説明

流量調整弁機構及びそれを使用したワンハンドノズル

【課題】 操作部に触ることなく調整された流量を維持する。
【解決手段】 第2ランド部3cが流入路1の開口1aか又は流出路2の開口2aを部分的に塞ぐように停止される状態では、第1ランド部3bと第2ランド部3cとの間に形成される第1環状溝3eと、第2ランド部3cと第3ランド部3dとの間に形成される第2環状溝3fの両方に、流入路1の開口1aからの圧力水が導かれるものの、これら第1環状溝3e及び第2環状溝3f内における第1〜第3ランド部3b,3c,3dの受圧面積が等しいため、それら圧力作用は全てキャンセルされて、スプール3aは移動せず、シリンダ5との位置関係が保持される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手動操作により通水・止水の制御を行う散水用ノズルやシャワーヘッドなどのワンハンドノズル、又はそれに類する吐水具やその他の通水装置などに使用される流量調整弁機構、及び、それを使用したワンハンドノズルに関する。
詳しくは、流入路と流出路との間に、これら両流路を連通させたりその連通を遮断したりするスプール弁を設け、操作部の手動操作により、このスプール弁のスプール及びそれに設けられる第1〜第3ランド部を往復動させてスプール弁を切換える流量調整弁機構、及び、それを使用したワンハンドノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の流量調整弁機構として、蛇口等に接続する流入路と、この流入路から噴水口に連通させる流出路(中継路)との間に、両流路を連通させたりその連通を遮断したりするスプール弁が設けられ、このスプール弁のスプールには、3つの第1〜第3ランド部を設けて、これら第1〜第3ランド部の受圧面の面積を全て等しくすると共に、スプールの一方端にはスプリングのバネ力を作用させ、他方端には操作レバーの回動力を作用させ、この操作レバーの回動力でスプールをスプリングに抗して移動し、スプール弁を切り換える構成とすることにより、スプールがどのような位置にあっても、流入路の開口をまたいで配置される両ランド部に対する圧力作用が全てキャンセルされ、スプールを移動させる力が発生しないため、操作レバーに作用する力が、スプリングのバネ力だけとなるようにした散水ノズルの止水通水機構がある(例えば、特許文献1参照)。
更に、この散水ノズルの先端には、水流切換え用のノズルヘッド(ヘッド本体)が設けられ、このノズルヘッドをノズル本体(ボディ本体)に対して相対回転させることにより、ノズルヘッドから噴出される水形が、シャワー、ジョーロ、直射あるいは拡散などに夫々切り換えられるようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開平9−141145号公報(第2−3頁、図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし乍ら、このような従来の流量調整弁機構では、操作レバーに対する反力がスプリングのバネ力だけとなるため、操作レバーの操作力がより小さくて軽くなるものの、開弁状態を維持するには、スプリングのバネ力に抗して操作レバーを移動し続けなければならず、長時間に亘る使用には使用者の負担となって、握力が小さい子供や老人には使い勝手が悪いという問題があった。
特に、操作レバーの移動により中央の第2ランド部が流入路の開口を部分的に塞ぐように位置すれば、その通過流量を微調整することもできるが、その微調整された流量を維持するには、スプリングのバネ力に抗して操作レバーを移動し続けなければならず、しかもこの状態から僅かでも操作レバーが動くと、一度微調整された流量は変動してしまい、再度、微調整された流量に直すには、操作レバーの移動により中央の第2ランド部を元の位置に戻さなければならず、その操作が難しく面倒であるという問題があった。
また、この流量調整弁機構を使用したワンハンドノズルでは、水流切換え用のノズルヘッドをノズル本体に対して相対的に動かさなければ、ノズルヘッドから噴出される水形を切換えられないため、一方の片手でノズル本体を持ちながら他方の片手でノズルヘッドを動かさなければならず、両手を使わなければ水流(水形)の切換えができないという問題もあった。
【0005】
本発明のうち請求項1記載の発明は、操作部に触ることなく調整された流量を維持することを目的としたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の発明の目的に加えて、操作部をコンパクトに配備することを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2に記載の発明の目的に加えて、片手で水流を切換えることを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、スプール弁のスプールに設けられる第1〜第3ランド部の受圧面の面積を全て等しくすると共に、このスプールと連係してその軸方向へ往復動させる操作部を、該スプールのシリンダに対して移動自在に設け、このシリンダと操作部との摩擦抵抗のみで、スプールの第2ランド部を流入路の開口か又は流出路の開口のどちらか一方の適宜位置に停止させるようにしたことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に、前記操作部を、シリンダに開設された長孔を貫通してスプールにその軸方向へ往復動自在に連係させた構成を加えたことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の流量調整弁機構を複数、夫々の操作部が接近するように配置し、これら流量調整弁機構の流出路に夫々異なる水流の噴水口を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のうち請求項1記載の発明は、スプール弁のスプールに設けられる第1〜第3ランド部の受圧面の面積を全て等しくすると共に、このスプールと連係してその軸方向へ往復動させる操作部を、該スプールが往復動自在に収容されるシリンダに対して移動自在に設け、この操作部4の操作によるスプール3a及び第1〜第3ランド部3b,3c,3dの停止位置を、流入路1からの水圧に関係なく保持することにより、第2ランド部が流入路の開口か又は流出路の開口を部分的に塞ぐように停止される状態では、第1ランド部と第2ランド部との間に形成される第1環状溝と、第2ランド部と第3ランド部との間に形成される第2環状溝の両方に、流入路の開口からの圧力水が導かれるものの、これら第1環状溝及び第2環状溝内における第1〜第3ランド部の受圧面積が等しいため、それら圧力作用は全てキャンセルされて、スプールは移動せず、シリンダとの位置関係が維持される。
従って、操作部に触ることなく調整された流量を維持することができる。
その結果、開弁状態を維持するために操作レバーを移動し続ける必要がある従来のものに比べ、操作部で一度、流量を微調整してしまえば操作部に触れて動かさない限りは調整された流量が変動しないため、調整し直す手間が省けて便利であると共に、長時間に亘る使用でも使用者の負担とならず、握力が小さい子供や老人でも使い勝手が良い。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明の効果に加えて、操作部を、シリンダに開設された長孔を貫通してスプールにその軸方向へ往復動自在に連係させることにより、シリンダと操作部とが互いに接近して配置される。
従って、操作部をコンパクトに配備することができる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2の発明の効果に加えて、流量調整弁機構を複数、夫々の操作部が接近するように配置し、これら流量調整弁機構の流出路に夫々異なる水流の噴水口を設けることにより、片手で持ちながら、夫々の操作部を選択して、指などにより操作するだけで、異なる水流の噴水口から所望の水流で噴出される。
従って、片手で水流を切換えることができる。
その結果、両手を使わなければ水流(水形)の切換えができない従来のものに比べ、ホースやその他の道具を持った状態で、それらを離すことなく希望の水流に切換えられて便利であると共に、複数の水流を同時に噴出させることもできて、洗浄能力の向上も図れる。
しかも、各操作部により通水・止水及び流量調整の制御も片手で行えるから使用勝手が非常に良い。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の流量調整弁機構Aは、図1〜図3に示す如く、給水源や給湯源などの給水側に連絡する流入路1と、噴水口などの吐水側に連絡する流出路2との間に、これら両流路1,2を連通させたりその連通を遮断したりするスプール弁3を設け、このスプール弁3のスプール3a及びそれに設けられる第1〜第3ランド部3b,3c,3dを、操作部4の手動操作により往復動させ、該スプール弁3の全閉状態と全開状態との移行過程で、中央の第2ランド部3cが流入路1の開口1aか又は流出路2の開口2aのどちらか一方を通過するようにしたものである。
【0011】
上記スプール弁3のスプール3aには、その軸方向へ適宜間隔毎に第1〜第3ランド部3b,3c,3dが設けられ、これら第1ランド部3bと第2ランド部3cとの間には第1環状溝3eが形成されると共に、第2ランド部3cと第3ランド部3dとの間には、第2環状溝3fが形成され、この第1環状溝3eを挟んで互いに対向する第1ランド部3b及び第2ランド部3cの受圧面積と、第2環状溝3fを挟んで互いに対向する第2ランド部3c及び第3ランド部3dの受圧面積を全て等しくしている。
【0012】
更に、これら第1〜第3ランド部3b,3c,3dの周囲には、パッキンなどの環状シール3gを嵌着して、上記スプール3aが往復動自在に収容されるシリンダ5との間を摺動自在に密接させている。
【0013】
また、上記スプール3aには、それと連係してそれをその軸方向へ往復動させる操作部4を、該スプール3aのシリンダ5に対して移動自在に設け、この操作部4を手動操作することで、スプール3a及び第1〜第3ランド部3b,3c,3dが移動停止された位置を、流入路1からの水圧に関係なく保持して、第2ランド部3cが流入路1の開口1aか又は流出路2の開口2aのどちらか一方を部分的に塞いだまま停止するようにしている。
【0014】
上記操作部4は、例えばシーソースイッチやスライドスイッチなど、使用者の手動操作に伴って、少なくとも上記スプール3aとの連係部分4aを、該スプール3aの軸方向へ往復動させる構造のものであり、前記スプール3aやシリンダ5などとの摩擦抵抗によって、使用者が手動操作した位置を、移動不能に維持し得るように構成されている。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0015】
この実施例1は、図1〜図5に示す如く、本発明の流量調整弁機構Aを、例えば特開平9−141145号公報に開示されるような散水ノズルなどのワンハンドノズルBに組み込んだ場合を示すものであり、ホース(図示せず)を介して水道の蛇口やその他の給水源又は給湯源に連絡する流入路1と、噴水口7に連絡する流出路2との間に、円筒状のシリンダ5を一体的に形成し、このシリンダ5内のスプール3aと操作部4と連係して、該操作部4の手動操作でスプール3aを円筒状のシリンダ5に沿って往復動させることにより、スプール3aの第2ランド部3cが流入路1の開口1aを通過するように構成している。
【0016】
更に、このワンハンドノズルBには、複数の流量調整弁機構Aを、夫々のシリンダ5、スプール3a及び操作部4が互いに接近するように配置し、これら全てのシリンダ5の入口側には流入路1を連続させて、入口側の開口1aが開設されると共に、各シリンダ5の出口側には流出路2を連続させて、出口側に開口2aが開設され、これら流出路2には夫々の夫々異なる水流の噴水口7を連続して設けている。
【0017】
そして、ワンハンドノズルBのノズル本体B1を片手で持ちながら、各流量調整弁機構Aの操作部4のどれかを選択し、指などで個別に操作して、夫々のスプール3a及び第1〜第3ランド部3b,3c,3dを別々に往復動させることにより、流入路1からの通水・止水制御及び流量調整と、所望の水流の噴水口7からの噴出制御を同時に行えるようにしている。
【0018】
詳しく説明すれば、図1(a)及び図2、3に示す如く、各シリンダ5の入口側の開口1aをまたいで、各スプール3aの第1ランド部3bと第2ランド部3cが配置される全開状態では、流入路1からの給水が第1環状溝3e及び各流出路2の開口2aを介して所望の水流の噴水口7へ給水される。
図1(b)に示す如く、各シリンダ5の入口側の開口1aを部分的に塞ぐように、各スプール3aの第2ランド部3cが配置される中間状態では、流入路1からの給水の通過流量を調整しながら、各第1環状溝3e及び各流出路2の開口2aを介して所望の水流の噴水口7へ給水される。
図1(c)に示す如く、各シリンダ5の入口側の開口1aをまたいで、各スプール3aの第2ランド部3cと第3ランド部3dが配置される全閉状態では、流入路1からの給水を遮断して止水される。
【0019】
また、図示例の場合には、図4及び図5に示す如く、流量調整弁機構Aを三組、夫々スプール3a及びシリンダ5の軸方向と交差する方向へ並べて配置し、これらのスプール3aと夫々連係する操作部4としてシーソースイッチを夫々配設すると共に、夫々異なる水流の噴水口7として、シャワー吐水用の噴水口7aと拡散吐水用の噴水口7bと直射(集中)吐水用の噴水口7cを配設している。
【0020】
上記操作部4のシーソースイッチは、前記シリンダ5に開設された長孔5aを貫通してスプール3aに形成された環状凹部3hと軸方向へ嵌め合う連係部分4aと、シリンダ5に連設されるか又はノズル本体B1に形成された軸受け6に対して回転自在に支持した回転軸4bと、指などと接触する操作面4cを備え、この操作面4cの押圧操作で回転軸4bを中心にして連係部分4aが、シリンダ5の長孔5aに沿って往復動するようにしている。
図4及び図5では、三つのシーソースイッチ3が共に全閉位置で停止した状態を示している。
【0021】
次に、斯かる流量調整弁機構Aが組み込まれたワンハンドノズルBの作動について説明する。
先ず、ノズル本体B1を片手で持ちながら、指などによりシャワー吐水用の操作部4、直射(集中)吐水用の操作部4又は拡散吐水用の操作部4のどれか押圧操作して、図1(a)及び図2、3に示す全開状態と図1(c)に示す全閉状態との移行過程で、図1(b)に示す如く、その第2ランド部3cを流入路1の開口1aが部分的に塞がれる中間状態で停止させると、第1ランド部3bと第2ランド部3cとの間の第1環状溝3eと、第2ランド部3cと第3ランド部3dとの間の第2環状溝3fの両方に、流入路1の開口1aからの圧力水が導かれ、この第1環状溝3eから各流出路2の開口2aを通って、シャワー吐水用の噴水口7a、拡散吐水用の噴水口7b又は直射吐水用の噴水口7cのいずれかから、流入路1の開口1aから第2ランド部3cを介して第1環状溝3eへ連通する給水の通過面積に見合った流量が噴出される。
【0022】
この中間状態では、これら第1環状溝3e及び第2環状溝3f内における第1〜第3ランド部3b,3c,3dの受圧面積が等しいため、それら圧力作用は全てキャンセルされて、スプール3aは停止位置から軸方向へ移動せず、操作部4とシリンダ5やスプール3aなどとの間に発生する摩擦抵抗も相俟って、該スプール3aとシリンダ5との位置関係が保持される。
それにより、操作部4を触れなくても一度調整された流量を維持できる。
【0023】
更に、図示例では、各操作部4の連係部分4aが、夫々のシリンダ5に開設した長孔5aを貫通してスプール3aの環状凹部3hに軸方向へ往復動自在に連係されるため、夫々に対応するシリンダ5と操作部4とを互いに接近して配置できる。
それにより、操作部4をコンパクトに配備できるという利点がある。
【0024】
また、複数の流量調整弁機構Aを、夫々のシリンダ5、スプール3a及び操作部4が互いに接近するように配置し、これら流量調整弁機構Aの流出路2に夫々異なる水流の噴水口7を設けているため、ノズル本体B1を片手で持ちながら、夫々の操作部4を選択して、指などにより操作するだけで、異なる水流の噴水口7から所望の水流で噴出される。
それにより、片手のみの操作で水流(水形)を切換えることができると共に、複数の水流を同時に噴出させることもでき、しかも、夫々の操作部4の操作により各水流の通水・止水及び流量調整の制御も片手で行えるから使用勝手が非常に良いという利点がある。
【0025】
尚、前示実施例では、本発明の流量調整弁機構Aを散水ノズルなどのワンハンドノズルBに組み込だが、これに限定されず、本発明の流量調整弁機構Aをシャワーヘッドやそれに類する吐水具やその他の通水装置などに組み込んでも良い。
更に、操作部4の手動操作により、スプール3aの第2ランド部3cが流入路1の開口1aを通過するように構成したが、これに限定されず、図示せぬが操作部4の手動操作によってスプール3aの第2ランド部3cが流出路2の開口2aを通過するように構成しても良い。
これらの場合も、前示実施例と同様な作用効果が得られる。
【0026】
また、図示例では、流量調整弁機構Aを三組、夫々スプール3aの軸方向と交差する方向へ並べて配置したが、これに限定されず、流量調整弁機構Aを一組のみ配置するか、又は流量調整弁機構Aを二組或いは四組以上、夫々スプール3aの軸方向と交差する方向へ並べて配置したり、それ以外の方向など夫々接近して配置すれば、図示例以外の配置であっても良い。
また更に、操作部4としてシーソースイッチを用いたが、これも限定されず、このシーソースイッチに代えて例えばスライドスイッチなど、少なくともスプール3aとの連係部分4aを、スプール3aの軸方向へ往復動させると共に、使用者が手動操作した位置を維持し得る構造のものであれば、図示例以外の構造のものを用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施例を示した流量調整弁機構及びそれを使用したワンハンドノズルの縦断正面図で、(a)がシャワー吐水用噴水口の全開状態を示したものであり、(b)がその中間状態を部分拡大して示したものであり、(c)がその全閉状態を部分拡大して示したものである。
【図2】拡散吐水用噴水口の全開状態を縦断した正面図である。
【図3】直射吐水用の噴水口の全開状態を縦断した正面図である。
【図4】操作部側から見た斜視図である。
【図5】噴水口側から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0028】
A 流量調整弁機構 B ワンハンドノズル
B1 ノズル本体 1 流入路
1a (入口側の)開口 2 流出路
2a (出口側の)開口 3 スプール弁
3a スプール 3b 第1ランド部
3b 第2ランド部 3d 第3ランド部
3e 第1環状溝 3f 第2環状溝
3g 環状シール 3h 環状凹部
4 操作部 4a 連係部分
4c 操作面 5 シリンダ
5a 長孔 6 軸受け
7 噴水口 7a シャワー吐水用の噴水口
7b 拡散吐水用の噴水口 7c 直射吐水用の噴水口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流入路(1)と流出路(2)との間に、これら両流路(1,2)を連通させたりその連通を遮断したりするスプール弁(3)を設け、このスプール弁(3)のスプール(3a)及びそれに設けられる第1〜第3ランド部(3b,3c,3d)の往復動によりスプール弁(3)を切換える流量調整弁機構において、
前記スプール弁(3)のスプール(3a)に設けられる第1〜第3ランド部(3b,3c,3d)の受圧面の面積を全て等しくすると共に、このスプール(3a)が往復動自在に収容されるシリンダ(5)に対して、該スプール(3a)と連係してその軸方向へ往復動させる操作部(4)を移動自在に設け、この操作部(4)によるスプール(3a)及び第1〜第3ランド部(3b,3c,3d)の停止位置を、流入路(1)からの水圧に関係なく保持することを特徴とする流量調整弁機構。
【請求項2】
前記操作部(4)を、シリンダ(5)に開設された長孔(5a)を貫通してスプール(3a)にその軸方向へ往復動自在に連係させた請求項1記載の流量調整弁機構。
【請求項3】
請求項1または2記載の流量調整弁機構(A)を複数、夫々の操作部(4)が接近するように配置し、これら流量調整弁機構(A)の流出路(2)に夫々異なる水流の噴水口(7)を設けたことを特徴とするワンハンドノズル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2008−43917(P2008−43917A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−224115(P2006−224115)
【出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【出願人】(000134534)株式会社トヨックス (122)
【Fターム(参考)】