洗浄装置および洗浄方法
【課題】従来の洗浄装置は、超音波振動子などによるキャビテーションを用いて洗浄していたが、洗浄効果が得られないと共に、洗浄時間が長いという課題を有していた。
【解決手段】被洗浄物を収容するための洗浄室１１と、前記洗浄室内１１に設けた２つの電極にパルスパワーを印加しストリーマ放電を発生させる放電手段１６と、前記洗浄室１２内に気泡を発生させる気泡発生手段１７とを設けて、被洗浄物１１を洗浄することを特徴とした洗浄装置である。気泡を発生させてパルスパワーを印加することで、低い電圧で放電させることができるとともに、高い圧力範囲の衝撃波を発生させることができるので、被洗浄物１１に付着した汚れ成分や細菌やウィルスなどを除去する。気泡を発生させて放電することによってラジカルやオゾンを多量に生成することができるので、殺菌性能を向上することができるとともに、洗浄水を浄化することが可能となる。
【解決手段】被洗浄物を収容するための洗浄室１１と、前記洗浄室内１１に設けた２つの電極にパルスパワーを印加しストリーマ放電を発生させる放電手段１６と、前記洗浄室１２内に気泡を発生させる気泡発生手段１７とを設けて、被洗浄物１１を洗浄することを特徴とした洗浄装置である。気泡を発生させてパルスパワーを印加することで、低い電圧で放電させることができるとともに、高い圧力範囲の衝撃波を発生させることができるので、被洗浄物１１に付着した汚れ成分や細菌やウィルスなどを除去する。気泡を発生させて放電することによってラジカルやオゾンを多量に生成することができるので、殺菌性能を向上することができるとともに、洗浄水を浄化することが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、パルスパワーを印加し放電させることで、衝撃波を付加することによって、短時間で被洗浄物を洗浄できる洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、超音波振動子を用いてキャビテーションを発生させ、被洗浄物を洗浄処理することが行われている。例えば、特許文献１及び特許文献２では、図４に示すように、被洗浄物１と水、洗剤などを洗浄室２に投入する。被洗浄物１と洗剤を含んだ水を攪拌させるため、攪拌手段３を設けて機械的な作用を付与している。さらに、洗浄室２の下部に設けた超音波振動子４を電源５によって動作させ、キャビテーションを発生させて衣類を洗浄する方法が提案されている。
【特許文献１】特開昭６２−２９２１９１号公報
【特許文献２】特開平８−８９６８４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上述の特許文献１および２では、超音波が溶液中の空気粒子に当たり、気泡が発生してしまうため、キャビテーションが減衰し、超音波の効果が薄くなってしまうという課題があった。特に衣類などは多量の気体を含んでいるため、超音波に期待されるキャビテーションによる衝撃力が弱いという課題があった。そのため、超音波による洗浄効果が得られないという課題があった。また、洗浄効果を上げるために、超音波による洗浄時間を長くする、あるいは洗剤を投入などしなければならなかった。
【０００４】
本発明は、衝撃波を用いて洗浄することで、短時間かつ、洗剤を極力使用しない洗浄装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
前記従来の課題を解決するために、被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し、放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした洗浄装置である。特に、パルスパワーを印加しストリーマ放電を発生させることで、高い圧力範囲の衝撃波を発生させることができるので、被洗浄物に付着した汚れ成分や細菌やウィルスなどを除去する。また、気泡を発生させることによって、放電が発生しやすくなり、より低い電圧で放電を開始させることが可能となる。さらに、水中に放電を生成することによってオゾンやラジカルを生成することができるが、気泡を発生させることによってラジカル量を増加することができ、殺菌性能や洗浄性能を向上することが可能となる。
【０００６】
本構成にすることによって、洗浄時間が短時間で行えるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいので、省エネ及び環境負荷低減を実現することが可能となる。
【０００７】
さらにオゾンやラジカルによって洗浄性能や殺菌性能、洗浄水の浄化可能となる。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の洗浄装置は、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させて高い圧力範囲の衝撃波を形成し、その衝撃波を利用することによって、洗浄時間が短時間で行えるものである。さらに洗浄室内に気泡を発生させることによって、放電が発生
しやすくなり、より低い電圧で放電を開始させることが可能となる。また、気泡を発生させることによって放電によるラジカル量を増加することができ、殺菌性能や洗浄性能を向上することが可能となる。
【０００９】
また、汚れだけでなく、被洗浄物に付着した細菌や微生物なども除菌および殺菌することができる。また、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいことから、省エネと環境負荷低減を実現することが可能となる。
【００１０】
さらに、被洗浄物として、衣類を洗浄する場合においては、攪拌などの機械的な作用を付与することがないので、衣類の傷みを低減することができるという効果も得られる。
【００１１】
さらに、水中にオゾンを発生させることができるので、更なる洗浄性能と殺菌性能の向上、さらには洗浄水の浄化も行うことができるので、洗浄水の再利用などに利用することができる。
【００１２】
また、洗浄装置は水などを用いるため、湿度が高くカビなどの細菌が繁殖することがあるが、にパルスパワーを印加し放電させて高い圧力範囲の衝撃波とオゾンを形成することで洗浄装置内に付着したカビなどを殺菌・除去することができるため、常に清潔な洗浄装置を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
第１の発明は、被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し、放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段とを設けることで、低い電圧で衝撃波を発生させて被洗浄物を洗浄することによって、洗浄時間が短時間で行えるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいので、省エネ及び環境負荷低減を実現することが可能となる。
【００１４】
第２の発明は、特に、被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて水中で放電させることで衝撃波を形成させ、衣類を洗浄することによって、短時間で衣類洗浄が可能になるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよい。そのため、省エネ及び環境負荷低減が可能な衣類の洗浄装置を実現できる。さらに、衣類を攪拌する必要が無いので、衣類を傷めることが無い。そのため、洗濯機では洗えないようなウールやシルクなども洗浄可能となる。
【００１５】
さらに水中で気泡を導入した状態で放電させることでオゾンやラジカルを多量に発生させることができるので、更なる洗浄性能と殺菌性能の向上、さらには洗浄水の浄化も行うことができるので、洗浄水の再利用などに利用することができる。
【００１６】
第３の発明は、特に、放電手段の少なくとも１つの電極を針状電極とすることで、ストリーマ放電を発生させやすくすることができる。
【００１７】
第４の発明は、特に、放電手段の少なくとも１つの電極を中空の電極とし、気泡発生手段から発生させる気泡を中空の電極の先端から発生させることによって、発生させた気泡を放電の引き金にすることができるため、放電させる電圧をより低下させることができる。
【００１８】
第５の発明は、特に、水に界面活性剤を添加させて衣類を洗浄することによって、衣類への洗浄能力を向上することができる。つまり、パルスパワーによって放電させて衝撃波を形成することで衣類に付着した汚れを除去すると共に、編みこまれた繊維間の距離を広げ、さらに繊維１本１本のねじれなどを解くことができる。そのため界面活性剤などが繊
維に染み込みやすくなり、繊維の奥の汚れを除去することができる。
【００１９】
第６の発明は、特に、被洗浄物を水とし、パルスパワーによって放電させて衝撃波を形成することで洗浄装置内に存在する細菌やカビなどの微生物を殺菌することができるため、いつまでも清潔な洗浄装置を実現することが可能となる。
【００２０】
第７の発明は、特に、被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて被洗浄物を洗浄する方法であり、パルスパワーによって放電させることで、衝撃波を形成し、被洗浄物を洗浄することによって、洗浄時間が短時間で行えるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいので、省エネ及び環境負荷低減を実現することが可能となる。
【００２１】
第８の発明は、特に、被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて水中で放電させて衣類を洗浄する方法であり、水中で放電させることで衝撃波を形成させ、衣類を洗浄することによって、短時間で衣類洗浄が可能になるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよい。そのため、省エネ及び環境負荷低減が可能な衣類の洗浄装置を実現できる。さらに、衣類を攪拌する必要が無いので、衣類を傷めることが無い。そのため、洗濯機では洗えないようなウールやシルクなども洗浄可能となる。さらに水中でストリーマ放電を発生させることでオゾンを発生させることができるので、更なる洗浄性能と殺菌性能の向上、さらには洗浄水の浄化も行うことができるので、洗浄水の再利用などに利用することができる。
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【００２３】
（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態１における洗浄装置の概略構造を表す概略図である。
【００２４】
本実施の形態１において、被洗浄物を衣類とした場合の洗浄装置を示す。
【００２５】
図１において、被洗浄物１１を収容するための洗浄室１２と、前記洗浄室内１１に設けた円筒状のアース電極１３と円筒軸上に置かれた高電圧を印加するための電極１４として針状形のものを用い、針状形状の電極１４にパルスパワー電源１５からのパルスパワーを印加して、ストリーマ放電などを発生させる放電手段１６を設けている。円筒状の電極の直径は３０ｃｍとし、パルスパワーの電圧、電流、パルス幅はそれぞれ５０ｋＶ、１０ｋＡ、１μｓを用いた。本実施の形態において高電圧を印加する電極形状は針状形状としたが、これは放電しやすくするためである。例えば円柱状の電極を用いた場合と比較すると、放電する電圧を約３０％低下することが可能となった。これは針状にすることで印加した電圧の電界が集中するためであると考えられる。放電させる電圧を低下させることによって、省エネを実現することが可能となった。
【００２６】
また、本発明の洗浄装置は、洗浄室１２内に気泡を発生させる気泡発生手段１７を設けている。本実施の形態では気泡発生手段１７を洗浄室１２の下部に設けたが、電極１４付近に気泡が存在すれば良いのでこれに限るものではない。放電が発生する開始電圧は、気泡発生手段１７を動作させる場合とさせない場合とで約３０％差があり、気泡発生手段を動作させることで、放電させる電圧を低減することが可能となった。これは水中放電が発生するメカニズムとして、電極１４の金属表面に存在する微細な気泡が放電への引き金になっていると考えられる。つまり、空気の絶縁耐圧に比べ水の絶縁耐圧は非常に大きいにもかかわらず、水中で放電生成するメカニズムは、水中に存在する微細な気泡が高電圧を
印加されて絶縁破壊を生じることによって水中に放電が発生する推測される。そのため、洗浄室１２内に気泡を導入し、電極１４表面に気泡を存在させることによって、より低い電圧で放電が開始すると考えられる。さらに気泡を導入しながら放電させることによってラジカル発生量も約２〜３増加し、特にヒドロキシラジカルの増加によって、洗浄力、殺菌力の向上を実現することが可能となる。
【００２７】
また、洗浄室内１２には被洗浄物１１としての衣類と水を設けており、パルスパワー印加の間、放電手段１６によって形成される水中放電の領域が広がり、その放電領域の直径が大きくなる速度は、４ｃｍ／μｓであった。また、パルスパワー印加回数と共に水中に発生する衝撃波が大きくなることを確認した。
【００２８】
衣類への洗浄の評価は、泥汚れを付着させた汚染布、皮脂などの有機物を付着させた汚染布を用い、衝撃波の負荷前後の汚染布の表面反射率を色差計によって測定した。
【００２９】
本実施の形態１において、パルスパワー電源１５からの電圧を１０ｋＶ〜１０００ｋＶまで変化させて評価を実施した。その結果、全ての領域において、約２０〜８０程度の反射率の変化が認められ、洗浄効果があることが確認でき、特に５０ｋＶ以上で高い洗浄効果があることが解った。さらに、パルス幅も１μｓ〜１ｎｓまで変化させたが、パルス幅が小さくなるほど放電が強く発生し、衝撃波の圧力も大きくなると同時に洗浄効果も向上した。
【００３０】
さらにパルスパワーを用いたストリーマ放電でオゾンやラジカルを発生させることによって、通常のコロナ放電と比べて消費電力が少ない、窒素酸化物の副次的な生成を少ない、更に電極の寿命を長くすることができるという効果がある。またオゾンやヒドロキシラジカルなどのラジカルは強い酸化力を持ち、酸化・分解、殺菌、脱臭の効果があるため、更なる衣類の洗浄力向上が可能になる。更に、洗浄水をオゾンで浄化することによって洗浄水を再利用することも可能になるため、節水効果も得ることが可能となる。
【００３１】
さらに洗濯機のように攪拌など機械的な作用を常時付与することなく、パルスパワーによる放電で発生する衝撃波によって短時間で洗浄が行えるので、従来の洗濯機に比べ洗浄時間を短縮することができるとともに、省エネ効果が得られることとなる。
【００３２】
また、洗浄能力をさらに高めるため、洗浄室１２に界面活性剤などの洗剤を添加したところ、洗剤を添加しない場合に比べ約１．２〜１．５倍の洗浄効果が確認できた。
【００３３】
これは、パルスパワーによって放電させて衝撃波を形成することで衣類に付着した汚れを除去すると共に、編みこまれた繊維間の距離を広げ、さらに繊維１本１本のねじれなどを解くことができる。そのため界面活性剤などが繊維に染み込みやすくなり、繊維の奥の汚れが界面活性剤活剤によって浮き上がり、浮き上がった汚れが衝撃波によって効率よく除去されたためと考えられる。
【００３４】
また、従来の洗濯機では攪拌に伴って、洗剤による泡が発生していたが、本実施の形態の洗浄装置では攪拌しないため、洗剤による泡の発生を抑制することができ、万が一、衣類の動きによって泡が発生しても、放電による衝撃波によって脱気され泡が消滅するので衣類のすすぎ洗浄が容易になる。
【００３５】
さらに、攪拌しないため、衣類の痛みを低減することができる。
【００３６】
また、洗剤として衣類にやさしい中性洗剤やウールなどの繊維のスケールの立ち上がりを抑制するような成分、例えばシリコンや柔軟剤などを添加することによって、通常洗濯
機では洗えないようなウールやシルクなども洗浄することが可能となる。
【００３７】
なお、洗剤を添加しない場合においても、洗浄時に攪拌する必要が無いので繊維同士の絡み合いや、例えばウールのスケール同士が絡み合うことがないので、洗浄は可能である。
【００３８】
図４に示すような従来の洗濯機でウールを洗濯した場合、約１０〜３０％ほど縮みが発生したが、本実施の形態の洗浄装置では縮みは発生しなかった。また、中性洗剤およびシリコンなどの柔軟剤を添加した場合では、縮みも発生せず、肌触りも良好であった。
【００３９】
以上のように、本実施の形態の洗浄装置は、洗濯機のように攪拌など機械的な作用を常時付与することなく、衝撃波によって短時間に洗浄が行えるので、洗浄時間の大幅短縮と省エネ効果が得られると共に、衣類の傷みを軽減し、今までは洗濯機で洗えなかったような衣類まで容易に洗浄する事が可能となる。
【００４０】
また、本洗浄装置は衣類の汚れを除去するだけでなく、衣類に付着した細菌などを殺菌除去する効果も得られる。これは、衝撃波を負荷することで衣類に付着した細菌の細胞壁を破壊することができるため殺菌効果があると共に、衣類から細菌を剥離することができたためであると考えられる。
【００４１】
さらに、本洗浄装置は衣類に付着した細菌のみならず、洗浄装置に付着したカビなどの細菌についても殺菌除去することが可能となる。つまり、洗浄装置は水などを用いることが多く、湿度が高いため、カビなどの細菌が洗浄室１２あるいは洗浄装置に付着することが多い。しかし、洗浄時にパルスパワーによる放電で衝撃波を負荷することによって、衝撃波は衣類だけでなく、洗浄室１２の壁面などにも伝播されるので、洗浄室１２に付着したカビなどを殺菌除去することが可能となる。このため、常に洗浄装置を清潔に保つことができる。
【００４２】
また、洗浄室１２に衣類ではなく、被洗浄物２として水などの液体を設けて、衝撃波を負荷することで、洗浄装置内の細菌を剥離除去しても良い。
【００４３】
なお、今実施の形態において、アース電極１３の円筒状電極の代わりに、図２に示すような平板電極を用いても、大容量ストリーマ状の放電を生成できた。よって本実施の形態で使用した円筒状電極に限らず放電が発生できれば同様の洗浄効果を得ることができ、これに限るものではない。
【００４４】
なお、本実施の形態においては洗浄装置を述べたが、これに限るものではない。
【００４５】
例えば、洗浄室１２に排水および脱水機構を設けて衣類を脱水する機能を付与し、洗濯機を形成してもよい。さらに、洗浄室１２内に加熱手段あるいは乾燥した空気を送風する乾燥手段を設けて、衣類の洗浄、脱水、乾燥機能を付与し、洗濯乾燥機を形成しても同様の効果が得られる。
【００４６】
（実施の形態２）
図３は、本発明の実施の形態２における発電装置の概略構造を表す断面図である。
【００４７】
図３において実施の形態１と異なるところは、放電手段１６の高電圧印加用の電極１４を中空電極とし、気泡発生手段１６で生成した気泡を中空の電極の先端から発生させている点である。なお、第１の実施の形態と同一部材は同じ符号を付けている。
【００４８】
図３に示すように高電圧印加用の電極１４として、中空の針状電極を用いその中空部分に気泡発生手段１７から生成した気泡を導入している。電極１４の先端から気泡を発生させることによって、洗浄室１２内に気泡を導入するよりも放電する電圧を約２０％低くすることができた。これは、気泡が電極１４付近に存在する確率が増加したためと考えられる。放電させる電圧を低下させることができたので、より省エネ性と安全性を向上することが可能となった。
【００４９】
また、本実施の形態１と同様に放電によって生じるラジカル発生量も増加しており、洗浄性能及び殺菌能力も向上することができた。
【産業上の利用可能性】
【００５０】
以上のように、本発明にかかる発電装置は、パルスパワーを印加し放電を発生させることで、高い圧力範囲の衝撃波とオゾンを生成することができるので、殺菌性能を向上することができるとともに、洗浄水を浄化することが可能となる。さらに、洗剤や洗浄時の攪拌などの必要もないため、衣類洗浄や洗濯機や食器洗い機、あるいは殺菌装置や電子部品などの洗浄装置等、家庭電化製品や工業用の洗浄装置など、幅広い分野での洗浄装置として適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００５１】
【図１】本発明の実施の形態１における洗浄装置の概略構造を表す概略図
【図２】本発明の実施の形態１における他の洗浄装置の概略構造を表す概略図
【図３】本発明の実施の形態２における洗浄装置の概略構造を表す概略図
【図４】従来の洗浄装置の概略構造を表す概略図
【符号の説明】
【００５２】
１１ 被洗浄物
１２ 洗浄室
１３ アース電極
１４ 高電圧電極
１５ パルスパワー電源
１６ 放電手段
１７ 気泡発生手段
【技術分野】
【０００１】
本発明は、パルスパワーを印加し放電させることで、衝撃波を付加することによって、短時間で被洗浄物を洗浄できる洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
従来より、超音波振動子を用いてキャビテーションを発生させ、被洗浄物を洗浄処理することが行われている。例えば、特許文献１及び特許文献２では、図４に示すように、被洗浄物１と水、洗剤などを洗浄室２に投入する。被洗浄物１と洗剤を含んだ水を攪拌させるため、攪拌手段３を設けて機械的な作用を付与している。さらに、洗浄室２の下部に設けた超音波振動子４を電源５によって動作させ、キャビテーションを発生させて衣類を洗浄する方法が提案されている。
【特許文献１】特開昭６２−２９２１９１号公報
【特許文献２】特開平８−８９６８４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
しかしながら、上述の特許文献１および２では、超音波が溶液中の空気粒子に当たり、気泡が発生してしまうため、キャビテーションが減衰し、超音波の効果が薄くなってしまうという課題があった。特に衣類などは多量の気体を含んでいるため、超音波に期待されるキャビテーションによる衝撃力が弱いという課題があった。そのため、超音波による洗浄効果が得られないという課題があった。また、洗浄効果を上げるために、超音波による洗浄時間を長くする、あるいは洗剤を投入などしなければならなかった。
【０００４】
本発明は、衝撃波を用いて洗浄することで、短時間かつ、洗剤を極力使用しない洗浄装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
前記従来の課題を解決するために、被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し、放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした洗浄装置である。特に、パルスパワーを印加しストリーマ放電を発生させることで、高い圧力範囲の衝撃波を発生させることができるので、被洗浄物に付着した汚れ成分や細菌やウィルスなどを除去する。また、気泡を発生させることによって、放電が発生しやすくなり、より低い電圧で放電を開始させることが可能となる。さらに、水中に放電を生成することによってオゾンやラジカルを生成することができるが、気泡を発生させることによってラジカル量を増加することができ、殺菌性能や洗浄性能を向上することが可能となる。
【０００６】
本構成にすることによって、洗浄時間が短時間で行えるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいので、省エネ及び環境負荷低減を実現することが可能となる。
【０００７】
さらにオゾンやラジカルによって洗浄性能や殺菌性能、洗浄水の浄化可能となる。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の洗浄装置は、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させて高い圧力範囲の衝撃波を形成し、その衝撃波を利用することによって、洗浄時間が短時間で行えるものである。さらに洗浄室内に気泡を発生させることによって、放電が発生
しやすくなり、より低い電圧で放電を開始させることが可能となる。また、気泡を発生させることによって放電によるラジカル量を増加することができ、殺菌性能や洗浄性能を向上することが可能となる。
【０００９】
また、汚れだけでなく、被洗浄物に付着した細菌や微生物なども除菌および殺菌することができる。また、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいことから、省エネと環境負荷低減を実現することが可能となる。
【００１０】
さらに、被洗浄物として、衣類を洗浄する場合においては、攪拌などの機械的な作用を付与することがないので、衣類の傷みを低減することができるという効果も得られる。
【００１１】
さらに、水中にオゾンを発生させることができるので、更なる洗浄性能と殺菌性能の向上、さらには洗浄水の浄化も行うことができるので、洗浄水の再利用などに利用することができる。
【００１２】
また、洗浄装置は水などを用いるため、湿度が高くカビなどの細菌が繁殖することがあるが、にパルスパワーを印加し放電させて高い圧力範囲の衝撃波とオゾンを形成することで洗浄装置内に付着したカビなどを殺菌・除去することができるため、常に清潔な洗浄装置を保つことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１３】
第１の発明は、被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し、放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段とを設けることで、低い電圧で衝撃波を発生させて被洗浄物を洗浄することによって、洗浄時間が短時間で行えるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいので、省エネ及び環境負荷低減を実現することが可能となる。
【００１４】
第２の発明は、特に、被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて水中で放電させることで衝撃波を形成させ、衣類を洗浄することによって、短時間で衣類洗浄が可能になるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよい。そのため、省エネ及び環境負荷低減が可能な衣類の洗浄装置を実現できる。さらに、衣類を攪拌する必要が無いので、衣類を傷めることが無い。そのため、洗濯機では洗えないようなウールやシルクなども洗浄可能となる。
【００１５】
さらに水中で気泡を導入した状態で放電させることでオゾンやラジカルを多量に発生させることができるので、更なる洗浄性能と殺菌性能の向上、さらには洗浄水の浄化も行うことができるので、洗浄水の再利用などに利用することができる。
【００１６】
第３の発明は、特に、放電手段の少なくとも１つの電極を針状電極とすることで、ストリーマ放電を発生させやすくすることができる。
【００１７】
第４の発明は、特に、放電手段の少なくとも１つの電極を中空の電極とし、気泡発生手段から発生させる気泡を中空の電極の先端から発生させることによって、発生させた気泡を放電の引き金にすることができるため、放電させる電圧をより低下させることができる。
【００１８】
第５の発明は、特に、水に界面活性剤を添加させて衣類を洗浄することによって、衣類への洗浄能力を向上することができる。つまり、パルスパワーによって放電させて衝撃波を形成することで衣類に付着した汚れを除去すると共に、編みこまれた繊維間の距離を広げ、さらに繊維１本１本のねじれなどを解くことができる。そのため界面活性剤などが繊
維に染み込みやすくなり、繊維の奥の汚れを除去することができる。
【００１９】
第６の発明は、特に、被洗浄物を水とし、パルスパワーによって放電させて衝撃波を形成することで洗浄装置内に存在する細菌やカビなどの微生物を殺菌することができるため、いつまでも清潔な洗浄装置を実現することが可能となる。
【００２０】
第７の発明は、特に、被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて被洗浄物を洗浄する方法であり、パルスパワーによって放電させることで、衝撃波を形成し、被洗浄物を洗浄することによって、洗浄時間が短時間で行えるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよいので、省エネ及び環境負荷低減を実現することが可能となる。
【００２１】
第８の発明は、特に、被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて水中で放電させて衣類を洗浄する方法であり、水中で放電させることで衝撃波を形成させ、衣類を洗浄することによって、短時間で衣類洗浄が可能になるとともに、洗剤などの化学薬品などを極力使用しなくてよい。そのため、省エネ及び環境負荷低減が可能な衣類の洗浄装置を実現できる。さらに、衣類を攪拌する必要が無いので、衣類を傷めることが無い。そのため、洗濯機では洗えないようなウールやシルクなども洗浄可能となる。さらに水中でストリーマ放電を発生させることでオゾンを発生させることができるので、更なる洗浄性能と殺菌性能の向上、さらには洗浄水の浄化も行うことができるので、洗浄水の再利用などに利用することができる。
【００２２】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【００２３】
（実施の形態１）
図１は本発明の実施の形態１における洗浄装置の概略構造を表す概略図である。
【００２４】
本実施の形態１において、被洗浄物を衣類とした場合の洗浄装置を示す。
【００２５】
図１において、被洗浄物１１を収容するための洗浄室１２と、前記洗浄室内１１に設けた円筒状のアース電極１３と円筒軸上に置かれた高電圧を印加するための電極１４として針状形のものを用い、針状形状の電極１４にパルスパワー電源１５からのパルスパワーを印加して、ストリーマ放電などを発生させる放電手段１６を設けている。円筒状の電極の直径は３０ｃｍとし、パルスパワーの電圧、電流、パルス幅はそれぞれ５０ｋＶ、１０ｋＡ、１μｓを用いた。本実施の形態において高電圧を印加する電極形状は針状形状としたが、これは放電しやすくするためである。例えば円柱状の電極を用いた場合と比較すると、放電する電圧を約３０％低下することが可能となった。これは針状にすることで印加した電圧の電界が集中するためであると考えられる。放電させる電圧を低下させることによって、省エネを実現することが可能となった。
【００２６】
また、本発明の洗浄装置は、洗浄室１２内に気泡を発生させる気泡発生手段１７を設けている。本実施の形態では気泡発生手段１７を洗浄室１２の下部に設けたが、電極１４付近に気泡が存在すれば良いのでこれに限るものではない。放電が発生する開始電圧は、気泡発生手段１７を動作させる場合とさせない場合とで約３０％差があり、気泡発生手段を動作させることで、放電させる電圧を低減することが可能となった。これは水中放電が発生するメカニズムとして、電極１４の金属表面に存在する微細な気泡が放電への引き金になっていると考えられる。つまり、空気の絶縁耐圧に比べ水の絶縁耐圧は非常に大きいにもかかわらず、水中で放電生成するメカニズムは、水中に存在する微細な気泡が高電圧を
印加されて絶縁破壊を生じることによって水中に放電が発生する推測される。そのため、洗浄室１２内に気泡を導入し、電極１４表面に気泡を存在させることによって、より低い電圧で放電が開始すると考えられる。さらに気泡を導入しながら放電させることによってラジカル発生量も約２〜３増加し、特にヒドロキシラジカルの増加によって、洗浄力、殺菌力の向上を実現することが可能となる。
【００２７】
また、洗浄室内１２には被洗浄物１１としての衣類と水を設けており、パルスパワー印加の間、放電手段１６によって形成される水中放電の領域が広がり、その放電領域の直径が大きくなる速度は、４ｃｍ／μｓであった。また、パルスパワー印加回数と共に水中に発生する衝撃波が大きくなることを確認した。
【００２８】
衣類への洗浄の評価は、泥汚れを付着させた汚染布、皮脂などの有機物を付着させた汚染布を用い、衝撃波の負荷前後の汚染布の表面反射率を色差計によって測定した。
【００２９】
本実施の形態１において、パルスパワー電源１５からの電圧を１０ｋＶ〜１０００ｋＶまで変化させて評価を実施した。その結果、全ての領域において、約２０〜８０程度の反射率の変化が認められ、洗浄効果があることが確認でき、特に５０ｋＶ以上で高い洗浄効果があることが解った。さらに、パルス幅も１μｓ〜１ｎｓまで変化させたが、パルス幅が小さくなるほど放電が強く発生し、衝撃波の圧力も大きくなると同時に洗浄効果も向上した。
【００３０】
さらにパルスパワーを用いたストリーマ放電でオゾンやラジカルを発生させることによって、通常のコロナ放電と比べて消費電力が少ない、窒素酸化物の副次的な生成を少ない、更に電極の寿命を長くすることができるという効果がある。またオゾンやヒドロキシラジカルなどのラジカルは強い酸化力を持ち、酸化・分解、殺菌、脱臭の効果があるため、更なる衣類の洗浄力向上が可能になる。更に、洗浄水をオゾンで浄化することによって洗浄水を再利用することも可能になるため、節水効果も得ることが可能となる。
【００３１】
さらに洗濯機のように攪拌など機械的な作用を常時付与することなく、パルスパワーによる放電で発生する衝撃波によって短時間で洗浄が行えるので、従来の洗濯機に比べ洗浄時間を短縮することができるとともに、省エネ効果が得られることとなる。
【００３２】
また、洗浄能力をさらに高めるため、洗浄室１２に界面活性剤などの洗剤を添加したところ、洗剤を添加しない場合に比べ約１．２〜１．５倍の洗浄効果が確認できた。
【００３３】
これは、パルスパワーによって放電させて衝撃波を形成することで衣類に付着した汚れを除去すると共に、編みこまれた繊維間の距離を広げ、さらに繊維１本１本のねじれなどを解くことができる。そのため界面活性剤などが繊維に染み込みやすくなり、繊維の奥の汚れが界面活性剤活剤によって浮き上がり、浮き上がった汚れが衝撃波によって効率よく除去されたためと考えられる。
【００３４】
また、従来の洗濯機では攪拌に伴って、洗剤による泡が発生していたが、本実施の形態の洗浄装置では攪拌しないため、洗剤による泡の発生を抑制することができ、万が一、衣類の動きによって泡が発生しても、放電による衝撃波によって脱気され泡が消滅するので衣類のすすぎ洗浄が容易になる。
【００３５】
さらに、攪拌しないため、衣類の痛みを低減することができる。
【００３６】
また、洗剤として衣類にやさしい中性洗剤やウールなどの繊維のスケールの立ち上がりを抑制するような成分、例えばシリコンや柔軟剤などを添加することによって、通常洗濯
機では洗えないようなウールやシルクなども洗浄することが可能となる。
【００３７】
なお、洗剤を添加しない場合においても、洗浄時に攪拌する必要が無いので繊維同士の絡み合いや、例えばウールのスケール同士が絡み合うことがないので、洗浄は可能である。
【００３８】
図４に示すような従来の洗濯機でウールを洗濯した場合、約１０〜３０％ほど縮みが発生したが、本実施の形態の洗浄装置では縮みは発生しなかった。また、中性洗剤およびシリコンなどの柔軟剤を添加した場合では、縮みも発生せず、肌触りも良好であった。
【００３９】
以上のように、本実施の形態の洗浄装置は、洗濯機のように攪拌など機械的な作用を常時付与することなく、衝撃波によって短時間に洗浄が行えるので、洗浄時間の大幅短縮と省エネ効果が得られると共に、衣類の傷みを軽減し、今までは洗濯機で洗えなかったような衣類まで容易に洗浄する事が可能となる。
【００４０】
また、本洗浄装置は衣類の汚れを除去するだけでなく、衣類に付着した細菌などを殺菌除去する効果も得られる。これは、衝撃波を負荷することで衣類に付着した細菌の細胞壁を破壊することができるため殺菌効果があると共に、衣類から細菌を剥離することができたためであると考えられる。
【００４１】
さらに、本洗浄装置は衣類に付着した細菌のみならず、洗浄装置に付着したカビなどの細菌についても殺菌除去することが可能となる。つまり、洗浄装置は水などを用いることが多く、湿度が高いため、カビなどの細菌が洗浄室１２あるいは洗浄装置に付着することが多い。しかし、洗浄時にパルスパワーによる放電で衝撃波を負荷することによって、衝撃波は衣類だけでなく、洗浄室１２の壁面などにも伝播されるので、洗浄室１２に付着したカビなどを殺菌除去することが可能となる。このため、常に洗浄装置を清潔に保つことができる。
【００４２】
また、洗浄室１２に衣類ではなく、被洗浄物２として水などの液体を設けて、衝撃波を負荷することで、洗浄装置内の細菌を剥離除去しても良い。
【００４３】
なお、今実施の形態において、アース電極１３の円筒状電極の代わりに、図２に示すような平板電極を用いても、大容量ストリーマ状の放電を生成できた。よって本実施の形態で使用した円筒状電極に限らず放電が発生できれば同様の洗浄効果を得ることができ、これに限るものではない。
【００４４】
なお、本実施の形態においては洗浄装置を述べたが、これに限るものではない。
【００４５】
例えば、洗浄室１２に排水および脱水機構を設けて衣類を脱水する機能を付与し、洗濯機を形成してもよい。さらに、洗浄室１２内に加熱手段あるいは乾燥した空気を送風する乾燥手段を設けて、衣類の洗浄、脱水、乾燥機能を付与し、洗濯乾燥機を形成しても同様の効果が得られる。
【００４６】
（実施の形態２）
図３は、本発明の実施の形態２における発電装置の概略構造を表す断面図である。
【００４７】
図３において実施の形態１と異なるところは、放電手段１６の高電圧印加用の電極１４を中空電極とし、気泡発生手段１６で生成した気泡を中空の電極の先端から発生させている点である。なお、第１の実施の形態と同一部材は同じ符号を付けている。
【００４８】
図３に示すように高電圧印加用の電極１４として、中空の針状電極を用いその中空部分に気泡発生手段１７から生成した気泡を導入している。電極１４の先端から気泡を発生させることによって、洗浄室１２内に気泡を導入するよりも放電する電圧を約２０％低くすることができた。これは、気泡が電極１４付近に存在する確率が増加したためと考えられる。放電させる電圧を低下させることができたので、より省エネ性と安全性を向上することが可能となった。
【００４９】
また、本実施の形態１と同様に放電によって生じるラジカル発生量も増加しており、洗浄性能及び殺菌能力も向上することができた。
【産業上の利用可能性】
【００５０】
以上のように、本発明にかかる発電装置は、パルスパワーを印加し放電を発生させることで、高い圧力範囲の衝撃波とオゾンを生成することができるので、殺菌性能を向上することができるとともに、洗浄水を浄化することが可能となる。さらに、洗剤や洗浄時の攪拌などの必要もないため、衣類洗浄や洗濯機や食器洗い機、あるいは殺菌装置や電子部品などの洗浄装置等、家庭電化製品や工業用の洗浄装置など、幅広い分野での洗浄装置として適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００５１】
【図１】本発明の実施の形態１における洗浄装置の概略構造を表す概略図
【図２】本発明の実施の形態１における他の洗浄装置の概略構造を表す概略図
【図３】本発明の実施の形態２における洗浄装置の概略構造を表す概略図
【図４】従来の洗浄装置の概略構造を表す概略図
【符号の説明】
【００５２】
１１ 被洗浄物
１２ 洗浄室
１３ アース電極
１４ 高電圧電極
１５ パルスパワー電源
１６ 放電手段
１７ 気泡発生手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした洗浄装置。
【請求項２】
被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し水中で放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした請求項１項記載の洗浄装置。
【請求項３】
放電手段の少なくとも１つの電極を針状電極としたことを特徴とする請求項１または２項記載の洗浄装置。
【請求項４】
放電手段の少なくとも１つの電極を中空の電極とし、気泡発生手段から生成した気泡を中空の電極の先端から発生させることを特徴とする請求項１から３のいずれか１項記載の洗浄装置。
【請求項５】
水に界面活性剤を添加させて衣類を洗浄することを特徴とした請求項２項記載の洗浄装置。
【請求項６】
被洗浄物を水とし、洗浄装置内に存在する細菌やカビなどの微生物を殺菌することを特徴とした請求項１から５のいずれか１項記載の洗浄装置。
【請求項７】
被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした洗浄方法。
【請求項８】
被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて水中で放電させて衣類を洗浄することを特徴とした請求項７項記載の洗浄方法。
【請求項１】
被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした洗浄装置。
【請求項２】
被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し水中で放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした請求項１項記載の洗浄装置。
【請求項３】
放電手段の少なくとも１つの電極を針状電極としたことを特徴とする請求項１または２項記載の洗浄装置。
【請求項４】
放電手段の少なくとも１つの電極を中空の電極とし、気泡発生手段から生成した気泡を中空の電極の先端から発生させることを特徴とする請求項１から３のいずれか１項記載の洗浄装置。
【請求項５】
水に界面活性剤を添加させて衣類を洗浄することを特徴とした請求項２項記載の洗浄装置。
【請求項６】
被洗浄物を水とし、洗浄装置内に存在する細菌やカビなどの微生物を殺菌することを特徴とした請求項１から５のいずれか１項記載の洗浄装置。
【請求項７】
被洗浄物を収容するための洗浄室と、前記洗浄室内に設けた２つの電極にパルスパワーを印加し放電させる放電手段と、洗浄室内に気泡を発生させる気泡発生手段を設けて、被洗浄物を洗浄することを特徴とした洗浄方法。
【請求項８】
被洗浄物を衣類とし、洗浄室に水と衣類を設けて水中で放電させて衣類を洗浄することを特徴とした請求項７項記載の洗浄方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２０１０−１４２７０１（Ｐ２０１０−１４２７０１Ａ）
【公開日】平成２２年７月１日（２０１０．７．１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−３２０４５３（Ｐ２００８−３２０４５３）
【出願日】平成２０年１２月１７日（２００８．１２．１７）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年７月１日（２０１０．７．１）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年１２月１７日（２００８．１２．１７）
【出願人】（０００００５８２１）パナソニック株式会社 (73,050)
【Ｆターム（参考）】
[ Back to top ]