説明

注射液用空容器の情報読取装置

【課題】注射液用空容器の外周面に付されたラベルの情報を、その注射液用空容器の形状によることなく自動で読取ることを可能とする。
【解決手段】容器支持部と、注射液用空容器の側部を挟持する第1の容器挟持機構と、第1の容器挟持機構に代わって注射液用空容器の両端部を挟持する第2の容器挟持機構と、注射液用空容器の外周面を撮像する撮像部とを備え、第1の容器挟持機構は、略「く」字状の屈曲部を有する一対の第1挟持体と、第1屈曲部と互いに向き合うように形成された略逆「く」字状の第2屈曲部を有し、一対の第1挟持体の間に進入可能な第2挟持体とを備え、一対の第1屈曲部と第2屈曲部とが略相対向して接離移動するとともに、接近時に前記筒長方向の中心軸を前記第1屈曲部の頂点と前記第2屈曲部の頂点とを結ぶ直線の中心点と略交差させつつ注射液用空容器を挟持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、略筒状の注射液用容器の外周面に付されたラベルの情報を読取る注射液用容器の情報読取装置に関し、特に空の状態となった注射液用容器に好適な注射液用空容器の情報読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、病院等の医療現場において、いわゆるカルテに記載された薬剤名や使用量等に基づいて薬価点数が集計され、この集計値に基づいて医療保険の保険者等に薬剤費が請求される。これは、医療現場で用いられる注射液についても同様である。
【0003】
特に手術等の際には、例えばカルテ等に記載された注射液名やその本数に基づいて予め注射液が準備される。ところが、手術中に注射液の追加の必要性やカルテ等に記載されていた注射液とは別の注射液が必要とされる場合がある。しかしながら、このように緊急に必要となった注射液名をその都度一つ一つ記録することは、手術中のスタッフにとっては極めて煩雑で困難が伴う作業である。また、予め準備していた注射液と緊急に必要となった注射液とを例えば場所を区別して置くことも、手術に専念しているスタッフにとって極めて困難なことである。
【0004】
そのため、例えば手術後に、すべての注射液用空容器のラベルを人が読取ってリストアップし、予めカルテに記載されていた注射液名と比較して緊急に必要となった注射液を抽出する作業が行われる。このような抽出作業は、例えば様々な形状の注射液用空容器を一つ一つ手にとってその外周面に貼られたラベル等の情報を読取るという煩雑で困難な作業を伴う。
【0005】
従って、看護士等のスタッフの数に制限がある医療現場においては、このような抽出作業に伴う工数増加が大きな負担になるという問題があった。また、人の視覚に依存する作業であることから、人為的な読取りミスを伴う虞があるという問題があった。
【0006】
そこで、このような問題を解決するために様々な提案がされている。
例えば、円筒形のワークを回転させるステージを具え、このステージ上で円筒形ワークを回転させつつその表面の文字を光学的に読取り、画像データとして電気信号に変換出力する工学的読取手段を具える文字認識装置が知られている。(例えば特許文献1参照)
【特許文献1】特開平10−27212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1によれば、回転するステージの上に円筒形ワークを載置し、円筒形ワークを筒長方向の軸回りに回転させつつ側面からカメラで文字を撮像して読取るものである。
【0008】
しかしながら、医療現場で用いられる注射液用容器の種類は、アンプル、バイアル、あらかじめ注射器に注射液を充填したいわゆるプレフィルドタイプのシリンジ等と様々である。したがって、アンプルの中には、例えばその筒長方向を略垂直方向に向けた状態でステージの上に載置した時に不安定で倒れやすい形状のものもある。また、プレフィルドタイプのシリンジの中にも、例えば注射液を注射針から押し出すためのプランジャが挿入されたままで空容器となっているため、ステージの上で自立できない形状のものや倒れやすい形状のもの等もある。
【0009】
したがって、特許文献1によれば、注射液用容器の形状によっては、文字を読取っている途中にステージ上で倒れて文字を読取ることが困難な空容器や、筒長方向を略垂直方向に向けた状態でステージ上の載置し難い空容器があるとういう問題があった。
【0010】
そこで、本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、注射液用空容器の外周面に付されたラベルの情報を、その注射液用空容器の形状によることなく自動で読取ることが可能な注射液用空容器の情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明は、略筒状の注射液用空容器の外周面に付されたラベルの情報を、前記注射液用空容器をその筒長方向の略中心軸回りに回転させつつ読取る注射液用空容器の情報読取装置であって、前記筒長方向を略水平方向にして配置される前記注射液用空容器を下方から支持する長尺状の容器支持部と、前記容器支持部の長手方向に直交する方向の略中央部に配置され、前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器の側部を着脱可能に挟持する第1の容器挟持機構と、前記第1の容器挟持機構に代わって前記注射液用空容器を挟持する挟持機構であって、前記注射液用空容器の両端部を着脱可能に挟持する第2の容器挟持機構と、前記第2の容器挟持機構によって挟持された前記注射液用空容器の外周面を撮像する撮像部とを備え、前記第1の容器挟持機構は、前記注射液用空容器の一方の側部側に配置される略「く」字状の屈曲部であって、前記長手方向から見た場合に頂点が前記側部から離隔する方向に屈曲した第1屈曲部をそれぞれ有し、前記長手方向に離隔しつつ対向配置される一対の第1挟持体と、前記注射液用空容器の他方の側部側に配置される屈曲部であって、前記第1屈曲部と互いに向き合うように形成された略逆「く」字状の第2屈曲部を有し、前記一対の第1挟持体の間に進入可能な第2挟持体と、前記一対の第1挟持体を水平方向であって前記長手方向に略直交する方向に沿って進退させつつ、前記第2挟持体を前記進退の方向と逆方向に進退させる駆動機構とを備え、前記駆動機構によって一対の前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とが略相対向して接離移動するとともに、接近時に前記注射液用空容器の前記筒長方向の中心軸を、前記第1屈曲部の頂点と前記第2屈曲部の頂点とを結ぶ直線の中心点と略交差させつつ前記注射液用空容器を挟持し、前記第2の容器挟持機構は、前記注射液用空容器を、前記略中心軸周りに回転可能に挟持する、注射液用空容器の情報読取装置である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の注射液用空容器の情報読取装置において、前記第1挟持体は、板面が前記長手方向に略直交するように配置される板であって、周縁の一部に前記第1屈曲部が形成された第1挟持板よりなり、前記第2挟持体は、前記第1挟持板と略平行に配置される板であって、周縁の一部に前記第2屈曲部が形成された第2挟持板よりなり、前記駆動機構は、前記一対の第1挟持板のうち少なくとも一方に設けられるラックギアであって、前記板面に平行でかつ略水平方向の第1ラックギアと、前記第1ラックギアに噛合するピニオンギアと、前記ピニオンギアを回転させる駆動部と、前記第2挟持板に設けられるラックギアであって前記ピニオンギアを挟んで前記第1ラックギアと対向配置しつつ前記ピニオンギアに噛合する第2ラックギアとを備えることを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の注射液用空容器の情報読取装置において、前記第2の容器挟持機構は、長尺板と、前記長尺板の一方の側部からやや離隔した位置で相対向する一対の挟持パッドと、前記一対の挟持パッドを前記長尺板の長尺方向に接離移動させる接離移動手段と、前記一対の挟持パッドの少なくとも一方の挟持パッドを、前記対向方向に沿った軸であって前記挟持パッドの略中心を通過する回転軸回りに回転させる回転部とを備え、前記長尺板は、前記容器支持部と対向配置され、前記一対の挟持パッドがその接近時に前記注射液用空容器の両端部を挟持することを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の注射液用空容器の情報読取装置において、前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器を前記長手方向に移動させ、前記注射液用空容器の前記筒長方向に直交する方向の中心線である容器中心線を、前記長手方向に直交する方向の中心線である容器支持部中心線上に略配置させる容器センタリング手段を備え、前記第2挟持体は、前記容器支持部中心線に略沿って進退することを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項4に記載の注射液用空容器の情報読取装置において、前記第1の容器支持部を昇降させる昇降部と、前記第2の容器挟持機構を略垂直方向に移動させる垂直移動部と、前記垂直移動部を略水平方向に移動させる水平移動部と、を備え、前記撮像部は、前記容器支持部から前記容器支持部中心線に略沿って離隔した位置の上方に配置されることを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、請求項5に記載の注射液用空容器の情報読取装置において、パルス状のレーザ光が目標に向かって投射されてから前記目標からの反射光を受光するまでの時間に基づいて前記目標までの距離を測定する測距手段であって、前記撮像部の下方の所定高さ位置を水平方向に通過する前記レーザ光を投射するレーザ光投射部を含むレーザ測距手段を備え、前記第2の容器挟持機構は前記レーザ光を反射する反射板を備え、前記垂直移動部は前記距離に基づいて前記第2の容器挟持機構を昇降させることを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の注射液用空容器の情報読取装置において、前記第1屈曲部及び前記第2屈曲部のそれぞれの屈曲角が、略直角で形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、略筒状の注射液用空容器の外周面に付されたラベルの情報を、前記注射液用空容器をその筒長方向の略中心軸回りに回転させつつ読取る注射液用空容器の情報読取装置であって、前記筒長方向を略水平方向にして配置される前記注射液用空容器を下方から支持する長尺状の容器支持部と、前記容器支持部の長手方向に直交する方向の略中央部に配置され、前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器の側部を着脱可能に挟持する第1の容器挟持機構と、前記第1の容器挟持機構に代わって前記注射液用空容器を挟持する挟持機構であって、前記注射液用空容器の両端部を着脱可能に挟持する第2の容器挟持機構と、前記第2の容器挟持機構によって挟持された前記注射液用空容器の外周面を撮像する撮像部とを備え、前記第1の容器挟持機構は、前記注射液用空容器の一方の側部側に配置される略「く」字状の屈曲部であって、前記長手方向から見た場合に頂点が前記側部から離隔する方向に屈曲した第1屈曲部をそれぞれ有し、前記長手方向に離隔しつつ対向配置される一対の第1挟持体と、前記注射液用空容器の他方の側部側に配置される屈曲部であって、前記第1屈曲部と互いに向き合うように形成された略逆「く」字状の第2屈曲部を有し、前記一対の第1挟持体の間に進入可能な第2挟持体と、前記一対の第1挟持体を水平方向であって前記長手方向に略直交する方向に沿って進退させつつ、前記第2挟持体を前記進退の方向と逆方向に進退させる駆動機構とを備え、前記駆動機構によって一対の前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とが略相対向して接離移動するとともに、接近時に前記注射液用空容器の前記筒長方向の中心軸を、前記第1屈曲部の頂点と前記第2屈曲部の頂点とを結ぶ直線の中心点と略交差させつつ前記注射液用空容器を挟持し、前記第2の容器挟持機構は、前記注射液用空容器を、前記略中心軸周りに回転可能に挟持する構成であるから、様々な断面形状を有する注射薬用空容器であっても、前記第1の容器挟持機構によって前記注射液用空容器の筒長方向の中心軸を所定の位置に配置させることができるとともに前記第2の容器挟持機構によって前記注射液用空容器を前記中心軸回りに回転可能に挟持できるので、前記注射液用空容器の外周面に付されたラベルの情報を、その注射液用空容器の形状によることなく自動で読取ることが可能な注射液用空容器の情報読取装置を提供できる。
【0019】
また、前記第1挟持体は、板面が前記長手方向に略直交するように配置される板であって、周縁の一部に前記第1屈曲部が形成された第1挟持板よりなり、前記第2挟持体は、前記第1挟持板と略平行に配置される板であって、周縁の一部に前記第2屈曲部が形成された第2挟持板よりなり、前記駆動機構は、前記一対の第1挟持板のうち少なくとも一方に設けられるラックギアであって、前記板面に平行でかつ略水平方向の第1ラックギアと、前記第1ラックギアに噛合するピニオンギアと、前記ピニオンギアを回転させる駆動部と、前記第2挟持板に設けられるラックギアであって前記ピニオンギアを挟んで前記第1ラックギアと対向配置しつつ前記ピニオンギアに噛合する第2ラックギアとを備える構成であるから、駆動機構によって前記一対の第1屈曲部と前記第2屈曲部とが略相対向しつつ略同時に接離移動するので、前記第1の挟持機構は、より確実で効率良く前記注射液用空容器の筒長方向の中心軸を所定の位置に配置させつつ注射液用空容器を挟持することができるとともに、簡単な部材で安価に製作できる。
【0020】
また、前記第2の容器挟持機構は、長尺板と、前記長尺板の一方の側部からやや離隔した位置で相対向する一対の挟持パッドと、前記一対の挟持パッドを前記長尺板の長尺方向に接離移動させる接離移動手段と、前記一対の挟持パッドの少なくとも一方の挟持パッドを、前記対向方向に沿った軸であって前記挟持パッドの略中心を通過する回転軸回りに回転させる回転部とを備え、前記長尺板は、前記容器支持部と対向配置され、前記一対の挟持パッドがその接近時に前記注射液用空容器の両端部を挟持する構成であるから、前記第1の容器挟持機構で挟持された前記注射液用空容器の前記中心軸と前記回転軸とが略一致した状態で前記注射液用空容器を挟持することにより、注射液用容器をその筒長方向の中心軸回りに回転可能に確実に挟持できる。
【0021】
また、前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器を前記長手方向に移動させ、前記注射液用空容器の前記筒長方向に直交する方向の中心線である容器中心線を、前記長手方向に直交する方向の中心線である容器支持部中心線上に略配置させる容器センタリング手段を備え、前記第2挟持体は、前記容器支持部中心線に略沿って進退する構成であるから、容器センタリング手段によって容器中心線を容器支持部中心線上に略配置させた後に、第1の容器挟持機構が注射液用空容器の略容器中心線の側部を挟持することにより、注射液用空容器の両端部は所定の位置に配置されるので、第2の容器挟持機構は当該両端部を確実に挟持することができる。
【0022】
また、前記第1の容器支持部を昇降させる昇降部と、前記第2の容器挟持機構を略垂直方向に移動させる垂直移動部と、前記垂直移動部を略水平方向に移動させる水平移動部と、を備え、前記撮像部は、前記容器支持部から前記容器支持部中心線に略沿って離隔した位置の上方に配置される構成であるから、例えば前記第1の容器挟持機構は、前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器を挟持しつつ前記昇降部によって所定の高さに上昇され、前記第2の容器挟持機構は、前記上昇した位置で前記第1の容器挟持機構に代わって前記注射液用空容器を挟するとともに前記水平移動部によって移動されて前記注射液用空容器を前記撮像部の下方に配置し、しかも垂直移動部は前記第2の容器挟持機構を昇降させて前記注射液用空容器が撮像部に対して所定の高さ位置となるように配置させることができる等、容器支持部に配置された注射液用空容器をスムースな動きで撮像部下方の所定の位置に配置させることができるので、注射液用空容器の情報読取を迅速に実行できる注射液用空容器の情報読取装置を提供できる。
【0023】
また、パルス状のレーザ光が目標に向かって投射されてから前記目標からの反射光を受光するまでの時間に基づいて前記目標までの距離を測定する測距手段であって、前記撮像部の下方の所定高さ位置を水平方向に通過する前記レーザ光を投射するレーザ光投射部を含むレーザ測距手段を備え、前記第2の容器挟持機構は前記レーザ光を反射する反射板を備え、前記垂直移動部は前記距離に基づいて前記第2の容器挟持機構を昇降させる構成であるから、例えばレーザ光が反射板から反射されている場合は第2の容器挟持機構を上昇させ、レーザ光が注射液用空容器から反射されたところで上昇を止めることができる。したがって、レーザ光が通過する高さを例えば撮像部にとってピントが合う位置に設定しておくことで、被写体としての注射液用空容器を撮像部に対して常にピントが合う位置に配置しつつ撮像可能となり、注射液用容器の形状にかかわらずより鮮明な画像を撮像できる。
【0024】
また、前記第1屈曲部及び前記第2屈曲部のそれぞれの屈曲角が、略直角で形成される構成であるから、これらの屈曲部を好適な寸法とすることができコンパクトな注射液用空容器の情報読取装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置は、略筒状の注射液用空容器の外周面に付されたラベルの情報を、前記注射液用空容器をその筒長方向の略中心軸回りに回転させつつ読取る注射液用空容器の情報読取装置であって、前記筒長方向を略水平方向にして配置される前記注射液用空容器を下方から支持する長尺状の容器支持部と、前記容器支持部の長手方向に直交する方向の略中央部に配置され、前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器の側部を着脱可能に挟持する第1の容器挟持機構と、前記第1の容器挟持機構に代わって前記注射液用空容器を挟持する挟持機構であって、前記注射液用空容器の両端部を着脱可能に挟持する第2の容器挟持機構と、前記第2の容器挟持機構によって挟持された前記注射液用空容器の外周面を撮像する撮像部とを備え、前記第1の容器挟持機構は、前記注射液用空容器の一方の側部側に配置される略「く」字状の屈曲部であって、前記長手方向から見た場合に頂点が前記側部から離隔する方向に屈曲した第1屈曲部をそれぞれ有し、前記長手方向に離隔しつつ対向配置される一対の第1挟持体と、前記注射液用空容器の他方の側部側に配置される屈曲部であって、前記第1屈曲部と互いに向き合うように形成された略逆「く」字状の第2屈曲部を有し、前記一対の第1挟持体の間に進入可能な第2挟持体と、前記一対の第1挟持体を水平方向であって前記長手方向に略直交する方向に沿って進退させつつ、前記第2挟持体を前記進退の方向と逆方向に進退させる駆動機構とを備え、前記駆動機構によって一対の前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とが略相対向して接離移動するとともに、接近時に前記注射液用空容器の前記筒長方向の中心軸を、前記第1屈曲部の頂点と前記第2屈曲部の頂点とを結ぶ直線の中心点と略交差させつつ前記注射液用空容器を挟持し、前記第2の容器挟持機構は、前記注射液用空容器を、前記略中心軸周りに回転可能に挟持するものである。
【0026】
本発明において、「ラベルの情報」とは、ラベルに記載された文字又はバーコードのことをいう。
【0027】
以下、本発明の好適な実施形態の一例について、図1〜図6を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置10の平面説明図、より詳しくは天板250を取り外した状態の平面説明図である。図2は、本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置10の一部を省略した右側面説明図である。図3は、図1のA−A線断面説明図である。図4〜図6は、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10の一部に係る説明図である。
【0028】
まず、「注射液用容器」は病院等の医療現場でもちいられ、注射液等を充填するための容器であり、公知のアンプル、バイアル、あらかじめ注射器に注射液を充填したいわゆるプレフィルドタイプのシリンジ等がある。これらの容器は、円筒形に限られるものではなく、例えば略六角形の断面形状を有する六角筒形、略楕円形に近い長方形状の断面形状を有する筒形等と様々な形で形成される。また、同じ円筒形であってもその直径が異なるもの等、多種類の形状及びサイズからなっている。
【0029】
そして、「注射液用空容器」とは、これらの容器の中に充填されていた注射液が使用されて空になった状態の容器のことをいう。したがって、アンプルの場合は、その頭部が折られた状態で略筒状の空容器となっている。また、プレフィルドタイプのシリンジの場合は、シリンジの中の注射液を押し出すためのプランジャが抜き取られた状態で例えば角筒状の空容器となっている場合や、プランジャがシリンジの中に挿入された状態の場合がある。
【0030】
そして、これらの注射液用空容器の外周面にラベルが貼付されており、当該ラベルに、例えば薬液名や保管期限を示す年月日等を表示した文字や、これらの情報に対応するバーコードが記載されている。
【0031】
次に、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、図1及び図2に示すように、基台20と、容器支持部14と、第1の容器挟持機構30と、第2の容器挟持機構80と、撮像部220と、水平移動部140と、垂直移動部160と、レーザ測距手段187とを備える。
【0032】
先ず、基台20は、図1〜図3に示すように、例えば平面視で矩形状で略平坦な平板24と、平板24の例えば四隅にそれぞれ垂下されて平板24を支持する足部26とで形成される。
【0033】
次に、本実施形形態の容器支持部14は、図1に示すように、容器投入口16と、第1支持部22と、第2支持部23とを備える。
容器投入口16は、図1及び図3に示すように、平板24に開孔される開口部であって、例えば人の手幅の略2倍程度の長辺29,29と人の手幅の略半分程度の短辺15を有する長尺矩形状の開口部よりなる。そして、容器投入口16は、図1に示すように、平板24の所定の辺19の近傍に、その長手方向を辺19と略平行にした状態で配置される。図1において、符号Mは容器投入口16の長辺方向の中心線を示し、符号Nは容器投入口16の短辺方向の中心線を示し、符号8は中心線Mと中心線Nとが交差する交差点を示している。
以下、容器投入口16の長手方向をX方向といい、これに直交する方向をY方向という。また、図2及び図3において、符号252a,252bは、平板24のY方向の辺にそれぞれ立設する側壁を示し、符号250は、これらの側壁252a,252bで支持される天板を示している。
【0034】
さらに、容器投入口16は、図1に示すように、平板24に短冊状に開孔する開孔部16aと交差する。当該開孔部16aは、例えば略容器投入口16の短辺15の2〜3倍程度の長さで、略容器投入口16の短辺の半分程度の幅で形成される。そして、開孔部16aは、その長手方向の中心線が、中心線Nと略重なるように配置されるとともに、その幅方向の中心線が、中心線Mと略重なるように配置される(図1参照)。
【0035】
第1支持部22は、図1及び図3に示すように、例えば容器支持部14の短辺15と略同じ幅と、容器投入口16の長辺の略半分よりやや短い長さを有し、注射液用空容器12が収容できる程度の深さでX方向に走る断面視V字状の溝部25と、溝部25のそれぞれの上辺から上方に向かって垂設される壁板27a,27bとで形成される。より詳細には、その溝方向の中心線すなわち溝の下端に沿った線は第1支持部22の幅方向の中心を走る。このように形成される第1支持部22は、図1及び図3に示すように、前記溝方向の中心線が略中心線M上となるように配置されるとともに、中心線Nを挟んで一方側に配置される。そして、壁板27aの上辺部が容器投入口16の一方の長辺29に接続し、他方の壁板27bの上辺部が他方の長辺29に接続する。なお、壁板27aに、後述する支持アーム201aを通過させるための逃げ孔(図示せず)が設けられている。
【0036】
また、第2支持部23は、図1及び図3に示すように、第1支持部22と略同形で同サイズで形成される。そして、第2支持部23は、前記中心線Nを挟んで第1支持部22と略線対称となるように配置されるとともに、開孔部16aの幅の距離で離隔しつつ配置される。すなわち、本実施形態の容器支持部14は平板24から下方に向かって容器投入口16の広さで陥没状に形成され、その長手方向に直交する方向(Y方向)の略中央部に離隔部18を備える。そして、当該離隔部18に後述する第1の容器挟持機構30を配置する。
図1及び図3に示すように、容器投入口16から投入された注射液用空容器12は、筒長方向を略水平方向にして配置され、容器支持部14によって下方から支持される。
【0037】
このように、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、筒長方向を略水平方向にして配置される注射液用空容器12を下方から支持する長尺状の容器支持部14を備える構成となっているのである。
また、上述のように本実施形態の中心線Mは、容器支持部14の長手方向の中心線を構成し、一方本実施形態の中心線Nは、容器支持部14の長手方向に直交する方向(Y方向)の中心線である容器支持部中心線Nを構成する。
【0038】
なお、容器支持部は、本実施形態によるものに限らず、例えば注射液用容器を格納可能な程度の大きさの長尺四角筒体を、断面視一つの対角線で長手方向に沿って半割りした三角筒体で形成され、当該半割面からなる開放端を容器投入口としてもよい。
【0039】
次に、本実施形態の要部の一つである第1の容器挟持機構30について、図1、図4〜図6を用いて説明する。図4は、本実施形態の第1の容器挟持機構30の右側面説明図である。図5は、図4において矢印Dの方向から見た場合の一部分解説明図である。図6は、第1の容器挟持機構30の一部を分解した斜視説明図である。
【0040】
第1の容器挟持機構30は、図4に示すように、一対の第1挟持体32と、一対の第1挟持体32を連結させる連結手段56と、第2挟持体34と、一対の第1挟持体32と第2挟持体34とを挟持する挟持手段75と、駆動機構36とを備える。
【0041】
本実施形態の一対の第1挟持体32は、一対の第1挟持板33a,33bよりなる。
第1挟持板33aと第1挟持板33bとは、略同形で同サイズで形成されるため、以下第1挟持板33aについて説明する。
第1挟持板33aは、図4〜図6に示すように、例えば開孔部16aの幅の略4分の1〜6分の1程度の厚さの板で形成される。そして、第1挟持板33aの周縁は、図5に示すように、例えば容器支持部14の深さの略3〜5倍程度の長さの長縦辺37と、開孔部16aの長さよりやや短い底辺38と、長縦辺37と対向しつつ底辺38から上方に垂設され長縦辺37の略半分程度の長さの短縦辺39と、短縦辺39の上端から長縦辺37側に延設される略水平な水平辺40と、水平辺40の端から長縦辺37側に向かって緩やかな上り傾斜の傾斜辺41と、傾斜辺41の端に立設され、その高さが略容器支持部14の深さ程度の略「く」字状の第1屈曲辺42とを備える。
図5において、符号45aは、第1屈曲辺42の下辺を示し、符号45bは第1屈曲辺42の上辺を示し、符号54は第1屈曲辺42の頂点を示し、符号43は、第1挟持板33の上辺を示し、符号44は面取り辺を示している。
より詳細には、本実施形態の第1屈曲辺42の屈曲角Θ(図5参照)は略直角で形成され、下辺45aと上辺45bとは頂点54を水平に通過する線を挟んで略線対称に形成される。
【0042】
なお、第1挟持板33aは、図5及び図6に示すように、略水平に横断する浅い横断溝70を、両方の板面に凹設している。この横断溝70は、例えば短縦辺39の略6分の一程度の幅を有し断面視矩形状の溝で形成され、図5に示すように、第1挟持板33の長縦辺37の略中央の高さにそれぞれ配置される。この横断溝70については後ほど再述する。
【0043】
そして、第1挟持板は、図1に示すように、上述した開孔部16a内に一対(33a,33b)で配置される。具体的には、図1及び図3に示すように、一対の第1挟持板33a,33bは、それぞれの板面が容器支持部14の長手方向に直交するように配置されるとともに、略第1挟持板33aの厚さでX方向に離隔して対向配置される。より詳しくは、図1に示すように、一対の第1挟持板33a,33bのうち一方の第1挟持板33aが、容器支持部中心線Nを挟んだ一方側に、他方の第1挟持板33bが、容器支持部中心線Nを挟んで第1挟持板33aと線対称の位置に配置される。その際、第1屈曲辺42を中心線M側に向けた状態で配置される。そして、一対の第1挟持板33a,33bは、図4及び図5に示すように、例えばネジ等の連結手段56を介して連結される。なお、図6において、符号56aは、連結手段56としてのネジを貫通させる孔を示している。
【0044】
したがって、本実施形態の第1屈曲辺42は、注射液用空容器12が容器支持部14で支持された状態では、図5に示すように、注射液用空容器12の一方の側部側に配置される略「く」字状の屈曲部であって、容器支持部14の長手方向(X方向)から見た場合に頂点54が前記側部から離隔する方向に屈曲した第1屈曲部45を構成するのである。
そして、第1挟持体32は、板面が長手方向(X方向)に略直交するように配置される板であって、その周縁の一部に第1屈曲部45としての第1屈曲辺42が形成された第1挟持板(33a,33b)よりなる構成となっているのである。
このように、本実施形態の第1の容器挟持機構30は、第1屈曲部45をそれぞれ有し、前記長手方向(X方向)に離隔しつつ対向配置される一対の第1挟持体32を備える構成となっているのである。
【0045】
次に、本実施形態の第2挟持体34は、第2挟持板35よりなる。
第2挟持板35は、図4〜図6に示すように、第1挟持板33aと略同じ厚さの板で形成される。より詳しくは、第2挟持板35の周縁は、例えば上述した長縦辺37の略1.2〜1.3倍程度の長さの長縦辺47と、底辺38略同じ長さの底辺48と、長縦辺47と対向しつつ底辺48から上方に垂設され長縦辺47の略3分の2程度の長さの短縦辺49と、短縦辺49の上端から長縦辺47側に延設される略水平な水平辺50と、水平辺50の端から長縦辺47側に向かって傾斜辺41と略同じ緩やかな上り傾斜の傾斜辺51と、傾斜辺51の端に立設され、そのサイズが第1屈曲辺42と略同じ略逆「く」字状の第2屈曲辺52とを備える。
図5において、符号55aは、第2屈曲辺52の下辺を示し、符号55bは第2屈曲辺52の上辺を示し、符号53は第2屈曲辺52の頂点を示す。本実施形態の第2屈曲辺52の屈曲角Θ(図5参照)は略直角で形成され、下辺55aと上辺55bとは頂点53を水平に通過する線を挟んで略線対称に形成される(図12参照)。
【0046】
そして、第2挟持板35は、図1、図4及び図6に示すように、その板面を第1挟持板33a,33bの板面と略平行にした状態で、一対の第1挟持板33a,33bの間に挿入状に配置される。より詳細には、第2挟持板35の板厚の中心が略容器支持部中心線N上となるように配置される。すなわち、第2挟持板35は、一対の第1挟持板33a,33bの間に進入可能に配置される。その際、第2挟持板35は、図5及び図6に示すように、第2屈曲辺52を中心線M側に向けた状態で、その頂点53の高さ位置が第1屈曲辺42の頂点54の位置と略同じとなるように配置される。より詳しくは、第1屈曲辺42と第2屈曲辺52とは、X方向から見た場合に、図5に示すように、上述した交差点8を垂直に通過する中心線Zを挟んで略線対称となる配置となっている(図12参照)。
【0047】
なお、第2挟持板35は、図5及び図6に示すように、前記横断溝70と略同形で同サイズの横断溝72を、横断溝70の高さと同じ位置の両板面に凹設しているが、この横断溝72については後述する。
【0048】
したがって、本実施形態の第2屈曲辺52は、注射液用空容器12が容器支持部14で支持された状態では、図5に示すように、注射液用空容器12の他方の側部側に配置される屈曲部であって、第1屈曲部45としての第1屈曲辺42と互いに向き合うように形成された略逆「く」字状の第2屈曲部55を構成するのである。
そして、第2挟持板35は、第1挟持板33aと略平行に配置される板であって、周縁の一部に第2屈曲部55としての第2屈曲辺52が形成された第2挟持板よりなる構成となっているのである。
このように、本実施形形態の第1の容器挟持機構30は、第2屈曲部55を有し、一対の第1挟持体32の間に進入可能な第2挟持体34を備える構成となっているのである。
【0049】
本実施形態の第1挟持体32及び第2挟持体34は板材でそれぞれが形成されるが、第1挟持体及び第2挟持体はこれに限るものではなく、例えば所定の大きさの枠体と、屈曲部としての略「く」字状の線材とよりなり、当該線材を前記枠体の上辺部に立設された構成であってもよい。
【0050】
次に、挟持手段75は、図4及び図6に示すように、一対の側板67と、4枚のガイド板69とを備える。
側板67は、図4及び図6に示すように、例えば第1挟持板33aと略同じ厚さで第1挟持板33aの底辺38の略2倍の横辺と短縦辺39よりやや短い縦辺を有する矩形状の板材で形成される。そして、側板67は、図6及び図7に示すように、上述した横断溝70と略同形で同サイズの短冊状凹部76をその長手方向を略水平にした状態で、一方の板面77に凹設している。なお、側板67は、図6に示すように、その四隅にネジ棒を挿入させる貫通孔79を設けている。また、図6で符号101は、後述する回転棒65を貫通させる貫通孔である。
【0051】
次に、ガイド板69は、例えば短冊状凹部76と略同じ長さと幅で第1挟持板33a,33bと略同じ厚さを有する短冊状板材で形成される。側板67及びガイド板69の具体的な配置態様は後述する。
【0052】
本実施形態の第1の容器挟持機構30では、図1、図4及び図6に示すように、2枚の側板67a,67bと5枚のガイド板69a,69b,69c,69dとが下記のように配置される。
先ず、一対の側板67a,67bが、図1、図4及び図6に示すように、それぞれその板面をY方向と略平行にしつつ離隔して対向配置されるとともに、その間に上述した一対の第1挟持板33a,33b及び第2挟持板35を配置する。
より詳しくは、図4及び図6に示すように、第1挟持板33bの隣に側板67bが近接配置される。その際、図4及び図6に示すように、横断溝70aと短冊状凹部76とが対向配置され、ガイド板69dが、その両側部を横断溝70bと短冊状凹部76とにそれぞれ嵌合させつつ挟持される。
また、図4及び図6に示すように、第1挟持板33aの隣に側板67aが近接配置されるとともに、上述したと同様な態様でガイド板69aを挟持する。
【0053】
さらに、ガイド板69bは、図6に示すように、その両側部を、第1挟持板33aの横断溝70aと、これに対向配置される第2挟持板35の横断溝72bとに、それぞれ嵌合させつつ挟持される。また、ガイド板69cは、図6に示すように、その両側部を、第1挟持板33bの横断溝70bと、これに対向位置に配置される第2挟持板35の横断溝72aとにそれぞれ嵌合させつつ挟持される。
そして、上述したように配置された状態で、側板67aと側板67bとは、四隅に設けられた貫通孔79を貫通するネジ78(図7参照)等を介して連結される。
したがって、一対の第1挟持板33a,33b及び第2挟持板35は、一対の側板67a,67bの間で、ガイド板69に沿って摺動可能に保持される。
すなわち、本実施形態の挟持手段75は、上述のように配置された一対の第1挟持板33a,33b及び第2挟持板35を、その板面方向に摺動可能に保持する。
【0054】
次に駆動機構36は、図4及び図5に示すように、第1ラックギア58と、ピニオンギア60と、第2ラックギア62と、駆動部64とを備える。
【0055】
次に、第1ラックギア58は、図4及び図5に示すように、例えば底辺38と略同じ長さの公知の平板状ラックギアで形成され、その長さ方向を板面に平行かつ略水平方向にした状態で、一対の第1挟持板33a,33bのうち一方である第1挟持板33aの底辺38部分にネジ(図示せず)等を介して固設される。
【0056】
次に、ピニオンギア60は、図4及び図5に示すように、公知の円板状のピニオンギアよりなり、第1ラックギア58の下方に配置されて第1ラックギア58と噛合する。
【0057】
また、第2ラックギア62は、図4及び図5に示すように、第1ラックギア58と略同じ形状及びサイズの公知の平板状ラックギアで形成され、ピニオンギア60を挟んで第1ラックギア58と対向配置しつつピニオンギア60に噛合する態様で配置される。そして、第2ラックギア62は、図4及び図5に示すように、第2挟持板35の底辺48部分にネジ68等を介して固設される。
【0058】
次に、駆動部64は、図4に示すように、例えば回転棒65を備える公知のステッピングモータで構成され、回転棒65にピニオンギア60の回転中心が連結される。そして、回転棒65が回転するとピニオンギア60は、Y方向に回転する構成となっている。
以上のような構成とすることにより、ピニオンギア60に噛合する第1ラックギア58を介して一対の第1挟持板33a,33bが水平方向であって長手方向に略直交する方向に同時に進退するとともに、同じくピニオンギア60に噛合する第2ラックギア62を介して第2挟持板35が前記進退方向と逆方向に進退する。その際、第2挟持板35は、上述したようにその板厚の中心が略容器支持部中心線N上となるように配置されるので、容器支持部中心線Nに略沿って進退する構成となっている。
なお、駆動部64は、図4に示すように、回転棒65が側板67aを貫通しつつ、公知のアングル部材(図示せず)等によって側板67aに固設される。
【0059】
すなわち、本実施形態の第1の容器挟持機構30は、一対の第1挟持体32としての一対の第1挟持板33a,33bを水平方向であって容器支持部14の長手方向に略直交する方向(Y方向)に沿って同時に進退させつつ、第2挟持体34としての第2挟持板35を前記進退の方向と逆方向に進退させる駆動機構36を備える構成となっているのである。
【0060】
なお、本実施形態の第1の容器挟持機構30には、例えば公知の機械センサ(図示せず)が設けられており、注射液用空容器12の側部が当該機械センサに接触するとピニオンギア60の回転が停止し、注射液用空容器12の側部が第1屈曲辺42及び第2屈曲辺52とでつぶれないような構成となっている。
【0061】
また、本実施形態の第1の容器挟持機構30は、一個のモータによる駆動部64で形成されるが、一対の第1挟持板33a,33bを進退させるためのモータ及びピニオンギアと、第2挟持板35を進退させるためのモータ及びピニオンギアと、を備える構成であってもよい。
【0062】
次に、本実施形態の注射液用容器の情報読取装置10は、上述した第1の容器挟持機構30を昇降させる昇降部120を備えるが、当該昇降部120について、主に図7を用いて説明する。図7は、昇降部120の説明図である。
昇降部120は、図7に示すように、例えば矩形状の台座121と、台座121の所定の一辺近傍に配置される直方体状の支持台122と、支持台122から上方に向けて垂設される長ネジ123と、長ネジ123に螺合する雌ネジ124と、支持台122に収納されて長ネジ123を回動させるモータ(図示せず)と、雌ネジ124に設けられるリング体125と、長手方向を略垂直にした状態で長ネジ123の近傍に並設される垂設される垂直レール126と、垂直レール126に沿って摺動自在に連結する摺動体128と、摺動体128とリング体125とを連結する連結ロッド130とを備える。そして、図7に示すように、摺動体128が上述した側板67a,67bの例えば縦辺の中間位置にネジ129等で固設される。
【0063】
このように形成される昇降部120は、前記モータの回動に応動して長ネジ123が回動することで、雌ネジ124が長ネジ123に沿って所定のストロークで昇降する。そうすると、リング体125並びに連結ロッド130を介して雌ネジ124と連結する摺動体128が垂直レール126に沿って昇降する。したがって、昇降部120は、これに連結する第1の容器挟持機構30を、所定のストロークで昇降させる構成となっているのである。
そして、昇降部120は、上述した開孔部16aの下方位置に配置される。その際、第1の容器挟持機構30が略下死点になった場合に、例えば上述した第1挟持板33aの水平辺40の高さ位置が略容器支持部14の底部すなわち溝部25の略下端の高さ位置となるように配置される
【0064】
次に、本実施形態の要部の一つである、第2の容器挟持機構80について主に図1〜図3を用いて説明する。
本実施形態の第2の容器挟持機構80は、図1に示すように、長尺板81と、一対の挟持パッド82a,82bと、第1支持アーム86と、第2支持アーム85と、接離移動手段83と、回転部84と、枢支部113と、反射板188と、反射板回転機構190等を備える。
【0065】
長尺板81は、図1及び図2に示すように、例えば容器支持部14の長さの略1.2倍程度の長さと容器支持部14の幅の略半分程度の幅を有する板で形成される。そして、長尺板81は、図1及び図2に示すように、その板面を略水平にするとともに長尺方向を容器支持部14の長手方向(X方向)と略平行にした状態で、容器支持部14と対向配置され、その長尺方向の一端側を後述する昇降体144で片持ち状に支持される。
【0066】
次に、一対の挟持パッド82a,82bは、図1及び図3に示すように、それぞれが例えば容器支持部14の略幅の直径を有する円板で形成される。当該一対の挟持パッド82a,82bは、図1〜図3に示すように、長尺板81の容器支持部14側の側部から例えば容器支持部14の略幅で水平方向に離隔した位置のやや下方位置に、その板面を略Y方向と平行にしつつ対向配置される。その際、図1に示すように、一対の挟持パッド82a,82bは、容器支持部中心線Nを中心として略線対称となるように配置される。そして、挟持パッド82aが後述する回転部84で軸支され、一方、挟持パッド82bは、後述する第1支持アーム86で回動自在に軸支される。
このように、第2の容器挟持機構80は、長尺板81の一方の側部からやや離隔した位置で相対向する一対の挟持パッド82a,82bを備える構成となっているのである。
【0067】
次に、回転部84は、公知のステッピングモータで構成することができ、図1及び図2に示すように、その回転軸Pを略X方向に向けた状態で後述する第2支持アーム85で支持される。図1及び図2において符号103は、回転部84の回転ロッドを示す。そして、挟持パッド82aは、図1及び図2に示すように、その回転中心が回転軸Pとなるように回転ロッド103で軸支される。
【0068】
次に、接離移動手段83は、図1及び図2に示すように、無端ベルト91と、無端ベルト91を回動させる回動手段115と、ガイド部材87と、一対の摺動体88a,88bと等を備えている。
回動手段115は、図1及び図2に示すように、軸受116と、ローラ93と、モータ90と、プーリ92とを備える。軸受116は、例えばボールベアリング等よりなり、図1及び図2に示すように、長尺板81の上面の一端側に配置され、軸受116の上側に配置されるローラ93を回動自在に軸支する。モータ90は、例えば公知のステッピングモータよりなり、ローラ93を略垂直な回転軸K回りに回動させる。
また、プーリ92は、図1及び図2に示すように、略垂直な回転軸Lを有し、長尺板81の上面の他端側に設けられた軸受で回動自在に軸支される。そして、無端ベルト91が、ローラ93とプーリ92とで懸架されて回動する。
【0069】
ガイド部材87は、図1〜図3に示すように、例えば断面視凸状で、長尺板81の幅よりやや狭い幅と長尺板81の長さの略4分の3程度の長さを有するレールで形成される。そして、ガイド部材87は、図1〜図3に示すように、その長手方向を長尺板81の長尺方向に向けつつ、長尺板81の上面に例えば埋込み状(図3参照)に固設される。
【0070】
次に、摺動体88a,88bは、図1及び図2に示すように、例えば略長尺板81の幅程度の各辺を有する略正方形状のブロック94と、その上に立設される一対の挟持片95,95で形成される。そして、摺動体88a,88bは、ブロック94に凹設された溝部89(図3参照)がガイド部材87と嵌合しつつ、ガイド部材87に沿って摺動自在な構成となっている。
【0071】
具体的には、摺動体88aは、図1及び図2に示すように、例えばローラ93近傍のガイド部材87上に配置されるとともに、無端ベルト91に連結される。その際、摺動体88aは、図1に示すように、回転軸Kと回転軸Lとを結ぶ直線(図示せず)を挟んだ一方側に位置する無端ベルト91のベルト部分を一対の挟持片95,95で挟持しつつ、例えばネジ96を介して無端ベルト91に連結される。
一方、摺動体88bは、図1及び図2に示すように、例えばローラ93の近傍でガイド部材87上に配置されるとともに、無端ベルト91に連結される。その際、摺動体88bは、図1に示すように、無端ベルト91の、回転軸Kと回転軸Lとを結ぶ直線を挟んだ他方側に位置する無端ベルト91のベルト部分に、上述したと同様な態様で連結される。
したがって、一対の摺動体88a,88bは、モータ90に応動して無端ベルト91が回動することにより、相対向しつつ長尺板81の長尺方向(X方向)に同じ速度で接離移動する構成となっている。
【0072】
次に、第1支持アーム86は、図1及び図2に示すように、例えば略長尺板81の幅程度の長さの垂直ロッド97と、垂直ロッド97の下端から水平方向に略容器支持部14の幅の長さで突設される直線状の棒99とで形成される。そして、第1支持アーム86は、図1及び図2に示すように、垂直ロッド97の上端部が摺動体88aの側部であって挟持パッド82bが配置される側の側部に固設され、棒99の先端部で後述する枢支部113を支持する。
【0073】
次に、枢支部113は、図1及び図2に示すように、例えばボールベアリング等の軸受部113aと、当該軸受部に回転自在に軸支される回転ロッド113b等で形成される。そして、回転ロッド113bは、その回転軸が上述した回転軸P上となるように配置され、挟持パッド82bを回動自在に枢支する。すなわち、挟持パッド82bは、回転軸P回りに回動自在に軸支される。
【0074】
次に、第2支持アーム85は、図2及び図3に示すように、略コ字状に屈曲形成された屈曲棒で形成され、X方向から見た場合の形状が略コ字状となるように配置される。より詳しくは、第2支持アーム85は、図3に示すように、コ字状の上辺の先端部が摺動体88bの側部であって挟持パッド82bが配置される側と反対側の側部に固設され、コ字状の下辺が長尺板81の裏面の下方近傍を通過しつつ、その先端部分が長尺板81の挟持パッド82bが配置される側の側部から突出する態様で配置される。そして、第2支持アーム85は、図1に示すように、上述のように配置された回転部84を支持する。
【0075】
このように、本実施形態の一対の挟持パッド82a,82bは、摺動体88a,88bを介して、容器支持部中心線Nを中心線とした線対称の状態を維持しつつ接離移動する。したがって、一対の挟持パッド82a,82bの間に、注射液用空容器12をその筒長方向をX方向に向けて配置させることにより、その接近時に注射液用空容器12の両端部を挟持可能となっているのである。
【0076】
すなわち、第2の容器挟持機構80は、長尺板81と、長尺板81の一方の側部からやや離隔した位置で相対向する一対の挟持パッド82a,82bと、一対の挟持パッド82a,82bを長尺板81の長尺方向(X方向)に接離移動させる接離移動手段83と、一対の挟持パッドの少なくとも一方の挟持パッド82aを、対向方向(X方向)に沿った軸であって挟持パッド82bの略中心を通過する回転軸P回りに回転させる回転部84とを備え、長尺板81は、容器支持部14と対向配置され、一対の挟持パッド82a,82bがその接近時に注射液用空容器12の両端部を挟持する構成となっているのである。
【0077】
なお、モータ90には、例えば公知の過負荷センサが設けられており、一対の挟持パッド82a,82bが注射液用空容器12の両端部を挟持する際の筒長方向に加わる力に応じてモータ90がその回動を停止する構成となっている。したがって、第2の容器挟持機構80は、注射液用空容器12を変形させることがない程度の好適な力で注射液用空容器12を挟持できる。
【0078】
本実施形態の接離移動手段83は、上述したように無端ベルト91の回動を利用しているが、接離移動手段はこれに限るものではなく、例えば公知のLMガイド機構を用いてもよい。例えば、LMレール上に一対のLMブロックを配置し、当該LMブロックどうしをLMレール上で離接移動させるのである。
【0079】
次に、反射板188は、図1〜図3に示すように、例えば長尺板81の長さ略3分の2程度の長辺と容器支持部14の幅程度の短辺を有する長方形状の薄板で形成され、少なくともその一方の板面がレーザ光(後述)を反射する反射面189を形成している。そして、反射板188は、その長手方向がX方向を向いた状態で後述する反射板支持ロッド194で支持される。
【0080】
次に、反射板回転機構190は、図1〜図3に示すように、モータ192と、回転体193と、反射板支持ロッド194を備える。
まず、モータ192は、図2に示すように、上述した回転部84の上方近傍位置で、その回転軸Fを回転軸Pと略平行にした状態で配置され、後述する支持板191で支持される。
【0081】
次に、回転体193は、図1及び図3に示すように、例えば挟持パッド82a,82bの半径の略3分の一程度の直径を有する円板で形成される。そして、回転体193は、その板面を略Y方向に平行にした状態で回転軸F回りに回動可能にモータ192で枢支される。
【0082】
次に、支持板191は、図1及び図3に示すように、例えば短冊状の板で形成され長尺板81の側部から水平方向に突出した状態で長尺板81の側部に固設される。そして、上述のように配置されたモータ192を支持する。
【0083】
次に、反射板支持ロッド194は、図2及び図3に示すように、例えば挟持パッド82a,82bの略半径程度の長さのロッドで形成され、その長手方向を回転軸Fに対して直交する方向に向けた状態で回転体193の外周に突設される。そして、反射板支持ロッド194は、図1〜図3に示すように、その先端側に上述した反射板188を固設する。その際、反射板188は、図1〜図3に示すように、反射板188の長手方向の一端側であって反射面189側を反射板支持ロッド194に連結される。
したがって、反射板188は、図3に示すように、モータ192の回動に応動して反射面189を回転軸F側に向けつつ回動し、反射板188の板面を水平状態に向けたり、反射面189を略垂直方向に向けることができる。
【0084】
次に、本実施形態の容器センタリング手段200は、上述した第2の容器挟持機構80と略同じ機構で構成されるのでその詳細な説明は省略し、主に図8を用いて簡潔に説明する。図8は、本実施形態の容器センタリング手段200の平面説明図である。
容器センタリング手段200は、図8に示すように、長尺板207と、一対のセンタリングパッド202a,202bと、接離移動手段208等を備える。
まず、長尺板207は、図8に示すように、例えば上述した長尺板81と略同形で同サイズの板で形成される。そして、長尺板207は、容器支持部14の一方の側部の近傍で、その長尺方向を略X方向に向けた状態で容器支持部14と離隔しつつ対向配置され、例えば当該注射液用空容器の情報読取装置10の側部等にアングル部材(図示せず)等で固設される。
【0085】
次に、接離移動手段208は、図8に示すように、無端ベルト203と、無端ベルト203を回動させる回動手段205と、一対の摺動体204a,204b等を備えている。そして、その詳細な説明は、上述した第2の容器挟持機構80と略重複するので省略するが、回動手段205に応動して無端ベルト203が回動することにより、一対の摺動体204a,204bが相対向しつつ長尺板の長尺方向(X方向)に同じ速度で接離移動する構成となっている。なお、図8において、符号206aはモータを示し、符号206bはプーリを示し、符号209はガイド部材を示す。
【0086】
次に、センタリングパッド202a,202bは、図8及び図3に示すように、例えば容器支持部14の幅よりやや短い辺を有する略正方形状の板材を含む。そして、一対のセンタリングパッド202a,202bは、図8及び図3に示すように、容器支持部14の上方近接位置でその板面をY方向に略平行にしつつ中心線Mに沿って離隔した状態で対向配置される。より詳しくは、センタリングパッド202a,は、容器支持部中心線Nを挟んで一方側に配置され、摺動体204aに連結する支持アーム201aで支持される。一方、センタリングパッド202bは、容器支持部中心線Nを中心としてセンタリングパッド202aと線対称となる位置に配置され、摺動体204bに連結する支持アーム201bで支持される。
このように、一対のセンタリングパッド202a,202bは、容器支持部中心線Nを中心とした線対称の状態を維持しつつ中心線Mに沿って接離移動する。
【0087】
したがって、図8に示すように、一対のセンタリングパッド202a,202bの間に注射液用空容器12を配置すれば、注射液用空容器12の筒長方向に直交する方向の中心線である容器中心線Rが、容器支持部中心線Nからずれた状態で支持されても、一対のセンタリングパッド202a,202bが接近する際に注射液用空容器12を容器支持部14の長手方向(X方向)に移動させ、容器中心線Rを、容器支持部中心線N上に略配置させることができる。
このように、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、容器支持部14で支持された注射液用空容器12を長手方向(X方向)に移動させ、注射液用空容器12の容器中心線Rを、上述した容器支持部中心線N上に略配置させる容器センタリング手段200を備える構成となっているのである。
【0088】
次に、水平移動部140は、図1〜図3に示すように、ガイドレール141と、水平摺動体142とを備える。
ガイドレール141は、例えば公知のLMレールで構成することができる。具体的には、図1及び図3に示すように、ガイドレール141は、例えば容器支持部14と略同じ幅で容器支持部14の長さよりやや短い長さの直線状のLMレールで形成され、容器支持部14の一端側の近傍を基端とし、Y方向に沿って略水平に延設される。
また、水平摺動体142は、例えば公知のLMブロックで形成することができる。具体的には、水平摺動体142は、図2及び図3に示すように、例えば平面視でガイドレール141の略幅の長さの各辺を有する略正方形状のLMブロックで形成され、ガイドレール141の上面側に配置される。したがって、水平摺動体142はガイドレール141に沿って摺動可能となっている。
【0089】
次に、垂直移動部160は、図2に示すように、垂直レール143と、昇降体144とを備える。
垂直レール143は、例えば公知のLMレールで構成できる。具体的には、垂直レール143は、図2及び図3に示すように、例えば略ガイドレール141程度の長さのLMレールで形成され、その長手方向を略垂直に向けた状態で水平摺動体142に固設される。
昇降体144は、例えば公知のLMブロックで構成できる。具体的には、昇降体144は、例えば上述した長尺板81を支持できる程度の大きさのLMブロックで形成され、垂直レール143の側部に、その長手方向に沿って昇降可能に連結する。
【0090】
したがって、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、上述したように長尺板81が昇降体144で支持されるので、第2の容器挟持機構80を略垂直方向に移動させる垂直移動部160と、当該垂直移動部160を略水平方向に移動させる水平移動部140とを備える構成となっているのである。
【0091】
次に、撮像部220は、例えば公知のデジタルカメラで形成される。そして、撮像部220は、図1及び図3に示すように、例えば容器支持部14から容器支持部中心線Nに沿ってガイドレール141の長さの略半分の距離で離隔した位置の上方で、上述した天板に固設される。したがって、図3に示すように、第2の容器挟持機構80は、注射液用空容器12を挟持した状態で水平移動部140によって移動され、注射液用空容器12を撮像部220の下方に配置させることができる。
このように、撮像部220は、第2の容器挟持機構80によって挟持された注射液用空容器12の外周面を撮像することができるのである。
なお、撮像部220は、図3に示すように、撮像部220から所定の距離で離隔した位置に配置される被写体に対してピントが合うように設定されており、以下、当該所定の距離を被写体距離Tという。
【0092】
なお、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、撮像部220からの画像データに基づいて注射液用空容器12の外周面に付されたラベルの情報を認識する情報認識手段を備えている。当該情報認識手段は、例えば公知のOCR(Optical Character Recognition)技術や、予め保存された画像データと読込んだラベルの画像データとのパターンマッチングによりラベルの情報を読取るパターンマッチング技術や、バーコードリーダ等を用いることができる。
【0093】
次に、レーザ測距手段187は、図1に示すように、レーザ光投射部180と、受光部181と、タイマ(図示せず)と、CPU(図示せず)、メモリ(図示せず)等を備える。
まず、レーザ光投射部180は、例えば公知のパルス発生器等を備え、パルス状のレーザ光を投射するパルスレーザ投射器で形成することができる。そして、レーザ光投射部180は、図3に示すように、側壁252aに固設され、撮像部220から下方に被写体距離Tで離隔した位置を略水平に通過するレーザ光を投射する。
このように、レーザ測距手段187は、撮像部220の下方の所定高さ位置を水平方向に通過するパルス状のレーザ光を投射するレーザ光投射部180を含む構成となっているのである。
【0094】
次に、受光部181は、例えば公知のレーザ光検出器で形成することができ、レーザ光を受光すると受光信号を発信する。そして、受光部181は、図1及び図3に示すように、レーザ光投射部180と略同じ高さの隣接位置で側壁252aに固設され、レーザ光投射部180から投射されたレーザ光の反射光を受光可能な配置となっている。なお、図1において、符号Qはレーザ光投射部180から投射されるレーザ光を示し、符号Eは、反射板188から反射された反射光を示す。
【0095】
さらに、前記タイマは例えばカウンタ回路を含み、レーザ光投射部180からパルスレーザが投射されてから受光信号を受けるまでの時間データを前記CPUに送信する。当該時間データを受信したCPUは、当該時間データに基づいて目標までの距離を算出する。
このように、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、レーザ光が目標に向かって投射されてから前記目標からの反射光を受光するまでの時間に基づいて前記目標までの距離を測定するレーザ測距手段187を備える構成となっているのである。
【0096】
なお、前記CPU及び前記メモリは、第2の容器挟持機構80を昇降させる昇降手段として機能する。例えば、前記メモリに基準距離を記憶しておき、レーザ測距手段187で測定した目標まで距離が前記基準距離と略同じ場合は、前記CPUが垂直移動部160に対して第2の容器挟持機構80を上昇させる指令を出し、前記目標までの距離が基準距離より短い場合は、前記CPUが垂直移動部160に対して第2の容器挟持機構80の上昇を停止させる指令を出す等である。
このように、垂直移動部160は、前記CPU及び前記メモリを介して、レーザ測距手段187によって測定した目標まで距離に基づいて前記第2の容器挟持機構を昇降させることができる構成となっているのである。
【0097】
以上のように構成される、本字実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10の動作例について図を用いて説明する。図9〜図12は、注射液用空容器の情報読取装置10の動作例の概略説明図である。また、図9〜図12において矢印S1〜矢印S13は、各部材の移動方向や回動方向を示す。
先ず、図9(a)に示すように、注射液用空容器12が容器支持部14で支持されると、一対のセンタリングパッド202a,202bが相対向して接近しつつ(矢印S1)注射液用空容器12を移動させ、その容器中心線Rを容器支持部中心線N上に位置させる(図8参照)。
【0098】
次に、図9(a)に示すように、一対の第1挟持板33a,33bと第2挟持板35とが略相対向しつつ接近し(矢印S2)、注射液用空容器12の側部を挟持する(図9(b)参照)。
ここで、一対の第1挟持板33a,33bと第2挟持板35とで注射液用空容器12の側部を挟持する様子を図12の例に基づいて詳細に説明する。図12は、X方向から見た動作説明図である。図12において、符号9は、断面形状が例えば略正方形状の注射液用空容器を示し、符号11は、上述した第1屈曲辺42の頂点54と第1屈曲部45の頂点53とを結ぶ直線の中心点、すなわち頂点54と頂点53とを結ぶ直線と上述した中心線Zとの交差点を示し、符号13は、注射液用空容器9の筒長方向の中心軸を示す。
【0099】
先ず、図12(a)では、注射液用空容器9が容器支持部14で支持された状態を示す。この状態から一対の第1挟持板33a,33bと第2挟持板35とが接近すると、第1挟持板33a,33bの傾斜辺41及び第2挟持板35の傾斜辺51が容器支持部14に代って注射液用空容器9を下方から支持し、注射液用空容器9はこれらの傾斜辺41,51に沿って徐々に上昇する。
【0100】
次に、図12(b)に示すように、一対の第1挟持板33a,33bと第2挟持板35とが更に接近すると、注射液用空容器9は、第1屈曲辺42の下辺45a及び第2屈曲辺52の下辺55aによって支持されつつ更に上昇する。その際、下辺55aと下辺45aは、互いに向き合うようにすなわち中心線Zを挟んで略線対称の状態を維持しつつ接近するので、注射液用空容器9はその中心軸13が中心点11の下方に位置するようにセンタリングされつつ上昇する。
【0101】
そして、一対の第1挟持板33a,33bと第2挟持板35とが更に接近し、図12(c)に示すように、筒長方向の中心軸13が前記中心点11と重なるところで第1屈曲辺42の上辺45b及び第2屈曲辺52の上辺55bに注射液用空容器9の上端部が当接し、注射液用空容器9の上昇が規制される。
【0102】
このように、第1の容器挟持機構30は、駆動機構36によって一対の第1屈曲部45としての一対の第1屈曲辺42と第2屈曲部55としての第2屈曲辺52とが略相対向して接離移動するとともに、接近時に筒長方向の中心軸13を第1屈曲部45の頂点54と第2屈曲部の頂点53とを結ぶ直線の中心点11と略交差させつつ注射液用空容器12,9を挟持する構成となっているのである。
したがって、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、容器支持部14の長手方向に直交する方向(Y方向)の略中央部に配置され、筒長方向を容器支持部14の長手方向(X方向)に向けつつ容器支持部14で支持された注射液用空容器12の側部を、着脱可能に挟持する第1の容器挟持機構30を備える構成となっているのである。
その際、第2挟持板35は、上述したように容器支持部中心線N上に沿って進退するので、注射液用空容器12の筒長方向の略中心を挟持することができる。また、一対の第1挟持板33a,33bとその間に位置する第2挟持板35とで挟持されると、注射液用空容器9はその側面においていわゆる三点支持状態となっているので、注射液用空容器12の中心軸13をぐらつかせることなく支持できる。
また、上記説明において、注射液用空容器9の断面形状が例えば略正方形状の場合を説明したが、断面形状が円形や楕円形であっても同様である。
【0103】
次に、図9(b)に示すように、一対のセンタリングパッド202a,202bが注射液用空容器12の両端から離隔する(矢印S3)。次に、図9(b)に示すように、一対の第1挟持板33a,33bと第2挟持板35とが注射液用空容器12の側部を挟持したまま、上述した昇降部120によって所定の高さまで上昇する(矢印S4)。
【0104】
次に、図9(b)に示すように、一対の挟持パッド82a,82bは、その回転軸Pが注射液用空容器12の中心軸13の上方位置となるように水平移動部140によって水平移動され、その水平位置を維持しつつ垂直移動部160によって下降し(矢印S5)、前記回転軸Pを前記中心軸13と略一致させる。
【0105】
次に、図9(c)に示すように、一対の挟持パッド82a,82bが相対向して接近し(矢印S6)、注射液用空容器12の両端部を挟持する。このように、第2の容器挟持機構80は、注射液用空容器12を、略中心軸13周りに回転可能に挟持する構成となっているのである。
その際、挟持パッド82a,82bは、上述したように、容器支持部中心線Nを中心線とした線対称の状態を維持しつつ接離移動するので、挟持パッド82a,82bは注射液用空容器12のそれぞれの両端部に略同時に当接しつつ筒長方向に力を加えることができ、両端部を確実に挟持することができる。
なお、上述した反射板188は、一対の挟持パッド82a,82bが注射液用空容器12を挟持する際の妨げとならないように、反射板回転機構190によって回転されその板面が略水平となるように配置される(図3参照)。
【0106】
次に、図10(a)に示すように、一対の第1挟持板33a,33bと第2挟持板35とが離隔し(矢印S7)、注射液用空容器12の側部の挟持が解除される。このように、第2の容器挟持機構80は、第1の容器挟持機構30に代わって注射液用空容器12を挟持する挟持機構であって、注射液用空容器12の両端部を着脱可能に挟持する構成となっているのである。
【0107】
次に、図10(a)に示すように、一対の挟持パッド82a,82bが注射液用空容器12を挟持しつつ所定の高さまで上昇する(矢印S9)。次に、図10(a)に示すように、一対の挟持パッド82a,82bが、注射液用空容器12を挟持しつつ水平移動部140によって水平方向に移動し(矢印S10)、図10(b)に示すように、撮像部220の下方位置に注射液用空容器12を配置する。
【0108】
次に、図10(b)に示すように、反射板回転機構190によって反射板188が回転(矢印S11)して反射面189をレーザ光投射部180に対向させる。
【0109】
次に、図11(a)に示すように、注射液用空容器12を昇降させつつ(矢印S12)、第2の容器挟持機構80で挟持された注射液用空容器12の上面がレーザ光(図10(b)参照)の略高さとなるように調節する。
以下に、当該調節の具体例について説明する。
例えば、レーザ光投射部180と反射面189を垂直とした状態の反射板188との間の距離を上述した基準距離として設定する。図10(b)に示すように、注射液用空容器12の前記上面の高さが、レーザ光が通過する高さより低い場合は、レーザ光は注射液用空容器12の上方を通過するとともに反射板188から反射されるので、レーザ測距手段187は、目標までの距離としてレーザ光投射部180と前記反射板188との間の距離を計測する。この場合は、目標まで距離が基準距離と略同じであるため注射液用空容器12を上昇させる。そして、注射液用空容器12が上昇して12によってレーザ光が反射されると、レーザ測距手段187は、目標までの距離として基準距離より短い距離を計測する。そうすると、注射液用空容器12の上昇を停止させるのである。このようにすることにより、第2の容器挟持機構80で挟持された注射液用空容器12の上面をレーザ光が通過する略高さとなるように調節することができる。
【0110】
前記レーザ光は、上述したように撮像部220から下方に被写体距離Tで離隔した位置を略水平に通過するので、注射液用空容器12,9の形状に関わらず、第2の容器挟持機構80で挟持された注射液用空容器12の上面を撮像部220のピントが合いやすい位置に配置することができる。
【0111】
なお、本実施形態の注射液用空容器の情報読取装置10は、注射液用空容器12の外周面に付されたラベルを認識するラベル認識手段(図示せず)を備えている。したがって、第2の容器挟持機構80で注射液用空容器12を挟持した状態で、注射液用空容器12筒長方向の中心軸回りに回動させつつ、ラベル認識手段でラベルを認識することによって注射液用空容器12の外周面のラベルが付された部分を上面として配置可能な構成となっている。
【0112】
次に、図11(a)に示すように、第2の容器挟持機構80が、注射液用空容器12を略中心軸13周りに回転させつつ(矢印S13)、その上方に配置された撮像部220で注射液用空容器12の外周面を撮像する。そして、この撮像画像から上述したパターンマッチング技術等によってラベルの情報を読取るのである。
【0113】
これまで説明した実施形態によれば、注射液用空容器12,9の外周面に付されたラベルの情報を、その注射液用空容器12,9の形状によることなく自動で読取ることが可能な注射液用空容器の情報読取装置10を提供できる。
【0114】
以上、本発明の実施形態のうちいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらはあくまでも例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。例えば、上述した挟持パッド82a,82bの容器との当接部分に合成樹脂製のスポンジブロック等のように柔軟な素材を配置する事等により、注射液用空容器のみならず注射液が充填された状態の容器に対しても実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0115】
【図1】本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置の平面説明図である。
【図2】本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置の一部を省略した右側面説明図である。
【図3】図1のA−A線断面説明図である。
【図4】本実施形態に係る第1の容器挟持機構の右側面説明図である。
【図5】図4において矢印Dの方向から見た場合の一部分解説明図である。
【図6】本実施形態に係る第1の容器挟持機構の一部を分解した斜視説明図である。
【図7】本実施形態に係る昇降部の説明図である。
【図8】本実施形態に係るセンタリング手段の平面説明図である。
【図9】本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置の動作例の概略説明図である。
【図10】本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置の動作例の概略説明図である。
【図11】本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置の動作例の概略説明図である。
【図12】本実施形態に係る注射液用空容器の情報読取装置の動作例の概略説明図である。
【符号の説明】
【0116】
10 注射液用空容器の情報読取装置
9,12 注射液用空容器
11 中心点
13 中心軸
14 容器支持部
30 第1の容器挟持機構
33 第1挟持板(第1挟持体)
34 第2挟持板(第2挟持体)
36 駆動機構
42 第1屈曲辺(第1屈曲部)
52 第2屈曲辺(第2屈曲部)
58 第1ラックギア
60 ピニオンギア
62 第2ラックギア
64 駆動部
80 第2の容器挟持機構
81 長尺板
82 挟持パッド
83 接離移動手段
84 回転部
120 昇降部
140 水平移動部
160 垂直移動部
180 レーザ光投射部
187 レーザ測距手段
188 反射板
200 容器センタリング手段
220 撮像部
N 容器支持部中心線
R 容器中心線
Θ 屈曲角


【特許請求の範囲】
【請求項1】
略筒状の注射液用空容器の外周面に付されたラベルの情報を、前記注射液用空容器をその筒長方向の略中心軸回りに回転させつつ読取る注射液用空容器の情報読取装置であって、
前記筒長方向を略水平方向にして配置される前記注射液用空容器を下方から支持する長尺状の容器支持部と、
前記容器支持部の長手方向に直交する方向の略中央部に配置され、前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器の側部を着脱可能に挟持する第1の容器挟持機構と、
前記第1の容器挟持機構に代わって前記注射液用空容器を挟持する挟持機構であって、前記注射液用空容器の両端部を着脱可能に挟持する第2の容器挟持機構と、
前記第2の容器挟持機構によって挟持された前記注射液用空容器の外周面を撮像する撮像部とを備え、
前記第1の容器挟持機構は、
前記注射液用空容器の一方の側部側に配置される略「く」字状の屈曲部であって、前記長手方向から見た場合に頂点が前記側部から離隔する方向に屈曲した第1屈曲部をそれぞれ有し、前記長手方向に離隔しつつ対向配置される一対の第1挟持体と、
前記注射液用空容器の他方の側部側に配置される屈曲部であって、前記第1屈曲部と互いに向き合うように形成された略逆「く」字状の第2屈曲部を有し、前記一対の第1挟持体の間に進入可能な第2挟持体と、
前記一対の第1挟持体を水平方向であって前記長手方向に略直交する方向に沿って進退させつつ、前記第2挟持体を前記進退の方向と逆方向に進退させる駆動機構とを備え、
前記駆動機構によって一対の前記第1屈曲部と前記第2屈曲部とが略相対向して接離移動するとともに、接近時に前記注射液用空容器の前記筒長方向の中心軸を、前記第1屈曲部の頂点と前記第2屈曲部の頂点とを結ぶ直線の中心点と略交差させつつ前記注射液用空容器を挟持し、
前記第2の容器挟持機構は、前記注射液用空容器を、前記略中心軸周りに回転可能に挟持することを特徴とする注射液用空容器の情報読取装置。
【請求項2】
前記第1挟持体は、板面が前記長手方向に略直交するように配置される板であって、周縁の一部に前記第1屈曲部が形成された第1挟持板よりなり、
前記第2挟持体は、前記第1挟持板と略平行に配置される板であって、周縁の一部に前記第2屈曲部が形成された第2挟持板よりなり、
前記駆動機構は、前記一対の第1挟持板のうち少なくとも一方に設けられるラックギアであって、前記板面に平行でかつ略水平方向の第1ラックギアと、前記第1ラックギアに噛合するピニオンギアと、前記ピニオンギアを回転させる駆動部と、前記第2挟持板に設けられるラックギアであって前記ピニオンギアを挟んで前記第1ラックギアと対向配置しつつ前記ピニオンギアに噛合する第2ラックギアとを備えることを特徴とする請求項1に記載の注射液用空容器の情報読取装置。
【請求項3】
前記第2の容器挟持機構は、長尺板と、前記長尺板の一方の側部からやや離隔した位置で相対向する一対の挟持パッドと、前記一対の挟持パッドを前記長尺板の長尺方向に接離移動させる接離移動手段と、前記一対の挟持パッドの少なくとも一方の挟持パッドを、前記対向方向に沿った軸であって前記挟持パッドの略中心を通過する回転軸回りに回転させる回転部とを備え、前記長尺板は、前記容器支持部と対向配置され、前記一対の挟持パッドがその接近時に前記注射液用空容器の両端部を挟持することを特徴とする請求項1又は2に記載の注射液用空容器の情報読取装置。
【請求項4】
前記容器支持部で支持された前記注射液用空容器を前記長手方向に移動させ、前記注射液用空容器の前記筒長方向に直交する方向の中心線である容器中心線を、前記長手方向に直交する方向の中心線である容器支持部中心線上に略配置させる容器センタリング手段を備え、前記第2挟持体は、前記容器支持部中心線に略沿って進退することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の注射液用空容器の情報読取装置。
【請求項5】
前記第1の容器支持部を昇降させる昇降部と、前記第2の容器挟持機構を略垂直方向に移動させる垂直移動部と、前記垂直移動部を略水平方向に移動させる水平移動部と、を備え、前記撮像部は、前記容器支持部から前記容器支持部中心線に略沿って離隔した位置の上方に配置されることを特徴とする請求項4に記載の注射液用空容器の情報読取装置。
【請求項6】
パルス状のレーザ光が目標に向かって投射されてから前記目標からの反射光を受光するまでの時間に基づいて前記目標までの距離を測定する測距手段であって、前記撮像部の下方の所定高さ位置を水平方向に通過する前記レーザ光を投射するレーザ光投射部を含むレーザ測距手段を備え、前記第2の容器挟持機構は前記レーザ光を反射する反射板を備え、前記垂直移動部は前記距離に基づいて前記第2の容器挟持機構を昇降させることを特徴とする請求項5に記載の注射液用空容器の情報読取装置。
【請求項7】
前記第1屈曲部及び前記第2屈曲部のそれぞれの屈曲角が、略直角で形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の注射液用空容器の情報読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−115339(P2010−115339A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−290482(P2008−290482)
【出願日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【特許番号】特許第4268218号(P4268218)
【特許公報発行日】平成21年5月27日(2009.5.27)
【出願人】(501339458)オオクマ電子株式会社 (6)
【Fターム(参考)】