説明

液体漂白剤組成物

【課題】従来提案されていなかった新たな液体漂白剤組成物であって、増粘されるとともに、保存安定性に優れる液体漂白剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)過酸化水素;(B)界面活性剤;(C)下記一般式(I)で表わされる水溶性高分子化合物を含有する液体漂白剤組成物。
[化1]


[式中、Rは、炭素数10〜22の直鎖若しくは分岐したアルキル基またはアルケニル基;A及びBは、それぞれ独立に、2〜4個の炭素原子を有するアルキレンオキシド;nはAの平均付加モル数であり、10〜100の数;nはBの平均付加モル数であり、10〜100の数;Rは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基またはアルケニル基を示す。]

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体漂白剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
過酸化水素を漂白基剤として用いた酸素系漂白剤は、色柄物に使用できる特徴を有し、衣料用漂白剤の主流となってきている。酸素系漂白剤には、粉末と液体の物があり、それぞれ特徴を有している。
液体の酸素系漂白剤(以下、液体漂白剤組成物という)は、その使い勝手の良さが認知され、広く使用されるようになっており、衣料用漂白剤の主流となっている。液体漂白剤組成物はプラスチックボトル等の容器に充填され、一般家庭に供給されるのが一般的である。
液体漂白剤組成物の使用形態としては、洗濯機に直接投入する「全体漂白法」と、被洗物のしみに塗布してから洗濯する「塗布漂白法」があり、後者の方がより高い漂白効果が得られる。
【0003】
そして、液体漂白剤組成物の粘度を増加(増粘)させることにより、液体漂白剤組成物を被洗物に塗布した後、水中に投入した際の漂白基剤の水中への拡散を遅延させるとともに、汚垢上の液体漂白剤組成物の滞留時間を長くすることができる。そのため、一層高い漂白洗浄効果を得ることができる。また、増粘させた液体漂白剤組成物は、塗布時の作業性が良い等の利点もある。
一方、液体漂白剤組成物の製造過程においては、異物(ゴミ等)を除去する目的でろ過処理が行われることが多い。ろ過処理において、液体漂白剤組成物の粘度が高すぎると、ろ過に要する時間が長くなる。
【0004】
そこで、以下の様な増粘させた液体漂白剤組成物が提案されている。
特許文献1(特開平11−172288号公報)には、過酸化水素とともに、非イオン性界面活性剤、金属封止剤(金属イオン封止剤)、増粘剤、水及び特定の物性を有するポリビニルアルコールを配合した液体漂白剤組成物が開示されている。
特許文献2(特表2002−515538号公報)には、過酸化水素とともに、重金属用錯化剤、界面活性剤、ラジカルスカベンジャー、電解質及び疎水化ポリウレタンの増粘系を併用した液体漂白剤組成物が開示されている。
【0005】
そして、液体漂白剤組成物は、製造後、流通される過程や消費者等が購入した後、比較的長時間保管されるので、時間が経過しても粘度を維持できることが求められる。
なお、粘度の低下は、通常過酸化水素と増粘剤とが反応し、これらが分解することによって生じる。そのため、この様な反応が生じると粘度が低下するだけでなく、過酸化水素の分解によってガスが発生し、不都合である。この観点からも保存安定性が求められる。
そこで、増粘させるとともに保存安定性を向上させたものとして、以下の様な液体漂白剤組成物が提案されている。
特許文献3には、過酸化水素と、カルボン酸系やグリコール系等の高分子増粘剤と、フェノールまたはその誘導体を組み合わせた液体漂白剤組成物が開示されている。
特許文献4には、過酸化水素と、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤と、特定の物性を有するポリビニルアルコールまたは変性ポリビニルアルコールを用いた液体漂白剤組成物が開示されている。
【特許文献1】特開平11−172288号公報
【特許文献2】特表2002−515538号公報
【特許文献3】特開平11−193399号公報
【特許文献4】特開2002−60793号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この様に、液体漂白剤組成物においては、増粘することができ、かつ時間の経過とともに粘度が低下したり、ガスが発生しにくく、保存安定性に優れるものが求められている。
【0007】
そこで、本発明においては、従来提案されていなかった新たな液体漂白剤組成物であって、増粘されるとともに、保存安定性に優れる液体漂白剤組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために本発明においては以下の液体漂白剤組成物を提案する。
[1]下記(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする液体漂白剤組成物。
(A)過酸化水素。
(B)界面活性剤。
(C)下記一般式(I)で表わされる水溶性高分子化合物。
【化1】

[式中、Rは、炭素数10〜22の直鎖若しくは分岐したアルキル基またはアルケニル基を示す。A及びBは、それぞれ独立に、2〜4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドを示す。nはAの平均付加モル数であり、10〜100の数を示す。nはBの平均付加モル数であり、10〜100の数を示す。Rは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基またはアルケニル基を示す。]
[2](B)成分は、アニオン性界面活性剤及び/または非イオン性界面活性剤を含み、かつ(C)成分は、前記A及びBが、それぞれエチレンオキシドとプロピレンオキシドとを有する化合物を含む[1]記載の液体漂白剤組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、従来提案されていなかった新たな液体漂白剤組成物であって、増粘されるとともに、保存安定性に優れる液体漂白剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明の液体漂白剤組成物について詳細に説明する。
[(A)成分:過酸化水素]
(A)成分である過酸化水素は漂白基剤である。(A)成分の配合量は、液体漂白剤組成物中、0.1〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜10質量%、特に好ましくは2〜10質量%である。0.1質量%以上であることにより、漂白洗浄力が向上する。20質量%以下であることにより、20質量%を超えて配合する場合とそれ程効果の差が見られないので、経済的に有利である。なお、家庭用日用雑貨品に適用する場合は6質量%以下とすることが好ましい。そのため、家庭用日用雑貨品の場合の(A)成分の配合量は、0.1〜6質量%が好ましく、より好ましくは1〜6質量%、特に好ましくは2〜6質量%である。
【0011】
[(B)成分:界面活性剤]
(B)成分は界面活性剤である。(B)成分としては、非イオン性界面活性剤、半極性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの界面活性剤の中でも、漂白洗浄力、保存安定性の点から、非イオン性界面活性剤、半極性界面活性剤、アニオン性界面活性剤が好ましく、特に 漂白洗浄力、保存安定性、さらに液外観の点から、非イオン性界面活性剤、半極性界面活性剤が好ましく、特に漂白洗浄力の点からは、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤が好ましく、特に、(A)成分との相乗効果、及び(C)成分による粘度の増加によってこの相乗効果が高められることによって、襟汚れ等の油性汚垢に対する漂白洗浄力が非常に高くなるため、非イオン性界面活性剤が好ましい。なお、本明細書において、「液外観」とは液体漂白剤組成物を観察したときに、オリ等の異物や濁りが観察されず、透明であることを示す。
【0012】
これら非イオン性界面活性剤、半極性界面活性剤、アニオン性界面活性剤の中でも、漂白洗浄力、保存安定性の点から、炭素数8〜24、好ましくは炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を1個以上有するものが好ましい。
アルキル基としては、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等が挙げられる。また、アルケニル基としては、前記アルキル基に対応するアルケニル基が挙げられ、例えばデセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基等が挙げられる。
【0013】
好適な非イオン性界面活性剤としては、例えば高級アルコールのアルキレンオキシド付加物(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)、アルキル(ポリ)グリコシド、[アルキルグルコシドとアルキルポリグリコシドの一方あるいは両方を示す。]、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、脂肪酸エステルのポリオキシエチレンポリプロピレンブロック付加物、脂肪酸モノグリセライド等が挙げられる。
好適な半極性界面活性剤としてはアミンオキシド等が挙げられる。
【0014】
非イオン性界面活性剤の中でも、特に高級アルコールのアルキレンオキシド付加物が好ましく、特に下記一般式(II)で示される飽和または不飽和アルコールのエチレンオキシド(以下、EOと示すことがある)付加物が好ましい。
【0015】
【化2】

[式中、R12は直鎖若しくは分岐のアルキル基またはアルケニル基を示し、mはエチレンオキシドの平均付加モル数を示す。]
【0016】
一般式(II)において、R12で示されるアルキル基またはアルケニル基の炭素数は好ましくは10〜20であり、より好ましくは10〜16、特に好ましくは12〜14である。アルキル基として、具体的には、例えばデシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基等を挙げることができる。アルケニル基としては、前記アルキル基に対応するアルケニル基が挙げられ、例えば、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基等である。
【0017】
上記一般式(II)において、エチレンオキシドの平均付加モル数を示すmは、好ましくは5〜30であり、5〜20がより好ましく、5〜15が特に好ましい。ここで、「平均付加モル数」は、使用するアルコール1モルに対して付加させたエチレンオキシドの平均モル数を意味する。
mが30以下であることにより、(A)成分と(C)成分との相乗効果が向上し、増粘効果や漂白洗浄力を向上させることができる。mが5以上であることにより、液体漂白剤組成物の保存安定性が向上する。
【0018】
一般式(II)で表される「飽和または不飽和アルコールのエチレンオキシドEO付加物」は、通常、平均付加モル数を中心とする付加モル数の分布を有する。付加モル数の分布の状態は、製造時のエチレンオキシドの付加反応の条件によって変化する。この「飽和または不飽和アルコールのエチレンオキシドEO付加物」は、付加モル分布の比較的広いものであってもよいし、狭いものであってもよい。
例えば、比較的広い分布のものは水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いた反応によって得られる。狭い分布のものは、例えば特公平6−15038号公報に記載の様なAl3+、Ga3+、In3+、Co3+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いた反応によって得られる。
【0019】
一般式(II)で表される「飽和または不飽和アルコールのエチレンオキシドEO付加物」の好ましい具体例としては、CO−1214[商品名(炭素数12と14のアルコールの混合物)、Procter & Gamble社製]、ECOROL[商品名(炭素数12と14のアルコールの混合物)、Ecogreen Oleochemicals社製]等の天然アルコールに、平均付加モル数15モルのエチレンオキシドを付加した化合物が挙げられる。
また、ブテンを3量化して得られる炭素数12のアルケンを、オキソ法に供して得られるトリデシルアルコール(炭素数13)1モルに、7モル、あるいは10モル相当のエチレンオキシドを付加した化合物(BASF社製、商品名Lutensol TO7 、Lutensol TO10として市販されている)も好ましい。
【0020】
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸塩;α−オレフィンスルホン酸塩;直鎖、または分岐のアルキル硫酸エステル塩;直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を有し、平均0.5〜8モルのエチレンオキシドを付加したアルキルエーテル硫酸エステル塩またはアルケニルエーテル硫酸エステル塩;α−スルホ脂肪酸エステル塩;高級脂肪酸塩等が挙げられる。
これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩等が挙げられる。
【0021】
アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、炭素数8〜16のアルキル基を有するものが好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、炭素数が10〜20のものが好ましい。
平均0.5〜8モルのエチレンオキシドを付加したアルキルエーテル硫酸エステル塩またはアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を有するものが好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
高級脂肪酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
【0022】
(B)成分は1種単独でまたは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
(B)成分の配合量は、液体漂白剤組成物中、好ましくは5〜40質量%であり、より好ましくは6〜30質量%、特に好ましくは7〜20質量%である。
5質量%以上であることにより、特に油性汚垢に対する漂白洗浄力を向上させることができる。40質量%以下であることにより、液体漂白剤組成物の粘度が高くなり過ぎることを防ぐことができ、使用しやすくなる。また、保存安定性も向上する。
【0023】
[(C)成分:水溶性高分子]
(C)成分は、前記一般式(I)によって表される水溶性高分子化合物である。
本特許請求の範囲及び明細書において、「水溶性高分子」とは、25℃の温度条件下において高分子を溶解して調製した濃度1質量%の水溶液(調製直後)が、透明である高分子を示す。
ここで「透明」とは、測定セルとして光路長が10mmのガラスセルを使用し、対照側のセルにイオン交換水を入れた場合、波長660nmの光透過率が95%以上であることを意味する。
【0024】
一般式(I)において、Rは、炭素数10〜22の直鎖若しくは分岐のアルキル基、または炭素数10〜22の直鎖若しくは分岐のアルケニル基を示す。アルキル基またはアルケニル基の炭素数は、より好ましくは12〜20、特に好ましくは14〜20である。
アルキル基またはアルケニル基の炭素数が10以上であることにより、(C)成分が適度に疎水性となり、増粘効果が得られる。炭素数が22以下であることにより、疎水性が高くなりすぎず、(C)成分が適度な水溶性となり、好ましい。
【0025】
A、Bは、それぞれ独立に2〜4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドを示す。
すなわち、A、Bは、それぞれエチレンオキシド、プロピレンオキシド(以下、POということがある)、ブチレンオキシドのいずれでもよい。
A、Bは、1種類のアルキレンオキシドからなるものであってもよく、炭素数の異なる2種以上のアルキレンオキシドを含むものであってもよく、中でも疎水性と親水性のバランスの点から、2種以上のアルキレンオキシドを含むものが好ましい。2種以上のアルキレンオキシドを含む場合は、2種以上のアルキレンオキシドがランダム状に重合していてもよいし、ブロック状に重合していてもよく、ブロック状に重合していることが好ましい。
そして、A、Bは、(C)成分に適度な親水性と増粘機能を付与する点から、エチレンオキシドを含むものが好ましい。そして、さらに好ましくは疎水性と親水性のバランスの点から、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの組み合わせである。
特に(C)成分としては、前記A及びBが、それぞれエチレンオキシドとプロピレンオキシドとを有する化合物が好ましく、さらには前記A及びBが、それぞれエチレンオキシドとプロピレンオキシドとからなる化合物が好ましい。
「−(A)n−」と「−(B)n−」において、それぞれ、全アルキレンオキシドの平均付加モル数中、エチレンオキシドは、好ましくは70〜90モル%、より好ましくは 75〜85モル%の割合で付加していることが好ましい。下限値以上であることにより、(C)成分の水溶性が特に安定的に維持され、上限値以下であることにより、増粘効果が向上する。
【0026】
はAの平均付加モル数であり、10〜100の数を示し、30〜100がより好ましく、50〜90が特に好ましい。10以上であることにより、アルキレンオキシドによって水が充分に取り込まれ、増粘効果が向上する。100以下であることにより、製造コストを低減することができ、コストを製品化における許容範囲内とすることができる。
はBの平均付加モル数であり、10〜100の数を示す。nの好適な態様はnと同様である。
と、「−(A)n−」及び「−(B)n−」は、それぞれ(C)成分が水溶性を維持できる範囲であれば、任意に変更することができる。
【0027】
は、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基、または炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルケニル基を示す。アルキル基またはアルケニル基の炭素数は、好ましくは2〜8であり、さらに好ましくは4〜8である。炭素数が1以上であることにより、増粘効果と保存安定性が向上し、10以下であることにより、特に水溶性を制御しやすく、好ましい。
【0028】
(C)成分は、例えば油脂脂肪酸を高圧還元して高級アルコールを製造し、この高級アルコールにアルキレンオキシドを付加させた後、この付加体に、アルキレンジイソシアナートを反応させることによって製造することができる。
(C)成分としては、好適には実施例でも使用している商品名Elfacos T212(AKZO NOBEL社製)が挙げられる。
【0029】
(C)成分は1種または2種以上を混合して用いることができる。
(C)成分の配合量は、液体漂白剤組成物中、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜8.0質量%、特に好ましくは0.2〜5.0質量%である。0.05質量%以上であることにより、増粘効果が向上する。10質量%以下であることにより、保存安定性が向上する。そして、液体漂白剤組成物中の(C)成分の配合量を好ましい範囲内にすることにより、液体漂白剤組成物の粘度を、後述する好ましい範囲に容易に調整することができる。
【0030】
[任意成分]
本発明の液体漂白剤組成物には、上述の必須成分の他に、任意成分を配合することができる。
好ましい任意成分としては、(D)ホスホン酸系金属イオン捕捉剤、及び(E)フェノール系ラジカルトラップ剤が挙げられる。
【0031】
((D)成分:ホスホン酸系金属イオン捕捉剤)
本発明の液体漂白剤組成物において、(D)成分は必須ではないが、(D)成分を配合することにより、(A)成分の分解がさらに抑制され、液体漂白剤組成物の保存安定性がさらに向上する。
例えば液体漂白剤組成物中に微量の鉄イオンまたは銅イオンが存在すると、液体漂白剤組成物の保存安定性が低下し、(A)成分が分解し、酸素ガスが発生するおそれがあるが、(D)成分を配合するとこれら微量の鉄イオンや銅イオンを捕捉し、(A)成分の分解をより防ぐことができる。
(D)成分としては、キレート安定度定数Kの対数値(logK)の値が大きいものほど、鉄イオンまたは銅イオンの捕捉性能が高く、好ましい。具体的には、ホスホン基を有し、Fe3+,Cu2+に対するキレート安定度定数の対数値(logK)がそれぞれ12以上であるものが特に好ましい。
【0032】
(D)成分として、具体的には、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等の有機ホスホン酸誘導体が挙げられる。
これらの中でも特に1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、アミノトリメチレンホスホン酸等が好ましい。
1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸の主な市販品としては、例えばフェリオックス115(商品名、ライオン社製)、キレストPH−210(商品名、キレスト社製)等が挙げられる。アミノトリメチレンホスホン酸としては、例えばDequest2000(商品名、ソルーシア・ジャパン社製)が挙げられる。これらの何れを使用しても同様の効果が得られる。
【0033】
(D)成分は1種または2種以上混合して用いることができる。
(D)成分の液体漂白剤組成物中の配合量は0.1〜3質量%が好ましく、0.2〜2.5質量%がより好ましく、0.5〜1.5質量%が特に好ましい。下限値以上であると、(A)成分の分解抑制効果をより向上させることができ、上限値以下であると、液外観が、透明性が高く、良好であり、かつこの透明性が経時によって変化しにくく、良好である。
【0034】
((E)成分:フェノール系ラジカルトラップ剤)
「フェノール系ラジカルトラップ剤」とは、フェノール及びフェノール誘導体から選ばれる1種以上の化合物であって、ラジカルを捕捉する機能(ラジカルトラップ機能)を備えるものである。
【0035】
フェノール及びフェノール誘導体としては、「フェノール性水酸基を有する化合物」や、「フェノール性水酸基から誘導される置換基を有する化合物」が挙げられる。中でも、「フェノール性水酸基を有する化合物」が好ましい。
ここで、「フェノール性水酸基から誘導される置換基を有する化合物」において、「フェノール性水酸基から誘導される置換基」とは、フェノール水酸基の水素原子が「他の置換基」に置換されてなる基を示す。前記「他の置換基」としては、例えば炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基等の芳香族基(アリール基)等が挙げられる。
【0036】
「フェノール性水酸基を有する化合物」としては、「ベンゼン環の水素原子が、1つ以上の水酸基によって置換された化合物」や「ベンゼン環の水素原子が、1つ以上の水酸基と、1つ以上の水酸基以外の置換基によって置換された化合物」等が挙げられる。
好ましい(E)成分としては、メトキシフェノール、ジメトキシフェノール、カテコール、ヒドロキノン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等を挙げることができる。これらの中でも、メトキシフェノールが好ましく、特に4−メトキシフェノールが好ましい。
【0037】
(E)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
(E)成分を配合することにより、保存中において、(A)成分や、その他の任意成分の分解がより抑制されるため、好ましい。
特にpH4〜8の環境下において、(E)成分は、他のフェノール系以外のラジカルトラップ剤よりもラジカルトラップ機能が高いという特徴がある。そのため、(E)成分は、pH4〜8に調整する液体漂白剤組成物に配合すると、より好ましい。
なお、本明細書において、pHは温度条件:25℃において測定する値である。
【0038】
そして、さらに保存安定性を向上させるためには、(D)成分と(E)成分とを組み合わせて用いることが好ましい。そして、(E)成分の効果を向上させるには、(D)成分と(E)成分を、pH4〜8に調整する液体漂白剤組成物に配合すると、より好ましい。
【0039】
本発明の液体漂白剤組成物に配合可能な(D)成分と(E)成分以外の任意成分としては、例えば以下のものが挙げられる。
(pH調整剤)
本発明の液体漂白剤組成物のpHは、3〜8に調整することが好ましく、4〜7に調整することがより好ましい。
pHをこの範囲に調整すると、本発明の効果に優れ、保存安定性がさらに向上する。
pHの調整は、pH調整剤として、アルカリ性物質や酸性物質を適宜選択し、適量添加することにより行うことができる。
アルカリ性物質としては、例えば四ホウ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア(通常は水溶液として用いる)等が挙げられる。
酸性物質としては、例えばホウ酸、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、p−トルエンスルホン酸、クエン酸、ホスホン酸誘導体等の有機酸(通常は水溶液として用いる)等が挙げられる。
(A)成分の保存安定性等を考慮すると、pH調整剤として四ホウ酸ナトリウム、ホウ酸を用いることがより好ましい。
【0040】
(ハイドロトロープ剤)
本発明の液体漂白剤組成物には、香料等の各種成分を安定配合するためにエタノール、イソプロパノール、フェニルポリオキシエチレンアルコール等の1価のアルコール類や、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類等のハイドロトロープ剤を配合することができる。
【0041】
(香料)
本発明の液体漂白剤組成物には香料を配合することができる。
香料としては、通常、下記の文献に記載される香料原料を複数組み合わせ配合した香料組成物が好適に使用される。
香料原料のリストは、例えば「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994);
「合成香料化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996);
「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994);
「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989);
「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)等に記載されている。それぞれを引用することにより本明細書の開示の一部とする。
香料の配合量は、液体漂白剤組成物中、0.001〜10質量%が適当であり、より好ましくは0.01〜5質量%である。
【0042】
(その他の成分)
液体漂白剤組成物には、その他、前記pH調整剤以外に、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩類や、シリコーン類、殺菌剤、蛍光染料、酵素等の、一般に液体洗浄剤組成物や液体漂白剤組成物に配合されている成分を、必要に応じて配合することができる。
【0043】
[製造方法]
本発明の液体漂白剤組成物は、常法により製造できる。
例えば、上記必須成分と適宜選択される任意成分を、適度な濃度になる様に水を含む溶媒に溶解して混合する。水としてはいわゆるイオン交換水を用いることが好ましく、イオン交換水からなる溶媒を用いることが好ましい。
ついで、好適にはpH調整剤を用いてpH調整を施した後、必要ならばろ過して異物(ゴミ等)を除去すると、液体漂白剤組成物が得られる。そして、得られた液体漂白剤組成物を適当な容器に充填して製品とする。
【0044】
(粘度)
本発明の液体漂白剤組成物の粘度は、好ましくは30〜500mPa・s、さらに好ましくは80〜400mPa・s、特に好ましくは100〜300mPa・sである。
なお、粘度は、200mLのビーカー中に、調製した液体漂白剤組成物を200mL入れ、25℃恒温水槽にて1hr調温した後、B型粘度計(TOKIMEC社製、BL型粘度計、No.2ローター)を用い、回転速度30rpmで、10回転後に値を読み取って測定する値である。
30mPa・s以上であることにより、被洗浄布に塗布した場合、汚垢上での滞留時間を向上させることができ、「塗布漂白洗浄法」において好ましい。500mPa・s以下であることにより、製造時にろ過を行う際に、ろ過速度の極端な低下を防ぐことができる。また、洗濯の際に液体漂白剤組成物の被洗浄布への浸透性が向上し、漂白洗浄力を向上させることができる。
液体漂白剤組成物の粘度は、上述の様に(C)成分の種類や配合量によって調整することができる。(C)成分が同一である場合は(C)成分の配合量が多い程粘度は大きくなり、配合量が小さい程粘度が小さくなる。
【0045】
(容器)
液体漂白剤組成物を充填する容器については、特に限定することなく、一般的に用いられている容器を用いることができる。
具体的には、例えば、計量キャップを備えたノズル型容器や中栓型容器;自動計量機構または簡易計量機構を備えたスクイズ容器やポンプ容器;液を吹きかけたり泡状に塗布するトリガー容器やスクイズ容器;液を塗りつける塗布面を有する塗布容器;詰め替え容器(パウチ、薄肉ボトル、付け替えボトル等)等が挙げられる。
【0046】
本発明の液体漂白剤組成物は、保存安定性が良好なものであるが、長期保存によりわずかに(A)成分が分解して酸素ガスを発生する場合があるため、液モレを防止しつつ、ガス抜き機構が付設された容器を用いることが好ましい。
このようなガス抜き機構付きプラスチックボトルとしては、例えば特許第2883690号公報に開示されている、容器の口部に、少なくとも1箇所以上の空気取入れ孔と注ぎ口とを有する部材設けた容器等が挙げられる。
また、容器代の節減等の点から、ガス抜き機構無しのプラスチックボトルを使用してもよく、この様な容器としては、例えば特開2003−268398号公報の図1〜図12に開示されている容器が挙げられる。
【0047】
[使用方法]
本発明の液体漂白剤組成物の使用方法は、特に制限はなく、一般的な液体漂白剤組成物の使用方法と同様であってよい。例えば、本発明の液体漂白剤組成物を、汚れの付着した被洗浄布に塗布した洗浄布を、市販の洗剤を溶かした洗濯液等で洗浄する。また、本発明の液体漂白剤組成物の一定量を市販の洗剤の溶液に加えて、被洗浄布を洗浄してもよい。
【0048】
この様に、本発明においては、従来提案されていなかった新たな液体漂白剤組成物であって、増粘されるとともに、保存安定性に優れる液体漂白剤組成物を提供することができる。
本発明の液体漂白剤組成物は、(B)成分として、特に漂白洗浄力や液外観等の点から、液体漂白剤組成物に好適に使用される非イオン性界面活性剤や、漂白洗浄力の観点から好適に使用されるアニオン性界面活性剤(特に非イオン性界面活性剤)を配合しても、保存中に(A)成分が分解しにくく、また粘度も安定に維持されやすいという優れた効果を奏する。
この様な効果が得られる理由は定かではないが、(C)成分においては、A、Bのアルキレンオキサイドの酸素原子に由来する水和能に基づいて水溶性を保持させるとともに、Rのアルキル基またはアルキレン基や、前記アルキレンオキサイド中の炭素原子の作用によって、適度な疎水性が付与されていることにより、親水性と疎水性のバランスが良好であり、これにより容易に液体漂白剤組成物を増粘させることができると推測される。また、(C)成分は「R−(A)n−」や「−(B)n−R」の構造が非常に安定であり、(B)成分の界面活性剤存在下においても(A)成分と反応しにくいため、保存安定性が良好であると考えられる。
【実施例】
【0049】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成「%」は質量%、比率は質量比を示す。
【0050】
[1]漂白剤組成物の調製
各実施例、比較例において、表1に示す原料を、表3、表4に示す割合で混合するとともに、表2に示す共通の任意成分(ただし、各実施例、比較例に用いた香料の種類は表3、4に記載した)を表2に示す割合で混合して液体漂白剤組成物を調製した。なお、表2、表3、表4に記載した配合量は全て有効成分(純分換算)基準の値である。
調製にあたっては、原料を混合した後、メンブランフィルター(東洋ろ紙(株)製、ポリテトラフルオロエチレン製、細孔径1.0μm)を用い、加圧ろ過(圧力:約196kPa)して、以下の評価試験に供した。
【0051】
[2]漂白剤組成物の評価方法
各液体漂白剤組成物について、下記の評価方法に従って粘度及び保存安定性を評価した。結果を表3、4にあわせて示した。
【0052】
(1)初期粘度
液体漂白剤組成物を調製した直後に、その粘度を上述の測定方法に準じて測定した。
【0053】
(2)保存安定性試験
(i)粘度変化
液体漂白剤組成物を、ガス抜き構造が付設されたポリエチレン製ボトル(特許第2883690号公報の図1に記載されたものと同様の構造を有する内容量575mLのもの)に500mL充填し、50℃恒温室に1ヶ月保存した後、25℃に調温して粘度を測定した。
図1は、保存安定性試験に用いたガス抜き構造が付設されたポリエチレン製ボトルの構造を示した断面図である。このボトル10は円柱状の容器本体11と、これよりも小径の円柱状の開口部12と有し、この開口部12に、円板状の天板部2を有する中栓5がかぶせられて概略構成されている。この中栓5の天板部2には、外側に突出する円柱状の注ぎ口3と、内側に突出する円柱状の空気孔4が設けられている。
【0054】
(ii)酸素ガス発生量
液体漂白剤組成物を、アルミ箔で遮光した500mL容量のスリ合わせ共栓付き三角フラスコに500mL充填した。
ついで、この三角フラスコに、スリ合わせ共栓付きガラス管を装着した。
なお、スリ合わせ共栓付きガラス管は、1本の円柱状の内径5mmのガラス管において、その一端(以下、第1の端部という)から15cm、他端(以下、第2の耐部という)から100cmの位置に、ガラス管の周囲に三角フラスコのスリ合わせに嵌合するスリ合わせ部が設けられたものである。ガラス管のスリ合わせ部の長さは3cmである。そして、このスリ合わせ共栓付きガラス管を、前記第1部の端部側が三角フラスコ側になる様に、前記液体漂白剤組成物を充填した三角フラスコのスリ合わせに嵌合すると、第1の端部側のガラス管が三角フラスコの内部に充填した液体漂白剤組成物に挿入され、第2の端部側のガラス管が、三角フラスコの上端から突出する。そして、三角フラスコ内においてガスが発生すると、液体漂白剤組成物の液面が、三角フラスコ内の液体漂白剤組成物の液面の上の空間に充満するガスによって下方に押され、これによってガラス管内の液体漂白剤組成物の液面が上昇し、この上昇量(体積)をガス発生量として換算することができる。
そして、この状態で50℃恒温室に1ヶ月間保存し、三角フラスコ内の液面の上昇量から、ガス発生量(mL)を算出した。なお、ブランクテストとして、イオン交換水のみをサンプルとして、同一条件において、前記液体漂白剤組成物の試験と同時に液面上昇量を読み取り、その値を差し引いて、前記液体漂白剤組成物の液面の上昇量とした。
液体漂白剤組成物をガス抜き機構無しボトルに充填した場合を想定すると、上記試験法で測定される酸素ガス発生量が15mL以下であると、製品として問題ないレベルであると判断することができる。
【0055】
【表1】

【0056】
注)
*1 「C」は炭素数を示す。「C12,14」は炭素数12の化合物と炭素数14の化合物の混合物であることを示す。
*2「化合物1」:以下の化学式で表される化合物。
【化3】

[式中、(EO)60、(PO)14の()の横の数値(下付)は、EO、POの平均付加モル数を示し、これらはEO平均60モルと、PO平均14モルがブロック重合したものである。Rはパーム油由来のアルキル基またはアルケニル基を示す。Rの炭素数分布(全炭素質量に対する割合)はおよそ下記の通りである。なお、Cは炭素数を意味し、「C18:1」等と示す場合は炭素数が18で不飽和結合が1個であることを示す。
「C14」 1質量%;
「C16」 44質量%;
「C18」 5質量%;
「C18:1(オレイル)」 39質量%;
「C18:2(リノール)」 10質量%;
「C18:2(リノレン)」 1質量%。]
【0057】
【表2】

【0058】
注)*3:香料組成物は、特許第3611034号公報の表6〜13に記載された香料A〜Cのいずれかを用い、表3、4に「A〜C」の符号を記載した。
*4:c−1成分を含む製品は化合物1の水溶液なので、この水溶液に含まれる水の量はイオン交換水に含まれるものとして計算した。
【0059】
【表3】

【0060】
【表4】

【0061】
表3、表4に示した結果より、以下のことが明らかになった。
初期粘度の測定結果より、過酸化水素を漂白基剤とし、アニオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤を単独、あるいは2種類以上配合した系に、(C)成分を配合した本発明に係る実施例においては、容易に増粘できることが明らかとなった。そして、保存安定性の評価より、実施例の液体漂白剤組成物は、保存しても粘度低下は少なく、かつガス発生量は15mL以下であり、保存安定性は非常に良好であった。
また、(C)成分の配合量と初期粘度との関係から、液体漂白剤組成物の粘度は界面活性剤の種類と配合量によっても左右されるが、(C)成分の配合量の影響が大きく、(C)成分の配合量を調整することにより、容易に好ましい粘度範囲である30〜500mPa・sとすることができることがわかった。
これに対して、比較例の様に、本発明の(C)成分に相当しない高分子化合物[(C’)成分]を用いて増粘させても、保存中に粘度が低下しやすく、また分解によるガス発生量が多く、保存安定性が不良であった。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】実施例で使用した容器の断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記(A)〜(C)成分を含有することを特徴とする液体漂白剤組成物。
(A)過酸化水素。
(B)界面活性剤。
(C)下記一般式(I)で表わされる水溶性高分子化合物。
【化1】

[式中、Rは、炭素数10〜22の直鎖若しくは分岐したアルキル基またはアルケニル基を示す。A及びBは、それぞれ独立に、2〜4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドを示す。nはAの平均付加モル数であり、10〜100の数を示す。nはBの平均付加モル数であり、10〜100の数を示す。Rは、炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐したアルキル基またはアルケニル基を示す。]
【請求項2】
(B)成分は、アニオン性界面活性剤及び/または非イオン性界面活性剤を含み、かつ(C)成分は、前記A及びBが、それぞれエチレンオキシドとプロピレンオキシドとを有する化合物を含む請求項1記載の液体漂白剤組成物。


【図1】
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【公開番号】特開2007−262373(P2007−262373A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93195(P2006−93195)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】