説明

注出具

【課題】シール部が形成された容器から内容液を注出するのに好適な、簡易で衛生的な注出具を提供する。
【解決手段】円筒部12の上端と連結部121を介して注出筒部131が破断可能に接続し、開封時には摘み部133をねじり込むことにより該注出筒部131の下端に設けられる開封部130がシール部材22を破断して容器2を開封できる構造とした。また摘み部133の延長部133bにおける内側両下端の距離を円筒部12の外径より大きくした。これにより使用者は注出具1のねじり込みを効率的に行うことができ、また注出筒23に延長部が干渉することもなく容器2のシール部22を容易に破断することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料や調味料、薬品等の内容液を収容する容器から内容液を注出するための注出具に関し、より具体的には注出口がシール部により封止された容器に対して好適な注出具に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料や調味料などの内容液を保存する際には紙パック等の容器が一般に用いられている。そしてこの容器の上端における所定箇所には注出口が形成されており、出荷時には当該注出口はシール部材などによりシールされている。
このような容器に収容された内容液を注出するときには、注出栓などの注出用の部材を用いてシール部材を破断させることが一般的に行われている。そして利便性などの観点からは、注出具が容器に付随しており、直ちにこれを使用できることが望ましい。
このような注出具に関し、例えば下記のような技術が開示されている。
【0003】
特許文献1には、液体容器用注出栓が開示されており、当該注出栓は破断可能なシートによって封止された液体容器の注出孔に取着する注出栓本体と、該注出栓本体を開閉自在とするキャップから構成されている。また、この注出栓本体には開封部材が備えられており、当該開封部材は開口筒壁に離間可能に連結部材を介して固定されている。
収容した液体を注出する時には開封部材を指などで押圧して連結手段を破断させ、さらにそのまま押圧を続けることによって開封部材が容器の注出孔を封止しているシートを破断して容器に収容された液体が注出可能となる。
このように、特許文献1には、開口筒壁に離間可能に連結手段により固定された開封部材を指などで押圧するだけで注出孔が開封される構造の注出栓が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実公平7−23395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の注出具によれば、破断可能な連結手段により開封部材が開口筒壁に固定されているので、容器に収容した液体の利用時には別途開封部材を用意することなく直ちに注出口を開封することはできる。
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、開封部材を直接指などで押圧するため、衛生上の観点から好ましくない。また容器の大きさは様々であり、これに伴って開口筒壁の径も大小様々なものが適用される。その結果、特に開口筒の径が比較的小さい場合には、指などの押圧による力が伝わり難く、開封が困難となる。また、開封部材の胴部が開口筒壁の内周壁を摺動して注出口内を降下しながら、開封部材内に固定されている開封刃34によりシートが破断されることとなるため、シートの開封に大きな力が必要となり、開封が困難となる。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、シール部が形成されている容器から内容液を注出するのに開封し易く衛生的な注出具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の注出具は、開口部を封止するシール部を有する容器に溶着乃至接着される開封部付き注出具であって、前記注出具は、前記シール部の周囲に接着乃至溶着される環状接続板と該接続板の内周縁から上方に延びる円筒部を有しており、該円筒部より内側には、該円筒部から半径方向内側に延びる破断可能な連結部を介して円筒部より上方に延びる注出筒部が連結されており、該注出筒部の外周には、前記円筒部の上端内周面に密接可能な外径を有する環状壁が設けられており、該環状壁の外周面及び/又は該環状壁の上部の前記注出筒部外周面には、左右側方に伸延した基部と、該基部の下端から前記注出筒部の外壁に沿って下方に延伸した延長部とからなる摘み部が形成されており、前記注出筒部は、その上端及び下端が開口され、該下端が容器のシール部を破断するため斜めに切断されて尖った形状の開封部を形成しており、前記両延長部間の距離は、前記円筒部外径より大きく形成されていることを特徴とする。
(2)本発明の注出具は、上記(1)において、前記延長部の内方両下端が円筒部の上外周縁と破断可能な橋絡部を介して接続されていることを特徴とする。
(3)本発明の注出具は、上記(1)または(2)において、前記注出筒部の下方には、容器内部に挿入された後、容器の内壁に係止する突起が設けられていることを特徴とする。
(4)本発明の注出具は、上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、前記環状接続板の上面には、前記摘み部の延長部の下端近傍まで対向するように延伸したストッパー部材が設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の注出具によれば、摘み部を摘むことで、容器の開封に際して効率的に力を伝達することができるとともに、未開封の時点では連結部を介して円筒部と注出筒部とが連結されているので、開封時に別途開封のための部材を用意する手間を省くことができる。さらに開封のための部材である注出筒部を直接指で押圧する必要がないため、これによる注出筒部の汚染を抑制することもできる。
また、環状壁の下端外周面が、容器の注出筒の上端内周面に密接して容器との機密性を確保しているため、容器の開封に際して筒状部の押し込み力がシール部の破断のみに作用して容器の開封を容易に行うことができる。
さらに、容器の円筒部を跨ぐ両延長部間の距離が円筒部外径より若干大きいので、開封部を円筒部内に挿入する際に、この延長部がガイドとなりスムーズに挿入操作を行うことができる。
【0008】
前記延長部の内方両下端が円筒部の上外周縁と破断可能な橋絡部を介して接続されているので、輸送時や商品陳列時等に摘み部に何らかの力が加わり、連結部が破断してしまい、注出筒部が誤って挿入されてシール部材を突き破ってしまうことを有効に防止することができる。
また、注出筒部の下方に突起を設けることにより、開封部材と円筒部との係止力が向上するので、開封部材が円筒部から外れることを防止できる。
さらに、環状接続板の上面に延長部と対向するようにストッパー部材を設けることにより、注出筒部の上方から何らかの荷重が加えられたとき、連結部が破断してしまい、開封部によりシール部が破断されることを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1の注出具を取り付けた容器の斜視図である。
【図2】実施例1の注出具の斜視図である。
【図3】容器に実施例1の注出具を取り付けた状態を示す側面図である。
【図4】実施例1の注出具の使用形態を容器要部と共に示す縦断面図であり、(a)は開封前の状態を示し、(b)は開封後の状態を示す。
【図5】(a)は実施例2の注出具の斜視図であり、(b)は容器に実施例2の注出具を取り付けた状態を示す側面図である。
【図6】容器に実施例2の注出具を取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図7】実施例3の注出具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の好適な実施形態では、開口部を封止するシール部を有する容器に溶着乃至接着される開封部付き注出具であって、前記注出具は、前記シール部の周囲に接着乃至溶着される環状接続板と該接続板の内周縁から上方に延びる円筒部を有しており、該円筒部より内側には、該円筒部から半径方向内側に延びる破断可能な連結部を介して円筒部より上方に延びる注出筒部が連結されており、該注出筒部の外周には、前記円筒部の上端内周面に密接可能な外径を有する環状壁が設けられており、該環状壁の外周面及び/又は該環状壁の上部の前記注出筒部外周面には、左右側方に伸延した基部と、該基部の下端から前記注出筒部の外壁に沿って下方に延伸した延長部とからなる摘み部が形成されており、前記注出筒部は、その上端及び下端が開口され、該下端が容器のシール部を破断するため斜めに切断されて尖った形状の開封部を形成しており、前記両延長部間の距離は、前記円筒部外径より大きく形成されている。
【0011】
本発明の注出具が用いられる容器としては、その用途や形状、大きさが特定されるものではなく、飲料や調味料、あるいは薬品などの液体の収容に用いられ、紙やプラスチックなどの素材が用途に応じて適宜選定される。
開口部は、容器の外面に設けられており、内容液により適宜その大きさや形状が決定される。
【0012】
シール部は容器の注出口に形成され内容液の漏洩を封止する。シール部の素材としては、開封部材の先端である開封部を突き刺すことにより破断可能な樹脂コーティングされたアルミ箔やポリエチレンなどの樹脂フィルムなどが挙げられる。
【0013】
環状接続板は、容器と溶着乃至接着される。例えば公知の接着剤を介して接着されていてもよいし、注出具が熱可塑性樹脂からなる場合には熱を加えて容器と溶着させてもよい。 なお、環状接続板の外径は特に限定されないが、この環状接続板の上面にストッパー部材を設けることもできる。ストッパー部材は摘み部の延長部の下端近傍まで対向するように延伸するものであり、延長部の下降をストップさせるものである。その形状は円柱形状でも角柱形状でもよい。
【0014】
円筒部は、環状接続板の内周縁から上方に延びるように環状接続板と一体として成形されており、連結部を介して注出筒部と接続されている。
連結部は、円筒部の上端付近において半径方向内側に延びて注出筒部と接続しており、この連結部は注出筒部の全周に亘って、又は隙間を介して断続的に形成されている。
また、この連結部は注出筒部を容器の開封時まで保持する強度を備えていればよく、その厚みは適宜設定可能である。
【0015】
注出筒部は、容器の円筒部に挿入される部材であり、その上端及び下端が開口された中空のストローのような形状となっている。この注出筒部は、例えば中空の円柱形状を有しているが、容器の円筒部と所定の隙間を有して挿入可能な形状であれば特に限定されず、その外周面あるいは内周面が円筒状でなくともよい。
また、注出筒部の下端は斜めに切断されて尖った形状の開封部を形成しており、容器の円筒部へ挿入して、容器のシール部を破断しやすいようになっている。
【0016】
環状壁は、円筒部の上端内周面に密接可能な外径を有して注出筒部の外周に形成され、容器の円筒部の上端内周面と密着することで、容器の開封後は喫飲乃至注出時に円筒部からの内容液の漏洩を封止することができる。
【0017】
摘み部は、環状壁の外周面及び/又は注出筒部の外周面の少なくとも一部にその一端が接続され、左右側方に延びる平板状の基部と、その両基部の下端から注出筒部の外壁に沿って下方にそれぞれ延びる延長部とからなっているので、使用者が手で摘み易いようになっている。また、注出筒部を跨ぐ位置における延長部間の距離は、円筒部外径より若干大きく形成されているので、注出筒部を円筒部へ挿入する際のガイドとなり、スムーズに挿入操作を行うことができる。
【0018】
さらに、橋絡部は、円筒部の上外周縁と延長部の内方両下端とを破断可能に接続させる部材であり、開封時に摘み部を摘んで周方向にねじることにより破断可能な弱化部としている。この橋絡部をさらに備えることによって、連結部にかかる力を分散することができるので、連結部が破断してしまい、注出筒部が誤って挿入されてシール部材を突き破ってしまうことを防止することができる。
【0019】
また、突起は、注出筒部の下方に形成されており、注出筒部を容器の円筒部に挿入した後にて、容器の内壁と係止し、注出筒部の抜けを防止する。注出筒部に形成されるこの突起の数は、特に制限はないが、例えば注出筒部の円周方向に3カ所、すなわち120°の角度を隔てて形成される。また、スリットは、注出筒部の下端から上方途中まで設けられており、このスリットを備えることにより、容器の開封後に内容液を残さず注出することができる。
【実施例】
【0020】
以下、本発明を適用した注出具に係る実施例について図を参照しながら説明する。
<実施例1>
図1は、実施例1の注出具を取り付けた容器の斜視図であり、図2は、実施例1の注出具の斜視図であり、図3は、容器に実施例1の注出具を取り付けた状態を示す側面図である。図4は、実施例1の注出具の使用形態を容器要部と共に示す断面図である。
【0021】
図示するように、容器2は飲料や調味料、あるいは薬品などの内容液を収容するものであり、例えば紙などの素材を用いて角柱形状に形成されている。そして容器2の上部には、内容液を注出するための開口部21、およびこの開口部21を封止するシール部22を備えている。なお容器2の形状や大きさはその用途に合わせて種々考えられ、とくに本実施例に限定されるものではない。
【0022】
開口部21を封止するシール部22のシール材の材質としては、ポリエチレンフィルムや樹脂コーティングされたアルミ箔が好適に用いられるが、他の公知の材料を適宜用いてもよい。
【0023】
そして、容器2の開口部21上方を囲繞するように注出具1が容器2に形成されている。注出具1は、容器2のシール部22の周囲に接着又は溶着される環状接続板11、この環状接続板11の内周縁から上方に延びる円筒部12、およびこの円筒部12の上端と破断可能に接続される開封部材13を備えており、容器2の内容液を注出する機能およびシール部22を破断して開封する機能を有するものである。
【0024】
注出具1の開封部材13は、注出筒部131、環状壁132、平板状の基部133a、および延長部133bからなる摘み部133などから構成されている。なお円筒部12の上端においてその半径方向内側に延びる破断可能な連結部121を介して、円筒部12と注出筒部131とが連結されている。
【0025】
注出筒部131は、円筒部12の内側において、この円筒部12より上方に延びるように配置されている。この注出筒部131は、中空の円柱形状を有する部材であり、その上端及び下端が開口されている。また、注出筒部131の該下端は、容器2のシール部22を破断するため斜めに切断されて尖った形状の開封部130が形成されている。
【0026】
また、注出筒部131には、突起135が形成されている。本実施例において突起135は注出筒部131の円周方向に互いに120°の角度を隔てて3つ形成されている。なお突起135の個数は3つに限定されるものではなく、1つでもよいし3つ以外の複数個だけ形成されていてもよい。
【0027】
そして注出筒部131の外周における所定の部分には、円筒部12の上端内周面に密接可能な外径を有する環状壁132が設けられている。この環状壁132の注出筒部131における形成位置は、注出筒部131の長さや突起135の位置に応じて適宜設定される。
【0028】
環状壁132の外周面及び/又は注出筒部131の外周面には、左右側方に伸延した平板状の基部133aと、その摘み部133aの下端から注出筒部131の外壁に沿って下方に延伸した延長部133bからなる摘み部133が形成されている。
【0029】
なお延長部133bは図3に示すとおり、この延長部133bの内方両下端136が円筒部12の上外周縁と破断可能な橋絡部137を介して接続されている。また、延長部133bの内方両下端における距離Aは、円筒部12の外径Bより大きく形成されている。
【0030】
また、本実施例においては、注出筒部131と円筒部12の上端とが連結部121を介して接続され、かつ延長部133bの内方両下端136が円筒部12の上外周縁と橋絡部137を介して接続される例を示したが、特にこの態様に限定されずに連結部121と橋絡部137のいずれか一方を備えていればよい。
【0031】
また、注出筒部131の上端には、図示しない着脱可能なキャップ等を設けてもよく、該キャップを備えることで容器2の開封後も内容液を密閉して保存することが可能となる。
【0032】
次に、図4を用いて、容器2の開封時における注出具1の使用形態を説明する。
図4(a)に示すように、容器2の開封に際し注出具1の使用者は、摘み部133を手で摘んで下方へねじり込む。すると図4(b)に示すように、このねじり込みによって連結部121が破断され、注出筒部131の下端に形成された開封部130が容器2のシール部22を破断し、これにより開口部21から内容液が注出可能となる。
【0033】
さらに図4(b)に示すように、シール部22が破断されたときに、注出筒部131に形成された突起135は容器2の開口部21の内壁23に係止し、これにより注出筒部131の抜けが防止される。またこの際に、環状壁132は円筒部12の上端内周面に密接し、これにより円筒部12と開封部材13とが接合される。
【0034】
なお容器2の開封後は、注出具1の注出筒部131の上端に別途用意したキャップ等で封止することにより、内容液の密閉保存が可能となる。また、本実施例では、注出筒部131の下端から上方途中までスリット138が設けられている。このスリット138を設けることにより、容器2の内容液を残さずに注出することができる。
【0035】
<実施例2>
次に、図5および図6を用いて本発明を適用した実施例2を説明する。
図5(a)は実施例2の注出具の斜視図であり、(b)は容器に実施例2の注出具を取り付けた状態を示す側面図である。
図6は容器に実施例2の注出具を取り付けた状態を示す縦断面図である。
この実施例2と実施例1との違いは環状接続板11上にストッパー部材14を設けた点であり、その他の構成は実施例1と同様なので重複する説明は省略する。
【0036】
図5に示すように、環状接続板11の上面には、摘み部133の延長部133bの下端近傍まで対向するように延伸したストッパー部材14が設けられている。このストッパー部材14は、例えば外部から予期しない力が開封部材13に加わって、開封部材13の注出筒部131に挿入され、容器2のシール部22を不用意に破断してしまう事態を防止するものである。
【0037】
また、図6に示すように、このストッパー部材14は注出具1と同様に射出成形によって一体的に形成されることが好ましいが、注出具1を別途環状接続板上に接着してもよい。なお、本実施例において延長部133b双方の下端に対応するように2本のストッパー部材14は角柱形状であるが、これに限定されずに例えば円柱形状としてもよい。
【0038】
使用者は、容器2の開封に際し、注出具1の摘み部133を手で摘んでねじることにより橋絡部137を破断しストッパー部材14の上面から摘み部13を外す。さらに続けて下方へ注出具1をねじり込むことにより容器2のシール部22を破断させて容器2を開封することができる。
【0039】
<実施例3>
図7は、実施例3の注出具の斜視図であり、本発明の注出具の適用例をさらに説明する。この実施例3と実施例2との違いは、実施例3では、円筒部12の上端と注出筒部131とを連結する連結部121が注出筒部の全周に亘って形成されておらず、隙間をおいて断続的に形成されている点にある。
【0040】
すなわち実施例3においては、連結部121は略等しい大きさで断続的に複数形成されている。なお、連結部121の大きさやその間隔はとくに限定されず、注出筒部131を容保持するだけの厚みや大きさを備えていればよい。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、容器を開封する注出具に適用することができ、より具体的には例えば飲料や調味料を収容する容器や薬品を保存する容器などに好適であり、産業上の利用可能性が極めて高い。
【符号の説明】
【0042】
1 注出具
2 容器
11 環状接続板
12 円筒部
13 開封部材
14 ストッパー部材
21 開口部
22 シール部
23 内壁
121 連結部
130 開封部
131 注出筒部
132 環状壁
133 摘み部
133a 基部
133b 延長部
135 突起
136 内方両下端
137 橋絡部
138 スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を封止するシール部を有する容器に溶着乃至接着される開封部付き注出具であって、
前記注出具は、前記シール部の周囲に接着乃至溶着される環状接続板と該接続板の内周縁から上方に延びる円筒部を有しており、
該円筒部より内側には、該円筒部から半径方向内側に延びる破断可能な連結部を介して円筒部より上方に延びる注出筒部が連結されており、
該注出筒部の外周には、前記円筒部の上端内周面に密接可能な外径を有する環状壁が設けられており、
該環状壁の外周面及び/又は該環状壁の上部の前記注出筒部外周面には、左右側方に伸延した基部と、該基部の下端から前記注出筒部の外壁に沿って下方に延伸した延長部とからなる摘み部が形成されており、
前記注出筒部は、その上端及び下端が開口され、該下端が容器のシール部を破断するため斜めに切断されて尖った形状の開封部を形成しており、
前記両延長部間の距離は、前記円筒部外径より大きく形成されていることを特徴とする注出具。
【請求項2】
前記延長部の内方両下端が円筒部の上外周縁と破断可能な橋絡部を介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の注出具。
【請求項3】
前記注出筒部の下方には、容器内部に挿入された後、容器の内壁に係止する突起が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の注出具。
【請求項4】
前記環状接続板の上面には、前記摘み部の延長部の下端近傍まで対向するように延伸したストッパー部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の注出具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−222022(P2010−222022A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−69637(P2009−69637)
【出願日】平成21年3月23日(2009.3.23)
【出願人】(000228442)日本クラウンコルク株式会社 (382)
【出願人】(000229232)日本テトラパック株式会社 (259)
【Fターム(参考)】