説明

活性化プレートを用いる集積回路の無電解及び浸漬メッキ

本発明は、集積回路のメッキ方法を提供する。活性化プレートが、少なくとも一つの集積回路に隣接して配置される。集積回路は、接着パッド金属からなる複数の接着パッドを備え、また、活性化プレートも前記接着パッド金属からなる。無電解ニッケル層は、接着パッド及び活性化プレート上にメッキされ、金層は、接着パッド及び活性化プレート上の無電解ニッケル層を覆うようにメッキされる。活性化プレートを用いてメッキされた接着パッドを有する集積回路、ならびに集積回路をメッキするシステムについても開示されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造プロセスに関し、より詳しくは、無電解及び浸漬メッキを用いて集積回路上に金属接着パッドをメッキする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロニクス産業では、基板に金属コーティングを施す方法として無電解メッキ及び浸漬メッキが広く利用されている。それらの方法は非常に広範囲に亘って使用されており、例えば、プリント配線基板や集積パッケージのインターポーザー等、また、銅表面パッドをニッケル−金等で仕上げてハンダ付けやワイヤボンディングを可能にするときに用いられる。集積回路の配線金属が許容されないパッケージ化のため、無電解及び浸漬メッキが、接着パッドの特性を向上させるため使用されてきた。
【0003】
例えば、アルミニウムはハンダ付けできない。しかしながら、アルミニウム接着パッド上の無電解ニッケルと浸漬金アンダーバンプ金属(UBM)とにより、フリップチップアセンブリにハンダ性が提供される。アルミニウムは、好適にワイヤボンドされるが、集積回路上のアルミニウム接着パッドは、通常の環境試験条件下で容易に腐食されてしまう。金ワイヤ及びアルミニウムパッド間の接合部が劣化して機能しなくなると、この腐食により、性能低下及び製品不良を生じさせてしまう虞がある。
【0004】
従来のアルミニウム接着パッドを有するフリップチップアセンブリのための一般的な無電解ニッケル−金(Ni−Au)バンプ処理は、接着パッド表面からの絶縁酸化アルミニウム層の除去と、下地金属に対する良好な電気的接続とを必要とする。ニッケル−金処理では、酸化物除去及び表面活性化が、亜鉛酸塩溶液等の亜鉛置換メッキによって通常行われる。その後、マスクを用いずに、湿式化学的なニッケルの選択的無電解メッキによりバンプが形成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
半導体デバイスのアルミニウム電極やハンダバンプ上にメッキニッケル層及びメッキ金層を形成する方法が、「半導体デバイスの電極パッドの製造方法及びハンダバンプの製造方法」という表題で、2000年2月22日、タカセらに付与された米国特許第6028011号に開示されている。置換反応での無電解金メッキによって、ニッケル−リンやパラジウムの層上に金が施される。タカセらは、連続パラジウム層のメッキについて示唆しておらず、むしろ、パラジウムとの反応に結実することを示唆している。その方法により、不動態化膜及びアルミニウム電極の腐食が回避される。一部の製造者により、被包化せずに優れた耐食性を得るため、集積回路上に無電解ニッケル及び浸漬金−メッキアルミニウムのパッドを導入する試みが行われている。その応用として、フリップチップアセンブリのためのアンダーバンプ金属、及び銅パッドをワイヤボンド可能にする仕上等が挙げられる。しかしながら、金及びニッケル−リンに対するこれらの方法では、複数の層を用いる他の方法と同様に、不動態化層上にマッシュルームと呼ばれる突起状電極が形成されたり、その結果生じる微細ピッチアレイにおけるパッド間隔の縮小等の危険性を含む。そのような方法の問題として、更に、コブや異物のない均一な接着表面の形成等がある。
【0006】
近年、より低い抵抗値が高周波及び無線周波(RF)回路に好適であるという理由から、一部のシリコン集積回路では、アルミニウムに代えて銅が使用され始めている。ところが、銅は、腐食され易く、ハンダやワイヤボンディングを容易に行うことができない。銅接着パッドのための無電解コーティングが、これらの問題を解決する手助けとなるべく開発されている。銅接着パッドを有するウェハの製法が、「銅表面を有する半導体基板の製法及びその構造体」という表題で、2002年3月26日、モーラらに付与された米国特許第6362089号に開示されている。ハンダ付け又はワイヤボンディング可能な金属で銅接着パッドをコーティングするこの方法によって、約90℃以下の温度でウェハの製造が可能になる。空隙のない金属コーティングは、二重活性化処理、即ち、銅接着パッドをパラジウム浴に入れた後でニッケル−ホウ素浴に入れるという方法により得られる。二重活性化法後、銅接着パッドは、ニッケル−リン又はパラジウムの層によりコーティングされる。銅の空隙をなくすことで、高密度集積回路のため薄い銅配線の利用が可能になり、銅及びニッケルの界面における接着剪断強度及び接着引張強度を増大させることができる。モーラの発明では、低濃度の鉛を含む無電解ニッケル浴が用いられる。
【0007】
従来のようにパッケージ化された金属接着パッドを保護するため提案された別の解決法は、密封されていないチップオンボードアセンブリにおいてその接着されたダイがシリコン化合物により被包化されたものであり、例えば、高湿度等、標準的な環境条件からパッドを隔離する際の手助けとなる。しかしながら、シリコンを施したり、硬化したりすることは時間を費やす工程である。シリコンは、空気と比べて高い誘電率及び損失正接を有しており、高周波及びRF性能の低下を引き起こす虞がある。また、再加工や再補修を行わず、シリコン化合物を完全に除去することは困難である。
【0008】
RF回路及びアセンブリに耐食性接着パッドを提供する部分的な解決法として、アセンブリ内のあらゆるダイをアルミニウムパッドにより選択的に被包する間に、金接着パッドと共に製造されるダイ上にてシリコンの被包化を予め行うという方法がある。金−金接合は、例えば、85℃及び相対湿度85%の湿度試験等、環境ストレスに関する耐性について堅牢であることは、当業者にとって周知である。しかしながら、RF部の多くのダイ、及びアセンブリのデジタル部の大抵のダイがアルミニウム接着パッドを有し、耐食性のためのシリコン化合物により更に被包する必要があることから、この部分的な解決法は制限されてしまう。
【0009】
そこで、現在も、シリコン等の被包材料を必要とせず、耐食性を有し、かつワイヤボンディング可能な金属接着パッドの製造方法が求められている。被包化を行わないことで、複雑なクリーニング工程が不要となり、再加工や再補修可能な接着パッドを有し、集積回路に対する電気的接続の信頼性が向上し、RF性能を低下させない回路及びアセンブリが得られる。
【0010】
アルミニウムや銅接着パッドの頂部に施される無電解ニッケル及び金等のメッキ金属は、シリコンによる被包化を行うことなく、望ましい接着特性及び耐環境性を有していることが明らかにされた。しかしながら、高品質で再現性のある集積回路の無電解メッキは、多くの問題のために実行することができない。これらの問題のため、集積回路や半導体ウェハ上のパッドには他と異なるメッキが施される。メッキ金属は、各集積回路の全ての接着パッド上で一定の形態を有して均一に施される必要がある。接着パッドの大きさ、位置、金属構成が異なる場合、その均一性及び一定性を得ることは困難であり、また、下層の半導体基板に対して異なる接続性を有し、結果として、パッド間で変動する小さな衝撃電位を生じさせてしまう。
【0011】
他の問題が、例えば、各種パッド金属組成、接着パッドの空隙率、粒界、パッド金属の表面仕上部における変動、及び薄いパッド金属等、メッキ上の問題を生じさせる虞がある。他に生じ得る問題として、十分に不動態化されていない被覆、コブの形成、シリコン基板に設けられるパッドへのメッキ不足、メッキ処理に悪影響を及ぼすガルバニ電池効果、関連する接着パッドへのメッキに対し影響を及ぼすp−n接合で電圧を生じる光電効果、メッキ材料の損失、不十分な被覆、メッキ処理の部分的な阻害、及び過剰に強いクリーニングサイクル等が挙げられる。
【0012】
従って、ウェハ又はダイレベルにおいて、耐食性を有すると共にワイヤボンディング可能な金属により集積回路を均一かつ確実にメッキする方法であって、上記の改良点を有し、上記の欠点及び障害を克服する方法を提供することは有用である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の第一の態様では、集積回路のメッキ方法を提供する。活性化プレートが少なくとも一つの集積回路に隣接して配置され、その集積回路は、接着パッド金属からなる複数の接着パッドを有している。また、活性化プレートも接着パッド金属からなる。接着パッド及び活性化プレート上には無電解ニッケル層がメッキされる。接着パッド及び活性化プレート上に施された無電解ニッケル層を覆うように金の層がメッキされる。
【0014】
本発明の別の態様では、集積回路をメッキするシステムを提供する。このシステムは、少なくとも一つの集積回路に隣接して活性化プレートを配置する手段を備え、集積回路は、接着パッド金属からなる複数の接着パッドを有している。また、活性化プレートも接着パッド金属からなる。そのシステムは、接着パッド及び活性化プレート上に無電解ニッケル層をメッキする手段、及び接着パッド及び活性化プレート上に施された無電解ニッケル層を覆うように金の層をメッキする手段を備える。
【0015】
本発明の別の態様では、接着パッド金属からなる複数の接着パッドと、接着パッド上に設けられる無電解ニッケルメッキ層と、無電解ニッケル層上に設けられる金メッキ層とを備える集積回路を提供する。無電解ニッケル層を接着パッド上にメッキする場合、及び、金の層をニッケル−メッキ接着パッド上にメッキする場合、接着パッド金属からなる活性化プレートが集積回路に隣接して配置される。
【0016】
本発明は、添付した各種実施形態の図面及び下記の詳細な説明によって説明される。その図面は、本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、説明及び理解のためのものと理解すべきである。その詳細な説明及び図面は、添付される特許請求の範囲及びその均等物により定義される本発明の技術的範囲を限定するものではなく、単に本発明を説明するものにすぎない。本発明の前述の態様及び他の付随する利点は、添付の図面と組み合わせて下記の詳細な説明により容易に理解される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の各種実施形態が添付された図面に示されている。
図1は、100において、本発明の一実施形態に係る集積回路上のメッキ接着パッドを示す部分断面図である。集積回路110の表面には、通常、複数の接着パッド120が設けられている。接着パッドにより、外部電源装置、アース線、入力信号、出力信号、データ線、アドレス線、他の集積回路及び外部電子部品等との電気的な接続が提供される。集積回路110は、複数の接着パッド120を備えている。複数の接着パッド120を備える集積回路110は、例えば、ダイシングされていない半導体ウェハや各半導体ダイ上に設けられている。
【0018】
接着パッド120は、シリコン基板等の半導体基板122から1以上の絶縁層124によって絶縁されている。絶縁層124は、例えば、二酸化ケイ素又は窒化ケイ素の層であってもよい。通常、不動態化層126は、集積回路110の表面の大部分を被覆しており、傷、摩耗、湿気、水分、及び集積回路110と接触する虞のある他の化学物質から集積回路110を保護する。不動態化層126は、下地の金属トレース、ポリシリコントレース、トランジスタ、コンデンサ、及び集積回路110に含まれる他の電子デバイスを保護する。不動態化層126は、例えば、プラズマCVD(PECVD)により作製される窒化ケイ素の層、二酸化ケイ素の成膜層、又はそれらの組合せからなる。通常、不動態化層126は、接着パッド120を露出させるため、成膜後にパターニングされてエッチングされる。接着パッド120が露出されることで、アルミニウムや金ワイヤ等の外部ワイヤボンドをパッドに接合することができる。別の方法として、ハンダバンプ及びハンダボールと露出された接着パッド120との接合によって、例えば、フリップチップ、バンプ領域アレイ装置、チップスケールパケージ、及びテープ、リードフレーム、セラミックパッケージ、プラスチックパッケージ、及び他のパッケージとの接続部が形成される。不動態化層126は、接着パッド120の縁部を被覆すると共に重複部分を有しており、接着パッド120の表面の大部分を露出させるためにパターニングされてエッチングされる。
【0019】
接着パッド120は、アルミニウム、銅、又はそれらの合金等の接着パッド金属からなる。通常、特定の集積回路110上に設けられる全ての接着パッド120は、同種の金属又は金属合金からなる。バリア層等のような別の金属層を、接着パッド120の直ぐ下に設けることもできる。バリア金属としては、例えば、タングステン、チタン、チタンタングステン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル、及び窒化タングステン等の金属、ならびに、接着パッド金属と基板や接着パッド120に接続される下地トレースとの間で生じる金属間の拡散を防止する同類の合金等がある。
【0020】
接着パッド120を備える集積回路110は、接着パッド120の頂部に別の金属メッキ層を有している。その別の金属層により、例えば、露出した銅又はアルミニウムパッドよりも高いワイヤボンディング性、ハンダ性、耐食性及び信頼性が提供される。例えば、接着パッド120は、接着パッド上に施される無電解ニッケル層130、及び無電解ニッケル130層上に施される金層132を備えている。
【0021】
一実施形態において、接着パッド120を有する集積回路110は、無電解ニッケル層130及び浸漬金層132によりメッキされたアルミニウム接着パッド120を備えている。
【0022】
アルミニウムは、銅やケイ素等の別の材料を含むことができる。例えば、アルミニウム接着パッド120は、0.5ミクロン(マイクロメートル)〜1.0ミクロンの厚さを有してもよく、無電解ニッケル層130は、0.5ミクロン〜5.0ミクロンの厚さを有してもよく、浸漬金層132は、0.05ミクロン〜0.25ミクロンの厚さを有してもよい。それに代えて、接着パッド120は、無電解ニッケル層130及び無電解金層132によりメッキされてもよい。金層132は、0.1ミクロン〜1.5ミクロン又はそれ以上の厚さに、例えば、無電解決法や自己触媒法を用いてメッキされてもよい。
【0023】
別の実施形態では、無電解パラジウム層134は、無電解ニッケル層130上にメッキされており、無電解ニッケル層130及び金層132間に設けられている。無電解パラジウム層134は、例えば、0.2ミクロン〜1.0ミクロンの厚さにメッキされてもよい。
【0024】
別の実施形態では、亜鉛層136が、アルミニウム接着パッド120及び無電解ニッケル層130間に設けられている。通常、亜鉛層136は、適切な酸に浸漬され、二重亜鉛化と称される方法により再度亜鉛化された後に、例えば、予め混合された金属亜鉛酸塩を用いてアルミニウム上に電解メッキを施す前に非常に薄く形成される。亜鉛層は、ニッケルメッキの開始と同時に置換される。
【0025】
無電解ニッケル−浸漬金構造のアルミニウム接着パッド120は、例えば、フリップチップのためのアンダーバンプ金属(UBM)として用いられる。無電解ニッケル−無電解金は、例えば、プラスチックパッケージ、セラミックパッケージ、又は金属リードフレームに対する金ワイヤボンティングと共に用いられる。無電解ニッケル−無電解パラジウム−浸漬金は、プラスチックパッケージ、セラミックパッケージ、又は金属リードフレームに対する金ワイヤボンディングと共に、或いはアンダーバンプ金属として用いられる。
【0026】
別の実施形態では、接着パッド120を有する集積回路110が、無電解ニッケル層130及び浸漬金層132によりメッキされた銅接着パッド120を備えている。銅は、鉄、亜鉛、又はリン等の別の材料を含有してもよい。例えば、銅接着パッド120は、0.5ミクロン〜1.0ミクロンの厚さを有してもよく、無電解ニッケル層130は、0.5ミクロン〜5.0ミクロンの厚さを有してもよく、浸漬金層132は、0.05ミクロン〜0.25ミクロンの厚さを有してもよい。又は、金層132は、例えば、無電解金を用いて、0.1ミクロン〜1.5ミクロン、又はそれ以上の厚さにメッキされてもよい。銅接着パッドを有する別の実施形態では、無電解パラジウム層134が、無電解ニッケル層130及び金層132間に設けられる無電解ニッケル層130上にメッキされている。無電解パラジウム層134は、例えば、0.2ミクロン〜1.0ミクロンの厚さにメッキされてもよい。別の実施形態では、パラジウムの薄層が、銅接着パッド120及び無電解ニッケル層130間に設けられてもよい。別の例では、ルテニウムが触媒として用いられる。
【0027】
無電解ニッケル−浸漬金構造を有する銅接着パッド120が、例えば、アンダーバンプ金属(UBM)として用いられる。無電解ニッケル−無電解金は、例えば、プラスチックパッケージ、セラミックパッケージ、又は金属リードフレームに対する金ワイヤボンディングと共に用いられる。また、無電解ニッケル−無電解パラジウム−浸漬金は、例えば、プラスチックパッケージ、セラミックパッケージ、アンダーバンプ金属、又は金属リードフレームに対する金ワイヤボンディングと共に用いられる。
【0028】
図2は、200において、本発明の一実施形態に係る集積回路をメッキするためのシステムを示している。集積回路メッキシステム200は、メッキ槽250を備え、同メッキ層250は、メッキ溶液252と、複数の接着パッド220を有する少なくとも1つの集積回路210及び1以上の活性化プレート240が配置されるメッキトレイ258とを含む。接着パッド220は、銅、アルミニウム、又はそれらの合金等の接着パッド金属からなる。
【0029】
通常、メッキ槽250は、例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、石英、又はテフロン等の非メッキ性材料から形成され、メッキ溶液252を加熱及び調節するため、カバー、ヒーター、攪拌機、タイマー、バルブ及びポンプを備える。通常、メッキ槽250には、メッキ溶液252やメッキ槽250の他の内容物を添加、再生、及び排出するための導入口254と排出口256とが設けられている。通常、メッキシステムでは、複数のメッキ槽250が用いられ、メッキ溶液の種類毎に槽が設けられ、それとは別にリンス用の槽が設けられ、また、それとは別にクリーニング用の槽が設けられている。通常、メッキされる部分は、クリーニングされてリンスされる。次に、第1のメッキ浴に入れられて第1の金属がメッキされる。そして、リンス槽でリンスされた後に、第2のメッキ浴に入れられて、第2の金属がメッキされる。槽は、メッキされる物品、活性化プレート240、及びメッキトレイ258を収容するのに適切な大きさを有している。
【0030】
メッキトレイ258は、メッキされる1以上の物品及び関連する活性化プレート240を保持する。メッキトレイ258は、例えば、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル(PVC)、石英、又はテフロン等の1以上の非メッキ性材料から形成される。メッキトレイ258には、例えば、ウェハや、活性化プレート240と共にメッキされる物品を備えるキャリアを収容する一連のスロットを備える。一つの例として、メッキの準備がなされた接着パッド220を有する集積回路210が、半導体ウェハ212上に組み込まれている。半導体ウェハ212は、例えば、複数の集積回路210が形成されるシリコン基板からなる。半導体ウェハ212は、例えば、150mm、200mm、300mmの大きさを有するか、或いは、従来より工業上用いられているあらゆる標準的な大きさを有する。各半導体ウェハ212上の接着パッド220を有する全ての集積回路210は、集積回路メッキシステム200において同時にメッキされる。
【0031】
集積回路システム200を使用する場合、集積回路210を有する半導体ウェハ212について、メッキの準備がなされた1バッチ分のウェハがメッキトレイ258内に配置される。活性化プレート240は、各半導体ウェハ212間に挟み込まれるように、半導体ウェハ212に隣接して配置される。活性化プレート240は、銅、アルミニウム、又は適切な合金等の材料からなる。活性化プレート240は、半導体ウェハと同じ直径及び厚さを有する形状に形成されている。活性化プレート240は、例えば、0.5mm〜3.0mmの厚さを有している。別の例において、活性化プレート240は、銅又はアルミニウムの箔からなり、メッキトレイ258内に配置されるか、或いは受け板と合わせてからメッキトレイ258内に配置される。通常、接着パッド220がアルミニウムである場合、アルミニウム製のプレート又は箔が用いられ、接着パッド220が銅である場合、銅製のプレート又は箔が用いられる。通常、活性化プレート240は、挟持された半導体ウェハ212と共に、1以上のメッキ槽250の端から端まで配置されて、搬送される。通常、活性化プレート240は、集積回路210及び接着パッド220から約0.32cm〜約0.64cm(0.125インチ〜0.250インチ)の距離を隔てて配置される。その距離は、接着パッド220上に均一で再現性のあるメッキ層を提供するために選択される。それに代えて、2つの半導体ウェハ212は、半導体ウェハ212に対する活性化プレート240の比を高めるため、各半導体ウェハ212の表面上の接着パッド220を活性化プレート240に対向させ、かつ隣接させるようにして、活性化プレート240の各面上に配置されてもよい。その構成を繰り返すことにより、メッキトレイ258の全部又は一部に詰め込まれる。
【0032】
第1のメッキ槽250は、例えば、無電解ニッケルメッキを施す前にアルミニウム接着パッド220をクリーニングして、接着パッド220及び活性化プレート240上を亜鉛化したり、又は亜鉛の薄い層をメッキしたりするための亜鉛化液を含む。その方法を繰り返すことにより、亜鉛による被覆を向上させて、ピンホールを減少させたり、また歩留まりの低下を軽減させたりする。第2のメッキ槽250は、接着パッド220及び活性化プレート240上にニッケル層をメッキするための無電解−ニッケルメッキ溶液を含む。第3のメッキ槽250は、接着パッド220及び活性化プレート240上の無電解ニッケル層を覆うように金層をメッキするため、浸漬−金メッキ溶液又は無電解金メッキ溶液を含む。別のメッキ槽250は、例えば、無電解ニッケル層をメッキした後で、かつ金層をメッキする前に、接着パッド220及び活性化プレート240上に無電解パラジウム層をメッキするための無電解−パラジウムメッキ溶液を含む。
【0033】
図3は、300において、本発明の別の実施形態に係る集積回路をメッキするためのシステムを示す。集積回路メッキシステム300はメッキ槽350を備え、同メッキ層350は、メッキ溶液352と、少なくとも1つの集積回路310及び1以上の活性化プレート340が配置されるメッキトレイ358とを備えている。
【0034】
通常、メッキ槽350には、メッキ溶液352やメッキ槽350の他の内容物を添加、再生、及び排出する導入口354と排出口356とが設けられている。メッキトレイ358は、メッキされる1以上の物品及び関連する活性化プレート340を保持する。この実施形態では、接着パッド320を有する集積回路310がキャリア基板312上に配置されている。キャリア基板312は、例えば、ガラス、セラミック、PVC、テフロン、その他の剛性を有し、かつ非メッキ性の材料からなる適切なプレートより形成される。キャリア基板312は、例えば、1以上の金属をメッキするための各ダイを収容可能である。ダイは、種々の大きさ及び形状であってもよい。一つの例として、各ダイは、約0.6cm(22ミル)の厚さ、約1.0cm(394ミル(1/1000インチ))×約1.2cm(472ミル)の寸法を有しており、483個のパッドを備えている。別の例では、ダイは、約0.6cm(22ミル)の厚さ、約2.0cm(787ミル)×約2.2cm(866ミル)での寸法を有し、計220個の接着パッドを備えている。別の実施例では、ダイは、約0.22cm(86ミル)×約0.25cm(98ミル)の寸法を有し、16個のパッドを備えている。別の例では、接着パッド320は正方形を有し、その外形寸法が100ミクロン×100ミクロンに設定されている。また、接着パッド320の縁部を被覆し、パッドとの重複部分を各面上で5ミクロンだけ有する不動態化層を備えている。ダイは、例えば、適切なテープ又は接着剤を用いてキャリア基板312に取着される。別の例では、予め作製されたホルダーが、集積回路310をキャリア基板312に取付けるために用いられる。
【0035】
集積回路メッキシステム300を使用する場合、接着パッド320を有する集積回路310がキャリア基板312上に配置されて、メッキトレイ358内に配置される。活性化プレート340は、各キャリア基板312間に挟みこまれるように、キャリア基板312に隣接して配置される。活性化プレート340は、例えば、銅、アルミニウム、又は適切な合金等の材料から形成される。活性化プレート340は、例えば、キャリア基板312の外形と同等の寸法、及び使用時に十分な剛性を持つ厚さを有するキャリア基板312の形状に形成される。別の例において、活性化プレート340は、銅やアルミニウムの箔からなり、メッキトレイ358内に配置されるか、或いは受け板と合わせてからメッキトレイ358内に配置される。通常、接着パッド320がアルミニウムである場合、アルミニウム製のプレート又は箔が用いられ、接着パッド320が銅である場合、銅製のプレート又は箔が用いられる。通常、活性化プレート340は、例えば、無電解亜鉛、無電解ニッケル、無電解金、浸漬金及び無電解パラジウム等の材料をメッキする際、集積回路310及び活性化プレート340をクリーニング、メッキ、及びリンスするために、挟持された半導体ウェハ312と共に1以上のメッキ槽350の端から端まで配置されて、搬送される。通常、活性化プレート340は、集積回路310及び接着パッド320から約0.32cm〜約0.64cm(0.125インチ〜0.250インチ)の距離を隔てて配置される。それに代えて、2つのキャリア基板312は、キャリア基板312に対する活性化プレート340の比を高めるため、各キャリア基板312の表面上の接着パッド320を活性化プレート340に対向させると共に隣接させるようにして、活性化プレート340の各面上に配置されてもよい。その構成を繰り返すことにより、メッキトレイ358の全部又は一部に詰め込まれる。
【0036】
本発明の別の実施形態では、メッキトレイ358が活性化プレート340と同じ物体からなる。そのような実施形態では、活性化プレート340により、ハンダ可能な物品がメッキ槽350に浸漬された状態で保持される。
【0037】
図4は、400において、本発明の一実施形態に係る集積回路のメッキ方法を示す。集積回路メッキ法400は、接着パッド420を有する集積回路410と、接着パッド420を有する集積回路410に隣接して配置された活性化プレート440と、メッキ溶液460とを備えている。メッキ溶液460は、カチオン462及びアニオン464を含む。一つの例として、メッキ溶液460中には、ニッケル(Ni++)カチオンが存在している。
【0038】
集積回路パッド金属(例えばアルミニウム)のプレートを集積回路410と共にメッキ溶液460に入れることで、集積回路接着パッド420の均一なメッキについてその障害となり得る多くの要因が抑止される。集積回路410は、ウェハの形態か、或いは単一のダイのような形態であってもよい。各種ウェハからのダイがキャリア基板上に組み込まれる。ある場合に、通常、集積回路の接着パッド420が集積回路の表面積の小さい部分を占有するため、活性化プレート440についてメッキされる面積を桁違いに増大させることができる。活性化プレート440が適切なメッキのために必要な電位で同時にメッキされることから、プレートの表面に発生する比較的大きい電荷が溶液を介して集積回路に運ばれて、接着パッド間の小さい電位差を上回ると共にガルバニ効果及び光電効果が事実上生じなくなる。
【0039】
集積回路410は、複数の接着パッド420を備え、接着パッド420の下部に設けられる1以上の絶縁層424により基板422から分離されている。通常、不動態化層426は、接着パッド420の縁部を覆うと共に、その周辺と部分的に重複している。通常、集積回路410上の接着パッド420は、基板422に製造されたトランジスタ、コンデンサ、抵抗器、及び他の電子デバイスに接続されている。その接続は、基板に対して直接形成されるが、接着パッド420及び電子デバイス間の通路となる1以上の金属又は半導体トレースにより形成される。接着パッド420は、p−n接合を介してp型材料又はn型材料に接続され、また、接着パッド420上でパッド間の開回路電位を可変とする他のデバイスにも接続される。開回路電位を変化させることによって、接着パッド420上でメッキ金属層430が形成される際の速度を変更できる。接着パッド420での開回路電位が相対的に低くなると、部分メッキの速度が高くなることがある。集積回路410の接合部及び基板422に光が照射されると、メッキの速度及びその均一性に影響を及ぼす光起電力電位が発生してしまうことがある。例えば、接着パッド相互間の近接性、接着パッド420の大きさ、及び接着パッド420の量等、形状に関する事項によっても不均一なメッキを生じさせてしまうことがある。金属カチオン462の接着パッド420への移動は、金属カチオン462の局所濃度及び濃度勾配により影響を受ける。金属カチオン462の濃度が高く、濃度勾配が高くなると、メッキ速度は高くなる。例えば、メッキ浴の攪拌、溶液中に気泡、及び汚染物等という他の移動現象によっても、部分メッキ速度に影響を及ぼす。このメッキ方法の開始は、接着パッド42の表面の自然酸化物、及びメッキ金属層430の初期層の形成を阻止する局所的な開回路電位によって妨げられてしまうことがある。
【0040】
接着パッド420を有する集積回路410に隣接して活性化プレート440を設けることによって、メッキの不均一性、及びメッキ処理時の障害を伴うこれらの問題の多くが解決される。活性化プレート440をメッキ溶液460に挿入することによって、かなり高濃度な金属カチオン462が生成され、メッキが開始されて、メッキ速度が一定に維持される。金属カチオン462の金属イオン濃度が高くなると、メッキ浴内の局所電位の均一性が高くなり、メッキ速度が均一になり、また定常になる。開回路電位の均一性、及び金属カチオン462の大量供給を確保するため、活性化プレート440は、例えば、銅パッドのための銅、アルミニウムパッドのためのアルミニウム、又はそれらの適切な合金等のように、接着パッド420と実質的に同種の材料からなる。
【0041】
図5は、500において、本発明に係る集積回路をメッキする方法のフローチャートを示す。集積回路のメッキ方法500は、1以上の集積回路上に1以上の金属層をメッキするためのステップを含む。
【0042】
ブロック510に示すように、集積回路上の接着パッドがクリーニングされて、リンスされる。接着パッドは、例えば、銅、アルミニウム、又はそれらの合金等の接着パッド金属からなる。集積回路は、例えば、半導体ウェハやダイシングされた各ダイに設けられて、キャリア基板上に配置されるか、あるいは金属の無電解メッキのための適切なホルダ内に配置される。クリーニングサイクルには、例えば、集積回路表面、及び集積回路上の接着パッドから有機汚染物を除去するための脱脂工程又は溶媒工程を含めてもよい。クリーニングサイクルには、接着パッド上の酸化物を除去するため短いエッチングを繰り返し実施したり、又は酸に浸漬することを含めてもよい。また、例えば、酸素プラズマ等のプラズマ法を用いて、接着パッドをクリーニングしてもよい。リンスは、例えば、脱イオン水槽中で実施してもよい。1以上の活性化プレートが、クリーニング及びリンス時に、集積回路やそのホルダー等と共に含められてもよい。
【0043】
接着パッドのクリーニング前又はクリーニング後に、半導体ウェハ又は単一ダイの裏面が、例えば、フォトレジスト等のスピンオン材料や、噴霧又は刷毛塗り等で容易に塗布されるアクリルエナメル層等の他の適切な保護材料によりコーティングされる。保護材料は、メッキすべきでない非不動態化領域を被覆するために用いられる。他の材料として、アセテート裏材を有する接着膜等を用いてもよい。アクリルエナメルやその他の接着剤が、単一ダイをキャリア基板上に接着するために用いられる。通常、パターニングされたフォトレジストや、他のパターニングされた材料は、接着パッドを有する集積回路の表面に必要とされない。更に、そのメッキ方法により無電解メッキ溶液が用いられるため、接着パッド、ウェハの基板、又は集積回路に対する外部電極の接続は必要とされない。メッキ材料は、接着パッドの露出された金属上において選択的にメッキされる。
【0044】
ブロック520に示すように、活性化プレートが集積回路に隣接して配置される。活性化プレートは、接着パッド金属と実質的に同種の金属を有するように選択される。例えば、接着パッド金属が銅又は銅合金からなる場合、活性化プレートは銅又はその合金より構成される。別の例では、接着パッド金属がアルミニウムやAl−SiやAl−Cu等のアルミニウム合金からなる場合、活性化プレートはアルミニウム又はその合金からなる。通常、活性化プレートは、集積回路から約0.32cm(0.125インチ)〜約0.64cm(0.250インチ)の距離を隔てて配置される。集積回路が1以上の半導体ウェハ上にある場合、活性化プレートは、半導体ウェハ間に挟み込まれるか、或いは、それとは別に、複数のウェハが同一の槽で同時にメッキされるように配向される。集積回路が1以上のキャリア基板上に設けられる場合、活性化プレートがキャリア基板間に挟み込まれるか、或いは、それとは別に、複数のキャリア基板が同一の槽で同時にメッキされるように配向される。例えば、2枚のウェハや基板が各活性化プレートの各面と対向して配置され、そのため、集積回路の数が増加し、必要な活性化プレートの数が減少する。
【0045】
無電解ニッケルメッキの準備工程では、ブロック530に示すように、集積回路上のアルミニウム接着パッドが亜鉛化されて、リンスされる。アルミニウム接着パッドの亜鉛化によって、アルミニウム接着パッドの表面には亜鉛の薄い層が設けられ、結果として、無電解ニッケル等、その上にメッキされる金属のための改良された表面が得られる。亜鉛化工程では、市販の予め混合された亜鉛化溶液の一つを用いてもよい。通常、亜鉛化溶液は、酸化亜鉛及び水酸化ナトリウムを含む。亜鉛化工程は、二重亜鉛化と称される方法で、短い中間エッチング工程とともに繰り返し実施される。活性化プレートは、集積回路と同時に亜鉛化される。
【0046】
ブロック540に示すように、接着パッド及び活性化プレート上に無電解ニッケル層がメッキされる。集積回路及び集積回路に隣接して配置された活性化プレートは、接着パッド及び活性化プレート上に無電解ニッケル層をメッキするため、無電解ニッケル溶液の浴に浸漬される。無電解ニッケル溶液は市販されており、例えば、80℃〜90℃の浴温で加熱される。集積回路は、所望の厚さの無電解ニッケルが得られるまで無電解ニッケル浴中に保持される。メッキ時間は、例えば、約15分間である。無電解ニッケルは、例えば、0.5ミクロン〜5.0ミクロンの厚さにメッキされる。メッキが完了すると、集積回路及び活性化プレートがリンスされて、次のメッキ浴の準備が行われる。
【0047】
ブロック550に示すように、無電解パラジウム層が接着パッド及び活性化プレート上にメッキされる。無電解パラジウムは、無電解ニッケル層のメッキ後で、かつ金層のメッキ前にメッキされる。無電解パラジウム層は、例えば、0.2ミクロン〜1.0ミクロンの厚さにメッキされる。無電解パラジウム層は、浸漬金のメッキに備えて、ニッケル−メッキ接着パッド上にメッキされる。例えば、無電解パラジウムは、約60℃の浴温で約20分間メッキされる。メッキが完了すると、集積回路及び活性化プレートがリンスされて、次のメッキ浴の準備が行われる。
【0048】
ブロック560に示すように、金層が接着パッド及び活性化プレート上の無電解ニッケル層を覆うようにメッキされる。金層は、例えば、浸漬金又は無電解金を用いてメッキされる。通常、浸漬金は、自己制御的なプロセスによりパラジウムが金分子に置換されるようにするためパラジウムの下地層を必要とする。浸漬金は、例えば、0.05ミクロン〜0.25ミクロンの厚さにメッキされ、それは自己制御する傾向にある。例えば、浸漬金は、公称72℃の浴温で5分以上メッキされる。浸漬金は、メッキ時に十分な混合を得るため、攪拌されたり、また再循環されたりする。無電解金は、市販の無電解金メッキ溶液を必要とする。無電解金は、例えば、0.1ミクロン〜1.5ミクロンの厚さにメッキされる。メッキが完了すると、集積回路及び活性化プレートがリンスされて、乾燥される。集積回路がキャリア基板から取り出されるか、或いは、半導体ウェハ上の集積回路がダイシングされて、更にパッケージ化工程のための準備が行われる。パッケージ化工程は、例えば、鉛−スズハンダによる接着パッドの電気メッキ、フリップチップ及びボール−グリッドアレイのためのハンダボールのバンピングや取り付け、又はパッケージへの集積回路の設置及び接着パッドへのワイヤボンディング等を含む。活性化プレートは、剥離されて再使用されるか、廃棄される。
【0049】
本発明の実施形態は、集積回路用のための接着パッドのメッキに主眼を置いたものであるが、例えば、銅トレース、フレックス回路、銅トレースを有するフレキシブルテープ、コネクタ、リードフレーム、セラミックパッケージ、及び他の電気・電子デバイスを有する単一層及び多層のプリント回路基板等、他のメッキ構造に活性化プレートの使用を適用してもよい。更に、活性化プレートを、無電解メッキ又は浸漬メッキ金属に適用してもよい。
【0050】
本明細書に開示される本発明の実施形態は、現時点で好ましいものであるが、本発明の思想及び技術的範囲を逸脱することなく、各種の変更及び修正を行うことは可能である。本発明の範囲は、添付された特許請求の範囲に示されており、その意味及び均等物の範囲に含まれる全ての変更は、それに包含されることを意図している。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の一実施形態に係る集積回路上のメッキ接着パッドを示す部分断面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る集積回路をメッキするためのシステムを示す図。
【図3】本発明の別の実施形態に係る集積回路をメッキするためのシステムを示す図。
【図4】本発明の一実施形態に係る集積回路のメッキ方法を示す図。
【図5】本発明の一実施形態に係る集積回路のメッキ方法を示すフローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
集積回路のメッキ方法であって、
少なくとも1つの集積回路に隣接して活性化プレートを配置するステップと、
前記集積回路が接着パッド金属からなる複数の接着パッドを有し、
前記活性化プレートが前記接着パッド金属からなることと、
前記接着パッド及び前記活性化プレート上に無電解ニッケル層をメッキするステップと、
前記接着パッド及び前記活性化プレート上の前記無電解ニッケル層を覆うように金層をメッキするステップと
を備える方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記接着パッド金属は銅からなる方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、
前記接着パッド金属はアルミニウムからなる方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、
前記活性化プレートは、前記少なくとも1つの集積回路から0.32cm(0.125インチ)〜0.64cm(0.250インチ)の距離を隔てて配置されている方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、
前記無電解ニッケル層は、0.5ミクロン〜5.0ミクロンの厚さにメッキされる方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、
前記金層は、0.05ミクロン〜1.5ミクロンの厚さにメッキされる方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、
前記金層は、浸漬金又は無電解金を用いてメッキされる方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、
前記少なくとも1つの集積回路が半導体ウェハ上に設けられている方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、
前記無電解ニッケル層がメッキされるとき、前記少なくとも1つの集積回路がキャリア基板上に取付けられる方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法は、前記無電解ニッケル層のメッキ後で、かつ前記金層のメッキ前に、前記複数の接着パッド及び前記活性化プレート上に無電解パラジウム層をメッキするステップを更に備える方法。
【請求項11】
請求項10記載の方法において、
前記無電解パラジウム層は、0.2ミクロン〜1.0ミクロンの厚さにメッキされる方法。
【請求項12】
請求項1記載の方法は、前記無電解ニッケル層のメッキ前に、前記複数の接着パッド及び前記活性化プレートを亜鉛化するステップを更に備え、前記接着パッド金属がアルミニウムからなる方法。
【請求項13】
集積回路をメッキするシステムであって、
少なくとも1つの集積回路に隣接して活性化プレートを配置する手段と、
前記集積回路が接着パッド金属からなる複数の接着パッドを有していることと、
前記活性化プレートが前記接着パッド金属からなることと、
前記接着パッド及び前記活性化プレート上に無電解ニッケル層をメッキする手段と、
前記接着パッド及び前記活性化プレート上の前記無電解ニッケル層を覆うように金層をメッキする手段と
を備えるシステム。
【請求項14】
請求項13記載のシステムにおいて、
前記活性化プレートは、前記少なくとも1つの集積回路から0.32cm(0.125インチ)〜0.64cm(0.250インチ)の距離を隔てて配置されているシステム。
【請求項15】
請求項13記載のシステムは、前記無電解ニッケル層のメッキ後で、かつ前記金層のメッキ前に、前記接着パッド及び前記活性化プレート上に無電解パラジウム層をメッキする手段を更に備えるシステム。
【請求項16】
請求項13記載のシステムは、前記無電解ニッケル層のメッキ前に、前記複数の接着パッド及び前記活性化プレートを亜鉛化する手段を更に備え、前記接着パッド金属がアルミニウムからなるシステム。
【請求項17】
接着パッド金属からなる複数の接着パッドと、
前記接着パッド上の無電解ニッケルメッキ層であって、前記無電解ニッケル層を前記接着パッド上にメッキするとき、前記接着パッド金属からなる活性化プレートが前記集積回路に隣接して配置される無電解ニッケルメッキ層と、
前記無電解ニッケル層上の金メッキ層であって、前記金層を前記ニッケル−メッキ接着パッド上にメッキするとき、前記活性化プレートが前記集積回路に隣接して配置される金メッキ層と
を備える集積回路。
【請求項18】
請求項17記載の集積回路において、
前記接着パッド金属は、銅又はアルミニウムからなる集積回路。
【請求項19】
請求項17記載の集積回路において、
前記金メッキ層は、無電解金又は浸漬金からなる集積回路。
【請求項20】
請求項17記載の集積回路において、
前記無電解ニッケル層は、0.5ミクロン〜5.0ミクロンの厚さにメッキされている集積回路。
【請求項21】
請求項17記載の集積回路において、
前記金層は、0.05ミクロン〜1.5ミクロンの厚さにメッキされている集積回路。
【請求項22】
請求項17記載の集積回路は、前記無電解ニッケル層及び前記金層間に設けられる無電解パラジウム層を更に備える集積回路。
【請求項23】
請求項22記載の集積回路において、
前記無電解パラジウム層は、0.2ミクロン〜1.0ミクロンの厚さにメッキされている集積回路。
【請求項24】
請求項17記載の集積回路は、前記接着パッド金属がアルミニウムからなる場合、前記接着パッド及び前記無電解ニッケル層間に設けられる亜鉛層を更に備える集積回路。
【請求項25】
請求項17記載の集積回路において、
前記複数の接着パッドを有する前記集積回路が半導体ウェハ上に設けられている集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−524757(P2007−524757A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−517807(P2006−517807)
【出願日】平成16年6月29日(2004.6.29)
【国際出願番号】PCT/US2004/021062
【国際公開番号】WO2005/006423
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(504199127)フリースケール セミコンダクター インコーポレイテッド (806)
【Fターム(参考)】