説明

液体洗剤組成物

本発明は、起泡性の改善をもたらすために、低分子量の疎水変性セルロース性ポリマーを含む軽質液体洗剤組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、起泡性の改善をもたらすために、低分子量の疎水変性セルロース性ポリマーを含む軽質液体洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
軽質液体食器洗い洗剤組成物は、グリース洗浄をもたらしながら、高い泡立ち特性が必要とされる。このことは、消費者が、泡を洗剤組成物の性能の目安として利用するので、液体食器洗い洗剤組成物に関して特に重要である。更に、液体食器洗い洗剤組成物の消費者はまた、泡立ち特性及び泡の外観(密度、白さ)を、洗浄溶液がまだ活性洗剤成分を含んでいることを表すものとして用いる。消費者は通常、発泡能力によって食器洗い液体を投与し、泡立ちが低下する又は泡が十分濃厚でないように見えると、洗浄液を新しくする。したがって、泡をほとんど発生させない又は低密度の泡を発生させる液体食器洗い洗剤組成物は、必要以上に頻繁に消費者により取り替えられる傾向がある。したがって、商業的に成功している軽質液体食器洗い組成物は、手作業で食器洗いをしている間、良好な泡高、濃度、及び良好な発泡期間を示す必要がある。
【0003】
セルロース性ポリマーなどの天然ポリマーは、液体洗浄性組成物のレオロジー改質剤として一般に使用される。例えば、国際特許公開第2007/119226号は、粘土とアニオン性ポリマー又はセルロース性ポリマーとの組み合わせを含む、洗浄性組成物のためのレオロジー改質系を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際特許公開第2007/119226号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
意外にも、軽質液体食器洗い組成物中の低分子量の疎水変性セルロース性ポリマーの製剤が、泡の有用性及び泡密度を増大させることがわかった。
【0006】
更に、本発明の軽質液体食器洗い組成物が、(特に、より困難な焼きついた油層上の)油洗浄を改善することがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本出願は、Mnが45,000未満の疎水変性セルロース性ポリマーを含む液体洗剤組成物に関する。
【0008】
別の実施形態では、本発明は、泡立ち特性、特に初期の泡立ち、泡の有用性及び泡密度を改善するための、液体洗剤組成物中での疎水変性セルロース性ポリマーの使用を包含する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で使用するとき、「泡立ち特性」は、本発明の組成物の液体洗剤組成物の使用によりもたらされる、洗浄プロセスの全体を通した泡立ちの量(多い又は少ない)及び泡立ちの一貫性(持続的又は防止)を意味する。液体食器洗い洗剤組成物は、高い泡立ち及び持続的な泡立ちを必要とする。
【0010】
本明細書で使用するとき、「食器類」は、セラミック、陶器、金属、ガラス、プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)及び木で作製された食器、グラス、深鍋、鍋、焼き皿及び食卓食器などの表面を意味する。
【0011】
本明細書で使用するとき、「軽質液体食器洗い洗剤組成物」は、手動で(すなわち手で)食器を洗う際に用いる組成物を指す。このような組成物は一般的には、本来起泡性又は発泡性が高い。
【0012】
本明細書で使用するとき、「洗浄」とは、洗浄、及び/又は消毒のために表面に適用することを意味する。
【0013】
本明細書で使用するとき、「グリース」とは、少なくとも一部(すなわち、グリースの少なくとも0.5重量%)に、飽和及び不飽和の油脂、好ましくは牛肉及び/又は鶏肉のような動物性原料に由来する油脂を含む物質を意味する。
【0014】
本明細書で使用するとき、「焼きついた油」は、標準的なオーブン、対流式オーブン、トースターオーブン、電子レンジオーブン、フライパン、中華ナベを用いて加熱するレンジトップ、ホットプレート、電気グリドル、又は調理中に食品を加熱するために使用される他の既知の調理器具にて、高温に曝された油を含む物質を意味する。
【0015】
本出願は、Mnが45,000未満の疎水変性セルロース性ポリマーを含む軽質液体食器洗い洗剤組成物を目的とする。
【0016】
意外にも、本発明の組成物中の疎水変性セルロース性ポリマーは、泡立ちの有用性を改善し、泡の有用性及び総起泡量を増大させることがわかった。これにより、同等の泡有用性の能力を維持すると同時に、界面活性剤の濃度が低減された組成物を配合することができる。
【0017】
そのような疎水変性セルロース性ポリマーが泡の美観を改善することが更にわかった。疎水変性セルロース性ポリマーは、より高い初期の泡量及び泡密度、並びにより白くより濃厚な泡をもたらす。
【0018】
最後に、そのような疎水変性セルロース性ポリマーが、油(特に焼きついた油染み及び油汚れ)の優れた洗浄もたらすことがわかった。
【0019】
疎水変性セルロース性ポリマー
疎水変性セルロース性ポリマーは、45,000未満、好ましくは10,000〜40,000、好ましくは13,000〜25,000の数平均分子量(MN)を有する。実に、本発明の目的は、泡立ち特性が改善された液体洗剤組成物を提供することである。そのようなMnの疎水変性セルロース性ポリマーは、組成物の粘度に影響を与えずに、優れた泡立ち特性をもたらすことがわかった。そのようなポリマーのMnを増加させると、粘度が増大し、組成物をゲルの形態にすることがわかった。これは、加工性及び溶解に関する問題をもたらすであろう。
【0020】
本発明の組成物は、通常、疎水変性セルロース性ポリマーを総組成物の0.01重量%〜2重量%、好ましくは0.1重量%〜0.5重量%の濃度で含む。
【0021】
本発明の疎水変性セルロース性ポリマーとしては、非イオン性及びカチオン性のセルロース誘導体などの水溶性セルロースエーテル誘導体が挙げられる。非イオン性セルロース誘導体が、特に好ましい。セルロース誘導体の基本構造は、以下の式によって図示される。
【0022】
【化1】

式中、重合度nは50〜240の範囲の整数である。構造中、R1、R2及びR3は、以下に説明されるような、アルキル、ヒドロキシアルキル、又はアルキル及びヒドロキシアルキルの混合置換基を表す。有用なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、イソブチル、ヘキシル、ノニルなど、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、より好ましくはメチルが挙げられる。有用なヒドロキシアルキル基としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、及びヒドロキシブチルが挙げられる。R3はHを示し得る。
【0023】
1は好ましくはメチルであり、R2は好ましくはメチル(図A)又はヒドロキシプロピル(図B)である。
【0024】
【化2】

【0025】
環に結合している置換基の平均数により表されるセルロースの無水グルコース単位の置換基の量である置換度は、メトキシル基では0.1〜2.0、好ましくはメトキシル置換度は1.8〜2.0であり、ヒドロキシプロピル基では0〜1.0、好ましくはヒドロキシプロピル置換度は0.2〜0.8であり得る。
【0026】
セルロース誘導体の好ましい群には、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、及びこれらの混合物が含まれる。
【0027】
市販されている例としては、ダウケミカル(Dow Chemical)からのメトセル(Methocel)E50 PVC及びE19 PVC、並びにウォルフセルロシックス(Wolff Cellulosics)からのワロセル(Walocel)が挙げられる。
【0028】
本発明の組成物に有用であり得るその他のセルロース誘導体としては、疎水性基、典型的には1〜30個の炭素原子、好ましくは8〜30個の炭素原子、より好ましくは8〜22個の炭素原子を含むアルキル基、アルカリル基又はアラルキル基で変性された四級カチオン性セルロースが挙げられる。カチオン性セルロース誘導体の一例を、以下に示す。
【0029】
【化3】

【0030】
粘度試験方法
本発明の組成物の粘度は、ブルックフィールド(Brookfield)粘度計モデル#LVDVII+を用いて20℃で測定される。これらの測定に使用されるスピンドルは、速度10rpmのS31である。本発明の液体洗剤組成物は、好ましくは3,000cps未満、より好ましくは2,000未満でありかつ典型的には300cpsを超える粘度を有し、好ましくは、組成物の粘度は、300〜1100cpsである。
【0031】
水性液体キャリア
本明細書の液体洗剤組成物は、30%〜80%の水性液体キャリアを更に含有し、その中には、他の必須及び任意の組成物の構成成分が溶解、分散又は懸濁される。より好ましくは、水性液体キャリアは、本明細書の組成物の45%〜70%、より好ましくは45%〜65%を構成する。
【0032】
水性液体キャリアの1つの好ましい構成成分は、水である。しかし、水性液体キャリアは、室温(20℃〜25℃)で液体であるか又は液体キャリアに溶解する他の物質であって、不活性な充填剤の機能に加えて幾つかの他の機能を果たすことができる物質を含有してもよい。そのような物質としては、例えば、ヒドロトロープ及び溶媒を挙げることができ、以下でより詳細に考察される。本発明の液体洗剤組成物使用の場所によるが、水性液体キャリア中の水は、約2〜30gpg(「gpg」は当該技術分野における当業者に周知の水硬度の尺度であり、「1ガロン当りのグレイン」を表す)の硬度レベルを有してよい。
【0033】
組成物のpH
液体洗剤組成物は、いかなる好適なpHを有してもよい。好ましくは、組成物のpHは、4〜14に調整される。より好ましくは、組成物は6〜13、最も好ましくは6〜10のpHを有する。組成物のpHは、当該技術分野で既知のpH調節成分を用いて調整することができる。
【0034】
洗浄ポリマー
本発明の組成物の、任意であるが好ましい更なる成分は、洗浄ポリマーである。それらのポリマーにより、油洗浄効果が改善され、及び/又は界面活性剤の必要濃度を下げる一方で同等の洗浄能力を得ることができる。それらの例を以下に挙げる。
【0035】
(i)400〜10000の重量平均分子量を有するポリエチレンイミン主鎖を含むアルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーであって、(1)1修飾あたり平均約1〜約30個のアルコキシ部分を有するポリアルコキシレン鎖による窒素原子あたり1つ又は2つのアルコキシル化修飾であって、アルコキシル化修飾の末端アルコキシ部分が水素、C1〜C4アルキル、又はこれらの混合物でキャップされている、アルコキシル化修飾、(2)1修飾あたり平均約1〜約40個のアルコキシ部分を有するポリアルコキシレン鎖による窒素原子あたり1つのC1〜C4アルキル部分の置換及び1つ又は2つのアルコキシル化修飾であって、末端アルコキシ部分が水素、C1〜C4アルキル、又はこれらの混合物でキャップされている、置換及びアルコキシル化修飾、あるいは(3)これらの組み合わせを更に含む、アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマー。これらは一般に、組成物の0.1重量%〜10重量%の濃度で含まれる。これらのポリマーは、国際特許公開第2007/135645号(本件特許出願人により2007年5月21日に国際的に出願)の2ページ33行目〜7ページ9行目に更に表されている。
【0036】
(ii)不飽和C1〜6酸、エーテル、アルコール、アルデヒド、ケトン又はエステル、糖単位、アルコキシ単位、無水マレイン酸、及びグリセロールのような飽和ポリアルコール、並びにこれらの混合物からなる群から選択されるモノマーを含む親水性主鎖と、C4〜25アルキル基、ポリプロピレン、ポリブチレン、1〜6個の炭素原子を含有する飽和モノカルボン酸のビニルエステル、アクリル酸又はメタクリル酸のC1〜6アルキルエステル、並びにこれらの混合物を含む群から選択される疎水性側鎖と、を有するランダムグラフトコポリマー。これらのポリマーは、本件特許出願人により番号欧州特許第07111413.6号で2007年6月29日に出願された特許出願の5ページ12行目〜16ページに更に表されている。
【0037】
界面活性剤
本発明の組成物の好ましい更なる成分は、非イオン性、アニオン性、カチオン性界面活性剤、両性、双性イオン性、半極性非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される界面活性剤である。界面活性剤は、液体洗剤組成物の1.0重量%〜50重量%、好ましくは5重量%〜40重量%、より好ましくは25重量%〜40重量%、好ましくは30重量%〜38重量%の濃度で含むことができる。任意の界面活性剤の非限定例が下記で考察される。
【0038】
アニオン性界面活性剤
サルフェート又はスルホネート界面活性剤
サルフェート又はスルホネート界面活性剤は、典型的には液体洗剤組成物の少なくとも5重量%、好ましくは5重量%〜40重量%及びより好ましくは15重量%〜30重量%、及び更により好ましくは15重量%〜25重量%の濃度で存在する。
【0039】
本明細書の組成物で使用するにあたって好適なサルフェート又はスルホネート界面活性剤としては、C10〜C14アルキル若しくはヒドロキシアルキル、サルフェート又はスルホネートの水溶性塩又は酸が挙げられる。好適な対イオンとしては、水素、アルカリ金属カチオン、又はアンモニウム若しくは置換アンモニウムが挙げられるが、好ましくはナトリウムである。
【0040】
ヒドロカルビル鎖が分枝状である場合、C1〜4のアルキル分岐単位を含むことが好ましい。サルフェート又はスルホネート界面活性剤の平均分岐率は、好ましくは、全ヒドロカルビル鎖の30%超、より好ましくは35%〜80%、最も好ましくは40%〜60%である。
【0041】
サルフェート又はスルホネート界面活性剤は、C11〜C18アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、C8〜C20第一級分枝鎖及びランダムアルキルサルフェート(AS)、C10〜C18第二級(2,3)アルキルサルフェート、C10〜C18アルキルアルコキシサルフェート(AExS)であって、好ましくはxが1〜30であるもの、好ましくは1〜5個のエトキシ単位を含む、C10〜C18アルキルアルコキシカルボキシレート;米国特許第6,020,303号及び同第6,060,443号で考察される中鎖分枝状アルキルサルフェート、同第6,008,181号及び同第6,020,303号で考察される中鎖分枝状アルキルアルコキシサルフェート、国際特許公開第99/05243号、同第99/05242号、同第99/05244号、同第99/05082号、同第99/05084号、同第99/05241号、同第99/07656号、同第00/23549号、及び同第00/23548号で考察される変性アルキルベンゼンスルホネート(MLAS)、メチルエステルスルホネート(MES)、並びにα−オレフィンスルホネート(AOS)から選択されてよい。
【0042】
パラフィンスルホネートは、モノスルホネート又はジスルホネートであってもよく、普通はこれらの混合物であり、10〜20個の炭素原子を有するパラフィンのスルホネート化により得られる。好ましいスルホネートは、C12〜18の炭素原子鎖を有するものであり、より好ましくはC14〜17鎖のものである。パラフィン鎖に沿って分布されたスルホネート基を有するパラフィンスルホネートは、米国特許第2,503,280号、同第2,507,088号、同第3,260,744号、同第3,372188号及び独国特許第735096号に記載されている。
【0043】
一般に使用されるアルキルグリセリルスルホネート界面活性剤及び/又はアルキルグリセリルサルフェート界面活性剤は、高モノマー含量(アルキルグリセロールスルホネート界面活性剤の60重量%超)を有する。本明細書で使用するとき、「オリゴマー」には、ダイマー、トリマー、クアドリマー(quadrimer)、並びにヘプタマーまでのアルキルグリセリルスルホネート界面活性剤及び/又はアルキルグリセリルサルフェート界面活性剤のオリゴマーが挙げられる。モノマー含有量の最少化は、存在するアルキルグリセリルスルホネート界面活性剤及び/又はアルキルグリセリルサルフェート界面活性剤の0重量%〜60重量%、0重量%〜55重量%、0重量%〜50重量%、0重量%〜30重量%であってよい。本明細書で使用するアルキルグリセリルスルホネート界面活性剤及び/又はアルキルグリセリルサルフェート界面活性剤は、C10〜40、C10〜22、C12〜18、及びC16〜18のアルキル鎖長を有する界面活性剤を包含する。アルキル鎖は、分枝状でも直鎖でもよく、存在する場合、分枝は、メチル(C1)又はエチル(C2)などのC1〜4のアルキル部分を含む。これらの界面活性剤は、本件特許出願人により2006年4月20日に公開された国際特許公開第2006/041740号の2ページ32行目〜4ページ21行目に記載されており、それらの製造方法は、4ページ22行目〜6ページ3行目に記載されている。アルキルグリセリルサルフェート/スルホネート界面活性剤は、任意に組成物の少なくとも10重量%、より好ましくは10重量%〜40重量%、最も好ましくは10重量%〜30重量%の濃度で存在する。
【0044】
ジアルキルスルホスクシネート。ジアルキルスルホスクシネートは、C6〜15直鎖又は分枝鎖ジアルキルスルホスクシネートであってよい。アルキル部分は、対称(すなわち、同じアルキル部分)であっても非対称(すなわち、異なるアルキル部分)であってもよい。好ましくは、アルキル部分は対称である。ジアルキルスルホサクシネートは、組成物の0.5重量%〜10重量%で液体洗剤組成物中に存在してもよい。
【0045】
非イオン性界面活性剤
組成物に存在する場合、非イオン性界面活性剤は、有効量で、より好ましくは液体洗剤組成物の0.1重量%〜20重量%で存在する。好適な非イオン性界面活性剤には、脂肪族アルコールと1〜25モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が挙げられる。脂肪族アルコールのアルキル鎖は、直鎖又は分枝状、一級又は二級のいずれであってもよく、一般的には8〜22個の炭素原子を含有する。10〜20個の炭素原子を含有するアルキル基を有するアルコールとアルコール1モルあたり2〜18モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が特に好ましい。式R2O(Cn2nO)t(グリコシル)x(式(III))を有するアルキルポリグリコシドも好適であり、ここで、式(III)のR2は、アルキル、アルキルフェニル、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシアルキルフェニル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、アルキル基は、10〜18個、好ましくは12〜14個の炭素原子を含有し、式(III)のnは、2又は3、好ましくは2であり、式(III)のtは、0〜10、好ましくは0であり、式(III)のxは、1.3〜10、好ましくは1.3〜3、最も好ましくは1.3〜2.7である。グリコシルは、好ましくはグルコースから誘導される。
【0046】
式(IV)を有する脂肪酸アミド界面活性剤もまた好適である。
【0047】
【化4】

式中、式(IV)のR6は、7〜21個、好ましくは9〜17個の炭素原子を含有するアルキル基であり、式(IV)の各R7は、水素、C1〜C4アルキル、C1〜C4ヒドロキシアルキル、及び−(C240)xHからなる群から選択され、ここで式(IV)のxは、1〜3で変化する。好ましいアミドは、C8〜C20アンモニアアミド、モノエタノールアミド、ジエタノールアミド、及びイソプロパノールアミドである。
【0048】
カチオン性界面活性剤
組成物に存在する場合、カチオン性界面活性剤は、有効量で、より好ましくは液体洗剤組成物の0.1重量%〜20重量%で存在する。好適なカチオン性界面活性剤は、第四級アンモニウム界面活性剤である。好適な第四級アンモニウム界面活性剤は、モノC6〜C16、好ましくはC6〜C10N−アルキル又はアルケニルアンモニウム界面活性剤からなる群から選択され、残りのN位はメチル、ヒドロキシエチル(hydroxyehthyl)、又はヒドロキシプロピル基によって置換される。別の好ましいカチオン性界面活性剤は、第四級クロリンエステルのような、第四級アンモニウムアルコールのC6〜C18アルキル又はアルケニルエステルである。より好ましくは、カチオン性界面活性剤は、式(V)を有する。
【0049】
【化5】

式中、式(V)のR1は、C8〜C18ヒドロカルビル及びこれらの混合物、好ましくはC8〜14アルキル、より好ましくはC8、C10又はC12のアルキルであり、式(V)のXは、アニオン、好ましくは塩化物又は臭化物である。
【0050】
アミンオキシド界面活性剤
液体洗剤組成物の好ましい成分は、アミンオキシド界面活性剤であり、それは本明細書において典型的には液体洗剤組成物の0.1重量%〜15重量%、好ましくは3.0重量%〜10重量%の濃度で含まれていてもよい。アミンオキシドは、直鎖又は中分枝状(mid-branched)アルキル部分を有し得る。
【0051】
本明細書で任意に用いられる直鎖アミンオキシドには、1つのC8〜18アルキル部分と、C1〜3アルキル基及びC1〜3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される2つの部分とを含有する水溶性アミンオキシド、1つのC10〜18アルキル部分と、C1〜3アルキル基及びC1〜3ヒドロキシアルキル基からなる群から選択される2つの部分とを含有する水溶性ホスフィンオキシド、並びに1つのC10〜18アルキル部分と、C1〜3アルキル及びC1〜3ヒドロキシアルキル部分からなる群から選択される1つの部分とを含有する水溶性スルホキシドが挙げられる。
【0052】
好ましいアミンオキシド界面活性剤は、式(VI)を有する。
【0053】
【化6】

式中、式(VI)のR3は、直鎖C8〜22アルキル、直鎖C8〜22ヒドロキシアルキル、C8〜22アルキルフェニル基、及びこれらの混合物であり、式(VI)のR4は、C2〜3アルキレン若しくはC2〜3ヒドロキシアルキレン基、又はこれらの混合物であり、xは0〜約3であり、式(VI)の各R5ハ、C1〜3アルキル若しくはC1〜3ヒドロキシアルキル基、又は平均で約1〜約3個のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基である。式(VI)のR5基は、例えば酸素又は窒素原子を介して互いに結合して、環状構造を形成してもよい。
【0054】
直鎖アミンオキシド界面活性剤は、特に、直鎖C10〜C18アルキルジメチルアミンオキシド及び直鎖C8〜C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドを含み得る。好ましいアミンオキシドには、直鎖C10、直鎖C10〜C12、及び直鎖C12〜C14アルキルジメチルアミンオキシドが挙げられる。
【0055】
本明細書で使用するとき、「中分枝状(mid-branched)」とは、アミンオキシドが、n1の炭素原子を有する1つのアルキル部分を有し、アルキル部分の1つのアルキル分枝が、n2の炭素原子を有することを意味する。アルキル分枝は、アルキル部分の窒素からのα炭素に位置する。アミンオキシドのこの種類の分枝は、内在アミンオキシドとしても当該技術分野において知られている。n1とn2の総合計は、10〜24個の炭素原子、好ましくは12〜20個、より好ましくは10〜16個である。1つのアルキル部分に対する炭素原子の数(n1)は、1つのアルキル分枝(n2)とおよそ同数の炭素原子であって、その1つのアルキル部分と1つのアルキル分枝とが対称となるようにされるべきである。本明細書で使用するとき、「対称」は、本明細書で用いられる中分枝状アミンオキシドの少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも75重量%〜100重量%で、|n1−n2|が5個以下、好ましくは4個、最も好ましくは0〜4個の炭素原子であることを意味する。
【0056】
アミンオキシドは、C1〜3アルキル、C1〜3ヒドロキシアルキル基、又は平均で約1〜約3個のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基から独立に選択される2つの部分を更に含む。好ましくは、2つの部分は、C1〜3アルキルから選択され、より好ましくは、両方がC1アルキルとして選択される。
【0057】
両性界面活性剤
本発明において任意である、他の好適な両性洗剤界面活性剤の非限定例としては、アミドプロピルベタイン及び脂肪族又は複素環式二級及び三級アミンの誘導体が挙げられ、そこで脂肪族部分は直鎖又は分枝状であることができ、脂肪族置換基の1つは、8〜24個の炭素原子を含有し、少なくとも1つの脂肪族置換基はアニオン性水溶性基を含有する。典型的には、両性界面活性剤は、存在する場合、液体洗剤組成物の0.01重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜10重量%をなす。
【0058】
マグネシウムイオン
任意に存在するマグネシウムイオンは、二価イオンをほとんど含有しない軟水中でその組成物が使用されるときに、洗剤組成物中で使用されてもよい。使用される場合、マグネシウムイオンは、好ましくは水酸化物、塩化物、酢酸塩、硫酸塩、蟻酸塩、酸化物又は硝酸塩として、本発明の組成物に添加される。含まれる場合、マグネシウムイオンは、液体洗剤組成物の0.01重量%〜1.5重量%、好ましくは0.015重量%〜1重量%、より好ましくは0.025重量%〜0.5重量%の活性レベルで存在する。
【0059】
溶媒
本組成物は、任意に溶媒を含んでもよい。好適な溶媒には、C4〜14エーテル及びジエーテル、グリコール、アルコキシル化グリコール、C6〜C16グリコールエーテル、アルコキシル化芳香族アルコール、芳香族アルコール、脂肪族分枝状アルコール、アルコキシル化脂肪族分枝状アルコール、アルコキシル化直鎖C1〜C5アルコール、直鎖C1〜C5アルコール、アミン、C8〜C14アルキル及びシクロアルキル炭化水素及びハロ炭化水素、並びにこれらの混合物が挙げられる。存在する場合、液体洗剤組成物は、液体洗剤組成物の0.01重量%〜20重量%、好ましくは0.5重量%〜20重量%、より好ましくは1重量%〜10重量%の溶媒を含有する。これらの溶媒は、水のような水性液体キャリアと組み合わせて使用されてもよく、又はいずれの水性液体キャリアも存在させることなしに使用されてもよい。
【0060】
ヒドロトロープ
本発明の液体洗剤組成物は、液体洗剤組成物が水に適切に相溶するように、所望によりヒドロトロープを有効量で含んでもよい。本明細書で使用するのに好適なヒドロトロープには、アニオン型のヒドロトロープ、特にキシレンスルホン酸ナトリウム、キシレンスルホン酸カリウム、及びキシレンスルホン酸アンモニウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸カリウム、及びトルエンスルホン酸アンモニウム、クメンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸カリウム、及びクメンスルホン酸アンモニウム、並びにこれらの混合物、並びに米国特許第3,915,903号に開示されている関連する化合物が挙げられる。本発明の液体洗剤組成物は、典型的には、液体洗剤組成物の0重量%〜15重量%、好ましくは1重量%〜10重量%、最も好ましくは3重量%〜6重量%のヒドロトロープ、又はその混合物を含む。
【0061】
高分子泡安定剤
本発明の組成物は、高分子泡安定剤を任意に含有してもよい。これらの高分子泡安定剤は、液体洗剤組成物の起泡量及び起泡持続時間の増大をもたらす。これらの高分子泡安定剤は、(N,N−ジアルキルアミノ)アルキルエステル及び(N,N−ジアルキルアミノ)アルキルアクリレートエステルのホモポリマーから選択され得る。従来のゲル浸透クロマトグラフィーによって決定される高分子泡増進剤の重量平均分子量は、1,000〜2,000,000、好ましくは5,000〜1,000,000、より好ましくは10,000〜750,000、より好ましくは20,000〜500,000、更により好ましくは35,000〜200,000である。高分子泡安定剤は任意に、無機又は有機の塩のいずれかの塩、例えば(N,N−ジメチルアミノ)アルキルアクリレートエステルのクエン酸塩、硫酸塩、又は硝酸塩の形態で存在できる。
【0062】
1つの好ましい高分子泡安定剤は、(N,N−ジメチルアミノ)アルキルアクリレートエステル、すなわち、式(VII)で表されるアクリレートエステルである。
【0063】
【化7】

【0064】
組成物に存在する場合、高分子泡増進剤は、液体洗剤組成物の0.01重量%〜15重量%、好ましくは0.05重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%で組成物に存在してもよい。
【0065】
ジアミン
本発明による組成物の別の任意成分は、ジアミンである。液体洗剤組成物のユーザーの習慣及びやり方は著しいばらつきを示すので、組成物は、好ましくは組成物の0重量%〜15重量%、好ましくは0.1重量%〜15重量%、好ましくは0.2重量%〜10重量%、より好ましくは0.25重量%〜6重量%、より好ましくは0.5重量%〜1.5重量%の、少なくとも1つのジアミンを含有する。
【0066】
好ましい有機ジアミンは、pK1及びpK2が8.0〜11.5の範囲、好ましくは8.4〜11の範囲、更により好ましくは8.6〜10.75の範囲であるものである。好ましい物質には、1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサン(pKa=10〜10.5)、1,3−プロパンジアミン(pK1=10.5、pK2=8.8)、1,6−ヘキサンジアミン(pK1=11、pK2=10)、1,3−ペンタンジアミン(ダイテックEP(DYTEK EP)(登録商標))(pK1=10.5、pK2=8.9)、2−メチル1,5−ペンタンジアミン(ダイテックA(登録商標))(pK1=11.2、pK2=10.0)が挙げられる。他の好ましい物質には、C4〜C8の範囲のアルキレンスペーサーを有する第一級/第一級ジアミンが挙げられる。一般に、第一級ジアミンは、第二級及び第三級ジアミンより好ましいと考えられている。
【0067】
pK1及びpK2の定義−本明細書で使用するとき、「pKa1」及び「pKa2」は、当業者には「pKa」という総称で知られている種類の分量であり、本明細書ではpKaは、化学技術分野において当業者に一般に既知のものと同様に使用される。本明細書で参照される値は、「臨界安定定数:第2巻、アミン(Critical Stability Constants: Volume 2, Amines)」(スミス(Smith)及びマーテル(Martel)、プレナム・プレス(Plenum Press)、ニューヨーク(NY)及びロンドン(London)、1975年))のような文献から得ることができる。pKaに関する追加的な情報は、ジアミンの供給元であるデュポン(登録商標)(DUPONT)により供給される情報など、関連企業文献から得ることができる。本明細書で実用的な定義として、ジアミンのpKaは、25℃の全水溶液において、イオン強度0.1〜0.5Mについて規定される。
【0068】
カルボン酸
本発明による液体洗剤組成物は、組成物のすすぎの感触を向上させるために、直鎖若しくは環式カルボン酸又はその塩を含んでもよい。本明細書で有用なカルボン酸には、C1〜6直鎖又は少なくとも3個の炭素を含有する環状酸が挙げられる。カルボン酸又はその塩の直鎖若しくは環状炭素含有鎖は、ヒドロキシル、エステル、エーテル、1〜6個、より好ましくは1〜4個の炭素原子を有する脂肪族基、及びこれらの混合物からなる群から選択される置換基で置換されてもよい。
【0069】
好ましいカルボン酸は、サリチル酸、マレイン酸、アセチルサリチル酸、3−メチルサリチル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、ジヒドロキシフマル酸、1,2,4ベンゼントリカルボン酸、ペンタン酸、及びこれらの塩、並びにこれらの混合物からなる群から選択されるものである。カルボン酸が塩の形態で存在する場合、塩のカチオンは、好ましくはアルカリ金属、アルカリ土類金属、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、又はトリエタノールアミン、及びこれらの混合物から選択される。
【0070】
カルボン酸又はその塩は、存在する場合、好ましくは0.1%〜5%、より好ましくは0.2%〜1%、最も好ましくは0.25%〜0.5%の濃度で存在させる。
【0071】
好ましくは、本明細書の液体洗剤組成物は、透明な液体組成物として配合される。「透明な(clear)」とは、安定かつ透明(transparent)であることを意味する。透明な組成物を得るために、溶媒及びヒドロトロープを使用することは、軽質液体食器洗い組成物の技術分野に精通している者には周知である。本発明による好ましい液体洗剤組成物は、透明な単相液体であるが、本発明は、米国特許第5,866,529号(エリリ(Erilli)ら)、及び米国特許第6,380,150号(トゥーサン(Toussaint)ら)に記載されているビーズ又はパールのような分散相を含有する透明及び不透明な製品も、そのような製品が貯蔵時に物理的に安定である(すなわち、分離しない)のであれば、包含する。
【0072】
本発明の液体洗剤組成物は、使用のために液体洗剤組成物を供給するためのいかなる好適なパッケージ内に包装されてもよい。好ましくは、パッケージは、ガラス又はプラスチック製の透明なパッケージである。
【0073】
他の任意成分
本明細書の液体洗剤組成物は、香料、染料、乳白剤、酵素、キレート剤、増粘剤及び本明細書の液体洗剤組成物が一般に4〜14、好ましくは6〜13、最も好ましくは6〜10のpHを有するようにするためのpH緩衝手段などの、液体洗剤組成物中で使用するのに好適な多くの他の任意成分を更に含むことができる。軽質液体洗剤組成物の使用に好適な許容できる任意成分の更なる記載を、米国特許第5,798,505号に見出すことができる。
【0074】
食器類の洗浄/処理プロセス
このプロセスは一般に、この組成物を典型的には希釈又は非希釈形態にて食器類に適用する工程と、すすぐ工程又は表面をすすがずにこの表面上の組成物を乾燥させる工程とを含む。
【0075】
「非希釈形態」とは、本明細書において、適用前(直前)にユーザーによって希釈されることなく、前述の液体組成物を処理されるべき表面に直接適用することを意味する。「希釈形態」とは、本明細書において、前述の液体組成物を、適切な溶媒、典型的には水でユーザーが希釈することを意味する。本明細書では「すすぐ」とは、本明細書の液体組成物を前述の食器類に適用する工程の後、本発明に従うプロセスで洗浄される食器類と、かなりの量の適切な溶媒、典型的には水とを接触させることを意味する。「かなりの量」とは、普通は5〜20リットルを意味する。
【0076】
一実施形態では、本明細書の組成物は、希釈形態にて適用できる。汚れた食器を、有効量、典型的には(処理される食器25個あたり)0.5mL〜20mL、好ましくは3mL〜10mLの、水で希釈された本発明の液体洗剤組成物と接触させる。使用される液体洗剤組成物の実際の量は、ユーザーの判断に基づき、典型的には、組成物中の活性成分の濃度を含む組成物の特定の製品処方、清浄される汚れた食器類の数、食器類の汚れの程度などのような要因に左右されることになる。また、特定の製品処方は、意図される市場(すなわち、米国、ヨーロッパ、日本など)のような、組成物製品に関する多数の要因に左右されることになる。好適な例は、以下の表Aに見ることができる。
【0077】
一般に、0.01mL〜150mL、好ましくは3mL〜40mLの本発明の液体洗剤組成物が、1000mL〜20000mL、より典型的には5000mL〜15000mLの範囲の容積を有するシンクの中の、2000mL〜20000mL、より典型的には5000mL〜15000mLの水と組み合わされる。こうして得られる希釈組成物の入ったシンク内に汚れた食器を浸して、食器の汚れた表面を、布、スポンジ、又は類似の物品と接触させて食器を清浄する。布、スポンジ、又は類似の物品は、食器表面と接触する前に洗剤組成物と水との混合物に浸漬されてもよく、典型的には、1〜10秒間の範囲の時間にわたって食器表面と接触するが、実際の時間は、各適用及びユーザーによって異なる。布、スポンジ、又は同様の物品を食器表面に接触させることは、好ましくは同時に食器表面を擦ることを伴う。
【0078】
別の方法は、液体食器洗い洗剤なしで、汚れた食器類を水浴中に浸漬するか、又は流水下に保持することを含む。スポンジのような、液体食器洗い洗剤を吸収する道具は、別の分量の非希釈の液体食器洗い組成物中に、典型的には1〜5秒間の範囲の時間にわたって、直接入れられる。次に吸収道具、ひいては非希釈の液体食器洗い組成物が、汚れた食器類のそれぞれの表面に個々に接触して、汚れを除去する。吸収道具と、典型的には、1〜10秒間の範囲の時間にわたってそれぞれの食器表面と接触させるが、実際の適用時間は、食器の汚れの程度などの要因に左右されることになる。吸収道具を食器表面に接触させることは、好ましくは同時に擦ることを伴う。
【実施例】
【0079】
【表1】

1:平均x=0.5〜3のエトキシ基を含有するC12〜13アルキルエトキシスルホネート
2:非イオン性物質は、8〜9のエトキシを含有するC10〜11アルキルエトキシル化界面活性剤である。
3:1,3,BACは、1,3−ビス(メチルアミン)−シクロヘキサンである。
4:(N,N−ジメチルアミノ)エチルメタクリレートホモポリマー
5:ヒドロキシプロピルメチルセルロース:23,000のMnを有するメトセル(Methocell)E50 PVC
6:ポリエチレンイミン主鎖(NH)の窒素あたり7〜10のエトキシ部分(EO)及び0〜7のプロポキシ部分(PO)を有するアルコキシル化ポリエチレンイミンポリマー、PEI600又はPEI5000
7:得られたポリマーの54重量%〜60重量%の酢酸ビニル、任意に40重量%の加水分解されたエステル連結を用いて70℃でグラフト化された6,000〜12,000g/モルMwのポリエチレングリコール主鎖
【0080】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
45,000未満、好ましくは10,000〜40,000、より好ましくは13,000〜25,000のMnを有する疎水変性セルロース性ポリマーを含む、液体洗剤組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の液体洗剤組成物であって、
前記疎水変性セルロース性ポリマーが、以下の式、
【化1】

の非イオン性疎水変性セルロース性ポリマーであって、
式中、重合度nは50〜240の範囲の整数であり、R1及びR2はアルキル、ヒドロキシアルキル、又はアルキル及びヒドロキシアルキルの混合置換基を表し、R3は水素、アルキル、ヒドロキシアルキル、又はアルキル及びヒドロキシアルキルの混合置換基を表す液体洗剤組成物。
【請求項3】
請求項2に記載の液体洗剤組成物であって、
前記アルキル基が、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、イソブチル、ヘキシル、ノニル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはメチル、エチル、プロピル、ブチル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくはメチルである液体洗剤組成物。
【請求項4】
請求項2〜3に記載の液体洗剤組成物であって、
前記ヒドロキシアルキル基が、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチル、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはヒドロキシプロピルである液体洗剤組成物。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物であって、
前記疎水変性セルロース性ポリマーが、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースである液体洗剤組成物。
【請求項6】
前記疎水変性セルロース性ポリマーが、前記組成物の0.01重量%〜2重量%、好ましくは0.1重量%〜0.5重量%の濃度で含まれる、請求項1に記載の液体洗剤組成物。
【請求項7】
3,000cps未満、好ましくは2,000cp未満でありかつ300cpを超える粘度を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項8】
前記液体洗剤組成物の0.1重量%〜15重量%のアミン・オキシドを更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物であって、
10〜C14アルキル又はヒドロキシアルキルサルフェート又はスルホネート及びこれらの混合物からなる群から選択されるアニオン性界面活性剤を、前記液体洗剤組成物の5重量%〜40重量%、好ましくは15重量%〜30重量%、より好ましくは15重量%〜25重量%更に含む液体洗剤組成物。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物であって、
1〜25モルのエチレンオキシドを有するC8〜C22脂肪族アルコール、アルキルポリグリコシド、脂肪酸アミド界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される非イオン性界面活性剤を、前記液体洗剤組成物の0.1重量%〜20重量%更に含む液体洗剤組成物。
【請求項11】
食器を洗浄する方法であって、前記請求項1〜10のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物を用いて、
(a)0.01mL〜150mLの前記液体洗剤組成物を2000mL〜20000mLの水中に希釈する工程と、
(b)前記工程で得られた希釈組成物に食器を浸漬する工程と、及び
(c)前記食器の汚れた表面を布、スポンジ、又は類似の物品と接触させることによって清浄する工程とからなる方法。
【請求項12】
請求項11に記載する食器を洗浄する方法であって、
(a)前記食器を水浴中に浸漬するか流水下に保持する工程と、
(b)請求項1〜11のいずれか一項に記載の液体洗剤組成物の有効量を道具に吸収させる工程と、及び
(c)前記吸収された液体洗剤組成物を有する前記道具を前記汚れた食器のそれぞれの表面に個々に接触させる工程とからなる方法。
【請求項13】
液体洗剤組成物における疎水変性セルロース性ポリマーの使用であって、
泡立ち特性を改善するため、好ましくは泡の有用性を増大し、発泡能力を増大させ、改善された泡の美観をもたらすための方法。

【公表番号】特表2011−510149(P2011−510149A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−543591(P2010−543591)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【国際出願番号】PCT/IB2009/050126
【国際公開番号】WO2009/093150
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】