説明

流動性物質を圧送するための装置および方法

本発明は、流動性物質、特に飲食物を圧送するための装置に関する。装置は中空室7を有する本体3を具備し、この中空室は入口7aを介して物質源6に流体接続され、かつ出口7bを介して本体3の周囲の物質目的地に流体接続される。入口7aと出口7bは方向Lに沿って互いに離隔されて本体3に配置されている。装置はさらに、第1ボディ1;1′と第2ボディ2;2′を具備し、この両ボディは本体中空室7内で本体3に対して相対的におよび互いに相対的に方向Lに沿って移動可能であり、第1ボディ1;1′と第2ボディ2;2′はそれぞれ内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、かつチャンバ8;8′を画成する。第1ボディ1;1′および/または第2ボディ2;2′の移動によって、チャンバ8;8′の容積と、本体3と相対的なあるいは本体内のチャンバの位置が変更可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動性物質、特に例えば粘性の脂肪のかたまりのような飲食物を圧送するための装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
このような物質を圧送するための装置は公知である。装置は入口と出口を有するポンプチャンバを備えている。このポンプチャンバ内でピストンが往復運動可能である。第1方向へのピストンの移動(行きの移動)により、入口を経てポンプチャンバに物質を吸い込むことができる。第2方向へのピストンの移動(帰りの移動)により、出口を経てポンプチャンバから物質を押し出すことができる。ポンプケーシングとピストンは異なるように設計可能である。実施に応じて、ポンプチャンバの内部のピストン運動は、摺動軸線に沿ったピストンの直線的な摺動であるかあるいは回転軸線回りのピストンの回転運動である。その際、入口と出口の開閉はピストンの運動によって調整しなければならない。実施に応じて、この開口の開閉はスライド弁または回転弁によって行われる。ピストンとポンプチャンバの形状が互いに調和している場合には、物質の吸い込みと押し出しの機能と開口の開閉は、直線的なピストン運動とピストンの回転運動の組み合わせによっても行うことができる。これは往復/回転−ピストンと呼ばれる。
【0003】
このような装置は、ピストンと弁を別々に制御しなればならないかあるいはこのような往復/回転−ピストンの複雑な往復/回転−運動を発生しなければならないので、当然コストが高い。
【0004】
このような装置の場合にはさらに、入口と出口が一般的にかなり狭い。高粘性物質の場合、これは不利である。十分なポンプ出力を得るためには、大きなポンプ力で作業を行わなければならない。これは装置の大きな寸法と、圧送時の大きな力消費を必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の根底をなす課題は、公知の装置の上記欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題を解決するために、本発明は流動性物質を圧送するための装置を提供し、この装置は、
中空室を有する本体を具備し、この中空室が入口を介して物質源に流体接続され、かつ出口を介して本体の周囲の物質目的地に流体接続され、入口と出口が方向(L)に沿って互いに離隔されて本体に配置され、
第1ボディと第2ボディを具備し、この両ボディが本体中空室内で本体に対して相対的におよび互いに相対的に方向(L)に沿って移動可能であり、第1ボディと第2ボディがそれぞれ内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1ボディおよび/または第2ボディの移動によって、チャンバの容積と、本体と相対的なあるいは本体内のチャンバの位置が変更可能である。
【0007】
互いに相対的におよび本体に対して相対的に移動可能である両ボディは、装置の簡単な構造を可能にする。本体内のチャンバの容積は両ボディの少なくとも一方の移動によって変更可能であり、本体内のチャンバの位置は両ボディの移動によって変更可能である。従って、チャンバは入口または出口に流体接続可能である。さらに、ボディの1つがこの入口の前に位置することにより、入口または出口を閉鎖することができる。第1ボディと第2ボディがそれぞれ内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触するので、この両ボディはこの内壁に形成された開口をスライド弁状に閉鎖することができる。チャンバ内への吸引作用を生じるために、両ボディを互いに離れるように移動させることにより、チャンバ容積を増大することができたり、またはチャンバからの押し出し作用を生じるために、両ボディを相互の方へ移動させることにより、チャンバ容積を縮小することができる。
【0008】
本発明に係る装置は、その構造が簡単であるだけでなく、いろいろな目的のためにきわめてフレキシブルに使用可能である。両ボディが互いに独立して移動可能であるので、装置によって多くの異なる作用を達成することができる。例えば入口と出口で吸引作用または押し出し作用を容易に達成することができる。それによって、圧送方向と搬送方向を逆転することができる。さらに、両ボディの間の最小間隔および最大間隔を適切に定めることにより、サイクルまたは圧送行程あたりの圧送容積を容易に変更することができる。
【0009】
そのために必要である、時間に依存する第1ボディと第2ボディの位置決めを設定するために、第1ボディと第2ボディをそれぞれサーボモータ駆動装置に連結することができる。それによって、サーボモータの高い位置精度と再現性とプログラミング可能性が本発明に係る装置に直接適用される。
【0010】
サーボモータの代わりに、第1ボディと第2ボディを往復運動させるための空気圧式駆動装置を設けることができる。この場合、装置は好ましくは、両ボディの運動を制限するためのストッパを備えている。特に、両ボディの各々のために、行きの運動を制限するためのストッパと、帰りの運動を制限するためのストッパを設けることができる。このような空気圧式駆動装置の弾性に基づいて、両ボディの両端位置の間の運動の時間的な経過が変化するがしかし、ポンプサイクルあたりの圧送行程または圧送容積は変化しない。従って、圧送容積または配量精度と、流動性物質の所定の容積の吸い込みと押し出しの間のポンプサイクルの全体時間とが設定される多くの用途にとって、空気圧式駆動装置は十分である。
【0011】
両ボディの往復運動のための制御は、各ボディがばね手段によって一方の方向(例えばその行きの運動方向またはその帰りの運動方向)に押され、そしてカム手段、偏心体手段等によって反対方向(すなわち、その帰りの運動方向またはその行きの運動方向)にばね手段の力に抗して移動させられることにより行われる。ばね手段は空気圧式ばね装置であってもよいし、コイルばね、板ばね、ダイヤフラムばね等を備えたばね装置であってもよい。
【0012】
平行に接続された多数の本発明に係る装置を設置すると合目的である。その際、すべての装置は第1横方向部材と第2横方向部材によって平行に接続され、かつ平行に駆動制御される。この場合、各装置の第1ボディは第1横方向部材(「ポンプバー」、「ピストンバー」、「ノズルバー」等)を介して、他の装置の第1ボディと一緒に駆動制御され、各装置の第2ボディは第2横方向部材(「ポンプバー」、「ピストンバー」、「ノズルバー」等)を介して、他の装置の第2ボディと一緒に駆動制御される。その際、第1横方向部材と第2横方向部材は第1駆動装置によってまたは第2駆動装置によって駆動される。これらの駆動装置は例えば上述した種類から選択可能である。その際、両ボディのために、同じ種類の駆動装置または異なる種類の駆動装置を使用することができる。特に、第1ボディのために、例えばサーボモータ、カム駆動装置または偏心体駆動装置のような硬弾性的な駆動装置、すなわちほとんど剛性であるかまたは「硬い」駆動装置が使用可能である一方、第2ボディのために、例えば空気圧式駆動装置のような軟弾性的な駆動装置、すなわち可撓性または「軟らかい」駆動装置が使用可能である。
【0013】
本発明に係る装置の第1の実施形態では、本体の中空室が一定の通路横断面を有する通路を備え、第1ボディと第2ボディがそれぞれスライダとして形成され、このスライダが通路横断面全体にわたって延在し、そして本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、両スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって両スライダの間にチャンバが形成され、このチャンバの容積および/または本体に対する位置が、通路縦方向に沿った両スライダの互いに独立した移動によって変更可能である。
【0014】
スライダの直列配置構造(図1A参照)は、装置の3個の基本要素、すなわち通路を有する本体と第1スライダと第2スライダを、きわめて簡単な構造で提供することができ、しかも本体は一定の横断面を有する通路と、通路方向に沿って離隔された2つの開口(入口と出口)を有し、2個のスライダは同一に形成され、その横断面は通路の横断面に一致している。
【0015】
本発明に係る装置の第2の実施形態では、本体の中空室が一定の通路横断面を有する本体通路を備え、第1ボディが第1スライダとして形成され、この第1スライダが第1縦方向区間を有し、この第1縦方向区間が本体通路の横断面全体にわたって延在し、かつ本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダが第2縦方向区間を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路を備え、第2ボディが第2スライダとして形成され、この第2スライダが縦方向区間を有し、この縦方向区間が第2スライダのスライダ通路の横断面全体にわたって延在し、かつスライダ通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、両スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって両スライダの間にチャンバが形成され、このチャンバの容積および/または本体に対する位置が通路縦方向に沿った両スライダの互いに独立した移動によって変更可能である。
【0016】
スライダのこのテレスコープ配置構造(図2A参照)は、装置の3個の基本要素、すなわち通路を有する本体と第1スライダと第2スライダを、きわめて簡単でコンパクトな構造で提供することができ、しかも本体は、例えば一定の横断面を有する通路と、通路方向に沿って離隔された2つの開口(入口と出口)を有し、第1スライダの外側横断面は通路の横断面に一致し、かつその内部に同様に1つの通路、いわゆるスライダ通路を備え、第2スライダの外側横断面はスライダ通路の横断面に一致し、この場合、第1スライダが2つの開口を有し、そのうち第1スライダ開口が本体の入口と重なることができ、第2スライダ開口が本体の出口と重なることができる。この第2の実施形態は第1の実施形態と同じ種類の駆動装置によって同じ機能を可能にする。
【0017】
本発明に係る装置の第3の実施形態では、中空室を有する本体を具備し、この中空室が第1入口を介して第1物質源に流体接続され、かつ第2入口を介して第2物質源に流体接続され、中空室が第1出口と第2出口を介して本体の周囲の物質目的地に流体接続され、一方では第1入口と第2入口が一方向に沿って互いに離隔されて本体に配置され、他方では第1出口と第2出口が一方向に沿って互いに離隔されて本体に配置されている。この実施形態はさらに、第1ボディと、第2ボディと、第3ボディとを具備し、第1ボディと第2ボディと第3ボディがそれぞれ、本体中空室内で本体と相対的におよび互いに相対的に上記方向に沿って移動可能であり、それぞれ内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触する。第1ボディと第2ボディによって第1チャンバが画成され、第1ボディおよび/または第2ボディの移動によって第1チャンバの容積と、本体と相対的なまたは本体内の第1チャンバの位置が変更可能である。第1ボディと第3ボディによって第2チャンバが画成され、第1ボディおよび/または第3ボディの移動によって第2チャンバの容積と、本体と相対的なまたは本体内の第2チャンバの位置が変更可能である。
【0018】
この「3ピストン構造体」または「2チャンバ構造体」は、移動可能な3個のボディ(本体またはピストン)の各々の個別制御を可能し、それによって両チャンバの各々の圧送容積と圧送速度の個別制御を可能にする。この構造体では、3つのチャンバの各々によって、異なる物質、すなわち異なる3つの物質を目的地に圧送することができる。
【0019】
3つの可動のボディを備えたこの構造体の場合、本体の中空室が一定の通路横断面を有する通路を備え、第1ボディと第2ボディがそれぞれスライダとして形成され、このスライダが通路横断面全体にわたって延在し、かつ本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダと第2スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第1チャンバの容積および/または位置が、通路縦方向に沿った本体と相対的な両スライダの互いに独立した移動によって変更可能であると合目的である。
【0020】
この実施形態の場合、両チャンバの一つはスライダの上述の直列配置によって形成され、その利点を有する。
【0021】
その際好ましくは、第1ボディと第3ボディがそれぞれスライダとして形成され、このスライダが通路横断面全体にわたって延在し、かつ本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダと第3スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第2チャンバの容積および/または位置が、通路縦方向に沿った本体と相対的な両スライダの互いに独立した移動によって変更可能である。
【0022】
この「二重直列」配置構造の場合、両チャンバはスライダの直列配置によって形成され、共にその利点を有する。
【0023】
可動の3個のボディを有する構造体の場合、代替的に、第1ボディが第1スライダとして形成され、この第1スライダが第1縦方向区間を有し、この第1縦方向区間が本体通路の横断面全体にわたって延在し、かつ本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダが第2縦方向区間を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路を備え、第3ボディが第3スライダとして形成され、この第3スライダが縦方向区間を有し、この縦方向区間が第1スライダのスライダ通路の横断面全体にわたって延在し、かつスライダ通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダと第3スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第2チャンバの容積および/または位置が通路縦方向に沿った本体と相対的な両スライダの互いに独立した移動によって変更可能である。
【0024】
この実施形態の場合、両チャンバの一つは上述のスライダのテレスコープ構造体によって形成され、その利点を有する。
【0025】
その際、好ましくは、第2ボディが第2スライダとして形成され、この第2スライダが第1縦方向区間を有し、この第1縦方向区間が本体通路の横断面全体にわたって延在し、かつ本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第2スライダが第2縦方向区間を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路を備え、第4ボディが設けられ、この第4ボディが第4スライダとして形成され、第2ボディと第4ボディが第3チャンバを画成し、第4スライダが縦方向区間を有し、この縦方向区間が第2スライダのスライダ通路の横断面全体にわたって延在し、かつスライダ通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第2スライダと第4スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第3チャンバの容積および/または位置が通路縦方向に沿った本体に対する両スライダの互いに独立した移動によって変更可能である。
【0026】
この「二重テレスコープ」実施形態の場合、3つのチャンバの2つがスライダの各テレスコープ構造体内に形成され、3つのチャンバの1つが両テレスコープ構造体の間に形成されている。この構造は直列構造体の利点と、テレスコープ構造体の利点を組み合わせる。この実施形態の場合、3つのチャンバが提供され、そのためには全部で4つのスライダが必要になる。この構造体はコンパクトであるにもかかわらず、きわめて多方面で使用可能である。スライダの制御、ひいては各チャンバの容積と位置の制御に関しては、それぞれ独立した駆動装置、特にサーボモータ駆動装置によって実現可能な4つの自由度がある。さらにコンパクトにするためにおよび4個の駆動装置の1つを節約するために、4個の駆動装置の2つを互いに連結することができる。それによって、スライダ位置決めに関してまだ3つの自由度がある。これはほとんどの用途にとって十分である。
【0027】
他の有利な実施形態の場合には、本体の中空室が一定の通路横断面を有する通路を備え、第1ボディと第2ボディがそれぞれスライダとして形成され、このスライダが通路横断面全体にわたって延在し、かつ本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダと第2スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第1チャンバの容積および/または位置が、通路縦方向に沿った本体と相対的な両スライダの互いに独立した移動によって変更可能であり、第1ボディが第1スライダとして形成され、この第1スライダが第1縦方向区間を有し、この第1縦方向区間が本体通路の横断面全体にわたって延在し、かつ本体通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダが第2縦方向区間を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路を備え、第3ボディが第3スライダとして形成され、この第3スライダが縦方向区間を有し、この縦方向区間が第1スライダのスライダ通路の横断面全体にわたって延在し、かつスライダ通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダと第3スライダが通路内で通路縦方向に沿って延びる線に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第2チャンバの容積および/または位置が通路縦方向に沿った本体と相対的な両スライダの互いに独立した移動によって変更可能である。
【0028】
3個のスライダのこの「直列−テレスコープ−配置構造」(図3A参照)は、上述した「直列配置構造」(図1A)と上述した「テレスコープ配置構造」(図2A)の組み合わせである。この組み合わせは多大なフレキシビリティを提供し、しかも3個のスライダ、ひいては両チャンバのための3位置決め自由度を提供する。この配置構造は特に、例えばサーボモータ駆動装置によって、3個の可動ボディの個別位置決めを可能にする。
【0029】
直列配置構造(第1の実施形態)の場合好ましくは、入口が本体通路の内壁の領域内に配置され、この領域に沿って第1スライダが移動可能である。それによって、第1スライダはそのピストン機能のほかに同時に、入口を開閉するためのスライド弁の機能を担う。それに類似して好ましくは、出口が本体通路の内壁の領域に配置され、この領域に沿って第2スライダが移動可能である。それによって、第2スライダはピストンの機能のほかに同時に、出口を開閉するためのスライド弁の機能を受け持つ。
【0030】
テレスコープ構造(第2の実施形態)の場合、好ましくは、第1スライダがスライダ通路の第1開口とスライダ通路の第2開口を備え、この第1開口が通路縦方向(L)に沿ったスライダの第1位置において本体の入口と重なることができ、それによってスライダの内部のチャンバが入口を介して物質源に流体接続し、第2開口が通路縦方向(L)に沿ったスライダの第2位置において本体の出口と重なることができ、それによってスライダの内部のチャンバが出口を介して本体の周囲の物質目的地に流体接続する。
【0031】
本発明に係る装置は従来技術と比べて、比較的に大きな入口と出口を可能にする。これは特に、例えば発泡した物質のような圧力に敏感な物質にとってきわめて有利である。移動線(L)に対して垂直に延びる入口の最大直径DEは、移動線(L)に対して垂直な第1ボディの最大直径の1/10〜10/10であり、この移動線に沿って第1ボディが本体中空室内で本体と相対的に移動可能である。同様に、移動線(L)に対して垂直に延びる出口の最大直径DAは、移動線(L)に対して垂直な、直列配置構造の場合の第2ボディの最大直径の1/10〜10/10であるかまたはテレスコープ配置の場合の第1ボディの1/10〜10/10である値を有し、この移動線に沿って第2ボディまたは第1ボディが本体中空室内で本体と相対的に移動可能である。
【0032】
好ましくは、円形または楕円形開口が使用される。この場合、その直径DE、またはDAは第2ホディまたは第1ボディの最大直径の5/10〜10/10である。それによって、本発明に係る装置の内部の搬送路に沿った大きな流動抵抗が防止される。すなわち、「隘路」が十分に回避される。この隘路では敏感な物質が損傷し得る。この大きな開口横断面はさらに、大きな固体を含む物質の圧送を可能にする。この物質は例えばハシバミの実まるごとまたはハシバミの実の一部分を有するチョコレート塊である。
【0033】
第1ボディと第2ボディは移動線(L)に対して垂直な円形横断面を有し、この移動線に沿って第1ボディと第2ボディが本体中空室内で本体と相対的に移動可能である。この形状は簡単に製作可能であり、かつ故障しにくい。
【0034】
本発明に係る装置の場合、中空室が多数の入口を介して多数の流体源に流体接続されている。ポンプサイクルの間、第1ボディと第2ボディを適切に移動させることにより、異なる流体の混合を行うことができる。好ましくは、本体の中空室のこのような入口は、第1ボディおよび/または第2ボディが移動な方向に沿って離隔されている。移動線(L)に沿って両ボディが移動する間、移動線(L)に沿った両ボディの相互間隔を拡大する運動成分を、両ボディの運動に重ね合わせることにより、1つまたは複数の入口から各々の流体を吸い込むことができる。ポンプサイクルの間、異なる物質を順々に吸い込み、合流させることができる。本体の中空室の入口は、第1ボディおよび/または第2ボディが移動可能である方向(L)に対して横向き、特に垂直である方向に沿って離隔可能である。ポンプサイクルの間、異なる物質をほぼ同時にまたは同時に吸い込み、合流させることができる。
【0035】
直列配置構造(第1の実施形態)の場合、本体通路が直線的な通路であり、スライダが通路に対して相補的に形成された直線的なボディである。テレスコープ配置構造(第2の実施形態)の場合、同様に、本体通路と第1スライダのスライダ通路が直線的な通路であり、第1スライダと第2スライダが直線的なボディである。この場合、移動線(L)はそれぞれ直線である。
【0036】
本発明に係る装置の機能にとって、両ボディが移動方向(L)に沿って並進でのみ往復移動可能であることで全く十分である。両ボディのこの直線的な往復運動だけによって、ポンプサイクルのすべての機能、すなわち吸い込み、搬送または運搬および押し出しが可能になる。この場合、弁機能、すなわち入口と出口の開閉は両ボディによって行われる。特に、冒頭で述べた往復/回転ピストンの場合のようなボディの付加的な回転運動は必要でない。
【0037】
真っ直ぐな移動線(L)の代わりに、両ボディのための円弧状の移動線を通路内に設けることができる。直列配置構造(第1の実施形態)の場合、本体通路は円弧状に曲げられた通路または円環の周方向に沿った円環区間であってもよく、スライダは通路に対して相補的な円弧状に曲げられたまたは円環区間状のボディであってもよい。テレスコープ配置構造(第2の実施形態)の場合、本体通路と第1スライダのスライダ通路は円弧状に曲げられた通路または円環の周方向に沿った円環区間であってもよく、第1スライダと第2スライダは円弧状に曲げられたまたは円環区間状のボディであってもよい。
【0038】
両ボディのこの曲線状の往復運動だけによって、ポンプサイクルのすべての機能、すなわち吸い込み、搬送または運搬および押し出しが可能になる。この場合、弁機能、すなわち入口と出口の開閉は両ボディによって行われる。特に、冒頭で述べた往復/回転ピストンの場合のようなボディの付加的な回転運動は必要でない(同様に、不可能である)。
【0039】
装置の手前に発泡ユニットが接続配置され、この発泡ユニットの出口が装置の入口に流体接続されているときわめて有利である。それによって、現場で発泡した物質を生じることができ、他の使用のために配量および/または位置決めして準備することできる。
【0040】
上述したような2個のスライダを備えた装置を使用して、流動性物質M1、特に流動性飲食物を圧送するための本発明に係る方法は、次のステップ、すなわち、
a)両スライダが本体内で移動させられることにより、チャンバが入口と物質源に流体接続し、チャンバが第1チャンバ容積を有する位置まで、両スライダによって形成されるチャンバが本体の入口に近づくステップと、
b)両スライダが本体内で互いに離れるように移動させられることにより、チャンバ容積が入口に配置されたチャンバの第2チャンバ容積に拡大され、物質源から物質を拡大するチャンバに吸い込むために、チャンバが入口と流体接続するステップと、
c)両スライダが本体内で移動させられることにより、チャンバが入口および物質源と流体接続せず、チャンバが出口および物質目的地と流体接続し、そしてチャンバが第3チャンバ容積を有する位置まで、両スライダによって形成されたチャンバが本体の入口から離れるように移動するステップと、
d)両スライダが本体内で相互の方へ移動させられることにより、チャンバ容積が出口に配置されたチャンバの第4チャンバ容積に縮小し、この縮小するチャンバから物質を物質目的地に押し出すために、チャンバが出口に流体接続するステップと、を含む。
【0041】
上述したような3個のスライダを備えた装置を使用して、第1流動性物質M1と第2流動性物質M2、特に流動性飲食物を圧送するための本発明に係る方法は、次のステップ、すなわち、
a1)第1スライダと第2スライダが本体内で移動させられることにより、第1チャンバが第1入口と物質源に流体接続し、チャンバが第1チャンバ容積を有する位置まで、第1スライダと第2スライダによって形成されるチャンバが本体の第1入口に近づくステップと、
a2)第1スライダと第3スライダが本体内で移動させられることにより、第2チャンバが第2入口と第2物質源に流体接続し、チャンバが第1チャンバ容積を有する位置まで、第1スライダと第3スライダによって形成されるチャンバが本体の第2入口に近づくステップと、
b1)第1スライダと第2スライダが本体内で互いに離れるように移動させられることにより、チャンバ容積が第1入口に配置された第1チャンバの第2チャンバ容積に拡大され、第1物質源から物質M1を拡大する第1チャンバに吸い込むために、第1チャンバが第1入口と流体接続するステップと、
b2)第1スライダと第3スライダが本体内で互いに離れるように移動させられることにより、チャンバ容積が第2入口に配置された第2チャンバの第2チャンバ容積に拡大され、第2物質源から物質M2を拡大する第2チャンバに吸い込むために、第2チャンバが第2入口と流体接続するステップと、
c1)第1スライダと第2スライダが本体内で移動させられることにより、第1チャンバが第1入口および第1物質源と流体接続せず、第1チャンバが第1出口および物質目的地と流体接続し、そして第1チャンバが第3チャンバ容積を有する位置まで、第1スライダと第2スライダによって形成された第1チャンバが本体の第1入口から離れるように移動するステップと、
c2)第1スライダと第3スライダが本体内で移動させられることにより、第2チャンバが第2入口および第2物質源と流体接続せず、第2チャンバが第2出口および物質目的地と流体接続し、そして第2チャンバが第3チャンバ容積を有する位置まで、第1スライダと第3スライダによって形成された第2チャンバが本体の第2入口から離れるように移動するステップと、
d1)第1スライダと第2スライダが本体内で相互の方へ移動させられることにより、チャンバ容積が第1出口に配置された第1チャンバの第4チャンバ容積に縮小し、この縮小する第1チャンバから物質M1を物質目的地に押し出すために、第1チャンバが第1出口に流体接続するステップと、
d2)第1スライダと第3スライダが本体内で相互の方へ移動させられることにより、チャンバ容積が第2出口に配置された第2チャンバの第4チャンバ容積に縮小し、この縮小する第2チャンバから物質M2を物質目的地に押し出すために、第2チャンバが第2出口に流体接続するステップと、を含む。
【0042】
この方法は敏感な物質をやさしく吸い込んで押し出すことができる。従って、物質をやさしく圧送および配量することができる。
【0043】
ステップd)の場合、チャンバ容積を第4チャンバ容積に縮小することによって物質を押し出した後で、両スライダが本体の通路内で少しだけ互いに離れるように移動することにより、チャンバ容積が少しだけ拡大する。この「拘束ステップ」によって、出口から物質がとめどなくしたたり落ちることが防止される。その際、少しだけ拡大したチャンバ容積は、ステップb)でさらにまたはもう一度拡大される前の、ステップa)の第1チャンバ容積であってもよい。
【0044】
ステップ列a)〜d)が完全に終了した後で、他のステップ列a)〜d)が行われると合目的である。
【0045】
本発明に係る方法が発泡ステップと関連して使用可能であるときわめて有利である。この場合、流動性物質はステップ列a)〜d)が行われる前に発泡されて、流動性発泡物質となる。これをやさしく圧送することができるので、圧送中に物質内の泡セルは実質的に破壊されないかまたは少ししか破壊されない。
【0046】
独立した3個のスライダまたはピストンを備えた構造体を使用する本発明に係る方法のきわめて有利な実施形態では、3個のスライダのサイクル的または周期的な絶対運動(すなわち定置された本体と相対的な運動経過)が位相をずらして行われる。特に、3個のスライダの少なくとも1個のスライダの運動のサイクルまたは周期は他のスライダの運動のサイクルまたは周期に対して位相をずらして行われる。その結果、ポンプ出力の時間的な変化(単位時間あたりの搬送される物質量)が両チャンバで異なることになる。例えば配量された第1量の物質M1の第1「射出」を物質目的地に供給し、配量された第2量の物質M1の第2「射出」を物質目的地に供給することができる。
【0047】
その際、両物質は好ましくは互いに隣接する第1通路と第2通路を通って物質目的地に供給される。この場合、物質M1は第1チャンバから第1通路を経て圧送され、物質M2は第2チャンバから第2通路を経て圧送される。一方または両方の通路が他の通路内で偏心して配置されているときわめて有利である。通路は円形、楕円形、三角形または多角形の横断面を有することができる。物質目的地は中空形状部または胞状部である。この構造体により、2つの異なる物質を有するコンフィズリー物品(プラリーヌ、充填したボール等)をワンショット法で製造することが可能である。
【0048】
本発明は、2個または3個の独立したスライダを備えた上記の構造体に限定されず、4個以上の独立して移動可能なスライダまたは位置および/または容積を互いに独立して変更可能な3個以上のチャンバを有する構造体も含む。それによって、各チャンバによって、ポンプ出力の特別な時間的経過またはこのチャンバの射出の特別な「プロファイル」を定めることができる。このような構造によって、3つ以上の異なる物質を有するコンフィズリー物品(プラリーヌ、充填したボール等)をワンショット法で製造することが可能である。
【0049】
図面によって、本発明の他の効果、特徴および用途は、非限定的に解釈すべきである、本発明の2つの例示的な実施形態の次の説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1A】本発明に係る装置の第1の実施形態の分解状態の断面図である。
【図1B】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1C】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1D】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1E】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1F】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1G】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1H】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1I】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1J】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図1K】本発明に係る装置の第1の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図1Aの第1の実施形態の断面図である。
【図2A】本発明に係る装置の第2の実施形態の分解状態の断面図である。
【図2B】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2C】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2D】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2E】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2F】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2G】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2H】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2I】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2J】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図2K】本発明に係る装置の第2の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図2Aの第2の実施形態の断面図である。
【図3A】本発明に係る装置の第3の実施形態の分解状態の断面図である。
【図3B】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3C】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3D】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3E】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3F】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3G】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3H】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3I】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3J】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図3K】本発明に係る装置の第3の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す、図3Aの第1の実施形態の断面図である。
【図4A】第1切断平面内と、この第1切断平面に対して平行な第2切断平面内における、本発明に係る装置の第4の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す。
【図4B】第1切断平面内と、この第1切断平面に対して平行な第2切断平面内における、本発明に係る装置の第4の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す。
【図4C】第1切断平面内と、この第1切断平面に対して平行な第2切断平面内における、本発明に係る装置の第4の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す。
【図5A】第1切断平面内と、この第1切断平面に対して平行な第2切断平面内における、本発明に係る装置の第5の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す。
【図5B】第1切断平面内と、この第1切断平面に対して平行な第2切断平面内における、本発明に係る装置の第5の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す。
【図5C】第1切断平面内と、この第1切断平面に対して平行な第2切断平面内における、本発明に係る装置の第5の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続するスナップショットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0051】
図1A〜図1Kには、流動性物質を圧送するための本発明に係る装置の第1の実施形態(直列配置構造)が示してある。装置は中空室7を有する本体3を備えている。この中空室は入口7aを介して物質源6に流体接続され、かつ出口7bを介して本体3の周囲の物質目的地に流体接続される。入口7aと出口7bは方向Lに沿って互いに離隔されて本体3に設けられている。装置はさらに、第1ボディ1と第2ボディ2を備えている。この両ボディは共に、本体中空室7内で本体3に対して相対的におよび互いに相対的に方向Lに沿って移動可能である。第1ボディ1と第2ボディ2は、それぞれ内壁3aに封止接触しかつこの内壁3aに滑動接触し、そして本体中空室7と共にチャンバ8を画成するように配置されている。第1ボディ1および/または第2ボディ2の運動によって、チャンバ8の容積と、本体3に対するあるいは本体内でのチャンバの位置が変化し得る。物質源6は漏斗状の容器4内にある。本発明に係るこの装置を複数個互いに平行に配置してもよい。物質源6は細長い桶状の容器4として形成可能である。この桶状の容器は個々の装置のすべてにわたって横方向に延在し、各装置の入口7aに接続されている。
【0052】
本体の中空室は一定の通路横断面を有する通路7である。第1ボディ1と第2ボディ2はそれぞれ、スライダとして形成されている。このスライダは通路横断面全体にわたって延在し、本体通路7の内壁に封止接触し、かつこの内壁に滑動接触する。両スライダ1、2は通路7内で通路縦方向Lに沿って互いに独立して移動可能であるので、両スライダ1、2の間に、チャンバ8が形成される。このチャンバの容積および/または本体3に対する位置は、通路縦方向に沿った、両スライダ1、2の互いに独立した運動によって変更可能である。このスライダ1、2の直列配置構造は重要な部品1、2、3を3個だけ備えた機能を発揮するポンプ装置を提供することができる。この重要な部品のうち、2個の部品1、2は同一に形成可能である。
【0053】
図1B〜図1Kに示すスナップショットは、本発明に係る装置の第1の実施形態の運転中の、本発明に係る方法の連続する状態あるいは本体3に対する、特に入口7aおよび出口7bに対する両スライダ1、2の連続する位置を示している。
【0054】
図1Bに示すスナップショットは装置の出発状態を示している。第1スライダ1と第2スライダ2の互いに向き合う端部または端面が比較的に小さな相互間隔を有するように、両スライダ1、2は本体3内に配置されている。この場合、入口7aはスライダ1、2のこの両端面の間にある。従って、スライダ1、2のこの両端部と本体3の内壁3a(図1A参照)の間には、チャンバ8が位置する。このチャンバは入口7aを介して物質源6に流体接続されている。チャンバ8には先行するポンプサイクルの物質が充填されている。出口7bはスライダ2によって閉鎖されている。このスライダは押しのけピストンの機能とスライド弁の機能を兼ね備えている。
【0055】
図1Cと図1Dは吸い込み行程中の連続する2つのスナップショットを示している。第2スライダ2が本体3の内部で第1スライダ1から離れるように移動しているのが分かる。第1スライダ1が動かないでその出発位置(図1B参照)にあるのに対し、第2スライダ2は左側へ移動している。この場合、入口7aは開放したままであり、出口7bは閉鎖したままである。それによって、チャンバ8の容積が増大し、物質がチャンバ8内にさらに吸い込まれる。
【0056】
図1Eと図1Fは搬送行程中の連続する2つのスナップショットを示している。第2スライダ2と第1スライダ1が本体3の内部で一緒に移動しているのが分かる。この一緒の移動の間、第1スライダ1と第2スライダ2の間の間隔は一定である。この間隔は吸い込み行程(図1D参照)の終わりの両スライダ1、2の間隔に一致している。搬送行程中、入口7aはスライダ1によって閉鎖され、出口7bはスライダ2によって閉鎖されている。
【0057】
図1Gに示すスナップショットは、装置の搬送行程の終わりと押し出し行程の開始を示している。入口7aはスライダ1によって閉鎖されている。チャンバ8には吸い込まれた物質が充填されている。出口7bはもはやスライダ2によって閉鎖されておらず、物質目的地に対して流体接続されている。圧送される物質は次の押し出し行程中に配量されて物質目的地に供給される。
【0058】
図1Hと図1Iには押し出し行程中の連続する2つのスナップショットが示してある。本体3の内部で第1スライダ1が第2スライダ2の方へ移動しているのが分かる。第2スライダ2が引き続きその端位置(図1G参照)にあるのに対し、第1スライダ1は左側へ移動する。その際、入口7aは閉鎖されたままであり、出口7bは開放したままである。それによって、チャンバ8の容積が小さくなり、物質がチャンバ8から押し出される。
【0059】
図1Jに示すスナップショットは、装置の拘束行程の終わりを示している。第1スライダ1が第2スライダ2から少しだけ離れるように移動するかまたは後退することにより、チャンバ8の容積が押し出し行程(図1I参照)の終わりの容積に対して幾分大きくなっているのが分かる。入口7aはスライダ1によって閉鎖されている。チャンバ8には、押し出し行程中に押し出されなかった残りの物質が充填されている。両スライダ1、2の一方および/または他方が互いに後退することにより、開放した出口7aから物質がとめどなくしたたり落ちることが阻止される。
【0060】
図1Kに示すスナップショットは、両スライダ1、2が互いに一定間隔を維持しながら一緒に出発位置(図1B参照)に戻った後の、装置の搬送戻し行程の終わりと吸い込み行程の新たな開始を示している。入口7aはスライダ1によってもはや閉鎖されていない。チャンバ8には押し出されていない残りの物質が充填されている。出口7bはスライダ2によって再び閉鎖され、物質目的地に対して流体接続されていない。図1B〜図1Kに示したポンプサイクルを新たに開始することができる。
【0061】
図2Aには、流動性物質を圧送するための本発明に係る装置の第2の実施形態(テレスコープ配置構造)が示してある。第1の実施形態のように、第2装置は中空室7を有する本体3を備えている。この中空室は入口7aを介して物質源6に流体接続され、かつ出口7bを介して本体3の周囲の物質目的地に流体接続されている。入口7aと出口7bは方向Lに沿って互いに離隔されて本体3に設けられている。さらに、第1の実施形態のように、第2の実施形態も第1ボディ1′と第2ボディ2′を備えている。この両ボディは共に本体中空室7内で本体3と相対的にかつ互いに相対的に方向Lに沿って移動可能である。第1の実施形態の場合のように、本体3の中空室は一定の通路横断面を有する本体通路7を備えている。
【0062】
第2の実施形態の両ボディ1′、2′は第1の実施形態とは異なるように形成され、かつ異なるように協働する。第1ボディ1′と第2ボディ2′はそれぞれ本体3の内壁3a、すなわち本体通路7の内壁にあるいは第1スライダ1′の内壁3a′、すなわちスライダ通路7′の内壁に封止接触し、かつこの内壁3aまたは3a′に滑動接触するように配置されている。すなわち、ボディ1′はスライダ通路7′として形成された中空室を有する。この第1ボディ1′はさらに、第1開口7a′と第2開口7b′を有する。これらの開口を介してスライダ通路7′の中空室は第1ボディ1′の周囲に接続されている。
【0063】
第1ボディ1′はスライダとして形成されている。このスライダは本体通路7の横断面全体にわたって延在する第1縦方向区間1a′を備えている。この縦方向区間1a′は本体通路7の内壁に封止接触し、かつこの内壁に滑動接触する。この第1スライダ1′は第2縦方向区間1b′を備え、この第2縦方向区間は一定の通路横断面を有するスライダ通路7′を備えている。
【0064】
第2ボディ2は第2スライダとして形成されている。このスライダは縦方向区間2a′を有し、この縦方向区間は第2スライダ2′のスライダ通路7′の横断面全体にわたって延在し、スライダ通路7′の内壁3a′に封止接触し、かつこの内壁に滑動接触する。
【0065】
両スライダ1′、2′は通路内で通路縦方向Lに沿って延在し、同様に互いに独立して移動可能であるので、両スライダ1′、2′の間にチャンバ8′が形成される。このチャンバの容積および/または本体3と相対的なチャンバの位置は、通路縦方向Lに沿った両スライダ1′、2′の互いに独立した移動によって変更可能である。
【0066】
第1ボディ1′および/または第2ボディ2′の移動によって、第1の実施形態の場合のように、チャンバ8′の容積と、本体3と相対的なチャンバの位置または本体内のチャンバの位置が変更可能である。物質源6はここでも漏斗状容器4内にあり、本発明に係るこの装置を複数個互いに平行に配置してもよい。物質源6はここでも細長い桶状の容器4として形成可能である。この桶状の容器は個々の装置のすべてにわたって横方向に延在し、各装置の入口7aに接続されている。
【0067】
第2の実施形態のテレスコープ配置構造は、第1の実施形態の直列配置構造と比べて、往復運動の方向Lにおいて一層コンパクトである。
【0068】
図2Bに示すスナップショットは、装置の出発状態を示している。スライダ1′の第1開口7a′が本体3の入口7aに一致するかまたは重なるように、スライダ1′が本体3内に配置されている。従って、チャンバ8′と物質源6が流体接続されている。本体3の出口7bは第1スライダ1′の第1縦方向区間1a′によって閉鎖されている。第2スライダ2′と第1スライダ1′の内部のスライダ通路7′との互いに向き合う端部または端面は比較的に小さな相互間隔を有する。第1の実施形態の場合のように、本体3の入口7aは2つの端面の間、すなわち第2スライダ2′の端面と第1スライダ1′のスライダ通路7′の端面の間にある。従って、この端部または端面の間にはチャンバ8′があり、このチャンバは入口7aを介して物質源6に流体接続されている。ここでも、チャンバ8′には、先行するポンプサイクルの物質が充填されている。出口7bを閉鎖するスライダ1′は押しのけピストンの機能とスライド弁の機能を兼ね備えている。
【0069】
図2Cと図2Dには吸い込み行程中の連続する2つのスナップショットが示してある。第2スライダ2′がスライダ通路7′(図2A参照)の内部で第1スライダ1′から離れるように移動するのが分かる。第1スライダ1′がその出発位置(図2B参照)に停止しているのに対し、第2スライダ2′は右側へ離れるように移動する。この場合、入口7aは開放したままであり、出口7bは閉じたままである。それによって、チャンバ8′の容積が増大し、チャンバ8′内に物質がさらに吸い込まれる。
【0070】
図2Iと図2Fには、搬送行程中の2つの連続スナップショットが示してある。第2スライダ2′と第1スライダ1′が本体3の内部で一緒に移動しているのが分かる。この一緒の移動の間、第2スライダ2′と相対的な第1スライダ1′の位置は不変である。すなわち、スライダ通路7′の内部での上記端面の間隔、ひいてはチャンバ8′の容積は不変である。この間隔はここでも、吸い込み行程(図2D参照)の終わりの両端面の間隔に一致する。この搬送行程中、入口7aが第1スライダ1′の第2縦方向区間1b′によって閉鎖されるのに対し、第1スライダ1′の第2開口7b′が本体3の出口7bに部分的に重なっているので、物質目的地との流体接続が既に部分的に行われている。
【0071】
図2Gに示すスナップショットは、装置の搬送行程の終わりと押し出し行程の開始を示している。入口7aはスライダ1′によって閉鎖されている。チャンバ8′には吸い込まれた物質が充填されている。出口7bはスライダ1′によってもはや閉鎖されず、物質目的地に対して完全な流体接続が行われている。次の押し出し行程中、物質目的地には圧送される物質が配量供給される。
【0072】
図2Hと図2Iには、押し出し行程中の2つの連続スナップショットが示してある。第2スライダ2′がスライダ通路7′の内部で第1スライダ1′の端面の方へ移動しているのが分かる。第1スライダ1′がその端位置(図2G参照)に停止しているのに対し、第2スライダ2′は左側へ移動する。この場合、入口7aは第1スライダ1′の第2縦方向区間1b′によって閉鎖されたままであり、出口7bは開放したままである。それによって、チャンバ8′の容積が小さくなり、物質がチャンバ8′から押し出される。
【0073】
図2Jに示すスナップショットは、装置の拘束行程の終わりを示している。第2スライダ2′が第1スライダ1′から少しだけ離れるように移動するかまたは後退することにより、チャンバ8′の容積が押し出し行程(図2I参照)の終わりの容積よりも幾分大きくなっていることが分かる。入口7aはスライダ1′によって閉鎖されている。チャンバ8′には、押し出し行程中に押し出されなかった残りの物質が充填されている。両スライダ1′、2′の一方および/または互いに他方を後退させることにより、開放した出口7bから物質がとめどなくしたたり落ちることが阻止される。
【0074】
図2Kに示すスナップショットは、両スライダ1′、2′が相互の間隔を一定に保ちながら出発位置(図2B参照)に一緒に戻った後の、装置の戻し搬送行程の終わりと吸い込み行程の新たな開始を示している。入口7aはもはやスライダ1′によって閉鎖されていない。チャンバ8′には、押し出されなかった残りの物質が充填されている。出口7bはスライダ1′によって再び閉鎖され、物質目的地に対して流体接続されていない。図2B〜2Kに示したポンプサイクルを新たに開始することができる。
【0075】
図3Aには、流動性物質M1とM2を圧送するための第3の実施形態が示してある。この第3の実施形態は図1Aの直列配置構造と図2Aのテレスコープ配置構造の組み合わせである。この装置は中空室7を有する本体3を備えている。この中空室は第1入口71aを介して第1物質源61に流体接続され、第2入口72aを介して第2物質源62に流体接続され、そして第1出口71bを介しておよび第2出口72bを介して本体3の周囲の物質目的地に流体接続される。第1入口71aと第1出口71bは方向Lに沿って互いに離隔されて本体3に設けられている。第2入口72aと第2出口72bも方向Lに沿って互いに離隔されて本体3に設けられている。
【0076】
装置はさらに、第1ボディ1′と第2ボディ2と第3ボディ2′を備えている。これらのボディはすべて、本体中空室7内で本体3と相対的におよび互いに相対的に方向Lに沿って移動可能である。
【0077】
第1ボディ1′と第2ボディ2は、それぞれ本体3の内壁3aに封止接触しかつこの内壁3aに滑動接触し、そして本体中空室7と共に第1チャンバ81を画成するように配置されている。第1ボディ1′および/または第2ボディ2を移動させることにより、チャンバ81の容積と、本体3に対するまたは本体3内の両ボディの位置を変更することができる。第1物質源61は漏斗状の第1容器41内にある。
【0078】
第1ボディ1′と第3ボディ2′は、それぞれ本体3の内壁3aに封止接触しかつこの内壁3aに滑動接触し、そして本体中空室7と共に第2チャンバ82を画成するように配置されている。第1ボディ1′および/または第3ボディ2′を移動させることにより、チャンバ82の容積と、本体3に対するまたは本体3内の両ボディの位置を変更することができる。第2物質源62は漏斗状の第2容器42内にある。
【0079】
本体3の中空室は一定の通路横断面を有する通路7である。第1ボディ1′と第2ボディ2はそれぞれスライダとして形成されている。このスライダは通路横断面全体にわたって延在し、本体通路7の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触している。両スライダ1′、2は通路7内で通路縦方向Lに沿って互いに独立して移動可能である。それによって、両スライダ1′、2の間に第1チャンバ81が形成される。この第1チャンバの容積および/または本体3に対する位置は、通路縦方向に沿った両スライダ1′、2の互いに独立した移動によって変更可能である。スライダ1′、2のこの直列配置構造は、3個だけの重要部品1′、2、3によって、機能するポンプ装置を提供することができる。
【0080】
第1ボディ1′と第3ボディ2′はこの第3の実施形態では異なるように形成されている。その協働作用は第1ボディ1′と第2ボディ2の協働作用と異なっている。第1ボディ1′と第3ボディ2′は、それぞれ本体3の内壁3aに、すなわち本体通路7内でまたは第1スライダ1′の内壁3a′に、すなわちスライダ通路7′内で封止接触しかつこの内壁3aまたは3a′に滑動接触するよう配置されている。すなわち、ボディ1′はスライダ通路7′として形成された中空室を有する。第1ボディ1′は第1開口7a′と第2開口7b′を有する。この第1開口と第2開口を介して、スライダ通路7′の中空室は第1ボディ1′の周囲に流体接続可能である。
【0081】
第1ボディ1′は本体通路7の横断面全体にわたって延在する第1縦方向区間1a′を有する第1スライダとして形成されている。この縦方向区間1a′は本体通路7の内壁に封止接触し、かつこの内壁に滑動接触する。この第1スライダ1′は一定の通路横断面を有するスライダ通路7′を備えた第2縦方向区間1b′を有する。
【0082】
第3ボディ2′は第3スライダとして形成されている。この第3スライダは縦方向区間2a′を有し、この縦方向区間は第3スライダ2′のスライダ通路7′の横断面全体にわたって延在し、そしてスライダ通路7′の内壁3a′に封止接触し、かつこの内壁に滑動接触する。
【0083】
両スライダ1′、2′は通路内で通路縦方向Lに沿って延在し、そして同様に互いに独立して移動可能である。それによって、両スライダ1′、2′の間にはチャンバ82が形成され、このチャンバの容積および/または本体3に対するチャンバの位置は、通路縦方向Lに沿った両スライダ1′、2′の互いに独立した移動によって変更可能である。
【0084】
第1ボディ1′および/または第3ボディ2′の移動により、チャンバ82の容積と、本体3に対するまたは本体内のチャンバの位置が変更可能である。物質源62は漏斗状の第2容器42内にある。
【0085】
本発明の第3の実施形態に係るこの装置を多数個互いに平行に配置することができる。物質源61、62は細長い桶状の容器41または42として形成可能である。この桶状の容器は個々の装置のすべてにわたって横方向に延在し、各装置の第1入口71aまたは第2入口72aに接続されている。
【0086】
本体3にはガス抜き管31が取付けられている。このガス抜き管は第3出口73bを介して第1チャンバ81に流体接続可能である。このガス抜き管31を介して、第1チャンバ81内のガスを含む、特に泡として存在する物質M1を脱気することができる。
【0087】
図3B〜図3Kに示すスナップショットは、本発明に係る方法の連続する状態あるいは本発明に係る装置の第3の実施形態の運転中の、本体3に対するおよび特に第1入口71aと第2入口72aに対する並びに第1出口71bと第2出口72bに対する、第1スライダ1′と第2スライダ2と第3スライダ2′の連続する位置を示している。
【0088】
さらに、図3B〜図3Kには、(図3Aに示していない)ケーシング20が示してある。このケーシングは第1通路21と第2通路22を有する。この第1通路と第2通路はケーシング20内においてケーシング20の第1部分領域20a内で互いに分離してかつ比較的に大きな間隔をおいて延在し、そしてケーシング20の第2部分領域20bにおいて互いに出会い、この第2部分領域20bにおいて互いに一致するように配置されている。この場合、第2通路22は第1通路21内を延びているかあるいは第2通路22が第1通路21を取り囲んでいる。ケーシング20の第2部分領域20b内における、第2通路22に対する第1通路21の図示した同心配置のほかに、両通路21、22の偏心配置または隣接配置も可能である。第1出口71bと第2出口72bが第1通路21または第2通路22に開口するように、ケーシング20の第1部分領域20aが本体3に取付けられている。互いに一致してまたは互いに密接して延在する。両通路21、22はケーシング20の第2部分領域内に、物質目的地に開口する管23を形成している。
【0089】
図3Bに示すスナップショットは、装置の出発状態を示している。3個のスライダ1′、2、2′は、スライダ1′、2、2′の互いに向き合う端部または端面が比較的に短い相互間隔を有するように、本体3内に配置されている。この場合、第1入口71aはスライダ1′、2の端面の間にある。
【0090】
スライダ1′、2のこの両端部と、本体3の内壁3a(図3A参照)の間には、第1チャンバ81が存在する。このチャンバは入口71aを介して物質源61に流体接続されている。チャンバ81には、先行するポンプサイクルの物質M1が充填されている。出口71bはスライダ2によって閉鎖されている。このスライダは押しのけピストンの機能とスライド弁の機能を兼ね備えている。
【0091】
スライダ1′の第1開口7a′が本体3の第2入口72aと重なるかまたはこの第2入口と一致するように、スライダ1′は本体3内に配置されている。従って、第2チャンバ82と物質源62が流体接続される。本体3の第2出口72bは第1スライダ1′の第1縦方向区間1a′によって閉鎖されている。第2スライダ2′と第1スライダ1′の内部のスライダ通路7′との互いに向き合う端部または端面は、比較的に短い相互間隔を有する。本体3の第2入口72aはこの両端面の間に、すなわち第2スライダ2′の端面と第1スライダ1′のスライダ通路7′の端面の間にある。それによって、この端部または端面の間には第2チャンバ82があり、この第2チャンバは第2入口72aを介して物質源62に流体接続されている。ここでも、チャンバ82には、先行するポンプサイクルの物質が充填されている。第2出口72bを閉鎖するスライダ1′はここでも押しのけピストンの機能とスライド弁の機能を兼ね備えている。
【0092】
図3Cと図3Dには、吸い込み行程中の2つの連続スナップショットが示してある。第2スライダ2が第1スライダ1′から離れるように移動し、第3スライダ2′が本体3の内部の第1スライダ1′から離れるように移動しているのが分かる。第1スライダ1′がその出発位置(図3B参照)に停止しているのに対し、第2スライダ2は左側へ移動する。この場合、第1入口71aは開放したままであり、第1出口71bは閉じたまである。それによって、第1チャンバ81の容積が拡大し、物質M1がチャンバ81にさらに吸い込まれる。同時に、第3スライダ2′がスライダ通路7′(図3A参照)の内部の第1スライダ1′から離れるように移動する。第1スライダ1′がその出発位置(図3B参照)に停止しているのに対し、第3スライダ2′は右側へ移動する。この場合、第2入口72aは開放したままであり、第2出口72bは閉じたまである。それによって、第2チャンバ82の容積が拡大し、物質M2がチャンバ82にさらに吸い込まれる。
【0093】
図3Dと図3Eには、搬送行程の開始時と終わりの2つの連続スナップショットが示してある。第2スライダ2と第1スライダ1′が本体3の内部で一緒に移動しているのが分かる。この一緒の移動の間、第1スライダ1′と第2スライダ2の間の間隔は差し当たり一定である(図3Dから図3Eへ)。この間隔は吸い込み行程(図3D参照)の終わりの両スライダ1′、2の間の間隔に一致している。この搬送行程の間、第1入口71aは第1スライダ1′によって閉鎖され、第1出口71bは第2スライダ2によって閉鎖されている(図3Dから図3Eへ)。第3スライダ2′と第1スライダ1′が本体3の内部で一緒に移動しているのが分かる。この一緒の移動の間、第3スライダ2′に対する第1スライダ1′の位置は一定のままである。すなわち、スライダ通路7′の内部の上記端面の間隔、ひいては第2チャンバ82の容積は一定である。この間隔はここでも吸い込み行程(図3D参照)の終わりの両端面の間隔に一致する。この搬送行程中、第2入口72aは第1スライダ1′の第2縦方向区間1b′によって閉鎖される一方、本体3の第2出口72bは差し当たり第1スライダ1′の第1縦方向区間1a′によって閉鎖されている(図3D参照)。その後、第1スライダ1′の第2開口7b′が第2出口に部分的に重なるので(図3E参照)、物質目的地に対する流体接続が行われる。
【0094】
図3Fに示すスナップショットは、装置の搬送行程の終わりと押し出し行程の開始を示している。第1入口71aは第1スライダ1′によって閉鎖されている。チャンバ81には吸い込まれた物質M1が充填されている。第1出口71bはもはや第2スライダ2によって閉鎖されておらず、物質目的地に対して流体接続されている。その後続いて行われる押し出し行程の間、圧送される物質M1がこの物質目的地に配量供給される。第2入口72aはその時ちょうど第1スライダ1′によって閉鎖される。第2チャンバ82には、吸い込まれた物質M2が充填される。出口72bはもはや第1スライダ1′によって閉鎖されないで、その時ちょうど第1スライダ1′の第2開口7b′と重なる。それによって、物質目的地との完全な流体接続が生じる。この物質目的地には、その後続いて行われる押し出し行程の間、圧送される物質M2が配量供給される。第1スライダ1′が本体3の内部の第2スライダ2の方へ移動するのが分かる。第2スライダ2がその端位置(図3E参照)に停止しているのに対し、第1スライダ1′は左側へ移動する。この場合、入口71aは閉鎖されたままであり、出口71bは開放したままである。それによって、第1チャンバ81の容積が小さくなり、物質M1がチャンバ81から押し出される。
【0095】
図3Fと図3Eには、押し出し行程中の2つの連続スナップショットが示してある。第1スライダ1′が本体3の内部の第2スライダ2の方へさらに移動しているのが分かる。第2スライダ2がその端位置(図3E)に停止しているのに対し、第1スライダ1′はまだ左側へさらに移動している。この場合、第1入口71aは閉鎖されたままであり、第1出口71bは開放したままである。それによって、チャンバ81の容積が小さくなり、物質M1がチャンバ81から押し出される。第3スライダ2′がスライダ通路7′の内部の第1スライダ1′の端面の方へ移動しているのが分かる。第1スライダ1′がその端位置(図3E参照)に停止しているのに対し、第3スライダ2′はこの第1スライダの方へ左側に移動する。この場合、第1入口71aは第1スライダ1′の第2縦方向区間1b′によって閉鎖されたままであり、第2出口72bは開放したままである。それによって、チャンバ82の容積が小さくなり、物質M2がチャンバ82から押し出される。
【0096】
図3Hのスナップショットは、装置の拘束行程(ピストン後退)の終わりを示している。第2スライダ2が第1スライダ1′から少しだけ離れるように移動または後退したことにより、第1チャンバ81の容積が押し出し行程(図3E参照)の終わりの容積と比べて幾分大きくなっていることが分かる。第1入口71aは第1スライダ1′によって閉鎖される一方、第1出口71bは開放している。第1チャンバ81には、押し出し行程中に押し出されなかった残りの物質M1が充填されている。両スライダ1′、2の一方および/または他方を後退させることにより、物質M1が開放した第1出口71bからとめどなくしたたり落ちることが防止される。第3スライダ2′が第1スライダ1′から少しだけ離れるように移動しているかまたは後退していることにより、第2チャンバ82の容積が押し出し行程(図3E参照)の終わりの容積と比べて幾分大きくなっていることが分かる。第2入口72aは第1スライダ1′によって閉鎖されている。第2チャンバ82には、押し出し行程中に押し出されなかった残りの物質M2が充填されている。両スライダ1′、2′の一方および/または他方を後退させることにより、物質M2が開放した第2出口72bからとめどなくしたたり落ちることが防止される。
【0097】
図3Iと図3Jと図3Kには、第1チャンバ81に含まれる残りの物質M1からガスを抜くためのステップの間の連続スナップショットが示してある。ガスは本体3に取付けられたガス抜き管31を経て抜かれる。そのために、ガス抜き管31の出口73bは第1チャンバ81に流体接続される。
【0098】
図3Iには第1チャンバ81の搬送行程のスナップショットが示してある。この場合、第1スライダ1′と第2スライダ2が共に、例えば同じ速度で左側へ移動させられるので、この搬送行程中、残余物質M1を充填した第1チャンバ81の残余容積は一定のままである。
【0099】
図3Jには、第1チャンバ81の押し出し行程または圧縮行程のスナップショットが示してある。この場合、前もって閉鎖されていた第3出口73bが開放された後で、第2スライダ2が停止される。第1スライダ1′が同時に、第2スライダ2の端面の方へ左側にさらに移動させられるので、残余物質M1を充填した第1チャンバ81の残余容積は圧縮行程中次第に小さくなる。ガスを含む、特に泡として存在する、第1チャンバ81内の物質M1がガス抜き管31を経てガス抜き可能である。
【0100】
図3Kには、第1チャンバ81の押し出し行程または圧縮行程またはガス抜き行程の終わりのスナップショットが示してある。第1スライダ1′は第2スライダ2の端面に当接するまで左側に移動し、それに基づいて第1スライダは同様に停止している。残余物質M1を充填した第1チャンバ81の残余容積はゼロであり、場合によってはガスを含んでいるかまたは発泡された全残余物質M1が追い出されている。
【0101】
図3B〜3Hでスライダ運動の吸い込み相、搬送相、押し出し相および戻し相の経過を考察すると、第1チャンバ81と第2チャンバ82に関するこれらの相が常に同じ相で行われるとは限らないことが分かる。第1スライダ1′と第2スライダ2と第3スライダ2′の別々の駆動および別々の制御に基づいて、第1チャンバ81と第2チャンバ82の容積および/または位置の完全に独立した時間的経過を達成することができる。それによって、第1通路21と第2通路22のための配量容積と配量時間ウインドウを非常にフレキシブルに調節することができる。特に、各スライダ1′、2、2′を駆動するためにサーボモータを使用して、瞬時の配量または配量速度を時間の関数として定めることができる。これは特別なコンフィズリー製品を製造する際に特に有利である。このコンフィズリー製品は少なくとも2つの異なる物質M1、M2から、物質目的地に同時に配量することによって製造される(いわゆるワンショット製品)。
【0102】
図4A〜図4Cには、本発明に係る装置の第4の実施形態を用いた本発明に係る方法の連続スナップショットが示してある。この場合、それぞれの上側の図には、第1切断平面内の装置が示され、それぞれの下側の図には、第1切断平面に対して平行な第2切断平面内の装置が示してある。
【0103】
第4の実施形態の装置は対称に形成されている。図4A〜図4Cの第1スライダまたは反転ピストン1′と第2スライダまたは容積ピストン2′の構造体は、図2Aに基づいて上述した第2の実施形態のピストン構造体を含んでいる。この構造体全体は中央の垂直対称平面SEに関して対称である。この場合、対称平面の右側に、図2Aのピストン構造体が含まれ、対称平面の左側に、対称平面SEに関して鏡像対称の図2Aのピストン構造体が含まれている。各第1スライダまたは反転ピストン1′(図2A参照)は第1開口7a′と第2開口7b′を有する。これらの開口は対称平面SEの両側で本体3の各入口7aまたは各出口7bに付設されている。左側と右側のポンプ構造体の両本体3と他のすべての要素は、両ピストンバー9に対して平行にかつこの両ピストンバーの間に延在するポンプブロックまたはポンプバー17内に配置されている。反転ピストン1′は本体3内に滑動するように支持されている。スライダまたは反転ピストン1′内には、第2スライダまたは容積ピストン2′が滑動するように支持されている。反転ピストン1′と容積ピストン2′は対称平面の左側と右側にそれぞれ、図2Aのテレスコープ構造体を形成している。各容器4は各入口7aを介して、各反転ピストン1′内の各チャンバ7′に流体接続されている。各チャンバ7′は各出口7bと各管5を介して物質目的地に流体接続されている。
【0104】
対称平面SEの左側と右側の各第1スライダまたは反転ピストン1′は、各第1ピストンバー9に懸吊されている。この第1ピストンバーは対称平面の左側または右側でこの対称平面に対して平行に延在している。両ピストンバー9の機能は、互いに平行に配置された多数の反転ピストン1′を各ピストンバー9に懸吊することにある。
【0105】
対称平面SEの左側と右側の各第2スライダまたは容積ピストン2′は各第2ピストンバー10に懸吊されている。このピストンバーは同様に、対称平面の左側または右側で対称平面に対して平行に延在し、各第1ピストンバー9よりもこの対称平面からさらに離隔されている。両ピストンバー10の機能は、互いに平行に配置された多数の容積ピストン2′を各ピストンバー10に懸吊することにある。
【0106】
各第1ピストンバー9はピン14によって各引張りロッド11に固定連結されている。各引張りロッド11は対称平面SE寄りのその端部が、各ラック16に枢着連結されている。両ラック16は中央の歯車15にかみ合う。この歯車は対称平面SE内に配置され、その軸は対称平面内に延在している。左側のラック16は歯車15の下方においてこの歯車にかみ合うように配置されている。右側のラック16は歯車15の上方においてこの歯車にかみ合うように配置されている。両ラック16は(図示せず)押圧手段によって歯車15に対して遊びのないように押圧されている。歯車15が時計回りに回転すると、両ラック11、ひいては両ピストンバー9は互いに離れるように移動する。歯車15が反時計回りに回転すると、両ラック11、ひいては両ピストンバー9は相互の方に移動する。
【0107】
各第2ピストンバー10は各引張りロッド11に滑動するように支持されている。各外側歯車13は各第2ピストンバー10に回転可能に支持され、かつ各引張りロッド11の外側端部、すなわち対称平面SEとは反対側の端部の各ラック区間12にかみ合っている。各歯車13が時計回りに回転すると、各ピストンバー10はそのラック11と相対的に左側へ移動する。各歯車13が反時計回りに回転すると、各ピストンバー10はラック11と相対的に右側へ移動する。その際、各ラック11と相対的なピストンバー10のこの両移動に加えて、両ラック11は同時に、中央歯車15の静止した回転点と相対的な運動または対称平面SEと相対的な運動を行う。
【0108】
対称平面SEの左側と右側の各引張りロッド11は中央のポンプブロック17に滑動するように支持されている。
【0109】
第4の実施形態の運転サイクルまたは周期について説明する。
【0110】
図4Aの状態(吸い込み行程の開始)では、歯車15の回転と各ラック16の移動によって、各チャンバ7′(シリンダ室)の第1開口7a′(図2A)が本体3の各入口7aの下方に移動する。
【0111】
図4Bの状態(吸い込み行程の終わり)に達するために、各ピストンバー10は各引張りロッド11上で滑動移動する。そのために、各ピストンバー10に支承された各歯車13の回転により、各歯車13が各引張りロッド11の各ラック区間12上で転動運動を行う。それによって、各ピストンバー10とそれに懸吊された容積ピストン2′が移動させられる。左側と右側の容積ピストン2′のこの吸い込み行程のために、対称平面SEの左側の歯車13が時計回りに回転させられ、対称平面SEの右側の歯車13が反時計回りに回転させられる。
【0112】
従って、図4Bの状態で(吸い込み行程の終わり)、各ピストンバー10は各ピストンバー9から離れるように移動している。それによって、各チャンバ7′(シリンダ室)が大きくなり、それによって各貯蔵容器4から物質6が各入口7aを通って吸い込まれる。各チャンバ7′が所望の容積に達すると、各ピストンバー10は達成されたその最も外側の位置に停止する。各歯車13の駆動が停止し、各引張りロッド11をそのラック区間12を介して各ピストンバー10にロックする。
【0113】
図4Cの状態(押し出し行程の終わり)に達するために、歯車15の駆動は先ず最初に各ラック16を介して各引張りロッド11を移動させ、それによって各ピストンバー9に懸吊された各反転ピストン1′が移動させられる。その際、各チャンバ7′(シリンダ室)の第2開口7b′(図2A)は本体3の各出口7bの下方へ移動させられる。そのとき、歯車15による駆動は停止している。続いて、各ピストンバー10内の各歯車13の駆動が各ピストンバー10を次のように押す。すなわち、容積ピストン2′が各管5を経てチャンバ7′(シリンダ室)から物質6を押し出すまで、各ピストンバー10に懸吊された各容積ピストン2′が各出口7bの方へ移動させられるように押す。
【0114】
再び図4Aの状態(吸い込み行程の開始)に達するために、左側または右側の歯車13の左側と右側の駆動装置が各引張りロッド11のラック区間12を介して各ピストンバー10を各引張りロッド11にロックする。歯車15を備えた駆動装置は、各反転ピストン1′が図4Aの出発位置に達するまで、各ピストンバー9を後退させる。周期が終了する。
【0115】
図5A〜図5Cには、本発明に係る装置の第5の実施形態を使用する本発明に係る方法の連続スナップショットが示してある。この場合、それぞれ上側の図には、装置が第1切断平面に沿って切断して示され、それぞれ下側の図には、装置が第1切断平面に対して平行な第2切断平面に沿って切断して示されている。
【0116】
第5の実施形態の装置は第4の実施形態に類似している。この装置は、一方では互いに独立して駆動可能な中央の2個の歯車15を備えていることと、他方では対称平面SEの左側と右側に、異なる寸法のピストン1′、2′と異なる寸法のチャンバ7′と異なる寸法の管5が設けられていることが、第4の実施形態と異なっている。
【0117】
それによって、テレスコープ状のポンプ構造体が左側と右側で互いに完全に独立して駆動可能である。さらに、ポンプバー内の本体3と反転ピストン1′と容積ピストン2′を交換するだけで、各テレスコープ状ポンプ構造体のポンプ容積を変えることができる。これは、ポンプ対の両管5が各物質目的地の手前で合流するワンショット用途にきわめて有利である(図3B〜図3K参照)。
【0118】
第5の実施形態の作用は第4の実施形態の作用に十分に一致している。重要な違いは、左側のポンプ装置の運転サイクル(ポンプ過程の位相と容積)が右側のポンプ装置の運転サイクルと異なり得ることである。
【0119】
図5Aは吸い込み行程の開始時の両ポンプ構造体の状態を示している。この場合、左側の構造体は右側の構造体よりも大きなポンプ容積(ピストン行程 × チャンバ横断面積)を有する。
【0120】
図5Bは吸い込み行程の終わりの両ポンプ構造体の状態を示している。
【0121】
図5Cは押し出し行程の終わりの両ポンプ構造体の状態を示している。
【0122】
図5A〜図5Cに示した運転サイクルの場合、ポンプ構造体が同じ位相で動く、すなわちすべての吸い込み行程と押し出し行程が時間的なずれなしに同期して行われる。
【0123】
上述のワンショット用途には、ポンプ構造体を左側と右側で互いに位相をずらして運転することが重要であり、ほとんどの場合必要でもある。これはこの実施形態の二重に設けた中央の歯車15に基づいて容易に可能である。ポンプ容積は各ポンプ構造体の要素(ピストン1′、2′、本体3および場合によっては管5)の交換によるチャンバ横断面の変更によっておよび/または歯車13を用いて駆動制御を変更することによる容積ピストン2′のピストン行程の変更によって変更可能である。従って、第5の実施形態はきわめてフレキシブルに使用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空室(7)を有する本体(3)を具備し、この中空室が入口(7a)を介して物質源(6)に流体接続され、かつ出口(7b)を介して前記本体(3)の周囲の物質目的地に流体接続され、前記入口(7a)と前記出口(7b)が方向(L)に沿って互いに離隔されて前記本体(3)に配置され、
第1ボディ(1;1′)と第2ボディ(2;2′)を具備し、この両ボディが本体中空室(7)内で前記本体(3)に対して相対的におよび互いに相対的に前記方向(L)に沿って移動可能であり、前記第1ボディ(1;1′)と前記第2ボディ(2;2′)がそれぞれ内壁に封止接触およびこの内壁に滑動接触し、かつチャンバ(8;8′)を画成し、前記第1ボディ(1;1′)および/または前記第2ボディ(2;2′)の移動によって、前記チャンバ(8)の容積と、前記本体(3)と相対的なあるいは前記本体内の前記チャンバの位置が変更可能である、
流動性物質、特に飲食物を圧送するための装置。
【請求項2】
前記本体の前記中空室が一定の通路横断面を有する通路(7)を備えていることと、前記第1ボディ(1)と前記第2ボディ(2)がそれぞれスライダとして形成され、このスライダが前記通路横断面全体にわたって延在し、そして前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触していることと、前記両スライダ(1、2)が前記通路(7)内で通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって前記両スライダ(1、2)の間にチャンバ(8)が形成され、このチャンバの容積および/または前記本体(3)に対する位置が、通路縦方向に沿った前記両スライダ(1、2)の互いに独立した移動によって変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。(スライダの直列配置構造)
【請求項3】
前記本体(3)の前記中空室が一定の通路横断面を有する本体通路(7)を備え、前記第1ボディ(1′)が第1スライダとして形成され、この第1スライダが第1縦方向区間(1a′)を有し、この第1縦方向区間が前記本体通路(7)の横断面全体にわたって延在し、かつ前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、前記第1スライダ(1′)が第2縦方向区間(1b′)を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路(7′)を備え、前記第2ボディ(2′)が第2スライダとして形成され、この第2スライダが縦方向区間(2a′)を有し、この縦方向区間が前記第2スライダ(2′)の前記スライダ通路(7′)の横断面全体にわたって延在し、かつ前記スライダ通路(7′)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触することと、両スライダ(1′、2′)が前記通路内で前記通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって両スライダ(1′、2′)の間にチャンバ(8′)が形成され、このチャンバの容積および/または前記本体(3)に対する位置が前記通路縦方向(L)に沿った両スライダ(1′、2′)の互いに独立した移動によって変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。(スライダのテレスコープ配置構造)
【請求項4】
中空室(7)を有する本体(3)を具備し、この中空室が第1入口(71a)を介して第1物質源(61)に流体接続され、かつ第2入口(72a)を介して第2物質源(62)に流体接続され、前記中空室が第1出口(71b)と第2出口(72b)を介して前記本体(3)の周囲の物質目的地に流体接続され、一方では前記第1入口(71a)と第2入口(72a)が方向(L)に沿って互いに離隔されて前記本体(3)に配置され、他方では前記第1出口(71b)と第2出口(72b)が方向(L)に沿って互いに離隔されて前記本体(3)に配置され:
第1ボディ(1′)と、
第2ボディ(2)と、
第3ボディ(2′)とを具備し、
前記第1ボディ(1′)と前記第2ボディ(2)と前記第3ボディ(2′)がそれぞれ、前記本体中空室(7)内で前記本体(3)と相対的におよび互いに相対的に前記方向(L)に沿って移動可能であり、それぞれ内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、
前記第1ボディ(1′)と前記第2ボディ(2)が第1チャンバ(81)を画成し、前記第1ボディ(1′)および/または前記第2ボディ(2)の移動によって前記第1チャンバ(81)の容積と、前記本体(3)と相対的なまたは前記本体内の前記第1チャンバの位置が変更可能であり、
前記第1ボディ(1′)と前記第3ボディ(2′)が第2チャンバ(82)を画成し、前記第1ボディ(1′)および/または前記第3ボディ(2′)の移動によって前記第2チャンバ(82)の容積と、前記本体(3)と相対的なまたは前記本体内の前記第2チャンバの位置が変更可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。(直列配置構造とテレスコープ配置構造の組み合わせ)
【請求項5】
前記本体(3)の前記中空室が一定の通路横断面を有する通路(7)を備えていることと、前記第1ボディ(1′)と前記第2ボディ(2)がそれぞれスライダとして形成され、このスライダが前記通路横断面全体にわたって延在し、かつ前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触していることと、前記第1スライダ(1′)と前記第2スライダ(2)が前記通路(7)内で通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって前記第1チャンバ(81)の容積および/または位置が、前記通路縦方向(L)に沿った前記本体(3)と相対的な前記両スライダ(1′、2)の互いに独立した移動によって変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の装置。(スライダの直列配置構造)
【請求項6】
前記第1ボディと前記第3ボディがそれぞれスライダとして形成され、このスライダが前記通路横断面全体にわたって延在し、かつ前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触していることと、前記第1スライダと前記第3スライダが前記通路(7)内で前記通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって前記第2チャンバ(82)の容積および/または位置が、前記通路縦方向(L)に沿った前記本体(3)と相対的な前記両スライダの互いに独立した移動によって変更可能であることを特徴とする請求項5に記載の装置。(スライダの二重直列配置構造)
【請求項7】
前記第1ボディ(1′)が第1スライダとして形成され、この第1スライダが第1縦方向区間(1a′)を有し、この第1縦方向区間が前記本体通路(7)の横断面全体にわたって延在し、かつ前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触していることと、前記第1スライダ(1′)が第2縦方向区間(1b′)を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路(7′)を備え、前記第3ボディ(2′)が第3スライダとして形成され、この第3スライダが縦方向区間(2a′)を有し、この縦方向区間が前記第1スライダ(1′)の前記スライダ通路(7′)の横断面全体にわたって延在し、かつ前記スライダ通路(7′)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダ(1′)と第3スライダ(2′)が前記通路内で前記通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第2チャンバ(82)の容積および/または位置が前記通路縦方向(L)に沿った本体(3)と相対的な両スライダ(1′、2′)の互いに独立した移動によって変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の装置。(スライダのテレスコープ配置構造)
【請求項8】
前記第2ボディが第2スライダとして形成され、この第2スライダが第1縦方向区間を有し、この第1縦方向区間が前記本体通路(7)の横断面全体にわたって延在し、かつ前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触していることと、前記第2スライダが第2縦方向区間を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路を備えていることと、第4ボディが設けられ、この第4ボディが第4スライダとして形成され、前記第2ボディと前記第4ボディが第3チャンバを画成し、前記第4スライダが縦方向区間を有し、この縦方向区間が前記第2スライダの前記スライダ通路の横断面全体にわたって延在し、かつ前記スライダ通路の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、前記第2スライダと第4スライダが前記通路内で前記通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって前記第3チャンバの容積および/または位置が前記通路縦方向(L)に沿った前記本体(3)に対する両スライダの互いに独立した移動によって変更可能であることを特徴とする請求項7に記載の装置。(スライダの二重テレスコープ配置構造)
【請求項9】
前記本体(3)の前記中空室が一定の通路横断面を有する通路(7)を備えていることと、前記第1ボディ(1′)と前記第2ボディ(2)がそれぞれスライダとして形成され、このスライダが前記通路横断面全体にわたって延在し、かつ前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触していることと、前記第1スライダ(1′)と前記第2スライダ(2)が前記通路(7)内で通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって前記第1チャンバ(81)の容積および/または位置が、前記通路縦方向(L)に沿った前記本体(3)と相対的な前記両スライダ(1′、2)の互いに独立した移動によって変更可能であることと、前記第1ボディ(1′)が第1スライダとして形成され、この第1スライダが第1縦方向区間(1a′)を有し、この第1縦方向区間が前記本体通路(7)の横断面全体にわたって延在し、かつ前記本体通路(7)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触していることと、前記第1スライダ(1′)が第2縦方向区間(1b′)を有し、この第2縦方向区間が一定の通路横断面を有するスライダ通路(7′)を備え、前記第3ボディ(2′)が第3スライダとして形成され、この第3スライダが縦方向区間(2a′)を有し、この縦方向区間が前記第1スライダ(1′)の前記スライダ通路(7′)の横断面全体にわたって延在し、かつ前記スライダ通路(7′)の内壁に封止接触しかつこの内壁に滑動接触し、第1スライダ(1′)と第3スライダ(2′)が前記通路内で前記通路縦方向に沿って延びる線(L)に沿って互いに独立して移動可能であり、それによって第2チャンバ(82)の容積および/または位置が前記通路縦方向(L)に沿った前記本体(3)と相対的な両スライダ(1′、2′)の互いに独立した移動によって変更可能であることを特徴とする請求項4に記載の装置。(スライダの組み合わせ式直列−テレスコープ−配置構造)
【請求項10】
前記入口(7a)が前記本体通路(7)の前記内壁の領域内に配置され、この領域に沿って前記第1スライダ(1;1′)が移動可能であることを特徴とする請求項2〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記出口(7b)が前記本体通路(7)の前記内壁の領域内に配置され、この領域に沿って前記第2スライダ(2)が移動可能であることを特徴とする請求項2〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記第1スライダ(1′)が前記スライダ通路(7′)の第1開口(7a′)と前記スライダ通路(7′)の第2開口(7b′)を備え、この第1開口(7a′)が前記通路縦方向(L)に沿った前記スライダ(7′)の第1位置において前記入口(7a)と重なることができ、それによって前記チャンバ(8′)が前記入口(7a)を介して前記物質源(6)に流体接続し、前記第2開口(7b′)が前記通路縦方向(L)に沿った前記スライダ(7′)の第2位置において前記出口(7b)と重なることができ、それによって前記チャンバ(8′)が前記出口(7b)を介して前記本体(3)の周囲の前記物質目的地に流体接続することを特徴とする請求項3〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記移動線(L)に対して垂直に延びる前記入口(7a)の最大直径DEが、前記移動線(L)に対して垂直な前記第1ボディ(1;1′)の最大直径の1/10〜10/10であり、この移動線に沿って前記第1ボディ(1;1′)が前記本体中空室(7)内で前記本体(3)と相対的に移動可能であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記移動線(L)に対して垂直に延びる前記出口(7b)の最大直径DAが、前記移動線(L)に対して垂直な前記第2ボディ(2)または前記第1ボディ(1′)の最大直径の1/10〜10/10であり、この移動線に沿って前記第2ボディ(2)または前記第1ボディ(1′)が前記本体中空室(7)内で前記本体(3)と相対的に移動可能であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記第1ボディ(1;1′)と前記第2ボディ(2;2′)が移動線(L)に対して垂直な円形横断面を有し、この移動線に沿って前記第1ボディと前記第2ボディが前記本体中空室(7)内で前記本体(3)と相対的に移動可能であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記中空室(3)が多数の入口を介して多数の流体源に流体接続されていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
中空室(3)の入口が一方向に沿って離隔され、この方向に沿って前記第1ボディ(1;1′)および/または前記第2ボディ(2;2′)が移動可能であることを特徴とする請求項16に記載の装置。
【請求項18】
中空室(3)の入口が一方向に沿って離隔され、この方向は前記第1ボディ(1;1′)および/または前記第2ボディ(2;2′)が移動可能な方向に対して横向きであることを特徴とする請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記本体通路(7)が直線的な通路であることと、前記スライダ(1、2)が前記通路に対して相補的に形成された直線的なボディであることを特徴とする請求項2〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項20】
前記本体通路(7)と前記第1スライダ(1′)の前記スライダ通路(7′)が直線的な通路であることと、前記第1スライダ(1′)と前記第2スライダ(2′)が直線的なボディであることを特徴とする請求項3〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項21】
両ボディ(1、2;1′、2′)が前記移動方向(L)に沿って並進でのみ往復移動可能であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか一項に記載の装置。(回転運動ではない)
【請求項22】
前記本体通路が円弧状に曲げられた通路または円環の周方向に沿った円環区間であることと、前記スライダが通路に対して相補的な円弧状に曲げられたまたは円環区間状のボディであることを特徴とする請求項2〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項23】
前記本体通路と前記第1スライダの前記スライダ通路が円弧状に曲げられた通路または円環の周方向に沿った円環区間であることと、前記第1スライダと前記第2スライダが円弧状に曲げられたまたは円環区間状のボディであることを特徴とする請求項3〜18のいずれか一項に記載の装置。
【請求項24】
装置の手前に発泡ユニットが接続配置され、この発泡ユニットの出口が装置の入口に流体接続されていることを特徴とする、流動性物質、特に飲食物を圧送するための請求項1〜23のいずれか一項に記載の装置。
【請求項25】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の装置を使用して、流動性物質、特に流動性飲食物を圧送するための方法であって、
a)両スライダ(1、2;1′、2′)が本体(3)内で移動させられることにより、チャンバが入口(7a)と物質源に流体接続し、前記チャンバが第1チャンバ容積を有する位置まで、前記両スライダ(1、2;1′、2′)によって形成される前記チャンバ(8;8′)が前記本体(3)の入口(7a)に近づくステップと、
b)前記両スライダ(1、2;1′、2′)が前記本体(3)内で互いに離れるように移動させられることにより、前記チャンバ容積が前記入口(7a)に配置されたチャンバ(8;8′)の第2チャンバ容積に拡大され、物質源から物質を拡大する前記チャンバに吸い込むために、前記チャンバが前記入口と流体接続するステップと、
c)前記両スライダ(1、2;1′、2′)が前記本体(3)内で移動させられることにより、前記チャンバが前記入口(7a)および前記物質源と流体接続せず、前記チャンバ(8、8′)が出口(7b)および物質目的地と流体接続し、そして前記チャンバが第3チャンバ容積を有する位置まで、前記両スライダ(1、2;1′、2′)によって形成された前記チャンバ(8、8′)が前記本体(3)の前記入口(7a)から離れるように移動するステップと、
d)前記両スライダ(1、2;1′、2′)が前記本体(3)内で相互の方へ移動させられることにより、前記チャンバ容積が出口(7b)に配置されたチャンバ(8、8′)の第4チャンバ容積に縮小し、この縮小するチャンバから物質を物質目的地に押し出すために、前記チャンバが前記出口に流体接続するステップと、を含む方法。
【請求項26】
請求項4〜24のいずれか一項に記載の装置を使用して、第1流動性物質M1と第2流動性物質M2、特に流動性飲食物を圧送するための方法であって、
a1)第1スライダ(1′)と第2スライダ(2)が本体(3)内で移動させられることにより、第1チャンバ(81)が第1入口(71a)と物質源(61)に流体接続し、前記チャンバ(81)が第1チャンバ容積を有する位置まで、前記第1スライダ(1′)と前記第2スライダ(2)によって形成される前記チャンバ(81)が前記本体(3)の第1入口(71a)に近づくステップと、
a2)第1スライダ(1′)と第3スライダ(2′)が本体(3)内で移動させられることにより、第2チャンバ(82)が第2入口(72a)と第2物質源(62)に流体接続し、前記チャンバ(82)が第1チャンバ容積を有する位置まで、前記第1スライダ(1′)と前記第3スライダ(2′)によって形成される前記チャンバ(82)が前記本体(3)の第2入口(72a)に近づくステップと、
b1)前記第1スライダ(1′)と前記第2スライダ(2)が前記本体(3)内で互いに離れるように移動させられることにより、前記チャンバ容積が前記第1入口(71a)に配置された前記第1チャンバ(81)の第2チャンバ容積に拡大され、第1物質源(61)から物質M1を拡大する前記第1チャンバ(81)に吸い込むために、前記第1チャンバ(81)が前記第1入口(71a)と流体接続するステップと、
b2)前記第1スライダ(1′)と前記第3スライダ(2′)が前記本体(3)内で互いに離れるように移動させられることにより、前記チャンバ容積が前記第2入口(72a)に配置された前記第2チャンバ(82)の第2チャンバ容積に拡大され、第2物質源(62)から物質M2を拡大する前記第2チャンバ(82)に吸い込むために、前記第2チャンバ(82)が前記第2入口(72a)と流体接続するステップと、
c1)前記第1スライダ(1′)と第2スライダ(2)が前記本体(3)内で移動させられることにより、前記第1チャンバ(81)が前記第1入口(71a)および前記第1物質源(61)と流体接続せず、前記第1チャンバ(81)が第1出口(71b)および物質目的地と流体接続し、そして前記第1チャンバ(81)が第3チャンバ容積を有する位置まで、前記第1スライダ(1′)と第2スライダ(2)によって形成された前記第1チャンバ(81)が前記本体(3)の前記第1入口(71a)から離れるように移動するステップと、
c2)前記第1スライダ(1′)と第3スライダ(2′)が前記本体(3)内で移動させられることにより、前記第2チャンバ(82)が前記第2入口(72a)および前記第2物質源(62)と流体接続せず、前記第2チャンバ(82)が前記第2出口(72b)および物質目的地と流体接続し、そして前記第2チャンバ(82)が第3チャンバ容積を有する位置まで、前記第1スライダ(1′)と第3スライダ(2′)によって形成された前記第2チャンバ(82)が前記本体(3)の前記第2入口(72a)から離れるように移動するステップと、
d1)前記第1スライダ(1′)と前記第2スライダ(2)が前記本体(3)内で相互の方へ移動させられることにより、前記チャンバ容積が第1出口(71b)に配置された第1チャンバ(81)の第4チャンバ容積に縮小し、この縮小する第1チャンバ(81)から物質M1を物質目的地に押し出すために、前記第1チャンバ(81)が前記第1出口(71b)に流体接続するステップと、
d2)前記第1スライダ(1′)と前記第3スライダ(2′)が前記本体(3)内で相互の方へ移動させられることにより、前記チャンバ容積が前記第2出口(72b)に配置された第2チャンバ(82)の第4チャンバ容積に縮小し、この縮小する第2チャンバ(82)から物質M2を物質目的地に押し出すために、前記第2チャンバ(82)が前記第2出口(72b)に流体接続するステップと、を含む方法。
【請求項27】
前記ステップd)において前記チャンバ容積を前記第4チャンバ容積に縮小した後で、前記両スライダが前記本体の通路内で少しだけ互いに離れるように移動させられることにより、前記チャンバ容積が少しだけ増大することを特徴とする請求項25または26に記載の方法。
【請求項28】
少しだけ増大した前記チャンバ容積が前記ステップa)の前記第1チャンバ容積であることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
ステップ列a)〜d)が完全に終了した後で、他のステップ列a)〜d)が行われることを特徴とする請求項25〜28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
ステップ列a)〜d)を実施する前に、流動性物質が発泡した流動性物質になることを特徴とする請求項25〜29のいずれか一項に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図1H】
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【図1I】
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【図1J】
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【図1K】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図2H】
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【図2I】
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【図2J】
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【図2K】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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【図3I】
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【図3J】
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【図3K】
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【図4A−4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【公表番号】特表2012−532271(P2012−532271A)
【公表日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−518138(P2012−518138)
【出願日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際出願番号】PCT/IB2010/001606
【国際公開番号】WO2011/001267
【国際公開日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【出願人】(509209177)ハース−モンドミックス・ベスローテン・フェンノートシャップ (2)
【Fターム(参考)】