説明

波長分割多重通信システム。

【課題】OADMノードを含む波長分割多重通信システムにおいて,インターリーバの挿入による立ち上げ実施例のプリアンプの利得設定に対する影響を回避する。
【解決手段】複数のOADMノードのそれぞれは,波長多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,前記第1及び,第2の系のそれぞれは,プリアンプと,波長多重分離部と,分岐挿入部と,ポストアンプとを有する。更に,前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,立ち上げ時に,前記後段のOADMノードの第1のインターリーバの入力におけるレベルと前記プリアンプの所定利得との差分に対応して,前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,波長分割多重システムに関し,特にASE(Amplified Spontaneous Emission)光を用いてプリアンプの利得設定を行う機能を有する波長分割多重システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年,光伝送技術として波長分割多重伝送 (WDM:Wavelength Division Multiplexing)技術が広く用いられている。WDM技術は,波長の異なる光(例えば,40〜1OO波)を多重して,1本の光ファイバで複数の信号を同時に伝送する方式である。
【0003】
かかるWDM伝送システムの概念構成を図1に示す。図1Aは,システム構成であり,図1Bは,信号レベルの変化を説明する図である。
【0004】
図1Aに示すように,WDM伝送システムの光ファイバ伝送路130,131上には,ノード100,120が設けられ,ノード100,120間に中継ノード110が設けられる。ノード100,120は,WDM信号に対して,特定の波長の光信号をそのまま通過(透過)させたり,分岐(Drop)させたり,挿入(Add)させたりするOADM(0ptical Add Drop Multiplexing)機能を有するOADMノードである。
【0005】
OADMノード100,120には,入力側にプリアンプユニット1,出力側にポストアンプユニット5が設けられる。中継ノード110は,インラインアンプを有している。
【0006】
OADMノード100,120において,波長分割多重された光信号が多重分離回路2で,波長毎に分離される。ついで,挿入分岐回路3で,波長毎に透過,分岐又は挿入される。さらに,多重化回路4でOADMノード100を透過する波長及び,挿入分岐回路3で挿入された波長が多重化され,ポストアンプユニット5に入力され,光ファイバ伝送路130に送出される。
【0007】
ここで,光ファイバ伝送路130上に光アンプ(プリアンプユニット1,ポストアンプユニット5及びインラインアンプユニット110)が配置されるWDM伝送システムにおいて,その初期立ち上げ,障害及び回線断の復旧時,波長の再設定時あるいは,保守者が主信号系のケーブルを誤って抜去した際等において,これら光アンプに対し所定利得となるように,設定することが必要である。
【0008】
かかる利得設定は,送信側のポストアンプユニット5で1波相当レベルの雑音光(ASE:Amplified Spontaneous Emission)を発生させ,その光を利用して行うことが知られている。
【0009】
たとえば,ASE光を用いて,アンプの利得を設定する方法としてAGC(Automatic gain Control)モードとALC(Automatic Level Control)モードの2つの制御モードを有するプリアンプと,ASEモード(ASE光の出力レベルを多重波長数相当になるように設定するモード)とAGCモードの2つの制御モードを有するポストアンプを用いて前記ASE光を利用して次段ノードのプリアンプの利得を設定する方法の発明(特許文献1),後段局からのASE光出力要求に基づき,前段局から透過光及び挿入光を遮断してASE光を出力し,前記後段局の受信用アンプ(プリアンプ)の利得設定する発明(特許文献2)等がある。
【0010】
また,ASE光を利用したWDMシステムにおける立ち上げの方法の一例についても本出願人が先の特許出願(特願平16−007857)において提案している。
【0011】
すなわち,ASE光を利用した立ち上げによって,図1Bに示すように,後段局のアンプの所要利得(ゲイン)を得ることが可能である。図1Bにおいて,(a)は,OADMノード100のポストアンプユニット5からのASE光の出力レベルである。(b)は,インラインアンプユニット110の入力レベルであり,光ファイバ伝送路130を通過する間に伝送路損失により入力レベルが下がっている。インラインアンプユニット110はこの入力ASE光を検出し,所定の利得となるように増幅する。そして,その出力レベルは,(c)のように,例えば,OADMノード100のポストアンプユニット5の出力レベル相当に調整される。
【0012】
ついで,インラインアンプユニット110から送出されたASE光のレベルは,同様にOADMノード120のプリアンプユニット1に到達するまでに光ファイバ伝送路131の伝送路損失によりレベルが下がり(d)の入力信号レベルとなる。OADMノード120では,この入力ASE光を検出し,所定の利得となるようにプリアンプユニット1を調整する。したがって,(e)に示すように所要利得を得ることができる。
【0013】
ここで,WDM伝送システムにおいては,1波長あたりの伝送コストを下げ,電送信号帯域の拡大を図る目的で同一帯域内に高密度に波長を配置する要求がある。かかる要求に応える一方式としてインターリーバを用いることが提案されている。インターリーバは,一例として特許文献3に記載されるように2つの偏向分離器とエタロンユニットを有する波長分離部を主要素として構成され,可逆性を有する光学部品である。インターリーバにより波長多重光を奇数波長(奇数チャネルの波長)光及び偶数波長(偶数チャネルの波長)光に分波することができる。(特許文献3,図2及び[0021]〜[0031])さらに,可逆性を有するので,奇数波長光及び偶数波長光入力を交互に多重して出力することもできる。
【0014】
しかし,インターリーバの特性として波長多重光を奇数波長光及び偶数波長光に分波する場合,出力レベルが半減(約3dBのレベル低下)する。このために先に説明した従来のプリアンプの利得設定はそのままでは行えないという問題が有る。
【0015】
また,近年,波長分割多重システムにおいて,OADMノードにおいて,各波長が所定の受信レベル範囲に入るように調整するための分散補償器としてVIPAを用いることが提案されている。かかるVIPAにおいてもインターリーバと同様に所定波長間隔でレベルが半減する特性を有している。
【0016】
したがって,VIPAの挿入された伝送路区間においてASE光によるプリアンプの利得調整を行う場合は,上記に説明したインターリーバを用いる場合と同様にプリアンプの利得設定はそのままでは行えないという問題が有る。
【特許文献1】特開2004−23437号公報
【特許文献2】特開2004−187071号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
したがって,本発明の目的は,WDM伝送システムにおいて,インターリーバあるいはVIPAを用いる場合のプリアンプの利得設定における問題を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
かかる本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第1の態様として,複数のOADMノードを光ファイバー伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,前記複数のOADMノードのそれぞれは,複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,前記第1及び,第2の系のそれぞれは,所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプを有し,更に,前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記後段のOADMノードの第1のインターリーバの入力におけるレベルと前記プリアンプの所定利得との差分に対応して,前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定することを特徴とする。
【0019】
上記本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第2の態様として,第1の態様において,前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定する大きさは,約3dBの大きさであることを特徴とする。
【0020】
上記本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第3の態様として,複数のOADMノードを光ファイバー伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,前記複数のOADMノードのそれぞれは,複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,前記第1及び,第2の系のそれぞれは,所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプと,前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,更に,前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポートに光スイッチを有し,前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポートに有する光スイッチは,前記入力ポートから出力ポートに前記第1及び,第2のインターリーバをバイパスして接続するように切り換え制御されることを特徴とする。
【0021】
上記本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第4の態様として,第3の態様において,前記第1及び,第2のインターリーバをバイパスする前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポート間にアッテネータを有することを特徴とする。
【0022】
上記本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第5の態様として,第4の態様において,前記アッテネータによるレベルの減衰の大きさが約3dBに設定されていることを特徴とする。
【0023】
上記本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第6の態様として,複数のOADMノードを光ファイバー伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,前記複数のOADMノードのそれぞれは,複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,前記第1及び,第2の系のそれぞれは,所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプと,前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,更に,前記第1のインターリーバの入力側に可変減衰器を有し,前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記可変減衰器の減衰量を零に設定することを特徴とする。
【0024】
上記本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第7の態様として,第6の態様において,前記可変減衰器の減衰量を前記立ち上げ時以降の通常運用時は,約3dB減とすることを特徴とする。
【0025】
上記本発明の課題を解決するWDM伝送システムは,第8の態様として,複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,前記複数のOADMノードのそれぞれは,所定利得で波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプを有し,さらに,前記OADMノードの入力側にVIPAを備え,前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記後段のOADMノードの入力側に備えられるVIPAの出力レベルと前記プリアンプの所定利得との差分に対応して,前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定することを特徴とする。
【0026】
本発明の特徴は,以下に図面に従い説明する実施の形態例から更に明らかになる。
【発明の効果】
【0027】
本発明により,ASE光によるプリアンプの利得設定を困難とすることなく,インターリーバ及びVIPAを用いることが可能となるので,波長分割多重伝送システムにおいて同一帯域内に高密度に波長を配置する要求に応えることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下に図面に従い,本発明の実施の形態例を説明する。なお,本発明の説明において,図面に示される実施の形態例は,本発明の理解のためのものであり,本発明の技術的範囲がこれに限定されるものではない。
【0029】
図2は,本発明を適用する,インターリーバを用いた光伝送システムの構成図である。なお,図1と対比するとき,本発明において中継ノード110は直接関係を有しないので説明を簡単化するために図示を省略している。
【0030】
OADMノード100,120のそれぞれは,実施例として二系統に構成され,それぞれ図1に示す構成と同様に,入力側にプリアンプユニット1a(1b),出力側にポストアンプユニット5a(5b)が設けられている。さらに,波長分割多重光信号は,多重分離回路2a(2b)で波長毎に分離される。ついで,挿入分岐回路3a(3b)で,波長毎に透過,分岐又は挿入される。さらに,多重化回路4a(4b)で,OADMノード100を透過する波長及び,挿入分岐回路3で挿入された波長が多重化される。
【0031】
さらに,第1のインターリーバ6がプリアンプユニット1a,1bの前段に,そして第2のインターリーバ7がポストアンプユニット5a,5bの後段に配置される。
【0032】
図3,図4は,インターリーバ6,7の動作を更に説明する図である。
【0033】
図3は,第1のインターリーバ6の動作を説明する図であり,波長多重された光信号を,奇数波長(奇数チャネルに相当する波長)と偶数波長(偶数波長に相当する波長)出力に分波出力する。インターリーバ6の入力端子(a)に入力される波長多重された光信号のスペクトラムAは,ASEノイズ光レベルALにチャネルCh1〜Chnの複数チャネル(波長)信号が重畳されている。
【0034】
インターリーバ6は,奇数波長出力ポート(b)への透過特性Dと,偶数波長出力ポート(c)への透過特性Eを有している。したがって,出力ポート(b)から出力される光信号は,奇数波長出力スペクトラムBを有する。一方,出力ポート(c)から出力される光信号は,偶数波長出力スペクトラムCを有する。
【0035】
図4は,第2のインターリーバ7の動作を説明する図であり,奇数波長と偶数波長の入力を波長合波して出力する。インターリーバ7の入力端子(b),(c)にそれぞれ入力される奇数波長と偶数波長の光信号は,それぞれ波長スペクトラムB,Cを有している。波長スペクトラムB,Cは,それぞれASEノイズ光レベルALに対応して奇数,偶数の波長信号が重畳されている。
【0036】
インターリーバ7は,インターリーバ6と可逆の特性を有し,ポート(b)から入力される奇数波長の光信号に対し,奇数ポート透過特性Dを有し,ポート(c)から入力される偶数波長の光信号に対し,偶数ポート透過特性Eを有し,波長多重出力ポート(a)からの出力は,奇数,偶数の波長多重された出力スペクトラムAを有している。
【0037】
出力スペクトラムAにおいて,ASEノイズ光レベルALにチャネルCh1〜Chnの複数チャネル(波長)信号が重畳されている。
【0038】
図5は,ASE光の電力レベルの変化を示す図である。図5において,OADMノード100のポストアンプユニット5a(5b)の出力におけるASE光の電力レベルが“A”であるとき,インターリーバ7のASE光出力は,“B”のようになる。すなわち,奇,偶数交互に出力減衰が大きくなるので,ASE光の出力スペクトラムは“B”に示すごとくである。
【0039】
このときのASE光のトータルレベル(所要レベルLr)は,インターリーバ7の入力側のレベル“A”と比較してほぼ半減(3dB低下)したレベルが実際のASEレベルLaとなる。
【0040】
したがって,光ファイバ伝送路130を伝送されたASE光のプリアンプユニット1a(1b)の入力レベルは,光ファイバー伝送路130の伝送路損失により,“C”の状態となる。すなわち,プリアンプユニット1a(1b)の入力に要求されるASEレベルLrに比べ,実際のASE光レベルLaのレベルが小さくなる。
【0041】
このように,所要のASE光レベルLrと,インターリーバ通過後のASE光レベルに差が生じる。
【0042】
したがって,図5,“D”に示すように,本来プリアンプユニット1a(1b)に要求される利得Grと,実際に設定されるために必要な利得Gsとの間に差が生じてしまう。
【0043】
実際,これまでの波長伝送システムにおいては,先の特許出願(特願平16−007857)で示したように,ASE光を利用する立ち上げ方式では,その立ち上げの際に,ポストアンプユニット5a,(5b)において,1波の信号光相当のASE光を出力する。一方,プリアンプユニット1a(1b)は,そのASE光を用いて,利得の設定をおこなう。このとき,インターリーバを用いたシステムでは,偶数波長のインターリーバでは,それぞれの波長の隣接波長が除去されているため,ASE光レベルは,およそ半減(約3dBのレベル低下)する。このため,次段のプリアンプユニット1a(1b)を所要の利得に設定することができないという問題が有る。
【0044】
したがって,本発明は,かかる問題を解決するものである。
【0045】
図6,図7は,それぞれポストアンプユニット5,プリアンプユニット1に対する立ち上げ時(プリアンプ利得設定時)と運用時の切換を説明する図である。
【0046】
図6は,前段OADMノード100のポストアンプユニット5の概略構成を示す図である。光スイッチ50,ポストアンプモジュール51及び,OSCカプラー52が直列に接続されている。さらに,アンプ制御部53は光スイッチ50,ポストアンプモジュール51の切り換えを制御する。
【0047】
アンプ制御部53は,光スイッチ50から読み取った光スイッチの状態及び,ポストアンプモジュール51の状態を図示しない装置制御部に通知する(ステップS1)。通知状態から装置制御部における判断に基づき,アンプ制御部53に対し,ASE立ち上げモードと通常運用モードの切り換え制御コマンドが送られる。
【0048】
ASE立ち上げモードのコマンドが送られると,アンプ制御部53は,光スイッチ50に対し,ポストアンプモジュール51への入力を断とする側への切換を指示する(ステップS2)。さらに,ポストアンプモジュール51に対しては,ASE立ち上げモードに設定する(ステップS3)。
【0049】
一方,監視制御信号であるOSC信号がカプラー52により挿入され,後段のOADMノード120に送られる。
【0050】
図7は,プリアンプユニット1の構成であり,OADMノード100から送信されたOSC信号がOSCカプラー10で分離され,図示しない装置制御部によりASE立ち上げモードであることが判断される。
【0051】
これにより装置制御部からAMP制御部11に対しASE立ち上げモードが通知される(ステップS10)。ついで,AMP制御部11は,プリアンプモジュール12に対し,ASE立ち上げモード設定を行う(ステップS11)。プリアンプモジュール12は,受信されるASE光のレベルに応じ,後に各実施例に従う基準により,所定レベルとなるように利得が設定され,立ち上げ設定処理が終了する。
【0052】
なお,図7において,分散補償ファイバ(DCF)が用いられる場合は,図示しない分散補償ファイバ(DCF)に,端子(DCFOUT,DCFIN)により接続され,所定の基準利得設定が行われる。
【0053】
図8は,本発明に従う第1の実施例におけるASE光の変化を,図5に対応して説明する図である。
【0054】
図8において,図8Aは,図5に対応してASE光のレベル変化を示す図であり,図8Bは,これに対比される本発明によるASE光のレベル変化を示す図である。
【0055】
図8A,図8Bにおいて,図2のOADMノード100のインターリーバ7から出力されるASE光のレベルが“B”に示される。
【0056】
図8Aの“B”と本発明に従う図8Bの“B”との比較において,特徴は,図8Bにおいて,ポストアンプユニット5a(5b)の利得が3dB高められており,ASE光のレベルが3dB上昇していることである。これにより受信側であるOADMノード120のインターリーバ6の入力側におけるレベルは,図8Bの“C”に示すようになる。すなわち,図8B,“C”に示すように,伝送路130を伝送された信号レベルは,送信側で3dB分送信レベルが高められているので,受信されるレベルもLg分高められている。
【0057】
したがって,本発明による場合は,OADMノード120のインターリーバ6により奇数,偶数に分波された出力のASEレベルは,図8Aの実際のASEレベルLaよりも所要ASEレベルLrに近い大きさとなる。したがって,プリアンプユニット1a(1b)に要求される利得は,従来のインターリーバを備えない伝送システムに対するプリアンプの利得設定方法と同様とすることができる。
【0058】
図9は,本発明の第2の実施例を示すインターリーバを使用する光伝送システムの構成図である。この実施例の特徴は,インターリーバ6,7のそれぞれの入力,出力ポートに光スイッチ60−62及び,70−72を設け,システムの立ち上げ時にインターリーバ6,7をバイパスできるようにした構成である。さらに,インターリーバ6,7をバイパスする回路にアッテネータ63,64及び,73,74が設けられている。アッテネータ63,64は,伝送路側光スイッチ60からプリアンプユニット1a(1b)の入力側光スイッチ61,62出力の通過損をインターリーバ6の通過損失と同じにするためのものである。同様に,アッテネータ73,74は,ポストアンプユニット5a(5b)側光スイッチ71,72の入力から伝送路103側光スイッチ出力の通過損をインターリーバ7の通過損失と同じにするためのものである。
【0059】
立ち上げ時即ち,プリアンプユニット1a(1b)の利得設定時に光スイッチ60〜62及び,70〜72を切り換えてインターリーバ6,7を光信号がバイパスするように制御することにより,ASE光が,半減(約3dB減)するということが避けられる。
【0060】
すなわち,奇数,偶数チャネルで,光スイッチ71−70又は,光スイッチ72−70を通過するように制御し,同時に光スイッチ60−61又は,光スイッチ60−62を通過するように制御する。
【0061】
図10は,本発明の第3の実施例を示すインターリーバを使用する光伝送システムの構成図である。図11は,図10に示す実施例に対応するASE光の電力レベルの変化を示す図である。
【0062】
図10に示す実施例は,インターリーバ6,7の存在により,立ち上げ時のASEが約3dB減するという事実を前提にして,立ち上げ後の運用時におけるプリアンプユニット1a(1b)に入力する光信号レベルを約3dB減することを特徴とする。
【0063】
すなわち,プリアンプユニット1a(1b)の入力側にあるインターリーバ6の前段側に可変光アッテネータ8を設けている。このアッテネータ8の減衰量を図11に示すように,ASE光による立ち上げ時に3dB減らし,通常運用時に対し,3dBのレベルアップをしている。
【0064】
すなわち,これにより,等価的にインターリーバ6,7の挿入により,ASE光が半減(約3dB減)した状態でプリアンプの利得設定が行われることによる影響を回避することができる。
【0065】
ここで,上記実施例については,専らインターリーバを用いた波長分割多重通信システムを対象として説明した。しかし,本発明は,先に言及したようにインターリーバと同様に所定周波数周期で出力が半減する波長分散補償器としてのVIPAを使用するシステムにも適用が可能である。
【0066】
図12は,OADMノード120の入力側にVIPA132が置かれた波長分割多重通信システムの例である。VIPA132の出力は,先に説明したように周期的に半減する特性を有している。
【0067】
図13は,かかるVIPA132を伝送路途中に有する伝送路システムの各部の信号レベルを示す図である。さらに,図13Aは本発明を適用していない場合,図13Bは本発明を適用した場合の各部の信号レベルを示している。
【0068】
図13A,図13Bにおいて,“C”は,VIPA132の出力側の信号レベルであり,周期的にレベルが半減するので,実際のASEレベルは,所要ASEレベルに対して半減している。したがって,プリアンプ1の利得は,所要利得Grでなく,それより大きいGsの利得に設定することが必要となる。
【0069】
これに対し,図13B,“A”に示すように,本発明に従い,送信側で,ポストアンプユニット5の利得が3dB高められており,ASE光のレベルが3dB上昇している。これにより受信側であるOADMノード120のVIPA132の入力側におけるレベルは,図13Bの“B”に示すようになる。
【0070】
すなわち,図13B,“B”に示すように,伝送路130を伝送された信号レベルは,送信側で3dB分送信レベルが高められているので,VIPA132の入力側におけるレベルもLg分高められている。
【0071】
したがって,本発明による場合は,OADMノード120の入力側にあるVIPA132により周期的に半減された出力のASEレベルは,図13Aの実際のASEレベルLaよりも所要ASEレベルLrに近い大きさとなる。したがって,プリアンプユニット1a(1b)に要求される利得は,従来のVIPAを備えない伝送システムに対するプリアンプの利得設定方法と同様とすることができる。
【0072】
(付記1)
複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,
前記複数のOADMノードのそれぞれは,
複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,
前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,
前記第1及び,第2の系のそれぞれは,
所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,
前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,
波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,
前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,
前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプを有し,
更に,前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,
前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記後段のOADMノードの第1のインターリーバの入力におけるレベルと前記プリアンプの所定利得との差分に対応して,前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定する
ことを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0073】
(付記2)付記1において,
前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定する大きさは,約3dBの大きさであることを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0074】
(付記3)
複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,
前記複数のOADMノードのそれぞれは,
複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,
前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,
前記第1及び,第2の系のそれぞれは,
所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,
前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,
波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,
前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,
前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプと,
前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,
更に,前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポートに光スイッチを有し,
前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポートに有する光スイッチは,前記入力ポートから出力ポートに前記第1及び,第2のインターリーバをバイパスして接続するように切り換え制御されることを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0075】
(付記4)付記3において,
前記第1及び,第2のインターリーバをバイパスする前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポート間にアッテネータを有することを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0076】
(付記5)付記4において,
前記アッテネータによるレベルの減衰の大きさが約3dBに設定されていることを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0077】
(付記6)
複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,
前記複数のOADMノードのそれぞれは,
複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,
前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,
前記第1及び,第2の系のそれぞれは,
所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,
前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,
波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,
前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,
前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプと,
前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,更に,前記第1のインターリーバの入力側に可変減衰器を有し,
前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記可変減衰器の減衰量を零に設定する
ことを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0078】
(付記7)付記6において,
前記可変減衰器の減衰量を前記立ち上げ時以降の通常運用時は,約3dB減とすることを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0079】
(付記8)
複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,
前記複数のOADMノードのそれぞれは,
所定利得で波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,
前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,
波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,
前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,
前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプを有し,
さらに,前記OADMノードの入力側にVIPAを備え,
前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記後段のOADMノードの入力側に備えられるVIPAの出力レベルと前記プリアンプの所定利得との差分に対応して,前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定する
ことを特徴とする波長分割多重通信システム。
【0080】
(付記9)付記8において,
前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定する大きさは,約3dBの大きさであることを特徴とする波長分割多重通信システム。
【産業上の利用可能性】
【0081】
上記に図面に従い説明したように,本発明に従い,インターリーバあるいはVIPAの挿入による立ち上げ時のプリアンプの利得設定に対する影響を回避できる。よって,インターリーバ及びVIPAの利用が可能であり,同一帯域内に高密度に波長を配置する要求に応えることができ,産業上利するところ大である。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】WDM伝送システムの概念構成を示す図である。
【図2】本発明の対象とするインターリーバを用いた光伝送システムの構成図である。
【図3】第1のインターリーバ6の動作を説明する図である。
【図4】第2のインターリーバ7の動作を説明する図である。
【図5】ASE光の電力レベルの変化を示す図である。
【図6】ポストアンプユニット5に対する立ち上げ時(プリアンプ利得設定時)と運用時の切換を説明する図である。
【図7】プリアンプユニット1に対する立ち上げ時(プリアンプ利得設定時)と運用時の切換を説明する図である。
【図8】本発明に従う第1の実施例におけるASE光の変化を,図5に対応して説明する図である。
【図9】本発明の第2の実施例を示すインターリーバを使用する光伝送システムの構成図である。
【図10】本発明の第3の実施例を示すインターリーバを使用する光伝送システムの構成図である。
【図11】図10に示す実施例に対応するASE光の電力レベルの変化を示す図である。
【図12】OADMノードの入力側にVIPAが置かれた伝送路システムの例を示す図である。
【図13】VIPAを伝送路途中に有する波長分割多重通信システムの各部の信号レベルを示す図である。
【符号の説明】
【0083】
100,120 OADMノード
110 中継ノード
1,1a,1b プリアンプユニット
2 多重分離回路
3 挿入分岐回路
4 多重化回路
5 ポストアンプユニット
130,131 光ファイバ伝送路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,
前記複数のOADMノードのそれぞれは,
複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,
前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,
前記第1及び,第2の系のそれぞれは,
所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,
前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,
波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,
前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,
前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプを有し,
更に,前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,
前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記後段のOADMノードの第1のインターリーバの入力におけるレベルと前記プリアンプの所定利得との差分に対応して,前記前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光のレベルを大きく設定する
ことを特徴とする波長分割多重通信システム。
【請求項2】
複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,
前記複数のOADMノードのそれぞれは,
複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,
前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,
前記第1及び,第2の系のそれぞれは,
所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,
前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,
波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,
前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,
前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプと,
前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,
更に,前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポートに光スイッチを有し,
前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポートに有する光スイッチは,前記入力ポートから出力ポートに前記第1及び,第2のインターリーバをバイパスして接続するように切り換え制御されることを特徴とする波長分割多重通信システム。
【請求項3】
請求項2において,
前記第1及び,第2のインターリーバをバイパスする前記第1及び,第2のインターリーバの入力及び出力ポート間にアッテネータを有することを特徴とする波長分割多重通信システム。
【請求項4】
請求項3において,
前記アッテネータによるレベルの減衰の大きさが約3dBに設定されていることを特徴とする波長分割多重通信システム。
【請求項5】
複数のOADMノードを光ファイバ伝送路で接続し,波長分割多重された光信号を伝送する波長分割多重通信システムにおいて,
前記複数のOADMノードのそれぞれは,
複数の波長が多重された光信号を奇数波長と偶数波長に分割する第1のインターリーバと,
前記インターリーバにより分割出力される奇数波長と偶数波長のグループの光信号に対応して設けられる第1及び,第2の系を有し,
前記第1及び,第2の系のそれぞれは,
所定利得で前記分割された奇数波長又は偶数波長のグループの波長多重された光信号を増幅するプリアンプと,
前記プリアンプにより増幅された波長多重された光信号を波長分離する波長多重分離部と,
波長多重分離部で分離された複数波長の内,所定の波長を透過又は,分岐挿入する分岐挿入部と,
前記透過及び挿入される波長を波長多重する波長多重化部と,
前記波長多重化部の出力を増幅するポストアンプと,
前記第1及び,第2の系のポストアンプの出力を合成する第2のインターリーバを有し,更に,前記第1のインターリーバの入力側に可変減衰器を有し,
前段のOADMノードのポストアンプから送出されるASE光を用いて,後段のOADMノードの前記プリアンプが所定利得を有するように設定する立ち上げ時に,前記可変減衰器の減衰量を零に設定する
ことを特徴とする波長分割多重通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−254154(P2006−254154A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−68680(P2005−68680)
【出願日】平成17年3月11日(2005.3.11)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】