起こる、請求項9および10のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項12】
前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントとの共インキュベーションが37℃の温度で24時間行われた、請求項6〜11のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項13】
二次構造における転移を誘導する抗体の能力が固体NMR分光法によって決定される、請求項9〜12記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項14】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、アミロイド単量体ペプチド、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、例えばAβ単量体ペプチド1〜39;1〜40、1〜41、1〜42、または1〜43、とりわけAβ1〜42単量体ペプチドなどとの共インキュベーションにより、Aβ単量体が高分子重合体原線維またはフィラメントへ凝集することを抑制し、かつ加えて、アミロイド単量体ペプチド、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、例えばAβ単量体ペプチド1〜39;1〜40、1〜41、1〜42、または1〜43、とりわけAβ1〜42単量体ペプチドなどの凝集によって形成される前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントとの、共インキュベーションにより、前もって形成された重合体原線維またはフィラメントを脱凝集させることができる、抗体。
【請求項15】
アミロイド単量体ペプチドおよび前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントとの共インキュベーションが、それぞれ最大で1:100のモル濃度比で起こる、請求項14記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項16】
アミロイド単量体ペプチドおよび前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントとの共インキュベーションが、それぞれ1:30〜1:100のモル濃度比、特に1:100のモル濃度比で起こる、請求項15記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項17】
アミロイド単量体ペプチドおよび前もって形成された高分子重合体アミロイド原線維またはフィラメントとの共インキュベーションが、48時間および24時間、それぞれ37℃の温度で行われる、請求項14〜16のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項18】
前もって形成された重合体原線維またはフィラメントを、少なくとも10%、特に少なくとも25%、より特に少なくとも35%、いっそうより特に少なくとも50%、とりわけ少なくとも60〜70%、またはそれ以上脱凝集させることができる、請求項14〜17のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項19】
アミロイド単量体ペプチド、特にβ-アミロイド単量体ペプチド、例えばAβ単量体ペプチド1〜39;1〜40、1〜41、1〜42、または1〜43、とりわけAβ1〜42単量体ペプチドなどの凝集を、緩衝液中でインキュベートした各々のアミロイドペプチド単量体(対照)と比較して、少なくとも50%、特に少なくとも65%、より特に少なくとも75%、いっそうより特に少なくとも80%、とりわけ少なくとも85〜90%、またはそれ以上抑制する、請求項14〜17のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項20】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、請求項1〜5および14〜19のいずれか一項記載の凝集抑制特性、ならびに請求項6〜8、12および14〜19のいずれか一項記載の脱凝集特性、さらには請求項9〜13のいずれか一項記載のβ-シート破壊特性が組み込まれている、抗体。
【請求項21】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、アミノ酸残基aan-aamによって限定されるAβポリペプチドのエピトープ領域を標的とすることによってAβ線維と直接的かつ特異的に結合し、アミノ酸残基aan-aamでは、nは13〜15の間の整数、とりわけ14であり、かつmは22〜24の間の整数、とりわけ23であり、式中nおよびmは同一の数であることはできず、かつnは常にmよりも小さな数であり、nとmとの間の差異が2以上でなければならない、抗体。
【請求項22】
アミロイドのオリゴマーおよび線維とは特異的に結合するが線状化したアミロイド種に対しては結合しないという点でアミロイドの自然なコンフォメーションを認識する、前記請求項のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項23】
抗体または断片が、Aβ単量体と、少なくとも約1×10-6〜少なくとも約1×10-8、特に少なくとも約1×10-6〜少なくとも約1×10-7、より特に少なくとも約1×10-7〜少なくとも約1×10-8、いっそうより特に少なくとも約1×10-7〜少なくとも約4×10-7の結合親和性で結合するが、好ましくはアミロイド前駆体タンパク質(APP)と任意の明らかな交差反応を示さない、前記請求項のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項24】
抗体または断片が、Aβ線維、原線維またはフィラメントと少なくとも約1×10-7〜少なくとも約1×10-9、特に少なくとも約1×10-7〜少なくとも約1×10-8、より特に少なくとも約1×10-8〜少なくとも約1×10-9、いっそうより特に少なくとも約1×10-8〜少なくとも約5×10-8の結合親和性で結合するが、好ましくはアミロイド前駆体タンパク質(APP)と任意の明らかな交差反応を示さない、前記請求項のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項25】
抗体または断片が、Aβ線維、原線維またはフィラメントに対して、Aβ単量体に対する結合親和性よりも少なくとも5倍、特に少なくとも10倍、より特に少なくとも15倍高い結合親和性を呈する、前記請求項に記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項26】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、請求項1〜25のいずれか一項記載の特性、すなわち、凝集抑制、脱凝集、コンフォメーション転移の誘導、Aβポリペプチドのエピトープ領域の認識およびAβポリペプチドのエピトープ領域に対する直接結合のうち少なくとも1つ、とりわけ該特性の2つまたはそれ以上の組み合わせが組み込まれている、抗体。
【請求項27】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、前記請求項のいずれか一項記載のモノクローナル抗体であって、Aβ1〜42単量体ペプチドに対して高い特異性を呈するが、Aβ1〜38、Aβ1〜39、Aβ1〜40、および/またはAβ1〜41単量体ペプチドに対しては本質的には全く交差反応を示さない、抗体。
【請求項28】
アミロイドペプチドAβ1〜42に対する感受性が、Aβ1〜38、Aβ1〜39、Aβ1〜40、Aβ1〜41と比較して最大で100倍、特に50〜100倍、より特に80〜100倍、とりわけ100倍高く、かつインビトロおよびインビボでアミロイド生成性単量体ペプチドの凝集を抑制することができる、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項27記載のモノクローナル抗体。
【請求項29】
アミロイドペプチドAβ1〜42に対して高い結合感受性を有し、かつ最大0.01μgの濃度、とりわけ0.5μg〜0.01μg、より特に0.1μg〜0.01μgの濃度範囲、とりわけ0.01μgの濃度にあるAβ1〜42線維を検出することができる、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項27または28記載のモノクローナル抗体。
【請求項30】
脳内の可溶性Aβの濃度上昇を招く疾患または病状に罹患した動物、特に哺乳動物、とりわけヒトの脳内の可溶性Aβの総量を減少させることができる、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、前記請求項のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項31】
脳内の斑負荷量(plaque load)増加を招く疾患または病状に罹患した動物、特に哺乳動物、とりわけヒトの脳内の斑を崩壊させる、すなわち斑負荷量を減少させることができる、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、前記請求項のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項32】
脳内の斑負荷量を、少なくとも20%、特に少なくとも25%、より特に少なくとも30%、いっそうより特に30%を上回って減少させる、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項31記載の抗体。
【請求項33】
脳内の斑負荷量増加を招く疾患または病状に罹患した動物、特に哺乳動物、とりわけヒトの脳内で、斑を可溶化して、斑の量の減少を招くことができる、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項31記載のモノクローナル抗体。
【請求項34】
脳内の斑の量を、少なくとも10%、特に少なくとも15%、より特に少なくとも20%減少させる、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項31記載の抗体。
【請求項35】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、凝集抑制、脱凝集、コンフォメーション転移の誘導、エピトープ、特に14〜23領域、特に14〜20領域内のコンフォメーションの不連続なエピトープの認識およびそれに対する直接結合、アミロイド斑の形成を防止するまたは遅らせること、脳内の可溶性Aβの総量を減少させること、脳内の斑負荷量を減少させること、脳内の斑の量を減らすこと、認知記憶能力を保持または向上させることからなる群より選択される特性の少なくとも1つ、とりわけ該特性の2つまたはそれ以上の組み合わせが組み込まれている、抗体。
【請求項36】
上述した特性の少なくとも2つ、特に少なくとも3つ、より特に少なくとも4つ、いっそうより特に少なくとも5つ、6つ、7つまたは8つ、とりわけすべてが組み込まれている、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項35記載のモノクローナル抗体。
【請求項37】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、β-アミロイドタンパク質上の、少なくとも1つの識別可能な(distinct)結合部位、特に少なくとも2つの識別可能な結合部位を認識して結合する抗体であり、
該少なくとも1つまたは該少なくとも2つの識別可能な結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主として関与する少なくとも1つのアミノ酸残基および少なくとも2つの連続したアミノ酸残基を含み、
本発明の1つの特定の態様において、第1の識別可能な結合部位を構成する少なくとも1つの残基がLeuであり、かつ第2の識別可能な結合部位を構成する少なくとも2つの連続したアミノ酸残基が、以下のコア配列:
-Xaa1-Xaa2-Xaa3-Leu-Xaa4-Phe-Phe-Xaa5-Xaa6-Xaa7-
の内部に埋め込まれた-Phe-Phe-であり、
式中、Xaa1はHis、Asn、Gln、Lys、およびArgを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa2はAsnおよびGlnを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3はLys、His、Asn、Gln、およびArgを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5はAla、Val、Leu、Ser、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa7はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基である、抗体。
【請求項38】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、β-アミロイドタンパク質上の、少なくとも1つの識別可能な結合部位、特に少なくとも2つの識別可能な結合部位、より特に少なくとも3つの識別可能な結合部位を認識して結合する抗体であり、
該識別可能な結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主として関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続したアミノ酸残基を含み、
抗体結合に関与しないか、または抗体の結合に主として関与するアミノ酸残基と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられた少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続したアミノ酸がそれぞれ、以下のコア配列:
-His-Xaa2-Lys-Leu-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Xaa7-Xaa8-
の内部に埋め込まれた-His-および-Lys-Leu-であり、
式中、Xaa2はAsnおよびGlnを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6はAla、Val、Leu、Ser、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa7はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa8はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
該アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa6、Xaa7、Xaa8が抗体結合に関与しないか、または-His-結合部位および-Lys-Leu-結合部位と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない、抗体。
【請求項39】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、β-アミロイドタンパク質上の、少なくとも1つの識別可能な結合部位、特に少なくとも2つの識別可能な結合部位、より特に少なくとも3つの識別可能な結合部位を認識して結合する抗体であり、
該識別可能な結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主として関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続したアミノ酸残基を含み、
第1の結合部位に相当する少なくとも2つの連続したアミノ酸残基が-Phe-Phe-であり、かつ少なくとも1つのアミノ酸残基が-His-であり、それぞれ以下のコア配列:
-Xaa1-His-Xaa3-Xaa4-Xaa5-Xaa6-Phe-Phe-Xaa7-Xaa8-Xaa9-
の内部に埋め込まれており、
式中、Xaa1はHis、Asn、Gln、Lys、およびArgを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa3はAsnおよびGlnを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4はHis、Asn、Gln、Lys、およびArgを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5はAla、Val、Leu、Ser、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6はAla、Val、Leu、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa7はAla、Val、Leu、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa8はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa9はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
該アミノ酸残基Xaa1、Xaa3、Xaa6、Xaa7、Xaa8、およびXaa9が抗体結合に関与しないか、またはHis結合部位および-Phe-Phe-結合部位と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない、抗体。
【請求項40】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、β-アミロイドタンパク質上の、少なくとも1つの識別可能な結合部位、特に少なくとも2つの識別可能な結合部位、より特に少なくとも3つの識別可能な結合部位を認識して結合する抗体であり、
該識別可能な結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主として関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続したアミノ酸残基を含み、
抗体の結合に主として関与する少なくとも2つの連続したアミノ酸残基のうち第1のものが-Lys-および-Leu-であり、かつ少なくとも2つの連続したアミノ酸残基のうち第2のものが-Phe-Phe-であり、それぞれ以下のコア配列:
-Xaa1-Xaa2-Lys-Leu-Xaa4-Phe-Phe-Xaa5-Xaa6-Xaa7-
の内部に埋め込まれており、
式中、Xaa1はHis、Asn、Gln、Lys、およびArgを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa2はAsnおよびGlnを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5はAla、Val、Leu、Ser、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa7はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
該アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6、Xaa7は抗体結合に関与しないか、または-Lys-Leu結合部位および-Phe-Phe-結合部位と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない、抗体。
【請求項41】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、β-アミロイドタンパク質上の、少なくとも1つの識別可能な結合部位、特に少なくとも2つの識別可能な結合部位、より特に少なくとも3つの識別可能な結合部位を認識して結合する抗体であり、
該識別可能な結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主として関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続したアミノ酸残基を含み、
抗体の結合に主として関与する少なくとも2つの連続したアミノ酸残基のうち第1のものが-Lys-Leu-であり、かつ少なくとも2つの連続したアミノ酸残基のうち第2のものが-Phe-Phe-であり、かつ第3の少なくとも1つのアミノ残基が-His-であり、それぞれ以下のコア配列:
-His-Xaa2-Lys-Leu-Xaa4-Phe-Phe-Xaa5-Xaa6-Xaa7-
の内部に埋め込まれており、
式中、Xaa2はAsnおよびGlnを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5はAla、Val、Leu、Ser、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa7はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
該アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6、Xaa7は抗体結合に関与しないか、または-His-結合部位、-Lys-Leu結合部位、および-Phe-Phe-結合部位と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない、抗体。
【請求項42】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、β-アミロイドタンパク質上の、少なくとも1つの識別可能な結合部位、特に少なくとも2つの識別可能な結合部位、より特に少なくとも3つの識別可能な結合部位を認識して結合する抗体であり、
該識別可能な結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主として関与する少なくとも1つおよび少なくとも2つの連続したアミノ酸残基を含み、
抗体の結合に主として関与する少なくとも2つの連続したアミノ酸残基のうち第1のものが-Lys-Leu-であり、かつ少なくとも2つの連続したアミノ酸残基のうち第2のものが-Phe-Phe-であり、かつ第3の少なくとも1つのアミノ残基が-Asp-であり、それぞれ以下のコア配列:
-Xaa1-Xaa2-Lys-Leu-Xaa4-Phe-Phe-Xaa5-Xaa6-Asp-
の内部に埋め込まれており、
式中、Xaa1はHis、Asn、Gln、Lys、およびArgを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa2はAsnおよびGlnを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5はAla、Val、Leu、Ser、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
該アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6、Xaa7は抗体結合に関与しないか、または-Asp-結合部位、-Lys-Leu結合部位、および-Phe-Phe-結合部位と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない、抗体。
【請求項43】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、β-アミロイドタンパク質上の4つの識別可能な結合部位と結合し、該4つの識別可能な結合部位がそれぞれ、抗体の結合に主として関与する残基である1つのアミノ酸残基および2つの連続したアミノ酸残基を含み、
該4つの識別可能な結合部位が、抗体結合に関与しないか、または4つの識別可能な結合部位の該1つのアミノ酸残基および該2つの連続したアミノ酸残基と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない少なくとも1つのアミノ酸残基によって隔てられて抗原上に互いに近接して位置し、それ故にコンフォメーションの不連続なエピトープを形成する、抗体。
【請求項44】
抗体の結合に主として関与する2つの連続したアミノ酸残基のうち第1のものが-Lys-Leu-であり、かつ少なくとも2つの連続したアミノ酸残基のうち第2のものが-Phe-Phe-であり、単一のアミノ残基のうち第1のものが-His-であり、かつ単一のアミノ残基のうち第2のものが-Asp-であり、それぞれ以下のコア配列:
-His-Xaa2-Lys-Leu-Xaa4-Phe-Phe-Xaa5-Xaa6-Asp-
の内部に埋め込まれており、
式中、Xaa2はAsnおよびGlnを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa4はAla、Val、Leu、ノルロイシン、Met、Phe、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa5はAla、Val、Leu、Ser、およびIleを含む群より選択されるアミノ酸残基であり;
Xaa6はGluおよびAspを含む群より選択されるアミノ酸残基であり、かつ
該アミノ酸残基Xaa2、Xaa3、Xaa4、Xaa5、Xaa6、Xaa7は抗体結合に関与しないか、または-His-結合部位、-Asp-結合部位、-Lys-Leu結合部位、および-Phe-Phe-結合部位と比較して著しくわずかな程度でしか関与しない、
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項43記載のモノクローナル抗体。
【請求項45】
β-アミロイドタンパク質の結合に主として関与する、連続したアミノ酸残基、特に16位および17位にある-Lys-Leu-、ならびに19位および20位にある-Phe-Phe-が、以下のアミロイドβペプチドのコア領域:

の中に埋め込まれている、
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項37〜44のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項46】
請求項37〜45のいずれか一項に規定されたコンフォメーションの不連続なエピトープを認識して結合する、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項1〜36のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項47】
SEQ ID NO:7の軽鎖可変領域(LCVR)を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項48】
SEQ ID NO:8の重鎖可変領域(HCVR)を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項49】
SEQ ID NO:8の重鎖可変領域(HCVR)およびSEQ ID NO:7の軽鎖可変領域(LCVR)の両方を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項50】
軽鎖可変領域(LCVR)もしくは重鎖可変領域(HCVR)またはその両方、SEQ ID NO:7および8でそれぞれ提供されたペプチドのいずれに対しても相同な軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項51】
軽鎖可変領域(LCVR)が、SEQ ID NO:7で与えられた配列に対して90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を有する、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項50記載のモノクローナル抗体。
【請求項52】
重鎖可変領域(HCVR)が、SEQ ID NO:8で与えられた配列に対して90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を有する、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項50記載のモノクローナル抗体。
【請求項53】
軽鎖可変領域(LCVR)および重鎖可変領域(HCVR)が共に、SEQ ID NO:7および8で与えられた配列に対して85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、または99%同一なアミノ酸配列を有する、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項50記載のモノクローナル抗体。
【請求項54】
請求項37〜45のいずれか一項に規定されたコンフォメーションの不連続なエピトープを認識して結合し、かつ請求項1〜36のいずれか一項記載の抗体の特異的な特性を呈する、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む、請求項47〜53のいずれか一項記載のモノクローナル抗体。
【請求項55】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2005年12月01日および2005年12月09日のそれぞれにDSM ACC2752として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3によって産生される抗体の特徴的特性を有する抗体。
【請求項56】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2005年12月01日および2005年12月09日のそれぞれにDSM ACC2750として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3-C2によって産生される抗体の特徴的特性を有する抗体。
【請求項57】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2005年12月01日および2005年12月09日のそれぞれにDSM ACC2751として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3-G2によって産生される抗体の特徴的特性を有する抗体。
【請求項58】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2005年12月08日にDSM ACC2755として寄託されたハイブリドーマ細胞株ET 7E3によって産生される抗体の特徴的特性を有する抗体。
【請求項59】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、2005年12月08日にDSM ACC2756として寄託されたハイブリドーマ細胞株EJ 7H3によって産生される抗体の特徴的特性を有する抗体。
【請求項60】
その機能的等価物を含む、2005年12月01日および2005年12月09日のそれぞれにDSM ACC2752として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3によって産生される、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項61】
その機能的等価物を含む、2005年12月01日および2005年12月09日のそれぞれにDSM ACC2750として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3-C2によって産生される、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項62】
その機能的等価物を含む、2005年12月01日および2005年12月09日のそれぞれにDSM ACC2751として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3-G2によって産生される、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項63】
その機能的等価物を含む、2005年12月08日にDSM ACC2755として寄託されたハイブリドーマ細胞株ET 7E3によって産生される、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項64】
その機能的等価物を含む、2005年12月08日にDSM ACC2756として寄託されたハイブリドーマ細胞株EJ 7H3によって産生される、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体。
【請求項65】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体であって、例えばパルミチン酸などの疎水性部分、または例えばポリエチレングリコール(PEG)などの親水性部分、または両方の組み合わせによって修飾される、β-アミロイドペプチドの、特にβ-アミロイドペプチドAβ1〜15、Aβ1〜16、およびAβ1〜16(Δ14)のアミノ酸配列に対応する抗原ペプチドを含む超分子抗原構築物に対して産生される抗体であり、
該疎水性および親水性の部分がそれぞれ、アミノ酸など、例えばリジンまたはリンカー分子として働きうる任意の他の適したアミノ酸もしくはアミノ酸類似体を介して各末端と共有結合している、抗体。
【請求項66】
以下を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド:
(a)少なくとも、SEQ ID NO:9の軽鎖可変領域のヌクレオチド配列、
(b)遺伝暗号の縮重のためコドン配列において(a)のヌクレオチド配列とは異なるヌクレオチド配列、
(c)(a)および(b)に対する相補的配列を伴うヌクレオチド配列、または
(d)少なくとも20個の連続ヌクレオチド、少なくとも25個の連続ヌクレオチド、少なくとも30個の連続ヌクレオチド、少なくとも35個の連続ヌクレオチド、少なくとも40個の連続ヌクレオチド、少なくとも45個の連続ヌクレオチド、および少なくとも50個の連続ヌクレオチドからなる群より選択される連続的な一続きのヌクレオチドを含む、(a)、(b)または(c)のヌクレオチド配列の断片。
【請求項67】
以下を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド:
(a)少なくとも、SEQ ID NO:10の軽鎖のヌクレオチド配列、
(b)遺伝暗号の縮重のためにコドン配列において(a)のヌクレオチド配列とは異なるヌクレオチド配列、
(c)(a)および(b)に対する相補的配列を伴うヌクレオチド配列、または
(d)少なくとも20個の連続ヌクレオチド、少なくとも25個の連続ヌクレオチド、少なくとも30個の連続ヌクレオチド、少なくとも35個の連続ヌクレオチド、少なくとも40個の連続ヌクレオチド、少なくとも45個の連続ヌクレオチド、および少なくとも50個の連続ヌクレオチドからなる群より選択される連続的な一続きのヌクレオチドを含む、(a)、(b)または(c)のヌクレオチド配列の断片。
【請求項68】
以下を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド:
(a)少なくとも、SEQ ID NO:11の重鎖可変領域のヌクレオチド配列、
(b)遺伝暗号の縮重のためにコドン配列において(a)のヌクレオチド配列とは異なるヌクレオチド配列、
(c)(a)および(b)に対する相補的配列を伴うヌクレオチド配列、または
(d)少なくとも20個の連続ヌクレオチド、少なくとも25個の連続ヌクレオチド、少なくとも30個の連続ヌクレオチド、少なくとも35個の連続ヌクレオチド、少なくとも40個の連続ヌクレオチド、少なくとも45個の連続ヌクレオチド、および少なくとも50個の連続ヌクレオチドからなる群より選択される連続的な一続きのヌクレオチドを含む、(a)、(b)または(c)のヌクレオチド配列の断片。
【請求項69】
以下を含む、任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体をコードするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド:
(a)少なくとも、SEQ ID NO:12の重鎖のヌクレオチド配列、
(b)遺伝暗号の縮重のためにコドン配列において(a)のヌクレオチド配列とは異なるヌクレオチド配列、
(c)(a)および(b)に対する相補的配列を伴うヌクレオチド配列、または
(d)少なくとも20個の連続ヌクレオチド、少なくとも25個の連続ヌクレオチド、少なくとも30個の連続ヌクレオチド、少なくとも35個の連続ヌクレオチド、少なくとも40個の連続ヌクレオチド、少なくとも45個の連続ヌクレオチド、および少なくとも50個の連続ヌクレオチドからなる群より選択される連続的な一続きのヌクレオチドを含む、(a)、(b)または(c)のヌクレオチド配列の断片。
【請求項70】
請求項66〜69のいずれか一項記載のヌクレオチド配列とハイブリダイズするヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド。
【請求項71】
ヌクレオチド配列が、従来のハイブリダイゼーション条件下、特にストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で、請求項66〜69のいずれか一項記載のヌクレオチド配列とハイブリダイズする、請求項70記載のポリヌクレオチド。
【請求項72】
SEQ ID NO:7の軽鎖可変領域(LCVR)。
【請求項73】
SEQ ID NO:8の重鎖可変領域(HCVR)。
【請求項74】
SEQ ID NO:7の軽鎖可変領域(LCVR)をコードするポリヌクレオチド。
【請求項75】
SEQ ID NO:8の重鎖可変領域(HCVR)をコードするポリヌクレオチド。
【請求項76】
請求項1〜65のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体を治療的有効量で含む組成物。
【請求項77】
薬学的に許容される担体を任意でさらに含む薬学的組成物である、請求項76記載の組成物。
【請求項78】
モノクローナル抗体を治療的有効量で含む、請求項77記載の組成物。
【請求項79】
アルツハイマー病に関与するAβタンパク質などのアミロイドタンパク質またはアミロイド様タンパク質と関連のある一群の疾患および障害であるアミロイドーシスを含む、アミロイドタンパク質もしくはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはそれらと関連のある疾患および障害の治療で用いるための、請求項76〜78のいずれか一項記載の組成物。
【請求項80】
治療的有効量で、請求項1〜65のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体、ならびに任意で、さらなる生物活性物質、および/または薬学的に許容される担体および/または希釈剤および/または添加剤を含む混合物。
【請求項81】
さらなる生物活性物質が、アルツハイマー病に関与するAβタンパク質などのアミロイドタンパク質またはアミロイド様タンパク質と関連のある一群の疾患および障害であるアミロイドーシスを含む、アミロイドタンパク質もしくはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはそれらと関連のある疾患および障害の薬物療法に用いられる化合物である、請求項79記載の混合物。
【請求項82】
請求項1〜65のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体に加えて、本発明による抗体と共に、酸化ストレスに対する化合物、抗アポトーシス化合物、金属キレート剤、ピレンゼピンおよび代謝産物などのDNA修復の阻害薬、3-アミノ-1-プロパンスルホン酸(3APS)、1,3-プロパンジスルホナート(1,3PDS)、セクレターゼ活性化剤、β-およびγ-セクレターゼ阻害薬、タウタンパク質、神経伝達物質、β-シート破壊物質(breaker)、抗炎症性分子、またはタクリン、リバスチグミン、ドネペジル、および/もしくはガランタミンなどのコリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)、および他の薬物、ならびに栄養補給物質からなる群より選択される少なくとも1つの化合物、ならびに任意で、薬学的に許容される担体および/または希釈剤および/または添加剤を含む、請求項80または81記載の混合物。
【請求項83】
化合物がコリンエステラーゼ阻害薬(ChEI)である、請求項82記載の混合物。
【請求項84】
化合物が、タクリン、リバスチグミン、ドネペジル、ガランタミン、ナイアシン、およびメマンチンからなる群より選択される化合物である、請求項82記載の混合物。
【請求項85】
モノクローナル抗体および/または生物活性物質を治療的有効量で含む、請求項80〜84のいずれか一項記載の混合物。
【請求項86】
請求項1〜65のいずれか一項記載の任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含む抗体を生産するための方法であって、
適した宿主生物において、例えばパルミチン酸などの疎水性部分、または例えばポリエチレングリコール(PEG)などの親水性部分、または両方の組み合わせによって修飾される、β-アミロイドペプチドの、特にβ-アミロイドペプチドAβ1〜15、Aβ1〜16、およびAβ1〜16(Δ14)のアミノ酸配列に対応する抗原ペプチドを含む超分子抗原構築物に対して抗体、特にモノクローナル抗体を産生させる段階であって、該疎水性および親水性の部分がそれぞれアミノ酸など、例えばリジンまたはリンカー分子として働きうる任意の他の適したアミノ酸もしくはアミノ酸類似体を介して各末端と共有結合している、段階;ならびに
抗体を単離する段階
を含む、方法。
【請求項87】
アルツハイマー病(AD)、ならびに例えば、軽度認知障害(MCI)、レーヴィ小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたは関連のある他の疾患;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む他のものといった認知記憶能力の損失を特徴とする疾患または病状などの神経疾患を非限定的に含む疾患などの続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含んだ、アミロイド斑形成と関連のある一群の疾患および障害であるアミロイドーシスを含む、アミロイドタンパク質もしくはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるかまたはそれらと関連のある疾患および障害を治療するためまたはその影響を緩和するための薬物の調製のための、請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体および/もしくはその機能的部分、ならびに/または請求項76〜79のいずれか一項記載の薬学的組成物、または請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物の使用。
【請求項88】
アルツハイマー病(AD)、ならびに例えば、軽度認知障害(MCI)、レーヴィ小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたは関連のある他の疾患;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、封入体筋炎(IBM)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む他のものといった認知記憶能力の損失を特徴とする疾患または病状などの神経疾患を非限定的に含む疾患などの続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含んだ、アミロイド斑形成と関連のある一群の疾患および障害であるアミロイドーシスを含む、アミロイドタンパク質もしくはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはそれらと関連のある疾患および障害の治療またはその影響を緩和において使用するための、請求項76〜79のいずれか一項記載の薬学的組成物、または請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体および/もしくはその機能的部分を用いる請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物の調製のための方法。
【請求項89】
アルツハイマー病(AD)、ならびに例えば、軽度認知障害(MCI)、レーヴィ小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたは関連のある他の疾患;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、封入体筋炎(IBM)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む他のものといった認知記憶能力の損失を特徴とする疾患または病状などの神経疾患を非限定的に含む疾患などの続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含んだ、アミロイド斑形成と関連のある一群の疾患および障害であるアミロイドーシスを含む、アミロイドタンパク質もしくはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはそれらと関連のある疾患および障害を予防する、治療する、またはその影響を緩和するための、請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体および/もしくはその機能的部分または機能的に等価な抗体、請求項76〜79のいずれか一項記載の薬学的組成物、または請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物を用いる薬物の調製のための方法。
【請求項90】
請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体および/またはその機能的部分もしくは機能的に等価な抗体を用いる、請求項76〜79のいずれか一項記載の薬学的組成物の調製のための方法であって、該抗体を薬学的に許容される形態に製剤化する段階を含む、方法。
【請求項91】
抗体が治療的有効量で組成物中に含まれる、請求項90記載の方法。
【請求項92】
脳内の斑負荷量増加を招く疾患または病状に罹患した動物、特に哺乳動物、とりわけヒトの脳内の斑負荷量を減らすための方法であって、そのような治療を必要とする動物、特に哺乳動物、より特にヒトに対して、請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体、または請求項76〜79のいずれか一項記載の組成物、または請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物の、治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項93】
脳内の斑負荷量が、少なくとも20%、特に少なくとも25%、より特に少なくとも30%、いっそうより特に30%を上回って減少する、請求項92記載の方法。
【請求項94】
脳内の斑負荷量増加を招く疾患または病状に罹患した動物、特に哺乳動物、とりわけヒトの脳内の斑の量を減らすための方法であって、そのような治療を必要とする動物、特に哺乳動物、より特にヒトに対して、請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体、または請求項76〜79のいずれか一項記載の組成物、または請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物の、治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項95】
脳内の斑の量が、少なくとも10%、特に少なくとも15%、より特に少なくとも20%減少する、請求項94記載の方法。
【請求項96】
脳内の可溶性Aβの濃度上昇を招く疾患または病状に罹患した動物、特に哺乳動物、とりわけヒトの脳内の可溶性Aβの総量を減少させるための方法であって、そのような治療を必要とする動物、特に哺乳動物、より特にヒトに対して、請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体、または請求項76〜79のいずれか一項記載の組成物、または請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物の、治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項97】
アルツハイマー病(AD)、ならびに例えば、軽度認知障害(MCI)、レーヴィ小体認知症、ダウン症候群、アミロイドーシスを伴う遺伝性脳出血(オランダ型);グアム・パーキンソン認知症複合;ならびに進行性核上麻痺、多発性硬化症などのアミロイド様タンパク質に基づくかまたは関連のある他の疾患;クロイツフェルト・ヤコブ病、パーキンソン病、HIV関連認知症、ALS(筋萎縮性側索硬化症)、封入体筋炎(IBM)、成人発症型糖尿病;老人性心アミロイドーシス;内分泌腫瘍、および黄斑変性症を含む他のものといった認知記憶能力の損失を特徴とする疾患または病状などの神経疾患を非限定的に含む疾患などの続発性アミロイドーシスおよび加齢性アミロイドーシスを含んだ、アミロイド斑形成と関連のある一群の疾患および障害であるアミロイドーシスを含む、アミロイドタンパク質もしくはアミロイド様タンパク質によって引き起こされるか、またはそれらと関連のある疾患および障害を、請求項1〜39のいずれか一項記載の抗体、特にモノクローナル抗体、またはそのような抗体を含む組成物もしくは混合物をそのような障害に冒された動物またはヒトに対して投与することによって、予防する、治療する、またはその影響を緩和するための方法であって、
そのような治療を必要とする動物、特に哺乳動物、より特にヒトに対して、請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体、または請求項76〜79のいずれか一項記載の組成物、または請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物の、治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項98】
アミロイドに関連した疾患または病状を呈している哺乳動物における認知記憶能力を保持または向上させるための方法であって、そのような治療を必要とする動物、特に哺乳動物、より特にヒトに対して、請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体、または請求項76〜79のいずれか一項記載の組成物、または請求項80〜85のいずれか一項記載の混合物の、治療的有効量を投与する段階を含む、方法。
【請求項99】
モノクローナル抗体またはモノクローナル抗体を含む組成物が治療的有効量で投与される、請求項98記載の方法。
【請求項100】
請求項1〜65のいずれか一項記載のモノクローナル抗体を産生するという点で特徴づけられるハイブリドーマ細胞株。
【請求項101】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生するという点で特徴づけられるハイブリドーマ細胞株であって、抗体が2005年12月01日にDSM ACC2752として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3によって産生される抗体の特徴的特性を有する、細胞株。
【請求項102】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生するという点で特徴づけられるハイブリドーマ細胞株であって、抗体が2005年12月01日にDSM ACC2750として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3-C2によって産生される抗体の特徴的特性を有する、細胞株。
【請求項103】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生するという点で特徴づけられるハイブリドーマ細胞株であって、抗体が2005年12月01日にDSM ACC2751として寄託されたハイブリドーマ細胞株FP 12H3-G2によって産生される抗体の特徴的特性を有する、細胞株。
【請求項104】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生するという点で特徴づけられるハイブリドーマ細胞株であって、抗体が2005年12月08日にDSM ACC2755として寄託されたハイブリドーマ細胞株ET 7E3によって産生される抗体の特徴的特性を有する、細胞株。
【請求項105】
任意の機能的に等価な抗体またはその機能的部分を含むモノクローナル抗体を産生するという点で特徴づけられるハイブリドーマ細胞株であって、抗体が2005年12月08日にDSM ACC2756として寄託されたハイブリドーマ細胞株EJ 7H3によって産生される抗体の特徴的特性を有する、細胞株。
【請求項106】
2005年12月01日にDSM ACC2752として寄託されたハイブリドーマ細胞株ハイブリドーマ細胞株FP 12H3。
【請求項107】
2005年12月01日にDSM ACC2750として寄託されたハイブリドーマ細胞株ハイブリドーマ細胞株FP 12H3-C2。
【請求項108】
2005年12月01日にDSM ACC2751として寄託されたハイブリドーマ細胞株ハイブリドーマ細胞株FP 12H3-G2。
【請求項109】
2005年12月08日にDSM ACC2755として寄託されたハイブリドーマ細胞株ハイブリドーマ細胞株ET 7E3。
【請求項110】
2005年12月08日にDSM ACC2756として寄託されたハイブリドーマ細胞株ハイブリドーマ細胞株EJ 7H3。
【請求項111】
試料中またはインサイチューのアミロイドタンパク質のエピトープに対するモノクローナル抗体またはその活性断片の免疫特異的結合を検出することを含む、患者におけるアミロイドに関連した疾患または病状の診断の方法であって、
(a)アミロイド抗原を含むことが疑われる試料または特定の身体部分もしくは身体部位を、本発明による、および本特許請求の範囲に前述した通りの抗体と接触させる段階であって、抗体がアミロイドタンパク質のエピトープと結合する、段階;
(b)抗体をアミロイド抗原と結合させて、免疫複合体を形成させる段階;
(c)免疫複合体の形成を検出する段階;ならびに
(d)試料または特定の身体部分もしくは部位における、免疫複合体の有無とアミロイド抗原の有無とを相関づける段階
を含む、方法。
【請求項112】
組織中のアミロイド生成斑の負荷(burden)の程度を決定する方法であって、
(a)調査中の組織を代表する試料を入手する段階;
(b)該試料を、請求項1〜65のいずれか一項記載の抗体を用いて、アミロイド抗原の存在に関して検査する段階;
(c)抗原と結合した抗体の量を決定する段階;および
(d)組織中の斑負荷を計算する段階
を含む、方法。
【請求項113】
段階(c)における免疫複合体の形成が、免疫複合体の有無がアミロイド抗原の有無と相関するように決定される、請求項112記載の方法。
【請求項114】
試料中またはインサイチューのアミロイドタンパク質のエピトープに対するモノクローナル抗体またはその活性断片の免疫特異的結合を検出することを含む、患者におけるアミロイドに関連した疾患または病状に対する素因を診断するための方法であって、
(a)アミロイド抗原を含むことが疑われる試料または特定の身体部分もしくは身体部位を、本発明による、および本特許請求の範囲に前述した通りの抗体と接触させる段階であって、抗体がアミロイドタンパク質のエピトープと結合する、段階;
(b)抗体をアミロイド抗原と結合させて、免疫複合体を形成させる段階;
(c)免疫複合体の形成を検出する段階;ならびに
(d)試料または特定の身体部分もしくは部位における、免疫複合体の有無とアミロイド抗原の有無とを相関づける段階;
(e)該免疫複合体の量を正常対照値と比較する段階、
を含み、該凝集物の量が正常対照値と比較して多いことにより、該患者がアミロイドに関連した疾患もしくは病状に、罹患しているかまたはそれを発症するリスクを有することが示される、方法。
【請求項115】
前記請求項のいずれか一項記載の抗体またはワクチン組成物による治療後の患者における微小残存病変(minimal residual disease)をモニタリングするための方法であって、
(a)アミロイド抗原を含むことが疑われる試料または特定の身体部分もしくは身体部位を、本発明による、および本特許請求の範囲に前述した通りの抗体と接触させる段階であって、抗体がアミロイドタンパク質のエピトープと結合する、段階;
(b)抗体をアミロイド抗原と結合させて、免疫複合体を形成させる段階;
(c)免疫複合体の形成を検出する段階;ならびに
(d)試料または特定の身体部分もしくは部位における、免疫複合体の有無とアミロイド抗原の有無とを相関づける段階;
(e)該免疫複合体の量を正常対照値と比較する段階
を含み、該凝集物の量が正常対照値と比較して多いことにより、該患者がさらに微小残存病変に罹患していることが示される、方法。
【請求項116】
前記請求項のいずれか一項記載の抗体またはワクチン組成物によって治療された患者の反応性を予測するための方法であって、
(a)アミロイド抗原を含むことが疑われる試料または特定の身体部分もしくは身体部位を、本発明による、および本特許請求の範囲に前述した通りの抗体と接触させる段階であって、抗体がアミロイドタンパク質のエピトープと結合する、段階;
(b)抗体をアミロイド抗原と結合させて、免疫複合体を形成させる段階;
(c)免疫複合体の形成を検出する段階;ならびに
(d)試料または特定の身体部分もしくは部位における、免疫複合体の有無とアミロイド抗原の有無とを相関づける段階;
(e)治療の開始の前および後の該免疫複合体の量を比較する段階
を含み、該凝集物の量が減少することにより、該患者が治療に反応する高い可能性を有することが示される、方法。
【請求項117】
請求項1〜65のいずれか一項記載の抗体を含む、アミロイドに関連した疾患および病状の検出および診断のための検査キット。
【請求項118】
本発明による1つまたは複数の抗体、および
抗体をアミロイド抗原と結合させて免疫複合体を形成させ、かつ免疫複合体の有無がアミロイド抗原の有無と相関するように免疫複合体の形成を検出する目的に用いるための説明書
を収容できる容器を含む、請求項114記載の検査キット。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3a】
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【図3b】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−187674(P2010−187674A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−39568(P2010−39568)
【出願日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【分割の表示】特願2008−544834(P2008−544834)の分割
【原出願日】平成18年12月8日(2006.12.8)
【出願人】(506027491)エーシー イミューン ソシエテ アノニム (14)
【Fターム(参考)】