波力発電システム
水面に浮遊し,波の作用によって左右に揺動するプラットフォームと,発電機と,水面上に延長し,第1のピボットシャフトによりプラットフォームに枢動可能に取り付けられた第1の端部を有する剛性アームと,剛性アームに動作可能に取り付けられた第2のピボットシャフトにより,アームの第2の端部に枢動可能に連結され,且つ,水面上に配置され,水面に浮遊した際に,波と共に上昇及び下降することによって,第1のピボットシャフト周囲で,アームを時計回り方向及び反時計回り方向に交互に移動させる浮力部材と,アームの移動を,発電機を駆動するための出力に変換する電力変換装置とを備える波力発電システムを提供する。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願
本願は,参照により本明細書に併合される2009年8月19日に出願された仮出願第61/272,125号の優先権を主張する非仮出願である。
【0002】
技術分野
本発明は,広くは波力発電システムに関し,詳細には浮遊プラットフォームの揺動運動を利用する波力発電システムに関する。
【0003】
発明の概要
本発明は,
水面に浮遊し,波の作用によって左右に揺動するプラットフォームと,
発電機と,
水面上に延長し,第1のピボットシャフトにより前記プラットフォームに枢動可能に取り付けられた第1の端部を有する剛性アームと,
前記アームに動作可能に取り付けられた第2のピボットシャフトにより,前記アームの第2の端部に枢動可能に連結され,且つ,水面上に配置され,水面に浮遊した際に,波と共に上昇及び下降することによって,前記第1のピボットシャフト周囲で,前記アームを時計回り方向及び反時計回り方向に交互に移動させる浮力部材と,
前記アームの移動を,前記発電機を駆動するための出力に変換する電力変換装置と
を備える波力発電システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】平らな水面上に配置された状態の波力発電機,アーム及び浮力部材の側面図。
【図2】波の作用によって,左に傾動するプラットフォームと,右に傾動する右側浮力部材と,右に傾動する左側浮力部材と,下方又は時計回り方向に移動する右側アームと,上方又は時計回り方向に移動する左側アームとを示す図1の側面図。
【図3】波の作用によって,左に傾動するプラットフォームと,左に傾動する右側浮力部材と,左に傾動する左側浮力部材と,上方又は反時計回り方向に移動する右側アームと,下方又は反時計回り方向に移動する左側アームとを示す図1の側面図。
【図4】液圧アーム及び浮力部材が,プラットフォームの側部に対して回転可能であり,それにより,浮力部材がプラットフォームの端部の近くに,或いは,プラットフォームの端部から離間して配置されることを示す,プラットフォームの概略平面図。
【図5】アームの上下運動を利用するためにアームに連結された液圧ピストンの側面図。
【図6】プラットフォームに対する浮力部材の距離を調整するために使用する液圧シリンダ及びピストンアセンブリと,浮力部材の揺動運動のエネルギーを利用するために浮力部材上に配置された別のシリンダ及びピストンアセンブリを示すプラットフォームの部分側面図。
【図7】アームに連結された浮力部材を引っ張る力を補助するために浮力部材の下方に配置された牽引部材を示す本発明の他の実施形態の概略側面図。
【図8】シリンダ及びピストンアセンブリと液圧モータとの連結を示す電力変換装置の概略フロー図。
【図9】アームの枢動運動を一方向の回転に変換するギアアセンブリを使用する他の電力変換装置の概略図。
【図10】図5及び図6に示すシリンダ及びピストンアセンブリの電力出力を利用する他の電力変換装置の概略図。
【図11】図5及び図6に示すシリンダ及びピストンアセンブリの電力出力を利用する他の電力変換装置の概略図。
【図12】側部に幾つかのアームを有する円形又は環状のプラットフォームを示す本発明の他の実施形態を示す。
【図13】複数のシリンダ及びピストンアセンブリを有するプラットフォームのアームに取り付けられた円形又は環状の浮力部材を示す。
【図14】複数のシリンダ及びピストンアセンブリを有するプラットフォームのアームに取り付けられた,円形又は環状の浮力部材を示す図。
【0005】
発明の詳細な説明
図1〜図3を参照し,波力発電システムを開示する。艀やボート等の浮遊プラットフォーム2は,波の作用を受けるとアーム6に対して押し引きする力を付与するように構成された,加重された浮力部材4を備えている。浮力部材4は剛性アーム6に枢動可能に取り付けられ,アーム6は,ピボットシャフト9でプラットフォーム2に連結されて旋回される。ピボットシャフト9は,好ましくは,アーム6の移動がピボットシャフト9の往復回転運動に伝達されるように,アーム6に堅固に取り付けられている。ピボットシャフト9は電力変換装置に動作可能に連結されており,前記電力変換装置は,前記ピボットシャフト9の振動回転運動を連続的な回転に変換し,発電機8のシャフトを駆動するためのギアアセンブリを備える。ピボットシャフト9の運動を変換するための機構の一例が,参照により本明細書に併合される同時係属出願第12/457,520号に開示されている。
【0006】
アーム6上のピボットジョイント12は,アーム6を伸縮可能とし,それにより浮力部材4のプラットフォームからの距離を変化させて,近づけたり遠ざけたりすることができる。ピボットジョイント12は,適当な距離に調整された後に固定される。アーム6の調整は,波の波長によって決定する。一般的に,浮力部材4とプラットフォーム2との間の距離は,図2に示す一位置と図3に示す他の位置との間等で,ピボットシャフト9周囲でアーム6に大きな広範囲の孤状を描かせる波の波長の約1/2である。浮力部材4はピボットシャフト15に連結され,その回転運動も発電機8を駆動するために利用し,作動させることができる。一又は複数のアーム6及び浮力部材4を,一又は複数の発電機8に取り付けることができる。図示の浮力部材4は,平面視で正方形状であるが,当該部材が浮遊し,波の上下運動に追従できれば,いかなる形状でもよい。
【0007】
アーム6が下方へ引っ張られると(波の動きによって,浮遊プラットフォーム2の端部が上方へ移動,及び/又は,浮力部材4が下方へ移動すると),ピボットシャフト9の枢動運動を利用して液圧モータが駆動され,それにより発電機8が駆動する。前記枢動運動によって,変速機も駆動することができ,それにより,発電機が駆動される。アーム6が上方へ押し上げられると(波の動きによって,浮遊プラットフォームの端部が下方へ移動,及び/又は浮力部材が上方へ移動すると),同様に,ピボットシャフト9の枢動運動によって,発電機8に連結された液圧モータ又は変速機が駆動する。
【0008】
図2及び図3を参照すると,動作中,波10が,アーム6上の左側の浮力部材4を押し上げてピボットシャフト9周囲でアーム6を旋回させ,それにより,破線7で概略的に示す,発電機8に連結された液圧モータ又は変速機が駆動する。波10が通過すると,プラットフォームは,図3に示すように紙面右方へと傾動し,左側のアーム6を下方へ移動させる。それにより,再び,ピボットシャフト9で枢動運動が生じ,液圧モータ又は変速装置が駆動され,それにより,発電機8が駆動される。
【0009】
図4を参照すると,予測される波の波長が短い場合には,アーム6を,プラットフォーム2との連結点において垂直軸7(紙面に対して垂直)周囲で回転させて,破線で示すように浮力部材4をプラットフォーム2に接近させてもよい。これは,プラットフォーム2の揺動運動及びピボットシャフト9の回転を増大させるためである。
【0010】
図5を参照すると,アーム6には液圧シリンダ及びピストンアセンブリ18が取り付けられ,アーム6がピボットシャフト9周囲で旋回する際の孤状運動を利用できる。本実施形態では,好ましくは,ピボットシャフト9が固定され,アーム6が前記ピボットシャフト9周囲で回転可能となっている。シリンダ及びピストンアセンブリ18は,液圧モータ20を駆動して,発電機8を駆動する。
【0011】
図6を参照すると,浮力部材4をプラットフォーム2に近づけたり遠ざけたりするアーム6の調整は,シリンダ及びピストン20によって達成することができる。この調整は,長波長又は短波長の波を活用するためになされるものである。図2及び図3に示すように,浮力部材4のピボットシャフト15周囲の枢動運動を利用するため,シリンダ及びピストンアセンブリ22が,アーム6及び浮力部材4に取り付けられている。シリンダ及びピストンアセンブリ22の出力は液圧モータに移送され,発電機8が駆動される。
【0012】
図7を参照すると,牽引部材24が,ケーブル26を介して浮力部材4に取り付けられている。牽引部材24は,アーム6に引張力をかけて,ピボットシャフト9において発生するトルク量を増大させる。また,牽引部材24は,浮力部材4が水面に接触した状態を維持し,それにより,浮力部材4を波と共に浮き沈みさせるとともに,浮力部材4が水面から離れて宙吊りになることを防止する。牽引部材24の一例が,本発明者の同時係属出願第12/457,520号に開示されている。また,他の種類の牽引部材を使用してもよい。
【0013】
図8を参照すると,シリンダ及びピストンアセンブリ18によって生成された電力出力は,電力変換装置としての例えば液圧回路28により利用されてもよい。液圧モータ20は,図2及び図3に示すアーム6及び/又は浮力部材4の枢動運動によって,シリンダ36内のピストン34が左右に移動する際に,加圧回路30及び32によって駆動される。戻り回路38,40によって,流体はシリンダ36へ再循環される。回路30,32,38,及び40において矢印で示すように,流体を確実に一方向のみに流すために,適切なバルブ43,45,47,及び49が設けられている。ピストン34が紙面左方に移動すると,バルブ43及び49は開弁し,バルブ45及び47は閉弁する。一方,ピストン34が紙面右方に移動すると,バルブ45及び47は開弁し,バルブ43及び49は閉弁する。発電機8は,モータの出力シャフト42によって駆動される。前記液圧回路28も,シリンダ及びピストンアセンブリ22からのエネルギーを利用することができる。
【0014】
図9を参照すると,ピボットシャフト9の枢動運動を利用する電力変換装置としてのギアアセンブリ46が例示的に開示されている。ギア48が,ピボットシャフト9に動作可能に連結されたシャフト50に取り付けられている。ギア48は,シャフト50と共に時計回り方向に回転するが,ピボットシャフト9が反時計回り方向に回転するのに伴い,シャフト50がギア52と共に同じ反時計回り方向に回転すると,係合が解除される。ギア52の運動は,ギア56を駆動するギア54へ伝達され,更にギア48と噛合するギア58を駆動する。出力シャフト60によって,発電機8が駆動される。シャフト50は,ギア48が一方向,例えば,時計回り方向にのみ回転するように,ギア48又はギア52に対して係合,又は,係合が解除される。機械的又は電気的なクラッチが,ギア52,48に設けられ,ギア48の一方向の回転を可能にしている。したがって,シャフト50がピボットシャフト9によって時計回り方向に駆動されると,ギア52がシャフト50から分離し,シャフト50がピボットシャフト9によって反時計回り方向に駆動されると,ギア48がシャフト50から分離する。このようにして,一方向のトルクが発電機8へ常時出力される。ピボットシャフト15の枢動運動を利用するために,同様の構成を使用してもよい。
【0015】
図10を参照すると,シリンダ及びピストンアセンブリ18によって生成された電力出力を利用するための他の電力変換装置64が開示されている。シリンダ及びピストンアセンブリ18は,クランクホイール68に連結された他のシリンダ及びピストンアセンブリ66を駆動するように構成されている。ピストン34が紙面右方に移動すると,シリンダ36内の流体がバルブ67を介して加圧回路32内へ送り込まれ,シリンダ及びピストンアセンブリ66のピストン70を紙面右方に駆動する。この時,戻り回路72は,通常,バルブ73によって閉じられている。ピストン70は,ピストンロッド74を紙面右方へ駆動する。連結ロッド76が,ピストンロッド74に軸(78)承され,且つ,クランクホイール68に枢動可能に軸(80)承されており,クランクホイール68を一方向82に回転駆動する。戻り回路84は通常,このサイクル中,バルブ85により開放されており,ピストン70前方の流体をシリンダ36へ移動させる。
【0016】
ピストン34が紙面左方へ移動すると,ピストン34の左側のシリンダ36内の流体が加圧されて,バルブ83を介して加圧回路30に流出し,ピストン70を紙面左方へ駆動する。バルブ67は閉弁される。この時,戻り回路84のバルブ85は通常閉じられるのに対し,戻り回路72のバルブ73は開弁されて,ピストン70の左側の流体がシリンダ36に戻るのを許容する。回路30,32,72,及び84には適切なバルブ67,83,73,及び85が設けられており,(1)回路32を開放してピストン70を紙面右方に駆動する場合には,回路84を開放するとともに,回路30,72を閉じ;(2)回路30を開放してピストン70を左に駆動する場合には,回路72も開放するとともに,回路32,84を閉じるように動作する。これらのバルブは,ソレノイド式バルブのように電気的に操作され,上記のように動作するようコントローラによって制御されることが好ましい。
【0017】
また,電力変換装置64は,シリンダ及びピストンアセンブリ22によって生成される電力を利用するために使用してもよい。
【0018】
図11を参照すると,シリンダ及びピストンアセンブリ18及び22によって生成される電力を利用するための他の電力変換装置86が開示されている。シリンダ及びピストンアセンブリ18は,ピストン34が波の作用により往復動する際に,空気を圧縮するために使用される。シリンダ36の各端部には,矢印で示す方向92にのみ空気が流れるように,適切なバルブ91,93を有する吸気口88,90が設けられている。加圧回路94,96は,圧縮空気タンク98へと空気を送給し,次に,前記圧縮空気タンクからタービン100へ空気を送給して発電機8を駆動する。バルブ101及び103が,回路94及び96にそれぞれ設けられている。ピストン34が左へ移動すると,バルブ101及び91が開弁され,バルブ103及び93が閉弁される。一方,ピストン34が紙面右方へ移動すると,バルブ103及び93が開弁され,バルブ91及び101が閉弁される。排気口102により,圧縮空気が,タービンを介して膨張した後,放出されることが可能となる。
【0019】
ピストン34が波の作用に応じて紙面右方へ移動すると,空気が圧縮され,回路96を通過してタンク98へ流入し,空気が吸気口90から流入する。この時,吸気口88は,一方向弁により閉じられている。ピストン34が左へ移動すると,吸気口92が一方向弁により閉じられ,空気が圧縮され,回路94を通ってタンク98へと流入する。吸気口88が開放されて大気が流入する。タンク98からの圧縮空気が,タービン100内へ放出され,発電機8を駆動する。
【0020】
ピストン70の運動によって,クランクホイール68が同一方向82に駆動され続ける。クランクホイール68は,発電機8を駆動するために使用される。
【0021】
図12を参照すると,ここでは平面視で環状又は円形として示されている各浮力部材4に連結された多数のアーム6が,同様に平面視で環状又は円形として示されているプラットフォーム2に取り付けられている構成が示されている。アーム6は,プラットフォーム2から様々な距離で設けられており,これにより,浮力部材4は,異なる大きさの顕著な波を活用することができる。アーム6の調整は,図6に示すシリンダ及びピストンアセンブリ20によって行う。
【0022】
図13及び図14を参照すると,アーム6は,複数のシリンダ及びピストンアセンブリ22により浮力部材4に連結され得る。各シリンダ及びピストンアセンブリ22は,アーム6の端部63に玉継手104で連結されており,且つ,浮力部材4に別の玉継手106で連結されている。シリンダ及びピストンアセンブリ22は,アーム6に対して対称的に,且つ,互いに約120°離間されて配置されることが好ましい。図14に示す実施形態では,アーム6の端部63は,浮力部材4に玉継手108で取り付けられている。玉継手を用いた連結によって,浮力部材4は,波に応じてあらゆる方向に自由に揺動及び旋回することが可能となる。
【0023】
浮遊プラットフォーム2は,波によってもたらされる自然の揺動運動を最大限に活かすよう設計されており,それにより,任意のいかなる波の条件下においても最大流量が得られるようになっている。プラットフォーム2の底面は,円形であっても,平坦であっても,角度がついた形状であってもよい。プラットフォーム2は,付加慣性のためにサイズ及び重さが最大となるように構成されていてもよく,また,一般的な波の条件によっては,慣性を最小に抑えるため最小化されてもよい。重く大型のプラットフォーム2は,波がより大きい場合に,比較的大きな浮力部材に対して大きな圧力を加えることができ,一方,より軽量でより浮力の大きなプラットフォームは,波がより小さい場合に最適である。
【0024】
プラットフォーム2の端部が揺動すればするほど,より多くの電力が発電機8によって発電される。よって,プラットフォーム2は,その自然な不安定さを最大限に生かすよう設計されている。プラットフォーム2の相対的な安定性は,液圧モータ又は変速機にかけることが可能なトルクパワーの量によって調整することが可能である。電気出力は,波/うねりの大きさ,牽引の距離,単位時間当たりの押し引きの頻度,液圧モータ又は変速機にかけるトルク/押圧力/引張力の量(浮遊質量や浮力によってある程度決まる)によって決まる。
【0025】
本明細書に開示したシステムは,工業規模での使用における膨大な量の電気の生成を可能とするだけではなく,養魚業やその他の外洋事業分野における使用に関して商業的関心のある準備地域を支援することも可能である。
【0026】
本発明では,維持又は交換する必要があり得るその構成要素の大部分を,アクセスを容易にするために,水面よりも上方,且つ,浮遊プラットフォーム上に配置している。つまり,従来の波力発電機の多くが,主要な構成要素を水中に配置した設計となっているのに対し,本発明では,発電機などの主要な構成要素を水面よりも上方に配置している。
【0027】
本発明は,外洋や大しけでプラットフォームが受ける動的な揺動運動を利用する。1つの浮遊装置に上記装置を多数組み込んだ場合,プラットフォームの各側面/領域に付与されるエネルギーを効果的に収集することができ,実際,(プラットフォーム全体としての)傾斜運動もまたエネルギーの抽出に有用なものとすることが可能である。例えば,正方形状の浮遊艀があり,前記艀の一つの角部に波が衝突した場合には,その波が艀の残りの部分を通過する前に,且つ,各ステーションが上下動し,1以上の発電機又は中央発電機に連結された液圧機/変速機を押す/引く/クランクで回転させる際に,当該角部自体が,上記方法によって発電する。
【0028】
本発明を,好適な設計を有するものとして説明してきたが,本発明の属する技術分野における公知の,又は,慣例的な手法内に含まれ,且つ,上記の本質的な特徴に適用し得るとともに,本発明の範囲又は添付の特許請求の範囲の限定の範囲内に含まれ得るような本開示からの逸脱を含むとともに,本発明の原理に概ね従う,更なる修正,使用及び/又は改変が可能であることを理解されたい。
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願
本願は,参照により本明細書に併合される2009年8月19日に出願された仮出願第61/272,125号の優先権を主張する非仮出願である。
【0002】
技術分野
本発明は,広くは波力発電システムに関し,詳細には浮遊プラットフォームの揺動運動を利用する波力発電システムに関する。
【0003】
発明の概要
本発明は,
水面に浮遊し,波の作用によって左右に揺動するプラットフォームと,
発電機と,
水面上に延長し,第1のピボットシャフトにより前記プラットフォームに枢動可能に取り付けられた第1の端部を有する剛性アームと,
前記アームに動作可能に取り付けられた第2のピボットシャフトにより,前記アームの第2の端部に枢動可能に連結され,且つ,水面上に配置され,水面に浮遊した際に,波と共に上昇及び下降することによって,前記第1のピボットシャフト周囲で,前記アームを時計回り方向及び反時計回り方向に交互に移動させる浮力部材と,
前記アームの移動を,前記発電機を駆動するための出力に変換する電力変換装置と
を備える波力発電システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
【図1】平らな水面上に配置された状態の波力発電機,アーム及び浮力部材の側面図。
【図2】波の作用によって,左に傾動するプラットフォームと,右に傾動する右側浮力部材と,右に傾動する左側浮力部材と,下方又は時計回り方向に移動する右側アームと,上方又は時計回り方向に移動する左側アームとを示す図1の側面図。
【図3】波の作用によって,左に傾動するプラットフォームと,左に傾動する右側浮力部材と,左に傾動する左側浮力部材と,上方又は反時計回り方向に移動する右側アームと,下方又は反時計回り方向に移動する左側アームとを示す図1の側面図。
【図4】液圧アーム及び浮力部材が,プラットフォームの側部に対して回転可能であり,それにより,浮力部材がプラットフォームの端部の近くに,或いは,プラットフォームの端部から離間して配置されることを示す,プラットフォームの概略平面図。
【図5】アームの上下運動を利用するためにアームに連結された液圧ピストンの側面図。
【図6】プラットフォームに対する浮力部材の距離を調整するために使用する液圧シリンダ及びピストンアセンブリと,浮力部材の揺動運動のエネルギーを利用するために浮力部材上に配置された別のシリンダ及びピストンアセンブリを示すプラットフォームの部分側面図。
【図7】アームに連結された浮力部材を引っ張る力を補助するために浮力部材の下方に配置された牽引部材を示す本発明の他の実施形態の概略側面図。
【図8】シリンダ及びピストンアセンブリと液圧モータとの連結を示す電力変換装置の概略フロー図。
【図9】アームの枢動運動を一方向の回転に変換するギアアセンブリを使用する他の電力変換装置の概略図。
【図10】図5及び図6に示すシリンダ及びピストンアセンブリの電力出力を利用する他の電力変換装置の概略図。
【図11】図5及び図6に示すシリンダ及びピストンアセンブリの電力出力を利用する他の電力変換装置の概略図。
【図12】側部に幾つかのアームを有する円形又は環状のプラットフォームを示す本発明の他の実施形態を示す。
【図13】複数のシリンダ及びピストンアセンブリを有するプラットフォームのアームに取り付けられた円形又は環状の浮力部材を示す。
【図14】複数のシリンダ及びピストンアセンブリを有するプラットフォームのアームに取り付けられた,円形又は環状の浮力部材を示す図。
【0005】
発明の詳細な説明
図1〜図3を参照し,波力発電システムを開示する。艀やボート等の浮遊プラットフォーム2は,波の作用を受けるとアーム6に対して押し引きする力を付与するように構成された,加重された浮力部材4を備えている。浮力部材4は剛性アーム6に枢動可能に取り付けられ,アーム6は,ピボットシャフト9でプラットフォーム2に連結されて旋回される。ピボットシャフト9は,好ましくは,アーム6の移動がピボットシャフト9の往復回転運動に伝達されるように,アーム6に堅固に取り付けられている。ピボットシャフト9は電力変換装置に動作可能に連結されており,前記電力変換装置は,前記ピボットシャフト9の振動回転運動を連続的な回転に変換し,発電機8のシャフトを駆動するためのギアアセンブリを備える。ピボットシャフト9の運動を変換するための機構の一例が,参照により本明細書に併合される同時係属出願第12/457,520号に開示されている。
【0006】
アーム6上のピボットジョイント12は,アーム6を伸縮可能とし,それにより浮力部材4のプラットフォームからの距離を変化させて,近づけたり遠ざけたりすることができる。ピボットジョイント12は,適当な距離に調整された後に固定される。アーム6の調整は,波の波長によって決定する。一般的に,浮力部材4とプラットフォーム2との間の距離は,図2に示す一位置と図3に示す他の位置との間等で,ピボットシャフト9周囲でアーム6に大きな広範囲の孤状を描かせる波の波長の約1/2である。浮力部材4はピボットシャフト15に連結され,その回転運動も発電機8を駆動するために利用し,作動させることができる。一又は複数のアーム6及び浮力部材4を,一又は複数の発電機8に取り付けることができる。図示の浮力部材4は,平面視で正方形状であるが,当該部材が浮遊し,波の上下運動に追従できれば,いかなる形状でもよい。
【0007】
アーム6が下方へ引っ張られると(波の動きによって,浮遊プラットフォーム2の端部が上方へ移動,及び/又は,浮力部材4が下方へ移動すると),ピボットシャフト9の枢動運動を利用して液圧モータが駆動され,それにより発電機8が駆動する。前記枢動運動によって,変速機も駆動することができ,それにより,発電機が駆動される。アーム6が上方へ押し上げられると(波の動きによって,浮遊プラットフォームの端部が下方へ移動,及び/又は浮力部材が上方へ移動すると),同様に,ピボットシャフト9の枢動運動によって,発電機8に連結された液圧モータ又は変速機が駆動する。
【0008】
図2及び図3を参照すると,動作中,波10が,アーム6上の左側の浮力部材4を押し上げてピボットシャフト9周囲でアーム6を旋回させ,それにより,破線7で概略的に示す,発電機8に連結された液圧モータ又は変速機が駆動する。波10が通過すると,プラットフォームは,図3に示すように紙面右方へと傾動し,左側のアーム6を下方へ移動させる。それにより,再び,ピボットシャフト9で枢動運動が生じ,液圧モータ又は変速装置が駆動され,それにより,発電機8が駆動される。
【0009】
図4を参照すると,予測される波の波長が短い場合には,アーム6を,プラットフォーム2との連結点において垂直軸7(紙面に対して垂直)周囲で回転させて,破線で示すように浮力部材4をプラットフォーム2に接近させてもよい。これは,プラットフォーム2の揺動運動及びピボットシャフト9の回転を増大させるためである。
【0010】
図5を参照すると,アーム6には液圧シリンダ及びピストンアセンブリ18が取り付けられ,アーム6がピボットシャフト9周囲で旋回する際の孤状運動を利用できる。本実施形態では,好ましくは,ピボットシャフト9が固定され,アーム6が前記ピボットシャフト9周囲で回転可能となっている。シリンダ及びピストンアセンブリ18は,液圧モータ20を駆動して,発電機8を駆動する。
【0011】
図6を参照すると,浮力部材4をプラットフォーム2に近づけたり遠ざけたりするアーム6の調整は,シリンダ及びピストン20によって達成することができる。この調整は,長波長又は短波長の波を活用するためになされるものである。図2及び図3に示すように,浮力部材4のピボットシャフト15周囲の枢動運動を利用するため,シリンダ及びピストンアセンブリ22が,アーム6及び浮力部材4に取り付けられている。シリンダ及びピストンアセンブリ22の出力は液圧モータに移送され,発電機8が駆動される。
【0012】
図7を参照すると,牽引部材24が,ケーブル26を介して浮力部材4に取り付けられている。牽引部材24は,アーム6に引張力をかけて,ピボットシャフト9において発生するトルク量を増大させる。また,牽引部材24は,浮力部材4が水面に接触した状態を維持し,それにより,浮力部材4を波と共に浮き沈みさせるとともに,浮力部材4が水面から離れて宙吊りになることを防止する。牽引部材24の一例が,本発明者の同時係属出願第12/457,520号に開示されている。また,他の種類の牽引部材を使用してもよい。
【0013】
図8を参照すると,シリンダ及びピストンアセンブリ18によって生成された電力出力は,電力変換装置としての例えば液圧回路28により利用されてもよい。液圧モータ20は,図2及び図3に示すアーム6及び/又は浮力部材4の枢動運動によって,シリンダ36内のピストン34が左右に移動する際に,加圧回路30及び32によって駆動される。戻り回路38,40によって,流体はシリンダ36へ再循環される。回路30,32,38,及び40において矢印で示すように,流体を確実に一方向のみに流すために,適切なバルブ43,45,47,及び49が設けられている。ピストン34が紙面左方に移動すると,バルブ43及び49は開弁し,バルブ45及び47は閉弁する。一方,ピストン34が紙面右方に移動すると,バルブ45及び47は開弁し,バルブ43及び49は閉弁する。発電機8は,モータの出力シャフト42によって駆動される。前記液圧回路28も,シリンダ及びピストンアセンブリ22からのエネルギーを利用することができる。
【0014】
図9を参照すると,ピボットシャフト9の枢動運動を利用する電力変換装置としてのギアアセンブリ46が例示的に開示されている。ギア48が,ピボットシャフト9に動作可能に連結されたシャフト50に取り付けられている。ギア48は,シャフト50と共に時計回り方向に回転するが,ピボットシャフト9が反時計回り方向に回転するのに伴い,シャフト50がギア52と共に同じ反時計回り方向に回転すると,係合が解除される。ギア52の運動は,ギア56を駆動するギア54へ伝達され,更にギア48と噛合するギア58を駆動する。出力シャフト60によって,発電機8が駆動される。シャフト50は,ギア48が一方向,例えば,時計回り方向にのみ回転するように,ギア48又はギア52に対して係合,又は,係合が解除される。機械的又は電気的なクラッチが,ギア52,48に設けられ,ギア48の一方向の回転を可能にしている。したがって,シャフト50がピボットシャフト9によって時計回り方向に駆動されると,ギア52がシャフト50から分離し,シャフト50がピボットシャフト9によって反時計回り方向に駆動されると,ギア48がシャフト50から分離する。このようにして,一方向のトルクが発電機8へ常時出力される。ピボットシャフト15の枢動運動を利用するために,同様の構成を使用してもよい。
【0015】
図10を参照すると,シリンダ及びピストンアセンブリ18によって生成された電力出力を利用するための他の電力変換装置64が開示されている。シリンダ及びピストンアセンブリ18は,クランクホイール68に連結された他のシリンダ及びピストンアセンブリ66を駆動するように構成されている。ピストン34が紙面右方に移動すると,シリンダ36内の流体がバルブ67を介して加圧回路32内へ送り込まれ,シリンダ及びピストンアセンブリ66のピストン70を紙面右方に駆動する。この時,戻り回路72は,通常,バルブ73によって閉じられている。ピストン70は,ピストンロッド74を紙面右方へ駆動する。連結ロッド76が,ピストンロッド74に軸(78)承され,且つ,クランクホイール68に枢動可能に軸(80)承されており,クランクホイール68を一方向82に回転駆動する。戻り回路84は通常,このサイクル中,バルブ85により開放されており,ピストン70前方の流体をシリンダ36へ移動させる。
【0016】
ピストン34が紙面左方へ移動すると,ピストン34の左側のシリンダ36内の流体が加圧されて,バルブ83を介して加圧回路30に流出し,ピストン70を紙面左方へ駆動する。バルブ67は閉弁される。この時,戻り回路84のバルブ85は通常閉じられるのに対し,戻り回路72のバルブ73は開弁されて,ピストン70の左側の流体がシリンダ36に戻るのを許容する。回路30,32,72,及び84には適切なバルブ67,83,73,及び85が設けられており,(1)回路32を開放してピストン70を紙面右方に駆動する場合には,回路84を開放するとともに,回路30,72を閉じ;(2)回路30を開放してピストン70を左に駆動する場合には,回路72も開放するとともに,回路32,84を閉じるように動作する。これらのバルブは,ソレノイド式バルブのように電気的に操作され,上記のように動作するようコントローラによって制御されることが好ましい。
【0017】
また,電力変換装置64は,シリンダ及びピストンアセンブリ22によって生成される電力を利用するために使用してもよい。
【0018】
図11を参照すると,シリンダ及びピストンアセンブリ18及び22によって生成される電力を利用するための他の電力変換装置86が開示されている。シリンダ及びピストンアセンブリ18は,ピストン34が波の作用により往復動する際に,空気を圧縮するために使用される。シリンダ36の各端部には,矢印で示す方向92にのみ空気が流れるように,適切なバルブ91,93を有する吸気口88,90が設けられている。加圧回路94,96は,圧縮空気タンク98へと空気を送給し,次に,前記圧縮空気タンクからタービン100へ空気を送給して発電機8を駆動する。バルブ101及び103が,回路94及び96にそれぞれ設けられている。ピストン34が左へ移動すると,バルブ101及び91が開弁され,バルブ103及び93が閉弁される。一方,ピストン34が紙面右方へ移動すると,バルブ103及び93が開弁され,バルブ91及び101が閉弁される。排気口102により,圧縮空気が,タービンを介して膨張した後,放出されることが可能となる。
【0019】
ピストン34が波の作用に応じて紙面右方へ移動すると,空気が圧縮され,回路96を通過してタンク98へ流入し,空気が吸気口90から流入する。この時,吸気口88は,一方向弁により閉じられている。ピストン34が左へ移動すると,吸気口92が一方向弁により閉じられ,空気が圧縮され,回路94を通ってタンク98へと流入する。吸気口88が開放されて大気が流入する。タンク98からの圧縮空気が,タービン100内へ放出され,発電機8を駆動する。
【0020】
ピストン70の運動によって,クランクホイール68が同一方向82に駆動され続ける。クランクホイール68は,発電機8を駆動するために使用される。
【0021】
図12を参照すると,ここでは平面視で環状又は円形として示されている各浮力部材4に連結された多数のアーム6が,同様に平面視で環状又は円形として示されているプラットフォーム2に取り付けられている構成が示されている。アーム6は,プラットフォーム2から様々な距離で設けられており,これにより,浮力部材4は,異なる大きさの顕著な波を活用することができる。アーム6の調整は,図6に示すシリンダ及びピストンアセンブリ20によって行う。
【0022】
図13及び図14を参照すると,アーム6は,複数のシリンダ及びピストンアセンブリ22により浮力部材4に連結され得る。各シリンダ及びピストンアセンブリ22は,アーム6の端部63に玉継手104で連結されており,且つ,浮力部材4に別の玉継手106で連結されている。シリンダ及びピストンアセンブリ22は,アーム6に対して対称的に,且つ,互いに約120°離間されて配置されることが好ましい。図14に示す実施形態では,アーム6の端部63は,浮力部材4に玉継手108で取り付けられている。玉継手を用いた連結によって,浮力部材4は,波に応じてあらゆる方向に自由に揺動及び旋回することが可能となる。
【0023】
浮遊プラットフォーム2は,波によってもたらされる自然の揺動運動を最大限に活かすよう設計されており,それにより,任意のいかなる波の条件下においても最大流量が得られるようになっている。プラットフォーム2の底面は,円形であっても,平坦であっても,角度がついた形状であってもよい。プラットフォーム2は,付加慣性のためにサイズ及び重さが最大となるように構成されていてもよく,また,一般的な波の条件によっては,慣性を最小に抑えるため最小化されてもよい。重く大型のプラットフォーム2は,波がより大きい場合に,比較的大きな浮力部材に対して大きな圧力を加えることができ,一方,より軽量でより浮力の大きなプラットフォームは,波がより小さい場合に最適である。
【0024】
プラットフォーム2の端部が揺動すればするほど,より多くの電力が発電機8によって発電される。よって,プラットフォーム2は,その自然な不安定さを最大限に生かすよう設計されている。プラットフォーム2の相対的な安定性は,液圧モータ又は変速機にかけることが可能なトルクパワーの量によって調整することが可能である。電気出力は,波/うねりの大きさ,牽引の距離,単位時間当たりの押し引きの頻度,液圧モータ又は変速機にかけるトルク/押圧力/引張力の量(浮遊質量や浮力によってある程度決まる)によって決まる。
【0025】
本明細書に開示したシステムは,工業規模での使用における膨大な量の電気の生成を可能とするだけではなく,養魚業やその他の外洋事業分野における使用に関して商業的関心のある準備地域を支援することも可能である。
【0026】
本発明では,維持又は交換する必要があり得るその構成要素の大部分を,アクセスを容易にするために,水面よりも上方,且つ,浮遊プラットフォーム上に配置している。つまり,従来の波力発電機の多くが,主要な構成要素を水中に配置した設計となっているのに対し,本発明では,発電機などの主要な構成要素を水面よりも上方に配置している。
【0027】
本発明は,外洋や大しけでプラットフォームが受ける動的な揺動運動を利用する。1つの浮遊装置に上記装置を多数組み込んだ場合,プラットフォームの各側面/領域に付与されるエネルギーを効果的に収集することができ,実際,(プラットフォーム全体としての)傾斜運動もまたエネルギーの抽出に有用なものとすることが可能である。例えば,正方形状の浮遊艀があり,前記艀の一つの角部に波が衝突した場合には,その波が艀の残りの部分を通過する前に,且つ,各ステーションが上下動し,1以上の発電機又は中央発電機に連結された液圧機/変速機を押す/引く/クランクで回転させる際に,当該角部自体が,上記方法によって発電する。
【0028】
本発明を,好適な設計を有するものとして説明してきたが,本発明の属する技術分野における公知の,又は,慣例的な手法内に含まれ,且つ,上記の本質的な特徴に適用し得るとともに,本発明の範囲又は添付の特許請求の範囲の限定の範囲内に含まれ得るような本開示からの逸脱を含むとともに,本発明の原理に概ね従う,更なる修正,使用及び/又は改変が可能であることを理解されたい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)水面に浮遊し,波の作用によって左右に揺動するプラットフォームと,
b)発電機と,
c)水面上に延長し,第1のピボットシャフトにより前記プラットフォームに枢動可能に取り付けられた第1の端部を有する剛性アームと,
d)前記アームに動作可能に取り付けられた第2のピボットシャフトにより,前記アームの第2の端部に枢動可能に連結され,且つ,水面上に配置され,水面に浮遊した際に,波と共に上昇及び下降することによって,前記第1のピボットシャフト周囲で,前記アームを時計回り方向及び反時計回り方向に交互に移動させる浮力部材と,
e)前記アームの移動を,前記発電機を駆動するための出力に変換する電力変換装置と
を備える波力発電システム。
【請求項2】
前記プラットフォームは,平面視において円形である請求項1記載の波力発電システム。
【請求項3】
前記アームは,伸縮可能である請求項1記載の波力発電システム。
【請求項4】
前記アームは,垂直軸周囲で回転可能である請求項1記載の波力発電システム。
【請求項5】
前記浮力部材に取り付けられた牽引部材を更に備える請求項1記載の波力発電システム。
【請求項6】
a)前記第1のピボットシャフトは,前記アームに堅固に取り付けられ,
b)前記電力変換装置は,前記第1のピボットシャフト及び前記発電機に動作可能に連結された複数のギアを備える請求項1記載の波力発電システム。
【請求項7】
a)前記電力変換装置は,前記アームに動作可能に取り付けられたシリンダ及びピストンアセンブリを備え,
b)前記ピストンは,前記アームの移動に応じて前記シリンダ内を往復動して,加圧流体の出力を生成し,
c)液圧モータが,前記出力に動作可能に接続されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【請求項8】
a)前記電力変換装置は,前記アームに動作可能に取り付けられたシリンダ及びピストンアセンブリを備え,
b)前記ピストンは,前記アームの移動に応じて前記シリンダ内を往復動して,加圧空気の出力を生成し,
c)圧力室が,前記シリンダ及びピストンアセンブリに動作可能に連結され,
d)タービンが,前記圧力室に動作可能に連結されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【請求項9】
a)前記電力変換装置は,前記アームに動作可能に取り付けられた,第1のシリンダ及び第1のピストンアセンブリを備え,
b)前記第1のピストンは,前記アームの移動に応じて前記第1のシリンダ内を往復動して,加圧流体の出力を生成し,
c)第2のシリンダ及び第2のピストンアセンブリが,前記出力に動作可能に接続されて,前記第2のピストンの往復動が生じ,
d)クランクホイールが,前記往復動によって前記クランクホイールが回動するように,前記第2のピストンに動作可能に連結され,
e)前記クランクホイールは,前記発電機に動作可能に連結されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【請求項10】
a)前記電力変換装置は,前記アーム及び前記浮力部材に動作可能に取り付けられた,シリンダ及びピストンアセンブリを備え,
b)前記ピストンは,前記浮力部材が前記第2のピボットシャフト周囲を移動するのに応じて,前記シリンダ内を往復動して,加圧流体の出力を生成し,
c)液圧モータが,前記出力に動作可能に接続されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【請求項1】
a)水面に浮遊し,波の作用によって左右に揺動するプラットフォームと,
b)発電機と,
c)水面上に延長し,第1のピボットシャフトにより前記プラットフォームに枢動可能に取り付けられた第1の端部を有する剛性アームと,
d)前記アームに動作可能に取り付けられた第2のピボットシャフトにより,前記アームの第2の端部に枢動可能に連結され,且つ,水面上に配置され,水面に浮遊した際に,波と共に上昇及び下降することによって,前記第1のピボットシャフト周囲で,前記アームを時計回り方向及び反時計回り方向に交互に移動させる浮力部材と,
e)前記アームの移動を,前記発電機を駆動するための出力に変換する電力変換装置と
を備える波力発電システム。
【請求項2】
前記プラットフォームは,平面視において円形である請求項1記載の波力発電システム。
【請求項3】
前記アームは,伸縮可能である請求項1記載の波力発電システム。
【請求項4】
前記アームは,垂直軸周囲で回転可能である請求項1記載の波力発電システム。
【請求項5】
前記浮力部材に取り付けられた牽引部材を更に備える請求項1記載の波力発電システム。
【請求項6】
a)前記第1のピボットシャフトは,前記アームに堅固に取り付けられ,
b)前記電力変換装置は,前記第1のピボットシャフト及び前記発電機に動作可能に連結された複数のギアを備える請求項1記載の波力発電システム。
【請求項7】
a)前記電力変換装置は,前記アームに動作可能に取り付けられたシリンダ及びピストンアセンブリを備え,
b)前記ピストンは,前記アームの移動に応じて前記シリンダ内を往復動して,加圧流体の出力を生成し,
c)液圧モータが,前記出力に動作可能に接続されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【請求項8】
a)前記電力変換装置は,前記アームに動作可能に取り付けられたシリンダ及びピストンアセンブリを備え,
b)前記ピストンは,前記アームの移動に応じて前記シリンダ内を往復動して,加圧空気の出力を生成し,
c)圧力室が,前記シリンダ及びピストンアセンブリに動作可能に連結され,
d)タービンが,前記圧力室に動作可能に連結されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【請求項9】
a)前記電力変換装置は,前記アームに動作可能に取り付けられた,第1のシリンダ及び第1のピストンアセンブリを備え,
b)前記第1のピストンは,前記アームの移動に応じて前記第1のシリンダ内を往復動して,加圧流体の出力を生成し,
c)第2のシリンダ及び第2のピストンアセンブリが,前記出力に動作可能に接続されて,前記第2のピストンの往復動が生じ,
d)クランクホイールが,前記往復動によって前記クランクホイールが回動するように,前記第2のピストンに動作可能に連結され,
e)前記クランクホイールは,前記発電機に動作可能に連結されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【請求項10】
a)前記電力変換装置は,前記アーム及び前記浮力部材に動作可能に取り付けられた,シリンダ及びピストンアセンブリを備え,
b)前記ピストンは,前記浮力部材が前記第2のピボットシャフト周囲を移動するのに応じて,前記シリンダ内を往復動して,加圧流体の出力を生成し,
c)液圧モータが,前記出力に動作可能に接続されて,前記発電機を駆動する請求項1記載の波力発電システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2013−502530(P2013−502530A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525527(P2012−525527)
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2010/002270
【国際公開番号】WO2011/022057
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(512041414)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月18日(2010.8.18)
【国際出願番号】PCT/US2010/002270
【国際公開番号】WO2011/022057
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(512041414)
【Fターム(参考)】
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