説明

液体タンク

【課題】液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて外部に(注入口から)抜け出てしまうといったことを防止することができ、液体を容易且つ迅速に注入することができる液体タンクを提供する。
【解決手段】注入ホース5の先端部から吐出されるウォッシャ液を注入可能とする注入口2cを有し、内部にウォッシャ液を貯留するためのウォッシャタンクにおいて、注入口2c近傍の内面には、注入ホース5の先端部を保持可能なホース保持部として、注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持可能な挟持部11が設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に液体を貯留するための液体タンクに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、注入ホースの先端部から吐出される液体を注入可能とする注入口を有し、内部に液体を貯留するための液体タンクとしては、車両におけるウォッシャ液を貯留するためのウォッシャタンク等がある。そして、このような液体タンクの内部に液体を注入する際には、例えば、作業者が注入ホース(その先端側)を保持した状態で行うのが一般的である。このようにすると、例えば、注入ホースから液体を勢い良く吐出させて注入しても、その液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて液体タンクの外部に(注入口から)抜け出てしまうといったことが防止され、液体を迅速に注入することができる。しかしながら、上記の場合では、作業者が注入ホース(その先端側)を保持した状態で行うため、作業性が悪かった。
【0003】
特に、車両におけるウォッシャタンク等では、車両への配置スペースが限られることなどから、ウォッシャタンクの内部に連通する屈曲したパイプ部に注入口を設けるといった必要が生じることがある。この場合、パイプ部が屈曲していることから注入ホースの先端部を注入口から深部に挿入できず、液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて液体タンクの外部に(注入口から)抜け出てしまいやすいため、作業者が注入ホース(その先端側)を確実に保持した状態で行う必要があり、作業性が悪かった。
【0004】
そこで、例えば、組み立てライン等において液体を注入する際だけでも、注入ホースの先端部が液体タンクの外部に(注入口から)抜け出難くする構成として、パイプ部に設けた注入口とは別に(パイプ部を通らずタンクの内部に直結する)ライン時専用の注入口やそのキャップを設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。この構成では、組み立てライン等において液体を注入する際のみ、ライン時専用の注入口から注入ホースの先端部を深部に挿入して液体を注入することで、注入ホースの先端部が液体タンクの外部に(注入口から)抜け出難くなる。
【特許文献1】特開2000−103321号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した構成では、別途ライン時専用の注入口を形成したり、その注入口を塞ぐキャップを設ける(組み付ける)必要があるため、加工工数や部品点数が増加し、ひいては高コスト化してしまうという問題がある。又、ライン時専用の注入口から注入ホースの先端部を深部に挿入しても、作業者が注入ホース(その先端側)を保持しなければ、注入ホースから液体を勢い良く吐出させて注入する際、その液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて液体タンクの外部に(注入口から)抜け出てしまうといった虞は依然残ることになる。更に、出荷後、使用者が水道などから(例えば市販の)注入ホースを用いて液体を注入する際には、パイプ部に設けた注入口から注入ホースの先端部を挿入することになり深部に挿入できないため、作業者が手で注入ホースを保持しながら行うことが必須となり、離れた位置にある蛇口を操作するといった作業は一人では困難となる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて外部に(注入口から)抜け出てしまうといったことを防止することができ、液体を容易且つ迅速に注入することができる液体タンクを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明では、注入ホースの先端部から吐出される液体を注入可能とする注入口を有し、内部に前記液体を貯留するための液体タンクにおいて、前記注入口近傍の内面には、前記注入ホースの先端部を保持可能なホース保持部が設けられた。
【0008】
同構成によれば、注入ホースの先端部を注入口近傍の内面に設けられたホース保持部に保持させることで、例えば、作業者が手で注入ホースを保持せず注入ホースから液体を勢い良く吐出させて注入しても、その液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて液体タンクの外部に(注入口から)抜け出てしまうといったことが防止される。よって、液体を容易且つ迅速に液体タンクに注入することができる。例えば、組み立てライン等において液体を注入する際に、容易且つ迅速に液体を注入することができる。又、例えば、出荷後、使用者が水道などから(例えば市販の)注入ホースを用いて液体を注入する際にも、蛇口を操作して一人で容易に且つ迅速に液体を注入することができる。又、例えば、屈曲したパイプ部に注入口が設けられるウォッシャタンク等の液体タンクであっても、別途ライン時専用の注入口やキャップを設けるといった必要がなく、それにより高コスト化してしまうことはない。
【0009】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の液体タンクにおいて、前記ホース保持部は、前記注入ホースの先端部における周方向一部を挟持可能な挟持部である。
同構成によれば、ホース保持部は、注入ホースの先端部における周方向一部を挟持可能な挟持部であるため、簡単な構成とすることができる。又、例えば、注入ホースの先端部における周方向一部を挟持部に挟持させることができるため、注入ホースの先端部における直径が異なっていても保持させることが可能となる。即ち、異なる注入ホースに対応することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の液体タンクにおいて、前記挟持部は、挟持する側であって相対向する側に突出する突出部を有する。
同構成によれば、挟持部は、挟持する側であって相対向する側に突出する突出部を有するため、注入ホースの先端部における周方向一部を更に局部的に強く挟持することができ、強固に保持することができる。
【0011】
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の液体タンクにおいて、前記ホース保持部は、前記注入ホースの先端部における内周面の周方向複数箇所に当接するように圧入可能な圧入保持部である。
【0012】
同構成によれば、ホース保持部は、注入ホースの先端部における内周面の周方向複数箇所に当接するように圧入可能な圧入保持部であるため、簡単な構成とすることができ、しかも注入ホースの先端部を所定の保持姿勢に維持することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明では、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体タンクにおいて、前記注入口は、内部に連通する屈曲したパイプ部に設けられるものである。
同構成によれば、注入口が内部に連通する屈曲したパイプ部に設けられるものにおいて、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明の効果を得ることができる。又、従来では注入口が内部に連通する屈曲したパイプ部に設けられると、注入ホースの先端部を注入口から深部に挿入困難なことから液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて液体タンクの外部に(注入口から)抜け出てしまいやすくなるが、本構成による抜け防止効果をより効果的に発揮することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、液体の勢いで注入ホースの先端部が暴れて外部に(注入口から)抜け出てしまうといったことを防止することができ、液体を容易且つ迅速に注入することができる液体タンクを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を車両においてウォッシャ液を貯留するためのウォッシャタンクに具体化した一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。
図1に示すように、ウォッシャタンクは、その内部に液体としてのウォッシャ液を貯留可能なタンク本体1と、タンク本体1に固定されるパイプ部としてのインレット2とを備える。
【0016】
タンク本体1の下方(図1中、下方であって、図2中、紙面奥側)には、電動ポンプ3が固定され、電動ポンプ3は、タンク本体1内部における下方のウォッシャ液を吸い上げてポンプホース4を介して図示しないウォッシャノズルに供給するようになっている。
【0017】
又、タンク本体1の上方には、内外を連通する円筒状の筒部1aが形成されている。そして、タンク本体1の筒部1a先端である連結口1bには、インレット2の基端部が(筒部1aの軸中心に)回転可能に固定されている。本実施の形態のインレット2は、タンク本体1の内部に連通する屈曲した形状であって、詳しくは、基端部が連結口1bに固定された状態でまず側方(図1中、左方向)に延びる水平部2aと、水平部2aの先端から上方に延びる垂設部2bとを有し、その垂設部2bの先端が開口した注入口2cとされている。尚、注入口2cは、外部の注入ホース5(図3参照)の先端部から吐出される液体(ウォッシャ液)を注入可能とするものであって、液体注入後の注入口2cには図示しないキャップが固定されることになる。
【0018】
ここで、本実施の形態のインレット2において注入口2c近傍の内面には、図3に示すように、注入ホース5の先端部を保持可能なホース保持部としての挟持部11が設けられている。
【0019】
詳述すると、挟持部11は、水平部2aと垂設部2bとを滑らかに連結(連通)すべく湾曲した湾曲部2dの内面の一部から上方に延びるように(インレット2に)一体成形されている。挟持部11は、注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持可能な外周側挟持部11aと内周側挟持部11bとを有する。即ち、外周側挟持部11aは、注入ホース5の外周面と対応(当接)し、内周側挟持部11bは注入ホース5の内周面と対応(当接し)し、それらの間隔が注入ホース5の厚みより若干小さく設定されることで、注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持可能とされている。又、挟持部11において、外周側挟持部11aと内周側挟持部11bとの間には、注入ホース5の先端部が保持(挟持)された状態で注入ホース5の先端面と当接し、注入ホース5の先端面と注入口2c近傍の内面(湾曲部2dの内面)との間隔を一定に保つための位置決め部11cが形成されている。
【0020】
次に、上記実施の形態の特徴的な作用効果を以下に記載する。
(1)注入ホース5の先端部を注入口2c近傍の内面に設けられた挟持部11に保持させることで、例えば、作業者が手で注入ホース5を保持せず注入ホース5からウォッシャ液を勢い良く吐出させて注入しても、その液体の勢いで注入ホース5の先端部が暴れて液体タンクの外部に(注入口2cから)抜け出てしまうといったことが防止される。尚、図3に示すように、注入ホース5の先端側を途中から下方に屈曲させてウォッシャ液を勢い良く吐出させて注入する場合、特に液体の勢いで注入ホース5の先端側が水平方向(図3中、右側)に延びるようとするが、それが挟持部11によって防止されることになる。よって、ウォッシャ液を容易且つ迅速に液体タンク(タンク本体1)に注入することができる。
【0021】
例えば、組み立てライン等においてウォッシャ液を注入する際に、容易且つ迅速に液体を注入することができる。又、例えば、(ウォッシャタンクを備えた車両の)出荷後、使用者が水道などから(例えば市販の)注入ホース5を用いて水(ウォッシャ液)を注入する際にも、注入ホース5の先端部を挟持部11に保持させた状態で(例えば離れた位置の)蛇口を操作して一人で容易に且つ迅速に水(ウォッシャ液)を注入することができる。
【0022】
又、本実施の形態のように、ウォッシャ液を貯留するためのウォッシャタンクは、車両への配置スペースが限られることなどから、屈曲したインレット2に注入口2cが設けられている。そして、屈曲したインレット2に注入口2cが設けられていると、従来では注入ホース5の先端部を注入口2cから深部に挿入困難なことから液体の勢いで注入ホース5の先端部が暴れて液体タンクの外部に(注入口2cから)抜け出てしまいやすくなるが、本構成では(注入ホース5の先端部を保持でき)これが防止されるため、効果がより高くなる。又、従来技術のように別途ライン時専用の注入口やキャップを設けるといった必要がなく、それにより高コスト化してしまうことはない。
【0023】
(2)ホース保持部を、注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持可能な挟持部11としたため、簡単な構成とすることができる。又、例えば、注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持部11に挟持させることができるため、注入ホース5の先端部における直径が異なっていても保持させることが可能となる。即ち、異なる(例えば、厚みが略同じであれば、図3に示す注入ホース5より直径の大きい又は小さい)注入ホースに対応することができる。
【0024】
(3)注入ホース5の先端面と注入口2c近傍の内面(湾曲部2dの内面)との間隔が位置決め部11cにて一定に保たれるため、注入ホース5の先端面が注入口2c近傍の内面(湾曲部2dの内面)に近づき過ぎてしまうことが防止され、注入ホース5から液体を勢い良く安定して吐出させることが可能となる。
【0025】
上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態の挟持部11の外周側挟持部11aと内周側挟持部11bとに、図4に示すように、挟持する側であって相対向する側に突出する突出部11d,11eを設けてもよい。尚、この例の外周側挟持部11aには、2個の突出部11dが(上下方向に)並んで形成され、内周側挟持部11bにおいて前記外周側挟持部11aの2個の突出部11d間と対応した位置には1個の突出部11eが形成されている。又、勿論、突出部11e,11dの数や位置は変更してもよいし、突出部を外周側挟持部11aのみに設けてもよいし、内周側挟持部11bのみに設けてもよい。このようにすると、注入ホース5の先端部における周方向一部を更に局部的に強く挟持することができ、強固に保持することができる。
【0026】
・上記実施の形態では、挟持部11は、外周側挟持部11aと内周側挟持部11bとを有するとしたが、注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持可能であれば、他の構成に変更してもよい。例えば、挟持部は、インレット2(垂設部2b)の内面と、インレット2の内面から突出形成され、インレット2(垂設部2b)の前記内面と共に注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持する内周側挟持部とを有するように変更してもよい。このようにすると、挟持部は、インレット2の内面と、インレット2の内面から突出形成される内周側挟持部とを有する構成であるため、注入ホース5の先端部における周方向一部の外周側に対応した(当接する)部分がインレット2の内面と共用となり(前記外周側挟持部11aを特に形成する必要が無くなり)、更に簡単な構成とすることができる。
【0027】
・上記実施の形態では、ホース保持部を、注入ホース5の先端部における周方向一部を挟持可能な挟持部11としたが、注入ホース5の先端部を保持可能であれば、他の方法で保持可能なホース保持部に変更してもよい。
【0028】
例えば、図5及び図6に示すように、ホース保持部を、注入ホース5の先端部における内周面の周方向複数箇所に当接するように圧入可能な圧入保持部21に変更してもよい。この例の圧入保持部21は、水平部2aの内面から上方に突出し、その突出方向(上方)から見て中心から放射状に延び、その外側端部が注入ホース5の先端部における内周面に当接(押圧接触)するように設定された複数の突出片21aを有する。又、この例の突出片21aは、90度間隔に4つ(即ちその突出方向(上方)から見て十字形状)に形成されている。又、この例の突出片21aは、その突出方向(上方)先端側に向かうほど放射状に延びる量が小さくされたテーパ部21bを有する。又、この例の圧入保持部21における突出方向の基端部には、注入ホース5の先端部が保持された状態で注入ホース5の先端面と当接し、注入ホース5の先端面と注入口2c近傍の内面(水平部2aの内面)との間隔を一定に保つための位置決め部21cが形成されている。位置決め部21cは、各突出片21a毎に形成されるとともに突出片21aより放射状に延びる量が大きく設定されてなる。
【0029】
このようにしても、圧入保持部21(4つの突出片21a)を注入ホース5の先端部に圧入させて、注入ホース5の先端部を圧入保持部21に保持させることができるので、上記実施の形態の効果(1)と同様の効果を得ることができる。又、この例(図5及び図6)の圧入保持部21は、その突出方向から見て中心から放射状に延び、その外側端部が注入ホース5の先端部における内周面に当接(押圧接触)するように設定された複数の突出片21aを有するため、圧入保持部21自体の剛性が高く、注入ホース5に圧入された状態では注入ホース5を強固に保持することができる。又、この例(図5及び図6)の圧入保持部21における突出片21aは、その突出方向(上方)先端側に向かうほど放射状に延びる量が小さくされたテーパ部21bを有するため、注入ホース5の先端部への圧入作業が容易となる。又、位置決め部21cにより、上記実施の形態の効果(3)と同様の効果を得ることができる。尚、勿論、突出片21aの数等は、液体の通路(注入ホース5の内面に囲まれた内、突出片を除いた部分である通路)を確保できれば変更してもよく、例えば、120度間隔に3つとしてもよい。
【0030】
・上記実施の形態では、液体タンク(ウォッシャタンク)は、タンク本体1に固定される屈曲したインレット2を備えるとしたが、これに限定されず、インレット2を備えていない液体タンク(ウォッシャタンク)に具体化してもよい。尚、この場合、例えば、タンク本体1の連結口1bをそのまま注入口とし、筒部1aにホース保持部(挟持部)を設けてもよい。
【0031】
・上記実施の形態では、車両におけるウォッシャ液を貯留するためのウォッシャタンクに具体化したが、これに限定されず、内部に液体を貯留するための他の液体タンクに具体化してもよい。
【0032】
上記各実施の形態から把握できる技術的思想について、以下にその効果とともに記載する。
(イ)請求項2に記載の液体タンクにおいて、前記注入口は、内部に連通するパイプ部に設けられるものであって、前記挟持部は、前記パイプ部の内面と、前記パイプ部の内面から突出形成され、前記パイプ部の内面と共に前記注入ホースの先端部における周方向一部を挟持する内周側挟持部とを有することを特徴とする液体タンク。
【0033】
同構成によれば、挟持部は、パイプ部の内面と、パイプ部の内面から突出形成される内周側挟持部とを有する構成であるため、注入ホースの先端部における周方向一部の外周側に対応した(当接する)部分がパイプ部の内面と共用となり、更に簡単な構成とすることができる。
【0034】
(ロ)請求項4に記載の液体タンクにおいて、前記圧入保持部は、その突出方向から見て中心から放射状に延び、その外側端部が前記注入ホースの先端部における内周面に当接するように設定された複数の突出片を有することを特徴とする液体タンク。
【0035】
同構成によれば、圧入保持部は、その突出方向から見て中心から放射状に延び、その外側端部が前記注入ホースの先端部における内周面に当接するように設定された複数の突出片を有するため、圧入保持部自体の剛性が高く、注入ホースに圧入された状態では注入ホースを強固に保持することができる。
【0036】
(ハ)請求項1乃至5及び上記(イ)、(ロ)のいずれか1つにおいて、前記ホース保持部は、前記注入ホースの先端面と前記注入口近傍の内面との間隔を一定に保つための位置決め部を有することを特徴とする液体タンク。
【0037】
同構成によれば、注入ホースの先端面と注入口近傍の内面との間隔が位置決め部にて一定に保たれるため、注入ホースの先端面が注入口近傍の内面に近づき過ぎてしまうことが防止され、注入ホースから液体を勢い良く安定して吐出させることが可能となる。
【0038】
(ニ)請求項1乃至5及び上記(イ)〜(ハ)のいずれか1つの液体タンクは、ウォッシャタンクであって、車両においてウォッシャ液を貯留するためのものであることを特徴とするウォッシャタンク。
【0039】
同構成によれば、ウォッシャタンクにおいて、請求項1乃至5及び上記(イ)〜(ハ)のいずれか1つに記載の発明の効果を得ることができる。特に、車両においてウォッシャ液を貯留するためのウォッシャタンクは、車両への配置スペースが限られることなどから、請求項5に記載の構成が適用されることが多くなり、本構成による抜け防止効果をより効果的に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本実施の形態におけるウォッシャタンクの正面図。
【図2】本実施の形態におけるウォッシャタンクの平面図。
【図3】本実施の形態におけるインレットの要部断面図。
【図4】別例におけるインレットの要部断面図。
【図5】別例におけるインレットの要部断面図。
【図6】別例における圧入保持部を説明するための斜視図。
【符号の説明】
【0041】
2…インレット(パイプ部)、2c…注入口、5…注入ホース、11…挟持部(ホース保持部)、11d,11e…突出部、21…圧入保持部(ホース保持部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注入ホースの先端部から吐出される液体を注入可能とする注入口を有し、内部に前記液体を貯留するための液体タンクにおいて、
前記注入口近傍の内面には、前記注入ホースの先端部を保持可能なホース保持部が設けられたことを特徴とする液体タンク。
【請求項2】
請求項1に記載の液体タンクにおいて、
前記ホース保持部は、前記注入ホースの先端部における周方向一部を挟持可能な挟持部であることを特徴とする液体タンク。
【請求項3】
請求項2に記載の液体タンクにおいて、
前記挟持部は、挟持する側であって相対向する側に突出する突出部を有することを特徴とする液体タンク。
【請求項4】
請求項1に記載の液体タンクにおいて、
前記ホース保持部は、前記注入ホースの先端部における内周面の周方向複数箇所に当接するように圧入可能な圧入保持部であることを特徴とする液体タンク。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液体タンクにおいて、
前記注入口は、内部に連通する屈曲したパイプ部に設けられるものであることを特徴とする液体タンク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−110698(P2008−110698A)
【公開日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−295565(P2006−295565)
【出願日】平成18年10月31日(2006.10.31)
【出願人】(000101352)アスモ株式会社 (1,622)
【Fターム(参考)】