説明

流体噴射装置

【課題】簡易且つ安価にノズルの保湿を行うことのできる、流体噴射装置を提供する。
【解決手段】流体を噴射する複数のノズル17が形成される噴射面21Aを有する噴射ヘッド13と、噴射ヘッド13の非印字状態において、噴射面21Aに油を供給する油供給手段50と、油供給手段50により噴射面21Aに供給された油をノズル17内に引き込ませる油引き込み手段と、を備える流体噴射装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体噴射装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
流体噴射装置は、流体を噴射可能な噴射ヘッドを備え、この噴射ヘッドから各種の流体を被記録材等に向けて噴射する装置である。流体噴射装置の代表的なものとして、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を備え、この記録ヘッド(噴射ヘッド)のノズルから液体状のインク(流体)をインク滴として記録紙等の被記録材に向けて吐出・着弾させてドットを形成することで記録を行うインクジェット式記録装置がある。
【0003】
このようなインクジェット式記録装置は、非印字状態においてノズル内部が乾燥することにより、インクの吐出不良が生じる可能性がある。そこで、放置することでインク中の成分を分離させ、ノズルを保湿する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特表2002−529572号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術ではインク中の成分を分離させることで保湿剤として利用するため、使用できるインクに制約が生じることでコストが嵩んでしまうといった問題がある。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、簡易且つ安価にノズルの保湿を行うことのできる、流体噴射装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の流体噴射装置は、流体を噴射する複数のノズルが形成される噴射面を有する噴射ヘッドと、該噴射ヘッドの非印字状態において、前記噴射面に油を供給する油供給手段と、該油供給手段により前記噴射面に供給された前記油を前記ノズル内に引き込ませる油引き込み手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の流体噴射装置によれば、噴射面に供給された油が油引き込み手段によりノズル内に引き込まれるので、非印字状態におけるノズルの乾燥を防止することができる。また、従来、ノズルの乾燥を防止するために用いられていたキャップ部材を不要にすることができ、装置構成を簡素化できる。
【0008】
また、上記流体噴射装置においては、前記油供給手段は、前記油を貯留した油槽を有し、該油槽に浸されることで前記噴射面に油が供給されるのが好ましい。
この構成によれば、油槽に浸されることで、例えば表面の凹凸形状によらず噴射面に簡便且つ確実に油を供給することができる。
【0009】
また、上記流体噴射装置においては、前記油供給手段は、外周面に前記油が塗布されたローラからなるのが好ましい。
この構成によれば、ローラの外周面を噴射面に当接させつつ回転させることで簡便且つ確実に噴射面全体に油を供給することができる。
【0010】
また、上記流体噴射装置においては、前記油は、前記ノズルから噴射される前記流体と略同じ粘度を有するのが好ましい。
この構成によれば、油の粘度が流体と略同じであるため、ノズル内への引き込み或いはノズルからの排出を良好に行うことができる。
【0011】
また、上記流体噴射装置においては、前記噴射ヘッドがラインヘッドであるのが好ましい。
ラインヘッドのような長尺形状のものにおいて、従来のキャップ部材は良好な密着性を得る事が難しく、ノズルの乾燥防止が不十分となるおそれがあった。これに対し、本発明は、ノズル内を保湿手段として噴射面に供給された油を用いる。油は液体であることから噴射面の形状によらず、噴射面全体に油膜を形成できる。
したがって、本発明は従来のキャップ部材を適用し難いラインヘッドのような長尺形状のものに適用した場合、特に効果的である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る流体噴射装置の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。本実施形態では、本発明に係る流体噴射装置として、インクジェット式プリンタを例示する。
【0013】
図1は、本実施形態のインクジェット式プリンタ(以下、プリンタ100と称す)の概略構成図、図2は、記録ヘッド周辺の要部平面図、図3は、記録ヘッドの噴射面を示す平面図である。
図1及び図2に示すように、プリンタ100は記録紙12への記録を行う記録部10を有している。
【0014】
記録部10は、インク滴を噴射して流体噴射対象物である記録紙12に画像形成する記録ヘッド13(噴射ヘッド)と、記録紙12を搬送する記録紙搬送機構14と、記録ヘッド13に供給するインク(流体)を貯留したインク貯留部15とを有している。
【0015】
記録紙搬送機構14は、紙送りモータ(不図示)や、この紙送りモータによって回転駆動される紙送りローラなどを有しており、記録(印字・印刷)動作に連動させて記録紙12を記録ヘッド13に対向するように順次送り出すことができるようになっている。
【0016】
インク貯留部15は、プリンタ本体16の一側に配置されており、不図示のインク供給手段により後述の記録ヘッド13へインクを供給する。このインク貯留部15は、プリンタ100の各色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K1:染料系)、黒(K2:顔料系))に対応する色のインクを貯蔵するインクタンク15Y,15M,15C,15K1,15K2を有している。インク貯留部15と記録ヘッド13との間は、不図示のインク供給手段を介して連通されている。
【0017】
記録ヘッド13は、プリンタ100が対象とする最大サイズの記録紙12の少なくとも一辺を越える長さ(最大記録紙幅W)に亘ってノズルが多数配列された、所謂ラインヘッド型の記録ヘッドである。本実施形態においては、少なくとも各色(Y、M、C、K1、K2)に対応した5つの印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2を備えている。各印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2は、インク滴を噴射するためのノズル17を多数整列配置してなるノズル列L(図3参照)をそれぞれ有しており、当該ノズル列Lの形成された領域がノズル形成領域21Bである。ノズル列Lは、記録紙12の搬送方向に沿って順に配設されている。ノズル列Lは、ノズル17による1列のライン又はノズル17による複数列のラインであって、ノズル17の数やラインの数は適宜設定される。図3はノズル列Lの一実施例を示すものであり、ノズル17による複数列のラインを示している。ライン数を増やすことにより、一度に広範囲の記録が可能になるとともに、画像の解像度も高まる。
【0018】
記録ヘッド13は、最大記録紙幅Wに対応する長さ方向を記録紙12の搬送方向と直交する方向に配置され、各ノズル列Lのノズル17からインク滴が記録紙12に噴射されることにより記録紙12に画像が記録される。
インク貯留部15と記録ヘッド13とを連通するインク供給手段は、複数のインク供給流路(不図示)を有しており、各インクタンク15Y,15M,15C,15K1,15K2から各印字部5Y,5M,5C,5K1,5K2へとインクが供給されるようになっている。
【0019】
さらに、本実施形態に係るプリンタ100は、記録ヘッド13の噴射面21A(図4参照)に油を供給する油供給手段50と、油供給手段50により噴射面21Aに供給された油をノズル17内に引き込ませる油引き込み手段としての吸引機構39と、を備えている。
【0020】
これら油供給手段50及び吸引機構39は、ノズル17の乾燥防止及びノズル17内でのインクの増粘を防止するためのものであり、記録ヘッド13における非印字状態において用いられるものである。
【0021】
また、上記記録ヘッド13は、ヘッド移動機構(不図示)によって上下方向に移動可能とされている。より詳細には、記録ヘッド13は、ヘッド移動機構によって、印刷位置とメンテナンス位置との間において上下方向に移動可能とされている。
【0022】
なお、印刷位置とは、記録ヘッド13のノズル17から記録紙12へインクを噴射することによって記録を行う位置であり、相対的に記録ヘッド13を上方に移動させた位置である。また、メンテナンス位置とは、上記油供給手段50及び吸引機構39により、記録ヘッド13のノズル17における保湿を行うメンテナンス処理が行われる位置であり、相対的に記録ヘッド13を下方に移動させた位置である。
【0023】
以下、図4を参照して記録ヘッド13の構成について詳述する。図4は、記録ヘッド13の一部を示す断面図である。
記録ヘッド13は、ヘッド本体18と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22とを備えている。インクを噴射するノズル17はノズル基板21に形成され、ノズル基板21の下面が噴射面21Aとされている。流路形成ユニット22は、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を積層し、接着剤等で接合して一体にしたものである。
【0024】
記録ヘッド13は、ヘッド本体18の内部に形成された収容空間23と、収容空間23に配置された駆動ユニット24とを備えている。駆動ユニット24は、複数の圧電素子(流体供給部)25と、圧電素子25の上端を支持する固定部材26と、駆動信号を圧電素子25に供給する柔軟なケーブル27とを備えている。圧電素子25は、複数のノズル17のそれぞれに対応するように設けられている。
【0025】
また、ヘッド本体18の内部に形成され、インクタンクからインク供給流路を介して供給されたインクが流れる内部流路28と、振動板19、流路基板20、及びノズル基板21を含む流路形成ユニット22によって形成され、内部流路28と接続されたリザーバ29と、流路形成ユニット22によって形成され、リザーバ29と接続されたインク供給口30と、流路形成ユニット22によって形成されてインク供給口30と接続されたキャビティ31とを備えている。キャビティ31は、複数のノズル17に対応するように複数設けられている。複数のノズル17のそれぞれは、複数のキャビティ31のそれぞれに接続されている。
【0026】
ヘッド本体18は、合成樹脂で形成されている。振動板19は、例えばステンレス鋼等の金属製の支持板上に弾性フィルムをラミネート加工したものである。振動板19のキャビティに対応する部分には、圧電素子25の下端と接合される島部32が形成されている。振動板19の少なくとも一部は、圧電素子25の駆動に応じて弾性変形する。振動板19と内部流路28の下端近傍との間にはコンプライアンス部33が形成されている。
【0027】
流路基板20は、内部流路28の下端とノズル17とを接続するリザーバ29、インク供給口30、及びキャビティ31は、それぞれの空間を形成するための凹部を有する。本実施形態においては、流路基板20は、シリコンを異方性エッチングすることで形成されている。
【0028】
ノズル基板21は、所定方向に所定間隔(ピッチ)で形成された複数のノズル17を有する。本実施形態のノズル基板21は、例えばステンレス鋼等の金属で形成された板状の部材である。
【0029】
各インクタンクから各々のインク供給流路を介して供給されたインクは、内部流路28の上端に流入する。内部流路28の下端は、リザーバ29に接続されており、インクタンクからインク供給流路を介して内部流路28の上端に流入したインクは、内部流路28を流れた後、リザーバ29に供給される。リザーバ29に供給されたインクは、インク供給口30を介して、複数のキャビティ31のそれぞれに分配されるように供給される。
【0030】
ケーブル27を介して圧電素子25に駆動信号が入力されると、圧電素子25が伸縮する。これにより、振動板19がキャビティに接近する方向及び離れる方向に変形(移動)する。これにより、キャビティ31の容積が変化し、インクを収容したキャビティ31の圧力が変動する。この圧力の変動によって、ノズル17から、インクが噴射される。
【0031】
このように、本実施形態の圧電素子25は、ノズル17よりインクを噴射するために、入力される駆動信号に基づいて、ノズル17に接続されたキャビティ31の圧力を変動させる。そして、ノズル17から噴射されたインクによって記録紙12に所望の画像が形成される。
【0032】
図5は、上記油供給手段50における概略構成を示す図である。図5に示されるように、油供給手段50は油が貯留された油槽50Aから構成されている。油槽50Aは記録ヘッド13の噴射面21Aの全体を浸せる大きさとなっている。
【0033】
油槽50Aに貯留される油としては、炭素数7以上のアルカン類、一価アルコール類、もしくは二価以上の多価アルコール類、及び前記物質の誘導体が用いられる。なお、炭素数7以上の油は水に溶けないため、本発明において好適である。また、この油は、ノズル17から噴射されるインクと略同じ粘度を有している。これにより後述するようなノズル17内への引き込み或いはノズル17内からの排出を良好に行えるようになっている。
【0034】
非印字状態とされた記録ヘッド13は、ヘッド移動機構(不図示)によって下降され、図6(a)に示されるように油供給手段50の油槽50A内に噴射面21Aが浸される。その後、記録ヘッド13は、ヘッド移動機構により油槽50Aから引き上げられる。このとき、図6(b)に示されるように、噴射面21Aの全体に油膜53が形成される。
【0035】
続いて、図1に示した吸引機構39を動作させることでインク供給経路及びノズル17内を負圧状態とする。これにより、噴射面21Aに形成された油膜は、図7に示されるようにノズル17内に引き込まれる。プリンタ100は、非印字中において、ノズル17内に油を引き込んだ状態を保持する。なお、ノズル17の開口17A近傍に付着している油は表面張力により保持される。このようにノズル17内に引き込まれた油によって、プリンタ100は非印字状態においてノズル17が乾燥するのを防止することができる。また、ノズル17内に引き込まれた油は、ノズル17内のインクが酸化するのを防止し、インクの色が変化するといった不具合も防止できる。
【0036】
このような非印字状態から印字状態に復帰する場合、記録ヘッド13の各ノズル17から油を排出させた後、噴射面21Aに付着している油をワイプ部材により払拭する。さらに、フラッシング動作を行うことでノズル17内のインクメニスカスを整えることにより、プリンタ100は印字可能状態とされる。
【0037】
ところで、本実施形態に係るプリンタ100は、記録ヘッド13が所謂ラインヘッドである。従来記録ヘッドのノズルの乾燥に用いられていた、キャップ部材はラインヘッドのような長尺形状のものにおいては、良好な密着性が得られず、ノズルの乾燥防止が不十分となるおそれがあった。
【0038】
これに対し、本実施形態においては、ノズル17内を保湿させる手段として油を用いている。油は液体であることから噴射面21Aの形状に依存することなく、噴射面21A全体に油膜を形成できる。よって、上述のように噴射面21Aにおける全てのノズル17に油を引き込ませることができる。したがって、本実施形態によれば、従来ノズルが乾燥するのを防止することが困難とされたラインヘッドのような長尺形状のヘッドにおいても、ノズル17内の乾燥を確実に防止できる。このように本発明は、ラインヘッドにおいて特に顕著な効果を得ることができる。また、本実施形態においては、上述のようにノズル17内に油を引き込ませることでノズル17を保湿させているため、従来、ノズルの乾燥を防止するために用いられていたキャップ部材を不要となり、装置構成を簡素化できる。
【0039】
(第2実施形態)
続いて、プリンタの第2実施形態について説明する。本実施形態は油供給手段の形状が上第1実施形態とは異なっており、それ以外の構成については同じである。したがって、第1実施形態と同一の構成及び部材については同一の符号を付し、その説明については省略若しくは簡略する。
【0040】
図8は本実施形態に係る油供給手段150の概略構成を示す図である。本実施形態に係る油供給手段150は、塗布ローラ150Aを主体に構成される。この塗布ローラ150Aは、油が貯留された油槽151に浸されることで、その外周面に油が塗布されたものとなる。本実施形態では、塗布ローラ150Aの外周面を噴射面21Aに当接させつつ回転させることで簡便且つ確実に噴射面21A全体に油に供給できる。本実施形態においても、塗布ローラ150Aにより噴射面に塗布された油は噴射面21Aの形状に依存することなく、噴射面21A全体に油膜を形成する。なお、ノズル17の開口17A近傍に付着している油は表面張力により保持される。
【0041】
続いて、上記実施形態と同様、吸引機構39を動作させることでインク供給経路及びノズル17内を負圧状態とする。これにより、噴射面21Aに形成された油膜はノズル17内に引き込まれる。プリンタ100は、非印字中において、ノズル17内に油を引き込んだ状態を保持する。このようにノズル17内に引き込まれた油によって、プリンタ100は非印字状態においてもノズル17が乾燥するのを防止できる。
【0042】
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能である。上記第1、第2実施形態においては、噴射面21Aに塗布された油をノズル17内に引き込む油引き込み手段としての吸引機構39を例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばノズル17内を負圧状態にできる構成であれば置き換え可能である。
【0043】
また、上記第2実施形態においては、塗布ローラ150Aにより噴射面21Aに油を塗布した後、吸引機構39によりノズル17内への油の引き込みを行ったが、塗布ローラ150Aによって噴射面21Aに油を塗布しつつ、上記吸引機構39を動作させることでノズル17内への油の引き込みを行うようにしてもよい。
【0044】
また、上記実施形態では、流体噴射装置として、インクジェット式プリンタに具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の流体(機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体)を噴射したり吐出したりする流体噴射装置に具体化することもできる。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する流体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる流体を噴射する流体噴射装置であってもよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する流体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する流体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する流体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の流体噴射装置において、噴射される流体(液状体、流状体)が、例えば乾燥等により増粘し吐出不良を引き起こす可能性があれば、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】プリンタの概略構成図である。
【図2】記録ヘッド周辺の要部平面図である。
【図3】記録ヘッドの噴射面を示す平面図である。
【図4】記録ヘッドの詳細構成を示す図である。
【図5】油供給手段における概略構成を示す図である。
【図6】ノズルの保湿動作を説明するための図である。
【図7】ノズル内に油が引き込まれた状態を説明するための図である。
【図8】第2実施形態に係る油供給手段の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
13…記録ヘッド(噴射ヘッド)、17…ノズル、21A…噴射面、39…吸引機構(油引き込み手段)、50…油供給手段、50A…油槽、100…プリンタ(流体噴射装置)、150…油供給手段、150A…塗布ローラ(ローラ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を噴射する複数のノズルが形成される噴射面を有する噴射ヘッドと、
該噴射ヘッドの非印字状態において、前記噴射面に油を供給する油供給手段と、
該油供給手段により前記噴射面に供給された前記油を前記ノズル内に引き込ませる油引き込み手段と、を備えることを特徴とする流体噴射装置。
【請求項2】
前記油供給手段は、前記油を貯留した油槽を有し、該油槽に浸されることで前記噴射面に油が供給されることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項3】
前記油供給手段は、外周面に前記油が塗布されたローラからなることを特徴とする請求項1に記載の流体噴射装置。
【請求項4】
前記油は、前記ノズルから噴射される前記流体と略同じ粘度を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の流体噴射装置。
【請求項5】
前記噴射ヘッドがラインヘッドであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−274418(P2009−274418A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−130635(P2008−130635)
【出願日】平成20年5月19日(2008.5.19)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】