説明

浄水器

【課題】浄水を生成するときの経路と濾材を洗浄するときの経路とを切り換える複数の弁の開閉を同時に操作することができるように構成され、比較的安価であり且つ小型化が可能な浄水器を提供する。
【解決手段】浄水器において、流路は、一のフィルタ槽および他のフィルタ槽にて水が濾過される第1の経路と、他のフィルタ槽にて水が濾過され且つ一のフィルタ槽が洗浄される第2の経路と、一のフィルタ槽にて水が濾過され且つ他のフィルタ槽が洗浄される第3の経路とを有している。切換レバー6は、第1の経路と第2の経路と第3の経路との切り換えが第1の経路、第2の経路、第1の経路、第3の経路、および、第1の経路の順に循環するように、弁機構60,70,80,90を作動させる。弁機構60,70,80,90は、切換レバー6の作動に連動する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、濾材を洗浄する機能を有する浄水器に関する。
【背景技術】
【0002】
浄水器として、特開平8−84989号公報(特許文献1)に記載されているように、複数のフィルタ槽を備えたものが従来から知られている。特開平8−84989号公報(特許文献1)に記載された中空糸膜型浄水器において、複数のフィルタ槽には、中空糸膜型のフィルタがそれぞれ収容されている。フィルタ槽に流入する汚れた原水は、これらのフィルタを通過することによって浄化される。
【0003】
特開平8−84989号公報(特許文献1)に係る浄水器では、フィルタが洗浄されるときは、少なくとも一つのフィルタ槽のフィルタを通過することによって浄化された浄水を他のフィルタ槽のフィルタに通過させることにより、他のフィルタ槽のフィルタを洗浄している。
【0004】
また、特開平8−84989号公報(特許文献1)に係る浄水器は、一のフィルタ槽を通過させる経路と、他のフィルタ槽を通過させる経路とを切り換える複数の電磁弁を備えている。すなわち、これら電磁弁の開閉は、制御装置等によって電子的または電磁的に制御される。
【0005】
一のフィルタ槽を通過させる経路は、例えば液体浄化装置において浄水を生成するときのものである。また、他のフィルタ槽を通過させる経路は、例えば液体浄化装置において一のフィルタ槽のフィルタを逆洗浄するときのものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平8−84989号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
制御装置等によって電子的または電磁的に制御されるような電磁弁は、手動によって切り換えられる弁に比べてコストが高く、また電磁弁を制御する制御装置にも比較的高いコストが掛かってしまう。また、電磁弁が多数用いられることにより、各電磁弁と制御装置とを接続する電装部品が占める体積によって液体浄化装置の小型化が困難である。
【0008】
そのため、浄水を生成するときの経路と濾材を洗浄するときの経路とを切り換える複数の弁の開閉を同時に操作することができるように構成された浄水器のうち、比較的安価であり且つ小型化が可能であるものが望まれていた。
【0009】
そこで、この発明の目的は、浄水を生成するときの経路と濾材を洗浄するときの経路とを切り換える複数の弁の開閉を同時に操作することができるように構成され、比較的安価であり且つ小型化が可能な浄水器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に従った浄水器は、一のフィルタ槽と、他のフィルタ槽と、流路と、複数の弁機構と、切換部とを備えている。一のフィルタ槽と他のフィルタ槽とは、液体を濾過する。流路は、第1の経路と、第2の経路と、第3の経路とを少なくとも有している。第1の経路は、一のフィルタ槽と他のフィルタ槽とのうちの少なくともいずれか一方にて液体が濾過される経路である。第2の経路は、他のフィルタ槽にて液体が濾過され且つ一のフィルタ槽が洗浄される経路である。第3の経路は、一のフィルタ槽にて液体が濾過され且つ他のフィルタ槽が洗浄される経路である。複数の弁機構は、第1の経路と第2の経路と第3の経路とを切り換えるように開閉される。切換部は、当該浄水器の使用者によって操作される。また、切換部は、第1の経路と第2の経路と第3の経路との切り換えが第1の経路、第2の経路、第1の経路、第3の経路、および、第1の経路の順に循環するように複数の弁機構を作動させる。各弁機構は、切換部の作動に連動する。
【0011】
本発明によれば、第1の経路は、浄水を生成するときの経路である。第2の経路と第3の経路とは、濾材を洗浄するときの経路である。複数の弁機構が流路の液体の流れを開閉することにより、第1の経路と第2の経路と第3の経路とが切り換えられる。また、各弁機構は、切換部の作動に連動する。切換部は、使用者によって操作される。つまり、各弁機構の開閉が使用者によって操作される。このように、この発明に従った浄水器では、多数の電磁弁が用いられることがない。さらに、電磁弁を制御するための制御装置が不要である。そのため、この発明に従った浄水器に係るコストを抑えることができる。また、当該浄水器の小型化が可能である。
【0012】
本発明に従った浄水器において、第1の経路は、一のフィルタ槽および他のフィルタ槽にて液体が濾過される経路である。
【0013】
この構成によれば、一のフィルタ槽および他のフィルタ槽の両方を液体の濾過に用いることにより、浄水を生成するときに流路の流量を増大させることができる。つまり、一のフィルタ槽の容積と他のフィルタ槽の容積とがそれぞれ比較的小さい場合でも、十分な量の液体を濾過することができる。
【0014】
本発明に従った浄水器において、第1の経路は、一のフィルタ槽または他のフィルタ槽にて液体が濾過される経路である。また、第1の経路は、一のフィルタ槽にて液体が濾過される第4の経路と、他のフィルタ槽にて液体が濾過される第5の経路とを有している。切換部は、流路のうちの第2の経路と第3の経路と第4の経路と第5の経路との切り換えが、第4の経路、第2の経路、第5の経路、第3の経路、および、第4の経路の順に循環するように複数の弁機構を作動させる。
【0015】
この構成によれば、例えば、一のフィルタ槽にて液体を濾過することによって浄水を生成している状態から、他のフィルタ槽を用いて一のフィルタ槽を洗浄する状態に切り換えられる。このように、当該浄水器において、一のフィルタ槽の内部の汚れが進行して一のフィルタ槽の内部を洗浄する必要が生じたときには、次の状態に切り換えられることによって一のフィルタ槽が洗浄される。一のフィルタ槽の洗浄後には、他のフィルタ槽にて液体を濾過することによって浄水を生成する状態に切り換えられる。続いて、当該浄水器において、他のフィルタ槽の内部の汚れが進行して他のフィルタ槽の内部を洗浄する必要が生じたときには、一のフィルタ槽を用いて他のフィルタ槽を洗浄する状態に切り換えられる。このとき、つまり他のフィルタ槽を洗浄するときには、一旦洗浄された一のフィルタ槽を用いることができる。さらに、他のフィルタ槽の洗浄後には、洗浄された後の比較的清潔な一のフィルタ槽によって液体を濾過する状態に切り換えられる。このように、この構成によれば、洗浄された後の比較的清潔な一方のフィルタ槽にて濾過された液体を用いて、汚れが進行した他方のフィルタ槽を洗浄することができる。
【0016】
本発明に従った浄水器において、複数の弁機構は一箇所に集められていることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、複数の弁機構が一箇所に集められる、つまり、一箇所にまとめられるように配置されていることにより、複数の弁機構が占める体積を小さくさせることが可能である。また、切換部と各弁機構との連結が簡略化される。そのため、当該浄水器の小型化がさらに可能である。
【0018】
本発明に従った浄水器において、切換部は操作部と回転軸とを有していることが好ましい。操作部は、当該浄水器の使用者によって操作されるものである。回転軸は、操作部とともに回転するものであることが好ましい。各弁機構は、流路から各弁機構に液体を流入させる流入口と、各弁機構から流路に液体を流出させる流出口とを有していることが好ましい。また、各弁機構は、回転軸に固定されたカムと、回転軸の一部とカムの一部とを囲むカムガイドと、カムガイドに固定され且つ流入口もしくは流出口を開閉する閉塞部とを有していることが好ましい。さらに、この発明に従った浄水器では、操作部の操作によって回転軸およびカムの回転に連動してカムガイドおよび閉塞部が移動することにより、閉塞部が流入口もしくは流出口を開閉することが好ましい。
【0019】
この構成によれば、回転軸とカムとが互いに固定されている。カムガイドと閉塞部とが互いに固定されている。使用者によって操作部が操作されることにより、回転軸およびカムは、操作部とともに回転する。さらに、回転軸およびカムの回転に連動してカムガイドおよび閉塞部が移動することにより、閉塞部が流入口もしくは流出口を開閉する。このように、この発明に従った浄水器では、多数の電磁弁が用いられることなく、使用者による操作部の操作によってカムが作動する。さらに、カムの作動によって各弁機構が作動する。したがって、この発明に従った浄水器に係るコストを抑えることができ、且つ、当該浄水器の小型化が可能である。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本発明によれば、浄水を生成するときの経路と濾材を洗浄するときの経路とを切り換える複数の弁の開閉を同時に操作することができるように構成され、比較的安価であり且つ小型化が可能な浄水器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に係る浄水器が原水を浄化するときの水の流れを示す系統図である。
【図2】本発明に係る浄水器の分岐水栓の概略図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る浄水器が一のフィルタ槽の濾材を洗浄するときの水の流れを示す系統図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る浄水器が他のフィルタ槽の濾材を洗浄するときの水の流れを示す系統図である。
【図5】本発明に係る浄水器の複数の弁機構の断面図である。
【図6】図5のVI−VI線の拡大断面図である。
【図7】本発明に係る浄水器の切換レバーを概略的に示した正面図である。
【図8】本発明に係る浄水器の弁機構の概略図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係る浄水器において第1の経路の一例を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係る浄水器において第2の経路を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係る浄水器において第1の経路の他の一例を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【図12】本発明の第1実施形態に係る浄水器において第3の経路を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る浄水器において第4の経路を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る浄水器において第2の経路を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【図15】本発明の第2実施形態に係る浄水器において第5の経路を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【図16】本発明の第2実施形態に係る浄水器において第3の経路を水が流れるときの各弁機構の作動の状態を概略的に示す図であって、(A)は一の弁機構の一部を示す図であり、(B)は一の弁機構の他の一部を示す図であり、(C)は別の弁機構の一部を示す図であり、(D)はまた別の弁機構の一部を示す図であり、(E)はさらにまた別の弁機構の一部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
(第1実施形態)
図1に示すように、浄水器100は、流路130として、流路131,132,133,134,135,136,137,138,139,141,142を備えている。また、浄水器100は、活性炭フィルタ槽3と、一のフィルタ槽の一例としてのフィルタ槽4と、他のフィルタ槽の一例としてのフィルタ槽5とを備えている。各流路131,132,133,134,135,136,137,138,139,141,142は、例えばホース等の管状部材で形成されている。
【0024】
活性炭フィルタ槽3は、原水に含まれる塩素、臭気、またはトリハロメタン等を除去する。活性炭フィルタ槽3には、例えば、活性炭等の多孔質の物質が利用されている。一方、フィルタ槽4に収容される濾材43とフィルタ槽5に収容される濾材53は、細菌またはウィルス等の微粒子を除去する。濾材43と濾材53には、除去する対象物によって精密濾過膜(MF膜)、限外濾過膜(UF膜)、ナノ濾過膜(NF膜)、または逆浸透膜(RO膜)等が利用されている。
【0025】
流路130は、液体としての水を流通させるものである。流路130のうち、流路131は、分岐水栓2と活性炭フィルタ槽3とを接続している。流路131の一端は分岐水栓2に接続され、他端は活性炭フィルタ槽3の流入ノズル31に接続されている。流路133の一端が活性炭フィルタ槽3の流出ノズル32に接続され、他端が弁機構60に接続されている。また、弁機構60には、流路134の一端と流路135の一端とが接続されている。
【0026】
流路135の他端は、フィルタ槽4のノズル41に接続されている。流路135には、逆止弁101が配置されている。一方、流路134の他端は、フィルタ槽5のノズル51に接続されている。流路134には、逆止弁102が配置されている。
【0027】
フィルタ槽4のノズル41には流路136の一端が接続されている。流路136の他端と流路137の一端とが弁機構70に接続されている。また、フィルタ槽4のノズル42には、流路139の一端が接続されている。流路139の他端は弁機構90に接続されている。また、弁機構90には、流路132の一端が接続されている。流路132の他端は分岐水栓2に接続されている。
【0028】
流路138の一端は、フィルタ槽5のノズル52に接続されている。流路138の他端は、接続部140によって流路139に接続されている。フィルタ槽4とフィルタ槽5との間を流れる水は、流路138と流路139とを流通する。フィルタ槽5のノズル51には、流路141の一端が接続されている。流路141の他端は弁機構80に接続されている。また、弁機構80には流路142の一端が接続されている。
【0029】
浄水器100の使用者が水道蛇口1を開放することにより、原水としての水道水が分岐水栓2を介して浄水器100に供給される。ただし、原水は、水道水に限定されず、井戸水、または河川水等であってもよい。
【0030】
水道蛇口1が開かれることによって分岐水栓2に流入する水は、分岐水栓2の図示しないレバーが操作されることにより、水道水として分岐水栓2から流出されたり、流路131を通って浄水器100に流入されたりする。浄水器100において浄水が生成される場合は、水が分岐水栓2から流路131を通って流入ノズル31を介して活性炭フィルタ槽3に流入する。活性炭フィルタ槽3の内部を流通した水は、流出ノズル32を介して流路133に流出する。流路133を流通する水は、弁機構60を介して、流路135と流路134とに向かって流れ始める。つまり、浄水器100において浄水が生成される場合に、弁機構60は、流路133と流路134との間を開放し、且つ、流路133と流路135との間を開放している。流路135を流れる水は、ノズル41を介してフィルタ槽4の内部に流入する。また、流路134を流れる水は、ノズル51を介してフィルタ槽5の内部に流入する。浄水器100において浄水が生成される場合は、弁機構70が流路136と流路137との間を閉塞し、弁機構80が流路141と流路142との間を閉塞し、且つ、弁機構90が流路139と流路132との間を開放している。
【0031】
フィルタ槽4の内部を流通する水は、濾材43によって濾過され、浄水が生成される。また、フィルタ槽5の内部を流通する水は、濾材53によって濾過され、浄水が生成される。浄水は、流路138と流路139とを通って弁機構90に流入する。浄水は、弁機構90を通過した後には、流路132を通って浄水器100の外部に供給される。このように、浄水器100において、流路130は、フィルタ槽4およびフィルタ槽5にて水が濾過される第1の経路を有している。第1の経路の一例は、少なくとも流路131,133,134,135,138,139,132によって構成されている。
【0032】
図2に示すように、分岐水栓2は、水道水が流れる方向を、分岐水栓2から浄水器100に向かって流れる方向と、分岐水栓2から分岐水栓2の外方に向かって流れる方向とに切り換えることができる。また、分岐水栓2から浄水器100に向かって水道水が流れるときには、浄水器100から分岐水栓2に向かって浄水が流れてくる。浄水器100から分岐水栓2に向かって流れる浄水は、分岐水栓2から分岐水栓2の外方に向かって流れ、使用者に浄水が供給される。
【0033】
図3に示すように、浄水器100においてフィルタ槽4が洗浄される場合は、弁機構70が流路136と流路137との間を開放し、弁機構80が流路141と流路142との間を閉塞し、且つ、弁機構90が流路139と流路132との間を閉塞する。浄水器100においてフィルタ槽4が洗浄される場合は、流路133を流通する水が、弁機構60によって流れの方向が切り換えられ、流路134に向かって流れる。流路134を流れる水は、ノズル51を介してフィルタ槽5の内部に流入する。フィルタ槽5の内部を流通する水は、濾材53によって濾過され、浄水が生成される。濾材53によって濾過された水は、流路138と流路139とを通ってノズル42を介してフィルタ槽4の内部に流入する。
【0034】
フィルタ槽4の濾材43が洗浄される際には、フィルタ槽4にて浄水が生成されるときと逆方向に濾材43を水が流通する。濾材43の逆洗浄に用いられた水は、ノズル41から流路136に流出し、さらに流路137を通って浄水器100の外部に排出される。このように、浄水器100において、流路130は、フィルタ槽5にて液体が濾過され且つフィルタ槽4が洗浄される第2の経路を有している。第2の経路の一例は、少なくとも流路131,133,134,138,139,136,137によって構成されている。
【0035】
一方、浄水器100においてフィルタ槽5が洗浄される場合は、弁機構70が流路136と流路137との間を閉塞し、弁機構80が流路141と流路142との間を開放し、且つ、弁機構90が流路139と流路132との間を閉塞する。図4に示すように、浄水器100においてフィルタ槽5が洗浄される場合は、流路133を流通する水が、弁機構60によって流れの方向が切り換えられ、流路135に向かって流れる。流路135を流れる水は、ノズル41を介してフィルタ槽4の内部に流入する。フィルタ槽4の内部を流通する水は、濾材43によって濾過され、浄水が生成される。濾材43によって濾過された水は、流路139と流路138とを通ってノズル52を介してフィルタ槽5の内部に流入する。
【0036】
フィルタ槽5の濾材53が洗浄される際には、フィルタ槽5にて浄水が生成されるときと逆方向に濾材53を水が流通する。濾材53の逆洗浄に用いられた水は、ノズル51から流路141と流路142とを通って浄水器100の外部に排出される。なお、図示は省略するが、流路142は、流路137に接続されていてもよい。このように、浄水器100において、流路130は、フィルタ槽4にて液体が濾過され且つフィルタ槽5が洗浄される第3の経路を有している。第3の経路の一例は、少なくとも流路131,133,135,139,138,141,142によって構成されている。以上のように、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とは、第1の経路と第2の経路と第3の経路とを切り換えるように開閉される。
【0037】
以下では、弁機構60,70,80,90の構成について説明する。図5に示すように、浄水器100では、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とがケース110の内部にて一箇所に集められている。流路130のうちの少なくとも流路131の一部と流路132の一部とを除いた部分と、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とは、ケース110に収容されている。ケース110は、浄水器100の外郭の一部を形成している。浄水器100は切換レバー6を備えている。切換レバー6は、浄水器100の使用者によって操作される。切換レバー6は、使用者が切換レバー6を操作することができるように、ケース110の外方に配置されている。
【0038】
切換レバー6は、回転軸10に連結されている。回転軸10は、回転軸線Cを中心に切換レバー6とともに回転する。切換レバー6は操作部の一例である。また、浄水器100において、回転軸10と切換レバー6とは切換部の一例である。使用者によって切換レバー6が操作されることにより、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とが作動する。回転軸10は、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とを貫通している。つまり、回転軸10の長さは、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90との幅(図5の左右方向の大きさ)よりも長い。
【0039】
図6に示すように、弁機構70は、流路136から弁機構70に水を流入させる流入口171と、弁機構70から流路137に水を流出させる流出口172とを有している。弁機構70の流入ノズル75の内部には、流路136の一部が形成されている。弁機構70の流出ノズル76の内部には、流路137の一部が形成されている。
【0040】
弁機構70は、カム77と、カムガイド71と、脚部78とを有している。カム77は回転軸10の外表面11に固定されている。カム77の一部には、カム77から外方に突出する突出部72が形成されている。カムガイド71は、図6の左右方向と上下方向の四方から回転軸10の一部とカム77の一部とを囲んでいる。カム77に形成された突出部72は、カムガイド71に囲まれている。脚部78は、カムガイド71に固定され且つカムガイド71から流出口172に向かって延びている。カムガイド71と脚部78との付根には、環状部材74が取り付けられている。環状部材74は、ゴム等の弾性材料で形成されている。浄水器100の弁機構70においては、少なくとも脚部78と環状部材74とによって閉塞部が構成されている。カムガイド71は、閉塞部が流出口172を閉口するように、バネ73によって図6の上方から下方に向かって付勢されている。
【0041】
図5は、フィルタ槽5にて浄化された水を用いてフィルタ槽4を洗浄する場合(つまり、第2の経路を水が流れる場合)を示している。図5に示すように、弁機構90は、流路139から弁機構90に水を流入させる流入口191と、弁機構90から流路132に水を流出させる流出口192とを有している。流路139の一部が弁機構90の流入ノズル95の内部に形成されている。流路132の一部が弁機構90の流出ノズル96の内部に形成されている。弁機構90は、カム97と、カムガイド91と、脚部98とを有している。カムガイド91と脚部98との付根には、弾性材料で形成された環状部材94が取り付けられている。カム97の一部には、カム97から外方に突出する突出部92a(図10(E)参照)および突出部92bが形成されている。突出部92aおよび突出部92bは、カムガイド91に囲まれている。カムガイド91は、脚部98の環状部材94が流出口192を閉口するように、バネ93によって図5の上方から下方に向かって付勢されている。
【0042】
弁機構80は、流路141から弁機構80に水を流入させる流入口181と、弁機構80から流路142に水を流出させる流出口182とを有している。流路141の一部が弁機構80の流入ノズル85の内部に形成されている。流路142の一部が弁機構80の流出ノズル86の内部に形成されている。弁機構80は、カム87と、カムガイド81と、脚部88とを有している。カムガイド81と脚部88との付根には、弾性材料で形成された環状部材84が取り付けられている。カム87の一部には、カム87から外方に突出する突出部82が形成されている。突出部82はカムガイド81に囲まれている。カムガイド81は、脚部88の環状部材84が流出口182を閉口するように、バネ83によって図5の上方から下方に向かって付勢されている。
【0043】
弁機構60は、流路133から弁機構60に水を流入させる流入口161と、弁機構60から流路134に水を流出させる流出口162と、弁機構60から流路135に水を流出させる流出口163とを有している。流路133の一部は弁機構60の流入ノズル65の内部に形成されている。流路134の一部は弁機構60の流出ノズル66の内部に形成されている。流路135の一部は弁機構60の流出ノズル69の内部に形成されている。このように、浄水器100において、弁機構60は、一つの流入口161と、二つの流出口162,163とを有している。
【0044】
弁機構60は、カム67と、カムガイド611と、脚部681とを有している。カムガイド611と脚部681との付根には、弾性材料で形成された環状部材641が取り付けられている。カムガイド611は、脚部681の環状部材641が流出口162を閉口するように、バネ631によって図5の上方から下方に向かって付勢されている。カム67の一部にはカム67から外方に突出する突出部621a,621b,621c(図10(A)参照)が形成されている。突出部621a,621b,621cは、カムガイド611に囲まれている。また、突出部621a,621b,621cよりも図5の左方において、カム67の他の一部には、カム67から外方に突出する突出部622a,622b,622c(図10(B)参照)が形成されている。弁機構60は、さらにカムガイド612と、脚部682とを有している。突出部622a,622b,622cは、カムガイド612に囲まれている。カムガイド612と脚部682との付根には、弾性材料で形成された環状部材642が取り付けられている。カムガイド612は、脚部682の環状部材642が流出口163を閉口するように、バネ632によって図5の上方から下方に向かって付勢されている。
【0045】
図7に示す切換レバー6は、図5の左方から切換レバー6を見たときの概略図である。図7に示す切換レバー6の正面視において、使用者は、切換レバー6を反時計回りに回転させることができる。切換レバー6および回転軸10の回転方向は、切換レバー6または回転軸10が図示しないラチェット機構に機械的に接続されることにより、一方向に限定されている。
【0046】
切換レバー6は、使用者の操作によって、回転軸線C(図6参照)を中心に略90度の間隔で回転する。切換レバー6が略90度ごとに回転することにより、浄水器100において洗浄1モード、浄水1モード、洗浄2モード、浄水2モード、および、洗浄1モードの順にそれぞれのモードが循環するように切り換えられる。浄水器100のモードが浄水1モードまたは浄水2モードである場合には、浄水器100の流路130において同じ経路(つまり、第1の経路)を水が流れる。浄水1モードと浄水2モードとは、フィルタ槽4およびフィルタ槽5によって水を濾過する状態である。このように、浄水1モードと浄水2モードとの双方のモードにおいて、第1の経路を水が流通する。ただし、図9と図11とを参照するように、突出部621a,621b,621c,622a,622b,622c,72,82,92a,92bの位置は、浄水1モードの状態と浄水2モードの状態とで異なっている。
【0047】
一方、洗浄1モードとは、浄水器100において第2の経路を水が流れる状態である。つまり、フィルタ槽5によって濾過された水を用いてフィルタ槽4を洗浄する状態である。また、洗浄2モードとは、浄水器100において第3の経路を水が流れる状態である。つまり、フィルタ槽4によって濾過された水を用いてフィルタ槽5を洗浄する状態である。各モードの順を各経路の順で表す場合には、浄水器100において第2の経路、第1の経路、第3の経路、第1の経路、および、第2の経路の順に各経路が切り換えられる。このように、浄水器100において、流路130のうちの第1の経路と第2の経路と第3の経路とは、第1の経路、第2の経路、第1の経路、第3の経路、および、第1の経路の順に循環するように切り換えられる。
【0048】
図8は、弁機構80を概略的に示す図である。図8に示す弁機構80は、脚部88の環状部材84が流出口182を閉口している状態である。このとき、浄水器100のモードは浄水2モードである。一方、浄水器100のモードが洗浄1モードまたは洗浄2モードである場合には、後述するように、弁機構80は、脚部88の環状部材84が流出口182を開口した状態である。
【0049】
図9は、浄水器100のモードが浄水2モードであるとき(つまり第1の経路を水が流れるとき)の弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。浄水器100のモードが浄水2モードであるときには、図9(A)に示すように、弁機構60は、脚部681の環状部材641が流出口162を開口した状態である。この状態において、突出部621cは、カムガイド611の内面天井に接触している。また、図9(B)に示すように、弁機構60は、脚部682の環状部材642が流出口163を開口した状態である。この状態において、突出部622aは、カムガイド612の内面天井に接触している。これらのように、浄水器100のモードが浄水2モードである場合は、弁機構60が流路133(図1参照)と流路134との間を開放し且つ流路133と流路135との間を開放している。
【0050】
図9(C)に示すように、弁機構70は、脚部78の環状部材74が流出口172を閉口した状態である。図9(D)に示すように、弁機構80は、脚部88の環状部材84が流出口182を閉口した状態である。一方、図9(E)に示すように、弁機構90は、脚部98の環状部材94が流出口192を開口した状態である。この状態において、突出部92aは、カムガイド91の内面天井に接触している。このように、浄水2モードにおいて、弁機構70が流路137の水の流れを閉塞し、弁機構80が流路142の水の流れを閉塞し、且つ、弁機構90が流路132の水の流れを開放する。
【0051】
図10は、浄水器100がフィルタ槽4の濾材43を洗浄するとき(つまり浄水器100のモードが洗浄1モードであって、第2の経路を水が流れるとき)の弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。図10(A)に示すように、浄水器100が濾材43(図3参照)を洗浄するときには、弁機構60は、脚部681の環状部材641が流出口162を開口した状態である。
【0052】
浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合に、回転軸10がカムガイド611の内部を略90度回転する。これにより、図10(A)に示すようにカムガイド611の内面天井に接触する位置に、突出部621bが配置される。切換レバー6が反時計回りに略90度回転する間に、突出部621bは、突出部621cに代わってカムガイド611の内面天井に接触しながらカムガイド611を上方に移動させる。このように、カム67(図5参照)に対する従動子としてのカムガイド611が上方に移動することにより、カムガイド611に固定された脚部681と、脚部681の環状部材641とが上方に移動する。これにより、流出口162が開口され、流路134の水の流れが開放される。
【0053】
また、浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合に、図9(B)に示すようにカムガイド612の内面天井に接触していた突出部622aは、図10(B)に示すようにカムガイド612の内面天井との接触を解消する。そのため、カムガイド612が上方から下方に向かって移動する。このように、従動子としてのカムガイド612が下方に移動することにより、カムガイド612に固定された脚部682と、脚部682の環状部材642とが下方に移動する。これにより、流出口163が閉口され、流路135の水の流れが閉塞される。
【0054】
同様に、浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合に、図9(C)に示す回転軸10および突出部72が略90度回転し、図10(C)に示すように突出部72がカムガイド71の内面天井に接触する位置に配置される。また、この場合に、カムガイド71と脚部78と環状部材74とが上方に移動する。これにより、流出口172が開口され、流路137の水の流れが開放される。浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合に、図9(D)に示す回転軸10および突出部82が略90度回転する。図9(D)と図10(D)とに示すように、浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合でも、流出口182は閉口されたままである。
【0055】
また同様に、浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合に、図9(E)に示すようにカムガイド91の内面天井に接触していた突出部92aは、図10(E)に示すようにカムガイド91の内面天井との接触を解消する。この間に、カムガイド91と脚部98と環状部材94とが下方に移動する。これにより、流出口192が閉口され、流路132の水の流れが閉塞される。
【0056】
図11は、第1の経路を水が流れるときであって、浄水器100のモードが浄水1モードであるときの弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。また、図12は、浄水器100がフィルタ槽5の濾材53を洗浄するとき(第3の経路を水が流れるときであって、浄水器100のモードが洗浄2モードであるとき)の弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。図10に示される状態から図11に示される状態に移る場合の弁機構60,70,80,90の作動と、図11に示される状態から図12に示される状態に移る場合の弁機構60,70,80,90の作動と、図12に示される状態から図9に示される状態に移る場合の弁機構60,70,80,90の作動とは、回転軸10の回転に連動するといった図9〜図10の説明に述べたものと同様である。そのため、図10に示される状態から図11に示される状態に移る場合の弁機構60,70,80の作動と、図11に示される状態から図12に示される状態に移る場合の弁機構60,70,80の作動と、図12に示される状態から図9に示される状態に移る場合の弁機構60,70,80の作動との説明は省略し、弁機構90の作動のみについて説明する。なお、図9〜12を参照するように、突出部621a,621b,621c,622a,622b,622c,72,82,92a,92bの位置は、モードごとに異なっている。
【0057】
図11(E)に示すように、第1の経路を水が流れるときであって、浄水器100のモードが浄水1モードであるときには、弁機構90は、脚部98の環状部材94が流出口192を開口した状態である。洗浄1モードから浄水1モードに切り換えられる場合に、図10(E)に示す回転軸10および突出部92a,92bがカムガイド91の内部を略90度回転し、図11(E)に示すように突出部92bがカムガイド91の内面天井に接触する位置に配置される。また、洗浄1モードから浄水1モードに浄水器100のモードが切り換えられる場合に、カムガイド91と脚部98と環状部材94とが上方に移動する。これにより、流出口192が開口され、流路132の水の流れが開放される。
【0058】
図11(A)に示すように、浄水器100のモードが浄水1モードである場合は、環状部材641が流出口162を開口している。また、図11(B)〜(E)に示すように、浄水器100のモードが浄水1モードである場合は、環状部材642が流出口163を開口し、環状部材74が流出口172を閉口し、環状部材84が流出口182を閉口し、且つ、環状部材94が流出口192を開口している。このように、浄水器100のモードが浄水1モードである場合は、弁機構60は、流路133(図5参照)と流路134との間を開放し且つ流路133と流路135との間を開放している。また、この場合は、弁機構70が流路137を閉塞し、弁機構80が流路142を閉塞し、且つ、弁機構90が流路132を開放する。
【0059】
図12(E)に示すように、第3の経路を水が流れるときであって、浄水器100のモードが洗浄2モードであるときには、弁機構90は、脚部98の環状部材94が流出口192を閉口した状態である。浄水1モードから洗浄2モードに切り換えられる場合に、図11(E)に示すようにカムガイド91の内面天井に接触していた突出部92bは、図12(E)に示すようにカムガイド91の内面天井との接触を解消する。そのため、カムガイド91が上方から下方に向かって移動する。このように、従動子としてのカムガイド91が下方に移動することにより、カムガイド91に固定された脚部98と、脚部98の環状部材94とが下方に移動する。これにより、流出口192が閉口され、流路132の水の流れが閉塞される。
【0060】
図12(A)に示すように、浄水器100のモードが洗浄2モードである場合は、環状部材641が流出口162を閉口している。また、図12(B)〜(E)に示すように、浄水器100のモードが洗浄2モードである場合は、環状部材642が流出口163を開口し、環状部材74が流出口172を閉口し、環状部材84が流出口182を開口し、且つ、環状部材94が流出口192を閉口している。このように、浄水器100のモードが洗浄2モードである場合は、弁機構60は、流路133(図5参照)と流路134との間を閉塞し且つ流路133と流路135との間を開放している。また、浄水器100のモードが洗浄2モードである場合は、弁機構70が流路137を閉塞し、弁機構80が流路142を開放し、且つ、弁機構90が流路132を閉塞する。
【0061】
以上のように、浄水器100は、フィルタ槽4と、フィルタ槽5と、流路130と、弁機構60,70,80,90と、切換レバー6とを備えている。フィルタ槽4とフィルタ槽5とは、水を濾過する。流路130は、第1の経路と、第2の経路と、第3の経路とを少なくとも有している。第1の経路は、フィルタ槽4およびフィルタ槽5にて水が濾過される経路である。第2の経路は、フィルタ槽5にて水が濾過され且つフィルタ槽4が洗浄される経路である。第3の経路は、フィルタ槽4にて水が濾過され且つフィルタ槽5が洗浄される経路である。弁機構60,70,80,90は、流路130のうちの第1の経路と第2の経路と第3の経路とを切り換えるように開閉される。切換レバー6は、浄水器100の使用者によって操作される。また、切換レバー6は、流路130のうちの第1の経路と第2の経路と第3の経路との切り換えが第1の経路、第2の経路、第1の経路、第3の経路、および、第1の経路の順に循環するように弁機構60,70,80,90を作動させる。弁機構60,70,80,90は、切換レバー6の作動に連動する。
【0062】
浄水器100によれば、第1の経路は、浄水を生成するときの経路である。第2の経路は濾材43を洗浄するときの経路であって、第3の経路は濾材53を洗浄するときの経路である。弁機構60,70,80,90が流路130の水の流れを開閉することにより、第1の経路と第2の経路と第3の経路とが切り換えられる。また、弁機構60,70,80,90は、切換レバー6の作動に連動する。切換レバー6は、使用者によって操作される。つまり、弁機構60,70,80,90の開閉が使用者によって操作される。このように、浄水器100では、多数の電磁弁が用いられることがない。さらに、電磁弁を制御するための制御装置が不要である。そのため、浄水器100に係るコストを抑えることができる。また、浄水器100の小型化が可能である。
【0063】
したがって、本実施形態によれば、浄水を生成するときの経路と濾材を洗浄するときの経路とを切り換える複数の弁の開閉を同時に操作することができるように構成され、比較的安価であり且つ小型化が可能な浄水器100を提供することができる。また、浄水器100が電気を使用しないものである場合には、電源仕様に左右されない浄水器を実現することができる。
【0064】
浄水器100において、第1の経路は、フィルタ槽4およびフィルタ槽5にて水が濾過される経路である。この構成によれば、フィルタ槽4およびフィルタ槽5の両方を水の濾過に用いることにより、浄水を生成するときに流路130の流量を増大させることができる。つまり、フィルタ槽4の容積とフィルタ槽5の容積とがそれぞれ比較的小さい場合でも、十分な量の水を濾過することができる。
【0065】
また、この構成によれば、一方のフィルタ槽に液体が流れている間に、他方のフィルタ槽に液体が流れずに液体が溜まった状態が放置されることが無い。いずれかのフィルタ槽に液体が溜まった状態が比較的長い時間放置される場合には、当該フィルタ槽に菌が繁殖する等の問題が生じるおそれがある。しかしながら、この構成によれば、浄水が生成される場合には、フィルタ槽4とフィルタ槽5との両方に水が流れるため、フィルタ槽4とフィルタ槽5とのうちのいずれか一方に水が溜まった状態が放置されることがない。そのため、菌の繁殖等を抑制することができる。
【0066】
浄水器100において、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とは一箇所に集められている。
【0067】
この構成によれば、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とが一箇所にまとめられるように配置されていることにより、弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90とが占める体積を小さくさせることが可能である。また、切換レバー6および回転軸10と弁機構60,70,80,90との連結が簡略化される。そのため、浄水器100の小型化がさらに可能である。
【0068】
浄水器100では、少なくとも切換レバー6と回転軸10とによって切換部が構成されている。切換レバー6は、浄水器100の使用者によって操作されるものである。回転軸10は、切換レバー6とともに回転するものである。弁機構60は、流路133から弁機構60に水を流入させる流入口161と、弁機構60から流路134に水を流出させる流出口162と、弁機構60から流路135に水を流出させる流出口163とを有している。弁機構70は、流路136から弁機構70に水を流入させる流入口171と、弁機構70から流路137に水を流出させる流出口172とを有している。弁機構80は、流路141から弁機構80に水を流入させる流入口181と、弁機構80から流路142に水を流出させる流出口182とを有している。弁機構90は、流路139から弁機構90に水を流入させる流入口191と、弁機構90から流路132に水を流出させる流出口192とを有している。
【0069】
例えば弁機構70は、回転軸10に固定されたカム77と、回転軸10の一部とカム77の一部とを囲むカムガイド71と、カムガイド71に固定され且つ流出口172を開閉する脚部78と、脚部78に取り付けられた環状部材74とを有している。さらに、例えば弁機構70では、切換レバー6の操作によって回転軸10およびカム77の回転に連動してカムガイド71および脚部78が移動することにより、脚部78の環状部材74が流出口172を開閉する。
【0070】
浄水器100によれば、回転軸10とカム67,77,87,97とが互いに固定されている。脚部681,682,78,88,98は、それぞれカムガイド611,612,71,81,91に固定されている。使用者によって切換レバー6が操作されることにより、回転軸10およびカム67,77,87,97は、切換レバー6とともに回転する。さらに、回転軸10およびカム67,77,87,97の回転に連動してカムガイド611,612,71,81,91および脚部681,682,78,88,98が下方から上方に向かって移動することにより、環状部材641,642,74,84,94がそれぞれ流出口162,163,172,182,192を開口する。このように、浄水器100では、多数の電磁弁が用いられることなく、使用者による切換レバー6の操作によって、カム67,77,87,97が作動する。カム67,77,87,97の作動により、弁機構60,70,80,90が作動する。そのため、浄水器100に係るコストを抑えることができ、且つ、浄水器100の小型化が可能である。
【0071】
なお、浄水器100は、三方向弁としての弁機構60の代わりに、流路134に配置される二方向弁と、流路135に配置される二方向弁とを備えていてもよい。
【0072】
浄水器100において、切換レバー6および回転軸10が回転する角度は、略90度であることに限定されず、切換レバー6および回転軸10が等間隔に回転されることによって4つのモードが切り換えられることに限定されない。切換レバー6および回転軸10が回転する角度は、カムガイド611,612,71,81,91の形状と、カム67,77,87,97の形状とに応じて適宜決定されていればよい。また、図5に示すように、回転軸10の横断面積は一定であることに限定されない。
【0073】
なお、浄水器100において、弁機構60,70,80,90は、それぞれ流出口162,163,172,182,192を閉口するものであったが、弁機構70と弁機構80と弁機構90とは、それぞれ流入口171と流入口181と流入口191とを閉口するものであってもよい。例えば、弁機構70において、バネ73が付勢する方向と、カムガイド71に対する脚部78の位置とが調整されることにより、脚部78に取り付けられた環状部材74が流入口171を閉口することが可能である。
【0074】
さらに、浄水器100において、切換レバー6の形状は特に限定されない。切換レバー6は、少なくとも、浄水器100において洗浄1モード、浄水1モード、洗浄2モード、浄水2モード、および、洗浄1モードの順にそれぞれのモードが循環するように回転軸10を所定の回転角度にて回転させることができるものであればよい。また、切換レバー6が回転する方向は、反時計回りに限定されず、時計回りに回転することであってもよい。各カム67,77,87,97に形成される突出部の位置は、切換レバー6が時計回りに回転することによって洗浄1モードと浄水1モードと洗浄2モードと浄水2モードとが切り換えられるように、適宜設定されていればよい。
【0075】
浄水器100において、弁機構60,70,80,90は、切換レバー6の回転が回転軸10に伝達されることによって作動するものに限定されない。弁機構60と弁機構70と弁機構80と弁機構90は、浄水器100の使用者によって操作される切換レバー6の作動に連動するものであれば、他の形態のものであってもよい。また、切換レバー6および回転軸10は、図示しない制御部の制御に基づいて、回転方向が制限されるものであってもよい。
【0076】
このように切換レバー6および回転軸10の回転方向が制限されていることにより、使用者が同じ濾材ばかりを洗浄してしまうような事態を防ぐことができる。また、洗浄1モードと洗浄2モードとの違いを使用者に意識させないように浄水器100が構成されていることにより、使用者の負担を軽減させることができる。例えば流路130を構成する管状部材が透明状でない限り、使用者は、流路130の水の流れを視認することが無い。また、上述したように、流路131の一部と流路132の一部とを除く流路130の大部分がケース110に収容されている。そのため、使用者は、浄水器100をケース110の外方から見る場合には、洗浄1モードまたは洗浄2モードにおいて、同じように流路131を介して浄水器100に水が流入し、同じように浄水器100から水が排出されることしか視認することができない。
【0077】
一方、浄水器100のモードが浄水1モードまたは浄水2モードである場合には、回転軸10の所定の原点位置に対する回転角度がそれぞれ異なっているとしても、浄水器100の流路130においてそれぞれ同じ経路を水が流れる。このように、浄水器100は、浄水1モードと浄水2モードとの違いを使用者に意識させないように構成されている。
【0078】
このように、浄水器100は、浄水1モードと浄水2モードとの違い、および、洗浄1モードと洗浄2モードとの違いを使用者に意識させないように構成されている。そのため、例えば、浄水1モードと浄水2モードとを単に浄水モードとして、且つ、洗浄1モードと洗浄2モードとを単に洗浄モードとして使用者に認識させることができる。洗浄モードまたは浄水モードを使用者が認識する場合であっても、回転軸10の回転方向が制限されていることにより、洗浄1モードと洗浄2モードとが浄水モードの間に必ず交互に切り換えられる。そのため、濾材43と濾材53とのうち、同じ濾材ばかりを使用者が洗浄するような事態は生じない。例えば、週に一度のペースで浄水モードから洗浄モードに浄水器100のモードを使用者が切り換える場合には、洗浄1モードと洗浄2モードとによって、濾材43と濾材53とをそれぞれ2週間に一度ずつ洗浄することができる。
【0079】
(第2実施形態)
第1実施形態に係る浄水器100において、第1の経路は、フィルタ槽4およびフィルタ槽5にて水が濾過される経路であった。しかしながら、第1の経路は、フィルタ槽4またはフィルタ槽5にて水が濾過される経路であってもよい。
【0080】
第2実施形態に係る浄水器において、第1の経路は、フィルタ槽4にて水が濾過される第4の経路と、フィルタ槽5にて水が濾過される第5の経路とを有している。切換レバー6は、流路130のうちの第2の経路と第3の経路と第4の経路と第5の経路との切り換えが、第4の経路、第2の経路、第5の経路、第3の経路、および、第4の経路の順に循環するように弁機構60,70,80,90を作動させる。以下では、第2実施形態に係る浄水器において、第2の経路と第3の経路と第4の経路と第5の経路とが切り換えられるときの弁機構60,70,80,90の作動と、弁機構60,70,80,90の構成とについて説明する。なお、以下では、第2実施形態に係る浄水器を単に浄水器と呼ぶ。
【0081】
図13は、浄水器のモードが浄水2モードである場合(つまり、フィルタ槽4にて水が濾過される場合であって、第4の経路を水が流れる場合)の弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。一方、図14は、浄水器のモードが洗浄1モードである場合(つまり浄水器がフィルタ槽4の濾材43を洗浄する場合であって、第2の経路を水が流れる場合)の弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。図15は、浄水器のモードが浄水1モードである場合(つまり、フィルタ槽5にて水が濾過される場合であって、第5の経路を水が流れる場合)の弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。図16は、浄水器のモードが洗浄2モードである場合(つまり浄水器がフィルタ槽5の濾材53を洗浄する場合であって、第3の経路を水が流れる場合)の弁機構60,70,80,90の作動の状態を概略的に示す図である。
【0082】
浄水器において、弁機構70,80,90の構成は、浄水器100のものと同一であるため、以下では、弁機構70,80,90の構成と作動とについての説明を省略し、弁機構60の構成と作動とについて説明する。
【0083】
図13〜図16と、図9〜図12とを参照するように、浄水器の弁機構60は、突出部621cと突出部622cとを有していない。図13(A)に示すように、第4の経路を水が流れる場合であって、浄水器のモードが浄水2モードである場合には、弁機構60は、脚部681の環状部材641が流出口162を閉じた状態である。この状態において、突出部621aまたは突出部621bは、カムガイド611を上方に持ち上げていない。一方、図13(B)に示すように、第4の経路を水が流れる場合であって、浄水器のモードが浄水2モードである場合には、弁機構60は、脚部682の環状部材642が流出口163を開口した状態である。この状態において、カムガイド612は、突出部622aによって上方に持ち上げられている。
【0084】
浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合に、図13(A)に示す回転軸10および突出部621a,621bが略90度回転し、図14(A)に示すように突出部621bがカムガイド611の内面天井に接触する位置に配置される。この場合に、カムガイド611と脚部681と環状部材641とが上方に移動する。また、浄水2モードから洗浄1モードに切り換えられる場合に、図13(B)に示す回転軸10および突出部622a,622bが略90度回転し、カムガイド612の内面天井に接触していた突出部622aは、図14(B)に示すように接触を解消する。この場合に、カムガイド612と脚部682と環状部材642とが下方に移動する。
【0085】
続いて、洗浄1モードから浄水1モードに切り換えられる場合に、図14(A)に示す回転軸10および突出部621a,621bが略90度回転し、図15(A)に示すように突出部621aがカムガイド611の内面天井に接触する位置に配置される。この場合には、カムガイド611と脚部681と環状部材641とが上方に持ち上げられた状態が維持される。また、洗浄1モードから浄水1モードに切り換えられる場合に、図14(B)に示すように回転軸10および突出部622a,622bが略90度回転する。この場合には、図14(B)と図15(B)とに示すように、環状部材642が流出口163を閉口した状態が維持される。
【0086】
さらに、浄水1モードから洗浄2モードに切り換えられる場合に、図15(A)に示す回転軸10および突出部621a,621bが略90度回転し、カムガイド611の内面天井に接触していた突出部621aは、図16(A)に示すように接触を解消する。また、浄水1モードから洗浄2モードに切り換えられる場合に、図15(B)に示す回転軸10および突出部622a,622bが略90度回転し、図16(B)に示すように突出部622bがカムガイド612の内面天井に接触する位置に配置される。この場合に、カムガイド612と脚部682と環状部材642とが上方に移動する。
【0087】
以上のように、浄水器の構成によれば、例えば、フィルタ槽4にて水を濾過することによって浄水を生成している状態(つまり浄水2モード)から、フィルタ槽5を用いてフィルタ槽4を洗浄する状態(つまり洗浄1モード)に切り換えられる。このように、浄水器において、フィルタ槽4の内部の汚れが進行してフィルタ槽4の内部を洗浄する必要が生じたときには、次のモードに切り換えられることによってフィルタ槽4が洗浄される。フィルタ槽4の洗浄後には、フィルタ槽5にて水を濾過することによって浄水を生成する状態(つまり浄水1モード)に切り換えられる。続いて、浄水器において、フィルタ槽5の内部の汚れが進行してフィルタ槽5の内部を洗浄する必要が生じたときには、フィルタ槽4を用いてフィルタ槽5を洗浄する状態(つまり洗浄2モード)に切り換えられる。このとき、つまりフィルタ槽5を洗浄するときには、一旦洗浄されたフィルタ槽4を用いることができる。さらに、フィルタ槽5の洗浄後には、洗浄された後の比較的清潔なフィルタ槽4によって水を濾過する状態(つまり浄水2モード)に切り換えられる。このように、この構成によれば、洗浄された後の比較的清潔な一方のフィルタ槽にて濾過された水を用いて、汚れが進行した他方のフィルタ槽を洗浄することができる。
【0088】
第2実施形態に係る浄水器のその他の構成は、第1実施形態に係る浄水器100と同様であるため、その他の構成についての説明は省略する。
【0089】
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものである。
【符号の説明】
【0090】
4:フィルタ槽、5:フィルタ槽、6:切換レバー、10:回転軸、60:弁機構、70:弁機構、80:弁機構、90:弁機構、100:浄水器、130:流路、161:流入口、162,163:流出口、611,612:カムガイド、641,642:環状部材、67:カム、681,682:脚部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を濾過する一のフィルタ槽と他のフィルタ槽と、
前記一のフィルタ槽と前記他のフィルタ槽とのうちの少なくともいずれか一方にて液体が濾過される第1の経路と、前記他のフィルタ槽にて液体が濾過され且つ前記一のフィルタ槽が洗浄される第2の経路と、前記一のフィルタ槽にて液体が濾過され且つ前記他のフィルタ槽が洗浄される第3の経路とを少なくとも有する流路と、
前記第1の経路と前記第2の経路と前記第3の経路とを切り換えるように開閉される複数の弁機構と、
当該浄水器の使用者によって操作され、前記第1の経路と前記第2の経路と前記第3の経路との切り換えが前記第1の経路、前記第2の経路、前記第1の経路、前記第3の経路、および、前記第1の経路の順に循環するように前記複数の弁機構を作動させる切換部とを備え、
前記各弁機構は前記切換部の作動に連動する、浄水器。
【請求項2】
前記第1の経路は、前記一のフィルタ槽および前記他のフィルタ槽にて液体が濾過される経路である、請求項1に記載の浄水器。
【請求項3】
前記第1の経路は、前記一のフィルタ槽または前記他のフィルタ槽にて液体が濾過される経路であり、前記一のフィルタ槽にて液体が濾過される第4の経路と、前記他のフィルタ槽にて液体が濾過される第5の経路とを有し、
前記切換部は、前記流路のうちの前記第2の経路と前記第3の経路と前記第4の経路と前記第5の経路との切り換えが前記第4の経路、前記第2の経路、前記第5の経路、前記第3の経路、および、前記第4の経路の順に循環するように前記複数の弁機構を作動させる、請求項1に記載の浄水器。
【請求項4】
前記複数の弁機構は一箇所に集められている、
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の浄水器。
【請求項5】
前記切換部は、当該浄水器の使用者によって操作される操作部と、前記操作部とともに回転する回転軸と、を有し、
前記各弁機構は、前記流路から前記各弁機構に液体を流入させる流入口と、前記各弁機構から前記流路に液体を流出させる流出口と、前記回転軸に固定されたカムと、前記回転軸の一部と前記カムの一部とを囲むカムガイドと、前記カムガイドに固定され且つ前記流入口もしくは前記流出口を開閉する閉塞部とを有し、
前記操作部の操作によって前記回転軸および前記カムの回転に連動して前記カムガイドおよび前記閉塞部が移動することにより、前記閉塞部が前記流入口もしくは前記流出口を開閉する、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の浄水器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−22506(P2013−22506A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159031(P2011−159031)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】