説明

洗濯乾燥機

【課題】冷風及び温風を、適正な方向に吹出すようにして室内を良好に循環させ効率の良い冷暖房効果が期待できる洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】洗濯乾燥機は、乾燥運転時の温風化するためのヒートポンプ35と、該ヒートポンプ35を利用して生成した冷風を本体1の吹出口4から吹出し可能とした冷風吹出手段と、加熱手段により加熱された空気を温風化し、前記吹出口4から吹出し可能とした温風吹出手段と、前記吹出口4を臨む位置に上下方向に回動可能なルーバー61とを備え、前記冷風吹出手段を実行するとき、前記ルーバー61が有する開口部61aを上位に回動制御し、前記温風吹出手段を実行するときは、前記開口部61aを下位に回動制御して、送風方向を変更可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内に冷風及び温風を吹出す冷暖房機能を具備した洗濯乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、洗濯乾燥機に、乾燥運転時の温風化の熱源としてヒートポンプが具備されているものがあり、このヒートポンプを利用して空気を冷却し、室内に冷却した空気(冷風)を吹出す冷房運転が可能な洗濯乾燥機が提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
例えば、上記特許文献1に記載されているこの種の洗濯乾燥機は、水槽の前面の端面部の上部に温風出口が形成され、水槽の後面の端面部の上部に温風入口が形成され、この温風出口と温風入口とを連結させて連通した通風路が形成されている。この通風路中には、循環用送風機、ヒートポンプを構成する蒸発器及び凝縮器等が設けられ、通風路外に圧縮機が設けられている。又、通風路の蒸発器の前側から機外に通じるように吐出風路が形成され、吐出風路の内部には、吐出用送風機が設けられている。更に、吐出風路の出口は、斜め上方を指向するとともに、この吐出風路の内部に、同方向に傾斜するルーバーが設けられていて、つまり、吐出方向は固定的に設定されている。
【0004】
そして、乾燥運転時では、蒸発器で循環路内の空気の除湿が行われ、凝縮器で除湿された空気の加熱が行われ、加熱された空気を温風送風機で水槽を介した通風路を循環させて内槽内の衣類の乾燥が行われている。一方、冷房運転を行うべく室内に冷風を吹出させる場合には、乾燥運転時とは逆方向の空気流とし、蒸発器で冷却された冷風が、吐出用送風機により吐出風路から斜め上方へ吹き出される。
【特許文献1】特開2007−135832号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記冷房運転によれば、一般的に冷たい空気は下方に溜まり易いことから、冷風を上方へ吹出すことは、室内の冷房には有効である。
これに対し、上記冷房手段に加えて暖房手段を設けることが考えられている。例えば、上記構成の洗濯乾燥機の通風路に専用のヒータを設け、このヒータで加熱された空気を、吐出用送風機で吐出風路から斜め上方へ吹出す構成がことも考えられる。この場合、温かい空気は上方に溜まり易いことから、ヒータで加熱された空気は、吐出風路からまっすぐ斜め上方に向かって進むため、室内を有効に循環する作用が得難い。
【0006】
このため、室内の下方、特に使用者の足元はなかなか温まらない等の問題を有する。又、冷房運転にあっても、冷風の吹出し方向を固定することは、使用者の好みに応じられず、使い勝手が良いとは言えない。
【0007】
本発明は上述の問題を解決すべく、冷風及び温風を、適正な方向に吹出すようにして室内を良好に循環させ効率の良い冷暖房効果が期待できる洗濯乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の洗濯乾燥機は、外郭を形成する本体と、前記本体内に弾性支持された水槽と、前記水槽内に回転可能に設けられ、洗濯物の洗い、脱水、乾燥に用いられる回転槽と、前記水槽に設けられた空気の出入口に連通接続され、空気を循環可能とする循環路と、前記循環路中に設けられ、前記水槽内に空気を循環供給するための循環ファンと、前記循環路に設けられ、前記本体内の空気を当該循環路内に導入可能とする導入口と、前記循環路の前記導入口から導入される空気を加熱する加熱手段と、前記循環路から分岐して形成され、前記本体に形成された吹出口に連通した送風路と、前記送風路及び前記吹出口を経て前記本体外へ空気を吹出す送風ファンと、前記送風路中に設けられ、前記吹出口から吹出される送風の向きを上下方向に変更するため、前記吹出口を臨む開口部が回動変位するルーバーと、前記送風路を、前記循環路に対して連通及び遮断状態に切替えるべく設けたダンパ装置と、前記循環路に蒸発器と凝縮器とを介在するとともに、圧縮機及び膨張弁を具備した冷凍サイクルを有し、乾燥運転時に循環する空気を温風化する加熱手段として機能するヒートポンプと、前記送風ファンを駆動し、循環空気と逆方向の空気流を、前記ヒートポンプの蒸発器を通して冷風化し、この冷風を前記送風路及び吹出口から吹出し可能とした冷風吹出手段と、前記送風ファンを駆動し、前記導入口から導入した空気を前記加熱手段により温風化し、この温風を前記送風路及び吹出口から吹出し可能とした温風吹出手段と、洗濯物の洗い、脱水、乾燥運転、前記ルーバーの回動、前記冷風吹出手段及び前記温風吹出手段等を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記冷風吹出手段を実行するとき、前記吹出口に対し前記ルーバーの開口部を上位に回動し、前記温風吹出手段を実行するときは、前記吹出口に対し前記ルーバーの開口部を下位に回動して、送風方向を変更するようにしたことを特徴とする(請求項1の発明)。
【発明の効果】
【0009】
上記手段によれば、ダンパ装置の切替えにより送風路を循環路と連通させ、送風ファンを駆動して導入口から導入した空気を蒸発器を利用した、つまり冷風吹出手段にて冷風化し、又、ヒータを利用した温風吹出手段にて温風化して、共通の送風路から吹出口を経て外部(室内)に吹出させることができ、簡単な構成にて冷暖房機能を提供できる。
【0010】
そして、冷風吹出手段を実行するときは、ルーバーの開口部を上位に回動して冷風を吹出し、温風吹出手段を実行するときは、ルーバーの開口部を下位に回動して温風を吹出すようにした。従って、室内の上方に向けて吹出された冷風は、上方から室内の下方に移動し易く、又、室内の下方に向けて吹出された温風は、下方から室内の上方に移動し易く、この結果、洗濯乾燥機の本体の吹出口から吹出された冷風及び温風を、室内に効率良く循環させることができ、効果的な冷暖房効果が期待できる洗濯乾燥機を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明をドラム式の洗濯乾燥機に適用して示す一実施例につき、図1乃至図7を参照して説明する。そのうち、図1は洗濯乾燥機の全体構成の概要を示す縦断側面図、図2は外観斜視図で、まずこれら図1,2に基づき全体構成につき説明する。
【0012】
洗濯乾燥機の外郭を形成する矩形箱状の本体1は、正面を形成する前面板1a、左右の側面板1b,1c、後面板1d、上部の天面板1e、及び底部を形成する台板1f等を組立て結合して構成されている。前面板1aは、全体に後方に傾斜し緩やかな円弧状をなすとともに、各構成部材からなる外表面は略面一となるように、所謂整合した形態をなしている。この前面板1aの上部には、詳細は後述する操作パネル2が配設され、操作パネル2の下位にドア3を有している。又、前面板1aと台板1fとの間には、該前面板1aを構成するところの吹出口4を有する下部枠5が取付固定されている。
【0013】
前記本体1の内部には、実質的に無孔状で円筒状をなす水槽6が配設されている。水槽6の内部には、洗濯物の洗い、脱水、乾燥に用いられる回転槽たるドラム7が配設されている。ドラム7は、周壁に多数の透孔8を有し横軸周りに回転可能である。これら、水槽6及びドラム7は、共に前面側(図示左側)を大きく開口して、前記ドア3と対向配置しており、且つ若干前上がりの傾斜状態に軸支されるよう水槽6が弾性支持装置9を介して本体1の台板1f上に弾性支持されている。しかして、ドア3の開放口と水槽6の前面開口との間は、衣類の投入口として機能するとともに、弾性的に伸縮可能なベローズ11が水密に連結され、水槽6側から本体1内への水の漏洩等を防止する閉空間を形成している。
【0014】
そして、ドラム7の胴部には洗濯物をかき上げるための複数のバッフル12を形成していて、該ドラム7は回転駆動されることで特に洗いや乾燥時等に洗濯物を撹拌するに有用としている。このドラム7は、水槽6の背面に設けられたモータ13にてダイレクトに駆動される。このモータ13は、例えばアウタロータ形のDCブラシレスモータからなり、そのロータ13aに連結された回転軸14に、水槽6を貫通してドラム7が直結されている。又、水槽6底部の後方最下部には、排水口15が形成され途中に排水弁16を介した排水管17が連通接続され、その先端側は機外たる本体1から外部に導出され所定の排水場所に排水可能とする排水手段を構成している。
【0015】
一方、水槽6には互に離間した位置に空気の出入口が設けられ、この出入口に連通接続され、水槽6内の空気を循環可能とする循環路20を備えている。例えば、本実施例における出口21は、水槽6の前面側の上方部分に形成され、入口22は水槽6の背面側の上方部分に開口した構成としていて、これらに接続された循環路20は、水槽6の下方を迂回して連通した構成としている。この循環路20は、具体的には、水槽6と、水槽6の出口21に接続された排気ダクト23と、水槽6の入口22に接続された給気ダクト24と、排気ダクト23の他端に接続された蛇腹状の伸縮継手25と、給気ダクト24の他端に接続された蛇腹状の伸縮継手26と、伸縮継手25の他端に接続された中間ダクト27と、この中間ダクト27と伸縮継手26間に接続された熱交換ダクト28とから構成されている。
【0016】
上記の循環路20中の熱交換ダクト28の内部には、前部である循環空気の上流側に蒸発器31が、その後部である循環空気の下流側に凝縮器32が、夫々介在されている。これらの蒸発器31及び凝縮器32は、いずれも詳しくは図示しないが、冷媒流通パイプに伝熱フィンを細かいピッチで多数配設して成るフィン付きチューブ形のもので、これを熱交換ダクト28内に配置したもので、従って、循環空気がそれらの伝熱フィンの各間を後述のように流れることで熱交換が行われる。
【0017】
又、蒸発器31及び凝縮器32は、図4に示す圧縮機33及び膨張弁(特には電子式の絞り弁もしくはキャピラリチューブ)34と共にヒートポンプ35を構成するものである。ヒートポンプ35は、接続パイプ36によって、圧縮機33、凝縮器32、膨張弁34、蒸発器31、及び圧縮機33の順にこれらをサイクル接続されており(冷凍サイクル)、圧縮機33が作動することによって冷媒が循環され、洗濯物乾燥用の空気を温風化する加熱手段として機能する(詳細は後述する)。尚、圧縮機33は本体1内で熱交換ダクト28外に配設されている。
【0018】
そして、循環路20を構成する給気ダクト24の下端部で熱交換ダクト28の下流側の端部には、循環ファン37が配設されている。循環ファン37は、水槽6内に空気を循環供給するためのもので、給気ダクト24から水槽6への方向(図1中の実線矢印参照)に流れる循環空気を生成する。
【0019】
一方、循環路20中の中間ダクト27の上面側には、蒸発器31の循環空気の入口側である上流側に位置して、循環空気の一部を排出する排気口38が形成されている。
又、循環路20中の熱交換ダクト28の上面側には、蒸発器31の出口側である下流側に位置して、本体1内の空気を循環路20内に導入可能とする導入口39が形成されている。一方、本体1の下部枠5の下部には、外気の吸気口40が形成されている。これにより、本体1外(洗濯乾燥機が設置されている室内)の空気は、吸気口40を介して本体1内に取込まれ、導入口39から循環路20内への空気の導入が容易となる。
【0020】
ここで、本実施例における排気口38及び前記導入口39も含めて、その機能につき説明する。冷凍サイクルの特徴として凝縮器32の放熱熱量が蒸発器31の冷却熱量より勝ること、及び洗濯物の乾燥が進むに伴ない循環空気全体が温度上昇するなどにより、冷凍サイクルの冷媒が有する熱量が増して圧力が高まり、圧縮機33に過負荷がかかるおそれがある。このため、蒸発器31の上流側に循環空気の一部を排出するために、排気口38が設けられている。そして、この空気の排出を補うため、本体1内の空気を循環路20内に補給する前記導入口39が設けられている。
【0021】
しかるに、本実施例に示す導入口39には、加熱手段として、例えばPTCヒータ42が装填して設けられている。PTCヒータ42は、後述する暖房運転時に導入口39から循環路20内に導入される空気を加熱するためのものである。
【0022】
又、循環路20中の中間ダクト27には、熱交換ダクト28に対して排気ダクト23側と分岐して送風路43が形成されている。送風路43の周辺について、図3を用いて説明する。送風路43の他端は、本体1を構成する下部枠5に形成した吹出口4に連通している。具体的には、送風路43は中間ダクト27の熱交換ダクト28側と前記吹出口4との間を、ファンケーシング44の入口部44aと出口部44bを通して連通する構成としている。
【0023】
この熱交換ダクト28、従って循環路20と送風路43とが分岐する連通部分には、ダンパ装置45が設けられている。ダンパ装置45は、具体的には、上端部を支軸46により上下に回動可能に支持されている。このダンパ装置45は、図示しないステッピングモータにて駆動され、送風路43の入口部44aを、循環路20に対して連通及び遮断状態を切替える機能を有している。そして、ダンパ装置45は、通常は循環路20側を連通した状態に保持され、これに対し、詳細は後述するが冷暖房運転時には入口部44a側を開放して循環路20側を閉鎖するよう制御される。このとき、中間ダクト27に形成した排気口38も、該ダンパ装置45にて同時に閉鎖されるようにしている。
【0024】
又、循環路20の中間ダクト27のダンパ装置45を設けた位置より上流側には、フィルタ装置47が備えられている。フィルタ装置47は、循環路20内を循環する空気中から糸屑などのリントを捕獲するための着脱可能なフィルタ部材48と、該フィルタ部材48の一端を本体1外まで延出して一体的に形成されたフィルタパネル49とから構成されている。このフィルタパネル49は、下部枠5の表面と略面一にあって、これに手を掛けて容易に引出せる構成をなすとともに、本実施例では前記吹出口4の上辺部を形成している。
【0025】
前記送風路43の内部には、横流ファンからなる円筒状の送風ファン51が配置されている。送風ファン51は、循環路20内の空気を送風路43及び吹出口4を経て本体1外(室内)に吹出すものであり、後述する冷房運転及び暖房運転に必要な冷風及び温風吹出手段を構成している。尚、ファンケーシング44の出口部44b部分は、円弧状をなすとともに、該出口部44bは下部枠5の吹出口4と近接対応して開口し、従って該吹出口4を含む周辺の壁面52も円弧状に形成されている。
【0026】
又、送風路43の出口、即ち、ファンケーシング44の出口部44bには、図1及び図3に示すように、ファンケーシング44の出口部44bの円弧状に沿う半円弧状をなしたルーバー61が設けられており、このルーバー61は、ステッピングモータ等のモータ62によって回動駆動される。
【0027】
このルーバー61は、半円弧状をなした一部に、格子状の開口部61aを有して、送風ファン51からの送風がこの開口部61aを通って吹出される構成である。ここで、開口部61aは前記吹出口4を臨む範囲内に開口しており、図3に示すように、開口部61aの上下方向の吹出範囲Aは、角度で表すと、60°に設定してある。この開口部61aの上端部には、無孔形状の遮蔽部61bが形成されていて、詳細は後述するが、ファンケーシング44の出口部44bを完全に塞ぐように機能する。
【0028】
前記ルーバー61が、モータ62の回動軸62aを中心に回動したとき、図3に示すように、その回動範囲を規制するストッパー63,64が夫々設けられており、本実施例のルーバー61の回動範囲は、モータ62の回動制御及びストッパー63,64によって、出口部44bをルーバー61の遮蔽部61bが完全に塞ぐ位置、即ち、ルーバー61の開口部61aの上端部が出口部44bの下端部と一致する位置(後述する図7(a)参照)から、ルーバー61の開口部61aの上端部が出口部44bの上端部と一致する位置(後述する図7(b)参照)までに規制されている。
【0029】
ここで、ルーバー61の開口部61aが、開口部61aの下端部と出口部44bの下端部とが一致する位置(後述する図7(c)参照)から、開口部61aの上端部と出口部44bの上端部とが一致するまでの範囲内に位置する場合に、吹出口4から有効に送風を行うことができ、この吹出口4から有効に送風できる範囲を全吹出範囲Bとして図3に示す。そして、ルーバー61の開口部61aの位置を、全吹出範囲B内で変更することで、吹出口4から吹出される送風の向きを上下方向に変更することが可能になる。尚、このルーバー61の作用については、図7に基づき、後の作用説明で詳細に述べる。
【0030】
このほか、図1に示す本体1内の上部には、詳細な説明は省略するが、電源系の制御部65と、表示系の制御部66、給水弁67、給水ケース68、給水ホース69が設けられている。
【0031】
ここで、前記操作パネル2の機能につき具体的に説明すると、図5の正面図に示すように、大略操作部71、表示部72を有した構成としている。因みに図5(a)は、表示部72の表示内容「COOL」から明らかなように「冷房」運転状態を示したもので、図5(b)は同様に「暖房」運転状態を示したもので、いずれも詳細は後述する。
【0032】
前記操作部71は、押圧可能に設けた電源スイッチキー73と、押圧可能に設けたスタート兼一時停止ボタン74と、このスタート兼一時停止ボタン74の周囲部分を回動可能に設けた時間設定用のダイヤル75と、その他押圧可能に設けたスイッチキー群76(詳細は後述する)から構成されている。
【0033】
そのうち、電源スイッチキー73は、周知のように洗濯乾燥機の電源の入切を行うためのものであり、スタート兼一時停止ボタン74は、選択された運転コースの開始及び実行中の運転コースの一時停止を行うためのものである。
【0034】
ダイヤル75は、左右両方向に回動可能に設けられ、これを所定角度だけ右方向へ回動操作すると、その回転量に応じて冷暖房運転の時間を設定することを可能としている。
上記したスイッチキー群76は、「洗濯/↑」「洗乾」「乾燥/↓」及び「冷風/温風」の各運転コースに対応したスイッチキー81,82,83,84と、スイングスイッチキー85とから構成されている。
【0035】
そのうちのスイッチキー81,82,83,84は、冷暖房運転が行われていないときに押圧操作されると、押圧操作されたスイッチキーに対応した「洗濯」「洗乾」「乾燥」及び「冷風/温風」の運転が実行される。
【0036】
これに対し、冷暖房運転が行われているときは、スイッチキー81が1回押圧操作されると、モータ62が駆動制御され、ルーバー61の開口部61aが2.5°だけ上方に回動変位され、スイッチキー83が1回押圧操作されると、ルーバー61の開口部61aが2.5°だけ下方に回動変位され、以って、これらスイッチキー81及び83でルーバー61の開口部61aの風向きが変更できる構成になっている。従って、スイッチキー81及び83がルーバー61を回動可能な風向操作部として機能する。
【0037】
尚、スイッチキー81或いはスイッチキー83を長押しすると、ルーバー61の開口部61aは連続的に回動変位し、ルーバー61の上端部或いは下端部がストッパー63或いはストッパー64に当接すると、停止するように制御される。一方、これらスイッチキー81,82,83,84の各スイッチキーの領域内には、ライト81a,82a,83a,84aが配設されており、いずれかのスイッチキーが押圧操作されると、押圧操作されたスイッチキーに対応するライトが点灯する構成になっている。
【0038】
又、冷暖房運転時にスイングスイッチキー85が押圧操作されると、ルーバー61の開口部61a(吹出範囲Aに相当)が吹出口4の全開口範囲(全吹出範囲Bに相当)内を、例えば約10秒で1往復する回動駆動が開始される。
【0039】
尚、表示部72には、洗剤量、残り時間、予約時刻、冷暖房状態、現在時刻等の情報が表示されるようになっている。又、操作パネル2には、他にも「洗い」「すすぎ」「脱水」「乾燥」を選択できるボタン等が設けられ、個々の運転時間等を調整可能としている。
【0040】
図6は、概略的に示す電気的構成図で、電源系の制御部65と表示系の制御部66とを含む制御装置91を示している。この制御装置91は、例えばマイクロコンピュータからなるものであり、洗濯乾燥機の作動全般(例えば、洗い、脱水、乾燥運転)の各種運転コースの制御をはじめ、ルーバー61の回動、後述する冷風吹出手段、温風吹出手段、その他ダンパ装置45や、冷凍サイクル、循環ファン37等を制御する制御手段として機能する。又、この制御装置91には、操作パネル2の操作部71等から操作信号が入力されると共に、水槽6内の水位を検知するように設けた水位センサ92から水位検知信号が入力されるようになっている。
【0041】
しかして、制御装置91は、上記各種信号の入力並びにあらかじめ記憶した制御プログラムに基づいて、モータ13、循環ファン37、圧縮機33、膨張弁34、PTCヒータ42、ダンパ装置45、送風ファン51、給水弁67、排水弁16、ルーバー61のモータ62を、駆動回路93を介して制御する。尚、図示はしないが、制御装置91は、操作パネル2の操作部71等にて各種設定操作されると、操作された操作内容に対応した表示を表示部72に表示等の制御も行う。
【0042】
そして、制御装置91は、冷房運転が操作設定されると、即ち、冷風吹出手段は、図1,3に示すダンパ装置45を二点鎖線で示すように駆動し、送風路43を循環路20側と連通させるように切替え、送風ファン51を駆動させて、本体1内の空気を導入口39から循環路20内に導入させ、導入した空気を、循環空気とは逆方向へ送風させる(図中破線矢印参照)。このような循環空気と逆方向の空気流を、作動状態のヒートポンプ35の蒸発器31を通過させることで冷風化し、この冷風を送風路43から吹出口4を経て外部に吹出するよう制御する。
【0043】
上記に対し、暖房運転が操作設定された場合には、温風吹出手段を実行する。即ち、温風吹出手段は、図1,3に示すダンパ装置45を二点鎖線で示すように駆動し、送風路43を循環路20側と連通するように切替え、送風ファン51を駆動させて、本体1内の空気を導入口39から導入し、導入される空気をPTCヒータ42で温風化し、図中の破線矢印で示すように、蒸発器31を通過し(この場合、蒸発器31は非作動状態で冷却作用はない)、この温風を送風路43から吹出口4を経て外部に吹出する制御を行う。
【0044】
更に、制御装置91は、冷風吹出手段を実行する場合に、吹出口4に対しルーバー61の開口部61aを上位に回動変位させる制御を行い、温風吹出手段を実行する場合に、吹出口4に対しルーバー61の開口部61aを下位に回動変位して、送風方向を変更する制御を行う。
【0045】
又、制御装置91は、冷風又は温風吹出手段を実行した後に、ルーバー61を回動変位して出口部44bを遮蔽部61bで覆い、結果として吹出口4を閉鎖状態に維持する制御を行う。他にも、冷暖房運転時に、制御装置91は、前記したように風向操作部であるスイッチキー81又は83が押圧操作されると、スイッチキー81又は83の押圧操作に対応してルーバー61を回動変位させ、スイングスイッチキー85が押圧操作されると、ルーバー61を上下方向に回動駆動させる制御を行う。
【0046】
この制御装置91は、冷風及び温風吹出手段を実行したときのルーバー61の開口部61aの位置データを記憶する記憶手段、例えばメモリ91aを有しており、次の冷風又は温風吹出手段を実行するときに、開口部61aがメモリ91aに記憶された直前の開口部61aの位置に設定されるようにルーバー61を回動駆動する制御を行い、冷風及び温風吹出手段が終了時に、ルーバー61の開口部61aの位置データをメモリ91aに記憶する制御を行う。
【0047】
次に、上記構成の洗濯乾燥機の作用について、特にルーバー61の作用については図7を参照して詳細に述べる。図7はルーバー61の近傍部分を拡大して示すもので、図7(a)は洗濯乾燥機の停止及び各種洗濯運転(洗濯、脱水、乾燥運転)コースが実行されているときのルーバー61の開口部61aの位置を示し、図7(b)は、冷房運転時のルーバー61の開口部61aの位置を示し、図7(c)は暖房運転時のルーバー61の開口部61aの位置を示している。
【0048】
まず、通常の洗濯物の運転を行う場合について説明する。
例えば、洗濯から乾燥まで行う操作パネル2の「洗乾」コースのスイッチキー82(図5参照)が選択されると、標準的な運転コースが開始される。「洗乾」コースの概略説明をすると、最初に洗濯(洗い及びすすぎ)運転が開始される。この洗濯運転では、給水弁67にて水槽6内に給水する動作が行われ、続いて、モータ13が駆動されることにより、ドラム7が低速で正逆両方向に交互に回転される。
【0049】
洗濯運転が終了すると、次に、脱水運転が開始される。この脱水運転では、水槽6内の水を排出した後、ドラム7を高速で一方向に回転させる動作が行われる。これにより、ドラム7内の洗濯物は遠心脱水される。
【0050】
脱水運転が終了すると、次に、乾燥運転が実行される。この乾燥運転では、ダンパ装置45が、図1或いは図3に実線で示すように、送風路43を循環路20から遮断し、循環路20を連通状態に保持される。この状態で、ドラム7を低速で正逆両方向に回転させつつ、循環ファン37を駆動させる。すると、循環ファン37の正回転による送風作用で、循環路20内に図1に実線矢印で示すように空気流が生成される。しかるに水槽6内の空気は、出口21から循環路20の排気ダクト23及び伸縮継手25を経て熱交換ダクト28内に流入する。又、このときに、ヒートポンプ35の圧縮機33の作動が開始される。
【0051】
ヒートポンプ35の作動により、冷媒が圧縮機33により圧縮されて高温高圧の冷媒となり、凝縮器32に流れる。そこで、熱交換ダクト28を流れる空気と熱交換し、その結果、空気が加熱温風化され、反対に冷媒の温度は低下して液化される。この液化された冷媒が、次に膨張弁34を通って減圧された後、蒸発器31に流入し気化する。それにより、蒸発器31は熱交換ダクト28を流れる空気を冷却する。蒸発器31を通過した冷媒は圧縮機33に戻る。
【0052】
このように、前記水槽6内から熱交換ダクト28内に流入した空気は、蒸発器31で冷却されて除湿され、その後に凝縮器32で加熱されて温風化される。そして、その温風が伸縮継手26、給気ダクト24を経て、入口22から水槽6内に供給され、更に、透孔8からドラム7内に供給される。
【0053】
ドラム7内に供給された温風は洗濯物の水分を奪った後、前記出口21から排気ダクト23及び伸縮継手25を経て熱交換ダクト28内に流入する。
このようにして、蒸発器31と凝縮器32を有する熱交換ダクト28と水槽6との間を空気(温風)が循環することにより、ドラム7内の洗濯物が乾燥される。
【0054】
そして、図7(a)に示すように、ルーバー61の遮蔽部61bは、洗濯乾燥機の停止及び各種洗濯運転(洗濯、脱水、乾燥運転)を行っている間、出口部44bを塞いだ位置にあって、これは結果的に吹出口4を閉鎖された形態に保持される。これにより、埃等の異物がルーバー61を通してファンケーシング44や送風路43内に入るのを防止している。
【0055】
次に、冷房運転を行う場合について説明する。冷房運転は、洗濯乾燥機の停止及び各種洗濯運転(洗濯、脱水、乾燥運転)を行っていないときに実行可能であり、このとき、使用者が、操作パネル2のスイッチキー84(図5参照)を1回押圧操作すると、表示部72には、図5(a)に示すように、「COOL」の文字が点灯表示され、スイッチキー84のライト84aが青色に点灯表示される。次いで、使用者がダイヤル75を回動させて冷房運転の時間を設定し、スタート兼一時停止ボタン74を押圧操作すると、冷房運転が開始されるとともに、ドア3がロックされる。尚、前記スイッチキー84は、押圧操作する毎に、「停止」状態から「冷房」−「暖房」−「停止」の順に設定される。
【0056】
冷房運転では、制御装置91は、前記冷風吹出手段を実行するとともに、水槽6やドラム7内の臭気が逆流して吹出口4から放出しないように、循環ファン37を正回転させて、水槽6内に空気を送り加圧状態に保つことで逆流を防ぎ臭気を閉じ込めるようにしている。この場合、送風ファン51の風量が低下する等の影響を与えないように、循環ファン37を低速回転に制御する。
【0057】
又、冷房運転が設定されるとともに、ルーバー61の開口部61aは、メモリ91aに記憶された直前の開口部61aの位置に設定される。例えば、直前の冷房運転時の使用状態が、図7(b)に示す位置設定がなされていた場合には、吹出口4を臨む範囲内でルーバー61の開口部61aは最も上位に回動した位置に設定され、室内の上方へ向かって吹出すことを可能としている。即ち、同図(b)に示すように開口部61aは、全吹出範囲B中のうちの最も上位を占める位置にあって、吹出範囲Aによる冷風を吹出す。これにより、冷風は室内の上方に向けて吹出され、上方から室内の下方にして循環する。
【0058】
冷房運転が設定時間に達すると、制御装置91は、冷風吹出手段を停止させて、ルーバー61の開口部61aの位置をメモリ91aに記憶し、遮蔽部61bで出口部44bを塞ぎ(同図(a)参照)、吹出口4を閉鎖状態とする。
【0059】
次に、暖房運転を行う場合について説明する。暖房運転は、冷房運転の場合と同様に、洗濯乾燥機の停止及び各種洗濯運転を行っていないときに実行可能であり、このときに、使用者が操作パネル2のスイッチキー84(図5参照)を停止状態から2回押圧操作すると、表示部72には、図5(b)に示すように、「HOT」の文字が点灯表示され、スイッチキー81のライト82が赤色に点灯表示される。次いで、使用者がダイヤル75を回動させて暖房運転の時間を設定し、スタート兼一時停止ボタン74を押圧操作すると、暖房運転が開始されるとともに、ドア3がロックされる。
【0060】
暖房運転では、制御装置91は、前記温風吹出手段を実行するとともに、水槽6やドラム7内の臭気が逆流して吹出口4から放出しないように、循環ファン37を、冷房運転の場合と同様に低速回転に制御する。
【0061】
又、暖房運転が設定されるとともに、ルーバー61の開口部61aは、メモリ91aに記憶された直前の暖房運転時の開口部61aの位置に設定される。例えば、直前の暖房運転時の使用状態が、図7(c)に示す位置設定がなされていた場合には、冷房運転時と共通の吹出口4に対しルーバー61の開口部61aを、冷房運転時の開口部61aの位置よりも下位に回動し、室内の下方へ向かって吹出す下位に設定される。即ち、同図(c)に示すように開口部61aは、全吹出範囲B中のうちの最も下位を占める位置にあって、吹出範囲Aによる温風を吹出す。これにより、温風は、室内の下方に向けて吹出され、下方から室内の上方に移動して循環する。
【0062】
暖房運転が設定時間に達すると、制御装置91は、温風吹出手段を停止させて、ルーバー61の開口部61aの位置をメモリ91aに記憶し、遮蔽部61bで出口部44bを塞ぎ(同図(a)参照)、吹出口4を閉鎖状態とする。
【0063】
尚、上記各冷暖房運転時に、前述したように風向操作部であるスイッチキー81及び83が押圧操作されると、スイッチキー81及び83の押圧操作に対応してルーバー61が回動角度2.5°毎に回動変位して開口部61aの位置設定が使用者の好みに応じて任意に設定できる。又、スイングスイッチキー85が押圧操作された場合には、ルーバー61が上下方向に連続して往復する回動駆動が行われ、上下方向に連続して冷風や温風を吹出すことができる。
【0064】
このように本実施例によれば、次のような効果を奏する。
冷暖房運転時に、ダンパ装置45の切替えにより送風路43を循環路20と連通させ、送風ファン51を駆動して導入口39から空気を導入する。そして、冷房運転時には蒸発器31を利用した、つまり冷風吹出手段にて冷風化し、又、暖房運転時には加熱源としてPTCヒータ42を利用した温風吹出手段にて温風化して、共通の送風路43から吹出口4を経て外部(室内)に吹出させることができるので、簡単な構成で冷暖房機能を備えた洗濯乾燥機を提供できる。
【0065】
そして、冷風吹出手段を実行するときは、ルーバー61の開口部61aを上位に回動して冷風を吹出し、温風吹出手段を実行するときは、ルーバー61の開口部61aを下位に回動して温風を吹出すようにした。従って、室内の上方に向けて吹出された冷風は、上方から室内の下方に移動し易く、又、室内の下方に向けて吹出された温風は、下方から室内の上方に移動し易く、この結果、洗濯乾燥機の本体1の下部の吹出口4から吹出された冷風及び温風を、室内に効率良く循環させることができ、効果的な冷暖房効果が期待できる洗濯乾燥機を提供することができる。
【0066】
更に、ルーバー61を回動可能な風向操作部のスイッチキー81及び83を設け、ルーバー61を任意の回動位置に設定できるようにしたので、使用者の好みや室内環境に応じた風向に容易に対応することができる。
【0067】
又、洗濯乾燥機の停止及び各種洗濯運転(洗濯、脱水、乾燥運転)を行っている間は、ルーバー61の遮蔽部61bで出口部44b、従って吹出口4を塞ぐようにしたので、特に異物がファンケーシング44や送風路43内に侵入するのを防止できる。
【0068】
加えて、制御装置91は、直前の冷風又は温風吹出手段を実行したときのルーバー61の開口部61aの位置を記憶するメモリ91aを具備しているので、次の冷風又は温風吹出手段を実行するときに、前記記憶した位置に開口部61aを設定でき、ルーバー61の開口部61a位置を再度調整することなく、使用者の好みの室内環境に応じた風向で送風することができる。
【0069】
尚、本発明は上記し且つ図面に示す実施例に限定されず、次のような変形、拡張が可能である。例えば、ルーバーの風向を調整する風向操作部(スイッチキー)は、運転コースのスイッチキーと兼用せずに、単独に設けても良い。
又、上記実施例では、冷房運転及び暖房運転を時限設定としたが、これに代えて洗濯乾燥機本体に室温検知センサを設けて、室温が所定温度に達するまで行うようにしても良い。
【0070】
その他、本発明はドラム式の洗濯乾燥機に限らず、垂直軸周りの回転槽を有する洗濯乾燥機にも適用でき、更には吹出口はフィルタ装置とは関係なく単独に形成した形状でも良い等、構成部品の形状等については、一例を挙げたものに過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明をドラム式の洗濯乾燥機に適用した一実施例における全体構成の概略を示す縦断側面図
【図2】同洗濯乾燥機の外観斜視図
【図3】送風路周辺を拡大して示す横断側面図
【図4】ヒートポンプのサイクル構成図
【図5】操作パネルの正面図で、(a)は冷房運転状態、(b)は暖房運転状態を夫々説明するための図
【図6】電気的な概略構成図
【図7】ルーバーの近傍部分を拡大して示す縦断側面図で、(a)は洗濯乾燥機の停止時及び各種洗濯運転時の閉鎖状態、(b)は冷房運転時の送風状態、(c)は暖房運転時の送風状態を夫々説明するための図
【符号の説明】
【0072】
図面中、1は本体、4は吹出口、6は水槽、7はドラム(回転槽)、20は循環路、31は蒸発器、32は凝縮器、33は圧縮機、34膨張弁、35はヒートポンプ、37は循環ファン、39は導入口、42はPTCヒータ(加熱手段)、43は送風路、45はダンパ装置、51は送風ファン、61はルーバー、61aは開口部、81,83はスイッチキー(風向操作部)及び91は制御装置(制御手段)を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外郭を形成する本体と、
前記本体内に弾性支持された水槽と、
前記水槽内に回転可能に設けられ、洗濯物の洗い、脱水、乾燥に用いられる回転槽と、
前記水槽に設けられた空気の出入口に連通接続され、空気を循環可能とする循環路と、
前記循環路中に設けられ、前記水槽内に空気を循環供給するための循環ファンと、
前記循環路に設けられ、前記本体内の空気を当該循環路内に導入可能とする導入口と、
前記循環路の前記導入口から導入される空気を加熱する加熱手段と、
前記循環路から分岐して形成され、前記本体に形成された吹出口に連通した送風路と、
前記送風路及び前記吹出口を経て前記本体外へ空気を吹出す送風ファンと、
前記送風路中に設けられ、前記吹出口から吹出される送風の向きを上下方向に変更するため、前記吹出口を臨む開口部が回動変位するルーバーと、
前記送風路を、前記循環路に対して連通及び遮断状態に切替えるべく設けたダンパ装置と、
前記循環路に蒸発器と凝縮器とを介在するとともに、圧縮機及び膨張弁を具備した冷凍サイクルを有し、乾燥運転時に循環する空気を温風化する加熱手段として機能するヒートポンプと、
前記送風ファンを駆動し、循環空気と逆方向の空気流を、前記ヒートポンプの蒸発器を通して冷風化し、この冷風を前記送風路及び吹出口から吹出し可能とした冷風吹出手段と、
前記送風ファンを駆動し、前記導入口から導入した空気を前記加熱手段により温風化し、この温風を前記送風路及び吹出口から吹出し可能とした温風吹出手段と、
洗濯物の洗い、脱水、乾燥運転、前記ルーバーの回動、前記冷風吹出手段及び前記温風吹出手段等を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記冷風吹出手段を実行するとき、前記吹出口に対し前記ルーバーの開口部を上位に回動し、前記温風吹出手段を実行するときは、前記吹出口に対し前記ルーバーの開口部を下位に回動して、送風方向を変更するようにしたことを特徴とする洗濯乾燥機。
【請求項2】
ルーバーを回動可能な風向操作部を設け、
前記ルーバーを任意の回動位置に設定できるようにしたことを特徴とする請求項1記載の洗濯乾燥機。
【請求項3】
ルーバーは、冷風又は温風吹出手段を実行した後、回動変位して吹出口を閉鎖状態に維持するとともに、
制御手段は、直前の冷風又は温風吹出手段を実行したときの開口部の位置を記憶し、次の冷風又は温風吹出手段を実行するとき、前記記憶した位置に開口部を設定するようにしたことを特徴とする請求項2記載の洗濯乾燥機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−34187(P2009−34187A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−199141(P2007−199141)
【出願日】平成19年7月31日(2007.7.31)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(502285664)東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社 (2,480)
【出願人】(503376518)東芝ホームアプライアンス株式会社 (2,436)
【Fターム(参考)】