浮屋根改造方法
【課題】 既設の浮屋根式タンクの浮屋根が腐食や破損等した場合に、既設の浮屋根を安全作業で能率良く解体撤去して、新規のシングルデッキ構造浮屋根または耐震性に優れたダブルデッキ構造浮屋根を構築する浮屋根の改造方法を提供する。
【解決手段】 既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行う。
【解決手段】 既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
この発明は、既設の浮屋根式タンクの浮屋根を解体撤去し、新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根を構築する浮屋根改造方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
既設のシングルデッキ構造の浮屋根式タンクの事例を、図８に示して説明する。
図８に示すように、原油その他の揮発性・可燃性液体を貯蔵する大型の浮屋根式タンク本体１は、円形平板の底板２と円筒体形状の側板３と、この側板３内部の貯蔵液４の液面上に浮べた浮蓋状で一枚板、つまりシングルデッキ構造浮屋根５とから形成されている。
この浮屋根５は、貯蔵液体４の蒸発を抑制するとともに、貯蔵液体４への雨水や異物の混入を防止するように形成され、浮屋根５本体は一枚の薄板鋼板のデッキ板６と、このデッキ板６外周の環状箱体の外周ポンツーン７とから形成され、この外周ポンツーン７と側板３内面との間隙を気密に保持するシール装置８と、その上部に雨よけ板９が設けられている。そして、浮屋根５の上に降る雨水をデッキ板６の中心部に集め、タンク外部へ排水するルーフドレン１０が設けられている。
【０００３】
既設のシングルデッキ構造浮屋根を解体撤去し、続いで新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築する事例の従来の改造方法を図９〜図１０に示す。
図９に示すように、シングルデッキ構造浮屋根５を底板２上方に降下させてデッキサポート１１及び架台１２で支持し、この架台１２の上でデッキ板６を切断し、クレーン１５を用いて吊上げて貯槽外部へ搬出する。
続いて図１０に示すように、底板２上に組立用架台１３を設置し、クレーン１５を用いて部材を吊り込んで、組立用架台１３上に新規のダブルデッキ構造浮屋根１４を構築している。
【０００４】
シングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板を改造する方法として、シングルデッキ構造浮屋根のデッキ板の上部に、上デッキ板を設けて二重板のダブルデッキ構造に改造する方法の発明には、特公平１−２６９４６号（特許文献１参照）「浮屋根式タンクの浮屋根の改造方法」の発明がある。
【０００５】
また、シングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板の上部に、雨水の排水構造に配慮した上デッキ板を設けてダブルデッキ構造に改造する発明には、特開２００５−１７０４７１号（特許文献２参照）「改造浮屋根構造」の発明がある。
【０００６】
【特許文献１】特公平１−２６９４６号
【特許文献２】特開２００５−１７０４７１号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
上記図８に示すシングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板６は、風雨など天候の影響、強風や地震時の液面変動などにより曲げなどの荷重を受けるため、損傷や破損などすることがあった。そこで、新しいシングルデッキ構造浮屋根に建替えるか、または耐震性を高めた二重デッキ板、いわゆるダブルデッキ構造浮屋根に更新改造することが望まれ、既設のシングルデッキ構造浮屋根を撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根を構築することが実施されていた。
また、図示はしないが、固定屋根付き浮屋根式タンクの場合には、既設の内部浮屋根を解体撤去して新規の内部浮屋根を構築することも実施されていた。
【０００８】
上記図９〜図１０に例示するように、既設のシングルデッキ構造浮屋根を解体撤去した後に、次いで新規にダブルデッキ構造浮屋根を構築する従来の改造方法は、既設の屋根デッキ板６を切断する際に底板２の表面の塗装やライニングを損傷することがあり、新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を構築する際に、架台１３によって底板２の表面を損傷しないように保護と養生が必要で多大の配慮と手間を要した。
【０００９】
特許文献１の「浮屋根式タンクの浮屋根の改造方法」の発明は、タンク内に水を注入して既設のシングルデッキ屋根を浮上させた状態で、上部デッキを組立てることによりダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であるが、既設のシングルデッキ屋根を解体撤去して新規のダブルデッキ構造浮屋根を構築する施工法には適用することはできなかった。
【００１０】
また、上記特許文献２の「改造浮屋根構造」の発明は、シングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板の上部に、雨水の排水構造に配慮した上デッキ板を設けたものであるが、既設のシングルデッキ屋根を解体撤去して新規のダブルデッキ構造浮屋根を能率よく構築するものではなかった。
【００１１】
この発明の目的は、上述の従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、既設の浮屋根式タンクの浮屋根が腐食や破損等した場合に、既設の浮屋根を安全作業で能率良く解体撤去して、新規のシングルデッキ構造浮屋根または耐震性に優れたダブルデッキ構造浮屋根を構築する浮屋根の改造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
請求項１の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行うものである。
【００１３】
また、請求項２の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、既設の浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させる工程と、該既設の浮屋根上の所定高さ位置で新規浮屋根を構築する工程と、該新規浮屋根下部を作業空間として、底板上の既設デッキ板下部の空間内に挿入した台車を受け台にして既設のデッキ板を切断しかつ移送する工程と、予め新規浮屋根又は側板の一部に設けた開口部から上記切断片を搬出する工程と、上記切断移送と搬出を繰返して既設浮屋根全体の解体撤去を行う工程と、上記開口部の閉塞及び浮屋根位置の設定を行う工程とからなるものである。
【発明の効果】
【００１４】
請求項１の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行うので、底板表面の塗装やライニングなどを損傷することなく安全作業で能率良く施工することができる。
このように、既設のデッキ板の上方で新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキを構築するので、既設のデッキ板は既設底板の損傷を防止する保護材とすることができ、また既設のデッキ板の切断撤去は台車を受け台にするため底板の保護カバーとなり、かつ順次切断片の移送に使用して行うため、作業能率良く新規の浮屋根に改造することができる。
【００１５】
また、請求項２の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、既設の浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させる工程と、該既設の浮屋根上の所定高さ位置で新規浮屋根を構築する工程と、該新規浮屋根下部を作業空間として、底板上の既設デッキ板下部の空間内に挿入した台車を受け台にして既設のデッキ板を切断しかつ移送する工程と、予め新規浮屋根又は側板の一部に設けた開口部から上記切断片を搬出する工程と、上記切断移送と搬出を繰返して既設浮屋根全体の解体撤去を行う工程と、上記開口部の閉塞及び浮屋根位置の設定を行う工程とからなるので、既設のデッキ板を底板の保護カバーに使用するため底板表面を損傷することなく、さらに台車をデッキ板切断の受け台及び移送に使用するため作業能率良く経済的に改造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
この発明に係る浮屋根改造方法の実施の形態について、図１乃至図７を参照して説明する。
図１は、既設のシングルデッキ構造浮屋根の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築した後に既設シングルデッキの切断片を切断して移送する実施形態例を示し、図２は、続いて新規ダブルデッキに設けた開口部から既設シングルデッキの切断片を搬出する状況を示す。
図３〜図７は、シングルデッキ構造浮屋根をダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法の実施形態例で、作業工程を示す。この図示例は新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築する状況を示しているが、新規にシングルデッキ構造浮屋根を構築する場合も同様に施工する。
【００１７】
なお、貯槽側板の一部に開口部を設けて上記改造工事を実施する場合には、この側板の開口部から台車によって切断片の搬入出を行うため、クレーンを用いた吊上げによる切断片の搬入出は必要がなくなる。よって、安全な低所作業工法となる。
また、図示はしないが、固定屋根付き浮屋根式タンクの既設の内部浮屋根を解体撤去して新規の内部浮屋根を構築する場合も同様に施工する。
【００１８】
この発明に係る浮屋根改造方法は、図１に示すように、底板２上に数１０センチメートルから１メートル程度の所定間隔を確保し、後述する台車１３の挿入と走行に支障となる突起物や介在物がないようにして既設のシングルデッキ構造浮屋根５を降下し保持する。
この既設の浮屋根５のデッキ板６を底板２の保護カバーに使用して、その上で新規ダブルデッキ構造浮屋根１４の構築を行う。
支持ポール及び架台（図示せず）を使用して、作業がし易い所定の作業空間１８を確保する高い位置に設定し、新規のダブルデッキ構造浮屋根１４を構築する。このダブルデッキ構造浮屋根１４の下部は、デッキ板６の切断、解体、移送の作業空間１８に使用する。
図１に示すように、デッキ板６の下に台車１９を走行可能状態に挿入し、この台車１９は、二点鎖線で示す切断片６Ａの切断位置Ａの切断時の耐熱、防炎の養生のための受け台に使用する。次いで、この台車１９は、水平方向の矢印に示すようにデッキ板６の切断片６Ａの移送に使用する。
【００１９】
図２は、図１に続いて、切断したデッキ板の切断片６Ａを吊上げて撤去する状況を示す。
新規ダブルデッキ構造浮屋根１４には開口部２０を設けておく。
ダブルデッキ構造浮屋根１４の下部を作業空間１８として、底板２上で台車１９を順次移動し、移送したデッキ板の切断片６Ａを、上記開口部２０からクレーン１５を使用して矢印に示すように吊り上げて、タンク外部へ搬出撤去する。
【００２０】
図３から図７は、シングルデッキ構造浮屋根５をダブルデッキ構造浮屋根１４に改造する浮屋根改造方法の作業工程を順次示す実施形態例で、図３は、既設のシングルデッキ構造浮屋根５を底板２上の所定高さ位置に降下させた状況を示す。
図３に示すように、既設のシングルデッキ構造浮屋根５を降下させ、デッキサポート１１及び架台１２によって底板２上に所定間隔をおいて支持する。この間隔は、デッキ板６の切断受け台及び移送用の台車を挿入して切断作業を行う間隔とし、かつ挿入した台車の挿入と走行に支障とならないようにルーフドレンなどの障害物は撤去しておく。
【００２１】
図４は、図３に続いて、既設のシングルデッキ構造浮屋根５の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を構築する状況を示す。
クレーン１５を用いて構築用資材を搬入し、既設のシングルデッキ構造浮屋根５を貫通して底板２上面から、新規のダブルデッキ構造浮屋根１４を貫通して支える新規の支柱ポール１６を立設し、さらに既設浮屋根のデッキ板６の上に組立用架台１７を設置して作業空間１８を確保し、この組立用架台１７の上に新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を組立てる。
【００２２】
図５は、構築した新規ダブルデッキ構造浮屋根１４に開口部２０を設けておいて、既設の浮屋根デッキ板６の下部に台車１９を挿入した状況を示す。
新規ダブルデッキ構造浮屋根１４の下部と既設のシングルデッキ浮屋根５の間に確保された作業空間１8内で、台車１９を受け台として既設のデッキ板6を切断して移送する。
【００２３】
図６は、図５に続いて、台車１9と開口部２０とクレーン１５を使用して、既設のシングルデッキ構造浮屋根５のデッキ板６を順次切断し移送して搬出を行う状況を示す。
作業空間１8内で台車１９を受け台として順次切断したデッキ板６の切断片６Ａを、ダブルデッキ構造浮屋根１４に設けた開口部２０の位置まで台車１９を用いて移送し、クレーン１５を用いて吊上げてタンク外部へ搬出撤去する。
【００２４】
図７は、新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を所定高さ位置まで降ろして設定した状況を示す。
既設シングルデッキ構造浮屋根を解体撤去した後に、新規ダブルデッキ構造浮屋根１４の開口部を閉塞し、支柱ポール１６の長さを調節して新規ダブルデッキ構造浮屋根１４所定の高さ位置に設定する。
【００２５】
上記のように、底板の近くに降下させた既設浮屋根のデッキ板の上で新規の浮屋根を構築し、既設浮屋根のデッキ板下部に挿入した台車をデッキ板切断時の保護用の受け台とするので、既設のデッキ板で既設底板が保護カバーされるため、既設の底板のコーテイング、ライニング、塗装、亜鉛引き鉄板などの損傷を防止することができる。
また、既設デッキ板の下部に挿入した台車を、順次既設デッキ板の切断とこの切断した切断片の移送に使用するため作業性が向上し、また構築した新規浮屋根の下部を作業空間とし、あらかじめ新規浮屋根に設けておいた開口部から切断片を搬出して行うので、作業の安全性が向上する。
このように、安全作業で作業効率良く経済的に、既設の浮屋根をより耐震性などに優れた浮屋根に改造することができる。
【産業上の利用可能性】
【００２６】
この発明の浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去し新規のシングルデッキ構造浮屋根、または耐震性に優れた新規のダブルデッキ構造浮屋根を構築するのに適するもので、既設の底板を損傷することなく安全作業で作業効率良く経済的に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２７】
【図１】この発明に係る浮屋根改造方法の実施形態例で、既設のシングルデッキ構造浮屋根の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築した後に、既設のシングルデッキ構造浮屋根のデッキ板を切断して移送する状況を示す側断面説明図である。
【図２】図１に続いて、既設のシングルデッキ構造浮屋根のデッキ板を吊上げて撤去する状況を示す側断面説明図である。
【図３】この発明に係る浮屋根改造方法の工程を示す実施形態例で、既設のシングルデッキ構造浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させて支持した状況を示す側断面説明図である。
【図４】前図に続いて、既設のシングルデッキ構造浮屋根の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築する状況を示す縦断面説明図である。
【図５】前図に続き、新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築して開口部を設け、既設のシングルデッキ構造浮屋根の下部に台車を挿入した状況を示す縦断面説明図である。
【図６】前図に続き、台車と開口部とクレーンを使用してシングルデッキ構造浮屋根のデッキ板を順次切断して移送し、吊上げ搬出を行う状況を示す縦断面説明図である。
【図７】前図に続き、新規ダブルデッキ構造浮屋根の開口部を塞いだ後、所定高さ位置に設定して完成した状況を示す縦断面説明図である。
【図８】従来既設のシングルデッキ構造の浮屋根式タンクを示す側断面説明図である。
【図９】従来方法のシングルデッキ構造浮屋根を解体撤去する状況を示す側断面説明図である。
【図１０】従来方法のダブルデッキ構造浮屋根を構築する状況を示す側断面説明図である。
【符号の説明】
【００２８】
１浮屋根式タンク本体 ２底板 ３側板 ４貯蔵液
５シングルデッキ構造浮屋根 ６デッキ板 ７外周ポンツーン
８シール装置 ９雨よけ板 １０ルーフドレン
１１デッキサポート １２支持架台 １３組立用架台
１４ダブルデッキ構造浮屋根 １５クレーン １６支柱ポール
１７組立用架台 １８作業空間 １９台車 ２０開口部
６Ａ切断片
【技術分野】
【０００１】
この発明は、既設の浮屋根式タンクの浮屋根を解体撤去し、新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根を構築する浮屋根改造方法に関するものである。
【背景技術】
【０００２】
既設のシングルデッキ構造の浮屋根式タンクの事例を、図８に示して説明する。
図８に示すように、原油その他の揮発性・可燃性液体を貯蔵する大型の浮屋根式タンク本体１は、円形平板の底板２と円筒体形状の側板３と、この側板３内部の貯蔵液４の液面上に浮べた浮蓋状で一枚板、つまりシングルデッキ構造浮屋根５とから形成されている。
この浮屋根５は、貯蔵液体４の蒸発を抑制するとともに、貯蔵液体４への雨水や異物の混入を防止するように形成され、浮屋根５本体は一枚の薄板鋼板のデッキ板６と、このデッキ板６外周の環状箱体の外周ポンツーン７とから形成され、この外周ポンツーン７と側板３内面との間隙を気密に保持するシール装置８と、その上部に雨よけ板９が設けられている。そして、浮屋根５の上に降る雨水をデッキ板６の中心部に集め、タンク外部へ排水するルーフドレン１０が設けられている。
【０００３】
既設のシングルデッキ構造浮屋根を解体撤去し、続いで新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築する事例の従来の改造方法を図９〜図１０に示す。
図９に示すように、シングルデッキ構造浮屋根５を底板２上方に降下させてデッキサポート１１及び架台１２で支持し、この架台１２の上でデッキ板６を切断し、クレーン１５を用いて吊上げて貯槽外部へ搬出する。
続いて図１０に示すように、底板２上に組立用架台１３を設置し、クレーン１５を用いて部材を吊り込んで、組立用架台１３上に新規のダブルデッキ構造浮屋根１４を構築している。
【０００４】
シングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板を改造する方法として、シングルデッキ構造浮屋根のデッキ板の上部に、上デッキ板を設けて二重板のダブルデッキ構造に改造する方法の発明には、特公平１−２６９４６号（特許文献１参照）「浮屋根式タンクの浮屋根の改造方法」の発明がある。
【０００５】
また、シングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板の上部に、雨水の排水構造に配慮した上デッキ板を設けてダブルデッキ構造に改造する発明には、特開２００５−１７０４７１号（特許文献２参照）「改造浮屋根構造」の発明がある。
【０００６】
【特許文献１】特公平１−２６９４６号
【特許文献２】特開２００５−１７０４７１号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
上記図８に示すシングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板６は、風雨など天候の影響、強風や地震時の液面変動などにより曲げなどの荷重を受けるため、損傷や破損などすることがあった。そこで、新しいシングルデッキ構造浮屋根に建替えるか、または耐震性を高めた二重デッキ板、いわゆるダブルデッキ構造浮屋根に更新改造することが望まれ、既設のシングルデッキ構造浮屋根を撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根を構築することが実施されていた。
また、図示はしないが、固定屋根付き浮屋根式タンクの場合には、既設の内部浮屋根を解体撤去して新規の内部浮屋根を構築することも実施されていた。
【０００８】
上記図９〜図１０に例示するように、既設のシングルデッキ構造浮屋根を解体撤去した後に、次いで新規にダブルデッキ構造浮屋根を構築する従来の改造方法は、既設の屋根デッキ板６を切断する際に底板２の表面の塗装やライニングを損傷することがあり、新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を構築する際に、架台１３によって底板２の表面を損傷しないように保護と養生が必要で多大の配慮と手間を要した。
【０００９】
特許文献１の「浮屋根式タンクの浮屋根の改造方法」の発明は、タンク内に水を注入して既設のシングルデッキ屋根を浮上させた状態で、上部デッキを組立てることによりダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であるが、既設のシングルデッキ屋根を解体撤去して新規のダブルデッキ構造浮屋根を構築する施工法には適用することはできなかった。
【００１０】
また、上記特許文献２の「改造浮屋根構造」の発明は、シングルデッキ構造の浮屋根式タンクのデッキ板の上部に、雨水の排水構造に配慮した上デッキ板を設けたものであるが、既設のシングルデッキ屋根を解体撤去して新規のダブルデッキ構造浮屋根を能率よく構築するものではなかった。
【００１１】
この発明の目的は、上述の従来技術が有する問題点に鑑みてなされたもので、既設の浮屋根式タンクの浮屋根が腐食や破損等した場合に、既設の浮屋根を安全作業で能率良く解体撤去して、新規のシングルデッキ構造浮屋根または耐震性に優れたダブルデッキ構造浮屋根を構築する浮屋根の改造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
請求項１の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行うものである。
【００１３】
また、請求項２の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、既設の浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させる工程と、該既設の浮屋根上の所定高さ位置で新規浮屋根を構築する工程と、該新規浮屋根下部を作業空間として、底板上の既設デッキ板下部の空間内に挿入した台車を受け台にして既設のデッキ板を切断しかつ移送する工程と、予め新規浮屋根又は側板の一部に設けた開口部から上記切断片を搬出する工程と、上記切断移送と搬出を繰返して既設浮屋根全体の解体撤去を行う工程と、上記開口部の閉塞及び浮屋根位置の設定を行う工程とからなるものである。
【発明の効果】
【００１４】
請求項１の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行うので、底板表面の塗装やライニングなどを損傷することなく安全作業で能率良く施工することができる。
このように、既設のデッキ板の上方で新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキを構築するので、既設のデッキ板は既設底板の損傷を防止する保護材とすることができ、また既設のデッキ板の切断撤去は台車を受け台にするため底板の保護カバーとなり、かつ順次切断片の移送に使用して行うため、作業能率良く新規の浮屋根に改造することができる。
【００１５】
また、請求項２の発明に係る浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、既設の浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させる工程と、該既設の浮屋根上の所定高さ位置で新規浮屋根を構築する工程と、該新規浮屋根下部を作業空間として、底板上の既設デッキ板下部の空間内に挿入した台車を受け台にして既設のデッキ板を切断しかつ移送する工程と、予め新規浮屋根又は側板の一部に設けた開口部から上記切断片を搬出する工程と、上記切断移送と搬出を繰返して既設浮屋根全体の解体撤去を行う工程と、上記開口部の閉塞及び浮屋根位置の設定を行う工程とからなるので、既設のデッキ板を底板の保護カバーに使用するため底板表面を損傷することなく、さらに台車をデッキ板切断の受け台及び移送に使用するため作業能率良く経済的に改造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
この発明に係る浮屋根改造方法の実施の形態について、図１乃至図７を参照して説明する。
図１は、既設のシングルデッキ構造浮屋根の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築した後に既設シングルデッキの切断片を切断して移送する実施形態例を示し、図２は、続いて新規ダブルデッキに設けた開口部から既設シングルデッキの切断片を搬出する状況を示す。
図３〜図７は、シングルデッキ構造浮屋根をダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法の実施形態例で、作業工程を示す。この図示例は新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築する状況を示しているが、新規にシングルデッキ構造浮屋根を構築する場合も同様に施工する。
【００１７】
なお、貯槽側板の一部に開口部を設けて上記改造工事を実施する場合には、この側板の開口部から台車によって切断片の搬入出を行うため、クレーンを用いた吊上げによる切断片の搬入出は必要がなくなる。よって、安全な低所作業工法となる。
また、図示はしないが、固定屋根付き浮屋根式タンクの既設の内部浮屋根を解体撤去して新規の内部浮屋根を構築する場合も同様に施工する。
【００１８】
この発明に係る浮屋根改造方法は、図１に示すように、底板２上に数１０センチメートルから１メートル程度の所定間隔を確保し、後述する台車１３の挿入と走行に支障となる突起物や介在物がないようにして既設のシングルデッキ構造浮屋根５を降下し保持する。
この既設の浮屋根５のデッキ板６を底板２の保護カバーに使用して、その上で新規ダブルデッキ構造浮屋根１４の構築を行う。
支持ポール及び架台（図示せず）を使用して、作業がし易い所定の作業空間１８を確保する高い位置に設定し、新規のダブルデッキ構造浮屋根１４を構築する。このダブルデッキ構造浮屋根１４の下部は、デッキ板６の切断、解体、移送の作業空間１８に使用する。
図１に示すように、デッキ板６の下に台車１９を走行可能状態に挿入し、この台車１９は、二点鎖線で示す切断片６Ａの切断位置Ａの切断時の耐熱、防炎の養生のための受け台に使用する。次いで、この台車１９は、水平方向の矢印に示すようにデッキ板６の切断片６Ａの移送に使用する。
【００１９】
図２は、図１に続いて、切断したデッキ板の切断片６Ａを吊上げて撤去する状況を示す。
新規ダブルデッキ構造浮屋根１４には開口部２０を設けておく。
ダブルデッキ構造浮屋根１４の下部を作業空間１８として、底板２上で台車１９を順次移動し、移送したデッキ板の切断片６Ａを、上記開口部２０からクレーン１５を使用して矢印に示すように吊り上げて、タンク外部へ搬出撤去する。
【００２０】
図３から図７は、シングルデッキ構造浮屋根５をダブルデッキ構造浮屋根１４に改造する浮屋根改造方法の作業工程を順次示す実施形態例で、図３は、既設のシングルデッキ構造浮屋根５を底板２上の所定高さ位置に降下させた状況を示す。
図３に示すように、既設のシングルデッキ構造浮屋根５を降下させ、デッキサポート１１及び架台１２によって底板２上に所定間隔をおいて支持する。この間隔は、デッキ板６の切断受け台及び移送用の台車を挿入して切断作業を行う間隔とし、かつ挿入した台車の挿入と走行に支障とならないようにルーフドレンなどの障害物は撤去しておく。
【００２１】
図４は、図３に続いて、既設のシングルデッキ構造浮屋根５の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を構築する状況を示す。
クレーン１５を用いて構築用資材を搬入し、既設のシングルデッキ構造浮屋根５を貫通して底板２上面から、新規のダブルデッキ構造浮屋根１４を貫通して支える新規の支柱ポール１６を立設し、さらに既設浮屋根のデッキ板６の上に組立用架台１７を設置して作業空間１８を確保し、この組立用架台１７の上に新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を組立てる。
【００２２】
図５は、構築した新規ダブルデッキ構造浮屋根１４に開口部２０を設けておいて、既設の浮屋根デッキ板６の下部に台車１９を挿入した状況を示す。
新規ダブルデッキ構造浮屋根１４の下部と既設のシングルデッキ浮屋根５の間に確保された作業空間１8内で、台車１９を受け台として既設のデッキ板6を切断して移送する。
【００２３】
図６は、図５に続いて、台車１9と開口部２０とクレーン１５を使用して、既設のシングルデッキ構造浮屋根５のデッキ板６を順次切断し移送して搬出を行う状況を示す。
作業空間１8内で台車１９を受け台として順次切断したデッキ板６の切断片６Ａを、ダブルデッキ構造浮屋根１４に設けた開口部２０の位置まで台車１９を用いて移送し、クレーン１５を用いて吊上げてタンク外部へ搬出撤去する。
【００２４】
図７は、新規ダブルデッキ構造浮屋根１４を所定高さ位置まで降ろして設定した状況を示す。
既設シングルデッキ構造浮屋根を解体撤去した後に、新規ダブルデッキ構造浮屋根１４の開口部を閉塞し、支柱ポール１６の長さを調節して新規ダブルデッキ構造浮屋根１４所定の高さ位置に設定する。
【００２５】
上記のように、底板の近くに降下させた既設浮屋根のデッキ板の上で新規の浮屋根を構築し、既設浮屋根のデッキ板下部に挿入した台車をデッキ板切断時の保護用の受け台とするので、既設のデッキ板で既設底板が保護カバーされるため、既設の底板のコーテイング、ライニング、塗装、亜鉛引き鉄板などの損傷を防止することができる。
また、既設デッキ板の下部に挿入した台車を、順次既設デッキ板の切断とこの切断した切断片の移送に使用するため作業性が向上し、また構築した新規浮屋根の下部を作業空間とし、あらかじめ新規浮屋根に設けておいた開口部から切断片を搬出して行うので、作業の安全性が向上する。
このように、安全作業で作業効率良く経済的に、既設の浮屋根をより耐震性などに優れた浮屋根に改造することができる。
【産業上の利用可能性】
【００２６】
この発明の浮屋根改造方法は、既設の浮屋根を解体撤去し新規のシングルデッキ構造浮屋根、または耐震性に優れた新規のダブルデッキ構造浮屋根を構築するのに適するもので、既設の底板を損傷することなく安全作業で作業効率良く経済的に構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２７】
【図１】この発明に係る浮屋根改造方法の実施形態例で、既設のシングルデッキ構造浮屋根の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築した後に、既設のシングルデッキ構造浮屋根のデッキ板を切断して移送する状況を示す側断面説明図である。
【図２】図１に続いて、既設のシングルデッキ構造浮屋根のデッキ板を吊上げて撤去する状況を示す側断面説明図である。
【図３】この発明に係る浮屋根改造方法の工程を示す実施形態例で、既設のシングルデッキ構造浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させて支持した状況を示す側断面説明図である。
【図４】前図に続いて、既設のシングルデッキ構造浮屋根の上方に新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築する状況を示す縦断面説明図である。
【図５】前図に続き、新規ダブルデッキ構造浮屋根を構築して開口部を設け、既設のシングルデッキ構造浮屋根の下部に台車を挿入した状況を示す縦断面説明図である。
【図６】前図に続き、台車と開口部とクレーンを使用してシングルデッキ構造浮屋根のデッキ板を順次切断して移送し、吊上げ搬出を行う状況を示す縦断面説明図である。
【図７】前図に続き、新規ダブルデッキ構造浮屋根の開口部を塞いだ後、所定高さ位置に設定して完成した状況を示す縦断面説明図である。
【図８】従来既設のシングルデッキ構造の浮屋根式タンクを示す側断面説明図である。
【図９】従来方法のシングルデッキ構造浮屋根を解体撤去する状況を示す側断面説明図である。
【図１０】従来方法のダブルデッキ構造浮屋根を構築する状況を示す側断面説明図である。
【符号の説明】
【００２８】
１浮屋根式タンク本体 ２底板 ３側板 ４貯蔵液
５シングルデッキ構造浮屋根 ６デッキ板 ７外周ポンツーン
８シール装置 ９雨よけ板 １０ルーフドレン
１１デッキサポート １２支持架台 １３組立用架台
１４ダブルデッキ構造浮屋根 １５クレーン １６支柱ポール
１７組立用架台 １８作業空間 １９台車 ２０開口部
６Ａ切断片
【特許請求の範囲】
【請求項１】
既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行うことを特徴とする浮屋根改造方法。
【請求項２】
既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、既設の浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させる工程と、該既設の浮屋根上の所定高さ位置で新規浮屋根を構築する工程と、該新規浮屋根下部を作業空間として、底板上の既設デッキ板下部の空間内に挿入した台車を受け台にして既設のデッキ板を切断しかつ移送する工程と、予め新規浮屋根又は側板の一部に設けた開口部から上記切断片を搬出する工程と、上記切断移送と搬出を繰返して既設浮屋根全体の解体撤去を行う工程と、上記開口部の閉塞及び浮屋根位置の設定を行う工程とからなることを特徴とする浮屋根改造方法。
【請求項１】
既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、底板上の所定高さ位置に降下させた既設の浮屋根デッキ板上の所定高さ位置に新規浮屋根を構築し、該新規浮屋根の下部を既設デッキ板解体移送の作業空間とし、既設のデッキ板下部の空間内に挿入した台車を既設デッキ板の切断受け台かつ移送に使用し、切断移送した切断片を浮屋根又は側板に設けた開口部から搬出して行うことを特徴とする浮屋根改造方法。
【請求項２】
既設の浮屋根を解体撤去して新規のシングルデッキ構造浮屋根またはダブルデッキ構造浮屋根に改造する方法であって、既設の浮屋根を底板上の所定高さ位置に降下させる工程と、該既設の浮屋根上の所定高さ位置で新規浮屋根を構築する工程と、該新規浮屋根下部を作業空間として、底板上の既設デッキ板下部の空間内に挿入した台車を受け台にして既設のデッキ板を切断しかつ移送する工程と、予め新規浮屋根又は側板の一部に設けた開口部から上記切断片を搬出する工程と、上記切断移送と搬出を繰返して既設浮屋根全体の解体撤去を行う工程と、上記開口部の閉塞及び浮屋根位置の設定を行う工程とからなることを特徴とする浮屋根改造方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【公開番号】特開２００８−１２７０８４（Ｐ２００８−１２７０８４Ａ）
【公開日】平成２０年６月５日（２００８．６．５）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−３１６４１０（Ｐ２００６−３１６４１０）
【出願日】平成１８年１１月２４日（２００６．１１．２４）
【出願人】（０００１４７７２９）株式会社石井鐵工所 (67)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年６月５日（２００８．６．５）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年１１月２４日（２００６．１１．２４）
【出願人】（０００１４７７２９）株式会社石井鐵工所 (67)
【Ｆターム（参考）】
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