説明

洗浄装置及び自動分析装置

【課題】容器の洗浄効率を向上させて洗浄時間の短縮が可能な洗浄装置及び自動分析装置を提供すること。
【解決手段】液体を保持した容器5に挿入され、少なくとも容器に洗浄液を吐出する吐出ノズル13bと、吐出した洗浄液を吸引して容器の内部を洗浄する吸引ノズル13aとを有する洗浄ノズル対13A〜13Dと、吸引ノズルに設けられ、液体を攪拌する音波を発生する表面弾性波素子14と、吐出ノズルによる容器への洗浄液の吐出と表面弾性波素子による洗浄液の攪拌とを同時に実行するように制御する制御部とを備える洗浄装置13及び自動分析装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗浄装置及び自動分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分析装置は、血液や尿等の生体試料を分析する際に使用されており、生体試料からなる検体と試薬とをキュベットと呼ばれる反応容器内で反応させ、反応液の光学的特性を測定することによって検体の成分濃度等を分析している。このため、自動分析装置は、測定終了後の反応容器を洗浄する洗浄装置を備えている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平4−120466号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示された自動分析装置は、洗浄手段として洗浄機構と攪拌機構とを備えており、洗浄液を用いて反応容器を複数回希釈洗浄する洗浄処理中に少なくとも1回攪拌子によって洗浄液を攪拌することで、洗浄効率を向上させている。しかし、特許文献1の自動分析装置は、洗浄部に攪拌機構を備え、反応容器の洗浄と攪拌子の駆動による洗浄液の攪拌とを異なるタイミングの下に個別に行っているため、反応容器の洗浄に時間が掛かるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、容器の洗浄効率を向上させて洗浄時間の短縮が可能な洗浄装置及び自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の洗浄装置は、液体を保持した容器に挿入され、少なくとも前記容器に洗浄液を吐出する吐出ノズルと、吐出した洗浄液を吸引して前記容器の内部を洗浄する吸引ノズルとを有する洗浄ノズル対と、前記吸引ノズルに設けられ、前記液体を攪拌する音波を発生する音波発生手段と、前記吐出ノズルによる前記容器への前記洗浄液の吐出と前記音波発生手段による前記洗浄液の攪拌とを同時に実行するように制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の洗浄装置は、上記の発明において、前記制御部は、前記容器に洗浄液が存在する際に前記音波発生手段を駆動することを特徴とする。
【0008】
また、本発明の洗浄装置は、上記の発明において、前記吸引ノズルは、音波の出射方向が異なる複数の前記音波発生手段が複数設けられていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の洗浄装置は、上記の発明において、前記音波発生手段は、表面弾性波素子であることを特徴とする。
【0010】
また、本発明の洗浄装置は、上記の発明において、前記表面弾性波素子は、圧電基板上に櫛歯状電極からなる振動子と無線給電の受電部となるアンテナが一体に設けられていることを特徴とする。
【0011】
また、上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の自動分析装置は、容器に分注される検体と試薬とを攪拌して反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する自動分析装置であって、前記洗浄装置を用いて前記容器を洗浄することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の洗浄装置は、液体を保持した容器に挿入され、少なくとも容器に洗浄液を吐出する吐出ノズルと、吐出した洗浄液を吸引して容器の内部を洗浄する吸引ノズルとを有する洗浄ノズル対と、吸引ノズルに設けられ、液体を攪拌する音波を発生する音波発生手段と、吐出ノズルによる容器への洗浄液の吐出と音波発生手段による洗浄液の攪拌とを同時に実行するように制御する制御部とを備え、本発明の自動分析装置は、この洗浄装置を用いて容器を洗浄するので、容器の洗浄効率を向上させて洗浄時間を短縮することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の洗浄装置及び自動分析装置にかかる実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の洗浄装置を備えた自動分析装置を示す概略構成図である。図2は、図1の自動分析装置で使用する洗浄装置の構成を示す概略構成図である。図3は、洗浄装置で使用する表面弾性波素子の斜視図である。図4は、表面弾性波素子を有する洗浄ノズル対が挿入された反応容器の斜視図を洗浄装置の表面弾性波素子を駆動する送電体の構成を示すブロック図と共に示す図である。
【0014】
自動分析装置1は、図1及び図2に示すように、試薬テーブル2,3、反応テーブル4、検体容器移送機構8、分析光学系12、洗浄機構13、制御部17及び攪拌装置20を備えている。
【0015】
試薬テーブル2,3は、図1に示すように、それぞれ周方向に配置される複数の試薬容器2a,3aを保持し、駆動手段に回転されて試薬容器2a,3aを周方向に搬送する。
【0016】
反応テーブル4は、図1に示すように、複数の反応容器5が周方向に沿って配列されており、試薬テーブル2,3の駆動手段とは異なる駆動手段によって正転或いは逆転されて反応容器5を搬送する。反応テーブル4は、例えば、一周期で時計方向に(1周−1反応容器)/4周回転し、四周期で(1周−1反応容器)周回転する。
【0017】
反応容器5は、容量が数μL〜数百μLと微量な容器であり、分析光学系12の光源12aから出射された分析光に含まれる光の80%以上を透過する透明素材、例えば、耐熱ガラスを含むガラス,環状オレフィンやポリスチレン等の合成樹脂が使用される。反応容器5は、上部に開口5aを有する四角筒形状のキュベットであり、互いに対向する側壁5cの下部が測光用の窓5bとして使用される。反応容器5は、一方の側壁5cを半径方向外方へ向けて反応テーブル4に配置され、反応テーブル4の近傍に設けた試薬分注機構6,7によって試薬テーブル2,3の試薬容器2a,3aから試薬が分注される。
【0018】
ここで、試薬分注機構6,7は、それぞれ水平面内を矢印方向に回動するアーム6a,7aに試薬を分注するプローブ6b,7bが設けられ、洗浄水によってプローブ6b,7bを洗浄する洗浄手段を有している。
【0019】
検体容器移送機構8は、図1に示すように、フィーダ9に配列した複数のラック10を矢印方向に沿って1つずつ移送する移送手段であり、ラック10を歩進させながら移送する。ラック10は、検体を収容した複数の検体容器10aを保持している。ここで、検体容器10aは、検体容器移送機構8によって移送されるラック10の歩進が停止するごとに、水平方向に回動する駆動アーム11aとプローブ11bとを有する検体分注機構11によって検体が各反応容器5へ分注される。このため、検体分注機構11は、洗浄水によってプローブ11bを洗浄する洗浄手段を有している。
【0020】
分析光学系12は、試薬と検体とが反応した反応容器5内の液体を分析する分析光を出射するもので、図1に示すように、光源12a,分光部12b及び受光部12cを有している。光源12aから出射された分析光は、反応容器5内の液体を透過し、分光部12bと対向する位置に設けた受光部12cによって受光される。受光部12cは、制御部17と接続され、受光した分析光の光量信号を制御部17へ出力する。
【0021】
洗浄装置13は、測光が終了した反応容器5を洗浄するもので、図2に示すように、配管によって接続された洗浄ノズル対13A、洗浄ノズル対13B〜13D、吸引ノズル13E,13F、廃液タンク13H、洗剤タンク13J、洗浄水タンク13K、送液ポンプ13L〜13O及び表面弾性波素子14を有している。
【0022】
洗浄ノズル対13A、洗浄ノズル対13B〜13D、吸引ノズル13E,13Fは、保持部材13Gに保持され、保持部材13Gを鉛直方向に駆動する駆動手段によって一体に上下動される。また、廃液タンク13Hは、真空ポンプ13Iによって内部が負圧に保持されている。洗浄ノズル対13A及び洗浄ノズル対13B〜13Dは、それぞれ長さが異なり、反応容器5内の底部近くまで挿入される吸引ノズル13a、反応容器5内の中間まで挿入される吐出ノズル13b及び反応容器5内の上部まで挿入されるオーバーフロー吸引ノズル13cを有している。
【0023】
ここで、洗浄ノズル対13Aは、反応容器5内の反応液を吸引ノズル13aによって吸引して廃液タンク13Hへ廃棄し、送液ポンプ13Lによって洗剤タンク13J内の洗剤を吐出ノズル13bから反応容器5内に吐出する。そして、オーバーフロー吸引ノズル13cは、過剰な洗剤を吸引して廃液タンク13Hへ廃棄することにより、洗剤が反応容器5から溢れることを防止しており、他のノズル対においても洗浄水の溢れを防止している。
【0024】
洗浄ノズル対13Bは、洗浄ノズル対13Aが反応容器5内に吐出した洗剤を吸引ノズル13aによって吸引して廃液タンク13Hへ廃棄し、送液ポンプ13Mによって洗浄水タンク13K内の洗浄水を吐出ノズル13bから反応容器5内に吐出する。以下、洗浄ノズル対13C,13Dは、同様の操作を繰り返す。
【0025】
吸引ノズル13Eは、洗浄ノズル対13Dが反応容器5内に吐出した洗浄水を吸引し、廃液タンク13Hへ廃棄する。吸引ノズル13Fは、下端に合成樹脂性のチップ13fが取り付けられ、吸引ノズル13Eが残した洗浄水を吸引し、廃液タンク13Hへ廃棄する。なお、吸引ノズル13aには、表面弾性波素子14が設けられている。
【0026】
表面弾性波素子14は、吸引ノズル13aが反応容器5内に吐出した洗剤や洗浄水の流速を、音波によって発生する音響流によって更に増加させて反応容器5の洗浄効率を増加させることを目的とする音波発生手段である。表面弾性波素子14は、図3に示すように、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等からなる圧電基板14aの表面に複数の櫛歯状電極(IDT)からなる振動子14bがアンテナ14cと共に一体に設けられている。表面弾性波素子14は、振動子14b及びアンテナ14cを外側に向け、エポキシ樹脂等の音響整合層を介して吸引ノズル13aに取り付けられている。表面弾性波素子14は、振動子14bとして櫛歯状電極(IDT)を使用することによって構造が簡単で小型な構成とすることができるので、吸引ノズル13aであっても容易に取り付けて使用することができる。表面弾性波素子14は、図4に示す送電体15によって駆動される。
【0027】
送電体15は、図1に示すように、位置調整部材16に支持されている。送電体15は、図1及び図4に示すように、反応容器5に取り付けた表面弾性波素子23を介して表面弾性波素子14と対向配置され、RF送信アンテナ15a、駆動回路15b及びコントローラ15cを有している。送電体15は、数MHz〜数百MHz程度の高周波交流電源から供給される電力をRF送信アンテナ15aから電波として表面弾性波素子14に発信する。
【0028】
このとき、送電体15は、表面弾性波素子14に無線給電によって電力を送電する送電時に、RF送信アンテナ15aとアンテナ14cが対向するように、反応テーブル4に対する周方向並びに半径方向における相対位置が位置調整部材16によって調整される。また、RF送信アンテナ15aとアンテナ14cとの相対位置は、例えば、送電体15側に反射センサを設け、反応容器5或いは表面弾性波素子14の特定個所に設けた反射体からの反射を利用する等によって検出する。位置調整部材16は、攪拌装置20の位置調整部材22と同様に構成されている。
【0029】
制御部17は、例えば、マイクロコンピュータ等が使用され、図1に示すように、自動分析装置1の各構成部と接続されてこれらの作動を制御すると共に、光源12aの出射光量と受光部12cが受光した光量に基づく反応容器5内の液体の吸光度に基づいて検体の成分濃度等を分析する。制御部17は、キーボード等の入力部18から入力される分析指令に基づいて自動分析装置1の各構成部の作動を制御しながら分析動作を実行させると共に、分析結果や警告情報の他、入力部18から入力される表示指令に基づく各種情報等をディスプレイパネル等の表示部19に表示する。
【0030】
攪拌装置20は、表面弾性波素子23を駆動して発生する音波によって反応容器5に保持された液体を攪拌するもので、図1に示すように、送電体21と表面弾性波素子23とを有している。
【0031】
送電体21は、図1に示すように、反応テーブル4外周の試薬分注機構6近傍に反応容器5と水平方向に対向させて配置され、数MHz〜数百MHz程度の高周波交流電源から供給される電力を表面弾性波素子23に送電する。送電体21は、駆動回路とコントローラとを備えており、図5に示すように、表面弾性波素子23の電気端子23dに当接するブラシ状の接触子21aを有している。このとき、送電体21は、図1に示すように、位置調整部材22に支持されており、反応テーブル4の回転が停止したときに接触子21aから電気端子23dに電力を送電する。
【0032】
位置調整部材22は、送電体21から電気端子23dに電力を送電する送電時に、送電体21を移動させて送電体21と電気端子23dとの反応テーブル4の周方向並びに半径方向における相対配置を調整するもので、例えば、2軸ステージが使用される。具体的には、配置決定部材22は、反応テーブル4が回転し、送電体21から電気端子23dに電力を送電していない非送電時は作動を停止し、送電体21と電気端子23dとの間を一定の距離に保持している。
【0033】
そして、反応テーブル4が回転を停止すると、配置決定部材22は、制御部17の制御の下に送電体21を移動させ、送電体21と電気端子23dとが対向するように反応テーブル4の周方向に沿った位置を調整すると共に、相対配置を決定する。これにより、反応テーブル4が回転を停止すると、送電体21は、接触子21aが電気端子23dに接触し、接触子21aから電気端子23dに電力を送電する。
【0034】
表面弾性波素子23は、表面弾性波素子14と同様に構成されており、図6に示すように、圧電基板23aの一方の面に複数の櫛歯状電極(IDT)からなる振動子23bが設けられると共に、バスバー23cの端部に受電手段となる電気端子23dが設けられた音波発生手段である。振動子23bは、送電体21から送電された電力によって音波を発生する。表面弾性波素子23は、振動子23b及び電気端子23dを外側に向け、エポキシ樹脂や紫外線硬化樹脂等の音響整合層を介して反応容器5の側壁5cに取り付けられる。
【0035】
以上のように構成される自動分析装置1は、制御部17の制御の下に作動し、回転する反応テーブル4によって周方向に沿って搬送されてくる複数の反応容器5に試薬分注機構6,7が試薬容器2a,3aから試薬を順次分注する。試薬が分注された反応容器5は、検体分注機構11によってラック10に保持された複数の検体容器10aから検体が順次分注される。
【0036】
そして、試薬と検体が分注された反応容器5は、反応テーブル4が停止する都度、攪拌装置20によって順次攪拌されて試薬と検体とが反応し、反応テーブル4が再び回転したときに分析光学系12を通過する。このとき、反応容器5内の反応液は、受光部12cで測光され、制御部17によって成分濃度等が分析される。そして、反応液の測光が終了した反応容器5は、洗浄機構13によって洗浄された後、再度検体の分析に使用される。
【0037】
ここで、洗浄装置13は、洗浄ノズル対13A及び洗浄ノズル対13B〜13Dの吸引ノズル13aに表面弾性波素子14が設けられている。このため、例えば、洗浄ノズル対13Bによって反応容器5を洗浄する場合、制御部17は、吸引ノズル13aによって洗浄ノズル対13Aが吐出した洗剤を吸引した後、吐出ノズル13bから洗浄水を吐出する反応容器5に洗浄液が存在する際、表面弾性波素子14を駆動するように制御する。即ち、洗浄装置13は、制御部17による制御の下に、洗浄水による反応容器5の洗浄と洗浄水の攪拌とを同時に行う。この場合、表面弾性波素子14は、攪拌装置20の表面弾性波素子23よりも大きな電力で駆動し、吐出ノズル13bによる洗浄水の吐出開始直後に駆動が開始され、洗浄水の吐出終了後に駆動が停止される。
【0038】
このとき、洗浄ノズル対13Bは、図7に示すように、振動子14bを構成する各櫛歯状電極(IDT)を水平方向に向けて表面弾性波素子14が吸引ノズル13aに取り付けられている。このため、発生する表面弾性波は振動子14bから斜め上方及び斜め下方へ出射される。この結果、反応容器5内の洗浄水には、吸引ノズル13aから吐出した洗浄水の落下によって生ずる流れに加え、図8に示すように、表面弾性波素子14が発生する表面弾性波によって洗浄水Lw中に音響流Facが同時に発生するので、反応容器5を洗浄する洗浄効率が向上し、洗浄に要する時間を短縮することができる。
【0039】
このため、洗浄装置13は、従来の洗浄装置と異なり、洗剤を使用する洗浄ノズル対が洗浄ノズル対13Aの1対でよく、また洗浄水を使用する洗浄ノズル対が洗浄ノズル対13B〜13Dの3対でよくなり、洗浄装置を小型化することができるという利点がある。
【0040】
但し、反応容器5は、四角筒形状のキュベットであることから、隣り合う側壁5cが交差する部分や側壁と底壁が交差する部分、特に底部の隣り合う側壁5cと底壁が交差する隅の部分において洗浄水Lwの流れが滞留し易い。このため、表面弾性波素子14は、このような箇所における流速を増加させるような位置を選んで吸引ノズル13aに取り付け、単数又は同じ高さ或いは上下方向に間隔を置いて複数設ける。
【0041】
例えば、表面弾性波素子14は、図9に示すように、振動子14bを構成する各櫛歯状電極(IDT)を水平方向に対して傾斜させて吸引ノズル13aに取り付けると、発生する音響流が隣り合う側壁5cと底壁が交差する隅の部分に向かうため、反応容器5を洗浄する洗浄効率がより向上する。この場合、表面弾性波素子14は、図10に示すように、吸引ノズル13aを挟んで2つ背中合わせに取り付けると、隅の部分を含めて反応容器5全体に亘る洗浄効率がより向上する。
【0042】
また、表面弾性波素子14は、図11及び図12に示すように、吸引ノズル13aに上下方向に間隔をおいてそれぞれ背中合わせとなるように取り付けてもよいし、同じ高さの位置にそれぞれ背中合わせに取り付けてもよい。
【0043】
なお、洗浄装置13は、音波発生手段としての表面弾性波素子14に無線給電によって電力を送電したが、有線給電によって電力を送電してもよい。
【0044】
また、自動分析装置1は、試薬テーブル2,3を有するものについて説明したが、試薬テーブルは1つであってもよく、自動分析装置1を1ユニットとして複数ユニット連結されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の洗浄装置を備えた自動分析装置を示す概略構成図である。
【図2】図1の自動分析装置で使用する洗浄装置の構成を示す概略構成図である。
【図3】洗浄装置で使用する表面弾性波素子の斜視図である。
【図4】表面弾性波素子を有する洗浄ノズル対が挿入された反応容器の斜視図を洗浄装置の表面弾性波素子を駆動する送電体の構成を示すブロック図と共に示す図である。
【図5】図1の自動分析装置で使用する攪拌装置の送電体が接触子によって反応容器の表面弾性波素子に給電する状態を示す斜視図である。
【図6】反応容器を攪拌装置の表面弾性波素子と共に示す側面図である。
【図7】表面弾性波素子を取り付けた吸引ノズルと反応容器の洗浄水を示す断面正面図である。
【図8】図7の反応容器を左側から見た断面図である。
【図9】表面弾性波素子を吸引ノズルに取り付ける第1の変形例を示す反応容器の断面正面図である。
【図10】表面弾性波素子を吸引ノズルに取り付ける第2の変形例を示す反応容器の断面正面図である。
【図11】表面弾性波素子を吸引ノズルに取り付ける第3の変形例を示す反応容器の断面正面図である。
【図12】図11の反応容器を左側から見た断面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 自動分析装置
2,3 試薬テーブル
4 反応テーブル
5 反応容器
6,7 試薬分注機構
8 検体容器移送機構
9 フィーダ
10 ラック
11 検体分注機構
12 分析光学系
13 洗浄装置
13A〜13D 洗浄ノズル対
13a 吸引ノズル
13b 吐出ノズル
13c オーバーフロー吸引ノズル
14 表面弾性波素子
15 送電体
16 位置調整部材
20 攪拌装置
17 制御部
18 入力部
19 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を保持した容器に挿入され、少なくとも前記容器に洗浄液を吐出する吐出ノズルと、吐出した洗浄液を吸引して前記容器の内部を洗浄する吸引ノズルとを有する洗浄ノズル対と、
前記吸引ノズルに設けられ、前記液体を攪拌する音波を発生する音波発生手段と、
前記吐出ノズルによる前記容器への前記洗浄液の吐出と前記音波発生手段による前記洗浄液の攪拌とを同時に実行するように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記容器に洗浄液が存在する際に前記音波発生手段を駆動することを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記吸引ノズルは、音波の出射方向が異なる複数の前記音波発生手段が複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記音波発生手段は、表面弾性波素子であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記表面弾性波素子は、圧電基板上に櫛歯状電極からなる振動子と無線給電の受電部となるアンテナが一体に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の洗浄装置。
【請求項6】
容器に分注される検体と試薬とを攪拌して反応させ、反応液の光学的特性を測定して前記反応液を分析する自動分析装置であって、請求項1〜5のいずれか一つに記載の洗浄装置を用いて前記容器を洗浄することを特徴とする自動分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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