説明

活性エネルギー線硬化型組成物

【課題】簡便な方法で効果的に保存安定性を向上させることができ、着色等の問題がない活性エネルギー線硬化型組成物の提供。
【解決手段】エチレン性不飽和基を有する化合物(A)を含む組成物であって、組成物中の過酸化物含有量が酸素換算で2ppm未満である活性エネルギー線硬化型組成物。(A)成分としては、N−ビニルピロリドン(A-1)が好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性エネルギー線硬化型組成物に関するものであり、本発明の組成物はインキ、塗料等のコーティング剤、接着剤、バインダー及び成形品等の種々の用途に使用可能であり、これら技術分野で賞用されるものである。
【背景技術】
【0002】
活性エネルギー線硬化型組成物は、硬化性に優れ、さらに溶剤を使用しないため環境に対する負荷が少ない等の理由により、種々の分野で使用されている。
【0003】
活性エネルギー線硬化型組成物においては、高粘度(メタ)アクリレートの反応性希釈剤として、速硬化性で、基材への密着性に優れるという理由で、N−ビニルピロリドン(以下、NVPという)を配合することが多い(例えば、特許文献1及び2等)。
しかしながら、NVPを含む組成物(以下、NVP系組成物という)は、保存安定性に乏しいことが多い。即ち、NVP系組成物を長時間保存しておくと、経時的に粘度が上昇してしまうという問題を有するものであった。
【0004】
【特許文献1】特公平1−53312号公報(第6欄6〜11行目)
【0005】
【特許文献2】特許第2525647号公報(特許請求の範囲)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
NVP系組成物の保存安定性を解決するために、活性エネルギー線硬化型組成物に従来より配合されているハイドロキノンやハイドロキノンモノメチルエーテル等の重合禁止剤を配合して保存安定性を改善させていたが、組成物が着色してしまうという問題を有するものであった(特許文献3及び4等)。
【0007】
本発明らは、簡便な方法で効果的に保存安定性を向上させることができ、着色等の問題がない活性エネルギー線硬化型組成物を見出すべく、鋭意検討を行ったのである。
【0008】
【特許文献3】特開10−017787号公報(段落番号0032)
【0009】
【特許文献3】特開09−272707号公報(段落番号0011)
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、種々の検討の結果、上記の課題を解決するためには、組成物中の過酸化物量を管理するという簡便な方法により、得られる組成物の保存安定性を改善できることを見出し、本発明を完成した。
以下、本発明を詳細に説明する。尚、本明細書中において、(メタ)アクリレートとはアクリレート及び/又はメタクリレートを意味する。
【0011】
1.活性エネルギー線硬化型組成物
本発明は、エチレン性不飽和基を有する化合物(A)〔以下、単に(A)成分という〕を含む組成物であって、組成物中の過酸化物含有量が酸素換算で2ppm未満である活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
以下、(A)成分について説明する。
【0012】
1-1.(A)成分
本発明で使用する(A)成分としては、エチレン性不飽和基を有する化合物であれば種々の化合物が使用可能である。
(A)成分としては、例えば(メタ)アクリレート、ビニルエーテル及びN−ビニルピロリドン等のビニル基を有する化合物及び(メタ)アリル化合物等が挙げられる。
以下、(メタ)アクリレート及びビニルエーテルを説明する。
【0013】
1-1-1.(メタ)アクリレート
(メタ)アクリレートとしては、1個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下モノ(メタ)アクリレートという〕及び2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物〔以下ポリ(メタ)アクリレートという〕等が挙げられる。
【0014】
モノ(メタ)アクリレートとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート及びブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;フェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート及びノニルフェノールエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート等の芳香族モノ(メタ)アクリレート;イソボルニルアクリレート等の脂環式モノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら以外にも、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カルビトール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルモルホリン、マレイミド(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0015】
ポリ(メタ)アクリレートとしては、例えば、ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート及びビスフェノールZアルキレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート等の方向族ジ(メタ)アクリレート;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート及びポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート、並びにペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸アルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンアルキレンオキサイド変性トリ(メタ)アクリレート等の3個の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これら以外にも、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ(トリメチロールプロパン)テトラ(メタ)アクリレート等の4個以上の(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリレートも使用可能である。
尚、上記において、アルキレンオキサイド付加物としては、エチレンオキサイド付加物及びプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。
【0016】
又、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレート等のオリゴマーも使用することができる。
【0017】
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリオールと有機ポリイソシアネート反応物に対して、さらにヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートを反応させた反応物等が挙げられる。
ここで、ポリオールとしては、低分子量ポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール等がある。
低分子量ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノール及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、これら低分子量ポリオール又は/及びポリエーテルポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分との反応物が挙げられる。
有機ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート及びイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
ヒドロキシル基含有(メタ)アクリレートとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート及び2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0018】
ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマーとしては、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸との脱水縮合物が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール及びトリメチロールプロパン等の低分子量ポリオール、並びにこれらのアルキレンオキシド付加物等のポリオールと、アジピン酸、コハク酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸及びテレフタル酸等の二塩基酸又はその無水物等の酸成分とからの反応物等が挙げられる。
【0019】
エポキシアクリレートは、エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を付加反応させたもので、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート、フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ樹脂の(メタ)アクリレート及びポリエーテルのジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付物等が挙げられる。
【0020】
1-1-2.ビニルエーテル
ビニルエーテルとしては、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、2−(2’−ビニロキシエトキシ)エチルアクリレート及び2−(2’−ビニロキシエトキシ)エチルメタクリレート等が挙げられる。
【0021】
1-1-3.好ましい(A)成分
(A)成分としては、前記した中でも(メタ)アクリレート及びビニル基を有する化合物が好ましい。
特に本発明の(A)成分としては、N−ビニルピロリドン〔以下(A-1)という〕が好ましい。
この場合の(A)成分としては、(A-1)成分とこれ以外のエチレン性不飽和基を有する化合物〔以下(A-2)という〕を組み合わせたものが好ましい。
【0022】
(A-2)成分としては、(A-1)成分以外の化合物であれば前記した化合物から任意に選択すれば良いが、好ましくは(メタ)アクリレートであり、より好ましくは高粘度(メタ)アクリレートである。
高粘度(メタ)アクリレートとしては、25℃における粘度が1万mPa・s以上の(メタ)アクリレートが好ましい。
当該高粘度(メタ)アクリレートとしては、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート及びエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0023】
(A-1)成分と(A-2)成分の割合は、目的及び用途に応じて適宜設定すれば良いが、好ましくは(A-1)成分と(A-2)成分の合計量を基準として、(A-1)成分1〜50質量%及び(A-2)成分50〜99質量%が好ましく、より好ましくは(A-1)成分5〜40質量%及び(A-2)成分60〜95質量%である。
【0024】
1-2.その他の成分
本発明の組成物を紫外線により硬化させる場合には、必要に応じて光重合開始剤を配合することもできる。
光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル及びベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとそのアルキルエーテル;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン及び2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン等のアセトフェノン;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリ−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノン等のアントラキノン;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン及び2,4−ジイソピルチオキサントン等のチオキサントン;アセトフェノンジメチルケタール及びベンジルジメチルケタール等のケタール;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等のモノアシルホスフィンオキシドあるいはビスアシルホスフィンオキシド;ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;並びにキサントン類等が挙げられる。
これらの光重合開始剤は単独で使用することも、安息香酸系、アミン系等の光重合開始促進剤と組み合わせて使用することもできる。
光重合開始剤の好ましい配合割合は、組成物100質量部に対して0.1質量部以上10質量部以下で、より好ましくは0.5質量部以上5質量部以下である。
【0025】
前記以外にも、用途や必要に応じて、種々の成分を配合することができる。
例えば、硫酸バリウム、酸化珪素、タルク、クレー及び炭酸カルシウム等の充填剤、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、酸化チタン及びカーボンブラック等の着色用顔料、密着性付与剤及びレベリング剤等の各種添加剤、並びにハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、フェノチアジンン及びN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等の重合禁止剤等を挙げることができる。
【0026】
1-3.組成物
本発明の組成物は、この中の過酸化物含有量が酸素換算で2ppm未満のものである。この量が2ppmを超えると、経時的に粘度上昇してしまい、保存安定性が低下してしまう。
本発明における過酸化物含有量は、ヨウ化カリウムを用い、遊離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで滴定する方法で測定することができる。
【0027】
組成物の過酸化物含有量を2ppm未満にする方法としては、原料の(A)成分が過酸化物含有量2ppm未満のものを使用する方法が挙げられる。又、組成物製造後は、過酸化物含有量が上昇しない様に、窒素シールする等の方法が挙げられる。
【0028】
さらに、組成物の酸価としては、経時的な粘度上昇を抑制できるという理由で、酸価が0.2mgKOH/g未満であること好ましい。この様な酸価とする方法としては、(A)成分として、酸基を有しない化合物を使用したり、最終製品として未反応(メタ)アクリル酸や酸触媒量が低減された化合物を使用すれば良い。
【0029】
2.製造方法
本発明の組成物は、複数種の(A)成分と必要に応じてその他の成分を、常法に従い攪拌・混合することにより製造することができる。
(A)成分又は/及びその他の成分が溶解性に乏しい場合は、必要に応じて各成分の配合中又は配合後に加熱することもできる。
【0030】
組成物が(A-1)成分を含む場合、粘度上昇を抑制できるという理由で、(A-1)成分配合後は組成物を60℃以上加熱しない方法が好ましい。
【0031】
3.用途及び使用方法
本発明の組成物は、種々の用途に使用することが可能であり、インキ、塗料等のコーティング剤、接着剤、バインダー及び成形品等を挙げることができる。これらの中でも、インキ、コーティング剤及び接着剤に好ましい使用することができる。
【0032】
本発明の組成物の使用方法としては、例えばインキ、コーティング剤、接着剤及びバインダー等の用途の場合には、適用される基材に対して、通常の塗装方法により塗布した後、紫外線及び電子線等の活性エネルギー線を照射することにより硬化させる方法等、又成形材料等の用途の場合には、所定の型枠に組成物を注入し、これに活性エネルギー線を照射することにより硬化させる方法等の一般的な方法が採用できる。
活性エネルギー線の照射方法も、従来活性エネルギー線硬化型組成物の硬化方法として知られている一般的な方法を採用すれば良い。
【発明の効果】
【0033】
本発明の活性エネルギー線硬化型組成物によれば、簡便な方法で効果的に保存安定性を向上させることができ、さらに着色等の問題がないものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明は、(A)成分を含む組成物であって、組成物中の過酸化物含有量が酸素換算で2ppm未満である活性エネルギー線硬化型組成物に関する。
組成物の酸価としては、0.2mgKOH/g未満のものが好ましい。
本発明の組成物としては、(A)成分がN−ビニルピロリドン(A-1)を含むものが好ましい。
さらに、(A-1)成分を含む組成物の製造方法としては、(A-1)成分配合後は組成物を60℃以上加熱しない方法が好ましい。
【実施例】
【0035】
以下に、実施例及び比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。尚、以下において「部」とは質量部を意味する。
【0036】
○実施例1
表1に示す化合物のうち、N−ビニルピロリドン(以下、NVPという)及びチバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア651(ベンジルジメチルケタール。以下、IC−651という)以外の化合物を80℃で2時間攪拌し溶解させた。
当該混合物を50℃に冷却した後、NVPを加えて溶解させ、最後にIC−651を添加・溶解させた。
得られた組成物は、APHA 40の透明淡黄色液であった。又、組成物の過酸化物含有量を、ヨウ化カリウムを用い、遊離したヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで滴定する方法により測定した結果、0.2ppm以下であった。
当該組成物は、90℃3時間加熱しても、液状を維持した。
【0037】
【表1】

【0038】
・NVP:N−ビニルピロリドン
・M−1600:ウレタンアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−1600。過酸化物量=0.8ppm
・M−1600−2:M−1600に空気をバブリングしながら、80℃で48時間加熱したもの。過酸化物量=12.4ppm
・M−313:イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性物のジアクリレートと同トリアクリレートの混合物、東亞合成(株)製アロニックスM−313
・M−6100:ポリエステルアクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−6100
・M−210:ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル変性アクリレート、東亞合成(株)製アロニックスM−210
・IC−651:ベンジルジメチルケタール、チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア651
【0039】
○比較例1
表1に示す化合物を使用した以外は、実施例1と同様の方法により組成物を製造した。
得られた組成物は、APHA 40の透明淡黄色液であった。
当該組成物は、90℃で加熱したところ、1時間でゲル化した。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の組成物は、インキ、塗料等のコーティング剤、接着剤、バインダー及び成形品等の種々の用途に使用可能である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
エチレン性不飽和基を有する化合物(A)を含む組成物であって、組成物中の過酸化物含有量が酸素換算で2ppm未満である活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項2】
酸価が0.2mgKOH/g未満である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項3】
前記(A)成分がN−ビニルピロリドン(A-1)を含むものである請求項1又は請求項2記載の活性エネルギー線硬化型組成物。
【請求項4】
N−ビニルピロリドン(A-1)を含む組成物であって、組成物中の過酸化物含有量が酸素換算で2ppm未満である活性エネルギー線硬化型組成物の製造方法であって、(A-1)成分配合後は組成物を60℃以上加熱しない活性エネルギー線硬化型組成物の製造方法。



【公開番号】特開2008−56832(P2008−56832A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−237006(P2006−237006)
【出願日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【出願人】(000003034)東亞合成株式会社 (548)
【Fターム(参考)】