説明

流体充填レンズリザーバシステム及びリザーバシステムの製造方法

装置及び流体充填レンズリザーバシステムの製造方法。眼鏡リザーバシステムは、中空部を備えたテンプル部品と、中空部内に配置されていて、繰り返し縮んだり弛緩したりするよう構成された袋とを有し、袋は、軟質材料で作られ、眼鏡リザーバシステムは、レンズモジュールの入口ポートに結合されると共に袋に結合されていて、流体を袋とレンズモジュールの流体充填レンズ中空部との間で運搬するよう構成された連結管を更に有する。眼鏡リザーバシステムは、袋に接触する圧縮アームを更に有し、圧縮アームは、力をアクチュエータから袋に伝達して袋と連結管との間での流体の運動を生じさせるよう構成されている。袋及び連結管は軟質材料、例えばポリフッ化ビニリデンで作られている。連結管は、レンズモジュールの入口ポートに結合されるよう構成されたフレア状端部を更に有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、流体充填レンズ、特に流体を貯蔵したり供給したりするリザーバに関する。
【0002】
〔関連出願の説明〕
本願は、2009年10月15日に出願された米国特許仮出願第61/251,819号の優先主張出願であり、この米国特許仮出願を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。
【背景技術】
【0003】
基本的な流体レンズは、米国特許第2,836,101号明細書に記載されているように1958年頃から知られている。なお、この米国特許を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする。最近における例は、タン他(Tang et al.),「ダイナミカリ・リコンフィギュラブル・フルイド・コア・フルイド・クラディング・レンズ・イン・ア・マイクロフルイディック・チャネル(Dynamically Reconfigurable Fluid Core Fluid Cladding Lens in a Microfluidic Channel)」,ラボラトリーチップ(Lab Chip),第8巻,2008年,p.395及び国際公開第2008/063442号パンフレットに見受けられ、この非特許文献及び特許文献の各々を参照により引用し、その記載内容を本明細書の一部とする。流体レンズのこれらの用途は、フォトニクス、ディジタル電話及びカメラ技術並びにマイクロエレクトロニクスに向けられている。
【0004】
また、オフサルミック(眼科学)用途にあった流体レンズが提案された(これについては、例えば、米国特許第7,085,065号明細書を参照されたい。なお、この米国特許を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする)。あらゆる場合において、ダイナミックレンジが広いこと、適応補正(矯正)を提供することができること、堅牢であること及び安価であることを含む流体レンズの利点は、アパーチュアサイズの制約、漏れ傾向及び性能の一貫性に対して釣り合わされなければならない。米国特許第7,085,065号明細書は、例えば、オフサルミック用途で用いられるべき流体レンズ内への流体の効果的な収容に関する幾つかの改良例及び実施形態を開示している。ただし、これらには限定されない(これについては、例えば、米国特許第6,618,208号明細書を参照されたい。なお、この米国特許を参照により引用し、その記載内容全体を本明細書の一部とする)。流体レンズの屈折力調節は、追加の流体をレンズキャビティ中に注入することにより、エレクトロウェッティング(electrowetting)により、超音波衝撃を加えることにより及び膨潤剤、水の導入時に架橋ポリマー中に膨潤力を利用することにより実施されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第2,836,101号明細書
【特許文献2】国際公開第2008/063442号パンフレット
【特許文献3】米国特許第7,085,065号明細書
【特許文献4】米国特許第6,618,208号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】タン他(Tang et al.),「ダイナミカリ・リコンフィギュラブル・フルイド・コア・フルイド・クラディング・レンズ・イン・ア・マイクロフルイディック・チャネル(Dynamically Reconfigurable Fluid Core Fluid Cladding Lens in a Microfluidic Channel)」,ラボラトリーチップ(Lab Chip),第8巻,2008年,p.395
【発明の概要】
【0007】
本発明の一実施形態では、密閉型流体充填レンズのインフレーション状態は、一端が封止され、他端が流体充填レンズの中空部に連結された流体充填リザーバを圧縮することにより制御可能に変えられる。
或る1つの実施形態では、流体充填リザーバは、2つの区分、即ち、過剰流体の貯蔵のための空間を提供する太い又は広幅区分及びこの太い区分とヒンジ中にねじ込まれる密閉型レンズ中空部の入口との間の連結管として機能する細い又は小幅区分を有する。リザーバは、流体に対して不浸透性であるポリマーで作られると共にヒンジの曲げ及び伸ばしに対応するよう形成されるのが良い。
【0008】
本発明の或る1つの実施形態は、1本の眼鏡の流体充填レンズに流体供給するために流体を貯蔵する眼鏡リザーバシステムを含む。眼鏡リザーバシステムは、中空部を備えたテンプル部品と、中空部内に配置されていて、繰り返し縮んだり弛緩したりするよう構成された軟質材料の袋と、レンズモジュールの入口ポート及び袋に結合されていて、流体を袋とレンズモジュールの流体充填レンズ中空部との間で運搬するよう構成された連結管を有する。眼鏡リザーバシステムは、袋に接触する圧縮アームを更に有するのが良く、圧縮アームは、力をアクチュエータから袋に伝達するよう構成されている。袋と連結管は、互いに接合されている別々に形成された部分であるであっても良く、単一の連続管の2つの部分であっても良い。袋の形状は、円筒形又は楕円形であり、袋は、連結管よりもそれぞれ幅が広い。袋及び連結管は、軟質材料、例えばポリフッ化ビニリデンで作られる。連結管は、レンズモジュールの入口ポートに結合されるよう構成されたフレア状端部を更に有するのが良い。
【0009】
本発明の或る1つの実施形態は、更に、装置であって、繰り返し縮んだり弛緩したりするよう構成された軟質袋と、フレア状端部及び非フレア状端部を備えた軟質連結管とを有し、非フレア状端部は、袋に結合され、連結管は、袋の通路長さに沿って細い状態で延びるよう構成され、連結管は更に、流体を袋から運搬したり袋に運搬したりするよう構成され、装置は、袋に接触する圧縮アームを更に有し、圧縮アームは、圧力を袋に加えるよう構成されていることを特徴とする装置を含む。
【0010】
加うるに、本発明の或る1つの実施形態は、第1の直径を有すると共に互いに反対側の端部に第1の開口部及び第2の開口部を備えた第1の加工可能な材料の第1の未加工管を円筒形又は楕円形断面の管状リザーバ異形材上に配置して第1の開口部と関連した第1の未加工管の一端部と管状リザーバ異形材の一端部が互いにそろうようにするステップを有する装置製造方法を含む。装置製造方法は、第1の加工可能な材料を加工して第1の加工済み管が管状リザーバ異形材の周りに生じて管状リザーバ異形材よりも小径の第2の開口部と関連した端部が収縮し、それにより縮径開口部が形成されるようにするステップを有する。装置製造方法の別のステップは、管状リザーバ異形材を第1の加工済み管から取り出すステップ及び第1の開口部を封止するステップを含む。加うるに、装置製造方法は、第2の直径の第2の未加工管の第1の開口部を第1の加工済み管の縮径開口部上に配置するステップを有し、第2の未加工管は、第2の加工可能な材料で作られる。装置製造方法の更に別のステップは、入口異形材を第2の未加工管の第2の開口部内に配置するステップ及び第2の加工可能な材料を加工して第2の加工済み管が第1の管の縮径開口部及び入口異形材の周りに生じ、それによりフレア状開口部が形成されるようにするステップを含む。装置製造方法は、第1の接着剤を第1の加工済み管の第1の開口部の内側リムの周りに塗布するステップと、第2の接着剤を縮径開口部の外側リム、第2の加工済み管の第1の開口部の内側リム又はこれら両方に塗布するステップとを更に有する。
【0011】
添付の図面を参照して、本発明の別の実施形態、別の特徴並びに本発明の種々の実施形態の構造及び動作原理を以下において詳細に説明する。本発明は、本明細書において説明する特定の実施形態には限定されないことが注目される。かかる実施形態は、例示目的でのみ本明細書に提供されている。追加の実施形態は、本明細書に含まれる教示に基づいて当業者には明らかであろう。
【0012】
本明細書に組み込まれてその一部をなす添付の図面は、本発明を記載しており、説明と一緒になって更に、本発明の原理を説明すると共に当業者が本発明を実施して利用することができるようにするのに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の或る1つの実施形態としての例示の1本の流体充填眼鏡を部分的に示す図である。
【図2】或る1つの実施形態としての図1に示された流体充填眼鏡のテンプル(つる)部品のうちの一方の分解組立て図である。
【図3】或る1つの実施形態としてのリザーバの立体図であり、比較的幅の広い区分及び比較的幅の狭い区分を示す図である。
【図4A】本発明の或る1つの実施形態としてのリザーバ、例えば図3に示されたリザーバの寸法図である。
【図4B】本発明の或る1つの実施形態としてのリザーバ、例えば図3に示されたリザーバの寸法図である。
【図4C】本発明の或る1つの実施形態としてのリザーバ、例えば図3に示されたリザーバの寸法図である。
【図4D】本発明の或る1つの実施形態としてのリザーバ、例えば図3に示されたリザーバの寸法図である。
【図5】密閉型レンズモジュールの分解組立て図でリザーバを示す図であり、本発明の或る1つの実施形態に従ってリザーバの細い区分の連結端部及び密閉型レンズモジュールの硬質レンズに設けられた入口ポートを示す図である。
【図6A】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する例示の方法を示す図である。
【図6B】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する例示の方法を示す図である。
【図6C】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する例示の方法を示す図である。
【図6D】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する例示の方法を示す図である。
【図7A】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する別の例示の方法を示す図である。
【図7B】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する別の例示の方法を示す図である。
【図7C】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する別の例示の方法を示す図である。
【図7D】或る1つの実施形態に従ってリザーバを製作する別の例示の方法を示す図である。
【図8】本発明の或る1つの実施形態に従って圧縮手段と接触状態にあるリザーバの太い区分の容積を計算するために実施される光学試験の結果を示すグラフ図(データは、図5に示された幾何学的形状の流体充填レンズの場合に屈折力の各ジオプタを増大させるために流体充填レンズ中空部中に注入されることが必要な流体の量を計算するために用いられている)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
特定の形態及び構成を説明するが、これは、例示目的でのみなされていることは理解されるべきである。当業者であれば認識されるように、他の形態及び構成を本発明の精神及び範囲から逸脱することなく使用することができる。本発明は種々の他の用途でも利用できることは当業者には明らかになろう。
【0015】
注目されるように、本明細書において「一実施形態」、「或る1つの実施形態」、「例示の実施形態」等という記載は、説明する実施形態が特定の特徴、構造又は特性を有する場合があるが、実施形態全てが必ずしも特定の特徴、構造又は特性を有する必要がないことを示している。さらに、かかる字句は、必ずしも、同一の実施形態を指しているわけではない。さらに、特定の特徴、構造又は特性が実施形態と関連して記載されている場合、明示により記載されているにせよそうでないにせよいずれにせよ、他の実施形態と関連してかかる特徴、構造又は特性を利用することは当業者の通常の知識の範囲内にある。
【0016】
流体充填レンズを有する1本の眼鏡の設計は、人間工学的観点と審美的観点の両方から見て、流体充填レンズの光学屈折力の調節性、フレーム及びテンプルの設計又はこれら両方を損なわないで、眼鏡フレーム中への流体充填レンズのコンポーネント全てのシームレス(継ぎ目なし)組み込みを利用することができる。
【0017】
流体充填レンズを有する1本の眼鏡は、例えば、(1)2つの流体充填レンズモジュール、(2)各々がレンズモジュールの入口ポートを対応のリザーバに連結して密閉型システムを形成すると共にヒンジ中にねじ込まれた2本の連結管、(3)多数回のサイクルについて可逆的に縮んだり弛緩したりすることができる軟質材料で作られた2つの流体充填リザーバ、(4)連結管を収容すると共に連結管を折り曲げないで連結管がヒンジの動作中、撓曲することができるようにするチャネルを提供するヒンジ及び(5)例えば各テンプル部品の側部に設けられたホイール又はねじの運動によってリザーバをそれぞれ可逆的且つ制御可能に圧縮する2つのアクチュエータを有するのが良いが、これらには限定されない。
【0018】
装用者によって右側光学部品と左側光学部品を別々に調節することができるようにする設計は、光学部品の同時調節を必要とする設計よりも人間工学的に優れていると考えられる。というのは、かかる設計により、アクチュエータ位置の調節範囲と流体充填レンズにより形成される網膜像の清澄性及び倍率との間に直接的な触覚的結合関係が得られるからである。
【0019】
本発明は、或る1つの実施形態としての流体充填レンズを備えた例示の眼鏡組立体100の部分図である。眼鏡100は、第1及び第2のテンプル部品120、レンズフレーム140、テンプル部品120をフレーム140に結合しているヒンジ160及び少なくとも1つの液体充填レンズ組立体180を含む。
【0020】
図2は、本発明の或る1つの実施形態としてのテンプル部品120のうちの一方の分解組立て詳細図である。テンプル部品120は、2つの外側シェル部品220a,220bを有する。2つの外側シェル部品120a,120bを互いに嵌め合わせると、これらにより、テンプル部品120の本体内に中空部230が作られる。リザーバ組立体240は、中空部230内に嵌まるような寸法形状のものであってこの中に配置されるのが良い。或る1つの実施形態では、テンプル部品120は、圧縮アーム260、可撓性タブ270、タブ270を定位置に保持するピン272及びアクチュエータ280の組立体を更に有する。一実施例では、この組立体は、リザーバ組立体240の太い又は広幅部分に可動的に接触する。或る1つの実施形態では、圧縮アーム260は、組み立て状態のテンプル部品120の中空部230の閉じ込め環境内では、リザーバ組立体240の太い部分との接触により、リザーバ組立体240の圧縮が生じると共に流体がリザーバ組立体から押し出される。これとは逆に、或る1つの実施形態では、圧縮アーム260とリザーバ組立体240の接触具合を弱めると、リザーバ組立体240が圧縮解除されて流体がリザーバ組立体240内に吸い込まれる。
【0021】
図3は、本発明の或る1つの実施形態としての例示のリザーバ組立体240を多くの視点から見た図である。リザーバ組立体240は、袋310、連結管320、接合部330、密閉端340及び開口端350を有している。一実施形態では、リザーバ240は、代表的には、眼鏡組立体のテンプル部品120内に嵌まり込むように形作られた袋形態310のものである。袋310は、テンプル部品120内の中空部230内に配置されている。或る1つの実施形態では、袋310は、本明細書では圧縮アーム260(図2に示されている)と呼ぶ薄手で剛性の可動金属板にその長さに沿って接触する。或る1つの実施形態では、袋310は、テンプル部品120のテーパした形状に良好にフィットするよう円筒形又は楕円形であるのが良い。一実施例では、内径は、長軸に沿って5.0mm以下、例えば2.0〜4.5mm、短軸に沿って1.0mm〜3.0mmであるのが良い。別の実施例では、袋310の寸法の上限は、眼鏡100に用いられるテンプル部品120の寸法及び更にアクチュエータ(例えば、図2において符号260,270,272,280で示された部分を含む組立体)の機械的作用により適度に生じて袋310と接触状態にある圧縮アーム260に伝達可能な力の最大の大きさによって制御される。この力が大きすぎる場合、かかる力により、圧縮アーム260の曲げが生じる場合がありかくして力のうちの何割かが散逸する。或る1つの実施形態では、袋310の肉厚と引張り力及び剪断力を受けているときのその剛性と袋310の寸法との間には直接的な相関関係も又存在する。
【0022】
リザーバ組立体240の袋310は、本明細書において連結管320と呼ばれている細い又は小幅部分に連結され、この連結管は、流体を袋310から流体充填レンズ組立体180(図1に示されている)に運搬する。或る1つの実施形態では、袋310と連結管320は、別々に形成されて互いに接合されるのが良い。別の実施形態では、袋310と連結管320は、リザーバ材料の単一の管から形成される。リザーバを単一ユニットとして形成し、したがって接合部330を形成する必要性をなくすための幾つかの方法を開発するのが良く、かかる方法としては、例えばリザーバが熱収縮性材料で作られていることを条件とした場合の熱収縮、例えばリザーバ材料が熱可塑性樹脂である場合の吹き込み成形若しくは射出成形又は例えば原型製造の際の機械加工が挙げられる(これらには限定されない)。
【0023】
例示の一実施形態では、連結管320の内径は、1.0mm〜2.5mm、例えば1.0mm〜1.5mmである。下限は、流体が連結管320を通過するのに必要な時間を制御する。例えば、連結管の内径が1.2mmであれば、アクチュエータの調節に対する光学的応答を5秒未満で、或る1つの実施形態では、2秒未満で完了させることができる。連結管320の肉厚がこの実施形態では0.1mm〜0.5mmなので、外径は、3.5mm〜1.2mmであるのが良い。上限は、眼鏡100を嵩張りすぎたり剛性が高すぎたりするよう構成しないで米国特許出願第12/904,769号明細書に開示されているヒンジ区分及び耳あてによって提供可能な最大曲げ許容量並びに連結管320がねじれ又は閉塞を生じないで達成することができる曲げ半径によって制御される。
【0024】
図4A〜図4Dは、本発明の或る1つの実施形態としての例示のリザーバ組立体240の詳細図及び寸法を提供している。図4Aの上側部分は、リザーバ組立体240の側面図であり、図4Aの下側部分は、リザーバ組立体240の平面図である。図4B〜図4Dは、リザーバ組立体240をその長さに沿って示す断面図である。図4Bは、連結管320(フレア状端部を備えていない)の開口端350の断面図である。図4Cは、接合部330のところ又はその近くにおける袋310の断面図である。図4Dは、密閉端340の近くでの袋310の断面図である。この例示の実施形態では、密閉端340から接合部330までの距離は、32mmであり、接合部330から開口端350までの距離は、20.5mmであり、接合部の長さは、1mmであり、密閉端340の長さは、1.5mmである。また、この例示の実施形態では、断面A‐Aの直径は、1.6mmであり、肉厚は、0.3mmである。楕円形断面B‐Bの長軸は、3.75mmであり、短軸は、2.5mmであり、肉厚は、0.1mmである。楕円形断面C‐Cの長軸は、4.5mmであり、短軸は、1.12mmであり、肉厚は、0.1mmである。
【0025】
図5は、或る1つの実施形態としての密閉型レンズモジュールの分解組立て図でリザーバを示す図であり、リザーバ240の連結管320の連結端部(例えば、フレア状端部520)及び密閉型レンズモジュール180の硬質レンズ550に設けられた入口ポート530を示している。図5に示されているように、連結管320の開口端350は、フレア状端部520を形成し、次に流体充填レンズ組立体の入口ポート530に嵌まるようフレア状になっており、連結管320を充填作業に先立って入口ポート530に溶接することができるようになっている。
【0026】
これら実施形態の各々に関し、リザーバ組立体に適した材料を選択することが重要である。或る1つの実施形態では、この材料は、化学的に不活性であり、用いられる流体(例えば、シリコーン油)に対する浸透性が最小限であり、したがって、2〜3年の使用期間中に流体が失われないようになっている。或る1つの実施形態では、この材料は、加工可能であると共に高い柔軟性を有する。というのは、この材料は、特にヒンジが閉じられるときにその長さに沿ってきついカーブ曲がり又は曲がりを生じる場合があるからである。一実施例では、曲率半径は、3.0mmという小さい長さ又は連結管の外径の2.5倍という短い長さであるのが良い。
【0027】
以下の表1は、リザーバ240について検討可能な例示の材料を示している。
【表1】

【0028】
(表1続き)

表1
【0029】
或る1つの実施形態では、不浸透性、弾性及び剛性の組み合わせの観点でクロロフルオロカーボン又は他のハロカーボンに代えてフルオロカーボン材料を用いるのが良い。例えば、所与の実施形態の場合、TYGON(ポリ塩化ビニル)が弾性と剛性の観点で優れているが、シリコーン油、例えばミシガン州ミッドランド所在のダウ・コーニング・コーポレイション(Dow Corning Corp.)により製造されたDC702及びDC704に対して十分に不浸透性であるわけではない。所与の実施形態の場合、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が用いられるのが良い。というのは、これは弾性と剛性と不浸透性の最適組み合わせを備えているからである。PVDFは又、高い加工性を有し、熱収縮可能であり、ヒートシール可能であり、熱成形可能であり、しかも射出成形可能である。PVDFは、熱収縮形態と非熱収縮形態の両方においてシリコーン油の吸収に対して優れた耐性を備えている。
【0030】
図6A〜図6Dは、本発明の或る1つの実施形態としてのリザーバ製作方法を示している。図6Aは、二部品から成るリザーバを作製する最初のステップを示している。最初に、或る1つの実施形態では、管状異形材610の断面を円筒形又は楕円形にする。この管状異形材610の断面をこれが流体充填レンズ眼鏡のテンプル部品の中空部内に嵌まり込むような寸法形状にする。次に、管状異形材610よりも幾分長い長さの第1の管状材料片620を第1の管状材料片620の一方の開口端612から管状異形材610上に配置する。材料620は、例えば、PVDFであるのが良い。管状異形材610は、例えば金属で作られても良い。
【0031】
図6Bで理解されるように、次に、材料620を加工する。或る1つの実施形態では、材料620を熱処理により加工する。かかる加工中、材料620は、管状異形材610が材料620を支持していない場所を除き、管状異形材610の周りで熱収縮して縮み、この場合、材料620は、引き続き縮んで金属異形材610の断面と比較して小さな結合部及び開口部632を形成する。第1の加工済み材料630は、袋のベース形成物である。
【0032】
図6Cは、或る1つの実施形態に従って二部品リザーバを製作する別のステップを示している。最初に、或る1つの実施形態では、第1の管状材料片620よりも小さいが結合部632よりも大きな直径を有する第2の管状材料片640をフレア異形材660に嵌める。フレア異形材は、例えば金属で作られるのが良い。フレア異形材660は、連結管のフレア状端部を形成するような寸法形状のものであり、したがって、このフレア状端部は、流体充填レンズ組立体の入口ポートに嵌まるようになる。第2の管状材料片640の他端部を結合部632に嵌める。結合部632及び第2の管状材料片640の開口部の内面及び外面には接着剤を塗布するのが良く、それにより第1の管状材料片620と第2の管状材料片640を互いに連結する。接着剤は、例えば、独国ウィンダッハ所在のデーエーエルオー・インダストリ・クレブストッフェ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュテンクテル・ハフツング(DELO Industrie Klebstoffe GmbH)により製造されたDELO Duopox 01 Rapid又はDuopox AD821であるのが良いが、これらには限定されない。
【0033】
図6Dで理解されるように、次に、材料640を例えば熱処理により加工し、その結果、材料640は、フレア異形材660が材料640を支持していない場所を除き、熱収縮して縮んで連結管を形成し、この場合、材料640は、加工済み連結管650の断面に対して十分には縮まないでフレア状端部670を形成する。また、今、加工済み連結管650を接合部680のところで袋ベース630に永続的に接合する。上述したように、接合部680を接着剤で更に連結し、加工済み材料の収縮だけで封止するのが良く又はこれら両方を行うのが良い。このリザーバ製作方法の最終ステップでは、フレア異形材660を取り外し、そして第1の管状材料片620、今や袋のための加工済みベース630の開口端612を熱処理により封止する。開口端612の封止時、袋は、完全に機能的になる。
【0034】
図7A〜図7Dは、本発明の或る1つの実施形態としての別のリザーバ製作方法を示している。図7Aは、二部品リザーバを製作する最初のステップを示している。最初に、或る1つの実施形態では、管状材料区分740を入口異形材760に嵌める。材料740は、例えば、PVDFであるのが良い。入口異形材760は、例えば金属で作られるのが良い。入口異形材760は、材料740のフレア状端部を形成するような寸法形状のものであるのが良く、材料740をいったん加工すると、材料740が流体充填レンズ組立体の入口ポートに嵌まるようになる。
【0035】
図7で理解されるように、次に、材料740を加工する。或る1つの実施形態では、材料740を熱処理によって加工し、その結果、入口異形材760が材料740を支持している場所を除き、材料740が熱収縮して縮むようにする。この場合、材料740は、完全には縮んでおらず、加工済み連結管750の断面に対してフレア状暗部770を形成する。
【0036】
図7Cは、一実施形態としての二部品リザーバを製作する別のステップを示している。或る1つの実施形態では、管状異形材710の断面を円筒形又は楕円形にする。管状異形材710は、例えば金属で作られるのが良い。この管状異形材710の断面をこれが流体充填レンズ眼鏡のテンプル部品の中空部内に嵌まり込むような寸法形状にするのが良い。次に、管状異形材710よりも幾分長い管状材料片720を管状材料片720の一方の開口端712から管状異形材710上に配置する。材料720は、例えば、デラウェア州ウィルミントン所在の、デュポン・パフォーマンス・エラストマーズ(Dupont Performance Elastomers)社により製造された例えばVITON(登録商標)であるのが良い。管状材料片720の他端部を加工済み連結管710の非フレア状端部に嵌める。加工済み連結管750の非フレア状端部及び管状材料片720の他端部の開口部の内面及び外面には接着剤、例えばDELO Duopox 01 Rapid又はDuopox AD821が塗布されるのが良く、それにより管状材料片720と管状材料片740を互いに連結する。
【0037】
図7Dで理解されるように、次に、材料720を加工する。或る1つの実施形態では、材料720を熱処理により加工する。かかる実施形態では、その結果として、材料720は、管状異形材710が材料720を支持していない場所を除き、管状異形材710の周りで熱収縮して縮み、この場合、材料720は、引き続き縮んで連結管との接合部780を形成する。加工済み材料730は、袋のベース形成物である。上述したように、接合部780を接着剤で更に連結し、加工済み材料の収縮だけで封止するのが良く又はこれら両方を行うのが良い。このリザーバ製作方法の最終ステップでは、管状異形材710を取り外し、そして管状材料片720の開口端612を封止する。これにより、現時点において加工された材料は、袋のベースとなる。開口端を例えば熱処理により封止するのが良い。開口端712の封止時、袋は、完全に機能的になる。
【0038】
図6A〜図6D及び図7A〜図7Dは、流体充填レンズリザーバを製作する2つの方法の例示であるが、これら方法は、本発明を限定する実施例として理解されてはならない。例えば、リザーバの2つの部分は、単一ユニットとして形成されても良い。リザーバを単一ユニットとして形成し、接合部を形成する必要性をなくすための幾つかの方法を開発するのが良く、かかる方法としては、リザーバ材料が熱収縮性材料で作られていることを条件とした場合の熱収縮、リザーバ材料が例えば熱可塑性樹脂である場合の吹き込み成形若しくは射出成形又は例えば原型製造の際の機械加工が挙げられる。
【0039】
図8は、或る1つの実施形態としての1つの眼鏡設計のためのリザーバの寸法をコンピュータ計算するために実施される試験の結果を示している。この試験は、流体充填レンズの光学屈折力の1ジオプタ(1.0D)増大分を作るのに必要なシリコーン油の量を測定した。この測定は、レンズ屈折力を測定することができるレンソメータ上に配置されたプロトタイプ型流体充填レンズ組立体を用いた。流体充填レンズを適当な長さ及び直径の連結管を用いて図3に示されているような形状のリザーバに連結してこれに封着した。
【0040】
データの示すところによれば、流体は、確かに、リザーバからレンズ中空部に移され、それにより流体レンズのメンブレンがインフレートすると共にレンズ屈折量が予想通り増大した。屈折力の増大は、流体の量に関して比例関係をなし、アクチュエータ手段、例えばホイール又はねじの運動に対して線形応答を示した。この設計のため、約30マイクロリットルのシリコーン油を用いて流体充填レンズの光学屈折力を1.0Dだけ増大させた。約2.5Dの全屈折力範囲が望ましい場合があるが、リザーバは、或る1つの実施形態では、リザーバの弾性ゾーンから絞り出す必要なくこの量の流体を送り出すよう寸法決めされるのが良く、後には、屈折力範囲の最も高い点で流体のうちの約60%がリザーバ内に残る。
【0041】
本発明の種々の実施形態を上述したが、これら実施形態は、例示として提供されているに過ぎず、本発明を限定するものではないことが理解されるべきである。本発明の精神及び範囲から逸脱することなくこれら実施形態の形態及び細部の種々の変更を実施できることは当業者には明らかであろう。かくして、本発明の広さ及び範囲は、上述の例示の実施形態のうちの任意のものによって定められるべきではなく、以下の特許請求の範囲の記載及びその均等範囲に基づいてのみ定められるべきである。
【0042】
さらに、要約書の目的は、米国特許商標庁及び一般大衆並びに特許若しくは法上の用語又は言い回しに精通していない当該技術分野における科学者、技術者及び実務者が本願の技術的開示の性質及び本質を大まかな参照から迅速に把握することができるようにすることにある。要約書の記載は、本発明の範囲を何ら制限するものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
眼鏡の流体充填レンズに流体供給するために流体を貯蔵する眼鏡リザーバシステムであって、
中空部を備えたテンプル部品を有し、
前記中空部内に配置されていて、繰り返し縮んだり弛緩したりするよう構成された袋を有し、前記袋は、軟質材料で作られ、
レンズモジュールの入口ポート及び前記袋に結合されていて、流体を前記袋と前記レンズモジュールの流体充填レンズ中空部との間で運搬するよう構成された連結管を有する、眼鏡リザーバシステム。
【請求項2】
前記袋に接触する圧縮アームを更に有し、前記圧縮アームは、力をアクチュエータから前記袋に伝達して前記袋と前記連結管との間での流体の運動を生じさせるよう構成されている、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項3】
前記袋と前記連結管は、互いに接合されている別々に形成された部分である、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項4】
前記袋と前記連結管は、単一の連続管の2つの部分である、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項5】
前記袋の形状は、円筒形又は楕円形であり、前記袋は、前記連結管よりもそれぞれ幅が広い、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項6】
前記袋の内径は、5.0mm以下である、請求項5記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項7】
前記袋の内径は、長軸に沿って2.0〜4.5mmであり、短軸に沿って1.0〜3.0mmである、請求項6記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項8】
前記材料は、ポリフッ化ビニリデンである、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項9】
前記連結管は、ポリフッ化ビニリデンで作られている、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項10】
前記連結管の内径は、1.0〜2.5mmである、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項11】
前記連結管の外径は、1.2〜3.5mmである、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項12】
前記連結管は、前記レンズモジュールの前記入口ポートに結合されるよう構成されたフレア状端部を更に有する、請求項1記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項13】
前記連結管の前記フレア状端部は、前記レンズモジュールの前記入口ポートへの連結及び永続的取り付けを容易にする、請求項12記載の眼鏡リザーバシステム。
【請求項14】
装置であって、
繰り返し縮んだり弛緩したりするよう構成された軟質袋を有し、
フレア状端部及び非フレア状端部を備えた軟質連結管を有し、前記非フレア状端部は、前記袋に結合され、前記連結管は、前記袋の通路長さに沿って細くなって延びるよう構成され、前記連結管は更に、流体を前記袋から運搬したり前記袋に運搬したりするよう構成され、
前記袋に接触する圧縮アームを有し、前記圧縮アームは、圧力を前記袋に加えるよう構成されている、装置。
【請求項15】
前記袋と前記連結管は、互いに接合されている別々に形成された部分である、請求項14記載の装置。
【請求項16】
前記袋と前記連結管は、単一の連続管の2つの部分である、請求項14記載の装置。
【請求項17】
前記袋の形状は、円筒形又は楕円形であり、前記袋はそれぞれ、前記連結管よりも広幅である、請求項14記載の装置。
【請求項18】
前記袋及び前記連結管は、ポリフッ化ビニリデンで作られている、請求項14記載の装置。
【請求項19】
前記連結管の前記フレア状端部は、前記レンズモジュールの前記入口ポートへの連結及び永続的取り付けを容易にする、請求項14記載の装置。
【請求項20】
装置製造方法であって、
第1の直径を有すると共に互いに反対側の端部に第1の開口部及び第2の開口部を備えた第1の加工可能な材料の第1の未加工管を円筒形又は楕円形断面の管状リザーバ異形材上に配置して第1の開口部と関連した前記第1の未加工管の一端部と前記管状リザーバ異形材の一端部が互いにそろうようにするステップを有し、
前記第1の加工可能な材料を加工して第1の加工済み管が前記管状リザーバ異形材の周りに生じて前記管状リザーバ異形材よりも小径の前記第2の開口部と関連した端部が収縮し、それにより縮径開口部が形成されるようにするステップを有し、
前記管状リザーバ異形材を前記第1の加工済み管から取り出すステップを有し、
前記第1の開口部を封止するステップを有し、
第2の直径の第2の未加工管の第1の開口部を前記第1の加工済み管の前記縮径開口部上に配置するステップを有し、前記第2の未加工管は、第2の加工可能な材料で作られ、
入口異形材を前記第2の未加工管の第2の開口部内に配置するステップを有し、
前記第2の加工可能な材料を加工して第2の加工済み管が前記第1の管の前記縮径開口部及び前記入口異形材の周りに生じ、それによりフレア状開口部が形成されるようにするステップを有する、装置製造方法。
【請求項21】
前記管状リザーバ異形材は、眼鏡テンプル部品の中空部内に嵌まり込む、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項22】
前記第1の加工可能な材料と前記第2の加工可能な材料は、同じ種類である、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項23】
前記第1の加工可能な材料は、ポリフッ化ビニリデンである、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項24】
前記第1の加工可能な材料と前記第2の加工可能な材料は、異なる種類である、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項25】
前記管状リザーバ異形材の断面は、長軸に沿って2.0〜4.5mm、短軸に沿って1.0〜3.0mmの外径を有する、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項26】
前記第1の加工済み管の前記第1の開口部は、接着剤で封止される、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項27】
前記第1の加工済み管の前記第1の開口部は、熱で封止される、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項28】
前記第2の直径は、前記第1の直径よりも小さく、前記第2の直径は、前記縮径開口部の直径よりも大きい、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項29】
第1の接着剤を前記第1の加工済み管の前記第1の開口部の内側リムの周りに塗布するステップと、
第2の接着剤を前記縮径開口部の外側リム、前記第2の加工済み管の前記第1の開口部の内側リム又はこれら両方に塗布するステップとを更に有する、請求項20記載の装置製造方法。
【請求項30】
前記第1の接着剤と前記第2の接着剤は、同じ種類である、請求項29記載の装置製造方法。
【請求項31】
前記第1の接着剤と前記第2の接着剤は、異なる種類である、請求項29記載の装置製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図7D】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−508754(P2013−508754A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534406(P2012−534406)
【出願日】平成22年10月15日(2010.10.15)
【国際出願番号】PCT/US2010/052905
【国際公開番号】WO2011/047308
【国際公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【出願人】(511136256)アドレンズ ビーコン インコーポレイテッド (7)
【Fターム(参考)】