液体を含む容器を液体サンプリング用装置内に配置する方法及び当該方法を実施するためのサンプリング装置
【課題】液体を含む容器を液体サンプリング用装置内に配置する方法及び当該方法を実施するためのサンプリング装置の提供。
【解決手段】開口部(2)を有し、目的の液体(3)を含む、例えばボトル(1)のような容器(1)を液体(3)のサンプリング用装置内に配置する方法であって、当該サンプリング用装置は本質的にサンプリング針(4)からなり、当該方法は容器(1)の直線運動及びそれと同時に針(4)の回転運動で構成され、当該運動の間、前記針(4)の先端(5)は、前記容器(1)内の外側端部と内側端部との間を移動し、容器(1)を配置する間、針(4)の縦軸と開口部(2)の垂直面は実質上、一定な交点を形成する事を特徴とする方法に関する。
【解決手段】開口部(2)を有し、目的の液体(3)を含む、例えばボトル(1)のような容器(1)を液体(3)のサンプリング用装置内に配置する方法であって、当該サンプリング用装置は本質的にサンプリング針(4)からなり、当該方法は容器(1)の直線運動及びそれと同時に針(4)の回転運動で構成され、当該運動の間、前記針(4)の先端(5)は、前記容器(1)内の外側端部と内側端部との間を移動し、容器(1)を配置する間、針(4)の縦軸と開口部(2)の垂直面は実質上、一定な交点を形成する事を特徴とする方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば目的の液体を含むボトルのような容器を液体サンプリング用装置内に配置する方法に関する。また、本発明は当該配置方法を実施するためのサンプリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特に本発明は、危険性を有する可能性のある液体サンプル、例えば:
* 生体物質、
* 生体物質に付随する印物質(蛍光性、色原体、放射性、など)
* 洗浄液、
* 溶液中の磁気粒子
を含む容器において有用である。
【0003】
そのような容器は、試験管内自動診断システムにおいて種々のパラメーター、あるいは、本質的に使用者に有害であり、全体的又は部分的に以下のものからなる生体物質の解析に使用される。
* ウィルス(B型肝炎、C型肝炎、AIDSなど)、
* 病原細菌(黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌など)、
* 抗体あるいは抗原、
* 核酸シーケンス(本質的にRNA及びDNA)。
【0004】
特に、そのような自動化システムは特許文献1及び特許文献2に明確な記載がある。前記先行技術は総じてボトル形状の容器からなる。これらのボトルは垂直に配置されているため、サンプリングの際に各々のボトルから目的の液体全てを取り出す事が困難である。したがって、この方法で装備された自動的な診断システム使用の際、ボトルに残存する液体は潜在的な汚染源である。さらに前記使用者は、サンプリング手段が容器と一緒に適切に配置されるまで、各々の容器を移動せざるをえない。このため、前述の目的の液体をサンプリングする装置については、一般に各々の容器を位置に入れる、あるいはねじ込む必要があるが、これは、汚染源であるハネの原因となる可能性がある。
【特許文献1】PCT特許WO−A−00/16075
【特許文献2】欧州特許EP−A−0.837.331
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、配置方法及び単純及び簡易に自動化可能である当該方法を実施するための装置を提案する事により、前記先行特許文献の欠点を改良する事である。しかし、前記装置が手動であれば、使用者にとって汚染の危険性が著しく低減する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、開口部を有し、目的の液体を含む、例えばボトルのような容器を液体のサンプリング用装置内に配置する方法であって、当該サンプリング用装置は本質的にサンプリング針からなり、当該方法は容器の直線運動及びそれと同時に針の回転運動で構成され、当該運動の間、前記針の先端は、前記容器内の外側端部と内側端部との間を移動し、容器を配置する間、針の縦軸と開口部の垂直面は実質上、一定な交点を形成する事を特徴とする方法に関する。
【0007】
「開口部の垂直面」という用語は、容器の開口部の高さに位置し、容器の縦軸に垂直な面を意味する。
【0008】
「実質上一定な交点」という用語は、開口部の垂直面と針の垂直軸との交点が、常に開口部を構成する容器の壁の間に位置し、壁と接しない事を意味する。
【0009】
特に有用な実施形態においては、針の回転運動は、容器が運動する直線軸と同一面内で起こる。
【0010】
別の特に有用な実施形態においては、容器は一般に上方に移動し、一方、針は一般に下方に移動する。
【0011】
また、他の特に有用な実施形態においては、針が内側端部にある場合、前記針の先端は実質上、重力方向に関して容器の最下点に位置する。
【0012】
また、本発明は前記容器の配置方法を適用可能とするための、容器内にある液体のサンプリング用装置を提案するものである。当該装置は以下のものからなる:
*回転支持体に据えつけられたサンプリング針、及び、
*スライド手段上に設置された、容器を支持する台車。
【0013】
特定の実施形態において、装置は、直線及び回転運動を同時に可能とするために、スライド手段と回転支持体の間にある伝送手段を含む。
【0014】
異なる実施形態においては、伝送手段が少なくともガイド、ヒンジシャフト、鎖、ベルト及び/又は小歯車と相互に作用する細片を含む。
【0015】
最後に別の実施形態においては、スライド手段は少なくとも二本の棒からなり、これらは互いに平行であり、配置される際、容器の運動方向に対しても平行である。
【0016】
残る用語に関し、「一般に上方に移動」という用語は、低位置から高位置への垂直あるいは斜め方向の移動を意味する。ここで、低位置及び高位置とは重力方向におけるものであり、低位置は地面に最も近く、高位置は地面から最も遠い。「一般に下方に移動」という用語は、高位置から低位置への垂直あるいは斜め方向の移動を意味する。ここで、低位置及び高位置とは前記内容と同様である。
【0017】
添付の図は本発明を例示するものであるが、本発明を何ら限定するものではない。
【0018】
図1は本発明に関し、針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階の概略図を示す。
【0019】
図2は本発明に関し、サンプリング針の先端が容器の開口部の高さに位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【0020】
図3から8は本発明に関し、サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【0021】
図9は本発明に関し、実質上針の先端が内側端部にあって、重力方向における容器の最下点に位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【0022】
図10は、容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入前段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【0023】
図11は、容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入後段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【0024】
図12は、サンプリング針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階に関して、容器とともに図10のサンプリング装置の縦断面図を示す。
【0025】
最後に、図13は、サンプリング針の先端が内側端部にあり、針の先端が重力方向に関して容器の最下点に位置する段階での図11におけるサンプリング装置の縦断面図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は容器1の配置方法に関するものであり、この方法は本特許出願中の図1から図9に明確に示してある。これらの図全体で容器1の配置の連続図を示し、サンプリング装置4に関しては、ここでは堅いサンプリング針で示してある。
【0027】
この方法は、本質的に針4のどの部分についても、開口部2あるいは容器1の残りの部分において、容器1の内側あるいは当然外側と接することなく、針4の先端5が容器1の開口部2を通った挿入を可能とする事にある。全ての図において特筆すべきは、この容器1はボトル1からなる。ボトル1がその底部に配置されたとき、開口部2の上部から以外にボトル1内部への出入りはない。
【0028】
また特筆すべきは、全ての図において、ボトル1はその傾きを変えることなく、単純にスライド運動するのみで回転支持体6に近づく。
【0029】
図1では、針4はまだボトル1に挿入されていない。
【0030】
図2では、針4の挿入が始まっている。従って、先端5は容器1の開口部2の高さに位置する。
【0031】
図3では、針が回転し続ける間、先端5はボトル1の内部にある。先端5は挿入の間、ボトル1の内部にある。
【0032】
図4では、さらに針4は回転し、その結果、先端5は容器1のより内部に位置する。
【0033】
図5,6,7,8は中間図であり、針4の回転、及び支持台車7が回転支持体6へ近づく様子を時系列順に示す。
【0034】
図9に最終状態が示してあり、ここでは先端5は容器1の最下部に位置し、前記ボトル1に含まれる目的の液体全ての抽出が実質的に可能となる。図1から8までの解釈を容易にするため、液体3は図9においてのみ示してある。これは空の容器1の扱いを容易にする一方で、使用者にとっては前記の目的の液体による汚染の可能性を防ぐ。
【0035】
図10及び11は容器1を支える台車7及びサンプリング手段4を支えるフレーム18を示す。フレーム18はサンプリング針4を支える回転支持体6(図11におけるF2方向への回転)と容器1を支えるスライド機能を備えた台車7間の移動の伝送手段9を可能とする。ここに示す実施形態においては、伝送手段9は左側にのみ設置されているため左側面図を示すが、より操作性を向上させるため、伝送手段9は右側あるいは両側に設置することも当然可能である。前記伝送手段9は以下のものからなる:
*一方にヒンジ軸16と他方にガイド溝11を有する細片
*開口部2の高さにあり、側面支持体14によって運ばれるガイド軸17
ガイド軸17は溝11上で作用する位置ピンからなる。図10に示すように、最初の端部において、前記軸17は溝11の一方の端部に位置し、第二の端部においては図10に示すように軸17は溝11のもう一方の端部に位置する。
【0036】
従って、使用者は図10に示すようにボトル1の頂部を開けて台車7内に前記ボトル1を配置する。それから図12及び13に示すように、容器1を針4に近づけるため、使用者は台車7のハンドル12をスライド手段8の縦軸と平行にF1方向にスライドさせる。このような方法により、前記スライド手段はフレーム18に固定されたガイド19内で起こる。このように近づける事により、ガイド軸17は溝11内でスライドし、この方法により伝送手段9はF2方向に回転振動し、針4をボトル1内に挿入する事が可能となる。
【0037】
特筆すべき点として、フレーム18はサンプリング装置4、台車7、ボトル1及びその中身3の全体重量を測定するためのセンサーを有する支持体10により測定器具(ここでは示していない)に固定されている。変化するのは液体3のみであるため、当該装置は使用者に対し、空のボトル1を液体の入ったボトル1に交換が必要である事を認識させる事が可能である。この種のセンサーは当業者に公知である。また、これにより充填時のモニタリングの自動化が可能であり、さらにF1方向へのスライド機能の自動化に応用可能である。この自動化も当業者にとって公知の手法である。
【0038】
図12及び13はサンプリング装置4と容器1が端部に位置する際の全体図をより詳細に示す。つまり、一方で針4がボトル1に挿入される前段階を図12に示し、他方、針がボトル1内の液体3をサンプリングする位置にある段階を図13に示す。
【0039】
これらの図では、台車7は操作用ハンドル12を含む。このハンドル12には容器1底面が入る穴13がある。この配置においては、特に側面支持体14があり、これにより前記ボトル1は側面で支持されているので、ボトル1は正確に保持されている。その部分のために、サンプリング装置4は以下のものからなる回転支持体6と連動する。
*伝送手段9の回転体としても作用するヒンジ軸16、及び
*使用者及び/又は自動診断システムをボトル1に含まれる液体による汚染から防ぐ上部保護体15;
また、保護体15はヒンジ軸16について回転可能な状態で設置されている。
【0040】
図1及び図9、さらに図10及び図11、図12及び図13に示すサンプリング針4の両端部分の間で、F1方向への容器1の直線スライド運動及びF2方向へのサンプリング装置4の回転運動が可能であり、より詳細に図11及び図13に示す。
【0041】
また、図10から13に示すように、台車7は、容器1の両側に位置し、この場合では互いに平行な二本の棒からなるスライド手段8に沿って移動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階の概略図を示す。
【図2】サンプリング針の先端が容器の開口部の高さに位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【図3】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図4】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図5】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図6】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図7】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図8】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図9】実質上針の先端が内側端部にあって、重力方向における容器の最下点に位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【図10】容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入前段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【図11】容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入後段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【図12】サンプリング針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階に関して、容器とともに図10のサンプリング装置の縦断面図を示す。
【図13】サンプリング針の先端が内側端部にあり、針の先端が重力方向に関して容器の最下点に位置する段階での図11におけるサンプリング装置の縦断面図を示す。
【符号の説明】
【0043】
1.容器、例えばボトル
2.容器1の開口部
3.容器1に含まれる目的の液体
4.サンプリング装置、例えばサンプリング針
5.針4の先端
6.サンプリング針4を運ぶ回転支持体
7.容器1を支える台車
8.台車7が沿って移動可能なスライド手段
9.台車7と回転支持体6間にある伝送手段
10.サンプリング装置4の支持体
11.伝送手段9の溝
12.台車7のハンドル
13.容器1の底面が入る台車7の穴
14.容器1の側面支持体
15.回転支持体6の容器1への挿入を防ぐ保護体
16.支持体6、伝送手段9及び保護体15のヒンジ軸
17.開口部2の高さにあり、溝11と作用し、側面支持体14によって運ばれるガイド軸
18.サンプリング手段4を支えるフレーム
19.フレームにより運ばれるガイド
F1.容器1の直線方向へのスライド
F2.サンプリング装置4の回転
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば目的の液体を含むボトルのような容器を液体サンプリング用装置内に配置する方法に関する。また、本発明は当該配置方法を実施するためのサンプリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特に本発明は、危険性を有する可能性のある液体サンプル、例えば:
* 生体物質、
* 生体物質に付随する印物質(蛍光性、色原体、放射性、など)
* 洗浄液、
* 溶液中の磁気粒子
を含む容器において有用である。
【0003】
そのような容器は、試験管内自動診断システムにおいて種々のパラメーター、あるいは、本質的に使用者に有害であり、全体的又は部分的に以下のものからなる生体物質の解析に使用される。
* ウィルス(B型肝炎、C型肝炎、AIDSなど)、
* 病原細菌(黄色ブドウ球菌、肺炎連鎖球菌など)、
* 抗体あるいは抗原、
* 核酸シーケンス(本質的にRNA及びDNA)。
【0004】
特に、そのような自動化システムは特許文献1及び特許文献2に明確な記載がある。前記先行技術は総じてボトル形状の容器からなる。これらのボトルは垂直に配置されているため、サンプリングの際に各々のボトルから目的の液体全てを取り出す事が困難である。したがって、この方法で装備された自動的な診断システム使用の際、ボトルに残存する液体は潜在的な汚染源である。さらに前記使用者は、サンプリング手段が容器と一緒に適切に配置されるまで、各々の容器を移動せざるをえない。このため、前述の目的の液体をサンプリングする装置については、一般に各々の容器を位置に入れる、あるいはねじ込む必要があるが、これは、汚染源であるハネの原因となる可能性がある。
【特許文献1】PCT特許WO−A−00/16075
【特許文献2】欧州特許EP−A−0.837.331
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、配置方法及び単純及び簡易に自動化可能である当該方法を実施するための装置を提案する事により、前記先行特許文献の欠点を改良する事である。しかし、前記装置が手動であれば、使用者にとって汚染の危険性が著しく低減する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、開口部を有し、目的の液体を含む、例えばボトルのような容器を液体のサンプリング用装置内に配置する方法であって、当該サンプリング用装置は本質的にサンプリング針からなり、当該方法は容器の直線運動及びそれと同時に針の回転運動で構成され、当該運動の間、前記針の先端は、前記容器内の外側端部と内側端部との間を移動し、容器を配置する間、針の縦軸と開口部の垂直面は実質上、一定な交点を形成する事を特徴とする方法に関する。
【0007】
「開口部の垂直面」という用語は、容器の開口部の高さに位置し、容器の縦軸に垂直な面を意味する。
【0008】
「実質上一定な交点」という用語は、開口部の垂直面と針の垂直軸との交点が、常に開口部を構成する容器の壁の間に位置し、壁と接しない事を意味する。
【0009】
特に有用な実施形態においては、針の回転運動は、容器が運動する直線軸と同一面内で起こる。
【0010】
別の特に有用な実施形態においては、容器は一般に上方に移動し、一方、針は一般に下方に移動する。
【0011】
また、他の特に有用な実施形態においては、針が内側端部にある場合、前記針の先端は実質上、重力方向に関して容器の最下点に位置する。
【0012】
また、本発明は前記容器の配置方法を適用可能とするための、容器内にある液体のサンプリング用装置を提案するものである。当該装置は以下のものからなる:
*回転支持体に据えつけられたサンプリング針、及び、
*スライド手段上に設置された、容器を支持する台車。
【0013】
特定の実施形態において、装置は、直線及び回転運動を同時に可能とするために、スライド手段と回転支持体の間にある伝送手段を含む。
【0014】
異なる実施形態においては、伝送手段が少なくともガイド、ヒンジシャフト、鎖、ベルト及び/又は小歯車と相互に作用する細片を含む。
【0015】
最後に別の実施形態においては、スライド手段は少なくとも二本の棒からなり、これらは互いに平行であり、配置される際、容器の運動方向に対しても平行である。
【0016】
残る用語に関し、「一般に上方に移動」という用語は、低位置から高位置への垂直あるいは斜め方向の移動を意味する。ここで、低位置及び高位置とは重力方向におけるものであり、低位置は地面に最も近く、高位置は地面から最も遠い。「一般に下方に移動」という用語は、高位置から低位置への垂直あるいは斜め方向の移動を意味する。ここで、低位置及び高位置とは前記内容と同様である。
【0017】
添付の図は本発明を例示するものであるが、本発明を何ら限定するものではない。
【0018】
図1は本発明に関し、針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階の概略図を示す。
【0019】
図2は本発明に関し、サンプリング針の先端が容器の開口部の高さに位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【0020】
図3から8は本発明に関し、サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【0021】
図9は本発明に関し、実質上針の先端が内側端部にあって、重力方向における容器の最下点に位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【0022】
図10は、容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入前段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【0023】
図11は、容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入後段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【0024】
図12は、サンプリング針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階に関して、容器とともに図10のサンプリング装置の縦断面図を示す。
【0025】
最後に、図13は、サンプリング針の先端が内側端部にあり、針の先端が重力方向に関して容器の最下点に位置する段階での図11におけるサンプリング装置の縦断面図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は容器1の配置方法に関するものであり、この方法は本特許出願中の図1から図9に明確に示してある。これらの図全体で容器1の配置の連続図を示し、サンプリング装置4に関しては、ここでは堅いサンプリング針で示してある。
【0027】
この方法は、本質的に針4のどの部分についても、開口部2あるいは容器1の残りの部分において、容器1の内側あるいは当然外側と接することなく、針4の先端5が容器1の開口部2を通った挿入を可能とする事にある。全ての図において特筆すべきは、この容器1はボトル1からなる。ボトル1がその底部に配置されたとき、開口部2の上部から以外にボトル1内部への出入りはない。
【0028】
また特筆すべきは、全ての図において、ボトル1はその傾きを変えることなく、単純にスライド運動するのみで回転支持体6に近づく。
【0029】
図1では、針4はまだボトル1に挿入されていない。
【0030】
図2では、針4の挿入が始まっている。従って、先端5は容器1の開口部2の高さに位置する。
【0031】
図3では、針が回転し続ける間、先端5はボトル1の内部にある。先端5は挿入の間、ボトル1の内部にある。
【0032】
図4では、さらに針4は回転し、その結果、先端5は容器1のより内部に位置する。
【0033】
図5,6,7,8は中間図であり、針4の回転、及び支持台車7が回転支持体6へ近づく様子を時系列順に示す。
【0034】
図9に最終状態が示してあり、ここでは先端5は容器1の最下部に位置し、前記ボトル1に含まれる目的の液体全ての抽出が実質的に可能となる。図1から8までの解釈を容易にするため、液体3は図9においてのみ示してある。これは空の容器1の扱いを容易にする一方で、使用者にとっては前記の目的の液体による汚染の可能性を防ぐ。
【0035】
図10及び11は容器1を支える台車7及びサンプリング手段4を支えるフレーム18を示す。フレーム18はサンプリング針4を支える回転支持体6(図11におけるF2方向への回転)と容器1を支えるスライド機能を備えた台車7間の移動の伝送手段9を可能とする。ここに示す実施形態においては、伝送手段9は左側にのみ設置されているため左側面図を示すが、より操作性を向上させるため、伝送手段9は右側あるいは両側に設置することも当然可能である。前記伝送手段9は以下のものからなる:
*一方にヒンジ軸16と他方にガイド溝11を有する細片
*開口部2の高さにあり、側面支持体14によって運ばれるガイド軸17
ガイド軸17は溝11上で作用する位置ピンからなる。図10に示すように、最初の端部において、前記軸17は溝11の一方の端部に位置し、第二の端部においては図10に示すように軸17は溝11のもう一方の端部に位置する。
【0036】
従って、使用者は図10に示すようにボトル1の頂部を開けて台車7内に前記ボトル1を配置する。それから図12及び13に示すように、容器1を針4に近づけるため、使用者は台車7のハンドル12をスライド手段8の縦軸と平行にF1方向にスライドさせる。このような方法により、前記スライド手段はフレーム18に固定されたガイド19内で起こる。このように近づける事により、ガイド軸17は溝11内でスライドし、この方法により伝送手段9はF2方向に回転振動し、針4をボトル1内に挿入する事が可能となる。
【0037】
特筆すべき点として、フレーム18はサンプリング装置4、台車7、ボトル1及びその中身3の全体重量を測定するためのセンサーを有する支持体10により測定器具(ここでは示していない)に固定されている。変化するのは液体3のみであるため、当該装置は使用者に対し、空のボトル1を液体の入ったボトル1に交換が必要である事を認識させる事が可能である。この種のセンサーは当業者に公知である。また、これにより充填時のモニタリングの自動化が可能であり、さらにF1方向へのスライド機能の自動化に応用可能である。この自動化も当業者にとって公知の手法である。
【0038】
図12及び13はサンプリング装置4と容器1が端部に位置する際の全体図をより詳細に示す。つまり、一方で針4がボトル1に挿入される前段階を図12に示し、他方、針がボトル1内の液体3をサンプリングする位置にある段階を図13に示す。
【0039】
これらの図では、台車7は操作用ハンドル12を含む。このハンドル12には容器1底面が入る穴13がある。この配置においては、特に側面支持体14があり、これにより前記ボトル1は側面で支持されているので、ボトル1は正確に保持されている。その部分のために、サンプリング装置4は以下のものからなる回転支持体6と連動する。
*伝送手段9の回転体としても作用するヒンジ軸16、及び
*使用者及び/又は自動診断システムをボトル1に含まれる液体による汚染から防ぐ上部保護体15;
また、保護体15はヒンジ軸16について回転可能な状態で設置されている。
【0040】
図1及び図9、さらに図10及び図11、図12及び図13に示すサンプリング針4の両端部分の間で、F1方向への容器1の直線スライド運動及びF2方向へのサンプリング装置4の回転運動が可能であり、より詳細に図11及び図13に示す。
【0041】
また、図10から13に示すように、台車7は、容器1の両側に位置し、この場合では互いに平行な二本の棒からなるスライド手段8に沿って移動可能である。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階の概略図を示す。
【図2】サンプリング針の先端が容器の開口部の高さに位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【図3】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図4】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図5】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図6】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図7】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図8】サンプリング針が容器内に位置する段階での配置方法に関する概略の連続図を示す。
【図9】実質上針の先端が内側端部にあって、重力方向における容器の最下点に位置する段階での配置方法に関する概略図を示す。
【図10】容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入前段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【図11】容器とともにサンプリング装置の側面図を示しており、サンプリング針の挿入後段階におけるスライド台車と回転支持体間での伝送手段を表す。
【図12】サンプリング針の先端が外側端部にあり、開口部を通って挿入される前段階に関して、容器とともに図10のサンプリング装置の縦断面図を示す。
【図13】サンプリング針の先端が内側端部にあり、針の先端が重力方向に関して容器の最下点に位置する段階での図11におけるサンプリング装置の縦断面図を示す。
【符号の説明】
【0043】
1.容器、例えばボトル
2.容器1の開口部
3.容器1に含まれる目的の液体
4.サンプリング装置、例えばサンプリング針
5.針4の先端
6.サンプリング針4を運ぶ回転支持体
7.容器1を支える台車
8.台車7が沿って移動可能なスライド手段
9.台車7と回転支持体6間にある伝送手段
10.サンプリング装置4の支持体
11.伝送手段9の溝
12.台車7のハンドル
13.容器1の底面が入る台車7の穴
14.容器1の側面支持体
15.回転支持体6の容器1への挿入を防ぐ保護体
16.支持体6、伝送手段9及び保護体15のヒンジ軸
17.開口部2の高さにあり、溝11と作用し、側面支持体14によって運ばれるガイド軸
18.サンプリング手段4を支えるフレーム
19.フレームにより運ばれるガイド
F1.容器1の直線方向へのスライド
F2.サンプリング装置4の回転
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部(2)を有し、目的の液体(3)を含む、例えばボトル(1)のような容器(1)を液体(3)のサンプリング用装置内に配置する方法であって、当該サンプリング用装置は本質的にサンプリング針(4)からなり、当該方法は容器(1)の直線運動及びそれと同時に針(4)の回転運動で構成され、当該運動の間、前記針(4)の先端(5)は、前記容器(1)内の外側端部と内側端部との間を移動し、容器(1)を配置する間、針(4)の縦軸と開口部(2)の垂直面は実質上、一定な交点を形成することを特徴とする方法。
【請求項2】
針の回転運動は、容器(1)が運動する直線軸と同一面内で起こることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
容器(1)は一般に上方に移動し、一方、針(4)の先端(5)は一般に下方に移動することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
針(4)が内側端部にある場合、前記針(4)の先端(5)は実質上、重力方向に関して容器(1)の最下点に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載された容器(1)の配置方法を適用可能とするための、容器(1)内にある液体(3)のサンプリング用装置であって、
*回転支持体(6)に据えつけられたサンプリング針(4)、及び、
*スライド手段(8)上に設置された、容器(1)を支持する台車(7)
からなることを特徴とする装置。
【請求項6】
伝送手段(9)が、台車(7)と回転支持体(6)の間で提供されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
伝送手段(9)がガイド、ヒンジシャフト、鎖、ベルト及び/又は小歯車と相互に作用する細片を少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
スライド手段(8)は少なくとも二本の棒からなり、これらは互いに平行であり、配置される際、容器の運動方向に対しても平行であることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項1】
開口部(2)を有し、目的の液体(3)を含む、例えばボトル(1)のような容器(1)を液体(3)のサンプリング用装置内に配置する方法であって、当該サンプリング用装置は本質的にサンプリング針(4)からなり、当該方法は容器(1)の直線運動及びそれと同時に針(4)の回転運動で構成され、当該運動の間、前記針(4)の先端(5)は、前記容器(1)内の外側端部と内側端部との間を移動し、容器(1)を配置する間、針(4)の縦軸と開口部(2)の垂直面は実質上、一定な交点を形成することを特徴とする方法。
【請求項2】
針の回転運動は、容器(1)が運動する直線軸と同一面内で起こることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
容器(1)は一般に上方に移動し、一方、針(4)の先端(5)は一般に下方に移動することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
針(4)が内側端部にある場合、前記針(4)の先端(5)は実質上、重力方向に関して容器(1)の最下点に位置することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載された容器(1)の配置方法を適用可能とするための、容器(1)内にある液体(3)のサンプリング用装置であって、
*回転支持体(6)に据えつけられたサンプリング針(4)、及び、
*スライド手段(8)上に設置された、容器(1)を支持する台車(7)
からなることを特徴とする装置。
【請求項6】
伝送手段(9)が、台車(7)と回転支持体(6)の間で提供されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
【請求項7】
伝送手段(9)がガイド、ヒンジシャフト、鎖、ベルト及び/又は小歯車と相互に作用する細片を少なくとも1つ含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
スライド手段(8)は少なくとも二本の棒からなり、これらは互いに平行であり、配置される際、容器の運動方向に対しても平行であることを特徴とする請求項5から7のいずれか1項に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2007−500355(P2007−500355A)
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530444(P2006−530444)
【出願日】平成16年5月19日(2004.5.19)
【国際出願番号】PCT/FR2004/050203
【国際公開番号】WO2004/109296
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(504238301)ビオメリュー (74)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年5月19日(2004.5.19)
【国際出願番号】PCT/FR2004/050203
【国際公開番号】WO2004/109296
【国際公開日】平成16年12月16日(2004.12.16)
【出願人】(504238301)ビオメリュー (74)
【Fターム(参考)】
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