説明

流動性粉体のモニタリング方法

【課題】サイロに複数種類の粉体を層状に貯蔵した場合に、その種類ごとに判別して管理することのできる流動性粉体のモニタリング方法を提供することを目的とする。
【解決手段】流動性粉体134bにRFIDタグを有するトレーサー161を混入する工程S20と、トレーサー161が混入された流動性粉体134bを貯蔵サイロ150に層状に貯蔵する工程S30と、貯蔵された流動性粉体134bを貯蔵サイロ150の底部に形成された排出口164から排出する工程S40と、排出口164の近傍に設置された読取装置170によりトレーサー161のRFIDタグに記憶された情報を読み取る工程S50と、読み取った情報から現在排出されている流動性粉体134bを判別する工程S60とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フライアッシュなどの粉体を流動させる際の流れをモニタリングする流動性粉体のモニタリング方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
石炭火力発電所では、石炭を微粉末に破砕してボイラーで燃焼させることで発電している。このとき石炭灰が発生するが、ボイラーの底部に堆積する粗い灰をクリンカアッシュと呼び、節炭器や空気予熱器で落下回収される比較的粗い灰をシンダアッシュと呼び、電気集塵機で回収される微細な灰をフライアッシュと呼ぶ。フライアッシュは、資源の有効活用の観点から有効利用が行われている。有効利用の代表例としてセメント混合材やコンクリート混和材などがある。
【0003】
フライアッシュを有効利用するためには輸送が必要になる。フライアッシュは継続的に発生するのに対し、輸送は間欠的であるため、フライアッシュは貯蔵サイロに貯蔵される。
【0004】
特許文献1には、フライアッシュを複数の貯蔵設備に振り分けて貯蔵し、貯蔵設備ごとにそのまま出荷したり、加工してから集荷したりする石炭灰処理・物流方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−313165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フライアッシュの品質としては二酸化珪素含有量、湿分、強熱減量(未燃分)、密度、粉末度などがある(JIS A6201−2008)。セメント混合材やコンクリート混和材に利用する場合には特に未燃分が重要である。
【0007】
品質の違いは、石炭の炭種の違いや燃焼条件の違いなどによって生じる。したがって、炭種が切り替わったり、燃焼条件が変わったりすると、貯蔵サイロ内に品質の異なる複数種類のフライアッシュが貯蔵される。このため、貯蔵サイロからフライアッシュを払い出す際にその種類を判別したいという要請がある。
【0008】
またフライアッシュに限らず、貯蔵サイロに貯蔵する粉体であれば、同様の要請があると考えられる。例えば小麦貯蔵サイロにおいて、小麦の収穫時期や収穫場所によって小麦の品質が異なる。このため、小麦貯蔵サイロから小麦を出荷する際に、そのような種類を判別したいという状況がある。
【0009】
そこで本発明は、貯蔵サイロに複数種類の粉体を層状に貯蔵した場合に、その種類ごとに判別して管理することができる流動性粉体のモニタリング方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明にかかる流動性粉体のモニタリング方法の代表的な構成は、粉体を流動させる際の流れをモニタリングする流動性粉体のモニタリング方法において、流動性粉体にRFIDタグを有するトレーサーを混入する工程と、トレーサーが混入された流動性粉体を貯蔵サイロに層状に貯蔵する工程と、貯蔵された流動性粉体を貯蔵サイロの底部に形成された排出口から排出する工程と、排出口の近傍に設置された読取装置によりトレーサーのRFIDタグに記憶された情報を読み取る工程と、読み取った情報から現在排出されている流動性粉体の種類を判別する工程と、を有することを特徴とする。
【0011】
上記構成のように、貯蔵サイロに層状に貯蔵される流動性粉体ごとにRFIDタグを有するトレーサーを混入すると、その流動性粉体を排出するときにトレーサーも一緒に排出されるので、排出口に設置した読取装置によってトレーサーのRFIDタグに記憶された情報を読み取ることで、そのトレーサーが混入された流動性粉体の種類を判別することが可能となる。
【0012】
例えば粉体がフライアッシュであって、品質の異なる複数種類のフライアッシュを同じ貯蔵サイロに貯蔵した場合であっても、貯蔵サイロの排出口でフライアッシュの種類を判別することができ、利用可能な種類を判別することができるため、フライアッシュの用途拡大を図ることができる。
【0013】
さらに、トレーサーのRFIDタグには、フライアッシュの種類を識別するための識別情報の他、粉体の性状を示す性状情報が記憶されているとよい。この構成により、識別情報と性状情報の照合をすることなく、払い出しの際にその場で粉体の性状を確認することができ、作業を簡略化することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、貯蔵サイロに複数種類の粉体を層状に貯蔵した場合に、その種類ごとに判別して管理することができる流動性粉体のモニタリング方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施形態の概要を示す図である。
【図2】本実施形態の流動性粉体のモニタリング方法を説明する図である。
【図3】流動性粉体のモニタリング方法のフローチャートを示す図である。
【図4】貯蔵サイロに貯蔵された流動性粉体の積層関係を示す断面図である。
【図5】貯蔵サイロに貯蔵された流動性粉体の積層関係を示す断面図である。
【図6】読取装置の近傍を説明する図である。
【図7】本実施形態の他の構成を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。
【0017】
なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0018】
図1は実施形態の概要を示す図である。電気集塵機120は、不図示の石炭火力発電所のボイラーから排出された燃焼ガス中の石炭灰を回収する。詳しくは、コロナ放電を利用して燃焼ガス中の粒子に電荷を与え、この帯電粒子をクーロン力によって電離、捕集している。電気集塵機120で回収された石炭灰はフライアッシュ134と呼ばれている。フライアッシュ134は、二酸化珪素(SiO)が50〜70%程度、酸化アルミニウム(Al)が15〜30%程度を主成分とする10〜30μm程度の球状の微粉体である。
【0019】
電気集塵機120で回収したフライアッシュ134は、中継サイロ146に一時的に貯蔵される。そして中継サイロ146にある程度の量のフライアッシュが溜まると、貯蔵サイロ150へと移送する。貯蔵サイロ150から払い出されたフライアッシュはジェットパック車154により出荷され、有効利用資源として提供される。
【0020】
ここで貯蔵サイロ150には、品質の異なる複数の種類のフライアッシュ134が貯留される。一例として、未燃分が2〜3%のものを高品位粉体、3〜4%のものを中品位品体、4〜5%のものを低品位粉体とする。本実施形態では、貯蔵サイロ150からフライアッシュ134を払い出す際にその種類を判別する。
【0021】
本実施形態にかかる流動性粉体のモニタリング方法について説明する。図2は本実施形態の流動性粉体のモニタリング方法を説明する図であって、図2(a)はトレーサーの混入を説明する図である。
【0022】
図2に示す中継サイロ146では、貯蔵サイロ150で管理するフライアッシュ134を一時的に貯蔵する。このフライアッシュ134は、中継サイロ146から輸送管を通って貯蔵サイロ150へ圧送される。
【0023】
そして本実施形態では、フライアッシュの種類に応じた識別情報を記憶させたトレーサー160を混入する。なお、混入させる位置は中継サイロ146の直前でもよく、直後でもよい。また、中継サイロ146より前段に分級装置(不図示)を備えている場合には、分級装置を出た後にトレーサー160を混入してもよい。こうして、混入されたトレーサー160は、フライアッシュ134に混じった状態で貯蔵サイロ150に貯蔵される。
【0024】
図2(b)はトレーサー160の構成例を説明する図である。図2に示すように、トレーサー160は、ICチップと小型アンテナを内包するRFIDタグ210を含んで構成されている。RFIDタグ210は基体200に爪202によって固定されている。
【0025】
基体200の一方向には、羽根204が取り付けられている。羽根204は基体200の一端から出た複数本のひげ状の線材であって、流動性粉体からの抵抗を受ける役割を有している。これにより、トレーサー160は流動性粉体と共に流動することができ、配管の途中に沈殿して滞留することがない。また貯蔵サイロ150の中に流れ込んだ際には、羽根204が抵抗になることによってトレーサー160のみが沈み込んでしまうことを防止することができる。
【0026】
また羽根204は、重心をRFIDタグ210側に偏らせる役割も有している(羽根204の部分が軽いため)。これにより流動している間は、RFIDタグ210側が下方に向きやすくなる。ここでRFIDタグ210は長方形の平板状をしていて、主表面(広い面)に向かって電波強度が強い。
【0027】
なお、トレーサー160の基体200や羽根204の形状については、図2(b)に示した形状に限定するものではない。RFIDタグ210を有して、流動性粉体の流れに乗るものであればよい。したがって例えば、基体が球状であったり、羽根が全方向に設けられていたり、羽根の代わりにリブが設けられていたりしてもよい。
【0028】
RFIDタグ210に記憶された情報は、貯蔵サイロ150の排出口164近傍に設置された読取装置170(図4参照)によって読み取ることが可能である。本実施形態ではRFIDタグ210として、電波がアンテナを通過した際の起電力でICチップを駆動させるパッシブ型が用いられる。
【0029】
次に、本実施形態にかかる流動性粉体のモニタリング方法について順を追って説明する。図3は流動性粉体のモニタリング方法のフローチャートを示す図、図4および図5は貯蔵サイロ150に貯蔵された流動性粉体の積層関係を示す断面図である。
【0030】
ステップS10では、フライアッシュ134にトレーサー160、161を混入する。中品位粉体134aにはトレーサー160を混入し、高品位粉体134bにはトレーサー161を混入する。トレーサー160、161は物理的構成は同じであって、RFIDタグに記憶された情報(主に識別情報)のみをフライアッシュ134の種類に応じて異ならせている。トレーサー160、161は、それぞれ多数混入される。
【0031】
ステップS20では、フライアッシュ134(中品位粉体134aまたは高品位粉体134b)を貯蔵サイロ150に移送する。このとき、フライアッシュ134を貯蔵サイロ150に移送するには、フライアッシュ134を流動させる必要があるため、フライアッシュ134にエアを混入する。これによりフライアッシュ134は流動性粉体となる。
【0032】
ステップS30では、フライアッシュ134を貯蔵サイロ150に層状に貯蔵する。フライアッシュ134は、境界面S1〜S3(図4、図5参照)を形成し、おおむね混ざり合うことなく層状に堆積する。各フライアッシュ134は、堆積しながらエアが抜けるため、密度が高くなって流動性を失う。このときトレーサー160、161は、各層ごとに散りばめられたように分散して存在している。なお、トレーサー160、161の羽根204が周囲のフライアッシュ134から抵抗を受けることにより、沈み込んでしまうことはない。
【0033】
本実施形態では、図4および図5に示すように、貯蔵サイロ150には、中品位粉体134a→高品位粉体134b→中品位粉体134a→高品位粉体134b、の順で貯蔵されるものとする。
【0034】
ステップS40では、貯蔵されたフライアッシュ134を貯蔵サイロ150の底部に形成された排出口164から排出する。図4は最初に貯蔵された中品位粉体134aが排出されている状態を示し、図5は高品位粉体134bが排出されている状態を示している。
【0035】
ここで、貯蔵サイロ150では底部に形成した多数の小孔168から内部に向けてエアを噴出させている。これにより、貯蔵されたフライアッシュ134の最下層の底部近傍の密度が薄くなり、ふたたび流動性粉体となって、最下層から排出される。こうして、層状に堆積したフライアッシュ134は、相互に混ざり合うことなく各層ごとに排出される。なお、貯蔵サイロ150の底部の勾配を安息角以上とすることにより、底部からのエアの注入を省略することができる。
【0036】
貯蔵サイロ150の排出口164から排出されたフライアッシュ134は、ゴム配管172などの電波を通す材質の配管を介してジェットパック車154に払い出される。ここで、貯蔵サイロ150の排出口164の近傍であってゴム配管172の位置には、トレーサー160、161のRFIDタグ210を読み取る読取装置170が設置されている。そしてステップS50では、読取装置170によってトレーサー160、161のRFIDタグ210の識別情報を読み取る。
【0037】
図6は読取装置170の近傍を説明する図である。トレーサー160、161が貯蔵サイロ150の中にあるときは、貯蔵サイロ150が鉄製であるため電波が通らず、RFIDタグ210の情報を読み取ることができない。しかし図6に示すように、読取装置170を排出口164から外れた位置、すなわちゴム配管172の側方に設置することにより、トレーサー160、161に記憶されている識別情報を読み取ることができる。
【0038】
なおRFIDタグ210は、上記したように主表面に向かって電波強度が強い。そして、トレーサー160、161は重心が偏っていることから、ゴム配管172内を落下する際には重心側が下になって落下する。ここでトレーサー160、161において、重心が下になった姿勢においてRFIDタグ210の主表面がほぼ水平方向を向くように基体200に固定している。すなわち、トレーサー160、161の重心を偏らせることと、基体200に対するRFIDタグ210の固定方向によって、フライアッシュ134中にあるRFIDタグ210の指向性の方向を制御することができる。
【0039】
すると、図6に示すように、RFIDタグ210の指向性の方向がほぼ水平方向(すなわち移動性流体の流れ方向に対して直交する方向)となり、ゴム配管172の外に設置された読取装置170と通信しやすくなる。むろん水平面内方向(ゴム配管172に直交する面内方向)においても電波強度の指向性(ムラ)はあるが、少なくとも流れ方向に指向性の方向が向くことがないため、より高い確率で読み取りを行うことができる。なお、読取装置170を1台ではなく、ゴム配管172に対して90°ずれた位置にもう1台設置することにより、ほぼ確実に読み取りを行うことができる。
【0040】
ステップS60では、読取装置170で読み取られた情報から、排出されたフライアッシュ134の種類を判別する。図4および図5に示すように、読取装置170にはコンピュータ174が接続されており、コンピュータ174には識別情報と対応づけてあらかじめそのフライアッシュ134の性状情報が記憶されたデータベース174aが格納されている。フライアッシュ134の性状情報としては、例えば元となった石炭の炭種(名称)、フライアッシュ134の二酸化珪素含有量、湿分、強熱減量(未燃分)、密度、粉末度などが挙げられる。
【0041】
コンピュータ174は、読取装置170から受け取った識別情報に基いてデータベース174aを照合し、現在排出されているフライアッシュ134の性状情報をモニタに表示する。これにより、排出されたフライアッシュ134が、高品位粉体134bか、または中品位粉体134aかを判別することができる。そして、中品位粉体134aと高品位粉体134bごとに、複数のジェットパック車154に積載する。
【0042】
フライアッシュ134(中品位粉体134a、高品位粉体134b)に混入されていたトレーサー160、161は、ジェットパック車154の粉体投入口の寸前でフィルタ(網)などにより容易に回収することができ、再使用することができる。
【0043】
なお、本実施形態では、中品位粉体134aと高品位粉体134bの双方をトレーサー160、161によってモニタリングする場合について説明したが、これに限らない。例えば、高品位粉体134bのみをモニタリングするようにしてもよい。この場合は、一方のトレーサー161のみを用いればよく、他方のトレーサー160は不要となる。
【0044】
またトレーサー160、161のRFIDタグ210には、識別情報だけではなく、フライアッシュ134の性状情報をも記憶させてもよい。図7は他の構成を説明する図である。図7に示すように、トレーサー160、161を混入する前に、中継サイロ146から移送しようとするフライアッシュ134の性状を検査装置176で検査し、その検査の結果である性状情報をライター178によってRFIDタグ210に記憶させてから、トレーサー160、161をフライアッシュ134に投入してもよい。フライアッシュ134の性状情報としては、例えば元となった石炭の炭種(名称)、フライアッシュ134の二酸化珪素含有量、湿分、強熱減量(未燃分)、密度、粉末度などが挙げられる。
【0045】
そして、排出口164の近傍において読取装置170によって性状情報を読み取り、コンピュータ174にその性状情報を表示する。これにより、識別情報と性状情報の照合をすることなく、払い出しの際にその場でフライアッシュの種類を把握することができ、作業を簡略化することができる。この場合において、図4、図5に示したデータベース174aは不要である。
【0046】
以上説明したように、本実施形態にかかるモニタリング方法によれば、貯蔵サイロ150に複数種類の粉体を層状に貯蔵した場合に、トレーサー160、161によってその種類ごとに判別して管理することが可能となる。従って、複数種類の粉体の一部を有効に利用することが可能になる。特に粉体がフライアッシュ134である場合には、貯蔵サイロ150に貯蔵したフライアッシュの種類を判別して排出することで、用途に応じた使い分けを図ることができる。
【0047】
なお、本実施形態ではフライアッシュを用いて説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、小麦粉や穀類、砂、工業製品などの粉体であっても、流動性をもたせて搬送する粉体であれば同様に本発明を適用し、その利益を得ることができる。
【0048】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、粉体を流動させる際の流れをモニタリングする流動性粉体のモニタリング方法に利用することができる。
【符号の説明】
【0050】
120…電気集塵機、134…フライアッシュ、134a…中品位粉体、134b…高品位粉体、136…シンダアッシュ、150…貯蔵サイロ、154…ジェットパック車、160…トレーサー、161…トレーサー、164…排出口、168…小孔、170…読取装置、172…ゴム配管、174…コンピュータ、174a…データベース、176…検査装置、178…ライター、200…基体、202…爪、羽根…204、210…RFIDタグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体を流動させる際の流れをモニタリングする流動性粉体のモニタリング方法において、
前記流動性粉体にRFIDタグを有するトレーサーを混入する工程と、
前記トレーサーが混入された前記流動性粉体をサイロに層状に貯蔵する工程と、
貯蔵された前記流動性粉体を前記サイロの底部に形成された排出口から排出する工程と、
前記排出口の近傍に設置された読取装置により前記トレーサーのRFIDタグに記憶された情報を読み取る工程と、
読み取った情報から現在排出されている流動性粉体の種類を判別する工程と、を有することを特徴とする流動性粉体のモニタリング方法。
【請求項2】
前記粉体は、石炭を燃焼させて生成される燃焼ガスから回収されたフライアッシュであることを特徴とする請求項1に記載の流動性粉体のモニタリング方法。
【請求項3】
前記トレーサーのRFIDタグには、層を識別するための識別情報の他、前記粉体の性状を示す性状情報が記憶されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の流動性粉体のモニタリング方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−168673(P2012−168673A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28097(P2011−28097)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】