Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
流体力による弁別
説明

流体力による弁別

【解決手段】 本発明は、制御された流体力を使って生化学的結合アッセイの能力を改善する方法を説明するものである。この場合、標的分子は特異的な分子認識により、親和性コーティングを伴った基板表面に捕捉されたのち、前記標的との第2の特異的な分子認識反応を使って検出可能なマイクロメートルスケールの粒子により標識化される。特定範囲の標識サイズおよび層流条件を採用すると、表面に結合された分子をその結合強度に応じて選択的に除去するよう制御された流体力を標識粒子に適用することができ、これにより特異的に結合された標的の、それより弱い付着力で非特異的に結合した標識に対する比を増加することができる。この方法は、多種多様な標識タイプおよびそれに関連した検出方法との併用が可能で、これにより、広範囲な結合アッセイの感度および選択性を改善することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分子結合の結合強度に従って表面への前記分子結合を選択的に切断する方法であって、マイクロメートルスケールの粒子を結合分子に付着させたのち、制御された層流体力を前記結合分子に適用することにより行う方法に関する。このような「流体力による弁別」(fluidic force discrimination、略称FFD)を使うと、法医学、農業、医療診断、食品および水の安全管理、反テロリズム対策を含む多くの応用分野で、生化学的結合アッセイの感度および選択性を改善できる。
【背景技術】
【0002】
免疫アッセイ、DNAハイブリダイゼーションアッセイ、および受容体ベースのアッセイなどの結合アッセイは、複雑な試料に含まれる微量の特定標的分子を検出するため広く利用されている。通常、固体基板は、標的に対し特異的な結合親和性を有する受容体分子でコーティングされる。標的を含む流体試料を基板に塗布する際、この標的生体分子は、分子認識により基板表面に捕捉される。この捕捉は、抗体−抗原など特異的なリガンド−受容体の任意の組み合わせによって、またはポリ核酸(DNA、RNA、またはPNA)の相補配列など他の特異的結合の組み合わせによってもたらされる。
【0003】
捕捉した標的分子の検出に対する一般的なアプローチは、この捕捉した標的分子に観測可能な信号を発する標識を化学的に付着させることである。例えば、標識は放射性同位元素、酵素、蛍光分子、または磁性粒子を含むことが可能である。前記付着は任意の化学的手段により実現できるが、通常は非常に強い化学的付着、例えば共有結合かアミノ化による静電結合、あるいは捕捉した標的分子の第2の露出部に対する高親和性による分子認識によりもたらされる。前記標識は、試料中における標的濃度の指標として適切な手段により検出する。検出方法は、光学的、電気的、磁気的、放射性、電気化学的、熱的、および圧電的なものを含む一連の形質導入機序に基づき開発されてきている。図1の一例では、各標的に対し特異的な複数の捕捉分子が、標識粒子用の内臓センサーにより基板に別個に固定されるケースを示している。なお、マイクロメートルスケールの標識の場合、この例示は縮尺どおりではない。標的および受容体の分子は、典型的に前記標識より10〜1000倍小さい。
【0004】
標識を使った結合アッセイは多種多様だが、一般的な目標は、感度および選択性により標的濃度を測定することである。検出可能な信号の生成に十分な標識数が存在する限り、結合アッセイの感度および選択性は、捕捉された標的ではなく表面に結合した標識(「背景」信号とも呼ばれる)により限定されうる。このような標識は、試料中に存在する他の分子にも付着され、比較的弱い非特異的な結合により表面に結合しうる。また、標識は、水中重量および/または非特異的な結合により表面に直接結合しうる。意図した標的と一定の信頼度で関連付けうる標識の最小数を低下させ、また検出された標識を捕捉された標的と誤って関連付ける尤度を低下させると、表面に対し非特異的に結合した標識を選択的に除去する能力が増加し、結合アッセイの感度および選択性を大幅に改善することができる。
【0005】
結合アッセイでは、非特異的な弱い結合を切断するのに十分でありながら特異的な分子認識による強い結合で結合した標識を除去するには小さすぎる力を標識に与えることにより、非特異的に表面に結合した標識を選択的に除去することが可能である。この目的を達成するには、非特異的結合を抑制するよう特別に調製した表面では1pNオーダーの力が必要である。また、破断力を測定する、または破断力に基づき結合標的を識別するため、強力な特異的結合を選択的に切断する目的で、標識粒子に力を加えることも可能である。この目的では、10pNより大きく1nN以下の力が必要になる。米国特許第5,981,297号および米国特許第6,180,418号では、磁気的に活性なビーズの使用と、非特異的に結合したビーズを選択的に除去するための磁力とについて説明している。米国特許第6,086,821および米国特許第6,368,553号では、分子的実体間の結合力を測定し、また試験試料中の被分析物の存在を検出するための、可変力をもたらす超音波エネルギーの使用について説明している。
【0006】
多くの結合アッセイでは、一般的に、前記背景信号を軽減する目的で、何らかのタイプのすすぎ工程が使われている。一般的なすすぎ方法には、機械的撹拌を伴った、または伴わない浸漬処理や、非定常流でのスプレー処理などがある。厳密に制御されないこれらの条件では、小さい粒子ほど除去が困難である。これは、壁での境界条件が滑りなしであることによる。十分に大きな流体境界寸法および流速では、流体慣性により乱流が発生し、粒子の除去が促進される。ただし、十分に小さい流体境界寸法および速度では、流れは粘性だけで決定されて定常層流が発生し、粒子は表面から容易に除去されない。この2つの体系は、レイノルズ数Re=ρdv/ηにより特徴付けられる。ここで、ρは流体密度、dはチャネルの特徴的な寸法(体積/表面積)、vは流速、ηは粘性である。幅1mm未満および速度1mm/s未満の粒子またはチャネルの場合、Reは1未満、流れは確実に層流となる。層流と乱流開始との境界線はRe〜2000である。層流条件は、一般に、血管内、およびバイオセンサーシステムの多くに使用されるマイクロ流体システムで発生する。
【0007】
壁上の粒子への、粘性を伴った流体力については、細胞粘着の理解を目的として研究されてきている。例えば、白血球の遊走は(分子的調節により)血管壁に沿った緩慢な粘性転がり分離として起こる。ChangおよびHammer(Langmuir、1996、12、2271−2282)はレバー増幅(lever amplification)モデルを開発し、壁に分子を結合している粒子について、結合表面の接線方向の流体流れにおいて前記粒子にかかる力をシミュレーションした。Zocchiは、接線方向の流れにおいて直径4.5μmの粒子への法線力成分を観測した(Biophysical J.2001、81、2946−2953)。Zocchiは、流力のレバー増幅を測定してビオチン−ストレプトアビジン結合の破断を観測し、その結果を細胞粘着アッセイの解釈に適用している。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、流体流れへの流体抵抗を使った結合アッセイにおいて、非特異的に結合したマイクロメートルスケールの粒子標識を制御自在に除去するための、単純で汎用性のある方法を説明するものである。この方法は、流体力による弁別(fluidic force discrimination、略称FFD)と呼ぶ。FFDは、特定範囲の標識サイズおよび流れ条件を使った場合のみ達成できる。FFDは、多種多様な標識タイプとそれに関連した検出方法で使用でき、これにより、広範囲の固相結合アッセイの感度および選択性を改善することができる。また可能性として、FFDは、制御された可変力を適用することにより、複数の粒子で標識化した標的と、基板に結合した受容体との結合の破断に必要な力に基づき、異なる標的を識別または分離する場合にも使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
生体分子認識は、科学文献において広範囲に説明されてきている。用語「リガンド」および「受容体」は、抗原−抗体などのタンパク質認識で最も頻繁に使われているが、本明細書で説明する発明では、酵素および基板、キレート剤およびイオン、そしてポリ核酸(DNA、RNA、およびPNA)および相補鎖の特異的な分子認識も含む(これに限定はされないが)より広義の定義を採用する。
【0010】
本発明では、表面に結合した粒子またはビーズにかかる接線方向層流の流体力を使って、前記ビーズ間の結合を選択的に切断する。特に、FFDでは、より弱く付着した、非特異的に結合したビーズによる背景を除去できる。層流下では、流速と、それに伴い粒子にかかる粘性流体力とは、表面上で大幅に低下する。例えば、管内の層流に関するナビエ−ストークス方程式を解くと、流路全体にわたり軸流速度の放物変動が得られる。ただし壁付近では、壁から離れる方向の距離zに伴い、速度がゼロから線形に増加する。より高次の項を無視すると、z<<Rの場合、速度はν=4uz/Rとなる。ここで、uはチャネル内の平均速度、zは壁からの距離、Rは管半径である。バルク流体の流れにおいて静止粒子にかかる力は、ストークス抗力F=6πηavで与えられる。ここで、aは粒子半径、vは粒子中心の流速である。同様に、均一な剪断を伴うバルク流体のトルクはΓ=4πηaとなる。半無限の流体における壁上に静止した粒子に関する厳密な層流解は、F=1.7005×6πηavおよびΓ=0.94399×4πηaとなる(Goldmanら、Chem.Engr.Sci.、1967、22、653−660)。
【0011】
柔軟な分子「繋留部」により表面に結合した粒子には、このストークス力のレバー増幅(lever amplification)と、それに付随して前記粒子に作用するトルクとを考えることができる。図2は、分子繋留部における前記レバー作用とその結果生じる張力Tとを例示したものである。ここでは、繋留部は曲がるか枢動し、粒子には、繋留部と壁との付着点から高さの差分hで下流方向へ摺動的な接触が生じる。この高さhは、壁およびビーズの表面粗さに応じて異なる。ビーズ半径aがマイクロメートル範囲で、生体分子繋留部の長さがそれよりはるかに小さいL〜10nmである場合、ビーズ上での繋留部付着点とビーズ接触点とがなす角度θは小さく、繋留部がなす角度φは、90度に近い。この場合、接線方向の力平衡はF=T cosφ、法線方向の力平衡はN=T sinφとなる。ここで、Nは表面からビーズに作用する力である。粒子中心に関するトルク平衡はΓ=−aT cos(φ+θ)となる。幾何学的条件(L−h)sinφ=aθ/2の下では、θが小さくφがほぼ90度の場合、分子繋留部への張力は次式のようになる。
【0012】
【数1】

【0013】
半径1.4μmのビーズおよび10nmの繋留部では、この張力により、純粋に接線方向の流体力による約10倍のレバー増幅が生じる。全体的には、表面付近の線速度勾配と、ストークス線形粒子サイズ依存性と、レバー作用が与えられると、張力はa2.5に比例する。壁における1.4μm半径の滑らかなビーズの場合、ビーズ中心での速度が100μm/sであると、厳密なストークス力は4.5pNとなり、総増幅張力(長さ10nm繋留部からのトルクを含む)は51pNとなる。この力は、大きな高磁場NdFeB磁石から市販の同サイズ常磁性粒子に作用する法線力〜0.3pNと比べ、100倍以上大きい(Edelsteinら、Biosensors and Bioelectronics、2000、14、805−813)。なお、2若しくはそれ以上の繋留部で結合したビーズを除去するには、複数の単一繋留部破断力が必要になりうるが、ビーズ上および/または基板表面上の結合部位の密度を調整すると、ビーズ面上に結合が複数生じる確率を大幅に低減できる。
【0014】
生体分子結合および化学結合一般に対し、力を加えると、分離へのエネルギー障壁が減少する。そのため、化学結合の熱的に活性化された分離率は、結合エネルギーとともに指数関数的に減少するが、外部から力を加えると指数関数的に増加する。これを最初に説明したのはBell、Science、1978、200、618−627である。この分離率kは字式で与えられる。
【0015】
【数2】

【0016】
ここで、νは試行頻度、Eは結合エネルギー、Fは結合にかかる力または張力T、χは分離障壁の頂部における転移状態の結合長(「障壁長」(barrier length)と呼ばれ、典型的に0.1〜1.5nm)、およびkTは熱エネルギー(25℃で4.1pN nm)。このように、〜100pNの力を加えると分離率を〜100倍増加させることができる(χ〜0.2nmとする)。このような効果は、原子間力顕微鏡で機械的に力を使った実験で観測されている(Leeら、Langmuir、1994、10、354−357;Merkelら、Nature、1999、397、50−53;Evans、Annu.Rev.Biophyis.Biomol.Struct.、2001、30、105〜128)。
【0017】
層流の流体力により粒子を除去すると、従来のすすぎ方法より均一で制御された流体力を実現できる。意義深いことに、この力は、特定の粒子サイズと流れ条件(流量およびチャネル構造)とを選択することにより制御可能である。粒子標識化による結合アッセイの場合、FFDを使って非特異的に結合した粒子を選択的に除去することにより、特異的に結合したより少数の標識を所定の信頼水準で検出できるようにすると、他の弁別方法と比べ多くの優位性がもたらされる。特に、最高感度のアッセイアプローチの多くは流体システムをすでに含んでいるため、適切な流体工学設計によりFFDを容易に導入でき、これにより、外部すすぎの要件を排除し、アッセイ時間を短縮してアッセイプロトコールを簡略化することができる。FFDの著しい優位性は、適切なサイズおよび官能基を伴うものであれば、蛍光標識、発光標識、光散乱標識、磁気標識、または放射性標識を含む(これに限定はされないが)いかなるタイプの粒子標識にも使用できる点にある。
【0018】
磁力による弁別法(magnetic force discrimination method)と比べ、FFDは、常磁性ビーズまたは外部磁場源を必要としない。また、現在市販されている常磁性粒子は〜1pN範囲の力しか生成できず、これでは特異的なリガンド−受容体結合の力弁別に不十分である。超音波力による弁別と比べると、FFDは、超音波エネルギーを生成するための装置を別個に必要とせず、壁に沿った位置の関数として局所的な超音波力の強度変動を起こすフローセル内部の音響反射に付随した潜在的な問題を回避する。
【0019】
3.実験証明−マイクロビーズ標識によるDNAハイブリダイゼーションアッセイ
FFDの初期観測は、Dynal M280マイクロビーズ標識(Dynal社、ノルウェー、オスロ)を使って実施された。基板は、シリコンウエハー上に製造されたのち40nm厚の金膜でカバーされたマイクロセンサーチップである。この金コーティングは、チオール結合(S−Au)を使った生体分子の共有結合に必要であった。金でのコーティング後、このチップは乾燥窒素チャンバに格納された。このチップの表面は、使用前にエタノールおよび蒸留水ですすぎ洗浄した。
【0020】
直径250μmの1本鎖DNA(single−stranded DNA、略称ssDNA)オリゴヌクレオチド受容体のスポット(400mMのリン酸カリウム中10μM、pH7.0)を、Rapidograph(R)のペン先を使って表面上に配置した(Sheehanら、Biosensors and Bioelectronics、2003、18,000)。この実験には、アルカンチオール基を末端に有する2つのssDNA捕捉受容体を使用した。正の捕捉受容体である、前記ssDNA標的に対し相補的な25塩基長のssDNA配列は、6つの追加アデニンヌクレオチドと、3つのアルカンスペーサーと、それに続くチオールとで3’末端を終端させた。負の捕捉受容体は、3つのアルカンスペーサーおよびチオールを3’末端に伴う、前記標的に対し非相補的な24塩基長のssDNA配列であった。スポッティング後、湿度の高い37℃のチャンバ内に前記チップを8時間放置して、ssDNAをAu表面上に固定した(この湿度の高いチャンバ内での時間長が重要かは不明確)。
【0021】
透明なエラストマーであるPDMS(ポリジメチルシロキサン)から作製されたフローセルは、流体が前記チップの表面に直接接触しながらセル内を流通するよう、両面接着テープで前記チップの表面に取り付けた。このフローセルは、流れに垂直な高さ100μm×幅2.89mmの断面積を有し、長さは流れ方向に4.4mmであった。前記チップおよび前記フローセルは、前記フローセル内での、また前記表面上での個々のビーズの存在および流れを直接観測するため、十分な拡大率のある直立型の顕微鏡に設置された。この顕微鏡は、デジタル画像記録用のコンピュータに接続されたビデオカメラを備えたものであった。試薬は、前記フローセルを通じ、制御された率で、蠕動式ローラーポンプで送り込んだ。
【0022】
チオール基を導入したPEG(5000MWポリエチレングリコール、Shearwater社、米国アラバマ州ハンツビル(Huntsville))を、脱イオン(DI)水1mLあたり10mgの濃度で前記フローセル内の表面全体にわたり導入し、1時間放置した。前記PEGは、DNAの前記捕捉受容体スポット間に非ファウリング領域を形成した。PEGの導入は前記アッセイに不要であったが、標的ssDNAと、意図した捕捉スポットの外側のビーズ標識との非特異的結合がPEGの導入で低下したことにより、この捕捉スポット内での標的ssDNAおよび結合可能なビーズの数は増加した。
【0023】
2x SSC緩衝液(0.3MのNaCl、30mMのクエン酸ナトリウム、pH7.0)と0.25%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)とを導入し、30分間放置した。ここ以降の段階で使用した前記塩および洗浄剤の緩衝液は、ハイブリダイゼーション効率を高め、疎水性凝結を低減した。
【0024】
前記正の捕捉受容体ssDNAに対し相補的な標的ssDNA(0.25%のSDSを伴う100pMの2x SSC溶液)を、2μL/分の率で15分間、前記表面全体にわたり流してハイブリダイゼーションさせた。前記標的ssDNA分子は、ハイブリダイゼーションによる捕捉開始後、ストレプトアビジンでコーティングしたマイクロビーズで直接標識化できるようビオチン化した(1マイクロビーズ/DNA)。このssDNA標的は、6つのアデニンヌクレオチドおよび1つのビオチン分子により3’末端で終端させた前記捕捉受容体に対し相補的な、25塩基長の配列から構成されたものである。ハイブリダイゼーションさせた標的捕捉DNA分子は、前記Au−S結合から前記ビオチンまで約12nm長であった。
【0025】
ストレプトアビジンでコーティングした直径2.8μmのDynal M280マイクロビーズ標識を、0.125%のSDSを含む1x SSC溶液中7×106ビーズ/cm3以上の濃度で、一定分量から導入した。流量10μL/分で10秒、次にゼロ流量で50秒という流れ開始/停止サイクルにより、1サイクルごとに直径200μmの円形スポットあたり約200ビーズだけ、前記ビーズを沈着させた。上記1分サイクルを15回実施した後、直径200μmの捕捉スポット内のビーズは約2000個となった。
【0026】
次に、図3のプロットのように、FFDを使って、より弱く付着した、非特異的に結合したビーズを選択的に除去した。0.125%のSDSを含む1xSSC緩衝液を、10、40、60、および110μL/分の流量でそれぞれ3分間、前記セルを通じて流した。各3分周期後にこの流れを停止し、前記正の捕捉受容体および前記負の捕捉受容体を含む直径200μmのスポット内、およびPEGコーティングした金上の前記捕捉スポット間における同等の領域内でビーズ数を計測した。使用した前記フローセルの断面積では、10nmの繋留部および滑らかな表面を仮定すると、前記流量では、各マイクロビーズの中心で、48、193、290、および532μm/sの流速と、34、138、207、380s-1の剪断と、2.1、8.6、13、および24pNのストークス力計算値Feと、約25、99、149、および273pNの繋留部張力(トルクを含む)とがそれぞれ生成される。図3に示すように、負のスポットまたは周辺のPEGコーティング表面で非特異的に結合したビーズの数と比較した、正の捕捉スポットで特異的に結合したビーズの相対数は、流量が60μL/分に増加するとともに増加している。この増加は、前記負のスポットおよび前記PEGコーティング領域に結合した、すなわち、非特異的な相互作用により結合した、ビーズの数の比較的大幅な減少に起因する。前記正のスポットにおけるビーズ数の減少は、いくつかの効果に起因しうる。まず、標的ssDNAを捕捉しなかったssDNA受容体に非特異的に結合したビーズ(除去することが望ましいビーズ)、すなわち、より低い流量(力)での除去が期待されるビーズがある。流量および力が増加するに伴い、一部のビオチン−ストレプトアビジン結合も切断されるであろう。機械的なAFM力の下では、これらの結合切断は約200pNで起こる。なお、これらの条件下では、上記よりはるかに強いワトソン−クリックベースのDNAペアリングが剪断破壊される可能性は小さい(対応するAFM破断力は>1nN)。
【0027】
十分大きい流量またはビーズ直径、あるいは十分短い分子繋留部が与えられた場合、原則としてFFDでは、化学結合を切断するために十分な力を生成できる。大部分の実用的用途では、FFDを使うと、結合強度の差分が力×障壁長の変動より大きい限り、異なる複数の結合強度で表面に結合した分子群を、必要な破断力に従って、識別または分離できる。力の変動には、1つのビーズがそれより下流方向に隣接する別のビーズに及ぼす影響としての、後者のビーズ全体にわたる流れの粗さまたはシャドーイング(shadowing)に起因するものが含まれる。多数の生物巨大分子など、複数のポテンシャルエネルギー井戸を伴った分離エネルギー論が関与する分子の場合、複数のエネルギー障壁を乗り越えるには比較的長時間かかるため、パルス流を使ったFFDでは、可能性として、弱く結合したマイクロ粒子標識の方が、強く結合したものより比較的大きな数を除去できる。FFDは、複数分子の初期混合物を伴う表面から、1つまたは複数の特定タイプの分子を伴う表面を調製する工程段階としても使用でき、これは、除去したいタイプの分子だけにマイクロ粒子標識を選択的に付着させることにより実施する。この標識は、FFD後、化学的方法(pHを変化させるなど)で除去しうる。同様に、表面上の分子について一定の割合だけ無作為に標識を付着させてFFDでそれらを除去したのち、その標識を除去することにより、表面上の分子密度を調整することもできる。
【0028】
以下のFFD要件は生体分子結合アッセイでの用途を重視したものであるが、より広範囲な潜在的用途にも同様な要件が適用される。
【0029】
FFDは、分子認識に基づく広範囲の結合アッセイに適用できる。主な例は、本明細書で説明した実験証明や、抗原−抗体免疫アッセイといった、相補体による標的ssDNAのハイブリダイゼーションである。(ビオチンなどで)標的を別個に官能基化しなければならないという要件を排除するには、結合アッセイを「サンドイッチ」構成で実施すればよい。例えばハイブリダイゼーションアッセイの場合、捕捉された標的の自由端に、その自由端だけに相補的な別のssDNAプローブを介して標識が付着されうるよう、表面上の捕捉ssDNAを標的より短かくすることができる。同様に、免疫アッセイでは、標的抗原の第2の露出領域(第2のエピトープ)に対し特異的な第2の抗体を介して標識を付着することが可能である。結合アッセイ分野の当業者に知られているように、表面上に捕捉された標的種にマイクロ粒子標識を付着させる方法は多数ある。
【0030】
FFDでは、結合アッセイに適しているかぎり、いかなる表面材料も使用できる。結合アッセイ分野の当業者に公知のように、有用な捕捉分子を基板表面に付着させるための基板とそれに対応する化学的方法とは多数存在する。
【0031】
FFDは、基板表面が平坦かつ滑らかで、その表面に沿った、ビーズ半径にほぼ等しい空間距離にわたり、高さの偏差hが繋留部の長さL未満である場合、最も均一な力を生成する。表面が滑らかであると、粒子標識についての張力変動および除去(結合切断)率は低下する。例えば、ビーズの直径が2.8μmで典型的な生体分子繋留部の長さが10nmである場合は、表面上の1.4μmの領域にわたりh<2nmであると、a<12%の張力変動が保証される。FFDの要件ではないが、この有益なレベルの滑らかさを達成することは、基板調製分野の当業者にとって困難なことではない。
【0032】
FFDのこれらの要件は、生体分子の結合アッセイおよび分離において一般に使用されている(かつ市販の)〜1μmスケールのビーズと、マイクロ流体システムで典型的に使われている〜100μmスケールのチャネルとの組み合わせに該当する。FFDに有益な最小のビーズサイズは最大流速により決定されるが、この最大流速は、マイクロ流体システムの許容最大圧力か、究極的には制御自在な(非乱流)層流の最大レイノルズ数である約2000かにより制約される。典型的に、前記の圧力の制約では、小さく低い(<130μm)チャネル用のビーズサイズが制限され、高い流量では乱流が生じることから大きなチャネル用のビーズサイズが制限される。これを定量化するにあたり、高さs、幅w、長さl、および体積流量Qの高アスペクト比の矩形フローセル内におけるビーズ中心の高さaでの速度は、a<<hおよびw>>sとすると、次式で良好に近似される。
【0033】
【数3】

【0034】
圧力駆動型の流量Qは次式で表せる。
【0035】
【数4】

【0036】
ここで、Pはフローセルにわたる差圧、ηは粘性である。上記の張力、精確なストークス力、および精確なトルクの表現から、長さLの繋留部に所与の張力を生じさせるため必要なビーズ半径は、次式で与えられる。
【0037】
【数5】

【0038】
半径Rの管の方程式は、a<<Rの場合、上式でsをRで置き換えたものになる。
【0039】
図3のデータは、前記正の標識の結合と背景(負)標識の結合との最大比が、この実験では流量60μL/分で得られることを示している。この流量では、直径2.8μmのビーズを使用した場合、長さ10nmでh=0の繋留部には約150pNの張力がかかることになる。より小さいビーズで同じ張力を達成するには、圧力を高くするか、フローセルを高くするか、または繋留部を短くすることかが必要になる。例えば、この実験のフローセルでは(現在一般的なマイクロ流体寸法では)、実用的なマイクロ流体圧力の限界値である1気圧の圧力を5500倍増加させると、直径90nmのビーズに同様な張力が生成される。ただし、これらの条件には330ml/分という非実用的な流量が必要である。
【0040】
より高い圧力および流量が実用的である場合、チャネルの高さが低いと、粒子サイズの限界値は層流の要件により決定される。
【0041】
【数6】

【0042】
これは、150pN以上の張力と、前記実験のテストケースのフローセル寸法との場合、直径>66nmというビーズ要件に対応する。なお、一般にナノメートルスケールの標識は、マイクロメートルスケールの標識より検出が困難である。これを逆に言えば直径>10μmのビーズは一般に検出が容易で、標識/表面積を低減させると、結合アッセイのダイナミックレンジは低下する。また、より大きなビーズでの力弁別にははるかに低い流量が必要となり、標識を導入するための(また結合アッセイ全体の)所要時間が大幅に延長されるが、これは望ましい効果ではない。
【0043】
本明細書で詳細に提示した例では矩形の流路を使用したが、これはFFDの要件ではない。フローセルは、種々の収容形態を取ることができ、流体は開いたチャネル内を流通してもよい。必要とされる上記の流体条件は、固定した流体体積内を貫通するよう基板を移動させても達成できる。基板表面の接線方向の流れの代わりに、表面にビーズが結合された多孔質膜の法線方向に流通する流体流れでも、FFDは達成可能である(ただし、この法線力の場合、分子繋留部にかかる力のレバー増幅はない)。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、異なる標的に対し特異的な捕捉分子が、前記標識の粒子用内臓センサーを伴う基板上に別個に固定された状態を示す。
【図2】図2は、分子繋留部におけるレバー作用とその結果生じる張力Tとを示す。
【図3】図3は、非特異的に結合したビーズへのFFDの作用を示し、この作用は、残りのビーズと、本発明のアッセイに使用するビーズに関する信号対背景比とに影響を及ぼす。
【図4】本発明の実験証明において説明するアッセイを示す。なお、この図は縮尺どおりではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
結合アッセイにおいて非特異的に結合したマイクロメートルスケールの粒子標識を制御自在に除去する方法であって、
A.結合アッセイにおいて試料の露出対象とする捕捉面を、検出可能なマイクロメートルスケールの粒子標識であって、前記結合アッセイにより測定する前記試料の分子に結合可能な前記粒子標識で処理する工程と、
B.非特異的に結合した検出可能な標識を除去するため、流体力による弁別システムを使用する工程であって、前記流体力による弁別システムは層流システムを有し、この層流システムは特異的に結合した粒子と非特異的に結合した粒子との比を望ましく高めるために十分な一定の時間および流量で作用し、前記マイクロメートルスケールの粒子標識は検出手段により検出される、工程と
を有する方法。
【請求項2】
請求項1の方法において、前記流体力は、前記マイクロ粒子標識の結合先である表面の接線方向に作用するものである。
【請求項3】
請求項1の方法において、前記流体力は、前記マイクロ粒子標識の結合先である前記表面の多孔性基板を通じて法線方向に作用するものである。
【請求項4】
請求項1の方法において、前記層流は、非特異的に結合した粒子をより多く除去するため、1つまたは複数の一定時間、低流量またはゼロ流量から高流量までパルス化されるものである。
【請求項5】
請求項1の方法において、前記マイクロ粒子は、約50nm〜約10nmサイズ範囲のマイクロ粒子を有するものである。
【請求項6】
結合アッセイにおいて非特異的に結合したマイクロメートルスケールの粒子標識を制御自在に除去する方法であって、
A.固体基板を選択する工程と、
B.選択した受容体を前記基板に結合する工程と、
C.前記基板上にリガンドを塗布する工程であって、それにより前記リガンドを前記選択した受容体と特異的に結合させる工程と、
D.マイクロメートルスケールの粒子標識で前記基板を処理する工程であって、前記マイクロメートルスケールの粒子標識は、前記リガンドか、前記リガンドおよび前記マイクロメートルスケールの粒子標識と特異的に結合する介在受容体かのうち少なくとも1つと特異的に結合させるため選択したものである、工程と、
E.非特異的に結合したマイクロメートルスケールの粒子標識を除去するため、流体力による弁別システムを使用する工程であって、前記流体力による弁別システムは、流体流れへの流体抵抗により特徴付けられる層流システムを有し、この層流システムは特異的に結合した標識と非特異的に結合した標識との比が望ましい度合いまで増加するのに必要な時間および流量で、前記マイクロメートルスケールの粒子標識に作用するものであり、前記マイクロメートルスケールの粒子は検出手段により検出される、工程と
を有する方法。
【請求項7】
請求項6の方法において、前記固体基板は、磁気抵抗磁場センサーのアレイを組み込んだビーズアレイカウンタ(bead array counter、略称BARC)マイクロチップである。
【請求項8】
請求項6の方法において、前記基板は、アルミナか、シリコンか、シリカか、硬質ポリマーかの固体基板または多孔性基板のうち少なくとも1つの形態の力弁別アッセイセンサーである。
【請求項9】
請求項1の方法において、受容体−リガンドペアは、抗体−抗原か、酵素−基板か、キレート剤−イオンか、ポリ核酸−相補鎖とからなる群から選択されるものである。
【請求項10】
請求項6の方法において、2若しくはそれ以上の受容体が前記基板に結合され、標的リガンドに対し、1若しくはそれ以上の受容体は正の反応を有し、1若しくはそれ以上の受容体は負の反応を有するものである。
【請求項11】
請求項6の方法において、前記マイクロメートルスケールの標識は、磁気標識か、誘電性標識か、放射性標識か、蛍光標識か、発光標識か、光散乱性標識かとからなる群から選択されるものである。
【請求項12】
請求項6の方法において、前記検出手段は、磁気センサーと、電気センサーと、放射線センサーと、光センサーと、電気化学センサーと、熱センサーと、圧電センサーとからなるセンサーの群から選択されるものである。
【請求項13】
結合アッセイ測定システムにおいてリガンド−受容体ペアを識別する方法であって、
A.アッセイシステム内の基板であって、前記基板上に受容体分子を結合させることができる基板を選択する工程と、
B.前記基板を前記受容体分子と反応させる工程であって、前記分子が前記基板に結合されるものである、工程と、
C.リガンド分子を含む試料と前記基板を反応させる工程であって、前記リガンド分子が前記受容体分子と結合してリガンド−受容体ペアを形成し、前記リガンド分子が検出可能なマイクロ粒子で標識化されるものである、工程と、
D.層流システムで流体力による弁別方法を適用する工程であって、前記リガンド−受容体ペアが分離されるものである、工程と
を有する方法。
【請求項14】
請求項13の方法において、前記リガンド−受容体の結合を切断するため前記流体力による弁別システムにより前記基板に適用される前記流量は、種々のリガンド−受容体結合ペアを識別するために使用されるものである。
【請求項15】
流体力による弁別により、リガンド群を分離またはソートする方法であって、
A.基板であって、前記基板上に1若しくはそれ以上のタイプの受容体分子を結合させることができる基板を選択する工程と、
B.前記基板を前記受容体分子と反応させる工程であって、前記受容体が前記基板に結合される、工程と、
C.前記基板を1若しくはそれ以上の相補リガンドと反応させる工程であって、前記リガンドが前記相補受容体分子に結合してリガンド−受容体ペアを形成し、前記リガンドの分子がマイクロ粒子で標識化される、工程と、
D.流体力による弁別方法を前記基板に適用する工程であって、前記相補リガンド−受容体ペアのうち最も弱いものの結合が切断され、放出されたリガンドおよびビーズを、流れまたは他の手段により、前記基板と前記基板に付着したリガンドとから分離することができる、工程と
を有する方法。
【請求項16】
請求項15の方法において、前記流体力による弁別システムにより適用される前記流量は、選択した数の望ましいタイプのリガンドを除去するのに十分な大きさおよび時間だけ適用され、これにより、基板は残りのリガンドにより望ましい表面密度で調製されるものである。
【請求項17】
アッセイ測定システムにおいて分子結合を識別する方法であって、
A.基板であって、前記基板上に1若しくはそれ以上のタイプの受容体分子を結合させることができる基板を選択する工程と、
B.前記基板を1若しくはそれ以上の前記分子と反応させる工程であって、前記分子が前記基板に結合され、また検出可能なマイクロ粒子で標識化されるものである、工程と、
C.層流システムで流体力による弁別方法を適用する工程であって、前記分子結合が切断されるものである、工程と
を有する方法。
【請求項18】
請求項17の方法において、前記分子結合を切断するため前記流体力による弁別システムにより前記基板に適用される前記流量は、前記結合を識別するために使用されるものである。
【請求項19】
流体力による弁別により、分子群を分離またはソートする方法であって、
A.基板であって、前記基板上に1若しくはそれ以上のタイプの受容体分子を結合させることができる基板を選択する工程と、
B.前記基板を前記分子と反応させる工程であって、前記分子が前記基板に結合され、またマイクロ粒子で標識化されるものである、工程と、
C.流体力による弁別方法を前記基板に適用する工程であって、前記分子の結合のうち最も弱い結合が切断され、放出された分子を、流れまたは他の手段により、前記基板と前記基板に付着した分子とから分離することができるものである、工程と
を有する方法。
【請求項20】
請求項19の方法において、前記流体力による弁別システムにより適用される前記流量は、選択した数の望ましいタイプの二次結合した分子を除去するのに十分な大きさおよび時間だけ適用され、これにより、基板は残りの二次結合した分子により望ましい表面密度で調製されるものである。
【請求項21】
請求項1の方法であって、この方法は、さらに、
フローセルを通じて一定の周期で所定の時間流体を流したのち、所定の時間流量をゼロにする工程を有するものである。
【請求項22】
請求項21の方法において、前記流体の流れは、粒子で標識化された複数の標的と基板に結合された受容体との結合を切断するよう制御されるものである。
【請求項23】
請求項21の方法において、フローセルを流通する流体の体積流量は、
Q=swP/12ηlであって、ここで、
Q=流体の体積流量、
s、w、lは、フローセルの高さ、幅、長さをそれぞれ表し、
P=フローセルの長さにわたる差圧、
η=フローセルを流通する流体の粘性、
により得られるものである。
【請求項24】
結合アッセイにおいて非特異的に結合した粒子標識を除去する方法であって、
標的分子に結合可能で検出可能な粒子標識により、捕捉表面を処理する工程と、
非特異的に結合した検出可能な標識を除去するため、流体力による弁別システムを使用する工程であって、この流体力による弁別システムは層流システムを含み、この層流システムは特異的に結合した粒子と非特異的に結合した粒子との比を望ましく高めるため、所定の時間、所定の流量で操作されるものである、工程と、
前記非特異的に結合した検出可能な標識を前記捕捉表面から分離するため、制御された可変力の適用をもたらすよう構成された前記流体力による弁別システムを通じて流体を流す工程と
を有する方法。
【請求項25】
請求項24の方法において、前記流体力による弁別システムは、非特異的に結合した検出可能な標識を分離する流体の流れをもたらすため、前記捕捉表面に取り付けられたフローセルを有するものである。
【請求項26】
請求項25の方法において、フローセルを流通する流体の体積流量は、
Q=swP/12ηlであって、ここで、
Q=流体の体積流量、
s、w、lは、フローセルの高さ、幅、長さをそれぞれ表し、
P=フローセルの長さにわたる差圧、
η=フローセルを流通する流体の粘性、
により得られるものである。
【請求項27】
結合アッセイにおいて非特異的に結合した粒子標識を除去する方法であって、
標的分子に結合可能で検出可能な粒子標識により、捕捉表面を有する基板を処理する工程と、
固定流体体積を有する流体力による弁別システムにおいて、前記基板を配設する工程と
非特異的に結合した検出可能な標識を分離するため、流体体積内で前記基板を移動する工程であって、前記捕捉表面から非特異的に結合した検出可能な標識を分離することにより特異的に結合した粒子と非特異的に結合した粒子との比を望ましく高める制御された可変力を生成するため、所定の時間および所定の率で実施されるものである、前記基板を移動する工程と
を有する方法。
【請求項28】
請求項27の方法において、前記基板を移動する工程は、所定の時間、前記基板を前記流体体積内で移動したのち、所定の時間、前記基板の前記移動を停止して、前記非特異的に結合した検出可能な標識を分離する力を有する層流条件を生成することにより、一定周期で実施されるものである。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公表番号】特表2007−522435(P2007−522435A)
【公表日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−532879(P2006−532879)
【出願日】平成16年4月30日(2004.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2004/014427
【国際公開番号】WO2005/005951
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(500238790)アメリカ合衆国 (13)
【Fターム(参考)】