説明

海底汚泥の除去処理システム

【課題】本発明は、浚渫された汚泥の最終処分までの工程を効率良く、かつ大量に処理をすることを実現可能とする海底汚泥の除去処理システムを提供する。
【解決手段】泥水化された有機物を含む高含水比の浚渫土砂が投入される処理槽3と、この処理槽3の底面17に形成された溝状の排水ドレーン4と、この排水ドレーン4の開口端に覆着されたろ過シート10と、排水ドレーン4以外の底面17上に覆設された防水シート11と、ろ過シート10及び防水シート11上に積層された砂12とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は海底汚泥の除去処理システムに関する。詳しくは、海域や海底の有機堆積表泥を効率的に除去し、更に有害物の処理及び最終処分をする海底汚泥の除去処理システムに係るものである。
【0002】
なお、ここで言う海底汚泥とは、有機スズ等の環境ホルモンが軽微な含有で、高含水比、軽比重(1.1t/mから1.2t/m)、かつ硫化物、有機物、全窒素、全有機炭素を高含有する海底を覆う表泥、及びその海底に定着しがたい微粒子から形成された漂泥、浮泥をいう。これらは陸上、水中を問わず存在する硫酸還元菌と反応し硫化ガスを発生、無酸素状態を惹起し、その結果健全な底生生物を激減させると共に嫌気性底生生物を増殖させ、底生生物の常に沈降する有機物消化能力を妨げることにより、更に硫化ガス発生を連発し、健全な動植物プラクトンの生育を阻害するという悪循環連鎖を及ぼすものである。
【背景技術】
【0003】
近年、港湾、漁港内や養殖場等水産海域の海底に堆積した有害な海底汚泥の除去処理が求められている。
現状においては、海底汚泥表層面を健全な砂で覆う、所謂覆砂処理方法があるが、覆砂下面に有機物残存があれば、硫酸還元菌と作用して硫化ガスが発生し、発生した硫化ガスは被覆砂内部に充満し、その後表面に達する。その結果、嫌気性生物が覆砂底面から表層に移動して表層健全生物を凌駕することとなり、再び不健全化してしまう。
【0004】
ここで、海底汚泥を浚渫、あるいは吸引等によって揚陸し、陸上において浄化処理する方法として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
具体的には、図6に示すように、少なくとも、海底汚泥を含有する汚泥を充填し、ビタミン類を添加して分解反応を行うための第1反応槽101と、この汚泥に酸素非含有気体を通気するための通気管102と、汚泥の上澄み液であって、汚泥の分解反応により生成する有機体を含有する上澄み液を抜き取るための送液手段103と、この上澄み液を供給し、有機酸の分解反応を行うための反応槽であって、有機酸分解能を有する微生物を含有する第2反応槽104と、有機酸の分解により発生した気体を第2反応槽104から除去する手段と、有機酸を分解した後の排出液を放出する手段を有する構成の汚泥処理装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−47996号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、浚渫された汚泥は海岸、あるいは船上で連続的、かつ大量に処理する必要があるが、特許文献1に記載された汚泥処理装置では2個の反応槽で汚泥処理を行うために処理能力に限界がある。
【0007】
また、浚渫される汚泥には、土砂やフロック形成物が多く含まれており、このような高含水の汚泥を処理して海洋に廃棄することには問題がある。
【0008】
更に、海底汚泥は、有機スズ等の環境ホルモンや重金属などの有害物質を含まない場合や、生物環境に影響を及ぼさない程度の成分量である場合には、一般廃棄として処理しても良い。そのため、特許文献1に記載された汚泥処理装置のように、事前の汚泥成分の調査をせずに反応槽内で有機物を分解反応させて処理するのでは非常に効率が悪い。
【0009】
本発明は以上の点に鑑みて創案されたものであって、浚渫された汚泥の最終処分までの工程を効率良く、かつ大量に処理をすることを実現可能とする海底汚泥の除去処理システムを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するために、本発明に係る海底汚泥の除去処理システムは、泥水化された有機物を含む高含水比の浚渫土砂が投入される処理槽と、前記処理槽の底面に形成された溝状の排水ドレーンと、前記排水ドレーンの開口端に覆着されたろ過シートと、前記排水ドレーン以外の底面上に覆設された防水シートと、前記ろ過シート及び防水シート上に積層された砂とを備える。
【0011】
ここで、泥水化された有機物を含む高含水比の浚渫土砂を処理槽内に投入することで、処理槽の底面に形成された溝状の排水ドレーンと、この排水ドレーンの開口端に覆着されたろ過シートと、排水ドレーン以外の底面上に覆設された防水シートと、ろ過シート及び防水シート上に積層された砂によって、土砂、フロック形成沈降堆積物と海水との分離が可能となる。そして、このことによって、海水はろ過シートを通して排水ドレーンより濁度管理の後に海域放流することができ、土砂、フロック形成沈降堆積物は脱水処理した後に廃棄処理することができる。
【0012】
また、排水ドレーン内に砕石が充填された場合には、海水に含まれている不純物を砕石で吸着することができる。
【0013】
更に、積層された砂の上に通水性の砂表面被膜シートが設けられた場合には、土砂と海水とを分離することが可能となる。
【0014】
また、排水ドレーンが底面に複数設けられた場合には、処理槽内に投入される浚渫土砂の脱水を効率良く行うことができる。
【0015】
また、排水ドレーンが処理槽の外部に配置された貯留タンクに連通された場合には、排水ドレーンが海水で飽和することなく、継続した海水のろ過が可能となる。
【0016】
また、ろ過シートがポリエチレン系、あるいはポリエステル系不織布から形成された場合には、分離した海水中に含まれるダイオキシン及びトリブチルスズを含む微小なフロックを除去することが可能となり濁度管理の後に海域放流をすることができる。
【0017】
また、処理槽内にドレーン材が配置され、このドレーン材に真空ポンプが接続された場合には、処理槽内の沈降堆積物の高含水比の土砂、フロック形成沈降堆積物を大量に、かつ効率良く脱水することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の海底汚泥の除去処理システムによれば、浚渫された海底汚泥を土砂、フロック形成沈降堆積物と海水とを分離することで、浚渫された汚泥の最終処分までの工程を効率良く、かつ大量に処理をすることが実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムの一例を説明するための平面模式図である。
【図2】本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムの一例を説明するための側面模式図である。
【図3】本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムにおける排水ドレーンを説明するための断面模式図である。
【図4】本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムにおける作用状態を説明するための模式図である。
【図5】本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムの他の例を説明するための側面模式図である。
【図6】従来の海底汚泥の処理システムの一例を説明するための模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
<実施例1>
図1は本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムの一例を説明するための平面模式図であり、図2は本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムの一例を説明するための側面模式図である。
【0021】
ここで示す海底汚泥の除去処理システム1は、海底汚泥が収容される処理槽3と、この処理槽3の底面17に一定間隔ごとに配置された排水ドレーン4と、これらの排水ドレーン4からの排水を誘導する誘導路5と、この誘導路5からの排水を貯留する貯留タンク6とから構成されている。
【0022】
ここで、処理槽3は1日の汚泥処理量(400m)を考慮して縦、横20mの長さ及び地面より高さ70cmとされる囲繞堤2によって形成され、更に処理槽3内の底面17は地面より60cm掘り下げられて構成されている。
【0023】
また、排水ドレーン4は処理槽3の底面に一定間隔ごと配置されている。この排水ドレーン4は図3に示すように、直径が約300cmの半円筒形状の樋部7を地盤8内に埋設し、その開口端が底面17と同一面上となるような構成とされている。
【0024】
更に、樋部7内に砕石9が充填されると共に、この樋部7の開口端にポリエチレン系、あるいはポリエステル系不織布で形成されたろ過シート10が覆着されている。また、ろ過シート10が覆着された領域以外の底面17にはビニール材で形成された防水シート11が覆着されている。
【0025】
ここで、ろ過シート10及び防水シート11上には約10cm厚さの脱水、ろ過用としての砂12が積層されている。
【0026】
更に、砂12の表面にはコンマット3mmの通水性の砂表面被膜シート13が設けられている。また、それぞれの樋部7の一端側には、これらの樋部7と連通状とされた誘導路5が配置されている。
【0027】
この誘導路5は、囲繞堤2の下部を貫通した状態で処理槽3外へ延設されている。なお、それぞれの誘導路5の開口端には排水路14が臨んだ状態で配置されている。
【0028】
更に、排水路14の一端側には貯留タンク6が配置され、この貯留タンク6に貯留されるろ過水はポンプ(図示せず。)によって海等へ排水されるような構成とされている。
【0029】
以上の構成よりなる本発明の海底汚泥の除去処理システムでは、図4に示すように、まず、漁港や養殖場などの海底を覆う汚泥(表泥、標泥、浮泥とも言う。)を海水と共に浚渫装置(図示せず。)によって浚渫し、浚渫された汚泥は除去泥水運搬船(図示せず。)に投入される。
なお、汚泥の深さは通常10cm程度である。
【0030】
次に、除去泥水運搬船に回収された汚泥は、サンドポンプ等によって陸上に設置された処理槽3内に搬送投入される。
【0031】
ここで、処理槽3内に投入された汚泥Aは、水分含有率が非常に高く、砂12上に被覆された砂表面被覆シート13を通して水分のみが砂12層内に通水されることとなる。
【0032】
この砂12層内を汚水が通過することで、汚水がろ過され、汚水に含まれる浮遊フロックが除去されることとなる。
【0033】
更に、砂12層によってろ過された汚水Aは、排水ドレーン4のポリエチレン系、あるいはポリエステル系不織布で形成されたろ過シート10を通して樋部7内に通水されることとなる。
なお、樋部7以外の底面17には防水シート11が覆着されていることから、地盤に汚水が浸透せず、排水ドレーン4内にろ過シート10を通して樋部7内に通水される。
【0034】
ここで、ろ過シート10によってトリブチルスズ(TBT)の相当量を包含する浮遊フロックを吸着して規制値以下の濁度となるように濾過することができる。
【0035】
そして、樋部7内に通水された汚水Aは誘導路5を通り貯留タンク6に集められる。
この際に、除去海底汚泥の硫化物含有が(0.1〜0.2)mg/g、有機物含有が8%超で10%以下、DXNが(150〜1000)pg−TEQ/g−dry、TBTが(300〜1000)ng/gである場合には、濾過水の濁度が2程度以下となるまで濾過をした後に放流する。
【0036】
また、除去海底汚泥に含まれる硫化物が0.3mg/g超、有機物10%超、DXN(1000〜6000)pg−TEQ/g−dry、TBT1000ng/g超である場合には、濁度が0〜1程度以下となるまで濾過をした後に放流する。
【0037】
また、脱水した沈降泥は乾燥場に搬送し、バックフォー等の重機によって耕耘(沈降脱水泥の天地変転)を行い、大気接触、自然乾燥即ち好気性処理を促し、硫化物、有機物の酸化を図り無害化する。
なお、有機物が多い場合、天日乾燥効果が悪い気象状況次第では次亜塩素酸カルシウム、生石灰等を散布し悪臭発生化合物の酸化を促進し対応する。
【0038】
本発明の海底汚泥の除去処理システムでは、処理水中に含まれる有害物質の事前測定を行い、この測定値に基づいて濁度の目標値を定め、多重不織布により設定濁度以下に濾過した後に海域に放流することによって、無害化処理が可能となる。
【0039】
また、固液分離された高含水の沈降泥は脱水、減容化された後に好気性措置で無害化処理されることによって、小規模設備による工程の短縮と効率の良い海底汚泥の処理が可能となる。
【0040】
更に、土砂及びフロック沈降堆積物と海水を分離した後に、硫化物酸化剤及び有機物酸化剤を添加して混合することによって、有機物が多い場合、あるいは天候不良で天日乾燥効果が悪い状況下では次亜塩素酸カルシウム、石灰等の硫化物酸化剤及び有機物酸化剤を散布し、悪臭発生化合物の酸化の促進を可能とする。
【0041】
なお、ダイオキシン類の環境濃度を表わす単位としてのpg−TEQ/g−dryは、この単位の「p(ピコ)」は、pico―(=一兆分の1)の意を表す接頭語の略で、「TEQ」は毒性当量を表す。
また、ダイオキシン類は、同じ量(ピコグラム数)でも種類(塩素原子の置換位置・数:右の構造式で5と10を除く全ての位置に水素原子に換わって塩素原子が入る事ができる)によって毒性が大きく異なる。このために、毒性(環境に与える影響)を評価するときは、ダイオキシン類の中で最も毒性に強い、右の構造を持った2、3、7,8−tetrachloro dibenzo―p−dioxin:2、3、7、8―四塩化ジベンゾーバラージオキシン)の毒性を1として他のダイオキシンの毒性の強さを換算して評価している。
【0042】
<実施例2>
図5は本発明を適用した海底汚泥の除去処理システムにおける処理槽の一例を説明するための模式図である。
【0043】
ここで示す海底汚泥の除去処理システム1Aは、前記図1において詳述するように、海底汚泥が収容される処理槽3と、この処理槽3の底面17に一定間隔ごとに配置された排水ドレーン4と、これらの排水ドレーン4からの排水を誘導する誘導路5と、この誘導路5からの排水を貯留する貯留タンク6とから構成されている。
【0044】
ここで、処理槽3は1日の汚泥処理量(400m)を考慮して縦、横20mの長さ及び地面より高さ70cmとされる囲繞堤2によって形成され、更に処理槽3内の底面17は地面より60cm掘り下げられて構成されている。
【0045】
また、排水ドレーン4は処理槽3の底面に一定間隔ごと配置されている。この排水ドレーン4は図3に示すように、直径が約20〜30cmの半円筒形状の樋部7を地盤8内に埋設し、その開口端が底面17と同一面上となるような構成とされている。
【0046】
この樋部7内に砕石9が充填されると共に、その開口端にポリエチレン系、あるいはポリエステル系不織布で形成されたろ過シート10が覆着されている。また、ろ過シート10が覆着された領域以外の底面17にはビニール材で形成された防水シート11が覆着されている。
【0047】
ここで、ろ過シート10及び防水シート11上には約10cm厚さの脱水、ろ過用としての砂12が積層され、その表面にはコンマット3mmの通水性の砂表面被膜シート13が設けられている。
【0048】
また、それぞれの樋部7の一端側には、これらの樋部7と連通状とされた誘導路5が配置されると共に、囲繞堤2の下部を貫通した状態で処理槽3外へ延設されている。なお、それぞれの誘導路5の開口端には排水路14が臨んだ状態で配置されている。
【0049】
更に、排水路14の一端側には貯留タンク6が配置され、この貯留タンク6に貯留されるろ過水はポンプ(図示せず。)によって海等へ排水されるような構成とされている。
【0050】
ここで、処理槽3内にドレーン材15が配置され、このドレーン材15に真空ポンプ16が接続されて構成されている。
【0051】
以上の構成よりなる本発明の海底汚泥の除去処理システムでは、漁港や養殖場などの海底を覆う汚泥(表泥、標泥、浮泥とも言う。)を海水と共に浚渫装置(図示せず。)によって浚渫し、浚渫された汚泥は除去泥水運搬船(図示せず。)に投入される。
なお、汚泥の深さは通常10cm程度である。
【0052】
更に、除去泥水運搬船に回収された汚泥は、サンドポンプ等によって陸上に設置された処理槽3内に搬送投入される。
【0053】
この処理槽3内に投入された汚泥Aは、水分含有率が非常に高く、ドレーン材15に接続した真空ポンプ16吸引で水を吸引し、そうすることで汚泥Aを圧密状態とし圧密沈下させる。
【0054】
また、汚泥A内の汚水は砂12層内を通過することで、汚水がろ過され、汚水に含まれる浮遊フロックが除去されることとなる。
【0055】
更に、砂12層によってろ過された汚水Aは、排水ドレーン4のポリエチレン系、あるいはポリエステル系不織布で形成されたろ過シート10を通して樋部7内に通水されることとなる。
なお、樋部7以外の底面17には防水シート11が覆着されていることから、地盤に汚水が浸透せず、排水ドレーン4内にろ過シート10を通して樋部7内に通水される。
【0056】
また、汚泥A表面に滲み出た滲出水Bとドレーン材15より吸引された水は、貯留タンク(図示せず。)に貯水される。ここで、ろ過速度を調整した上でリエチレン系、あるいはポリエステル系不織布で形成された多重不織布濾過槽(図示せず。)を通じ、濁度が2以下であることを確認した上で、海域に放流する。
【0057】
また、脱水した沈降泥はバックフォー等の重機によって耕耘(沈降泥の天地変転)を行い、大気接触、自然乾燥を促し、硫化物、有機物の酸化を計り安定化した後に、一般廃棄物処理場で最終地層処分する。
なお、有機物が多い場合、天日乾燥効果が悪い気象状況次第では次亜塩素酸カルシウム、石灰等を散布し悪臭発生化合物の酸化を促進し対応する。
【0058】
本発明の海底汚泥の除去処理システムでは、除去底質に含まれる有機物質の固液分離後の事前予測測定を行い、海域に影響を及ぼさない濁度管理を行い、確認した上で、海域放流が可能となる。
【0059】
また、フロック沈降堆積物の脱水は、同フロック沈降堆積物底面にドレーン材を配置し、自然脱水を行うことによって、高含水比の土砂、フロック形成沈降堆積物を大量に、かつ効率良く脱水することが可能となる。
【0060】
また、固液分離された高含水の沈降泥は脱水、減容化された後に自然乾燥され、無害化あるいは、安定化によって、比較的確保可能な一般廃棄物処分施設での処理が可能となる。
【0061】
これにより、臨海部、土砂処理処分場の不足現状に鑑み、地層処分後ガスの発生、あるいは含有物流出等の事態が生じないように脱水、減容化、好気性誘導を同時並行的に簡便な装置をもって行い、処理泥の大幅な減容化、同搬出作業の容易化及び安定化、無害化処理を可能とする。
【符号の説明】
【0062】
1、1A 海底汚泥の除去処理システム
2 囲繞堤
3 処理槽
4 排水ドレーン
5 誘導路
6 貯留タンク
7 樋部
8 地盤
9 砕石
10 ろ過シート
11 防水シート
12 砂
13 砂表面被膜シート
14 排水路
15 ドレーン材
16 真空ポンプ
17 底面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
泥水化された有機物を含む高含水比の浚渫土砂が投入される処理槽と、
前記処理槽の底面に形成された溝状の排水ドレーンと、
前記排水ドレーンの開口端に覆着されたろ過シートと、
前記排水ドレーン以外の底面上に覆設された防水シートと、
前記ろ過シート及び防水シート上に積層された砂とを備える
海水汚泥の除去処理システム。
【請求項2】
前記排水ドレーン内に砕石が充填された
請求項1に記載の海水汚泥の除去処理システム。
【請求項3】
前記積層される砂の上に通水性の砂表面被膜シートが設けられた
請求項1または請求項2に記載の海水汚泥の除去処理システム。
【請求項4】
前記排水ドレーンが前記底面に複数設けられた
請求項1、請求項2または請求項3に記載の海水汚泥の除去処理システム。
【請求項5】
前記排水ドレーンは、前記処理槽の外部に配置された貯留タンクに連通された
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の海水汚泥の除去処理システム。
【請求項6】
前記ろ過シートは、ポリエチレン系、あるいはポリエステル系不織布から形成された
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の海水汚泥の除去処理システム。
【請求項7】
前記処理槽内にドレーン材が配置され、該ドレーン材に真空ポンプが接続された
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5または請求項6に記載の海水汚泥の除去処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−192306(P2012−192306A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56167(P2011−56167)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(390017684)大石建設株式会社 (6)
【出願人】(399102839)博多港管理株式会社 (16)
【Fターム(参考)】