説明

沿面放電型オゾナイザー

【課題】
沿面放電型オゾナイザーで12vol%以上の高濃度オゾンを安定に供給する可能とする。また、6vol%以上オゾンを高効率に発生させることを可能とする。さらに、環境の室温や水温によりオゾン発生量が変動しないオゾン供給を行う。
【解決手段】
円筒状アルミナセラミックで内表面で沿面放電を発生させる沿面放電型オゾナイザーにおいて、円筒状のアルミナセラミックのの外表面をヒートポンプで冷却するとともに、冷却温度に見合った沿面放電電力を注入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入する放電電力と冷却温度を制御することで超高濃度オゾン(12vol%以上)を発生させたり、効率よくオゾン発生量を大きくすることができる円筒状の沿面放電型オゾナイザーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
円筒状の沿面放電型オゾナイザーは、従来、水冷または空冷することで冷却していた。例えば、特許文献1の図1のように円筒状の沿面放電型オゾン発生素子の周りに缶体を形成し、この沿面放電型オゾン発生素子と缶体の空間に冷却水を供給して水冷していた。
【0003】
または、特許文献2の第1図や第5図のように、円筒状の沿面放電型オゾナイザーの周りに刷毛状フィンや細板状フィンを取り付けファンで空気を送風することで冷却していた。
【0004】
一般にオゾナイザーは冷却温度を低くするほど発生オゾン濃度ならびにオゾン発生量はよく知られている。
【0005】
しかしながら、円筒状の沿面放電型オゾナイザーは円筒状アルミナセラミックの外表面から冷却されており、実際に沿面放電が発生し、オゾンが生成される円筒状アルミナセラミックの内表面の温度は、放電で消費される電力(投入電力)の影響を大きく受ける。
【0006】
投入電力の80%以上は熱となって円筒状アルミナセラミック内面およびその近傍のガス温度を上昇させる。その結果、投入電力を大きくしすぎると、生成されたオゾンは熱分解されてしまい、折角生成した高濃度オゾンもその濃度が低下してしまう。
【0007】
もしくは、ガス温度上昇によるオゾン分解のみならず、沿面放電によるオゾンの直接分解反応も進むため、投入電力を大きくしてもオゾン発生量は投入電力に応じて増加せず、オゾン発生効率が低下してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開昭62−162604号公報
【0009】
【特許文献2】特開昭60−60904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
半導体生成プロセスのシリコン酸化膜の作製などにおいて、高濃度オゾン、特に12vol%以上の高濃度オゾンが求められている。
【0011】
円筒状の沿面放電型オゾナイザーで高濃度オゾン、特に12vol%以上の高濃度オゾンを生成する場合、沿面放電領域の冷却と投入電力、さらには、酸素ガス供給量のバランスが重要であり、冷却能力の不足、投入電力の過不足、酸素ガス供給量の過剰があった場合には目的とする高濃度オゾンを発生させることができない。
【0012】
そこで、円筒状の沿面放電型オゾナイザーの構造を熱伝導が良好とすると共に一定以下の冷却温度を保持するための冷却システムを用いることで、投入電力量と酸素ガス供給量の最適化を図り、12vol%以上の高濃度オゾンを安定に得ることを目的としている。
【0013】
一方、水処理などでは高濃度のオゾン発生と同時にオゾナイザーのオゾン発生効率が高いことが求められており、冷却にかかる電力を含めた全消費電力の低減を計ることを目的としている。
【0014】
さらに、環境の室温(風冷の場合)や冷却水の温度(水冷の場合)によりオゾン発生量が変化しないで安定なオゾン供給を行うことを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの内表面に線状の放電電極を設け、かつ、その内部または外表面に面状の誘導電極を設けた沿面放電素子に高周波高電圧を印加して沿面放電を発生させることでオゾンを生成する沿面放電型オゾナイザーにおいて
1.円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの肉厚を2mm以下とし
2.沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり4.5〜9kW/mの放電電力を注入し
3.円筒状のセラミックの外表面温度を−35℃以下に保持し
4.露点−50℃以下の酸素ガスを沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり20リットル/分/m以下で供給することで
濃度12vol%以上のオゾンを生成することを特徴としている。
【0016】
90%以上のアルミナセラミックでは熱伝導率は20W/mK程度であるので、アルミナセラミックの肉厚を2mm以下とすることで沿面放電領域とセラミック外表面間の熱抵抗を単位面積当たり、約1x104W/K/mとすることができる。
【0017】
この場合、沿面放電領域にその単位面積当たり4.5〜9kW/mの放電電力を注入したとしても円筒状のアルミナセラミックの内外面の温度差は1℃以下となり、セラミック外表面の温度を−35℃以下に保持すれば、オゾン生成領域である沿面放電領域の温度もセラミック外表面の温度と大差なく−35℃程度以下を維持でき、熱によるオゾン分解が顕著となることを防止することができる。
【0018】
その結果、この円筒型沿面放電素子の沿面放電領域に露点−50℃以下の酸素ガスをその単位面積当たり20リットル/分/m以下で供給すると濃度12vol%以上のオゾンを得ることができる。
【0019】
また、円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの内表面に線状の放電電極を設け、かつ、その内部または外表面に面状の誘導電極を設けた沿面放電素子に高周波高電圧を印加して沿面放電を発生させることでオゾンを生成する沿面放電型オゾナイザーにおいて、
1.円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの肉厚を2mm以下とし
2.沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり10kW/m以下の放電電力を注入し
3.円筒状のセラミックの外表面温度を0℃以下に保持し
4.露点−50℃以下の酸素ガスを沿面放電領域にその単位面積当たり100リットル/分/m以下の供給量で
濃度6vol%以上のオゾンを生成することを特徴としている。
【0020】
この場合も同様に、沿面放電領域にその単位面積当たり10kW/m以下の放電電力を注入したとしても円筒状のアルミナセラミックの内外面の温度差は1℃以下となり、セラミック外表面の温度を0℃以下に保持すれば、オゾン生成領域である沿面放電領域の温度もセラミック外表面の温度と大差なく0℃程度以下を維持できる。
【0021】
さらに、沿面放電領域にその単位面積当たり10kW/m以下の放電電力を注入した場合、沿面放電によるオゾンの直接的な分解反応が生成反応に比べて顕著とはならないため、オゾン発生効率の低下を防止できる。
【0022】
その結果、この円筒型沿面放電素子の沿面放電領域に露点−50℃以下の酸素ガスをその単位面積当たり100リットル/分/m以下で供給すると濃度6vol%以上のオゾンを得ることができる。
【0023】
いずれの場合も、円筒型沿面放電素子の放電電極がむき出しならば、沿面放電のスパッタリングにより放電電極が摩耗してしまうので、アルミナセラミックやガラスで放電電極をコーティングするとよい。
【0024】
ただし、この場合、コーティングの膜厚は10〜50μmと薄くして、コーティングによる熱抵抗が円筒状のアルミナセラミック肉厚自体の熱抵抗より十分小さな値としておく必要がある。
【0025】
円筒状のアルミナセラミックの外表面温度を−35℃以下もしくは0℃以下に保つ方法として、アルミナセラミックの外表面に、例えば、シリコン製熱伝導シートを挟んで熱接触させたプレートに設けられた流路に冷媒液を供給し、その蒸発潜熱によりプレートが冷却されると同時にアルミナセラミックの外表面からプレートへ熱を吸熱することができる。
【0026】
さらに、室温で供給される露点−50℃以下の酸素を前記プレートを冷却する冷媒液の蒸発潜熱で予め冷却して円筒型アルミナセラミックの外表面温度に近い温度で供給することにより、酸素の冷却を円筒状の沿面放電型オゾナイザー自体で冷却する場合に比べて、酸素ガスが沿面放電に曝された直後から冷却された状態であるため生成されたオゾンの分解反応がおきにくい。
【0027】
前記プレートを冷却する冷媒液として、例えば、R404Aを用い、これをヒートポンプ回路で循環させると容易に円筒状のアルミナセラミックの外表面温度を−35℃に維持することが可能である。
【0028】
また、例えば、R134aを用い、これをヒートポンプ回路で循環させると容易に円筒状のアルミナセラミックの外表面温度を0℃以下に維持することが可能である。
【0029】
ヒートポンプ回路を用いれば、円筒状のアルミナセラミックの外表面温度を計測しながら冷媒液の流量をコントロールすることが可能で、経済的なヒートポンプ回路の運転が可能となる。
【発明の効果】
【0030】
本発明による沿面放電型オゾナイザーを、円筒状のセラミックの外表面温度に見合った沿面放電の放電電力で駆動し、さらに、それに見合った酸素ガスを供給することで、濃度12vol%以上の高濃度オゾンを安定に生成することができる。
【0031】
また、本発明による沿面放電型オゾナイザーを、円筒状のセラミックの外表面温度に見合った沿面放電の放電電力で駆動し、さらに、それに見合った酸素ガスを供給することで、冷却にかかる電力を含めてオゾン生成効率の良いオゾナイザーとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は円筒状の沿面放電型オゾナイザーの構造の例をを示すものである。
【図2】図2は円筒状の沿面放電型オゾナイザーの内面の展開図の例である。
【図3】図3は円筒状に形成されたアルミナセラミックの外表面に熱接触させたプレートの構造の例である。
【図4】図4は円筒状に形成されたアルミナセラミックの外表面に熱接触させたプレートをヒートポンプ回路で冷却する回路例である。
【図5】図5は放電投入電力とオゾン濃度の関係を示すグラフである(実施例1)。
【図6】図6は酸素流量とオゾン濃度の関係を示すグラフである(実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0033】
図1に示すように純度90%以上の円筒型アルミナセラミック2の内表面7に線状の放電電極8を設け、その内部に面状の誘導電極6を設けけ、さらに、内表面7に10〜50μmのコーティング(アルミナ又はガラス)9を形成した沿面放電型オゾナイザーにおいて、放電電極ターミナル3と誘導電極ターミナル1を介して図示されていない高周波高電圧電源を接続することで両電極間に高周波高電圧を印加させれ沿面放電を発生させる。
【0034】
この時、図2に示した内面の展開図において、沿面放電領域(ハッチング部分)21で沿面放電が発生する。
【0035】
この沿面放電領域でオゾンが生成されると同時に沿面放電で発生する熱も生じため、円筒型アルミナセラミック2を介して外表面から冷却を行う必要がある。
【0036】
冷却を行うために、図3に示すように円筒型アルミナセラミック2の外表面に熱伝導シリコン40を介して銅製の円筒形に形成した熱接触プレート34を取り付ける。
【0037】
この場合、図示していないが、これら全体を断熱材で覆うか、若しくは真空断熱容器内に保持して、室温から断熱する必要がある。
【0038】
この熱接触プレート34には冷媒液が流れる冷媒液流路35が取り付けてあり、この流路で冷媒液は熱接触プレート34からの熱で蒸発し、蒸発潜熱を放出することで熱接触プレート34が冷却される。
【0039】
熱接触プレート34は熱伝導シリコン40と円筒型アルミナセラミック2、さらに、コーティング9を介して沿面放電領域21を冷却する。
【0040】
冷媒液は図4に示すヒートポンプ回路を液体と気体の相変化を伴いながら循環する。
【0041】
図4のヒートポンプ回路は一般的なもので、冷媒が圧縮機61、凝縮器52、膨張弁56を通過して熱接触プレートを具備した沿面放電オゾナイザーを蒸発器53で蒸発して冷却を行うものである。
【0042】
図4では省略されているが、必要に応じてアキュムレータを冷媒回路内に設けるとよい。
【0043】
また、沿面放電型オゾナイザーに供給する酸素を冷却するために、熱交換器56を本冷媒回路内の蒸発器として追加するとよい。
【0044】
冷却された酸素ガスを酸素ガス入口32から導入すると沿面放電領域21を通過しつつオゾンガスに変化され、酸素ガス入口の反対側のガス管36の右端からオゾンガス出口32を通ってオゾンガスが取り出される。
【0045】
なお、この場合酸素ガス入口を31とし、オゾンガス出口を32としてもよい。
【0046】
また、円筒型アルミナセラミック2の外表面に熱電対や測温抵抗体などの温度センサーを熱接触良好に取り付け、その温度信号59を制御器55に伝送し、設定温度に保持するように圧縮機61のモータ駆動周波数を制御するインバータ制御信号44や膨張弁56の開度を変えるための膨張弁開度信号48を制御器55で生成のうえ送信することもできる。
【実施例1】
【0047】
冷媒液としてR404Aを用い、厚さ2mmの円筒状のアルミナセラミックの外表面温度を−35℃以下に保つように図4のヒートポンプ回路を運転した。
【0048】
また、図2に示す線状の放電電極の間隔を5mmとし沿面放電領域を0.05mの沿面放電型オゾナイザーを製作し、沿面放電電力として3.5〜10.7kW/mを供給し、さらに、露点−50℃以下の酸素ガス(純度99.5%以上)を1リットル/分で酸素ガス入口32から供給したところ、図5に示すように沿面放電電力と得られたオゾン濃度の関係が得られた。
【0049】
この場合、12vol%以上のオゾン濃度が得られたのは4.5〜9kW/mの投入電力で沿面放電を行った場合であった。
【0050】
すなわち、沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり4.5〜9kW/mの放電電力を注入し、円筒状のセラミックの外表面温度を−35℃以下に保持し、露点−50℃以下の酸素ガスを沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり20リットル/分/m2以下で供給することで、濃度12vol%以上のオゾンを生成することができた。
【実施例2】
【0051】
冷媒液としてR134aを用い、厚さ2mmの円筒状のアルミナセラミックの外表面温度を0℃以下に保つように図4のヒートポンプ回路を運転した。
【0052】
また、図2に示す線状の放電電極の間隔を5mmとし沿面放電領域を0.05mの沿面放電型オゾナイザーを製作し、沿面放電電力として10kW/mを供給し、さらに、露点−50℃以下の酸素ガス(純度99.5%以上)を1〜10リットル/分で酸素ガス入口32から供給したところ、図6に示すように酸素ガス供給量と得られたオゾン濃度の関係が得られた。
【0053】
この場合、6vol%以上のオゾン濃度が得られたのは酸素ガス供給量5リットル/分以下の酸素で駆動した場合であった。
【0054】
すなわち、沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり5kW/mの放電電力を注入し、円筒状のセラミックの外表面温度を0℃以下に保持し、露点−50℃以下の酸素ガスを沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり100リットル/分/m以下で供給することで、濃度6vol%以上のオゾンを生成することができた。
【0055】
比較として、図6には同じ構造の円筒状の沿面放電型オゾナイザーで冷却水で水冷した場合のデータを示している。
【0056】
この場合、冷却水はチラーで5℃に冷却し循環ポンプを用いて冷却した。
【0057】
水冷の場合、オゾン濃度は20%以上低下するとともに、冷却システムを含めた消費電力は15%程度増加した。
【0058】
このように、ヒートポンプを用いて0℃以下に保つことにオゾン発生効率(単位消費電力当たりのオゾン発生量)は30%以上良くなった。
【産業上の利用可能性】
【0059】
半導体製造プロセスで求められている12vol%以上の高濃度オゾンも、水処理などで求められている6vol%以上のオゾンを高効率に発生させるオゾナイザーも本発明の円筒型アルミナセラミックで作製した沿面放電型オゾナイザーの外表面をヒートポンプで−35℃以下または0℃以下に冷却することで可能となり、何れの分野においても直ちに実用化することができる。
【符号の説明】
【0060】
1 誘導電極ターミナル
2 円筒型アルミナセラミック
3 放電電極ターミナル
4 円筒型アルミナセラミック外表面
5 誘導電極
6 誘電体(アルミナセラミック)
7 円筒型アルミナセラミック内表面
8 放電電極
9 コーティング(アルミ又はガラス)
21 沿面放電領域(ハッチング部分))
31 オゾンガス出口(又は酸素ガス入口)
32 酸素ガス入口(又はオゾンガス出口)
33 密閉フランジ
34 熱接触プレート
35 冷媒液流路
36 ガス管
37 密閉フランジ
38 冷媒液入口
39 冷媒ガス出口
40 熱伝導シリコン
51 ファン
52 凝縮器
53 冷媒配管
54 インバータ制御信号
55 制御器
56 膨張弁
57 冷媒液の流れ方向
58 膨張弁開度信号
59 温度信号
60 冷媒ガス流れ方向
61 圧縮機
62 温度センサー(熱電対、測温抵抗体など)
63 蒸発器(沿面放電型オゾナイザー)
64 オゾンガス配管
65 酸素ガス配管
66 熱交換器
67 酸素ガス配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの内表面に線状の放電電極を設け、かつ、その内部または外表面に面状の誘導電極を設けた沿面放電素子に高周波高電圧を印加して沿面放電を発生させることでオゾンを生成する沿面放電型オゾナイザーにおいて、
1.円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの肉厚を2mm以下とし
2.沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり4.5〜9kW/mの放電電力を注入し
3.円筒状のセラミックの外表面温度を−35℃以下に保持し
4.露点−50℃以下の酸素ガスを沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり20リットル/分/m以下で供給することで
濃度12vol%以上のオゾンを生成することを特徴とする沿面放電型オゾナイザー。
【請求項2】
円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの内表面に線状の放電電極を設け、かつ、その内部または外表面に面状の誘導電極を設けた沿面放電素子に高周波高電圧を印加して沿面放電を発生させることでオゾンを生成する沿面放電型オゾナイザーにおいて、
1.円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの肉厚を2mm以下とし
2.沿面放電素子の沿面放電領域にその単位面積当たり10kW/m以下の放電電力を注入し
3.円筒状のセラミックの外表面温度を0℃以下に保持し
4.露点−50℃以下の酸素ガスを沿面放電領域にその単位面積当たり100リットル/分/m以下の供給量で
濃度6vol%以上のオゾンを生成することを特徴とする沿面放電型オゾナイザー。
【請求項3】
肉厚2mm以下の円筒状に形成された純度90%以上のアルミナセラミックの内表面に線状の放電電極を設け、かつ、その内部または外表面に面状の誘導電極を設けた沿面放電素子に高周波高電圧を印加して沿面放電を発生させることでオゾンを生成する沿面放電型オゾナイザーにおいて、
アルミナセラミックの内表面に放電電極を覆ってアルミセラミック若しくはガラスでコーティングを施し放電電極の消耗を防止したことを特徴とする請求項1から2に記載の沿面放電型オゾナイザー。
【請求項4】
円筒状に形成されたアルミナセラミックの外表面に熱接触させたプレートに設けられた流路に冷媒液を供給し、その蒸発潜熱によりプレートを冷却されることを特徴とする請求項1から3に記載の沿面放電型オゾナイザー。
【請求項5】
供給する露点−50℃以下の酸素ガスを冷媒液の蒸発潜熱で予め冷却してオゾナイザーに供給することを特徴とする請求項1から4に記載の沿面放電型オゾナイザー。
【請求項6】
該冷媒液がヒートポンプ回路を循環することを特徴とする請求項1から5に記載の沿面放電型オゾナイザー。
【請求項7】
円筒状に形成されたセラミックの外表面温度を検出し、その流路に供給する冷媒液の流量を制御することを特徴とする請求項1から6に記載の冷却装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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