説明

泡ノズル

取り付け及び取り外しが容易な、スプレー・ノズル(20)に取り付けられる泡生成ノズル(10)。泡生成ノズル(10)は、漏れを起こさない空気流路(24、24A、26)を有する。化学濃縮物の希釈比は、泡生成ノズル(10)による影響を受けない。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、化学濃縮物の分配用のノズル、特に、スプレー・ノズルに取り付けられて泡を提供することができるノズルである。
【背景技術】
【0002】
[関連出願の相互参照]
適用されない。
【0003】
[連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載]
適用されない。
【0004】
[発明の背景]
スプレー・ノズルに付随する泡ノズルが既知である。これらは、米国特許第4,603,812号、第5,611,490号、第5,647,539号、及び第6,164,565号に記載されている。
【0005】
米国特許第4,603,812号、第5,611,490号、及び第6,164,565号は、泡ノズルに空気を導入するために放射状通路を利用する。これらは、水及び泡が放射状通路から放出され得る点で欠点を有する。さらに、これらのノズルは、ノズルの取り外しを非常に困難にする戻り止め又はロック機構(arrangements)によって保持される。
【0006】
米国特許第5,417,371号では、軸方向に配置された空気抜き流路が使用される。しかしながら、これらはノズル本体10の上流に空気を導入しない。
【0007】
米国特許第3,964,689号には、ホース端ディスペンサデバイスから泡を提供するノズル手段が開示されている。空気はスクリーン68の上流に導入されるが、この機構はスプレー・ノズルに付随する泡ノズルには設けられない。泡ノズルが漏れを防止することもない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
水又は泡の漏れの発生を低減する、スプレー・ノズル用の泡ノズル・アタッチメントが必要とされる。使用が望まれなくなったときにスプレー・ノズルからの取り外しが容易な泡ノズル・アタッチメントも望ましい。さらに、分配される化学濃縮物の希釈率に影響を及ぼさない泡ノズル・アタッチメントを有することも有利であろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[発明の概要]
本発明は、スプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズルであって、
一方の端部分が、スプレー・ノズルの上に嵌まるように構築及び構成される、管状部材を備える、泡ノズルを提供する。管状部材は、上流方向から下流方向への化学水溶液の流れを受け入れる。泡生成部材が反対側の端部分に位置する。少なくとも1つの空気通路が、管状部材内に延びて泡生成部材の上流で終わる。
【0010】
好ましい一実施形態では、泡生成部材は、放射状に延びるリブ部材によって画定され、リブ部材がそこから放射状に延びる中央に配置された壁部分を備える。
【0011】
一態様では、空気通路は、互いに等間隔に離間するとともに管状部材とスプレー・ノズルの間の間隔と連絡する、4つの流路部材である。
【0012】
別の態様では、泡生成部材は、反対側の端部分よりも内側に配置される。
【0013】
別の好ましい実施形態では、空気通路は、管状部材内に延びる少なくとも1つの開口、及び管状部材とスプレー・ノズルの間の間隔である。
【0014】
本発明の一般的な目的は、水又は泡の漏れの発生を低減する、スプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズルを提供することである。
【0015】
別の目的は、スプレー型ノズルからの取り外しが容易な上記のタイプの泡ノズルである。
【0016】
さらに別の目的は、泡を効率的に生成するが化学濃縮物の希釈率に悪影響を与えない、泡ノズル・アタッチメントである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
[好ましい実施形態の説明]
図1を参照すると、2001年9月9日に出願された同一出願人による特許出願第09/956,294号に記載されているディスペンサ(全体的に12)に取り付けられた、泡ノズル(全体的に10)が示されており、当該出願の教示は本明細書に援用される。ディスペンサは、容器又は瓶18に接続するための容器コネクタ16を備える本体部材14を有する。好ましいコネクタシステムは、2001年11月9日に出願された同一出願人による特許出願第10/037,569号により完全に記載されており、当該出願の教示は本明細書に援用される。本体部材14の一方の端部には、化学濃縮物を容器18から吸い上げるために排出装置を含む、ディスペンサに加圧された水を供給するためのホース・アタッチメント19がある。ハンドル17が、アタッチメント19の下に設けられている。他方の端部には、混合された化学水溶液を分配するためのノズル20がある。
【0018】
図3〜図5からわかるように、泡ノズル10は、上流方向から下流方向への混合された化学水溶液の流れを受け入れる管状本体セクション22を有する。環状開口24が、本体部材22とスプレー・ノズル20の内側部分23の間の間隔によって提供される。本体セクション22内には等間隔に離間した4つの内部溝26がある。これらは開口24と流体的に連絡している。これらの溝26は、30で示すように、ノズル20の内側部分28を超えて延びる。本体部材22は、摩擦嵌めによってスプレー・ノズル20の内側部分23に取り付けられる。
【0019】
本体セクション22の反対側の端部には、放射状に配置され離間したリブを有する泡生成部材35と、中央デフレクタ40とが接続されている。
【0020】
図2及び図4からわかるように、ノズル部材20の内側部分23は、泡ノズル10の本体セクション22の内部に嵌まる4つの等間隔に配置された突起32を有する。ノズル部材20の内側部分23は、内方に傾斜した壁47を有する2つのリップ44及び45を備えるノズル・ヘッド42を含む。内側部分23は、リブ溝機構49及びシール50によってノズル部材20に接続される。
【0021】
好ましい一実施形態10Aを図5〜図7に示す。同様の部品を示すために同じ参照符号を用いるが、「A」という添え字を付して示される。実施形態10と10Aの主な違いは、実施形態10Aには空気通路として働く溝26がないことである。さらに、空気開口隙間24Aの代わりに、本体セクション22Aの内部に空気を導入する4つの等間隔に離間した穴24Aがある。これは、環状通路52Aを提供するための内側部分23Aと本体セクション22Aの間の間隔によって与えられる。
【0022】
実施形態10及び10A両方の重要な特徴は、本体セクション22及び22Aの内部及び泡生成部材35及び35Aの上流に空気が導入されることである。これにより、放射状リブ37、37Aが攪拌によって泡を増加させるスクリーン部分を提供する泡生成部材35及び35Aに関連してノズル・ヘッド42及び42Aから出る化学水溶液からの、泡の生成が増加する。同時に、デフレクタ40及び40Aは、泡の生成を確実に増加させるために、泡の一部を逸らし戻す。溝と組み合わせた間隔24、又は環状通路52Aと組み合わせた空気穴24A等、間接的な空気通路は、泡ノズルからの水溶液の漏れの発生を低減する。
【0023】
ここで、単純な構造だが効率的に泡を生成することができる泡ノズル・アタッチメント10及び10Aが提供されることがわかるであろう。泡ノズル10及び10Aは、スプレー・ノズルへの後付けが容易であり、多様な洗浄水溶液及び消毒水溶液とともに利用することができる。
【0024】
泡ノズル部材20、20A、本体セクション22及び22A、並びに泡生成部材35及び35Aの製造に好ましい材料は、ポリプロピレンである。しかしながら、ダイカスト金属及び他の射出成形プラスチック又はエラストマー等、他の材料を使用することもできる。
【0025】
泡生成部材35は、放射状のスポーク機構とともに説明された。これが好ましいが、種々の構成のスクリーン等、他の離間部材機構を使用してもよい。放射状リブ37、37A並びにデフレクタ40及び40Aは、別個の構成部品として示されている。所望であれば、100×100メッシュ316ステンレス鋼スクリーン等のステンレス鋼スクリーンを代わりに使用してもよい。しかしながら、スポーク機構は、一定した泡を得るための規則的な間隔、及び部品の作製時に二次的な動作をなくすためのワンピース設計という利点を提供する。唯一の必須事項は、所望の流れに影響を及ぼすことなく泡を生成するために、水溶液の衝突が十分であるが通過も十分であることである。本発明の精神内にあるこれら及び他の変更は全て、添付の特許請求の範囲によって定義されるその範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ディスペンサに取り付けられた泡ノズル・アタッチメントの斜視図である。
【図2】図1に示す泡ノズル・アタッチメントの断面図である。
【図3】図1に示す泡ノズル・アタッチメントの端面図である。
【図4】図3の線5−5に沿って見た断面図である。
【図5】図2と同様の別の実施形態を示す図である。
【図6】図3と同様の別の実施形態を示す図である。
【図7】図4と同様の別の実施形態を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズルであって、
一方の端部分が、前記スプレー・ノズルの上に嵌まって上流方向から下流方向への化学水溶液の流れを受け入れるように構築及び構成される、管状部材と、
反対側の端部分に位置する泡生成部材と、
前記管状部材内に延びて前記泡生成部材の上流で終わる少なくとも1つの空気通路と
を備える、スプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項2】
前記泡生成部材が、放射状に延びるリブ部材によって画定される、請求項1に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項3】
前記泡生成部材が、前記リブ部材がそこから放射状に延びる中央に配置された壁部分を備える、請求項2に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項4】
前記泡生成部材が、前記反対側の端部分よりも内側に配置される、請求項1に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項5】
前記空気通路が、前記管状部材と前記スプレー・ノズルの間の間隔と、該間隔と連絡している流路部材とを備える、請求項1に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項6】
前記流路部材が、互いに等間隔に離間している、請求項5に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項7】
4つの流路部材がある、請求項6に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項8】
前記空気通路が、前記管状部材内に延びる少なくとも1つの開口、及び該管状部材と前記スプレー・ノズルの間の間隔である、請求項1に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項9】
前記管状部材の周りに等間隔に離間した4つの開口がある、請求項8に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項10】
複合スプレー/泡ノズルであって、
分配部材に取り付けられるスプレー・ノズルと、
該スプレー・ノズルに摩擦的に取り付けられる泡ノズルであって、
一方の端部分が、前記スプレー・ノズルの上に嵌まって上流方向から下流方向への化学水溶液の流れを受け入れるように構築及び構成される、管状部材、
反対側の端部分に位置する泡生成部材、及び
前記管状部材内に延びて前記泡生成部材の上流で終わる少なくとも1つの空気通路
を備える、泡ノズルと
を備える、複合スプレー/泡ノズル。
【請求項11】
前記泡生成部材が、放射状に延びるリブ部材によって画定される、請求項10に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項12】
前記泡生成部材が、前記リブ部材がそこから放射状に延びる中央に配置された壁部分を備える、請求項10に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項13】
前記泡生成部材が、前記反対側の端部分よりも内側に配置される、請求項10に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項14】
前記空気通路が、前記管状部材と前記スプレー・ノズルの間の間隔と、該間隔と連絡している流路部材とを備える、請求項1に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項15】
前記流路部材が、互いに等間隔に離間している、請求項7に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項16】
4つの流路部材がある、請求項15に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項17】
前記空気通路が、前記管状部材内に延びる少なくとも1つの開口、及び該管状部材と前記スプレー・ノズルの間の間隔である、請求項10に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。
【請求項18】
前記管状部材の周りに等間隔に離間した4つの開口がある、請求項17に記載のスプレー・ノズルに取り付けられる泡ノズル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−534456(P2007−534456A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526120(P2006−526120)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【国際出願番号】PCT/US2004/027525
【国際公開番号】WO2005/025755
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(398061050)ジョンソンディバーシー・インコーポレーテッド (101)
【住所又は居所原語表記】8310 16th Street,Sturtevant,Wisconsin 53177−0902,United States of America
【Fターム(参考)】