説明

流体圧用ホース接続具

【課題】 ピン等の別部材を必要とせずに接続強度を充分に確保すると共に、外観的に更に向上させるようにする。
【解決手段】 スリーブ20を半径方向にカシメることによって流体圧用ホース12に接続されたマウスピース14には、ナット16と中空飾り部材18が外挿される。ナット16は、一方の開放端部に第1雌ネジ部16aが形成され、この第1雌ネジ部16aと中間段部16bを挟んで対向する他方の開口部内周に第2雌ネジ部16cが形成されている。また中空飾り部材18は、一方の先端側外周に前記ナット16の第1雌ネジ部16aが螺挿される雄ネジ18bが形成された部材である。取付け時には、マウスピース14をナット16の中空段部16bにまで挿通させておき、該ナット16の雄ネジ18bに中空飾り部材18の第1雌ネジ部16aを螺挿させることで該マウスピース14を支持固定する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動二輪車のブレーキレバー部にブレーキホースの如き流体圧用ホースを接続するための接続具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車のハンドル部には、制動装置の一部をなすブレーキレバーが回動可能に配設されている。このブレーキレバーは、該レバーと一体的に構成されるマスターシリンダを有し、このマスターシリンダに、ブレーキオイルを封入したブレーキホース(流体圧用ホース)の一端部が接続具を介して接続されている。この接続具は、図5に示すように、ブレーキホース12の一端部に外挿される薄肉の金属製スリーブ20と、中間部材30が回動可能に配設されるナット32および該ナット32に螺挿されるバンジョーボルト34とから構成されている。ナット32は、中空部分の内周面においてその一方の開口部から所定位置まで雌ネジ(図示せず)が形成されている。
【0003】また中間部材30は、その一端部に形成したラッパ状部30aと、ナット32の断面形状と略同一の大きさに設定されたフランジ部30bおよび該フランジ部30bを挟んで他端部側に延在する小径の管体部30cを一体成型したものである。そして、該ラッパ状部30aをナット32の他端部側から中空部分に臨ませておき、前記フランジ部30bとラッパ状部30aとの間に形成された陥凹部30dに、該ナット32の外側から挿通するピン(図示せず)を係合させることによって、該中間部材30がナット32に対して自由回転可能に配設される。このナット32は、該中間部材30の管体部30cを前記スリーブ20が外挿されたホース12の一端部から挿通し、該管体部30cを介在させた状態で該スリーブ20をその外側面からカシメることによって、該ナット32がブレーキホース12に対して脱落不能に配設される。更にこのナット32には、前記流体圧部品としてのバンジョーボルト34が螺挿される。
【0004】また別の接続具としては、図6に示す如く、スリーブ20およびバンジョーボルト36のみで構成したものもある。すなわちこの場合には、該スリーブ20を予め外挿しておき、このスリーブ20に対して該バンジョーボルト36を直接配設するものであって、該バンジョーボルト36の一端部には、前記中間部材30の管体部30cに相当する管体部36aが一体的に形成されている。そしてこの管体部36aをブレーキホース12に挿通した状態でスリーブ20をその外側面からカシメることにより、該バンジョーボルト36がブレーキホース12に対して脱落不能に配設される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述した流体圧用ホース接続具のうち前者の場合は、前記ナット32に中間部材30が配設されているが、この中間部材30を配設するためには前記ピン(図示せず)を挿通して支持しなければならない手間が生じる。またナット32を接続するうえでは、該中間部材30の管体部30cが挿通されたスリーブ20をカシメるだけで接続強度は充分確保されているものの、該スリーブ20が表出していることによって外観的に見劣りがするために、貧弱で頼りない印象をユーザーに与えてしまう難点がある。また後者の場合でも、前記バンジョーボルト36の管体部36aをホース12に挿通した状態でスリーブ20をカシメるため、接続強度は前記と同様に充分確保されているが、前記ナット32を使用していない分だけ更にデザイン的な見劣りが増すと共により貧弱な印象を与えることになってしまう。
【0006】
【発明の目的】この発明は、前述した従来の技術に内在している前記解決課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、ピン等の別部材を必要とせずに接続強度を充分に確保すると共に、外観的に更に向上させるよう構成した流体圧用ホース接続具を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため本発明に係る流体圧用ホース接続具は、流体圧用ホースを流体圧部品に接続するための流体圧用ホース接続具であって、前記流体圧用ホースの先端に同軸的に挿入されて該ホースと連通し、開放端がラッパ状に開口するマウスピースと、前記流体圧用ホースの先端に外挿され、半径方向内方へカシメられて前記マウスピースを該ホースに固定するスリーブと、中空部材における一方の開口部内周に第1雌ネジ部が形成され、この第1雌ネジ部と中間段部を挟んで対向する他方の開口部内周に第2雌ネジ部が形成され、前記第1雌ネジ部は前記流体圧用ホースに固定したマウスピースの挿入を前記中間段部の部位まで許容し、また第2雌ネジ部は前記流体圧部品に形成した雄ネジの螺挿を該中間段部の部位まで許容するナットと、前記流体圧用ホースの側から前記スリーブへの外挿が可能であると共に、前記マウスピースの側からは該マウスピースに当接して抜け止めがなされ、かつ一方の先端側外周に前記ナットの第1雌ネジ部に螺挿される雄ネジが形成されたナット状の中空飾り部材とからなり、前記流体圧用ホースに固定したマウスピースを前記ナットの第1雌ネジ部へ前記中間段部の部位まで挿入した後に、前記スリーブに外挿した前記中空飾り部材の雄ネジを前記第1雌ネジ部に螺挿することで、該マウスピースは前記中間段部と該中空飾り部材との間で挟圧されると共に、該中空飾り部材によって該スリーブの化粧隠しがなされることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る流体圧用ホース接続具につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお従来技術で既出した部材と同一の部材に関しては、同一の符号で示すこととする。
【0009】実施例に係る流体圧用ホース接続具10は、図1に示すように、流体圧用ホースとしてのブレーキホース12の先端に同軸的に挿入されることで該ホース12と連通するマウスピース14が配設されている。このマウスピース14は、一方の開放端がラッパ状に開口する連通口14bが成形された円筒形の部分14a(以下 ラッパ部と云う)と、該ラッパ部14aから他端部に向けて所定長さで延在する小径の管体部14cが形成されている。このうちラッパ部14aは、ブレーキホース12の外径よりも充分大きくかつ後述するナット16の第1雌ネジ部16aの内径よりも僅かに小さい直径寸法に設定されており、その開放端部から所定長さだけ延在方向に位置した部分が、外径よりも僅かに小さい直径寸法で周面方向に切欠かれて第1段部14dが形成されている。この第1段部14dには、同じく後述する中空飾り部材18の一端部が当接するようになっている。なおブレーキホース12としては、低膨張率のテフロンホース12aにステンレスメッシュジャケットの金属外被12bが外挿されたものが好適に使用される。
【0010】また前記マウスピース14には、前記第1段部14dから延在方向に沿って僅かに変位した部分に、該第1段部14dよりも更に小さい直径寸法で周面方向に切欠かれてなる第2段部14eが形成されている。この第2段部14eを形成する円筒形部の直径は、前記小径の管体部14cよりも若干大径となるよう寸法設定されている。更に該第2段部14eから軸心に沿った部分には、半径方向に突出するフランジ部14gが周面に沿って一体成型されている。フランジ部14gは、前記第1段部14dよりも小径に寸法設定されており、該フランジ部14gと第2段部14eとの間で形成される凹部14hに、後述する如く圧潰されたスリーブ20の一部が介在するようになっている。なお該スリーブ20は、ブレーキホース12を介してマウスピース14に挿通された際にその一端部が第2段部14eに当接されるようになっている。
【0011】また前記フランジ部14gには、ラッパ状に開口した連通口14bから同軸的に連通する連通部14fを内部に形成した前記管体部14cが、マウスピース14の延在方向に沿って一体的に成形されている。管体部14cは、その外径が前記ブレーキホース12の内径寸法よりも僅かに大径に設定された部分であって、形成基部から開放端部に向けて同径の管体で成形されている。また該管体部14cの外周面には雄ネジ(図示せず)が形成されており、この雄ネジを利用してブレーキホース12に螺挿するよう構成されている。
【0012】前記スリーブ20は、その内径がマウスピース14のフランジ部14gよりも若干大径に寸法設定された薄肉の金属製円筒体であって、一端部近傍には半径方向に僅かに突出したフランジ20aが周面方向に沿って一体成型されると共に、この一端部に対する他端部が、図に示すように、外周縁部から内周面に向けて鋭角にテーパ20bが形成されている。そして該スリーブ20は、このフランジ20aが形成された一端部側をマウスピース14の第2段部14eに当接させた状態で該マウスピース14に外挿されるようになっている。しかる後、図示しないカシメ具を介してスリーブ20が半径方向内方へカシメられることにより、マウスピース14がブレーキホース12に移動不能に支持固定される。
【0013】前記スリーブ20を介してブレーキホース12に支持固定されたマウスピース14には、該ホース12の開放端部側から前記ナット16が配設される。すなわち該ナット16は、その中空部材における一方の開口部内周に第1雌ネジ部16aが形成され、この第1雌ネジ部16aと中間段部16bを挟んで対向する他方の開口部内周に第2雌ネジ部16cが形成されたものである。第1雌ネジ部16aおよび中間段部16bは、前記マウスピース14における前記ラッパ部14aの挿入を該中間段部16bにまで許容し得る内径に寸法設定された部分であり、中間段部16bはネジ切り加工が施されていない部分である。また第2雌ネジ部16cは、油圧ブレーキ系統に接続される前記バンジョーボルト22の一端部近傍に形成した雄ネジ22aの螺挿を、該中間段部16bの部位まで許容する内径に設定されている。
【0014】なお前記第1雌ネジ部16aと第2雌ネジ部16bは、その螺旋方向が互いに逆となっている。またバンジョーボルト22の雄ネジ22aには、その開放端部側から軸線方向に沿って延在する部分に、前記ラッパ部14aに開口した連通口14bと係合する円錐部22bが形成されている。この円錐部22bは、バンジョーボルト22をナット16に螺挿することによって該連通口14bと密着係合するよう構成されている。
【0015】更に前記ブレーキホース12には、予め前記中空飾り部材18が挿通配置されている。すなわちこの中空飾り部材18は、外観が六角形のナット状に成型された部分18a(以下 ナット状段部と云う)と、該ナット状段部18aが前記マウスピース14側に指向する一方の先端側外周に一体成型された雄ネジ18bと、ナット状段部18aを挟んで該雄ネジ18bと対向する他端部側に一体成型した飾り段部18cとから形成されている。この中空飾り部材18の内径寸法は、ブレーキホース12の側から前記スリーブ20への外挿が緩やかに可能であると共に、マウスピース14の側からはこれに当接して抜け止めがなされる寸法に設定されている。また雄ネジ18bの外径は、前記ナット16の第1雌ネジ部16aの内径寸法と一致して螺挿されるよう設定されている。従って後述するように、この中空飾り部材18の雄ネジ18bをナット16の第1雌ネジ部16aに螺挿した際に、該第1雌ネジ部16aが設けられた挿通端部が、中空飾り部材18の前記ナット状段部18aに当接するようになっている。
【0016】なお前記中空飾り部材18の飾り段部18cにおける開放端部には、図3に示すように、Oリング24を装着するようにしてもよい。このOリング24は、耐油性の材質で成型されたものであって、前記ブレーキホース12の外径と、中空飾り部材18の内径部分との間で生じる間隙に密封的に介装されている。このOリング24を介装しない場合には、該ブレーキホース12が飾り部材18における開放端部の内周縁と直接摺動することになるため、該ホース12の外周面が擦れて経時的に損傷し、最悪のケースではブレーキホース12が破損してブレーキオイルが漏出する危惧がある。従ってOリング24を介装することにより、ブレーキホース12の外周面が中空飾り部材18の開放端部と摺動するのを好適に防止すると共に、該ホース12と飾り部材18をより一体的にして剛性を高めるよう構成されている。
【0017】更に図4は、前記スリーブ20を介してマウスピース14をブレーキホース12に取付ける状態を示すものである。ブレーキホース12の一端部に挿通配置されたマウスピース14には、該ホース12に予め挿通しておいたスリーブ20が、前記フランジ20aを設けた一端部を該マウスピース14の第2段部14eに当接する状態で緩やかに外挿される。この状態から、図示しないカシメ具によってスリーブ20の外側面全体を半径方向内方に所要圧で押圧すると、該スリーブ20が全体的に圧縮されると共に前記フランジ20aが圧潰される。この圧潰された部分は、図4(b)に示す如く、マウスピース14の前記フランジ部14gと第2段部14eとの間で形成される凹部14hに押し込められ、その一部が該凹部14hの内側に回り込むことになる。これによりスリーブ20は、マウスピース14に強固に支持固定される。
【0018】またフランジ20aにおいては、その圧潰量がスリーブ20における延在部分よりも相対的に多くなる。このためマウスピース14の管体部14cに対しては、フランジ部14gから延在する形成基部近傍が半径方向内方に押圧されて屈曲すると共に、該管体部14cに密着しているブレーキホース12の一端部近傍がスリーブ20に押圧されて半径方向内方に圧縮される。しかもスリーブ20に関しては、この圧潰されるフランジ20a以外の延在部分は、圧縮に伴って軸心方向へ僅かに延伸することになる。この際の押圧力は、スリーブ20の開放端部に形成した前記テーパ20bによってその一部が分散されると共に、管体部14cの開放端部がスリーブ20の開放端部よりも突出した位置にあることから、該管体部14cの開放端部近傍の変形が最小となる。これによりマウスピース14の管体部14cは、前記ラッパ部14aに近接した部分が小径になると共に開放端部が相対的に大径状態となる。
【0019】更に管体部14cの外周面には、前述したように、雄ネジ(図示せず)が形成されており、この雄ネジを利用してブレーキホース12に螺挿されている。従ってこの雄ネジを介してブレーキホース12に接続されたマウスピース14は、スリーブ20を圧縮したことによって変形した管体部14cおよび当該ブレーキホース12自体によって更に強固に支持固定されることになる。なお半径方向内方に屈曲成形された管体部14cの内径は、ブレーキオイルの流通に殆ど影響を与えない寸法となるよう設定されている。
【0020】
【実施例の作用】次に、前述した実施例に係るブレーキホース接続具の作用につき説明する。前記スリーブ20を介してブレーキホース12に支持固定されたマウスピース14は、前記ラッパ部14aが前記ナット16の第1雌ネジ部16aに対して前記中間段部16bに当接する部位にまで挿入される。また前記中空飾り部材18は、前述した如く、マウスピース14が配設されていない他端部側からブレーキホース12に挿通配置されている。このときの中空飾り部材18は、前述したように、その内径寸法が前記スリーブ20へ緩やかに外挿し得る寸法に設定されているためにブレーキホース12に対して未だフリーの状態にある。
【0021】しかる後にこの中空飾り部材18の雄ネジ18bを、ナット16の第1雌ネジ部16aに螺挿させる。そして該ナット16が、その螺入端部が中空飾り部材18を形成する前記ナット状部18aに当接する位置まで螺入する。これにより、図2に示す如く、該雄ネジ18bが、前記スリーブ20に対して緩やかに外挿されると共に、前記マウスピース14のラッパ部14aが、ナット16の中間段部16bと雄ネジ18bとの間で緩やかに挟圧される。更にこのナット16の開放端部に形成した前記第2雌ネジ部16cに対して前記バンジョーボルト22の雄ネジ22aを螺挿させ、前記円錐部22bがラッパ部14aに形成した連通口14bと当接する位置まで螺入する。これにより、該円錐部22bと連通口14bが相互に密着するため、マウスピース14のラッパ部14aが該円錐部22bと中間飾り部材18の雄ネジ18bとの間で固定的に挟圧される。
【0022】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るブレーキホース接続具では、流体圧用ホースにスリーブを介して支持固定されたマウスピースに、ナットおよび中空飾り部材を外挿し、更に該ナットに対して流体圧部品を配設するよう構成されている。このため本来の強度は充分に確保されると同時に、該ナットと中空飾り部材によってスリーブやマウスピースが化粧隠しされるために外観的なデザインが極めて向上する。しかもこのことにより、ブレーキホースが強固に接続されている印象をユーザに与えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る流体圧用ホース接続具を分解状態で示す縦断正面図である。
【図2】実施例に係る流体圧用ホース接続具を示す一部縦断正面図である。
【図3】実施例に係る流体圧用ホース接続具を構成する中空飾り部材にOリングを介装した状態を表わす要部縦断正面図である。
【図4】実施例に係る流体圧用ホース接続具において、スリーブをカシメる状態を表わす要部縦断正面図である。
【図5】従来技術に係る流体圧用ホース接続具を分解状態で示す縦断正面図である。
【図6】別の従来技術に係る流体圧用ホース接続具を分解状態で示す正面図である。
【符号の説明】
12 流体圧用ホース
12a テフロンホース
12b 金属外被(ステンレスメッシュジャケット)
14 マウスピース
16 ナット
16a 第1雌ねじ部
16b 中間段部
16c 第2雌ねじ部
18 中空飾り部材
18b 雄ネジ
20 スリーブ
22 バンジョーボルト
22a 雄ネジ
24 Oリング

【特許請求の範囲】
【請求項1】 流体圧用ホース(12)を流体圧部品(22)に接続するための流体圧用ホース接続具であって、前記流体圧用ホース(12)の先端に同軸的に挿入されて該ホース(12)と連通し、開放端がラッパ状に開口するマウスピース(14)と、前記流体圧用ホース(12)の先端に外挿され、半径方向内方へカシメられて前記マウスピース(14)を該ホース(12)に固定するスリーブ(20)と、中空部材における一方の開口部内周に第1雌ネジ部(16a)が形成され、この第1雌ネジ部(16a)と中間段部(16b)を挟んで対向する他方の開口部内周に第2雌ネジ部(16c)が形成され、前記第1雌ネジ部(16a)は前記流体圧用ホース(12)に固定したマウスピース(14)の挿入を前記中間段部(16b)の部位まで許容し、また第2雌ネジ部(16c)は前記流体圧部品(22)に形成した雄ネジ(22a)の螺挿を該中間段部(16b)の部位まで許容するナット(16)と、前記流体圧用ホース(12)の側から前記スリーブ(20)への外挿が可能であると共に、前記マウスピース(14)の側からは該マウスピース(14)に当接して抜け止めがなされ、かつ一方の先端側外周に前記ナット(16)の第1雌ネジ部(16a)に螺挿される雄ネジ(18b)が形成されたナット状の中空飾り部材(18)とからなり、前記流体圧用ホース(12)に固定したマウスピース(14)を前記ナット(16)の第1雌ネジ部(16a)へ前記中間段部(16b)の部位まで挿入した後に、前記スリーブ(20)に外挿した前記中空飾り部材(18)の雄ネジ(18b)を前記第1雌ネジ部(16a)に螺挿することで、該マウスピース(14)は前記中間段部(16b)と該中空飾り部材(18)との間で挟圧されると共に、該中空飾り部材(18)によって該スリーブ(20)の化粧隠しがなされることを特徴とする流体圧用ホース接続具。
【請求項2】 前記第1雌ネジ部(16a)と第2雌ネジ部(16c)は、そのネジ螺旋方向が互いに逆となっている請求項1記載の流体圧用ホース接続具。
【請求項3】 前記流体圧用ホース(12)は、低膨張率のテフロン(登録商標)ホース(12a)にステンレスメッシュジャケットの金属外被(12b)が外挿されている請求項1記載の流体圧用ホース接続具。
【請求項4】 前記流体圧部品(22)は、例えば油圧ブレーキ系統に接続されるバンジョーボルトである請求項1記載の流体圧用ホース接続具。
【請求項5】 前記中空飾り部材(18)には、前記雄ネジ(18b)を形成していない側の端部に、その内径部分と前記流体圧用ホース(12)との間隙にOリング(24)を密封的に介装し得るよう構成した請求項1記載の流体圧用ホース接続具。
【請求項6】 前記マウスピース(14)の前記流体圧用ホース(12)が挿入される部分に雄ネジが形成されている請求項1記載の流体圧用ホース接続具。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【図4】
image rotate


【図5】
image rotate


【図6】
image rotate


【公開番号】特開2001−50441(P2001−50441A)
【公開日】平成13年2月23日(2001.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−219206
【出願日】平成11年8月2日(1999.8.2)
【出願人】(599108769)株式会社プロト (2)
【Fターム(参考)】