説明

洗濯方法

【課題】すすぎ工程、脱水工程で生成された比較的綺麗な除去水を浄化・除菌処理した後、この浄化水を、予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用可能な洗濯方法を提供する。
【解決手段】予洗工程1、本洗工程2、すすぎ工程3、脱水工程4の順に実行される洗濯方法において、前記予洗工程1及び本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aにおいて生成された汚水は、そのまま下水等に排水処理され、2回目以降のすすぎ工程3b〜3dにおいて生成されたすすぎ水及び前記脱水工程4において生成された除去水は、貯水・処理槽5に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程1及び本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aに給水して再利用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行される洗濯方法において、前記すすぎ工程、脱水工程で生成された比較的綺麗な水を再利用可能な洗濯方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、洗濯物の洗濯方法は、予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行されており、この洗濯方法では、前記予洗工程、本洗工程、すすぎ工程において、上水を使用して、その使用後の汚れた生成水は、全て下水等に排水されていた。
【0003】
ところが、この洗濯方法では、多量の上水を必要とし、水道代が高くなってしまう問題があった。
【0004】
この水道代のコストは、一般家庭のみならず、例えば、おむつ洗濯業者、クリーニング業者等のように、多量の洗濯物を洗濯しなければならない企業にとっては、その水道代は非常に高額であり、そのため、様々な節水方法が開発されている。
【0005】
例えば、脱水洗濯機に給水ポンプを設け、洗濯動作と第1回目のすすぎ動作は給水ポンプにより、風呂水を給水して行って節水するようにした洗濯方法があった。(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平8−66587号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、風呂水を洗濯、すすぎ動作に再利用して節水をする場合、洗濯機の近傍に風呂水を貯留しておく必要があり、前記洗濯機の設置場所が特定されてしまうだけでなく、上記の通り、一般家庭の洗濯物であれば少量であるため、のこり湯等の風呂水を利用できるが、多量の洗濯物を洗濯しなければならない企業では、風呂水程度では対応することができない。
【0007】
更に、風呂水には、雑菌等が含まれている危険もあるので、風呂水をそのまま再利用したのでは、前記雑菌等が洗濯物に付着する危険もある。
【0008】
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするもので、すすぎ工程、脱水工程で生成された比較的綺麗なすすぎ水、除去水等を浄化・除菌処理した後、この浄化水を、予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用可能な洗濯方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、
請求項1に係る洗濯方法は、予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行される洗濯方法において、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程において生成された汚水は、そのまま下水等に排水処理され、2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水及び前記脱水工程において生成された除去水は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用することを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る洗濯方法は、予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行される洗濯方法において、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程において生成された汚水は、排水処理装置を介して下水等に排水処理され、2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水及び前記脱水工程において生成された除去水は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用することを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る洗濯方法は、予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行される洗濯方法において、前記予洗工程及び本洗工程において生成された汚水、並びに最初のすすぎ工程において生成された汚水の略1/3は、そのまま又は排水処理装置を介して下水等に排水処理され、最初のすすぎ工程において生成された汚水の略2/3、及び2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水、並びに前記脱水工程において生成された除去水は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用することを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る洗濯方法は、請求項1〜3の何れかにおいて、貯水・処理槽に貯水された汚水、すすぎ水及び除去水は、塩素系滅菌剤として浄化・除菌処理されることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る洗濯方法は、請求項1〜4の何れかにおいて、本洗工程及び最初のすすぎ工程並びに2回目のすすぎ工程のうち、少なくとも2回目のすすぎ工程には、再利用される浄化水と共に、塩素系滅菌剤を別途供給することを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る洗濯方法は、請求項1〜5の何れかにおいて、貯水・処理槽には、貯留タンクに貯留された雨水を一緒に混入して、汚水、すすぎ水及び除去水と共に浄化・除菌処理されることを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る洗濯方法は、請求項1〜6の何れかにおいて、2回目以降のすすぎ工程には、上水が給水されることを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る洗濯方法は、請求項1〜7の何れかにおいて、本洗工程及び最初のすすぎ工程に給水される浄化水、並びに2回目のすすぎ工程に給水される上水のうち、少なくとも本洗工程に給水される浄化水を加温することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、次のような効果がある。
請求項1に係る洗濯方法によれば、2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水及び脱水工程において生成された除去水を貯水・処理槽に貯水し、これを浄化・除菌処理した後の浄化水を、予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用するようにしているので、一般家庭は勿論、多量の洗濯物を洗濯しなければならない企業であっても、多量の浄化水を再利用できるので、高額な水道代の大幅なコストダウンを図ることができる。
【0018】
また、浄化水は、浄化・除菌処理されて再利用されるので、安全に使用できる。
【0019】
請求項2に係る洗濯方法によれば、2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水及び脱水工程において生成された除去水を、排水処理装置を介して下水等に排水処理するようにしているので、下水処理設備が整備されていない地域での使用であっても、請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0020】
請求項3に係る洗濯方法によれば、予洗工程及び本洗工程において生成された汚水、並びに最初のすすぎ工程において生成された汚水の略1/3は、そのまま又は排水処理装置を介して下水等に排水処理され、最初のすすぎ工程において生成された汚水の略2/3、及び2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水、並びに前記脱水工程において生成された除去水は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用するようにしているので、高額な水道代の大幅なコストダウンを更に図ることができる。
【0021】
請求項4に係る洗濯方法によれば、貯水・処理槽に貯水された汚水、すすぎ水及び除去水は、塩素系滅菌剤によって、浄化・除菌処理された浄化水として再利用されるので、上水に比べて漂白力、殺菌力が高く安全であり、洗濯物の洗浄効果を高めることができる。
【0022】
請求項5に係る洗濯方法によれば、塩素系滅菌剤を別途供給しているので、本洗工程及び最初のすすぎ工程並びに2回目のすすぎ工程のうち、少なくとも2回目のすすぎ工程に使用される塩素系滅菌剤の濃度を高めることができ、洗濯物の汚れに応じた洗浄効果を簡単に調整できる。
【0023】
請求項6に係る洗濯方法によれば、貯水・処理槽に雨水を一緒に混入して、汚水、すすぎ水及び除去水と共に浄化・除菌処理しているので、雨水を浄化水として再利用でき、水道代のコストダウンを更に図ることができる。
【0024】
請求項7に係る洗濯方法によれば、2回目以降のすすぎ工程には、上水が給水されるので、塩素系滅菌剤を、洗濯物から確実に除去できる。
【0025】
請求項8に係る洗濯方法によれば、本洗工程及び最初のすすぎ工程に給水される浄化水、並びに2回目のすすぎ工程に給水される上水のうち、少なくとも本洗工程に給水される浄化水を加温しているので、洗濯物に付着された汚れを効率良く落とすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係る洗濯方法を図面とともに説明する。
【実施例1】
【0027】
図1は、本発明に係る洗濯方法Aの一実施例を示すチャートである。この洗濯方法Aは、予洗工程1、本洗工程2、すすぎ工程3、脱水工程4の順に実行され、予洗工程1及び本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aにおいて生成された汚水は、そのまま下水等に排水処理され、2回目以降のすすぎ工程3b、3c、3dにおいて生成されたすすぎ水及び脱水工程4において生成された除去水は、浄化・除菌処理可能な処理槽を備えた貯水・処理槽5に一旦貯水されると共に、この浄化・除菌された後の浄化水を、ポンプ6を介して予洗工程1及び本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aに給水して再利用するようにしている。
【0028】
以下、詳説する。
【0029】
先ず、おむつ等の汚れた洗濯物は、洗濯機(不図示)に入れられ、前記すすぎ水及び除去水が浄化・除菌処理された後の浄化水を給水すると共に、必要ならば、洗剤を加えて、洗濯物表面に付着された汚れを予洗工程1で洗い流し、この予洗工程1で生成された汚水は、下水等に排水する。
【0030】
次に、予洗工程1を終えた洗濯物が入った洗濯機(不図示)には、再度、前記すすぎ水及び除去水が浄化・除菌処理された後の浄化水を給水すると共に、必要量の洗剤を加えて、洗濯物を十分に洗濯する本洗工程2を行い、所定時間経過後、本洗工程2が完了したならば、この本洗工程2で生成された汚水も、下水等に排水する。
【0031】
そして、本洗工程2を終えた洗濯物が入った洗濯機(不図示)には、再度、前記すすぎ水及び除去水が浄化・除菌処理された後の浄化水を給水すると共に、洗濯物に付着された洗剤等をすすぎ工程3で完全に洗い流すのであるが、本実施例では、すすぎ工程3を4回行う場合を例示している。
【0032】
すなわち、最初のすすぎ工程3aには、前述通り、前記すすぎ水及び除去水が浄化・除菌処理された後の浄化水を給水すると共に、所定時間経過後、最初のすすぎ工程3aが完了したならば、この最初のすすぎ工程3aで生成された汚水も、下水等に排水する。
【0033】
この最初のすすぎ工程3aを終えたならば、洗濯物の汚れや洗剤等は殆ど落ちた状態となっている。
【0034】
そのため、2回目以降のすすぎ工程3b、3c、3dでは、洗濯物の仕上げ処理として、水道水等の上水を新たに給水して、洗濯物の汚れや洗剤等を完全に除去するのである。
【0035】
また、これら2回目以降のすすぎ工程3b、3c、3dでは、最初のすすぎ工程3aのように洗剤が付着されていないので、給水する上水の量は、最初のすすぎ工程3aの浄化水よりも少ない量を給水しても構わない。
【0036】
そして、これら2回目以降のすすぎ工程3b、3c、3dにおいて生成されたすすぎ水は、下水等に排水せずに、貯水・処理槽5に貯水する。
【0037】
最後に、すすぎ工程3を終えた洗濯物が入った洗濯機(不図示)は、洗濯物の脱水工程4を行い、所定時間経過後、洗濯物を取り出して、乾燥処理(不図示)するのである。
【0038】
なお、この脱水工程4において生成された除去水も、前記同様、下水等に排水せずに、貯水・処理槽5に貯水するのである。
【0039】
一方、貯水・処理槽5に貯水されたすすぎ水及び除去水は、浄化・除菌処理するのであるが、本実施例では、塩素系滅菌剤で浄化・除菌処理するようにしている。
【0040】
ここで、塩素系滅菌剤とは、電気分解された次亜塩素酸塩、例えば、電気分解された次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム等、並びに電気分解されていない二酸化塩素等を意味し、ここでは、次亜塩素酸カルシウムを貯水・処理槽5に貯水されたすすぎ水及び除去水に投与して電気分解したうえで、浄化・除菌処理するようにしている。
【0041】
また、上記次亜塩素酸塩並びに二酸化塩素等の塩素系滅菌剤は、何れも水溶性であり、漂白剤、殺菌剤として好ましいことが知られている。
【0042】
なお、塩素系滅菌剤には、微生物による浄化、オゾン泡沫分離、アルミ電解処理、活性炭濾過等の浄化・除菌処理を併用することも可能である。
【0043】
このようにして、貯水・処理槽5に貯水されたすすぎ水及び除去水は、塩素系滅菌剤で浄化・除菌処理されて浄化水に生成され、前述の通り、予洗工程1及び本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aに給水しているので、多量の浄化水を再利用することができ、高額な水道代の大幅なコストダウンを図ることができると共に、上水に比べて漂白力、殺菌力が高く安全であり、洗濯物の洗浄効果を高めることができる。
【0044】
また、2回目以降のすすぎ工程には、上水が給水されるので、塩素系滅菌剤に含有される次亜塩素酸塩、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸ナトリウム等、並びに二酸化塩素等の除菌剤を、洗濯物から確実に除去できる。
【0045】
更に、本実施例では、本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aには、再利用される浄化水と共に、塩素系滅菌剤7を給水ポンプ8を通じて別途給水するようにしている。
【0046】
このようにすれば、塩素系滅菌剤7を別途給水できるので、本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aに使用される塩素系滅菌剤の濃度を高めることができ、洗濯物の汚れに応じた洗浄効果を簡単に調整できる。
【0047】
また、本実施例では、本洗工程2及び最初のすすぎ工程3aに給水される浄化水、並びに2回目のすすぎ工程に給水される上水のうち、少なくとも本洗工程に給水される浄化水を加温することも可能にしている。
【0048】
ここでの加温手段としては、本洗工程2、最初のすすぎ工程3a及び2回目のすすぎ工程3bのときに給水された前記浄化水及び上水に、高温のスチーム9を噴出させて加温するようにしている。
【0049】
そのため、適度に加温された浄化水及び上水によって、洗濯物を洗濯できるので、洗濯物に付着された油分等の汚れを簡単に落とすことができる。
【実施例2】
【0050】
図2は、本発明に係る洗濯方法Aの他の実施例を示すチャートである。なお、図1と同一の部位には、同一の番号を付し、重複する説明は省略し、以下では、本実施例の特徴についてのみ説明する。
【0051】
この洗濯方法Aでは、貯水・処理槽5には、貯留タンク10に貯留された雨水を一緒に混入して、浄化水と共に浄化・除菌処理されるようにしている点に特徴がある。
【0052】
具体的には、貯水・処理槽5とは別の場所に、雨水を貯水可能な貯留タンク10を設置しておき、この貯留タンク10と貯水・処理槽5とをバルブ10aを設けた配水管等で連結し、このバルブ10aを開放すれば、貯留タンク10に貯留された雨水を必要量だけ貯水・処理槽5に混入できるようにしている。
【0053】
そして、貯水・処理槽5に貯留されたすすぎ水、除去水及び雨水は、上記同様、塩素系滅菌剤によって、浄化・除菌処理されたうえで浄化水に生成され、予洗工程1及び本洗工程2並びに最初のすすぎ工程3aに給水するのである。
【0054】
このように、本実施例の洗濯方法Aによれば、貯水・処理槽5に雨水を一緒に混入して、すすぎ水及び除去水と共に浄化・除菌処理されるので、雨水を浄化水として再利用でき、水道代のコストダウンを更に図ることができるのである。
【実施例3】
【0055】
図3は、本発明に係る洗濯方法Aの更に他の実施例を示すチャートである。なお、図1、2と同一の部位には、同一の番号を付し、重複する説明は省略し、以下では、本実施例の特徴についてのみ説明する。
【0056】
この洗濯方法Aでは、予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程において生成された一部の汚水は、排水処理装置Sを介して下水等に排水処理される点、具体的には、最初のすすぎ工程において生成された汚水の略1/3は、排水処理装置Sを介して下水等に排水処理され、前記汚水の略2/3は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理される点に特徴がある。
【0057】
すなわち、おむつ等の汚れた洗濯物は、洗濯機(不図示)に入れられ、前記すすぎ水及び除去水が給水されると共に、必要ならば、洗剤を加えて、洗濯物表面に付着された汚れを予洗工程1で洗い流し、この予洗工程1で生成された汚水は、排水処理装置Sを介して下水等に排水する。
【0058】
この排水処理装置Sは、既存の装置を利用することができるが、少なくとも、下水等に排水しても、前記汚水を無害な状態に処理可能であれば良い。
【0059】
また、同様に、本洗工程2で生成された汚水も、排水処理装置Sを介して下水等に排水する。
【0060】
このような排水処理装置Sを介して汚水を下水等に排水するようにしているので、下水処理設備が整備されていない地域での使用であっても、上記同様、多量の浄化水を再利用できるうえ、その排水も安全且つ確実に処理できる。
【0061】
また、この洗濯方法Aでは、最初のすすぎ工程において生成された汚水の略1/3は、排水処理装置Sを介して下水等に排水処理され、前記汚水の略2/3は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理されるようにしている。
【0062】
この汚水を分配するには、バルブを用いて分配したり、又は、最初のすすぎ工程から別ルートの配管を配設しても構わない。
【0063】
なお、下水処理設備が整備されている地域では、上記排水処理装置Sを介さずに、そのまま下水等に排水しても良い。
【0064】
このように、本実施例では、最初のすすぎ工程において生成された汚水を全て排水せずに、前記汚水の略1/3だけを排水処理装置Sを介して下水等に排水し、前記汚水の略2/3は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理されるようにしている。
【0065】
そのため、最初のすすぎ工程において生成された汚水の略2/3は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理されて再利用されるので、高額な水道代の大幅なコストダウンを更に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明に係る洗濯方法Aの一実施例を示すチャートである。
【図2】本発明に係る洗濯方法Aの他の実施例を示すチャートである。
【図3】本発明に係る洗濯方法Aの更に他の実施例を示すチャートである。
【符号の説明】
【0067】
A 洗濯方法
1 予洗工程
2 本洗工程
3 すすぎ工程
3a 最初のすすぎ工程
3b〜3d 2回目以降のすすぎ工程
4 脱水工程
5 貯水・処理槽
7 塩素系滅菌剤
9 スチーム
10 貯留タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行される洗濯方法において、
前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程において生成された汚水は、そのまま下水等に排水処理され、
2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水及び前記脱水工程において生成された除去水は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用することを特徴とする洗濯方法。
【請求項2】
予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行される洗濯方法において、
前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程において生成された汚水は、排水処理装置を介して下水等に排水処理され、
2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水及び前記脱水工程において生成された除去水は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用することを特徴とする洗濯方法。
【請求項3】
予洗工程、本洗工程、すすぎ工程、脱水工程の順に実行される洗濯方法において、
前記予洗工程及び本洗工程において生成された汚水、並びに最初のすすぎ工程において生成された汚水の略1/3は、そのまま又は排水処理装置を介して下水等に排水処理され、
最初のすすぎ工程において生成された汚水の略2/3、及び2回目以降のすすぎ工程において生成されたすすぎ水、並びに前記脱水工程において生成された除去水は、貯水・処理槽に貯水されると共に浄化・除菌処理され、この浄化・除菌された後の浄化水を、前記予洗工程及び本洗工程並びに最初のすすぎ工程に給水して再利用することを特徴とする洗濯方法。
【請求項4】
請求項1〜3の何れかにおいて、
貯水・処理槽に貯水された汚水、すすぎ水及び除去水は、塩素系滅菌剤によって浄化・除菌処理されることを特徴とする洗濯方法。
【請求項5】
請求項1〜4の何れかにおいて、
本洗工程及び最初のすすぎ工程並びに2回目のすすぎ工程のうち、少なくとも2回目のすすぎ工程には、再利用される浄化水と共に塩素系滅菌剤を別途供給することを特徴とする洗濯方法。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかにおいて、
貯水・処理槽には、貯留タンクに貯留された雨水を一緒に混入して、汚水、すすぎ水及び除去水と共に浄化・除菌処理されることを特徴とする洗濯方法。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかにおいて、
2回目以降のすすぎ工程には、上水が給水されることを特徴とする洗濯方法。
【請求項8】
請求項1〜7の何れかにおいて、
本洗工程及び最初のすすぎ工程に給水される浄化水、並びに2回目のすすぎ工程に給水される上水のうち、少なくとも本洗工程に給水される浄化水を加温することを特徴とする洗濯方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−152077(P2007−152077A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−130391(P2006−130391)
【出願日】平成18年5月9日(2006.5.9)
【出願人】(593178409)株式会社オーティス (224)
【出願人】(505311478)ラクーパシステム株式会社 (4)
【Fターム(参考)】