治療装置およびその使用方法
本発明は、第1および第2の容器(3、5)と、各容器に共通の閉鎖エレメント(19)とを備えた容器アセンブリ(1)に関する。各容器は、容器の内側への入口となる開口部(7、9)を有している。容器アセンブリ(1)は、容器の開口部を堅固に閉鎖するよう、各容器を他の容器とは独立に閉鎖エレメントに対して選択的に固定する手段(21、23)をさらに備えている。閉鎖エレメントは、各容器に組み合わされた塗布具(31、33、35、37)を有し、前記開口部が閉鎖エレメントにより閉鎖されるとき、各塗布具は、組み合わされた容器の開口部を通って延びている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療装置およびそれを使用する方法に係り、限定はされないが、とりわけ、手の指の爪および足の指の爪のための容器アセンブリおよび当該アセンブリを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
巨爪症は、足の指の爪が異常に厚くなることであり、爪の基部から爪の自由端までが増大することである。巨爪症は、爪板における黄色またはわずかな茶色の色変化を伴っており、また、爪が隆起することもある。しばしば、親指(人間において一般に大きな足の指として知られている)の爪のみが冒されるが、しかし、親指の病気が他の爪にも同様に影響するかもしれない。過度の増大により、爪を切ることが困難になり、かつ、冒された爪の美容上の魅力が乏しくなる。厚くなった爪への圧力、例えば靴からの圧力はまた、痛みと不快感を生じさせるかもしれない。
【0003】
1つまたはそれ以上の原因があるかもしれないが、巨爪症は、爪の基質への損傷の後に発生する。
・ 強風または激しくつま先をぶつけることによる単発的かつ大きな外傷、または、浅い靴または足に履くものからの圧力による反復的かつ小さな外傷
・ 発疹または乾癬などの皮膚科学的な病気
・ 乏しい末梢循環
・ ダリエ症(毛包性角化症)などの全身性の病気
【0004】
爪の基質への外傷は、結果として過度に爪細胞(onycocytes)を形成することになり、そして、爪が爪床に沿って成長するにつれて爪が次第に厚くなる。爪の基部に近接する爪ひだが短くなり、また、新たに形成された細胞に対して、平らになるよう、すなわち細胞が通常の爪板の中にあるよう圧力を働かせることができなくなる。爪ひだと爪基質領域の中に大きな血管分布があることも明白である。爪基質はまた、増大した厚さの爪板に、表皮性の角質を形成し、このため、厚く、しかし柔らかい中間的な爪の層が形成される。
【0005】
爪鉤型症は、爪をより厚くするものであり、通常、爪の大きな湾曲を伴う。巨爪症と同様に、湾曲は爪の基質における損傷の結果であり、しばしば、長期間の真菌感染を伴う。このような症状は一般に親指において見られるが、しかし、手の指の爪と同様に、その他の足の指においても発生しうる。感染した爪は一般に、退色し(茶色がかった色になり)、溝が作られ、そして隆起する。そして、一側において他側よりも早く成長し、この結果、湾曲が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多様な足の指の爪の治療が現在利用可能であり、このような治療は、角質の破壊の蓄積により生じる足の指の爪の変色、爪の厚肉化、または汚染を、ニトロセルロースを基としたニス剤によって無効にし、隠し、または防ぐことを必要とする。最適な効果のための完全な治療法は、以下の事項を含んでいる必要がある。
・ 厚肉化した爪の角質の創面切除
・ 退色した角質の化学的除去および/または退色した角質の漂白
・ ニス剤被覆による爪の保護および退色のマスキング
【0007】
従来技術による治療装置において、これらの3つの段階全てを行うことができるものはない。
【0008】
本発明は、手の指の爪および足の指の爪の病気の治療をより便利に行うことができる容器アセンブリおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による第1の側面は、第1および第2の容器と、各容器に共通の閉鎖エレメントとを備えた容器アセンブリを提供する。各容器は容器の内側への入口となる開口部を有し、容器アセンブリは、容器の開口部を堅固に閉鎖するよう、各容器を他の容器とは独立に閉鎖エレメントに対して選択的に固定する手段をさらに備え、閉鎖エレメントは、第1の容器に組み合わされた第1の塗布具と、第2の容器に組み合わされた第2の塗布具とを有し、前記開口部が閉鎖エレメントにより閉鎖されるとき、各塗布具は、組み合わされた容器の開口部を通って延びている。
【0010】
2つの容器のうちの1つを、退色した角質を化学的に除去し、および/または退色した角質を漂白するための合成物を収容するために用いることができる。他の容器は、爪を保護し、ことによっては退色を覆い隠す被覆剤を含むことができる。使用中、第1の容器が、容器アセンブリの残りの部分から取り外されることが理解されるであろう。この容器の中身は、第1の塗布具により爪に塗布される。第2の容器は、閉鎖エレメントに固定されたままであり、使用者により保持されている。このため使用者は、第1の塗布具をより容易に手で扱うことができる。第1の容器の中身が爪に塗布されると、第1の容器は閉鎖エレメントに再び固定され、これによって第1の容器が閉鎖される。次に、第2の容器が閉鎖エレメントから取り外され、第2の容器の中身が第2の塗布具により爪に塗布される。この工程の間、第1の容器は保持されており、このため、使用者は第2の塗布具をより容易に手で扱うことができる。そして、第2の容器の中身が爪に塗布されると、第2の容器は閉鎖エレメントに再び固定され、これによって第2の容器がる閉鎖される。第1および第2の容器の中に保持される合成物の量は、この工程を同一の爪および/またはその他の爪に数回繰り返すことができるような量となっている。
【0011】
付け加えられた従属請求項2乃至12に示されているように、本発明の第1の側面におけるさらなる特徴がもたらされる。
【0012】
本発明の第2の側面は、付け加えられた請求項13に示される方法を提供する。
本発明の第3の側面は、付け加えられた請求項14に示される方法を提供する。
付け加えられた従属請求項15乃至17に示されているように、本発明の第2および第3の側面におけるさらなる特徴がもたらされる。
【0013】
本発明の第4の側面は、付け加えられた独立請求項18に示される容器アセンブリを提供する。
付け加えられた従属請求項19乃至31に示されているように、本発明の第4の側面におけるさらなる特徴がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の形態は、以下の図を参照して説明される。
【図1】図1は、閉鎖されている形状に配置された本発明の第1の実施の形態を示す斜視図。
【図2】図2は、開いている形状に配置された第1の実施の形態を示す斜視図。
【図2a】図2aは、第1の実施の形態のうち図2において円Aの印をつけた部分を示す拡大図。
【図3】図3は、第1の実施の形態を示す側面図。
【図3a】図3aは、第1の実施の形態を示す端面図。
【図4】図4は、第1の実施の形態を示す正面図。
【図5】図5は、第1の実施の形態を示す正面断面図。
【図6】図6は、第1の実施の形態において、第1の容器を示す側面図。
【図6a】図6aは、第1の実施の形態のうち図6において円Aの印をつけた部分を示す拡大図。
【図7】図7は、第1の実施の形態において、第2の容器を示す側面図。
【図8】図8は、閉鎖されている形状で配置された本発明の第2の実施の形態を示す斜視図。
【図9】図9は、第2の実施の形態を示す正面断面図。
【図10】図10は、第2の実施の形態において、第2の容器を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
付随する図である図1から図7により、本発明による第1の治療装置1が示されている。治療装置1は、使用中に使用者の身体の一部(例えば、手の指の爪または足の指の爪)に塗布される第1および第2の容器3、5を備えている。
【0016】
容器3、5は異なる形状を有しているが、しかし、どちらも概して円筒形であり、かつ同様の長さと直径とを有している限りにおいて、容器3、5は外見が類似している。付随する図の図3、4および5に、2つの容器3、5の形状がほぼ明確に示されている。各容器3、5は、一端が閉鎖されるよう、一端において先細になっている。一方、反対側の端部は、開口部7、9を有しており、これによって、容器3、5の内側11、13への入口が得られる(図6および7参照)。
【0017】
各容器3、5の開口部7、9は、円筒形に成形された首部15、17により囲まれており、この首部15、17は、容器3、5のその他の部分の外径よりも小さな外径を有している。首部は、概して円筒形に成形された閉鎖エレメント19(詳細は以下に記載されている)を収容するために設けられている。容器が閉鎖エレメントにより閉鎖されるとき、2つの部品が、各部品の円筒形の外側表面の接合部における不連続性または段を生じさせることなく互いに隣接するよう、容器および閉鎖エレメントの寸法および輪郭が定められている。言い換えれば、閉鎖エレメントの外側の表面は、組み合わされた容器の外側の表面との間で、滑らかな輪郭線を形成している。これによって、閉鎖エレメントと容器の結合体は、好ましい美的な外見を有することができる。また、例えば肌に接したポケットに入れて運ばれるとき、この組み合わせ方は、使用者にとって快適なものとなる。また、この組み合わせ方は、一般的な操作の間に容器が不注意に開く危険を低減する。
【0018】
各容器3、5の首部15、17において、円筒形の外側表面は雄ねじ21を有しており、この雄ねじ21は、閉鎖エレメント19の円筒形の内側表面に設けられた雌ねじ23にねじ式に係合する。以下の記述により理解されるように、閉鎖エレメント19は、これによって各容器3、5に堅固に締結される。
【0019】
閉鎖エレメント19は、概して円筒形の形状を含む本体部25を有している。本体部25の各端部において、円筒形の内側の表面は、上述のねじ23を有しており、これによって、第1の容器3が閉鎖エレメント19の一端にねじ式に固定される。一方、第2の容器5は閉鎖エレメントの他端にねじ式に固定される。
【0020】
各首部15、17の周りに、ガスケット(図示せず)が設けられており、これによって、本体部25と、組み合わされた容器3、5との間に封止がもたらされる。ガスケットを備えることは、保管の間に容器3、5の中身が漏れ、または乾燥するの防ぐことの助けとなる。それでもやはり、容器3、5の内側での余分な内部圧力を和らげるため、適切なガス抜き手段が設けられている。このガス抜き手段は、雄ねじ21においてスロットまたは切れ目43の形状をとっており、このスロットまたは切れ目43は、首部15、17の範囲に沿って延びている。スロットは、首部15に沿って長さ方向に延びているが(図2参照)、しかしその代わりに、首部15、17に沿ってらせん状に延びていてもよい。
【0021】
本体部25に設けられた雌ねじ23は、追加で、または雄ねじ21のガス抜き手段の代わりとして、同様のガス抜き手段を有していてもよい。ねじ山を横切るよう延びるスロットを備えることにより、容器3、5がねじにより閉鎖エレメント19に係合しているときであっても、圧力下のガスが通ることができる小さな隙間がもたらされることが理解されるであろう。スロット、溝または隙間を、首部15、17または本体部25の中に設けていてもよく、これによって、圧力下のガス(すなわち、外側の大気圧を超過しているガス)を各容器3、5の内側からねじのスロットへ通すことができ、また、このガスを本体部25を通して雰囲気へ流すことができる。
【0022】
閉鎖エレメント19の内側を横切って、第1および第2の側壁27、29が延びており、これによって、その対向する端部の間で閉鎖エレメント19の内側に流体が通じるのが防がれている(図5参照)。側壁27、29は、雌ねじ23に対応して配置されており、この場合、各容器3、5が閉鎖エレメント19に対して閉鎖位置にねじこまれるとき、壁27、29は首部15、17の自由端に隣接する。このことにより、組み合わされた容器3、5を封止し、かつ閉鎖することができる。
【0023】
各壁27、29の中心から、細長い棒31、33が延びている。側壁27、29に組み合わされた各棒31、33の配置、および棒の長さおよび断面寸法/形状は、各棒31、33が、それが組み合わされた容器3,5の首部15、17を通って延びるよう設定されている。これによって、容器3、5が閉鎖エレメント19により閉鎖されるとき、棒31、33を前記容器3、5の内側11、13に配置することができる。各棒31、33は、組み合わされる側壁27、29および閉鎖エレメント19の残りの部分と一体に形成されていてもよく、また、組み合わされる側壁27、29に適切な手段(例えば、接着剤)によって連結された独立の部品であってもよい。
【0024】
棒31、33の端部のうち側壁27、29から遠位にある端部は、適切な塗布具を有している。塗布具は、適切な手段(例えば、接着剤)により棒に固定されており、また塗布具は、塗布具により運ばれ塗布される合成物/物質のタイプに応じて選択されている。第1の容器3内に保持されるよう設けられる塗布具は、弾性的に変形可能なワイパー35からなる。ワイパー35は、雌鹿の足の形状を有している。第2の容器5内に保管されるよう設けられる塗布具は、ブラシ37からなる。棒と塗布具とが組み合わされた長さのため、塗布具は、組み合わされた容器の端部のうち、容器の開口部7、9から遠位にある端部に位置することができる。
【0025】
本体部25の1つの特定の端部が2つの容器3、5のうち1つのみと結合可能となることを確実にするため、適切な機構が設けられていてもよい。例えば、首部15、17が異なる直径を有していてもよく、および/または、容器3、5において、ねじ山21のピッチが異なっていてもよい。これらの例において、閉鎖エレメント19の本体部25の各端部は、それと組み合わされる容器3、5に取り付けられるよう造られている。例えば、容器3、5で異なるねじ山が設けられている場合、本体部25における各雌ねじ23もまた、各雌ねじ23が組み合わされる容器3、5と適切に対になるよう、異なるものからなっている。異なるピッチのねじ同士が互いにねじ係合できないことは容易に理解される。従って、容器3、5が本体部25の不適切な端部と結合するのが防がれる。
【0026】
閉鎖エレメントの本体部25の1つの特定の端部にどちらの容器3、5が収容されるのかを使用者に示すため、表示手段が設けられていてもよい。例えば、カラーコードが使用される。この場合、閉鎖エレメントの本体部25の各端部は異なる色を有しており、各端部の色は、組み合わされる容器3、5の色と同一になっている。
【0027】
閉鎖エレメントの本体部25は、装置1に関連する商品名を表示するための領域39を有している。
【0028】
治療装置1はさらに、その外面上に設けられた研磨用の領域を備えている。研磨用の領域は十分に粗く、これによって、爪の角質を容易に創面切除することができる。研磨用の領域は、装置1の外面上のどこに配置されていてもよいが、好ましくは、研磨用の領域は、付随する図において示されているように、装置の一端に配置されている。
【0029】
とりわけ図2および図2aを参照することにより、装置1が、第1の容器3の端部のうち容器3の開口部7から遠位にある端部に配置された研磨用の領域41を有していることが見てとれる。研磨用の領域41は平らであり、かつ研磨用の領域41は、装置1の長さ方向のアクセスが(研磨用の領域41に対して垂直に延びるよりもむしろ)研磨用の領域41に対して一定の角度となるよう配置されている。装置1の端部において研磨用の領域41が角度をつけられて配置されていることより、最適な快適さで研磨用の領域41を使用することができる。例えば、使用者は片方の手に装置1をペン/鉛筆のように保持し、そして他方の手の指の爪に対して研磨用の領域41を便利よくこすることができる。
【0030】
研磨用の領域41を、装置1の両端に設けてもよい。
【0031】
領域41の研磨性は、治療装置1の表面を小さく隆起した多数のエレメントにより成型することによってもたらされ得る。この結果、でこぼこにされた表面が得られる。若しくは、研磨用の領域41を、装置1からもともと別個の、かつ、適切な手段(例えば接着剤)により装置1の外面に固定された研磨用当て板として設けてもよい。研磨用当て板を形成することができる適切な材料は、カーボランダム、エッチングされた金属、ダイヤモンドエッチングされた金属および紙やすりなどである。
【0032】
容器3、5および閉鎖エレメント19(棒31、33を含む)は、PP、PE、ABS、SAN、PET、PETGなどの何らかの適切なプラスチック材料から形成されていてもよい。塗布具35、37は、組み合わされる棒31、33とは異なる材料から形成されていてもよい。例えば、ワイパー35はTPE、POMまたはナイロン(登録商標)から形成されていてもよい。または、容器3、5は、ガラスから形成されていてもよい。このことは、容器3、5が閉鎖されているままであっても容器の中身を見られるということが使用者にとっての利益または助けとなる場合に、とりわけ好都合である。例えば、容器3、5が爪のニス剤を保持している場合などである。
【0033】
治療装置1を形成するのに用いられる材料のタイプは、一つには、容器3、5によって保持される合成物/物質に依存している。例えば、溶剤ベースのニス剤を保持する場合、プラスチックの容器よりもガラスの容器のほうがより適切である。
【0034】
第1の容器3は、角質溶解性の薬剤または漂白剤を含んでいてもよい。または、第1の容器は、角質溶解性の薬剤と漂白剤を両方含んでいてもよい。角質溶解性の薬剤は、退色した角質を化学的に破壊し、そして取り除くものとして理解される。一方、漂白剤は、残留している退色した角質の色を白くするよう働く。角質溶解性の薬剤として、尿素またはヒドロキシ酸を用いることができる。ヒドロキシ酸は、例えばサリチル酸または乳酸である。漂白剤として、過酸化水素を用いることができる。
【0035】
第1の容器に組み合わされるワイパー塗布具35は、とりわけ、角質溶解性の薬剤および/または漂白剤を輸送および塗布するために採用される。合成物をゲル状で提供することにより、塗布を容易にすることができる。
【0036】
第2の容器5は、溶媒ベースまたは水ベースなどからなる被覆用ニス剤を含んでいる。第2の容器5はまた、蛍光増白剤を含んでいてもよい。
【0037】
治療装置1を使用する場合、はじめに、研磨用の領域41が、厚くなった爪の角質を物理的に取り除くために使用される。次に、第1の容器3からの治療用のゲルが、ワイパー35により治療中の爪に塗布される。最後に、第2の容器からの被覆用のニス剤が、ブラシ37により爪に塗布される。
【0038】
本発明は、上述の特定の形態に限られない。当業者にとっては、その他の配置、適切な材料、および合成物が明らかである。例えば、付随する図である図8、9および10により、変形された治療装置101が示されている。変形された治療装置101は、第2の容器105が、治療装置101の長さ方向の軸に直交する平面内に横たわる平らにされた端部106を有するよう変更されている点が異なるのみであり、その他の形態は第1の治療装置1と同一である。平らにされた端部106により、治療装置を鉛直方向に真っ直ぐ立てることができる(すなわち、治療装置の長さ方向の軸が鉛直方向に向くようにすることができる)。第2の容器105の中身が塗布されているときに、このことが有利であることが理解される。言い換えれば、端部106により、たとえ開かれている場合であっても、第2の容器105を水平面上に配置することができ、このことにより、潜在的に治療を必要としている使用者の手によって前記容器105を保持する義務を不要にすることができる。さらなる変形として、第1の容器の端部を同様の方法により平らにしてもよい。
【技術分野】
【0001】
本発明は、治療装置およびそれを使用する方法に係り、限定はされないが、とりわけ、手の指の爪および足の指の爪のための容器アセンブリおよび当該アセンブリを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
巨爪症は、足の指の爪が異常に厚くなることであり、爪の基部から爪の自由端までが増大することである。巨爪症は、爪板における黄色またはわずかな茶色の色変化を伴っており、また、爪が隆起することもある。しばしば、親指(人間において一般に大きな足の指として知られている)の爪のみが冒されるが、しかし、親指の病気が他の爪にも同様に影響するかもしれない。過度の増大により、爪を切ることが困難になり、かつ、冒された爪の美容上の魅力が乏しくなる。厚くなった爪への圧力、例えば靴からの圧力はまた、痛みと不快感を生じさせるかもしれない。
【0003】
1つまたはそれ以上の原因があるかもしれないが、巨爪症は、爪の基質への損傷の後に発生する。
・ 強風または激しくつま先をぶつけることによる単発的かつ大きな外傷、または、浅い靴または足に履くものからの圧力による反復的かつ小さな外傷
・ 発疹または乾癬などの皮膚科学的な病気
・ 乏しい末梢循環
・ ダリエ症(毛包性角化症)などの全身性の病気
【0004】
爪の基質への外傷は、結果として過度に爪細胞(onycocytes)を形成することになり、そして、爪が爪床に沿って成長するにつれて爪が次第に厚くなる。爪の基部に近接する爪ひだが短くなり、また、新たに形成された細胞に対して、平らになるよう、すなわち細胞が通常の爪板の中にあるよう圧力を働かせることができなくなる。爪ひだと爪基質領域の中に大きな血管分布があることも明白である。爪基質はまた、増大した厚さの爪板に、表皮性の角質を形成し、このため、厚く、しかし柔らかい中間的な爪の層が形成される。
【0005】
爪鉤型症は、爪をより厚くするものであり、通常、爪の大きな湾曲を伴う。巨爪症と同様に、湾曲は爪の基質における損傷の結果であり、しばしば、長期間の真菌感染を伴う。このような症状は一般に親指において見られるが、しかし、手の指の爪と同様に、その他の足の指においても発生しうる。感染した爪は一般に、退色し(茶色がかった色になり)、溝が作られ、そして隆起する。そして、一側において他側よりも早く成長し、この結果、湾曲が生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
多様な足の指の爪の治療が現在利用可能であり、このような治療は、角質の破壊の蓄積により生じる足の指の爪の変色、爪の厚肉化、または汚染を、ニトロセルロースを基としたニス剤によって無効にし、隠し、または防ぐことを必要とする。最適な効果のための完全な治療法は、以下の事項を含んでいる必要がある。
・ 厚肉化した爪の角質の創面切除
・ 退色した角質の化学的除去および/または退色した角質の漂白
・ ニス剤被覆による爪の保護および退色のマスキング
【0007】
従来技術による治療装置において、これらの3つの段階全てを行うことができるものはない。
【0008】
本発明は、手の指の爪および足の指の爪の病気の治療をより便利に行うことができる容器アセンブリおよび方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明による第1の側面は、第1および第2の容器と、各容器に共通の閉鎖エレメントとを備えた容器アセンブリを提供する。各容器は容器の内側への入口となる開口部を有し、容器アセンブリは、容器の開口部を堅固に閉鎖するよう、各容器を他の容器とは独立に閉鎖エレメントに対して選択的に固定する手段をさらに備え、閉鎖エレメントは、第1の容器に組み合わされた第1の塗布具と、第2の容器に組み合わされた第2の塗布具とを有し、前記開口部が閉鎖エレメントにより閉鎖されるとき、各塗布具は、組み合わされた容器の開口部を通って延びている。
【0010】
2つの容器のうちの1つを、退色した角質を化学的に除去し、および/または退色した角質を漂白するための合成物を収容するために用いることができる。他の容器は、爪を保護し、ことによっては退色を覆い隠す被覆剤を含むことができる。使用中、第1の容器が、容器アセンブリの残りの部分から取り外されることが理解されるであろう。この容器の中身は、第1の塗布具により爪に塗布される。第2の容器は、閉鎖エレメントに固定されたままであり、使用者により保持されている。このため使用者は、第1の塗布具をより容易に手で扱うことができる。第1の容器の中身が爪に塗布されると、第1の容器は閉鎖エレメントに再び固定され、これによって第1の容器が閉鎖される。次に、第2の容器が閉鎖エレメントから取り外され、第2の容器の中身が第2の塗布具により爪に塗布される。この工程の間、第1の容器は保持されており、このため、使用者は第2の塗布具をより容易に手で扱うことができる。そして、第2の容器の中身が爪に塗布されると、第2の容器は閉鎖エレメントに再び固定され、これによって第2の容器がる閉鎖される。第1および第2の容器の中に保持される合成物の量は、この工程を同一の爪および/またはその他の爪に数回繰り返すことができるような量となっている。
【0011】
付け加えられた従属請求項2乃至12に示されているように、本発明の第1の側面におけるさらなる特徴がもたらされる。
【0012】
本発明の第2の側面は、付け加えられた請求項13に示される方法を提供する。
本発明の第3の側面は、付け加えられた請求項14に示される方法を提供する。
付け加えられた従属請求項15乃至17に示されているように、本発明の第2および第3の側面におけるさらなる特徴がもたらされる。
【0013】
本発明の第4の側面は、付け加えられた独立請求項18に示される容器アセンブリを提供する。
付け加えられた従属請求項19乃至31に示されているように、本発明の第4の側面におけるさらなる特徴がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
本発明の形態は、以下の図を参照して説明される。
【図1】図1は、閉鎖されている形状に配置された本発明の第1の実施の形態を示す斜視図。
【図2】図2は、開いている形状に配置された第1の実施の形態を示す斜視図。
【図2a】図2aは、第1の実施の形態のうち図2において円Aの印をつけた部分を示す拡大図。
【図3】図3は、第1の実施の形態を示す側面図。
【図3a】図3aは、第1の実施の形態を示す端面図。
【図4】図4は、第1の実施の形態を示す正面図。
【図5】図5は、第1の実施の形態を示す正面断面図。
【図6】図6は、第1の実施の形態において、第1の容器を示す側面図。
【図6a】図6aは、第1の実施の形態のうち図6において円Aの印をつけた部分を示す拡大図。
【図7】図7は、第1の実施の形態において、第2の容器を示す側面図。
【図8】図8は、閉鎖されている形状で配置された本発明の第2の実施の形態を示す斜視図。
【図9】図9は、第2の実施の形態を示す正面断面図。
【図10】図10は、第2の実施の形態において、第2の容器を示す側面図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
付随する図である図1から図7により、本発明による第1の治療装置1が示されている。治療装置1は、使用中に使用者の身体の一部(例えば、手の指の爪または足の指の爪)に塗布される第1および第2の容器3、5を備えている。
【0016】
容器3、5は異なる形状を有しているが、しかし、どちらも概して円筒形であり、かつ同様の長さと直径とを有している限りにおいて、容器3、5は外見が類似している。付随する図の図3、4および5に、2つの容器3、5の形状がほぼ明確に示されている。各容器3、5は、一端が閉鎖されるよう、一端において先細になっている。一方、反対側の端部は、開口部7、9を有しており、これによって、容器3、5の内側11、13への入口が得られる(図6および7参照)。
【0017】
各容器3、5の開口部7、9は、円筒形に成形された首部15、17により囲まれており、この首部15、17は、容器3、5のその他の部分の外径よりも小さな外径を有している。首部は、概して円筒形に成形された閉鎖エレメント19(詳細は以下に記載されている)を収容するために設けられている。容器が閉鎖エレメントにより閉鎖されるとき、2つの部品が、各部品の円筒形の外側表面の接合部における不連続性または段を生じさせることなく互いに隣接するよう、容器および閉鎖エレメントの寸法および輪郭が定められている。言い換えれば、閉鎖エレメントの外側の表面は、組み合わされた容器の外側の表面との間で、滑らかな輪郭線を形成している。これによって、閉鎖エレメントと容器の結合体は、好ましい美的な外見を有することができる。また、例えば肌に接したポケットに入れて運ばれるとき、この組み合わせ方は、使用者にとって快適なものとなる。また、この組み合わせ方は、一般的な操作の間に容器が不注意に開く危険を低減する。
【0018】
各容器3、5の首部15、17において、円筒形の外側表面は雄ねじ21を有しており、この雄ねじ21は、閉鎖エレメント19の円筒形の内側表面に設けられた雌ねじ23にねじ式に係合する。以下の記述により理解されるように、閉鎖エレメント19は、これによって各容器3、5に堅固に締結される。
【0019】
閉鎖エレメント19は、概して円筒形の形状を含む本体部25を有している。本体部25の各端部において、円筒形の内側の表面は、上述のねじ23を有しており、これによって、第1の容器3が閉鎖エレメント19の一端にねじ式に固定される。一方、第2の容器5は閉鎖エレメントの他端にねじ式に固定される。
【0020】
各首部15、17の周りに、ガスケット(図示せず)が設けられており、これによって、本体部25と、組み合わされた容器3、5との間に封止がもたらされる。ガスケットを備えることは、保管の間に容器3、5の中身が漏れ、または乾燥するの防ぐことの助けとなる。それでもやはり、容器3、5の内側での余分な内部圧力を和らげるため、適切なガス抜き手段が設けられている。このガス抜き手段は、雄ねじ21においてスロットまたは切れ目43の形状をとっており、このスロットまたは切れ目43は、首部15、17の範囲に沿って延びている。スロットは、首部15に沿って長さ方向に延びているが(図2参照)、しかしその代わりに、首部15、17に沿ってらせん状に延びていてもよい。
【0021】
本体部25に設けられた雌ねじ23は、追加で、または雄ねじ21のガス抜き手段の代わりとして、同様のガス抜き手段を有していてもよい。ねじ山を横切るよう延びるスロットを備えることにより、容器3、5がねじにより閉鎖エレメント19に係合しているときであっても、圧力下のガスが通ることができる小さな隙間がもたらされることが理解されるであろう。スロット、溝または隙間を、首部15、17または本体部25の中に設けていてもよく、これによって、圧力下のガス(すなわち、外側の大気圧を超過しているガス)を各容器3、5の内側からねじのスロットへ通すことができ、また、このガスを本体部25を通して雰囲気へ流すことができる。
【0022】
閉鎖エレメント19の内側を横切って、第1および第2の側壁27、29が延びており、これによって、その対向する端部の間で閉鎖エレメント19の内側に流体が通じるのが防がれている(図5参照)。側壁27、29は、雌ねじ23に対応して配置されており、この場合、各容器3、5が閉鎖エレメント19に対して閉鎖位置にねじこまれるとき、壁27、29は首部15、17の自由端に隣接する。このことにより、組み合わされた容器3、5を封止し、かつ閉鎖することができる。
【0023】
各壁27、29の中心から、細長い棒31、33が延びている。側壁27、29に組み合わされた各棒31、33の配置、および棒の長さおよび断面寸法/形状は、各棒31、33が、それが組み合わされた容器3,5の首部15、17を通って延びるよう設定されている。これによって、容器3、5が閉鎖エレメント19により閉鎖されるとき、棒31、33を前記容器3、5の内側11、13に配置することができる。各棒31、33は、組み合わされる側壁27、29および閉鎖エレメント19の残りの部分と一体に形成されていてもよく、また、組み合わされる側壁27、29に適切な手段(例えば、接着剤)によって連結された独立の部品であってもよい。
【0024】
棒31、33の端部のうち側壁27、29から遠位にある端部は、適切な塗布具を有している。塗布具は、適切な手段(例えば、接着剤)により棒に固定されており、また塗布具は、塗布具により運ばれ塗布される合成物/物質のタイプに応じて選択されている。第1の容器3内に保持されるよう設けられる塗布具は、弾性的に変形可能なワイパー35からなる。ワイパー35は、雌鹿の足の形状を有している。第2の容器5内に保管されるよう設けられる塗布具は、ブラシ37からなる。棒と塗布具とが組み合わされた長さのため、塗布具は、組み合わされた容器の端部のうち、容器の開口部7、9から遠位にある端部に位置することができる。
【0025】
本体部25の1つの特定の端部が2つの容器3、5のうち1つのみと結合可能となることを確実にするため、適切な機構が設けられていてもよい。例えば、首部15、17が異なる直径を有していてもよく、および/または、容器3、5において、ねじ山21のピッチが異なっていてもよい。これらの例において、閉鎖エレメント19の本体部25の各端部は、それと組み合わされる容器3、5に取り付けられるよう造られている。例えば、容器3、5で異なるねじ山が設けられている場合、本体部25における各雌ねじ23もまた、各雌ねじ23が組み合わされる容器3、5と適切に対になるよう、異なるものからなっている。異なるピッチのねじ同士が互いにねじ係合できないことは容易に理解される。従って、容器3、5が本体部25の不適切な端部と結合するのが防がれる。
【0026】
閉鎖エレメントの本体部25の1つの特定の端部にどちらの容器3、5が収容されるのかを使用者に示すため、表示手段が設けられていてもよい。例えば、カラーコードが使用される。この場合、閉鎖エレメントの本体部25の各端部は異なる色を有しており、各端部の色は、組み合わされる容器3、5の色と同一になっている。
【0027】
閉鎖エレメントの本体部25は、装置1に関連する商品名を表示するための領域39を有している。
【0028】
治療装置1はさらに、その外面上に設けられた研磨用の領域を備えている。研磨用の領域は十分に粗く、これによって、爪の角質を容易に創面切除することができる。研磨用の領域は、装置1の外面上のどこに配置されていてもよいが、好ましくは、研磨用の領域は、付随する図において示されているように、装置の一端に配置されている。
【0029】
とりわけ図2および図2aを参照することにより、装置1が、第1の容器3の端部のうち容器3の開口部7から遠位にある端部に配置された研磨用の領域41を有していることが見てとれる。研磨用の領域41は平らであり、かつ研磨用の領域41は、装置1の長さ方向のアクセスが(研磨用の領域41に対して垂直に延びるよりもむしろ)研磨用の領域41に対して一定の角度となるよう配置されている。装置1の端部において研磨用の領域41が角度をつけられて配置されていることより、最適な快適さで研磨用の領域41を使用することができる。例えば、使用者は片方の手に装置1をペン/鉛筆のように保持し、そして他方の手の指の爪に対して研磨用の領域41を便利よくこすることができる。
【0030】
研磨用の領域41を、装置1の両端に設けてもよい。
【0031】
領域41の研磨性は、治療装置1の表面を小さく隆起した多数のエレメントにより成型することによってもたらされ得る。この結果、でこぼこにされた表面が得られる。若しくは、研磨用の領域41を、装置1からもともと別個の、かつ、適切な手段(例えば接着剤)により装置1の外面に固定された研磨用当て板として設けてもよい。研磨用当て板を形成することができる適切な材料は、カーボランダム、エッチングされた金属、ダイヤモンドエッチングされた金属および紙やすりなどである。
【0032】
容器3、5および閉鎖エレメント19(棒31、33を含む)は、PP、PE、ABS、SAN、PET、PETGなどの何らかの適切なプラスチック材料から形成されていてもよい。塗布具35、37は、組み合わされる棒31、33とは異なる材料から形成されていてもよい。例えば、ワイパー35はTPE、POMまたはナイロン(登録商標)から形成されていてもよい。または、容器3、5は、ガラスから形成されていてもよい。このことは、容器3、5が閉鎖されているままであっても容器の中身を見られるということが使用者にとっての利益または助けとなる場合に、とりわけ好都合である。例えば、容器3、5が爪のニス剤を保持している場合などである。
【0033】
治療装置1を形成するのに用いられる材料のタイプは、一つには、容器3、5によって保持される合成物/物質に依存している。例えば、溶剤ベースのニス剤を保持する場合、プラスチックの容器よりもガラスの容器のほうがより適切である。
【0034】
第1の容器3は、角質溶解性の薬剤または漂白剤を含んでいてもよい。または、第1の容器は、角質溶解性の薬剤と漂白剤を両方含んでいてもよい。角質溶解性の薬剤は、退色した角質を化学的に破壊し、そして取り除くものとして理解される。一方、漂白剤は、残留している退色した角質の色を白くするよう働く。角質溶解性の薬剤として、尿素またはヒドロキシ酸を用いることができる。ヒドロキシ酸は、例えばサリチル酸または乳酸である。漂白剤として、過酸化水素を用いることができる。
【0035】
第1の容器に組み合わされるワイパー塗布具35は、とりわけ、角質溶解性の薬剤および/または漂白剤を輸送および塗布するために採用される。合成物をゲル状で提供することにより、塗布を容易にすることができる。
【0036】
第2の容器5は、溶媒ベースまたは水ベースなどからなる被覆用ニス剤を含んでいる。第2の容器5はまた、蛍光増白剤を含んでいてもよい。
【0037】
治療装置1を使用する場合、はじめに、研磨用の領域41が、厚くなった爪の角質を物理的に取り除くために使用される。次に、第1の容器3からの治療用のゲルが、ワイパー35により治療中の爪に塗布される。最後に、第2の容器からの被覆用のニス剤が、ブラシ37により爪に塗布される。
【0038】
本発明は、上述の特定の形態に限られない。当業者にとっては、その他の配置、適切な材料、および合成物が明らかである。例えば、付随する図である図8、9および10により、変形された治療装置101が示されている。変形された治療装置101は、第2の容器105が、治療装置101の長さ方向の軸に直交する平面内に横たわる平らにされた端部106を有するよう変更されている点が異なるのみであり、その他の形態は第1の治療装置1と同一である。平らにされた端部106により、治療装置を鉛直方向に真っ直ぐ立てることができる(すなわち、治療装置の長さ方向の軸が鉛直方向に向くようにすることができる)。第2の容器105の中身が塗布されているときに、このことが有利であることが理解される。言い換えれば、端部106により、たとえ開かれている場合であっても、第2の容器105を水平面上に配置することができ、このことにより、潜在的に治療を必要としている使用者の手によって前記容器105を保持する義務を不要にすることができる。さらなる変形として、第1の容器の端部を同様の方法により平らにしてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2の容器と、各容器に共通の閉鎖エレメントとを備えた容器アセンブリであって、
各容器は容器の内側への入口となる開口部を有し、
容器アセンブリは、容器の開口部を堅固に閉鎖するよう、各容器を他の容器とは独立に閉鎖エレメントに対して選択的に固定する手段をさらに備え、
閉鎖エレメントは、第1の容器に組み合わされた第1の塗布具と、第2の容器に組み合わされた第2の塗布具とを有し、
前記開口部が閉鎖エレメントにより閉鎖されるとき、各塗布具は、組み合わされた容器の開口部を通って延びていることを特徴とする容器アセンブリ。
【請求項2】
閉鎖エレメントは、反対の方向に延びる2つの塗布具を有することを特徴とする請求項1に記載の容器アセンブリ。
【請求項3】
前記塗布具のうちの1つは、ブラシを有することを特徴とする請求項2に記載の容器アセンブリ。
【請求項4】
前記塗布具のうちの1つは、ワイパーを有することを特徴とする請求項2または3に記載の容器アセンブリ。
【請求項5】
容器アセンブリは、通気手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項6】
少なくとも前記容器のうちの1つは、前記通気手段を有していることを特徴とする請求項5に記載の容器アセンブリ。
【請求項7】
前記通気手段は、前記容器のうちの1つを閉鎖エレメントに固定するためにねじを横切る溝を有していることを特徴とする請求項5または6に記載の容器アセンブリ。
【請求項8】
研磨用のエレメントを有する治療用の表面をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項9】
研磨用のエレメントは、容器アセンブリの残りの部分に固定された当て板として設けられていることを特徴とする請求項8に記載の容器アセンブリ。
【請求項10】
容器アセンブリは、細長い円筒形の形状を有し、研磨用のエレメントは、容器アセンブリの一端に配置されていることを特徴とする請求項8または9に記載の容器アセンブリ。
【請求項11】
研磨用のエレメントは、容器アセンブリの長さ方向の軸に対して所定の角度を有する平面内に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の容器アセンブリ。
【請求項12】
研磨用のエレメントは、カーボランダム、エッチングされた金属、ダイヤモンドエッチングされた金属および紙やすりから形成されることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の容器アセンブリを使用する方法であって、
組み合わされた塗布具によって、前記第1の容器に蓄えられた第1の物質を使用者の身体の領域に塗布する工程と、
組み合わされた塗布具によって、前記第2の容器に蓄えられた第2の物質を前記身体の領域に塗布する工程とを備えたことを特徴とする容器アセンブリの使用方法。
【請求項14】
請求項8乃至12のいずれかに記載の容器アセンブリを使用する方法であって、
組み合わされた塗布具によって、前記第1の容器に蓄えられた第1の物質を使用者の身体の領域に塗布する工程と、
組み合わされた塗布具によって、前記容器に蓄えられた第2の物質を前記身体の領域に塗布する工程とを備え、
前記第1の物質を塗布する前に、前記身体の領域が研磨用のエレメントによりこすられることを特徴とする容器アセンブリの使用方法。
【請求項15】
身体の領域は、足の爪の指または手の指の爪であることを特徴とする請求項13または14に記載の容器アセンブリの使用方法。
【請求項16】
前記容器のうち少なくとも1つに蓄えられている物質は、爪の被覆剤であることを特徴とする請求項13、14または15に記載の容器アセンブリの使用方法。
【請求項17】
前記爪の被覆剤は、ニス剤、ネイルペイントまたはラッカーであることを特徴とする請求項16に記載の容器アセンブリの使用方法。
【請求項18】
2つまたはそれよりも多い容器と、
前記容器のうち少なくとも2つの各容器に組み合わされた塗布具であって、使用中、各容器の中身を表面に塗布する塗布具とを備えた容器アセンブリであって、
少なくとも1つの容器は、使用者を治療するための合成物を有していることを特徴とする容器アセンブリ。
【請求項19】
各容器は、取り外し可能に互いに連結されていることを特徴とする請求項18に記載の容器アセンブリ。
【請求項20】
各容器は、容器とは別個の連結具によって、取り外し可能に互いに連結されていることを特徴とする請求項19に記載の容器アセンブリ。
【請求項21】
連結具は、連結具と取り外し可能に連結された第1および第2の容器を各々閉鎖する第1および第2の閉鎖エレメントを有していることを特徴とする請求項20に記載の容器アセンブリ。
【請求項22】
各閉鎖エレメントは、前記塗布具のうちの1つを各々有していることを特徴とする請求項21に記載の容器アセンブリ。
【請求項23】
前記合成物は、手の指の爪または足の指の爪の病気の治療のためのものであることを特徴とする請求項18乃至22のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項24】
前記合成物は、手の指の爪または足の指の爪が厚くなることまたは異常発達の治療のためのものであることを特徴とする請求項18乃至23のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項25】
前記合成物は、巨爪症および爪鉤形症から選択された病気の治療のためのものであることを特徴とする請求項18乃至24のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項26】
前記合成物は、角質溶解性の薬剤を有していることを特徴とする請求項18乃至25のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項27】
前記角質溶解性の薬剤は、尿素およびヒドロキシ酸から選択されることを特徴とする請求項26に記載の容器アセンブリ。
【請求項28】
前記ヒドロキシ酸は、サリチル酸または乳酸からなることを特徴とする請求項27に記載の容器アセンブリ。
【請求項29】
前記合成物は、漂白剤を有していることを特徴とする請求項18乃至28のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項30】
前記漂白剤は、過酸化水素からなることを特徴とする請求項29に記載の容器アセンブリ。
【請求項31】
使用者を治療するための前記合成物は、ゲル状であることを特徴とする請求項18乃至30のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項1】
第1および第2の容器と、各容器に共通の閉鎖エレメントとを備えた容器アセンブリであって、
各容器は容器の内側への入口となる開口部を有し、
容器アセンブリは、容器の開口部を堅固に閉鎖するよう、各容器を他の容器とは独立に閉鎖エレメントに対して選択的に固定する手段をさらに備え、
閉鎖エレメントは、第1の容器に組み合わされた第1の塗布具と、第2の容器に組み合わされた第2の塗布具とを有し、
前記開口部が閉鎖エレメントにより閉鎖されるとき、各塗布具は、組み合わされた容器の開口部を通って延びていることを特徴とする容器アセンブリ。
【請求項2】
閉鎖エレメントは、反対の方向に延びる2つの塗布具を有することを特徴とする請求項1に記載の容器アセンブリ。
【請求項3】
前記塗布具のうちの1つは、ブラシを有することを特徴とする請求項2に記載の容器アセンブリ。
【請求項4】
前記塗布具のうちの1つは、ワイパーを有することを特徴とする請求項2または3に記載の容器アセンブリ。
【請求項5】
容器アセンブリは、通気手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項6】
少なくとも前記容器のうちの1つは、前記通気手段を有していることを特徴とする請求項5に記載の容器アセンブリ。
【請求項7】
前記通気手段は、前記容器のうちの1つを閉鎖エレメントに固定するためにねじを横切る溝を有していることを特徴とする請求項5または6に記載の容器アセンブリ。
【請求項8】
研磨用のエレメントを有する治療用の表面をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項9】
研磨用のエレメントは、容器アセンブリの残りの部分に固定された当て板として設けられていることを特徴とする請求項8に記載の容器アセンブリ。
【請求項10】
容器アセンブリは、細長い円筒形の形状を有し、研磨用のエレメントは、容器アセンブリの一端に配置されていることを特徴とする請求項8または9に記載の容器アセンブリ。
【請求項11】
研磨用のエレメントは、容器アセンブリの長さ方向の軸に対して所定の角度を有する平面内に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の容器アセンブリ。
【請求項12】
研磨用のエレメントは、カーボランダム、エッチングされた金属、ダイヤモンドエッチングされた金属および紙やすりから形成されることを特徴とする請求項8乃至11のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれかに記載の容器アセンブリを使用する方法であって、
組み合わされた塗布具によって、前記第1の容器に蓄えられた第1の物質を使用者の身体の領域に塗布する工程と、
組み合わされた塗布具によって、前記第2の容器に蓄えられた第2の物質を前記身体の領域に塗布する工程とを備えたことを特徴とする容器アセンブリの使用方法。
【請求項14】
請求項8乃至12のいずれかに記載の容器アセンブリを使用する方法であって、
組み合わされた塗布具によって、前記第1の容器に蓄えられた第1の物質を使用者の身体の領域に塗布する工程と、
組み合わされた塗布具によって、前記容器に蓄えられた第2の物質を前記身体の領域に塗布する工程とを備え、
前記第1の物質を塗布する前に、前記身体の領域が研磨用のエレメントによりこすられることを特徴とする容器アセンブリの使用方法。
【請求項15】
身体の領域は、足の爪の指または手の指の爪であることを特徴とする請求項13または14に記載の容器アセンブリの使用方法。
【請求項16】
前記容器のうち少なくとも1つに蓄えられている物質は、爪の被覆剤であることを特徴とする請求項13、14または15に記載の容器アセンブリの使用方法。
【請求項17】
前記爪の被覆剤は、ニス剤、ネイルペイントまたはラッカーであることを特徴とする請求項16に記載の容器アセンブリの使用方法。
【請求項18】
2つまたはそれよりも多い容器と、
前記容器のうち少なくとも2つの各容器に組み合わされた塗布具であって、使用中、各容器の中身を表面に塗布する塗布具とを備えた容器アセンブリであって、
少なくとも1つの容器は、使用者を治療するための合成物を有していることを特徴とする容器アセンブリ。
【請求項19】
各容器は、取り外し可能に互いに連結されていることを特徴とする請求項18に記載の容器アセンブリ。
【請求項20】
各容器は、容器とは別個の連結具によって、取り外し可能に互いに連結されていることを特徴とする請求項19に記載の容器アセンブリ。
【請求項21】
連結具は、連結具と取り外し可能に連結された第1および第2の容器を各々閉鎖する第1および第2の閉鎖エレメントを有していることを特徴とする請求項20に記載の容器アセンブリ。
【請求項22】
各閉鎖エレメントは、前記塗布具のうちの1つを各々有していることを特徴とする請求項21に記載の容器アセンブリ。
【請求項23】
前記合成物は、手の指の爪または足の指の爪の病気の治療のためのものであることを特徴とする請求項18乃至22のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項24】
前記合成物は、手の指の爪または足の指の爪が厚くなることまたは異常発達の治療のためのものであることを特徴とする請求項18乃至23のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項25】
前記合成物は、巨爪症および爪鉤形症から選択された病気の治療のためのものであることを特徴とする請求項18乃至24のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項26】
前記合成物は、角質溶解性の薬剤を有していることを特徴とする請求項18乃至25のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項27】
前記角質溶解性の薬剤は、尿素およびヒドロキシ酸から選択されることを特徴とする請求項26に記載の容器アセンブリ。
【請求項28】
前記ヒドロキシ酸は、サリチル酸または乳酸からなることを特徴とする請求項27に記載の容器アセンブリ。
【請求項29】
前記合成物は、漂白剤を有していることを特徴とする請求項18乃至28のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【請求項30】
前記漂白剤は、過酸化水素からなることを特徴とする請求項29に記載の容器アセンブリ。
【請求項31】
使用者を治療するための前記合成物は、ゲル状であることを特徴とする請求項18乃至30のいずれかに記載の容器アセンブリ。
【図1】
【図2】
【図2a】
【図3】
【図3a】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6a】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図2a】
【図3】
【図3a】
【図4】
【図5】
【図6】
【図6a】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2010−516320(P2010−516320A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−546001(P2009−546001)
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【国際出願番号】PCT/GB2008/000244
【国際公開番号】WO2008/090347
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(502058482)エルアールシー・プロダクツ・リミテッド (11)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月23日(2008.1.23)
【国際出願番号】PCT/GB2008/000244
【国際公開番号】WO2008/090347
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(502058482)エルアールシー・プロダクツ・リミテッド (11)
【Fターム(参考)】
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