説明

流体配管の接続装置及びこの接続装置を備えたプリンタ装置

【課題】 流体配管からの流体の流れ落ちや気泡等の混入を抑制して作業性の向上を図って流体配管を接続する。
【解決手段】 第1チューブ20Aを接続し第1開閉弁部材31を設けた第1接続ユニット22と、第2チューブ20Bを接続し第2開閉弁部材42を設けた第2接続ユニット23を凹凸構造の突合せ部位で結合することにより、第1開閉弁部材31と第2開閉弁部材42がタイミングをズラして動作し、第1チューブ20Aと第2チューブ20Bを連通させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種機器や部品間に引き回されて流体の流路を構成する合成樹脂製チューブ等の流体配管を接続する接続装置及びこの接続装置を用いてインクカートリッジから供給されるインクをプリントヘッドに供給する配管チューブを適宜の位置で接続してインク流路を構成したプリンタ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばインクジェットプリンタ装置は、イエロー、マゼンダ、シアン、及びブラック用の各色インクジェットヘッドにそれぞれ各色インクカートリッジから供給される各色インクを貯留するインク室や発熱素子や圧電素子等からなるインク吐出素子が設けられ、このインク吐出素子によりインクをヘッド面に形成した吐出ノズルから液滴状態で吐出させて印刷部に供給された用紙等に着弾させて画像や文字等の所望の印刷を行う。インクジェットプリンタ装置は、低ランニングコスト、小型化、カラープリントの容易化等の種々の特徴を有し、高解像度のプリントを行うことが可能である。
【0003】
インクジェットプリンタ装置においては、一般に各色インクカートリッジと各色インクジェットヘッドとの間を、それぞれ耐薬品特性、インクとの相性、接液性或いはガス透過性等の特性等を有する合成樹脂材により成形した可撓性配管チューブ(以下、チューブと略称する。)により接続してインクの供給を行っている。インクジェットプリンタ装置においては、チューブが、その一端側をインクカートリッジが着脱されるカートリッジホルダに形成したインク供給管に嵌合して接続するとともに、他端側をインクジェットヘッドに形成したインク流入管に嵌合して接続する。インクジェットプリンタ装置においては、チューブが、組立時の調整工程や保守の対応時等に際して各嵌合部から引き抜かれる(例えば特許文献1を参照)。
【0004】
ところで、インクジェットプリンタ装置においては、吐出ノズルから微小サイズのインク滴を安定した状態で吐出させなければならないが、例えばインク内に気泡が混入した場合にその影響を受けてインク滴の不安定化や吐出不良が生じることがある。インクジェットプリンタ装置においては、インク供給経路にポンプを設け、このポンプによりインクをインクタンクからインク流路内に圧送することにより、吐出ノズルから混入した気泡とともに吐出するように構成したものが提案されている(例えば、特許文献2)。また、インクジェットプリンタ装置においては、インク供給経路に吸引ポンプを設け、この吸引ポンプにより気泡が混入したインクを吸引して廃棄するように構成したものが提案されている(例えば、特許文献3)。
【0005】
上述したインクジェットプリンタ装置においては、プリンタヘッドに貯留した全容量のインクを排出することから、多数の吐出ノズルを有する長尺のプリンタヘッドを備えるラインプリンタの場合に廃棄するインク量が多くなり不経済であるばかりかインク流路の密閉性を保持する機構等も必要となる。また、上述したインクジェットプリンタ装置においては、吐出ノズルに生成されるインクのメニスカスを保持する負圧機構等も必要となる。出願人は、特許文献4により、循環ポンプを備える簡易な構造により、廃棄インク量を低減しかつ吐出ノズルに生成されるインクのメニスカスを保持するインク循環型プリンタ装置を提供した。
【0006】
図15に示したインク循環型プリンタ装置100は、用紙幅を有する長尺のラインヘッド101を備え、イエローインクカートリッジ102Y、マゼンダインクカートリッジ102M、シアンインクカートリッジ102C、及びブラックインクカートリッジ102K(102)からそれぞれ各色のインクがラインヘッド101に供給される。プリンタ装置100は、各色インクを各色圧力バルブ103Y、103M、103C、103K(103)により加圧してラインヘッド101に付設した各色インクタンク104Y、104M、104C、104K(104)へと供給する。プリンタ装置100は、ラインヘッド101の各インクタンク104に各色循環ポンプ105Y、105M、105C、105K(105)が接続され、各インクタンク104からインクカートリッジ102へとインクを循環させる。
【0007】
プリンタ装置100は、ラインヘッド101が、図示を省略するが各色毎に多数個の吐出ノズルと、これら吐出ノズルからインク滴を吐出させるインク吐出素子を備え、印刷制御回路部から出力された制御信号に基づいて各インクタンク104からインクを吐出させて用紙110に着弾させて画像や文字等の所望の印刷を行う。プリンタ装置100は、各圧力バルブ103が、各インクタンク104に設けた図示しないセンサからの検出出力に基づいて自動的にバルブ開放動作を行い、各インクカートリッジ102から各インクタンク104へのインク供給を行う。
【0008】
プリンタ装置100においては、上述した各インクカートリッジ102と各圧力バルブ103とラインヘッド101と各循環ポンプ105の構成部位が、各色毎にチューブ106Y、106M、106C、106K(106)により接続される。すなわち、プリンタ装置100においては、上述した各構成部位間毎に、それぞれ各色チューブ106による接続が行われる。
【0009】
【特許文献1】特開2002−113880号公報
【特許文献2】特開平11−129501号公報
【特許文献3】特開2002−337352号公報
【特許文献4】特開2005−225191号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述した従来の循環型プリンタ装置100においては、インクカートリッジ102と圧力バルブ103との間、圧力バルブ103とインクタンク104或いはラインヘッド101との間、ラインヘッド101と循環ポンプ105の間、さらに循環ポンプ105とインクカートリッジ102との間において、それぞれチューブ106による接続が行われる。プリンタ装置100においては、チューブ106が各構成部材に設けた接続管に一端部をはめ込むことにより接続操作が行われる。プリンタ装置100においては、チューブ106の接続操作が、限られたスペースにおいて接続管を間違えないようにかつ所定位置まで正確にはめ込まなければならず作業効率が悪いといった問題や嵌合不良によりインク漏れが発生するといった問題があった。
【0011】
また、プリンタ装置100においては、各構成部材に設けた接続管にチューブ106をはめ込む際に混入した多量の空気が、インク流路内において多量の気泡となり上述したようにインク滴の不安定化や吐出不良を生じさせる。プリンタ装置100においては、多量の気泡を除去するために施すインク循環工程に多くの時間を費やす必要があった。
【0012】
プリンタ装置100においては、組立後の調整工程、保守点検、部品交換或いは修理等を行う際に、内部にインクが残留している各チューブ106を構成部材の接続管に対して着脱する操作が必要となる。プリンタ装置100においては、各チューブ106の着脱操作に際して取り外し部位からインクが流れ落ちないようにするための対応が必要となる。プリンタ装置100においては、チューブ106の取外し操作によりラインヘッド101の吐出ノズルにおける負圧状態が崩れて生成されているメニスカスが破壊されインクが漏出し、垂れ落ちやヘッド面の汚損を生じさせてしまうといった問題があった。
【0013】
したがって、本発明は、流体配管からの流体の流れ落ちや気泡等の混入を抑制して作業性の向上を図って流体配管を接続する流体配管の接続装置を提供することを目的とする。また、本発明は、接続装置によりインク漏れや気泡等の混入を抑制して作業性の向上を図って配管チューブの接続が行われるプリンタ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述した目的を達成する本発明にかかる流体配管の接続装置は、第1流体配管を接続した第1接続ユニットと、第2流体配管を接続した第2接続ユニットを結合して第1流体配管と第2流体配管を連通させる。流体配管の接続装置は、第1接続ユニットが、第1内部空間部を有する第1ユニット筐体に、第1流体配管を接続して第1内部空間部と連通させる第1接続口が設けられた第1配管接続部と、第1内部空間部と連通する第1接続口が設けられた凸型構造又は凹型構造の第1ユニット接続部とを形成するとともに、第1内部空間部内に第1ユニット接続部の第1接続口を開閉する第1開閉弁部材を移動自在に収納して構成される。流体配管の接続装置は、第2接続ユニットが、第2内部空間部を有する第2ユニット筐体に、第2流体配管を接続して第2内部空間部と連通させる第2接続口が設けられた第2配管接続部と、第2内部空間部と連通する第2接続口が設けられるとともに第1接続ユニット側の第1ユニット接続部と嵌合される凹型構造又は凸型構造の第2ユニット接続部とを形成するとともに、第2内部空間部内に第2ユニット接続部の第2接続口を開閉する第2開閉弁部材を移動自在に収納して構成される。流体配管の接続装置は、第1接続ユニットと第2接続ユニットが相対する第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を突き合わせて結合・取外し自在とされ、少なくともいずれか一方に、第1ユニット接続部と第2ユニット接続部が結合される間において第1開閉弁部材の第1接続口の開放動作又は第2開閉弁部材の第2接続口の開放動作を遅延動作させる開閉弁遅延動作機構が設けられる。
【0015】
流体配管の接続装置においては、第1接続ユニットと第2接続ユニットが、相対する第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を結合操作することにより、第1開閉弁部材の第1接続口の開放動作と第2開閉弁部材の第2接続口の開放動作が行われて第1流体配管と第2流体配管を連通させる。流体配管の接続装置においては、第1接続ユニットと第2接続ユニットが、相対する凸型構造と凹型構造により第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を簡易な操作により正確に位置決めして結合操作が行われることで作業性や接続精度の向上が図られる。流体配管の接続装置においては、第1接続ユニットと第2接続ユニットが、開閉弁遅延動作機構により例えば第1開閉弁部材による第1接続口の開放動作が行われても第2開閉弁部材による第2接続口の閉塞状態が保持される。流体配管の接続装置においては、第1ユニット接続部と第2ユニット接続部が結合されて接続口間が密閉された状態において、第2開閉弁部材による第2接続口の開放動作が行われる。したがって、流体配管の接続装置においては、結合操作時に流体配管内に残留した流体が流れ落ちたり気泡等の混入を抑制することが可能となる。
【0016】
また、上述した目的を達成する本発明にかかるプリンタ装置は、所定箇所において接続装置により配管チューブを接続してインク供給路を構成し、このインク供給路を介してインクカートリッジからプリントヘッドにインク供給を行って画像や文字等の印刷を行う。プリンタ装置は、配管チューブを接続する接続装置が、第1配管チューブを接続した第1接続ユニットと、第2配管チューブを接続した第2接続ユニットとから構成され、これらを第1接続ユニットと第2接続ユニットを結合して第1配管チューブと第2配管チューブを連通させる。
【0017】
接続装置は、第1接続ユニットが、第1内部空間部を有する第1ユニット筐体に、第1配管チューブを接続して第1内部空間部と連通させる第1接続口が設けられた第1配管接続部と、第1内部空間部と連通する第1接続口が設けられた凸型構造又は凹型構造の第1ユニット接続部とを形成するとともに、第1内部空間部内に第1ユニット接続部の第1接続口を開閉する第1開閉弁部材を移動自在に収納して構成される。接続装置は、第2接続ユニットが、第2内部空間部を有する第2ユニット筐体に、第2配管チューブを接続して第2内部空間部と連通させる第2接続口が設けられた第2配管接続部と、第2内部空間部と連通する第2接続口が設けられるとともに第1接続ユニット側の第1ユニット接続部と嵌合される凹型構造又は凸型構造の第2ユニット接続部とを形成するとともに、第2内部空間部内に第2ユニット接続部の第2接続口を開閉する第2開閉弁部材を移動自在に収納して構成される。接続装置は、第1接続ユニットと第2接続ユニットの少なくともいずれか一方に、第1ユニット接続部と第2ユニット接続部が結合される間において第1開閉弁部材の第1接続口の開放動作又は第2開閉弁部材の第2接続口の開放動作を遅延動作させる開閉弁遅延動作機構が設けられる。
【0018】
プリンタ装置においては、接続装置の第1接続ユニットと第2接続ユニットが相対する第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を突き合わせて結合・取外し自在とされ、第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を結合操作することにより、第1開閉弁部材の第1接続口の開放動作と第2開閉弁部材の第2接続口の開放動作が行われて第1配管チューブと第2配管チューブを連通させる。プリンタ装置においては、組立時或いは調整保守時等に際して接続装置の第1接続ユニットと第2接続ユニットの結合操作が行われる。プリンタ装置においては、接続装置の第1接続ユニットと第2接続ユニットが、相対する凸型構造と凹型構造により第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を簡易な操作により正確に位置決めして結合操作が行われることで作業性や接続精度の向上が図られる。プリンタ装置においては、接続装置の第1接続ユニットと第2接続ユニットが、開閉弁遅延動作機構により例えば第1開閉弁部材による第1接続口の開放動作が行われても第2開閉弁部材による第2接続口の閉塞状態が保持される。プリンタ装置においては、接続装置が、第1ユニット接続部と第2ユニット接続部が結合されて接続口間が密閉された状態において、開閉弁遅延動作機構により第2開閉弁部材による第2接続口の開放動作が行われる。したがって、プリンタ装置においては、結合操作時に配管チューブ内に残留したインクが流れ落ちたり気泡等の混入を抑制することが可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、相対する第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を突き合わせて結合・取外し自在な第1接続ユニットと第2接続ユニットが、第1ユニット接続部と第2ユニット接続部を凸型構造と凹型構造により嵌合することで簡易な操作で正確な位置決めによる結合操作が行われ、作業性や接続精度の向上が図られる。本発明によれば、第1接続ユニットと第2接続ユニットが、開閉弁遅延動作機構により、結合操作の初期に一方の開閉弁部材による接続口の開放動作が行われるとともに他方の開閉弁部材による接続口の閉塞状態を保持し第1ユニット接続部と第2ユニット接続部が結合されて接続口間が密閉された状態において開閉弁部材による接続口の開放動作が行われることにより、結合操作時に配管内に残留した流体の流れ落ちや気泡等の混入を抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態として図面に示したインクジェットプリンタ装置(以下、プリンタ装置と略称する。)1について、詳細に説明する。プリンタ装置1は、図1に示すようにプリンタ本体2と、このプリンタ本体2に対して着脱されるヘッドユニット3を備え、例えばパーソナルコンピュータ等に接続され或いはデジタルカメラ等の周辺機器を接続して用いられる。プリンタ装置1は、詳細を省略するが、図1においてプリンタ本体2の背面側に構成した給紙部4にロール紙(用紙)5を装填し、印刷部6に給紙された用紙紙5に対して、パーソナルコンピュータや周辺機器等から出力を指示された文書や画像を印刷して前面側に構成した排紙部7から所定のサイズに切断して排出する。
【0021】
なお、プリンタ装置1は、プリンタ本体2が、図示しない筐体内に収納されることは勿論である。プリンタ装置1は、用紙5として上述したロール紙に限定されず、例えばプリンタ本体2の前面側に用紙カセット装填口を設け、この用紙カセット装填口に対して多数枚の用紙5を積層状態で収納した用紙カセットを挿脱するようにしてもよい。プリンタ装置1は、用紙カセットから用紙5を1枚ずつ取り出して印刷部6において所定の印刷を行い、例えば印刷部6から用紙カセットのカセット蓋上に排紙されるようにする。
【0022】
プリンタ装置1は、ヘッドユニット3が詳細を省略する制御部から出力される印刷指示の制御信号に基づいてインクを液滴状態で吐出させて用紙5に着弾させ、ライン単位で高速プリントを行う。プリンタ装置1は、イエロー、マゼンダ、シアン及びブラックの4色のインクを用いることによって、文書や画像のカラー印刷を行う。プリンタ装置1は、さらに多色のインクを用いるようにしてもよいことは勿論である。
【0023】
プリンタ装置1は、詳細を省略する着脱機構を介して印刷部6上にヘッドユニット3が着脱自在に組み合わされ、この着脱機構に設けたロック機構を解除することにより、プリンタ本体2の印刷部6からヘッドユニット3を取り外すことが可能である。プリンタ装置1は、ヘッドユニット3を取り外してその調整を行ったり、印刷部6等に詰まった用紙5を取り出したり、部品交換や清掃等のメンテナンスが行われる。
【0024】
ヘッドユニット3は、プリンタ装置1に使用する最大サイズの用紙5の紙幅よりも大きな横幅(用紙5の送り方向と直交する方向の幅)を有する全体略矩形筒状に形成されたヘッドフレーム体8を備える。プリンタ装置1は、プリンタ本体2とヘッドフレーム体8に詳細を省略する位置決め構造やロック構造が相対して設けられており、ヘッドユニット3がプリンタ本体2に対して位置決めして組み合わされる。
【0025】
ヘッドユニット3には、図示を省略するがヘッドフレーム体8の底面側の段部に多ピン構造のコネクタが設けられており、このコネクタがプリンタ本体2に組み合わされた状態でプリンタ本体2側に設けられた図示しないコネクタと結合されて電気的に接続されることにより、電源の供給や制御信号の授受が行われる。ヘッドユニット3には、上方開口部を閉塞する蓋体9が開閉自在に組み合わされるとともに、プリンタ本体2から取り外す際に把持される把手10が回動自在に組み合わされる。
【0026】
ヘッドユニット3は、詳細を省略するが図1鎖線で示すようにヘッドフレーム体8の内部空間が、上中下の3つの空間部に仕切られ、上部空間部をインクカートリッジ装填部11、中間空間部がインク配管部12、下部空間部がヘッドモジュール装着部13として構成する。ヘッドユニット3は、ヘッドフレーム体8に詳細を後述する構成各部材を位置決めして組み合わせる適宜の取付け部が一体に形成されており、ヘッドユニット組立工程により組立、調整等を行ってプリンタ本体2への組立が行われるとともに、プリンタ本体2から取り外されて保守等が行われる。
【0027】
ヘッドユニット3には、インクカートリッジ装填部11内に、4つのインクカートリッジ装填空間を形成したインクカートリッジホルダ14が組み合わされる。ヘッドユニット3には、インクカートリッジホルダ14の相対するインクカートリッジ装填空間内に、所定色のインクを充填したインクカートリッジ15Y、15M、15C、15K(以下、個別に説明する場合を除いてインクカートリッジ15と総称する。)が装填される。ヘッドユニット3は、インクカートリッジ装填部11に設けたインクカートリッジホルダ14とインクカートリッジ15がインク供給部を構成し、詳細を後述するようにインク配管部12内に各色インク供給循環系16を構成してインクカートリッジ15と相対するヘッドモジュール17Y、17M、17C、17K(以下、個別に説明する場合を除いてヘッドモジュール17と総称する。)との間でインクの供給循環が行われるようにする。
【0028】
ヘッドユニット3は、図2に示すように、インク配管部12内に、圧力バルブユニット18Y、18M、18C、18K(以下、個別に説明する場合を除いて圧力バルブユニット18と総称する。)と、循環ポンプ19Y、19M、19C、19K(以下、個別に説明する場合を除いて循環ポンプ19と総称する。)が備えられる。ヘッドユニット3は、インク配管部12内において、相対するインクカートリッジ15と圧力バルブユニット18との間、相対する圧力バルブユニット18とヘッドモジュール17との間、相対するヘッドモジュール17と循環ポンプ19との間、及び循環ポンプ19とインクカートリッジ15との間を、それぞれの間において独立した各色毎のチューブ20Y、20M、20C、20K(以下、個別に説明する場合を除いてチューブ20と総称する。)により接続して閉ループ流路からなるインク供給循環系16を構成する。
【0029】
ヘッドユニット3は、インクカートリッジ15と圧力バルブユニット18間において詳細を後述する第1接続装置21−1によりチューブ20の接続を行う。ヘッドユニット3は、圧力バルブユニット18とヘッドモジュール17間において第2接続装置21−2によりチューブ20の接続を行う。ヘッドユニット3は、ヘッドモジュール17と循環ポンプ19間において第3接続装置21−3によりチューブ20の接続を行う。ヘッドユニット3は、循環ポンプ19とインクカートリッジ15間において第4接続装置21−4によりチューブ20の接続を行う。
【0030】
ヘッドユニット3は、上述した各接続装置21がそれぞれ同一に構成された共通部材であり、詳細を後述するように結合・取外し自在な第1接続ユニット22と第2接続ユニット23とから構成される。ヘッドユニット3は、各接続装置21が、第1接続ユニット22と第2接続ユニット23を取り外すことにより、上述した部位間においてインク供給循環系16を閉塞状態とする。また、ヘッドユニット3は、各接続装置21が、第1接続ユニット22と第2接続ユニット23を結合することにより、上述した部位間においてインク供給循環系16を開放(連通)状態とする。
【0031】
ヘッドユニット3は、プリンタ本体2に組み合わされた状態で、ヘッドフレーム体8のヘッドモジュール装着部13が印刷部6に対向位置する。ヘッドユニット3は、ヘッドモジュール装着部13に詳細を省略する4個のヘッドモジュール17Y、17M、17C、17Kが、用紙5の送り方向に対してこの順序で配列して設けられる。ヘッドユニット3は、印刷部6に送り込まれた用紙5に対して、印刷指示の制御信号に基づいて各ヘッドモジュール17が駆動されて各色のインクを吐出して画像等の印刷を行う。
【0032】
ヘッドユニット3には、インクカートリッジホルダ14に4個のインクカートリッジ装填空間が設けられる。インクカートリッジホルダ14には、詳細を省略するが、各インクカートリッジ装填空間の底面中央部及び一方側に位置してそれぞれ開口部が形成されており、それぞれ所定のインクカートリッジ15が装填される。インクカートリッジ15は、イエローインクを充填したイエローインクカートリッジ15Yと、マゼンタインクを充填したマゼンダインクカートリッジ15Mと、シアンインクを充填したシアンインクカートリッジ15Cと、ブラックインクのインクを充填したブラックインクカートリッジ15Kである。
【0033】
インクカートリッジ15は、詳細を省略するがカートリッジ容器内に所定色のインクが充填され、底部の中央部に位置してそれぞれ逆止弁機構を内蔵したインク供給口が設けられるとともに、一方側に位置してインク流入口が設けらている。インクカートリッジ15は、相対するインクカートリッジ装填空間に装填されることにより、それぞれのインク供給口とインク流入口が詳細を後述するインク配管部12の各接続部に直接接続されてインクの授受が行われる。なお、インクカートリッジ15には、例えば底部に各色毎に位置を異にして位置決め凸部を形成し、この位置決め凸部がインクカートリッジホルダ14の各インクカートリッジ装填空間に形成した位置決め凹部と相対係合することによって所定の装填部に対して誤り無く装填されるように構成する。
【0034】
インクカートリッジホルダ14には、インクカートリッジ装填空間に装填されたインクカートリッジ15に対して弾性力を作用させる弾性部材や、この弾性部材から作用される弾性力に抗して各インクカートリッジ15をそれぞれ装填した状態に保持するとともに保持状態を開放して取り外しを可能とさせるラッチ機構等が設けられている。インクカートリッジ15は、インクカートリッジホルダ14のインクカートリッジ装填空間内に装填されると、それぞれのインク供給口とインク流入口がインクカートリッジ装填空間に設けられた上述した開口部を貫通してインク配管部12内の相対するインク供給循環系16と接続される。
【0035】
ヘッドユニット3においては、インクカートリッジホルダ14に装填したインクカートリッジ15から供給されるインクが、ヘッドフレーム体8のインク配管部12内に構成したインク供給循環系16へと供給される。ヘッドユニット3は、インクがインク供給循環系16を介してヘッドモジュール17に供給され、一部がヘッドモジュール17からインク供給循環系16を介してインクカートリッジ15へと還流されるようにする。
【0036】
ヘッドユニット3は、図示を省略するがインク供給循環系16にインクカートリッジホルダ14に装填したインクカートリッジ15と連結する連結バルブ体を介在させるようにしてもよい。連結バルブ体は、例えば内部にインク流路と、このインク流路を開閉するバルブが設けられ、インクカートリッジ15の装填によりバルブが動作してインク流路を開放してインク供給循環系16にインク供給を行う。
【0037】
ヘッドユニット3は、インクカートリッジホルダ14の下方部に相対する各インクカートリッジ装填空間と対向して圧力バルブユニット18を千鳥状に組み合わせて配置する。圧力バルブユニット18は、詳細を省略するがインクカートリッジ15のインク供給口に嵌合される流入接続部とチューブ20と接続される供給接続部が設けられるとともに、内部に図示しないバルブを備える。圧力バルブユニット18は、インクカートリッジ15がインクカートリッジ装填空間に装填されると、流入接続部がインク供給口に嵌合してその逆止弁機構を開放してインクが供給され、このインクを供給接続部からインク供給循環系16へと送り出す。圧力バルブユニット18は、所定量のインク供給を受けると、内部のバルブが閉鎖動作してインク供給循環系16へのインク供給を停止する。圧力バルブユニット18は、ヘッドモジュール17においてインク吐出動作が行われて圧力低下が生じると、内部のバルブが開放動作してインク供給を再開する。
【0038】
ヘッドユニット3は、上述したインク供給循環系16を介してインクカートリッジ15からヘッドモジュール17に対してインク供給を行う。ヘッドモジュール17は、詳細を省略するが内部に所定量のインクを貯留するインクタンク24と、開放底面を閉塞してノズルシートを取り付けたヘッド部25とから構成される。ヘッドモジュール17は、ノズルシートに、長さ方向に並んで微小開口からなりインク微小な液滴状態で吐出させる多数個のインク吐出孔が形成される。ヘッドモジュール17は、ノズルシートが、その内面側にインク吐出孔からインクを吐出させる発熱素子や圧電素子等からなるインク吐出素子が設けられ、表面をヘッド面として構成される。
【0039】
ヘッドモジュール17は、詳細を省略するノズルシートがフレキシブル配線基板により形成されており、適宜のコネクタ構造を介してヘッド制御基板と電気的に接続される。ヘッドモジュール17は、ノズルシート或いはヘッド制御基板にインク吐出素子を個別に駆動する制御信号等を出力するロジックIC(Integrated Circuit)或いはドライバトランジスタ等からなるヘッド駆動制御回路が設けられる。
【0040】
ヘッドモジュール17は、プリンタ装置1を接続したパーソナルコンピュータ等ら出力された印刷指示の制御信号に基づいて所定のインク吐出素子が駆動され、インクタンク24に貯留したインクをインク吐出孔から微小な液滴状態で吐出させて印刷を行う。ヘッドモジュール17は、印刷動作によりインクタンク24内の圧力が次第に低下するが、圧力バルブユニット18の動作によりインク供給循環系16を介してインクカートリッジ15からインク供給が行われる。
【0041】
ヘッドモジュール17は、例えばプリンタ装置1の電源投入時、印刷動作の開始前或いは所定数の印刷実行や時間経過後において循環ポンプ19の駆動により、インクタンク24内に貯留したインクの循環処理が行われる。ヘッドモジュール17は、循環ポンプ19が駆動されるとインクタンク24内に貯留したインクが、インク供給循環系16に吸引されてインクカートリッジ15へと還流されるようにしてインクに混入した気泡が除去されるようにする。
【0042】
なお、ヘッドユニット3は、ヘッドモジュール17が上述した構造に限定されず、従来周知の各種ヘッドユニットを用いることが可能であることは勿論である。ヘッドユニット3は、フレームにインクタンク24とインク吐出素子を搭載するとともにインク吐出孔を形成したノズルシートを一体化して構成したが、例えばインクカートリッジ15から供給されるインクを貯留するサブタンクを介在させ、このサブタンクからインク供給が行われるように構成してもよい。
【0043】
ヘッドユニット3は、循環ポンプ19によってインクをインク供給循環系16内で循環させることにより、各色インクに混入した気泡等を除去して高精度の印刷が行われるようにする。循環ポンプ19には、例えばダイヤフラムポンプが用いられ、インクカートリッジ15とヘッドモジュール17との間に配置される。なお、ヘッドユニット3は、循環ポンプ19を含む上述した各部材により構成するインク供給循環系16をヘッドモジュール17のヘッド面よりも垂直方向に対して高い位置に構成することにより、ヘッド面に形成したインク吐出孔のインクが負圧状態に保持されるようにして漏出を防止する。
【0044】
ヘッドユニット3は、上述したようにインクカートリッジ15と圧力バルブユニット18、圧力バルブユニット18とヘッドモジュール17、ヘッドモジュール17と循環ポンプ19、循環ポンプ19とインクカートリッジ15との間をそれぞれチューブ20により連結してインク供給循環系16を構成する。ヘッドユニット3は、接続装置21によりチューブ20の接続を行うことにより、組立、調整或いは保守等に際してチューブ20を着脱する操作の作業性の向上やインク漏れの発生が防止されるようにするとともにインク供給循環系16内に混入する空気による気泡の発生を抑制する。
【0045】
接続装置21は、図3及び図4に示すように例えばインク供給循環系16の下流側の第1チューブ20Aを接続する第1接続ユニット22と、上流側の第2チューブ20Bを接続する第2接続ユニット23とから構成される。接続装置21は、第1接続ユニット22と第2接続ユニット23が結合・取外し自在とされ、結合状態において第1チューブ20Aと第2チューブ20Bとを連通させてインク流路が構成されるようにする。接続装置21は、第1接続ユニット22と第2接続ユニット23を取外し状態において第1チューブ20Aと第2チューブ20Bをそれぞれ閉塞する。なお、以下の接続装置21の説明において、位置を説明するために用いる上下、左右の用語は図3を基準として用いる。
【0046】
接続装置21は、詳細を後述するように第1接続ユニット22と第2接続ユニット23に設けられて共同動作する開閉弁遅延動作機構26を備える。接続装置21は、開閉弁遅延動作機構26により第1接続ユニット22と第2接続ユニット23を結合する際に、第2接続ユニット23側における第2チューブ20Bの閉塞状態を解除した後に、第1接続ユニット22側における第1チューブ20Aの閉塞状態が解除されるようにする。
【0047】
第1接続ユニット22は、図3及び図4に示すように、内部に第1内部空間部28を有し底面を開放した略箱状に形成された第1ユニット筐体27と、この第1ユニット筐体27の開放底面を閉塞して組み合わされた第1内部空間部28と連通する第1接続口30を設けた第1ガイド蓋部材29を備える。第1接続ユニット22は、第1ユニット筐体27の第1内部空間部28内に移動自在に収納した第1開閉弁部材31と、この第1開閉弁部材31に対して第1接続口30の閉塞習性を付与する第1コイルバネ32を備える。
【0048】
第1接続ユニット22には、第1ユニット筐体27の天井面に第1内部空間部28に連通するインク供給孔33Aを有する第1接続筒部33が一体に突出形成される。第1接続ユニット22は、図3及び図4に示すように第1接続筒部33に第1チューブ20Aの一端部を嵌め合すことにより、インク供給孔33Aを介して第1チューブ20Aを第1内部空間部28と連通させる。第1接続ユニット22は、第1接続筒部33がその外径を第1チューブ20Aの内径と等しく形成されており、インク漏れを生じさせないきつい嵌合状態により第1チューブ20Aが接続されるようにする。
【0049】
第1接続ユニット22は、第1ガイド蓋部材29が、第1ユニット筐体27の開放底面を閉塞するに足る外形寸法の全体略キャップ状に形成され、中央部の底面側に略筒状の嵌合凸部34が一体に突出形成される。第1ガイド蓋部材29は、嵌合凸部34が、第1ユニット筐体27に組み合わされた状態で上述した第1接続筒部33と同一軸線上に位置するようにして形成され、大径部34Aと、長軸の小径部33Bと、この大径部33Aと小径部33Bの連設部位の外周部にフランジ状に突出形成され第2接続ユニット23と突き当たって嵌合量を規定するストッパ部33Cとから構成し、大径部33Aと小径部33Bを貫通して第1接続口30が形成される。
【0050】
第1接続ユニット22は、第1開閉弁部材31が、第1ガイド蓋部材29の第1接続口30を閉塞するに足る外形寸法を以って形成され、第1基体部材35と、この第1基体部材34に一体化された第1弾性シーリング部材35とから構成する。第1開閉弁部材31は、第1基体部材35の上面側に受け凸部35Aを一体に形成し、この受け凸部35Aの外周部と第1ユニット筐体27の天井面に形成した受け凸部27Aの外周部との間に第1コイルバネ32を圧縮状態ではめ込むようにする。第1開閉弁部材31には、第1基体部材35の底面側に第2接続ユニット23側の弁機構を駆動する開閉弁駆動部材を構成する駆動凸子37が一体に突出形成される。
【0051】
第1開閉弁部材31は、駆動凸子37を、第1接続口30の孔径よりもやや小径でかつ嵌合凸部34よりもやや長軸の部位として第1基体部材35に一体に形成する。駆動凸子37は、第1開閉弁部材31が第1ユニット筐体27内に収納されるとともに第1ユニット筐体27に第1ガイド蓋部材29を組み合わせた状態で、図4に示すようにその先端部が第1ガイド蓋部材29の嵌合凸部34に形成した第1接続口30を貫通して下方へと突出される。駆動凸子37は、その外周部と第1接続口30の内壁との間に全長に亘って構成される間隙が、第1内部空間部28と連通するインク流路となる。
【0052】
第1開閉弁部材31は、弾性シーリング部材36が、基体部材35の底面部に組み合わされた略リング状の部材からなる。弾性シーリング部材36には、底面部に第1接続口30の開口径よりもやや大径のリング状であり薄肉とされることにより弾性変形が自在とされた弾性変位部36Aが一体に形成される。弾性シーリング部材36は、第1開閉弁部材31が第1コイルスバネ32に蓄勢した弾性力を作用されて第1ガイド蓋部材29の内面に押圧された状態で第1ユニット筐体27の第1内部空間部28内に収納されるが、弾性変位部36Aが弾性変形して第1接続口30の開口縁に密着することによりこの第1接続口30を閉塞する。
【0053】
以上のように構成した第1接続ユニット22は、第1ガイド蓋部材29の嵌合凸部34をガイドとして図3に示すように第2接続ユニット23に結合される。第2接続ユニット23は、図3及び図4に示すように、内部に第2内部空間部39を有し天井面を開放した略箱状の第2ユニット筐体38と、この第2ユニット筐体38の開放天井面を閉塞して組み合わされる第2内部空間部39と連通する第2接続口41を設けた第2ガイド蓋部材40を備える。第2接続ユニット23は、第2ユニット筐体38の第2内部空間部39内に移動自在に収納した第2開閉弁部材42と、この第2開閉弁部材42に対して第2接続口41の閉塞習性を付与する第2コイルバネ43を備える。第2接続ユニット23は、詳細を後述するように第2接続口41が、第1接続ユニット22側にインクを供給するインク供給孔を構成するとともに、第1接続ユニット22の嵌合凸部34が嵌合する嵌合口を構成する。
【0054】
第2接続ユニット23には、第2ユニット筐体38の外周面に第2内部空間部39に連通するインク流入孔44Aを有する第2接続筒部44が一体に突出形成される。第2接続ユニット23は、図3及び図4に示すように第2接続筒部44に第2チューブ20Bの一端部を嵌め合すことにより、インク供給孔44Aを介して第2チューブ20Bを第2内部空間部39と連通させる。第2接続ユニット23は、第2接続筒部44がその外径を第2チューブ20Bの内径と等しく形成されており、インク漏れを生じさせないきつい嵌合状態により第2チューブ20Bが接続されるようにする。
【0055】
第2接続ユニット23は、第2ガイド蓋部材40が、第2ユニット筐体38の開放天井面を閉塞するに足る外形寸法を有するとともに内部に仕切壁40Aを形成した全体略筒状に形成される。第2ガイド蓋部材40は、仕切壁40Aが、開口縁から第1接続ユニット22の嵌合凸部34を構成する大径部34Aの軸長よりもやや大きな高さ位置に形成され、この仕切壁40Aにより区割りした上方空間部を第1接続ユニット22の嵌合凸部34が嵌合される嵌合空間部40Bとして構成する。
【0056】
第2ガイド蓋部材40には、仕切壁40Aの中央部に第2接続口41が形成される。第2ガイド蓋部材40は、第2接続口41が、第2接続ユニット23と第1接続ユニット22を結合した状態において第1接続ユニット22側の嵌合凸部34と同一軸上に位置して形成される。第2接続口41は、その内径を第1接続ユニット22側の嵌合凸部34を構成する小径部34Bがややきつい状態で嵌合するほぼ同径の開口により構成する。第2接続口41は、かかる構成により第2接続ユニット23と第1接続ユニット22の結合操作時に、面倒な位置合わせ操作を不要として小径部34Bが嵌合されるようにして第2内部空間部39内へと突出させる。
【0057】
第2接続ユニット23は、第2開閉弁部材42が、第2ガイド蓋部材40の第2接続口41を閉塞するに足る外形寸法を以って形成され、第2基体部材46と、この第2基体部材46に一体化された第2弾性シーリング部材47とから構成する。第2開閉弁部材42は、第1基体部材46の底面側に受け凸部46Aを一体に形成し、この受け凸部46Aの外周部と第2ユニット筐体38の底面に形成した受け凸部38Aの外周部との間に第2コイルバネ43を圧縮状態ではめ込むようにする。第2開閉弁部材42には、第2基体部材46の上面が第1接続ユニット22の駆動凸子37の突き当て面を構成する。
【0058】
第2接続ユニット23は、第2コイルバネ43が上述した第1接続ユニット22側の第1コイルバネ32よりもやや小さな弾性特性、すなわち小さな押圧力により圧縮状態となるバネ係数のものが用いられる。第2接続ユニット23は、後述するように第1接続ユニット22と第2接続ユニット23を結合操作する際に、第1コイルバネ32に先行して圧縮されて弾性力を蓄勢する。なお、ヘッドユニット3は、第1接続ユニット22に第1コイルバネ32を設けるとともに第2接続ユニット23に第2コイルバネ43を設けるようにしたが、かかるコイルバネに限定されないことは勿論である。ヘッドユニット3は、コイルバネに代えて同等の機能を有するトーションスプリング等の各種弾性部材を用いることが可能である。
【0059】
第2開閉弁部材42は、第2弾性シーリング部材47が、第1基体部材46の上面部に組み合わされた略リング状の部材からなる。第2弾性シーリング部材47には、上面部に第2接続口41の開口径よりもやや大径のリング状であり薄肉とされることにより弾性変形が自在とされた弾性変位部47Aが一体に形成される。第2弾性シーリング部材47は、第2開閉弁部材42が第2コイルスバネ43に蓄勢された弾性力を作用されて第2ガイド蓋部材40の内面に押圧された状態で第2ユニット筐体38内に収納されるが、弾性変位部47Aが弾性変形して第2接続口41の開口縁に密着することによりこの第2接続口41を閉塞する。
【0060】
以上のように構成された接続装置21は、第1チューブ20Aを接続した第1接続ユニット22に対して第2チューブ20Bを接続した第2接続ユニット23を結合することにより、第1チューブ20Aと第2チューブ20Bを連通させてインク供給循環系16を構成する。接続装置21においては、開閉弁遅延動作機構26により、第2接続ユニット23側の第2接続口41の開放動作が行われた後に第1接続ユニット22側の第1接続口30の開放動作が行われる。
【0061】
接続装置21においては、図5(A)に示すように第2ガイド蓋部材40に構成した嵌合空間部40Bを上方に向けた第2接続ユニット23に対して、第1接続ユニット22が嵌合凸部34を嵌合空間部40Bに対向させられる。接続装置21においては、第1接続ユニット22側において第1接続口30が第1コイルバネ32から弾性力を作用される第1開閉弁部材31により閉塞されることにより、第1内部空間部28が密閉状態に保持される。接続装置21においては、第1接続ユニット22が接続した第1チューブ20Aを閉塞して、インクの流れ落ちやインク供給循環系16内への気泡混入を防止する。接続装置21においては、第1チューブ20Aを閉塞することにより、インク供給循環系16を負圧状態に保持してインク吐出孔に生成したメニスカスが保持されるようにする。
【0062】
接続装置21においては、第2接続ユニット23側においても第2接続口41が第2コイルバネ43から弾性力を作用される第2開閉弁部材42により閉塞されることにより、第2内部空間部39が密閉状態に保持される。接続装置21においては、第2接続ユニット23が接続した第2チューブ20Bを閉塞して、インクの流れ落ちやインク供給循環系16内への気泡混入を防止する。接続装置21においては、第2チューブ20Bを閉塞することにより、インク供給循環系16を負圧状態に保持してインク吐出孔に生成したメニスカスが保持されるようにする。
【0063】
接続装置21においては、図5(B)に示すように、相対する嵌合空間部40Bと嵌合凸部34を嵌合することにより、第1接続ユニット22と第2接続ユニット23の結合操作が行われる。接続装置21においては、第2接続ユニット23側の第2接続口41に対して第1接続ユニット22側の駆動凸子37が先行して嵌合されてその先端部が第2開閉弁部材42の第2基体部材46に突き当たる。接続装置21においては、上述したように第2接続口41が大きな開口寸法を有しており、精密な位置決め治具等を不要として第2接続口41に対する駆動凸子37の嵌合操作が効率よく行われる。
【0064】
接続装置21においては、図5(C)に示すように、第2接続ユニット23に対して第1接続ユニット22をさらに押し込むことにより、駆動凸子37に続いて嵌合凸部34を構成する小径部34Bが第2接続口41に嵌合する。接続装置21においては、駆動凸子37が第2開閉弁部材42を第2コイルバネ43の弾性力に抗して下方へと押し下げる。接続装置21においては、この第2開閉弁部材42の移動動作により第2弾性シーリング部材47により閉塞されていた第2接続口41が開放される。接続装置21においては、第2接続口41に対して小径部34Bがややきつい状態で嵌合することにより第2接続ユニット23の第2内部空間部39が略密閉空間部として保持され、第2内部空間部39にインクが溜まっていても第2接続口41からの流れ出しが防止される。
【0065】
接続装置21においては、上述したように第2コイルバネ43よりも大きな弾性特性を有する第1コイルバネ32を用いることにより、第1接続ユニット22側における第1開閉弁部材31による第1接続口30の閉塞状態が保持される。したがって、接続装置21においては、第1接続ユニット22の第1内部空間部28と第2接続ユニット23の第2内部空間部39が非連通状態に保持される。
【0066】
接続装置21においては、第2接続ユニット23に対して第1接続ユニット22をさらに押し込むことにより、第2コイルバネ43が最大に圧縮されて図5(D)に示すように第2開閉弁部材42が第2ユニット筐体38の内面に突き当たって係止される。接続装置21においては、第2開閉弁部材42側から駆動凸子37に対して反力が作用され、この駆動凸子37を介して第1接続ユニット22側の第1開閉弁部材31が第1コイルバル32の弾性力に抗して上昇移動する動作が行われる。接続装置21においては、この第1開閉弁部材31の移動動作により第1弾性シーリング部材36により閉塞されていた第1接続口30が開放される。
【0067】
接続装置21においては、図3及び図5(D)に示すように第1接続ユニット22と第2接続ユニット23が、第1ガイド蓋部材29の底面に第2ガイド蓋部材40の開口縁が突き当たって嵌合空間部40Bを閉塞する。接続装置21においては、上述したように第1接続ユニット22の嵌合凸部34の内壁と駆動凸子37の外周部との間の間隙を流路として、第2接続ユニット23の第2内部空間部39と第1接続ユニット22の第1内部空間部28とが連通する。接続装置21においては、結合された第1接続ユニット22と第2接続ユニット23を介して第1チューブ20Aと第2チューブ20Bが連通してインク供給循環系16が構成されるようにする。
【0068】
なお、接続装置21においては、第1接続ユニット22と第2接続ユニット23が適宜のロック機構により結合状態を保持される。接続装置21においては、調整や保守等を行うために、ロック機構を解除して例えば第2接続ユニット23に対して第1接続ユニット22を引き抜くことにより取り外し操作が行われる。接続装置21においては、開閉弁遅延動作機構26により、上述した結合操作と逆の順序で、第1接続ユニット22側において第1コイルバネ32の弾性力を作用された第1開閉弁部材31による第1接続口30の閉塞動作が行われた後に、第2接続ユニット23側において第2コイルバネ43の弾性力を作用された第2開閉弁部材42による第2接続口41の閉塞動作が行われる。
【0069】
接続装置21においては、第1接続ユニット22と第2接続ユニット23が、それぞれの第1接続口30と第2接続口41を閉塞された状態で取り外しが行われて所定の調整や保守作業が行われる。接続装置21においては、これによりインク供給循環系16の負圧状態が保持され、インク吐出孔のメニスカスの破壊が防止されてインクの垂れ落ちが防止される。また、接続装置21においては、チューブ20内における気泡の発生も防止されて、再組立後の気泡の除去操作の合理化を図ることが可能となる。
【0070】
第2の実施の形態として図6乃至図11に示した接続装置50は、合成樹脂材により成形された第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を備える。接続装置50は、第1接続ユニット51や第2接続ユニット52が基本的な構成部位を上述した接続装置21と同様とすることから、第1接続ユニット22や第2接続ユニット23の対応する部位に同一符号を付すことにより説明を省略する。接続装置50も、第1接続ユニット51に下流側の第1チューブ20Aを接続するとともに第2接続ユニット52に上流側の第2チューブ20Bを接続する。
【0071】
接続装置50は、第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合した状態に保持するワンタッチロック機構53を備える。接続装置50は、ワンタッチロック機構53として、第1接続ユニット51側に第1ユニット筐体54に左右一対のヒンジ筒部55と、ロックレバー56と、ロックワイヤ57を設ける。接続装置50は、ワンタッチロック機構53として、第2接続ユニット52側の第2ユニット筐体58にロックワイヤ57を掛け合わせるロック凸部59を設ける。
【0072】
ワンタッチロック機構53は、第1ユニット筐体54の両側面にヒンジ筒部55を一体に突出形成し、このヒンジ筒部55に設けた支軸35Aにそれぞれロックレバー56を片持ち状態で回動自在に支持する。ワンタッチロック機構53は、ロックレバー56の内面にカム部が形成されるとともに両側面に嵌合部が形成され、これら嵌合部に両端部を嵌合して略コ字状のロックワイヤ57が組み合わされる。ワンタッチロック機構53は、第2ユニット筐体58の両側面に第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合した状態でロックワイヤ57と対向する楔状のロック凸部59を一体に形成する。
【0073】
ワンタッチロック機構53は、第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合した状態で、ロックレバー56を外側に回動させてロックワイヤ57を相対するロック凸部59に掛け合わす。ワンタッチロック機構53は、図6に示すようにロックレバー56を内側に回動させることによりカム部が第1ユニット筐体54の上面に乗り上がってロックワイヤ57を引き上げることにより第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を一体化して結合状態を確実に保持する。ワンタッチロック機構53は、ロックレバー56を外側に回動させることにより第1接続ユニット51と第2接続ユニット52のロック状態が解除されるようにする。
【0074】
接続装置50は、かかるワンタッチロック機構53を備えることにより、簡易な操作により第1接続ユニット51と第2接続ユニット52が強固に結合されるようにしてインク漏れの発生や密閉性が確実に保持されるようにする。なお、接続装置50は、かかるワンタッチロック機構53に限定されず、例えば第1接続ユニット51と第2接続ユニット52の構造を入れ替えるようにしてもよい。また、接続装置50は、他のロック機構として第1接続ユニット51側にロックバネを設けるとともに第2接続ユニット52側にこのロックバネが相対係合するロック凹部を設けてロック機構を構成するようにしてもよい。接続装置50は、例えば電気コネクタ等に採用されている各種のロック機構を設けるようにしてもよい。
【0075】
接続装置50は、ヘッドフレーム体8に適宜形成した取付け部に対して第2接続ユニット52を固定し、この第2接続ユニット52に第1接続ユニット51を結合する。接続装置50は、図6及び図8に示すように第2接続ユニット52の第2ユニット筐体58に取付孔60Aを有する複数の取付けブラケット部60が一体に形成されている。接続装置50は、取付けブラケット部60を相対する取付け部に重ね合わせて取付ネジをねじ込むことにより第2チューブ2Aを取り付けた第2接続ユニット52をヘッドフレーム体8に固定し、この第2接続ユニット52に第1接続ユニット51を組み合わせて上述したワンタッチロック機構53により一体化する。
【0076】
なお、接続装置50は、上述した取付け構造に限定されず、例えば第1接続ユニット51側に取付け部を形成してをヘッドフレーム体8に固定するとともにこの第1接続ユニット51に対して第2接続ユニット52を組み合わせるようにしてもよい。また、接続装置50は、取付孔60Aを有する取付けブラケット部60を1個又は2個とし、他の部位を位置決め凸部により構成してもよい。さらに、接続装置50は、フック状の凸部とロック凹部の組み合わせにより取付け構造を構成するようにしてもよい。
【0077】
接続装置50は、図7及び図9に示すように第1接続ユニット51の第1ユニット筐体54が底面54Aを有してその中央部に第1内部空間部28に連通する開口61Aを有する第1嵌合筒部61を一体に形成し、この第1嵌合筒部61に対してキャップ状の第1ガイド蓋部材62を組み付けて構成するようにしてもよい。第1接続ユニット51は、図7(B)に示すように第1嵌合筒部61の開口61Aから第1コイルバネ32、第1開閉弁部材31を第1内部空間部28内に組み付ける。
【0078】
第1接続ユニット51は、第1ガイド蓋部材62が、図7及び図9に示すように、第1嵌合筒部61の外周部に嵌合される大径部62Aと、ストッパフランジ部62Bと、嵌合筒部62Cを一体に形成した段付き筒状を呈し、第1接続口30が貫通して形成される。第1ガイド蓋部材62には、大径部62Aの外周部に、第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合した状態でその突き合わせ部位をシーリングする嵌合部弾性シーリング部材63が組み付けられる。
【0079】
嵌合部弾性シーリング部材63は、大径部62Aの外径とほぼ等しい内径の大径部位と嵌合筒部62Cよりもやや大径の小径部位からなる嵌合孔を有する全体略筒状に形成される。嵌合部弾性シーリング部材63には、嵌合孔の大径部位の内周部にストッパフランジ部62Bが嵌合することにより第1ガイド蓋部材62の組付状態を保持する嵌合溝が形成される。嵌合部弾性シーリング部材63には、底面側に第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合した状態で第2接続ユニット52側の第2ガイド蓋部材40に突き当てられて弾性変形する弾性変位部63Aが一体に形成されている。
【0080】
第1接続ユニット51は、後述するように第1ユニット筐体54の底面54Aが第2接続ユニット52との突き合わせ面を構成して結合される。第1接続ユニット51は、図7に示すように第1ユニット筐体54の底面54Aにそれぞれ位置決め凹部64Aを有する複数の位置決め段部64が一体に形成され、これら位置決め段部64を介して第2接続ユニット52と位置決めされて結合される。
【0081】
第1接続ユニット51においては、第1接続筒部33に第1チューブ20Aを接続した第1ユニット筐体54に対して第1嵌合筒部61の開口61Aから第1コイルバネ32と第1開閉弁部材31が第1内部空間部28内に組み付けられる。第1接続ユニット51においては、大径部62Aに嵌合部弾性シーリング部材63を組み付けた第1ガイド蓋部材62が、第1嵌合筒部61の外周部に組み付けられる。第1接続ユニット51においては、図7(A)に示すように第1開閉弁部材31の駆動凸子37が、その先端部を第1ガイド蓋部材62の嵌合筒部62Cを介して第1接続口30から突出する。
【0082】
接続装置50は、図8及び図9に示すように第2接続ユニット52の第2ユニット筐体58が天井面58Aを有してその中央部に第2内部空間部39に連通する開口65Aを有する第2嵌合筒部65を一体に形成し、この第2嵌合筒部65に対してキャップ状の第2ガイド蓋部材66を組み付けて構成するようにしてもよい。第2接続ユニット52は、図8(B)に示すように第2嵌合筒部65の開口65Aから第2コイルバネ43と第2開閉弁部材42を第2内部空間部39内に組み付ける。
【0083】
第2接続ユニット52は、第2ガイド蓋部材66も上述した第2ガイド蓋部材40と同様に構成され、図8及び図9に示すように、第2嵌合筒部65の外径とほぼ等しい内径を有し内部に仕切壁66Aを形成した全体略筒状に形成される。第2ガイド蓋部材66は、開口縁から第1接続ユニット51側の第1ガイド蓋部材62の大径部62Aの軸長よりもやや大きな高さ位置に形成され、仕切壁66Aにより区割りした上方空間部を第1接続ユニット51の嵌合空間部として構成する。
【0084】
第2ガイド蓋部材66にも、仕切壁66Aの中央部に第2接続口67が形成される。第2ガイド蓋部材66は、第2接続口67が、第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合した状態において第1接続ユニット51側の嵌合筒部62Cと同一軸上に位置して形成される。第2接続口67は、図9に示すようにその内径を第1接続ユニット22側の嵌合筒部62Cよりも大径とされ、第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合する際に位置合わせ操作をまったく不要として嵌合筒部62Cを第2内部空間部39内へと突出させるようにする。
【0085】
第2接続ユニット52は、第2ユニット筐体58の天井面58Aが第1接続ユニット51との突き合わせ面を構成して結合される。第2接続ユニット52には、図8に示すように第2ユニット筐体58の天井面58Aにそれぞれ位置決め凸部68Aを有する複数の位置決め段部68が一体に形成される。第2接続ユニット52は、これら位置決め段部68が上述した第1接続ユニット51側の位置決め段部64にそれぞれ対向して形成され、位置決め凸部68Aが相対する位置決め凹部64Aと嵌合することにより第1接続ユニット51と位置決めされて結合される。
【0086】
第2接続ユニット52においては、第2接続筒部44に第2チューブ20Bを接続した第2ユニット筐体58に対して第2嵌合筒部65の開口65Aから第2コイルバネ43と第2開閉弁部材42が第2内部空間部39内に組み付けられる。第2接続ユニット52においては、図8(A)に示すように第2嵌合筒部65にガイド蓋部材66が組み付けられる。第2接続ユニット52は、この状態で上述したように取付けブラケット部60を介してヘッドフレーム体8に固定される。
【0087】
接続装置50においては、以上のように構成された第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合することにより、第1チューブ20Aと第2チューブ20Bを連通させてインク供給循環系16を構成する。接続装置50においても、開閉弁遅延動作機構26により、第2接続ユニット52側の第2接続口67の開放動作が行われた後に第1接続ユニット51側の第1接続口30の開放動作が行われる。
【0088】
接続装置50においては、図10に示すようにヘッドフレーム体8(図示せず)に固定した第2接続ユニット52に対して第1接続ユニット51が対向させられる。接続装置50においては、第1接続ユニット51が第2接続ユニット52に対して、第1ガイド蓋部材62から突出された駆動凸子37を第2ガイド蓋部材66の第2接続口67を貫通して第2開閉弁部材42に突き当てるようにして押し込まれる。接続装置50においては、上述したように第2接続口67が第1ガイド蓋部材62の嵌合筒部62Cよりも大きな開口寸法を有しており、上述した接続装置21よりもさらに嵌合操作の効率化を図って第2接続口67に対する駆動凸子37の嵌合操作が行われる。
【0089】
接続装置50においては、第1接続ユニット51が第2接続ユニット52に対してさらに押し込まれることにより駆動凸子37に続いて嵌合筒部62Cも第2接続口67に嵌合する。接続装置50においては、駆動凸子37が第2開閉弁部材42を第2コイルバネ43の弾性力に抗して下方へと押し下げる。接続装置50においては、この第2開閉弁部材42の移動動作により、第2接続ユニット52において第2弾性シーリング部材47により閉塞されていた第2接続口67が開放される。
【0090】
接続装置50においては、第2接続ユニット52に対して第1接続ユニット51を押し込むことにより、図9に示すように第1ガイド蓋部材62に組み付けた嵌合部弾性シーリング部材63の弾性変位部63Aが、第2接続ユニット52側の第2ガイド蓋部材66の仕切壁66A上に突き当たって弾性変形する。接続装置50においては、これにより仕切壁66Aに大きな開口径を有して形成した第2接続口67が閉塞される。接続装置50においては、第2接続口67が閉塞されることにより第2接続ユニット23の第2内部空間部39が略密閉空間部として保持され、第2内部空間部39にインクが溜まっていても第2接続口67からの流れ出しが防止される。
【0091】
なお、接続装置50においても、上述したように第2コイルバネ43よりも大きな弾性特性を有する第1コイルバネ32を用いることにより、第1接続ユニット51側における第1開閉弁部材31による第1接続口30の閉塞状態が保持される。したがって、接続装置501においても、第1接続ユニット51の第1内部空間部28と第2接続ユニット52の第2内部空間部39が非連通状態に保持される。
【0092】
接続装置50においては、第2接続ユニット52に対して第1接続ユニット51をさらに押し込み操作することにより、第2コイルバネ43が最大に圧縮されて第2開閉弁部材42が第2ユニット筐体52の内面に突き当たって係止される。接続装置50においても、第2開閉弁部材42側から駆動凸子37に対して反力が作用され、この駆動凸子37を介して第1接続ユニット51側の第1開閉弁部材31が第1コイルバル32の弾性力に抗して上昇移動する動作が行われる。接続装置50においても、この第1開閉弁部材31の移動動作により第1弾性シーリング部材36により閉塞されていた第1接続口30が開放される。
【0093】
接続装置50においては、第1接続ユニット51と第2接続ユニット52が、第1ガイド蓋部材62の底面に第2ガイド蓋部材66の開口縁が突き当たる。接続装置50においても、ガイド蓋部材62の嵌合筒部62Cの内面と駆動凸子37の外周部との間の間隙を流路として、第2接続ユニット52の第2内部空間部39と第1接続ユニット51の第1内部空間部28とが連通する。接続装置50においては、結合された第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を介して第1チューブ20Aと第2チューブ20Bが連通してインク供給循環系16が構成されるようにする。
【0094】
接続装置50においては、上述したワンタッチロック機構53により第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を一体化する。接続装置50においても、調整や保守等を行う際にワンタッチロック機構53によるロック状態が解除され、第2接続ユニット52に対する第1接続ユニット51の取り外し操作が行われる。接続装置50においても、開閉弁遅延動作機構26により、上述した結合操作と逆の順序で、第1接続ユニット51側において第1コイルバネ32の弾性力を作用された第1開閉弁部材31による第1接続口30の閉塞動作が行われた後に、第2接続ユニット52側において第2コイルバネ43の弾性力を作用された第2開閉弁部材42による第2接続口67の閉塞動作が行われる。
【0095】
ところで、接続装置50においては、上述したように第1接続ユニット51側の第1開閉弁部材31を第1基体部材35と第1弾性シーリング部材36を組み合わせて構成するとともに、第2接続ユニット52側の第2開閉弁部材42も第2基体部材46と第2弾性シーリング部材47を組み合わせて構成する。また、接続装置50においては、第1ガイド蓋部材62に嵌合部弾性シーリング部材63が組み合わされる。これら第1弾性シーリング部材36、第2弾性シーリング部材47及び嵌合部弾性シーリング部材63は、いずれも筒状基部にリング状の弾性変位部36A、47A、63Aが一体に形成され、各接合口の外周縁部位において弾性変形してこれを密着する。
【0096】
接続装置50は、これら第1弾性シーリング部材36、第2弾性シーリング部材47及び嵌合部弾性シーリング部材63が、図11に代表例として示す第2弾性シーリング部材47のように、それぞれの弾性変位部36A、47A、63Aを筒状基部から先端側に向かって次第に大径となる漏斗状に形成する。第2弾性シーリング部材47は、上述したように第2コイルバネ43の弾性力を作用されて弾性変位部47Aが第2ガイド蓋部材66の仕切壁66Aに突き当てられて弾性変位する。第2弾性シーリング部材47は、上述した漏斗形状とされることにより、弾性変位部47Aが外側に向かって拡がるようにして弾性変位することで、第2接続口67を確実に閉塞する。
【0097】
接続装置50においては、第1接続ユニット51と第2接続ユニット52を結合して第1チューブ20Aと第2チューブ20Bとを連通させるようにしたが、本発明はかかる実施の形態に限定されない。例えば第3の実施の形態として図12乃至図14に示した接続装置70は、4色のインクをそれぞれ供給循環するチューブ20Y、20M、20C、20Kを一括して連通させる。接続装置70も、インク供給循環系16内において構成部材間に設置され、第1接続ユニット71と第2接続ユニット72を結合して構成する。
【0098】
接続装置70には、第1接続ユニット71に4本の第1チューブ20A−Y、20A−M、20A−C、20A−Kが接続されるとともに、第2接続ユニット72にも4本の第1チューブ20B−Y、20B−M、20B−C、20B−Kが接続される。接続装置70は、第1接続ユニット71や第2接続ユニット72が、4本の第1チューブ20Aと第2チューブ20Bを一括して接続することにより内部にそれぞれのインク流路を構成する構造に特徴を有している。接続装置70は、各インク流路を構成する構造について上述した接続装置50と同等とすることから対応する部位に同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0099】
接続装置70は、第1接続ユニット71の第1ユニット筐体73が、詳細を省略するが内部空間部を4つの空間部に区分し、第2接続ユニット72を結合した状態において各空間部がそれぞれ各色インクの流路を構成する。第1接続ユニット71には、図12に示すように、第1ユニット筐体73の天井面73Aに、各色インクをそれぞれ供給循環させる第1チューブ20A−Y、20A−M、20A−C、20A−Kを接続する4個の第1接続部33−Y、33−M、33−C、33−Kが一体に形成されている。
【0100】
第1接続ユニット71は、第1接続部33−Y、33−M、33−C、33−Kが第1ユニット筐体72内において図示しない相対する各色内部空間部と連通しており、各色内部空間部にはそれぞれ上述した第1開閉弁部材31が組み付けられている。第1接続ユニット71は、各色内部空間部に対応して第1ユニット筐体73の底面73B側において図13に示すように4個の第1ガイド蓋部材62−Y、62−M、62−C、62−Kが組み合わされている。第1接続ユニット71は、各第1ガイド蓋部材62−Y、62−M、62−C、62−Kにそれぞれ上述した第1開閉弁部材31が組み付けられている。
【0101】
接続装置70は、第2接続ユニット72においても第2ユニット筐体74が、詳細を省略するが内部空間部を4つの空間部に区分し、各空間部がそれぞれ各色インクの流路を構成する。第2接続ユニット72には、図13に示すように、第2ユニット筐体74の側面74Aに、各色インクをそれぞれ供給循環させる第2チューブ20B−Y、20B−M、20B−C、20B−Kを接続する4個の第2接続部44−Y、44−M、44−C、44−Kが一体に形成されている。
【0102】
第2接続ユニット72は、第2接続部44−Y、44−M、44−C、44−Kが第2ユニット筐体74内において図示しない相対する各色内部空間部と連通しており、各色内部空間部に対応して第2ユニット筐体74の天井面74B側において図14に示すように4個の第2ガイド蓋部材66−Y、66−M、66−C、66−Kがそれぞれ嵌合筒部に組み合わされている。第2接続ユニット72は、各第2ガイド蓋部材66−Y、66−M、66−C、66−Kにそれぞれ上述した第2開閉弁部材42が組み付けられている。
【0103】
接続装置70においては、以上のように構成された第1接続ユニット71と第2接続ユニット72を結合することにより、第1チューブ20A−Y、20A−M、20A−C、20A−Kとそれぞれ相対する第2チューブ20B−Y、20B−M、20B−C、20B−Kが一括してそれぞれ独立に連通させて各色インク供給循環系16を構成する。接続装置70においても、各開閉弁遅延動作機構26により、第2接続ユニット72側のそれぞれの第2接続口67の開放動作が行われた後に第1接続ユニット71側のそれぞれの第1接続口30の開放動作が行われる。
【0104】
上述したプリンタ装置1については、インクカートリッジ15とヘッドモジュール17との間で循環ポンプ19を備えたインク供給循環系16を構成してインクに混入した気泡を除去するようにしたが、かかる構成に限定されないことは勿論である。プリンタ装置1としては、例えば所定のタイミングでインク吐出ノズルからインク吐出を行って気泡を除去するプリンタ装置或いは他の構造を備えたプリンタ装置であってもよい。また、プリンタ装置1は、パーソナルコンピュータ等と接続されて文書や画像等を用紙5に印刷するものとして説明したが、例えばファクシミリやコピー機、液体中のDNAチップ用吐出装置(特開2002−34560号公報)、プリンタ配線基板の配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体をインクとして吐出する各種液体吐出装置としても適用可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施の形態として示すプリンタ装置の要部斜視図である。
【図2】プリンタ装置に備えるインク供給循環系の構成図である。
【図3】インク供給循環系に設けられてチューブを接続する接続装置の断面図である。
【図4】接続装置の分解断面図である。
【図5−1】接続装置を構成する第1接続ユニットと第2接続ユニットの結合操作の説明図であり、同図(A)は結合前の状態、同図(B)は結合開始の状態を示す。
【図5−2】接続装置を構成する第1接続ユニットと第2接続ユニットの結合操作の説明図であり、同図(C)は結合終了前の状態、同図(D)は結合状態を示す。
【図6】第2の実施の形態として示す接続装置の斜視図である。
【図7】接続装置を構成する第1接続ユニットを示し、同図(A)は底面側からの斜視図、同図(B)は第1開閉弁部材を分解して示す斜視図である。
【図8】接続装置を構成する第2接続ユニットを示し、同図(A)は底面側からの斜視図、同図(B)は第2開閉弁部材を分解して示す斜視図である。
【図9】接続装置の断面図である。
【図10】接続装置の分解断面図である。
【図11】第2開閉弁部材による第2接続口のシーリング動作の説明図である。
【図12】第3の実施の形態として示す接続装置の斜視図である。
【図13】接続装置を構成する第1接続ユニットの斜視図である。
【図14】接続装置を構成する第2接続ユニットの斜視図である。
【図15】従来のプリンタ装置に備えるインク供給循環系の構成図である。
【符号の説明】
【0106】
1 プリンタ装置、2 プリンタ本体、3 ヘッドユニット、5 ロール紙(用紙)、6 印刷部、8 ヘッドフレーム体、15 インクカートリッジ、16 インク供給循環系、17 ヘッドモジュール、20 チューブ、21 接続装置、22 第1接続ユニット、23 第2接続ユニット、26 開閉弁遅延動作機構、27 第1ユニット筐体、28 第1内部空間部、29 第1ガイド蓋部材、30 第1接続口、31 第1開閉弁部材、32 第1コイルバネ、33 第1接続筒部、34 嵌合凸部、35 第1基体部材、36 第1弾性シーリング部材、37 駆動凸子、38 第2ユニット筐体、39 第2内部空間部、40 第2ガイド蓋部材、41 第2接続口、42 第2開閉弁部材、43 第2コイルバネ、44 第2接続筒部、46 第2基体部材、47 第2弾性シーリング部材、50 接続装置、51 第1ユニット、52 第2接続ユニット、53 ワンタッチロック機構、54 第1ユニット筐体、58 第2ユニット筐体、60 取付けブラケット部、61 第1嵌合筒部、62 第1ガイド蓋部材、63 嵌合部弾性シーリング部材、65 第2嵌合筒部、66 第2ガイド蓋部材、67 第2接続口、70 接続装置、71 第1接続ユニット、72 第2接続ユニット、73 第1ユニット筐体、74 第2ユニット筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内部空間部を有する第1ユニット筐体に、第1流体配管を接続して上記第1内部空間部と連通させる第1接続口が設けられた第1配管接続部と、上記第1内部空間部と連通する第1接続口が設けられた凸型構造又は凹型構造の第1ユニット接続部とを形成するとともに、上記第1内部空間部内に上記第1ユニット接続部の第1接続口を開閉する第1開閉弁部材を移動自在に収納した第1接続ユニットと、
第2内部空間部を有する第2ユニット筐体に、第2流体配管を接続して上記第2内部空間部と連通させる第2接続口が設けられた第2配管接続部と、上記第2内部空間部と連通する第2接続口が設けられるとともに上記第1接続ユニット側の第1ユニット接続部と嵌合される凹型構造又は凸型構造の第2ユニット接続部とを形成するとともに、上記第2内部空間部内に上記第2ユニット接続部の第2接続口を開閉する第2開閉弁部材を移動自在に収納した第2接続ユニットとを備え、
上記第1接続ユニットと上記第2接続ユニットが、相対する上記第1ユニット接続部と上記第2ユニット接続部を突き合わせて結合・取外し自在とされ、結合操作することにより上記第1開閉弁部材の上記第1接続口の開放動作と上記第2開閉弁部材の上記第2接続口の開放動作が行われて上記第1流体配管と上記第2流体配管を連通させ、
これら上記第1接続ユニットと上記第2接続ユニットの少なくともいずれか一方に、上記第1ユニット接続部と上記第2ユニット接続部が結合される間において上記第1開閉弁部材の上記第1接続口の開放動作又は上記第2開閉弁部材の上記第2接続口の開放動作を遅延動作させる開閉弁遅延動作機構を設けたことを特徴とする流体配管の接続装置。
【請求項2】
上記第1接続ユニットに上記第1開閉弁部材に対して上記第1接続口の閉塞習性を付与する第1弾性部材を備えるとともに、上記第2接続ユニットに上記第2開閉弁部材に対して上記第2接続口の閉塞習性を付与する第2弾性部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の流体配管の接続装置。
【請求項3】
上記第1接続ユニットの上記第1開閉弁部材又は上記第2接続ユニットの上記第2開閉弁部材のいずれか一方に上記開閉弁遅延動作機構を構成する開閉弁駆動部材を設け、この開閉弁駆動部材が上記第1ユニット接続部と上記第2ユニット接続部の結合操作に先行して相手側の接続口に嵌合することにより相手側の開閉弁部材の開放動作を行わせることを特徴とする請求項1に記載の流体配管の接続装置。
【請求項4】
上記開閉弁遅延動作機構が、
上記開閉弁駆動部材と、
上記第1接続ユニット及び上記第2接続ユニットにそれぞれ設けられ、上記第1開閉弁部材に上記第1接続口の閉塞習性を付与する第1弾性部材及び上記第2接続ユニットに設けられて上記第2開閉弁部材に上記第2接続口の閉塞習性を付与する第2弾性部材とを備え、上記開閉弁駆動部材を設けた接続ユニット側の弾性部材が他方側の弾性部材よりも大きな弾性力特性を有する上記第1弾性部材と上記第2弾性部材とから構成され、
上記開閉弁駆動部材が、上記第1ユニット接続部と上記第2ユニット接続部の結合操作に先行して相手側の接続口に嵌合して低弾性力特性の弾性部材の弾性力に抗して一方開閉弁部材を押圧してその開放動作を行わせるとともに、
強弾性力特性の他方弾性部材が、上記第1ユニット接続部と上記第2ユニット接続部の結合時まで他方開閉弁部材を押圧して接続口の閉塞状態を保持することを特徴とする請求項3に記載の流体配管の接続装置。
【請求項5】
上記第1接続ユニットと上記第2接続ユニットが、それぞれのユニット筐体の内周部と開閉弁部材の外周部との間に流体の流路を構成するとともに、開閉弁部材の端部に接続口の外周部位に当接して弾性変形することにより当該接続口を閉塞する略リング状の弾性変位部を形成してなり、
上記開閉弁遅延動作機構が、いずれか一方接続ユニットのユニット筐体に接合口を構成するガイド筒部を一体に形成するとともに、このガイド筒部に対してロッド状に形成した上記開閉弁駆動部材をその外周部と上記ガイド筒部の内周部との間に流体の流路を構成して先端部を突出させて構成し、
相対する上記第1ユニット接続部と上記第2ユニット接続部が結合されて上記第1流体配管と上記第2流体配管を連通させた状態で、流体が結合部を介して流れることを特徴とする請求項4に記載の流体配管の接続装置。
【請求項6】
上記第1接続ユニットと上記第2接続ユニットが、それぞれ複数の上記第1流体配管と上記第2流体配管を接続する接続ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の流体配管の接続装置。
【請求項7】
接続装置により配管チューブを接続してインク供給路を構成し、このインク供給路によりインクカートリッジからプリントヘッドにインク供給を行うプリンタ装置において、
上記接続装置が、
第1内部空間部を有する第1ユニット筐体に、第1配管チューブを接続して上記第1内部空間部と連通させる第1接続口が設けられた第1配管チューブ接続部と、上記第1内部空間部と連通する第1接続口が設けられた凸型構造又は凹型構造の第1ユニット接続部とを形成するとともに、上記第1内部空間部内に上記第1ユニット接続部の第1接続口を開閉する第1開閉弁部材を移動自在に収納した第1接続ユニットと、
第2内部空間部を有する第2ユニット筐体に、第2配管チューブを接続して上記第2内部空間部と連通させる第2接続口が設けられた第2配管チューブ接続部と、上記第2内部空間部と連通する第2接続口が設けられるとともに上記第1接続ユニット側の第1ユニット接続部と嵌合される凹型構造又は凸型構造の第2ユニット接続部とを形成するとともに、上記第2内部空間部内に上記第2ユニット接続部の第2接続口を開閉する第2開閉弁部材を移動自在に収納した第2接続ユニットとからなり、
上記第1接続ユニットと上記第2接続ユニットが、相対する上記第1ユニット接続部と上記第2ユニット接続部を突き合わせて結合・取外し自在とされるとともに、少なくともいずれか一方に、上記第1開閉弁部材の上記第1接続口の開放動作又は上記第2開閉弁部材の上記第2接続口の開放動作を遅延動作させる開閉弁遅延動作機構が設けられて構成され、
上記第1配管チューブと上記第2配管チューブが、上記第1接続ユニットと上記第2接続ユニットの上記第1ユニット接続部と上記の第2ユニット接続部を結合操作し、上記第1開閉弁部材の上記第1接続口の開放動作と上記第2開閉弁部材の上記第2接続口の開放動作が行われることにより上記接続装置により接続されてインク供給を行うことを特徴とするプリンタ装置。
【請求項8】
複数色の上記インクカートリッジから供給される各色のインクを複数のインクジェットヘッドから吐出してカラープリントを行うインクジェットカラープリンタ装置であり、
相対する各色の上記インクカートリッジと上記インクジェットヘッドとの間に引き回される各色可撓配管チューブが、それぞれ適宜の位置で上記接続装置により接続されて各色のインク供給路を構成することを特徴とする請求項7に記載のプリンタ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−254187(P2008−254187A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−95317(P2007−95317)
【出願日】平成19年3月30日(2007.3.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】