説明

浄化槽用エアーリフトポンプと被処理水搬送装置

【課題】ヘッダー装置の内部に対するメンテナンス作業を簡便に行えるようにする。
【解決手段】浄化槽内に装着される揚水管20と、その揚水管の下部にエアーを供給する空気供給管21とを設けてあると共に、揚水管の上端部に接続する接続部22と揚水管によって揚水された被処理水を横方向に流出させる流出ガイド部23とを備えたヘッダー装置24を設けてある浄化槽用エアーリフトポンプであって、接続部の上方部と流出ガイド部の上方部とを一連に開放する開口部28が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浄化槽内に装着される揚水管と、前記揚水管の下部にエアーを供給する空気供給管とを設けてあると共に、前記揚水管の上端部に接続する接続部と前記揚水管によって揚水された被処理水を横方向に流出させる流出ガイド部とを備えたヘッダー装置を設けてある浄化槽用エアーリフトポンプと、その浄化槽用エアーリフトポンプを設けてある被処理水搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記浄化槽用エアーリフトポンプは、揚水管の上端部に接続する接続部と揚水管によって揚水された被処理水を横方向に流出させる流出ガイド部とを備えたヘッダー装置の内部に汚泥などが堆積し易いので、堆積した汚泥を除去するなどのヘッダー装置の内部に対するメンテナンス作業を実施する必要がある。
従来の浄化槽用エアーリフトポンプのヘッダー装置は、揚水管の上端部に同芯状に接続する揚水管接続部を、揚水管に対して同芯の筒状に形成すると共に、流出ガイド部を揚水管接続部に対して接続する流出ガイド接続部も筒状に形成して、流出ガイド接続部を揚水管接続部の筒壁に対してT字状に接続してある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開平7−284789
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このため、ヘッダー装置の内部に対するメンテナンス作業を実施するにあたって、揚水管接続部や流出ガイド接続部の筒壁部分が邪魔になって、それらの内側の状況を確認し難いと共に、揚水管接続部の内側に堆積した汚泥を流出ガイド部に掻き出し難く、メンテナンス作業に手間が掛かる欠点がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、ヘッダー装置の内部に対するメンテナンス作業を簡便に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、浄化槽内に装着される揚水管と、前記揚水管の下部にエアーを供給する空気供給管とを設けてあると共に、前記揚水管の上端部に接続する接続部と前記揚水管によって揚水された被処理水を横方向に流出させる流出ガイド部とを備えたヘッダー装置を設けてある浄化槽用エアーリフトポンプであって、
前記接続部の上方部と前記流出ガイド部の上方部とを一連に開放する開口部が形成されている点にある。
【0006】
〔作用及び効果〕
揚水管の上端部に接続する接続部の上方部と、流出ガイド部の上方部とを開放する開口部が形成されているので、浄化槽のマンホールの蓋を開けて点検する場合に、接続部の内側の状況も、流出ガイド部の内側の状況も、接続部の上方部と流出ガイド部の上方部とを開放する開口部を通して上方から確認し易い。
また、接続部の上方部と流出ガイド部の上方部とを一連に開放する開口部が形成されているので、接続部の内側に堆積した汚泥をその開口部を通して、流出ガイド部に向けて掻き出し易い。
従って、接続部の内側の状況も、流出ガイド部の内側の状況も確認し易く、接続部の内側に堆積した汚泥も流出ガイド部に向けて掻き出し易いので、ヘッダー装置の内部に対するメンテナンス作業を簡便に行える。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記開口部のうちの少なくとも前記接続部の上方を覆う蓋体が開閉自在に取り付けられている点にある。
【0008】
〔作用及び効果〕
開口部のうちの少なくとも接続部の上方を覆う蓋体が開閉自在に取り付けられているので、蓋体を開いて接続部の上方を開放しておくことにより、ヘッダー装置の内部に対するメンテナンス作業を簡便に行うことができ、蓋体を閉じて接続部の上方を塞いでおくことにより、揚水管の上端からの被処理水や汚泥の飛散を防止することができる。
【0009】
本発明の第3特徴構成は、前記蓋体の取付け部とは別の箇所に、前記空気供給管を前記揚水管の内側にその軸芯が前記揚水管の軸芯に対して略平行に沿うように支持する支持部を設けてある点にある。
【0010】
〔作用及び効果〕
蓋体の取付け部とは別の箇所に、空気供給管を揚水管の内側にその軸芯が揚水管の軸芯に対して略平行に沿うように支持する支持部を設けてあるあるので、空気供給管を支持部から特に外すことなく、蓋体を開閉することができ、ヘッダー装置の内部に対するメンテナンス作業を一層簡便に行える。
また、空気供給管を揚水管の内部に取り付けることができるので、空気供給管の端部と揚水管との接続処理を行わなくとも、揚水管内に空気を供給することができ、空気供給管の取付作業の簡略化を図ることができる。
【0011】
本発明の第4特徴構成は、請求項1〜3のいずれか1項記載の浄化槽用エアーリフトポンプを備えた被処理水搬送装置であって、
前記流出ガイド部から流出した被処理水を横方向に搬送可能な横搬送ガイド部材を設け、その横搬送ガイド部材の前記流出ガイド部に対する接続部に、前記流出ガイド部の外周面側を覆う樋状部と、その樋状部の上縁側において樋内面側に向けて折り返してある形状の折り返し部を設け、前記樋状部と前記折り返し部との間に前記流出ガイド部を入り込ませて、前記横搬送ガイド部材を前記流出ガイド部に接続可能に構成してある点にある。
【0012】
〔作用及び効果〕
流出ガイド部の形状を特に変更することなく、接続部に設けてある樋状部と折り返し部との間に流出ガイド部を入り込ませて、横搬送ガイド部材を流出ガイド部に接続することができ、流出ガイド部から流出した被処理水を必要に応じて更に横方向に簡便に搬送することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1,図2は、生活排水(汚水)を被処理水として浄化処理する浄化槽1を示す。
尚、図1中の実線の矢印は、被処理水の移流方向を示しており、破線の矢印は、槽底部に溜まった固形分(汚泥等)の返送方向を示している。
図2は、図1におけるII−II線矢視図である。
【0014】
図1に示すように、浄化槽1は、マンホールMなどを備えた槽外壁2の内部を、第1仕切り壁3と第2仕切り壁4とで仕切って、被処理水を嫌気処理する嫌気槽Aと、嫌気槽Aで嫌気処理した被処理水を好気処理する好気槽Bと、好気槽Bで好気処理した被処理水を沈殿処理する沈殿槽Cとに区画し、沈殿槽C以外の処理槽としての、沈殿槽Cに対して隔壁61を隔てて隣り合う消毒槽Dを沈殿槽Cの内側に設けてある。
【0015】
前記嫌気槽Aは、被処理水が流入管7を通して外部から流入する固液分離槽A1と、固液分離槽A1で固液分離された被処理水を嫌気処理する嫌気処理槽A2とに第3仕切り壁5で区画して、固液分離槽A1で固液分離された被処理水を第3仕切り壁5に設けてある移流部9から嫌気処理槽A2に流入させるように構成してある。
【0016】
前記固液分離槽A1には、水平方向の断面形状が略コの字状のバッフルプレート10を、その上端部分で流入管7の出口側を取り囲む状態で槽外壁2に固定して、流入管7を通して固液分離槽A1に流入する被処理水の流動方向を下向きに規制してある。
【0017】
前記嫌気処理槽A2で嫌気処理した被処理水を第1仕切り壁3に設けてあるオーバーフロー口8から好気槽Bにオーバーフローで流入させ、好気槽Bで好気処理した被処理水を沈殿槽Cに移流させ、固形分を沈殿させた上澄の被処理水を沈殿槽Cの内側に備えた集水槽Eに流入させて、その集水槽Eに流入した被処理水を消毒槽Dに流入させ、薬剤筒11から添加された薬剤で消毒された被処理水を排出管6から外部に排出させるように構成してある。
また、沈殿槽Cの底部に沈殿した汚泥を第1エアーリフトポンプ58で被処理水と共に固液分離槽A1に返送する汚泥返送路59を設けてある。
【0018】
前記集水槽Eは、図3〜図6に示すように、側面視で三角波形の越流堰12を形成してある集水壁13で囲まれた横長の集水部14と、その集水部14の内側底部に連通する縦長の有底筒状の凹入部15とを一体に備え、集水部14の幅方向中央位置に凹入部15を配置して正面視で略左右対称のT字状に形成し、沈殿槽Cの被処理水が越流堰12を越えて集水部14に流入した後、凹入部15に流入して貯留されるように構成してある。
【0019】
前記凹入部15は、水平方向の断面形状が略矩形の外周壁16と底壁17とで囲まれた有底筒状に形成してあり、底壁17側ほど径が徐々に小さくなる先窄まり状に形成して、集水部14よりも第2仕切り壁4側に突出させてある。
【0020】
そして、集水槽Eに流入した被処理水を沈殿槽Cにおける水面WL(越流堰下端の高さ)よりも高い位置に揚水可能な揚水装置としての第2エアーリフトポンプ18と、揚水した被処理水を消毒槽Dに流入させる流路19とを設けてある。
【0021】
前記第2エアーリフトポンプ18は、本発明による浄化槽用エアーリフトポンプを構成するものであり、後述するように、この第2エアーリフトポンプ18を備えた被処理水搬送装置Fを設けてある。
【0022】
前記集水槽Eを水平方向に沿う軸芯Y周りで揺動自在に支持可能な集水槽支持部39を集水槽Eの下端部に設け、集水槽Eの揺動姿勢を集水槽支持部39から離れた位置において調整可能、かつ、固定可能な姿勢固定部40を設けてある。
【0023】
前記集水槽支持部39は、図8(b)にも示すように、凹入部15を形成する底壁17の下端側に、貫通孔41を形成してあるリブを一体に設けると共に、その貫通孔41に入り込む支軸部材42を第2仕切り壁4に設けて構成してある。
【0024】
前記姿勢固定部40は、図8(a)にも示すように、凹入部15を形成する外周壁16のうちの第2仕切り壁4側の壁部分を越流堰12よりも上方に延設して、その壁部分に上下の板面が揺動軸芯Yを中心とする円弧状に略沿う固定用板材43を一体に設けるとともに、集水槽Eの揺動方向に沿って長い長孔44をその固定用板材43に形成し、長孔44に挿通させるボルト45を第2仕切り壁4に固定して構成してある。
【0025】
そして、越流堰12が略水平方向に沿うように集水槽Eを揺動軸芯Y周りで揺動させた姿勢で、ボルト45に螺着した蝶ナット60で締め付け固定して、浄化槽1の据え付け姿勢が多少傾いていても、被処理水を越流堰12の略全幅に亘る範囲から集水槽Eに流入させることができるように構成してある。
【0026】
前記消毒槽Dは、図3〜図5,図9に示すように、水平方向の断面形状が略矩形の上向きに開口する箱状に形成してある隔壁61で沈殿槽Cに対して区画して、薬剤筒11を装着する薬剤筒受け48を設けてあり、集水槽Eを囲むバッフルプレート49を左右両側に設けて、そのバッフルプレート49を介して、第2仕切り壁4に固定すると共に、排出管6を介して槽外壁2に固定して、集水槽Eの前面側に隣り合わせて沈殿槽Cの内側に装着してある。
【0027】
また、集水部14の消毒槽D側を囲む集水壁部分50に、被処理水の異状流入時のオーバーフロー口となる略U字状の切欠き部51を形成し、消毒槽Dの集水槽E側を囲む槽壁部分52にも略U字状の切欠き部53を形成すると共に、その切欠き部53の縁に沿って槽壁外面側に折り返してある折り返し部54を形成し、折り返し部54と槽壁部分52との間に集水壁部分50における切欠き部52の縁を係合させて、消毒槽Dと集水槽Eとを一体に組み付けてある。
【0028】
前記薬剤筒受け48は、集水壁部分50における切欠き部51の縁に係合させた折り返し部54の上に重ねて係止させる係止部55と、流出ガイド部23の端部を支持する支持部56と、筒状のバッフルプレート57とを備え、流出ガイド部23を通して薬剤筒受け48に流下した被処理水に薬剤を添加して、バッフルプレート57を通して消毒槽Dの底部に向けて流下させた後、排出管6を通して外部に排出できるように構成してある。
【0029】
前記第2エアーリフトポンプ18は、図3〜図7,図10〜図12にも示すように、集水槽Eに備えた凹入部15内に上下方向に沿わせて装着可能な円筒状の揚水管20と、揚水管20の下部にエアーを供給する円筒状の空気供給管21とを設けてあると共に、揚水管20の上端部に接続する揚水管接続部22と、揚水管20によって揚水された被処理水を横方向に流出させる上向きU字状の流出ガイド部23とを一体に備えたヘッダー装置24を設けてあり、揚水した被処理水を消毒槽Dに流入させる流路19を流出ガイド部23で形成してある。
【0030】
そして、揚水管20の下端部に備えた吸水口46を集水槽Eに入り込ませてあり、第2エアーリフトポンプ18の下端部、つまり、揚水管20の下端部を、凹入部15を形成する底壁17近くに入り込ませて、集水槽支持部39近くに位置させてある。
【0031】
また、図6,図7に示すように、集水槽支持部39近く、つまり、凹入部15を形成する底壁17近くにおける外周壁16の内面に、凹入部15に入り込ませた揚水管20の下端部に外嵌して、その下端部を位置決め可能な位置決め部47を設けてある。
【0032】
前記揚水管接続部22と流出ガイド部23は一体成型してあり、揚水管接続部22は揚水管20の上端部に外嵌する円筒状に形成してあり、流出ガイド部23は、揚水管接続部22の径と略同幅の半割筒状の底板部25と、底板部25の左右上端縁に沿って互いに平行に延設してある一対の側壁部26とを備えた上向きU字状に形成してある。
【0033】
前記側壁部26の夫々を、揚水管20の軸芯X方向視で、揚水管接続部22の上縁近くに延設するとともに、揚水管接続部22の直径方向に略沿わせて、かつ、揚水管20の軸芯X方向に沿わせて形成してある端壁部27の端部に連設して、揚水管接続部22の上方部と流出ガイド部23の上方部とを一連に開放する開口部28を形成してあり、側壁部26の端部をL字状に切欠いた形状に形成して、後述する横搬送ガイド部材29を接続できるように構成してある。
【0034】
前記端壁部27を挟んで、流出ガイド部23とは逆の部位には、揚水管接続部22の上方を周方向に沿って略半割円弧状に囲む円弧状囲壁30と、揚水管接続部22の上方を覆うドーム状の覆い壁部31とを一体に設けてあり、端壁部27の下端部を円弧状囲壁30と覆い壁部31とに連設して、円弧状囲壁30及び覆い壁部31の内側を流出ガイド部23の内側に臨ませてある。
【0035】
前記揚水管接続部22の上方を覆う略矩形の樹脂製蓋体32が一方の側壁部26aに開閉自在に取り付けられ、蓋体32の取付け部とは別の箇所、つまり、覆い壁部31に、空気供給管21を揚水管20の内側にその軸芯が揚水管20の軸芯Xに対して略平行に沿うように支持する円筒状の空気供給管支持部33を設けてある。
【0036】
前記空気供給管支持部33は、空気供給管21を筒状部の内側に挿通して支持できるように構成してあるが、図14に示すように、覆い壁部31の上方に突出する上向き筒状部33aと覆い壁部31の下方に突出する下向き筒状部33bとで構成し、空気供給管21を、覆い壁部31を挟んで上下に分断して、上側空気供給管部分21aの下端を上向き筒状部33aに外嵌し、下側空気供給管部分21bの上端を下向き筒状部33bに外嵌して、空気供給管21を揚水管20の内側にその軸芯が揚水管20の軸芯Xに対して略平行に沿うように支持できるように構成してあっても良い。
【0037】
また、図15,図16に示すように、空気供給管支持部33の筒状部の内側に凸部63を設け、上側空気供給管部分21aと下側空気供給管部分21bとを空気供給管支持部33に内嵌して、空気供給管21を揚水管20の内側にその軸芯が揚水管20の軸芯Xに対して略平行に沿うように支持できるように構成してあっても良い。
【0038】
上記のように、ヘッダー装置24は、下方に揚水管20を接続可能な揚水管接続部22と、揚水管20によって揚水された被処理水を横方向に流出させる流出ガイド部23とを連設して、揚水管接続部22と流出ガイド部23の上方部を一連に開放する開口部28を形成してある。このため、ヘッダー装置24の内側面は、その上下方向(揚水管接続状態での揚水管20の軸芯X方向)で重複しないように構成されているので、揚水管接続部22と流出ガイド部23とを一体成形する場合に、成形用の金型を前記上下方向に移動させることにより、成形した揚水管接続部22も流出ガイド部23も金型から離間させることが可能となり、成形工程の簡略化を図ることができる。さらに、揚水管接続部22の上方の流出ガイド部23側とは逆の部位に空気供給管支持部33を設けてあるので、揚水管接続部22、流出ガイド部23および空気供給管支持部33を一体成形する場合においても、上記と同様に成形工程の簡略化を図ることができる。
【0039】
前記蓋体32には、左右の側壁部26と端壁部27の夫々の上端部を入り込ませる溝34がその周縁に沿って形成されているとともに、可撓性を備えた取り付け用の帯板35が一体に形成され、帯板35の端部を一方の側壁部26aに着脱自在に取り付けて、蓋体32が開閉自在に取り付けられ、溝34に左右の側壁部26と端壁部27の夫々の上端部を入り込ませて、開口部28を開閉自在に覆ってある。
【0040】
また、第2エアーリフトポンプ18から消毒槽Dまでの距離が長い場合は、図13に示すように、流出ガイド部23の端部に、その流出ガイド部23から流出した被処理水を横方向に搬送可能な半割樋状の横搬送ガイド部材29を接続してある被処理水搬送装置Fを構成して、揚水した被処理水を消毒槽Dに流入させる流路19を延長できるようにしてある。
【0041】
前記横搬送ガイド部材29は、その全長に亘って、横断面形状がU字状の樋状部37と、その樋状部37の上縁側の夫々において樋内面側に向けて折り返してある形状の折り返し部38とを設けてあり、流出ガイド部23に対する接続部36を構成している樋状部37と折り返し部38との間に流出ガイド部23の端部を入り込ませて、流出ガイド部23の外周面側を樋状部37で覆う状態で、横搬送ガイド部材29を流出ガイド部23に接続可能に構成してある。
【0042】
尚、横搬送ガイド部材29の内底面には、水量の目安を目視で確認できる4本の筋状マーク62をその全長に亘って形成して、搬送水量の上限と下限とを確認できるようにしてある。
【0043】
〔その他の実施形態〕
1.本発明による浄化槽用エアーリフトポンプは、下流側の処理槽に沈殿した汚泥などの固形物を上流側の処理槽に返送するために使用するものであってもよい。
2.本発明による被処理水搬送装置は、横搬送ガイド部材を筒状に形成してあっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】浄化槽の縦断面図
【図2】図1のII−II線矢視図
【図3】浄化槽の要部平面図
【図4】集水槽と消毒槽を示す縦断面図
【図5】集水槽と消毒槽を示す分解斜視図
【図6】集水槽の内部を示す正面図
【図7】要部の横断面図
【図8】要部の縦断面図
【図9】消毒槽の内部を示す正面図
【図10】エアーリフトポンプの縦断面図
【図11】エアーリフトポンプの一部断面正面図
【図12】エアーリフトポンプの要部斜視図
【図13】被処理水搬送装置の要部斜視図
【図14】要部の別実施形態を示す縦断面図
【図15】エアーリフトポンプの別実施形態を示す縦断面図
【図16】エアーリフトポンプの別実施形態を示す一部断面正面図
【符号の説明】
【0045】
1 浄化槽
20 揚水管
21 空気供給管
22 接続部
23 流出ガイド部
24 ヘッダー装置
28 開口部
29 横搬送ガイド部材
32 蓋体
33 支持部
36 接続部
37 樋状部
38 折り返し部
X 軸芯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浄化槽内に装着される揚水管と、前記揚水管の下部にエアーを供給する空気供給管とを設けてあると共に、前記揚水管の上端部に接続する接続部と前記揚水管によって揚水された被処理水を横方向に流出させる流出ガイド部とを備えたヘッダー装置を設けてある浄化槽用エアーリフトポンプであって、
前記接続部の上方部と前記流出ガイド部の上方部とを一連に開放する開口部が形成されている浄化槽用エアーリフトポンプ。
【請求項2】
前記開口部のうちの少なくとも前記接続部の上方を覆う蓋体が開閉自在に取り付けられている請求項1記載の浄化槽用エアーリフトポンプ。
【請求項3】
前記蓋体の取付け部とは別の箇所に、前記空気供給管を前記揚水管の内側にその軸芯が前記揚水管の軸芯に対して略平行に沿うように支持する支持部を設けてある請求項2記載の浄化槽用エアーリフトポンプ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項記載の浄化槽用エアーリフトポンプを備えた被処理水搬送装置であって、
前記流出ガイド部から流出した被処理水を横方向に搬送可能な横搬送ガイド部材を設け、
その横搬送ガイド部材の前記流出ガイド部に対する接続部に、前記流出ガイド部の外周面側を覆う樋状部と、その樋状部の上縁側において樋内面側に向けて折り返してある形状の折り返し部を設け、
前記樋状部と前記折り返し部との間に前記流出ガイド部を入り込ませて、前記横搬送ガイド部材を前記流出ガイド部に接続可能に構成してある被処理水搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−221979(P2009−221979A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−67976(P2008−67976)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】