液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシングを有する抜き取り栓
【課題】 液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシングを有する抜き取り栓を提供する。
【解決手段】 本発明の対象は、液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシングを有する抜き取り栓１３であって、充填用はめ管と、抜き取り栓１３を接続するための排出用はめ管１２とを有する内側容器２を備え、金属格子または板金製の外殻を備え、ならびにパレット状の金属製の台座を備える抜き取り栓である。抜き取り栓１３は、栓ケーシング１８の流入用はめ管２０と共に、導電性のプラスチック材料製のねじフランジとして形成された接続フランジ２１に螺着され、栓ケーシングは内側容器２の排出用はめ管１２に溶接される。栓ケーシング１８の接続フランジ２１は、電気アース導体を介して移送および貯蔵容器の台座または外殻と結合される。
【解決手段】 本発明の対象は、液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシングを有する抜き取り栓１３であって、充填用はめ管と、抜き取り栓１３を接続するための排出用はめ管１２とを有する内側容器２を備え、金属格子または板金製の外殻を備え、ならびにパレット状の金属製の台座を備える抜き取り栓である。抜き取り栓１３は、栓ケーシング１８の流入用はめ管２０と共に、導電性のプラスチック材料製のねじフランジとして形成された接続フランジ２１に螺着され、栓ケーシングは内側容器２の排出用はめ管１２に溶接される。栓ケーシング１８の接続フランジ２１は、電気アース導体を介して移送および貯蔵容器の台座または外殻と結合される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシング（Ａｒｍａｔｕｒｅｎｇｅｈａｅｕｓｅ）を有する抜き取り栓、特にフラップまたはボールコックであって、閉鎖可能な充填用はめ管と、抜き取り栓を接続するための排出用はめ管とを有するプラスチック製の内側容器を備え、金属格子または板金製の外殻を備え、ならびに内側容器を支持するための金属製または少なくとも部分的に導電性のプラスチック製のパレット状の金属製の台座を備える抜き取り栓に関する。
【背景技術】
【０００２】
特許文献１に記載された液体用の移送および貯蔵用容器では、冒頭に述べた種類の内側容器の抜き取り栓に取り付けられた排出用はめ管（Ａｕｓｌａｕｆｓｔｕｔｚｅｎ）に、湾曲した金属製の板金又は薄板として形成されるアース部が配置され、アース部は、抜き取り栓の内部孔の部分領域にわたって延びて、固定ボルトとアースケーブルとを介して容器の台座に接続される。
【０００３】
この抜き取り栓には、次の欠点、すなわち、金属製の板金または薄板をプラスチック製の栓ケーシングに取り付けるために必要なハウジング壁を通してねじ込まれる固定ねじによって、栓の気密性が保証されないという欠点がある。所定の液状食品用の移送および貯蔵容器では、金属部分の使用は許容されず、したがって、この栓を装備した容器は、このような液状食品のために使用できない。最後に、公知の液体容器の場合、腐食性の液体を移送および貯蔵する際に、電気アースがもはや正しく機能しないほどに、アース部が液体によって損傷を受ける危険性がある。
【０００４】
さらに、帯電防止を装備したケーシングを有する液体容器用の所定の抜き取り栓が公知であり、この抜き取り栓は量産製品には余りにも高価である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】独国特許出願公開第１９８１５０８２Ａ１号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明の課題は、液体を充填する際におよび液体の抜き取りの際に液体摩擦のため発生する電荷を逃すための確実で包括的アースを考慮した液体用の移送および貯蔵用容器のための冒頭に述べた抜き取り栓、および廉価な製造をさらに発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題は、本発明に従って、請求項１に記載の特徴を有する液体用の移送および貯蔵用容器のための抜き取り栓によって解決される。
【０００８】
下位請求項は、本発明の有利かつ有効な発展形態を含む。
【０００９】
本発明による抜き取り栓では、そのケーシングは、金属格子または板金製の外殻と導電性材料製のパレット状台座とが装備された液体用の移送および貯蔵用容器のプラスチック内側容器の排出用はめ管に、ケーシングを溶接するための導電性のプラスチック製の接続フランジを備え、本発明による抜き取り栓により、接続フランジをパレット状台座または外殻に結合する電気アース導体を介して、排出の際に内側容器から流出する液体の確実な電気アースが可能になる。導電性プラスチック製の接続フランジを有する抜き取り栓は、従来技術による抜き取り栓よりも実質的により廉価であり、その全体のプラスチックケーシングには帯電防止が装備される（ａｎｔｉｓｔａｔｉｓｃｈ ａｕｓｇｅｒｕｓｔｅｔ ｉｓｔ）。
【００１０】
図面を参照して、本発明について以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】液体用の移送および貯蔵用容器の斜視図である。
【図２】接続フランジと共に移送および貯蔵容器の内側容器の排出用はめ管に溶接された抜き取り栓の部分的に切り開いた拡大斜視図である。
【図３】抜き取り栓を有する移送および貯蔵容器の排出領域（Ａｕｓｌａｕｆｂｅｒｅｉｃｈ）の拡大斜視図である。
【図４】抜き取り栓の接続フランジの拡大斜視図である。
【図５】接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図６】aは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。ｂは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図７】aは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。ｂは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図８】aは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。ｂは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図９】接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図１０】移送および貯蔵容器のパレット状台座の床槽におけるアースケーブルの固定方法の図面である。
【図１１ａ】電気アース条片要素を抜き取り栓の接続フランジに固定するための一方法の図面である。
【図１１ｂ】電気アース条片要素を抜き取り栓の接続フランジに固定するための一方法の図面である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
図１による使い捨て容器およびリターナブル容器として使用可能な液体用の移送および貯蔵容器１は、主構成部材として、前壁３と、後壁４と２つの側壁５、６と、流出底部（Ａｂｌａｕｆｂｏｄｅｎ）として形成された下方底部７と上方底部８と、この上方底部に成形されたカバー１０で閉鎖可能な充填用はめ管９と、抜き取り栓１３、特にボールコックまたはフラップコックを取り付けるためにブロー成形型によって内側容器２と一体に製造される内側容器２の前壁３の下方部分のアーチ部１１に成形された排出用はめ管１２と、を有するプラスチック製の交換可能な直方体形の内部容器２と、さらに、内側容器２を収容するための交差する水平および垂直の金属製の格子棧１５、１６を有する格子外殻として形成された外殻１４と、内側容器２を支持するためのＥＵＲＯＮＯＲＭ（欧州鉄鋼共同体規格）に則った長さ寸法および幅寸法を有するパレット状の台座１２とを備える。
【００１３】
高密度ポリエチレン（ＰＥ−ＨＤ）から射出成形された抜き取り栓１３の栓ケーシング１８は、雌ねじ１９を備えた流入用はめ管（Ｅｉｎｌａｕｆｓｔｕｔｚｅｎ）２０により、対応する雄ねじ２２を備える接続フランジ２１の上に螺着されかつこの接続フランジに対しシールされ、この接続フランジ２１は、好ましくは面突合せ溶接（Ｓｐｉｅｇｅｌｓｃｈｗｅｉｓｓｅｎ）によって、螺着された抜き取り栓１３と共に内側容器２の排出用はめ管１２に取り付けられる。接続フランジ２１は、導電性のプラスチック、例えば、炭素またはナノ粒子を有するポリエチレン製の射出成形部分（Ｓｐｒｉｔｚｇｕｓｓｔｅｉｌ）として製作される（図２）。
【００１４】
抜き取り栓１３には、栓ケーシング１８の接続フランジ２１を金属製台座１７の桶状の底部２４に結合するアース導体２３による電気アースが装備される（図３）。
【００１５】
アース導体２３を接続フランジ２１のフランジリング３０に固定するために、フランジリングに吹き付けられた舌部２５が使用され、この舌部は、抜き取り栓１３の取り付け状態で自由にアクセス可能である（図４）。
【００１６】
図５〜図９は、電気ケーブル２６として形成されたアース導体２３を接続フランジ２１のフランジリング３０の舌部２５に固定する様々な方法を示している。
【００１７】
図５によれば、電気アースケーブル２６の一方の端部２６ａは、この端部に取り付けられた環状舌部２７で、図４に示した接続フランジ２１の固定舌部２５にねじ固定される。
【００１８】
図６ａと図６ｂは、接続フランジ２１のフランジリング３０にある固定舌部２５のきのこ形のジャーナル２８に、アースケーブル２６の環状舌部２７をクリップ固定することを示している。
【００１９】
図７ａと図７ｂに示した固定方法の場合、接続フランジ２１の固定舌部２５は、規定屈曲部（Ｓｏｌｌｂｉｅｇｅｓｔｅｌｌｅ）２９によって２つの部分２５ａ、２５ｂに分割され、この場合、接続フランジ２１のフランジリング３０に隣接する部分２５ａは、きのこ形のジャーナル２８を備え、自由部分２５ｂは固定穴３１を備える。アースケーブル２６の一方の端部２６ａを固定するために、その環状舌部２７は、舌部の部分２５ａにあるジャーナル２８の上に差し込まれ、舌部２５の自由部分２５ｂは曲げられて、ジャーナル２８にクリップ固定され、この結果、ケーブル２６の環状舌部２７は、接続フランジ２１の舌部２５の両方の舌部部分２５ａ、２５ｂの間に固定挟持される。
【００２０】
図８ａと図８ｂは、別の固定方法を示しており、この方法では、アースケーブル２６の端部２６ａの環状舌部２７は、接続フランジ２１のフランジリング３０の舌部２５にある滑らかなジャーナル３２に差し込まれ、環状舌部２７の上方に突出するジャーナル端部３２ａが溶融されて、リベット頭部３２ｂに変形される。
【００２１】
図９に示した固定方法の場合、接続フランジ２１の固定舌部２５のジャーナル３３は、アースケーブル２６の一方の端部２６ａに取り付けられたプラグ３５用の孔３４を有する。
【００２２】
図１０によれば、アースケーブル２６の他方の端部２６ｂは、この端部に取り付けられた環状舌部２７で、台座１７の板金床（Ｂｌｅｃｈｂｏｄｅｎ）２４にねじ固定される。さらに、図６ａ、図６ｂ、図７ａ、図７ｂ、図８ａ、図８ｂと図９に示した固定方法に応じて、アースケーブル２６を台座１７の板金床２４に取り付けることができる。
【００２３】
さらに、移送および貯蔵容器の格子外殻として形成された外殻１４に、アースケーブル２６の端部２６ｂを取り付けることができる。
【００２４】
図１１ａと図１１ｂは、プラスチックまたは金属製の導電性の条片要素３６としてアース導体２３を形成することを示している。図１１ａに対応して、抜き取り栓１３の接続フランジ２１のフランジリング３０にある舌部２５に、条片要素３６の一方の端部３６ａを溶接または接着することができる。さらに、条片要素３６と接続フランジ２１の舌部２５とをリベットで留めるか、ねじ止めするか、またはクリンチング加工（ｖｅｒｃｌｉｎｃｈｅｎ）することができる。
【００２５】
図１１ｂに示した固定方法の場合、条片要素３６は、その端部３６ａに配置された接合板３７で、接続フランジ２１のフランジリング３０の舌部２５に差し込まれる。
【００２６】
抜き取り栓１３の別の実施形態では、移送および貯蔵容器１の排出の際に流出する液体と接触する接続フランジ２１の部分は、導電性の追加材料を有するプラスチックから製造され、一方、接続フランジの残りの部分は純粋なプラスチックから構成される。このような接続フランジによって、移送および貯蔵容器の抜き取り栓の製造コストは廉価になる。
【符号の説明】
【００２７】
１ 移送および貯蔵容器
２ 内側容器
３ ２の前壁
４ ２の後壁
５ ２の側壁
６ ２の側壁
７ ２の下方底部
８ ２の上方底部
９ ８の充填用はめ管
１０ ９のカバー
１１ ３のアーチ部
１２ ２の排出用はめ管
１３ 抜き取り栓
１４ 外殻
１５ 水平格子棧
１６ 垂直格子棧
１７ 台座
１８ １３の栓ケーシング
１９ ２０の雌ねじ
２０ １８の流入用はめ管
２１ 接続フランジ
２２ ２１の雄ねじ
２３ アース導体
２４ １７の底部
２５ ２１の３０の舌部
２５ａ ２５の部分
２５ｂ ２５の部分
２６ 電気ケーブル
２６ａ ２６の端部
２６ｂ ２６の端部
２７ ２６の環状舌部
２８ ２５のジャーナル
２９ ２５の規定屈曲部
３０ ２１のフランジリング
３１ ２５ｂの固定穴
３２ ２５（図８ａ）のジャーナル
３２ａ ３２のジャーナル端部
３２ｂ リベット頭部（図８ｂ）
３３ ２５（図９）のジャーナル
３４ ３３の孔
３５ ２６のプラグ
３６ 条片要素
３６ａ ３６の端部
３７ ３６ａの接合板（Ｌａｓｃｈｅ）
【技術分野】
【０００１】
本発明は、液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシング（Ａｒｍａｔｕｒｅｎｇｅｈａｅｕｓｅ）を有する抜き取り栓、特にフラップまたはボールコックであって、閉鎖可能な充填用はめ管と、抜き取り栓を接続するための排出用はめ管とを有するプラスチック製の内側容器を備え、金属格子または板金製の外殻を備え、ならびに内側容器を支持するための金属製または少なくとも部分的に導電性のプラスチック製のパレット状の金属製の台座を備える抜き取り栓に関する。
【背景技術】
【０００２】
特許文献１に記載された液体用の移送および貯蔵用容器では、冒頭に述べた種類の内側容器の抜き取り栓に取り付けられた排出用はめ管（Ａｕｓｌａｕｆｓｔｕｔｚｅｎ）に、湾曲した金属製の板金又は薄板として形成されるアース部が配置され、アース部は、抜き取り栓の内部孔の部分領域にわたって延びて、固定ボルトとアースケーブルとを介して容器の台座に接続される。
【０００３】
この抜き取り栓には、次の欠点、すなわち、金属製の板金または薄板をプラスチック製の栓ケーシングに取り付けるために必要なハウジング壁を通してねじ込まれる固定ねじによって、栓の気密性が保証されないという欠点がある。所定の液状食品用の移送および貯蔵容器では、金属部分の使用は許容されず、したがって、この栓を装備した容器は、このような液状食品のために使用できない。最後に、公知の液体容器の場合、腐食性の液体を移送および貯蔵する際に、電気アースがもはや正しく機能しないほどに、アース部が液体によって損傷を受ける危険性がある。
【０００４】
さらに、帯電防止を装備したケーシングを有する液体容器用の所定の抜き取り栓が公知であり、この抜き取り栓は量産製品には余りにも高価である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
【特許文献１】独国特許出願公開第１９８１５０８２Ａ１号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明の課題は、液体を充填する際におよび液体の抜き取りの際に液体摩擦のため発生する電荷を逃すための確実で包括的アースを考慮した液体用の移送および貯蔵用容器のための冒頭に述べた抜き取り栓、および廉価な製造をさらに発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
上記課題は、本発明に従って、請求項１に記載の特徴を有する液体用の移送および貯蔵用容器のための抜き取り栓によって解決される。
【０００８】
下位請求項は、本発明の有利かつ有効な発展形態を含む。
【０００９】
本発明による抜き取り栓では、そのケーシングは、金属格子または板金製の外殻と導電性材料製のパレット状台座とが装備された液体用の移送および貯蔵用容器のプラスチック内側容器の排出用はめ管に、ケーシングを溶接するための導電性のプラスチック製の接続フランジを備え、本発明による抜き取り栓により、接続フランジをパレット状台座または外殻に結合する電気アース導体を介して、排出の際に内側容器から流出する液体の確実な電気アースが可能になる。導電性プラスチック製の接続フランジを有する抜き取り栓は、従来技術による抜き取り栓よりも実質的により廉価であり、その全体のプラスチックケーシングには帯電防止が装備される（ａｎｔｉｓｔａｔｉｓｃｈ ａｕｓｇｅｒｕｓｔｅｔ ｉｓｔ）。
【００１０】
図面を参照して、本発明について以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【００１１】
【図１】液体用の移送および貯蔵用容器の斜視図である。
【図２】接続フランジと共に移送および貯蔵容器の内側容器の排出用はめ管に溶接された抜き取り栓の部分的に切り開いた拡大斜視図である。
【図３】抜き取り栓を有する移送および貯蔵容器の排出領域（Ａｕｓｌａｕｆｂｅｒｅｉｃｈ）の拡大斜視図である。
【図４】抜き取り栓の接続フランジの拡大斜視図である。
【図５】接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図６】aは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。ｂは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図７】aは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。ｂは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図８】aは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。ｂは、接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図９】接続フランジの舌部における電気アースケーブルの固定方法の図面である。
【図１０】移送および貯蔵容器のパレット状台座の床槽におけるアースケーブルの固定方法の図面である。
【図１１ａ】電気アース条片要素を抜き取り栓の接続フランジに固定するための一方法の図面である。
【図１１ｂ】電気アース条片要素を抜き取り栓の接続フランジに固定するための一方法の図面である。
【発明を実施するための形態】
【００１２】
図１による使い捨て容器およびリターナブル容器として使用可能な液体用の移送および貯蔵容器１は、主構成部材として、前壁３と、後壁４と２つの側壁５、６と、流出底部（Ａｂｌａｕｆｂｏｄｅｎ）として形成された下方底部７と上方底部８と、この上方底部に成形されたカバー１０で閉鎖可能な充填用はめ管９と、抜き取り栓１３、特にボールコックまたはフラップコックを取り付けるためにブロー成形型によって内側容器２と一体に製造される内側容器２の前壁３の下方部分のアーチ部１１に成形された排出用はめ管１２と、を有するプラスチック製の交換可能な直方体形の内部容器２と、さらに、内側容器２を収容するための交差する水平および垂直の金属製の格子棧１５、１６を有する格子外殻として形成された外殻１４と、内側容器２を支持するためのＥＵＲＯＮＯＲＭ（欧州鉄鋼共同体規格）に則った長さ寸法および幅寸法を有するパレット状の台座１２とを備える。
【００１３】
高密度ポリエチレン（ＰＥ−ＨＤ）から射出成形された抜き取り栓１３の栓ケーシング１８は、雌ねじ１９を備えた流入用はめ管（Ｅｉｎｌａｕｆｓｔｕｔｚｅｎ）２０により、対応する雄ねじ２２を備える接続フランジ２１の上に螺着されかつこの接続フランジに対しシールされ、この接続フランジ２１は、好ましくは面突合せ溶接（Ｓｐｉｅｇｅｌｓｃｈｗｅｉｓｓｅｎ）によって、螺着された抜き取り栓１３と共に内側容器２の排出用はめ管１２に取り付けられる。接続フランジ２１は、導電性のプラスチック、例えば、炭素またはナノ粒子を有するポリエチレン製の射出成形部分（Ｓｐｒｉｔｚｇｕｓｓｔｅｉｌ）として製作される（図２）。
【００１４】
抜き取り栓１３には、栓ケーシング１８の接続フランジ２１を金属製台座１７の桶状の底部２４に結合するアース導体２３による電気アースが装備される（図３）。
【００１５】
アース導体２３を接続フランジ２１のフランジリング３０に固定するために、フランジリングに吹き付けられた舌部２５が使用され、この舌部は、抜き取り栓１３の取り付け状態で自由にアクセス可能である（図４）。
【００１６】
図５〜図９は、電気ケーブル２６として形成されたアース導体２３を接続フランジ２１のフランジリング３０の舌部２５に固定する様々な方法を示している。
【００１７】
図５によれば、電気アースケーブル２６の一方の端部２６ａは、この端部に取り付けられた環状舌部２７で、図４に示した接続フランジ２１の固定舌部２５にねじ固定される。
【００１８】
図６ａと図６ｂは、接続フランジ２１のフランジリング３０にある固定舌部２５のきのこ形のジャーナル２８に、アースケーブル２６の環状舌部２７をクリップ固定することを示している。
【００１９】
図７ａと図７ｂに示した固定方法の場合、接続フランジ２１の固定舌部２５は、規定屈曲部（Ｓｏｌｌｂｉｅｇｅｓｔｅｌｌｅ）２９によって２つの部分２５ａ、２５ｂに分割され、この場合、接続フランジ２１のフランジリング３０に隣接する部分２５ａは、きのこ形のジャーナル２８を備え、自由部分２５ｂは固定穴３１を備える。アースケーブル２６の一方の端部２６ａを固定するために、その環状舌部２７は、舌部の部分２５ａにあるジャーナル２８の上に差し込まれ、舌部２５の自由部分２５ｂは曲げられて、ジャーナル２８にクリップ固定され、この結果、ケーブル２６の環状舌部２７は、接続フランジ２１の舌部２５の両方の舌部部分２５ａ、２５ｂの間に固定挟持される。
【００２０】
図８ａと図８ｂは、別の固定方法を示しており、この方法では、アースケーブル２６の端部２６ａの環状舌部２７は、接続フランジ２１のフランジリング３０の舌部２５にある滑らかなジャーナル３２に差し込まれ、環状舌部２７の上方に突出するジャーナル端部３２ａが溶融されて、リベット頭部３２ｂに変形される。
【００２１】
図９に示した固定方法の場合、接続フランジ２１の固定舌部２５のジャーナル３３は、アースケーブル２６の一方の端部２６ａに取り付けられたプラグ３５用の孔３４を有する。
【００２２】
図１０によれば、アースケーブル２６の他方の端部２６ｂは、この端部に取り付けられた環状舌部２７で、台座１７の板金床（Ｂｌｅｃｈｂｏｄｅｎ）２４にねじ固定される。さらに、図６ａ、図６ｂ、図７ａ、図７ｂ、図８ａ、図８ｂと図９に示した固定方法に応じて、アースケーブル２６を台座１７の板金床２４に取り付けることができる。
【００２３】
さらに、移送および貯蔵容器の格子外殻として形成された外殻１４に、アースケーブル２６の端部２６ｂを取り付けることができる。
【００２４】
図１１ａと図１１ｂは、プラスチックまたは金属製の導電性の条片要素３６としてアース導体２３を形成することを示している。図１１ａに対応して、抜き取り栓１３の接続フランジ２１のフランジリング３０にある舌部２５に、条片要素３６の一方の端部３６ａを溶接または接着することができる。さらに、条片要素３６と接続フランジ２１の舌部２５とをリベットで留めるか、ねじ止めするか、またはクリンチング加工（ｖｅｒｃｌｉｎｃｈｅｎ）することができる。
【００２５】
図１１ｂに示した固定方法の場合、条片要素３６は、その端部３６ａに配置された接合板３７で、接続フランジ２１のフランジリング３０の舌部２５に差し込まれる。
【００２６】
抜き取り栓１３の別の実施形態では、移送および貯蔵容器１の排出の際に流出する液体と接触する接続フランジ２１の部分は、導電性の追加材料を有するプラスチックから製造され、一方、接続フランジの残りの部分は純粋なプラスチックから構成される。このような接続フランジによって、移送および貯蔵容器の抜き取り栓の製造コストは廉価になる。
【符号の説明】
【００２７】
１ 移送および貯蔵容器
２ 内側容器
３ ２の前壁
４ ２の後壁
５ ２の側壁
６ ２の側壁
７ ２の下方底部
８ ２の上方底部
９ ８の充填用はめ管
１０ ９のカバー
１１ ３のアーチ部
１２ ２の排出用はめ管
１３ 抜き取り栓
１４ 外殻
１５ 水平格子棧
１６ 垂直格子棧
１７ 台座
１８ １３の栓ケーシング
１９ ２０の雌ねじ
２０ １８の流入用はめ管
２１ 接続フランジ
２２ ２１の雄ねじ
２３ アース導体
２４ １７の底部
２５ ２１の３０の舌部
２５ａ ２５の部分
２５ｂ ２５の部分
２６ 電気ケーブル
２６ａ ２６の端部
２６ｂ ２６の端部
２７ ２６の環状舌部
２８ ２５のジャーナル
２９ ２５の規定屈曲部
３０ ２１のフランジリング
３１ ２５ｂの固定穴
３２ ２５（図８ａ）のジャーナル
３２ａ ３２のジャーナル端部
３２ｂ リベット頭部（図８ｂ）
３３ ２５（図９）のジャーナル
３４ ３３の孔
３５ ２６のプラグ
３６ 条片要素
３６ａ ３６の端部
３７ ３６ａの接合板（Ｌａｓｃｈｅ）
【特許請求の範囲】
【請求項１】
液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシングを有する抜き取り栓、特にフラップまたはボールコックであって、閉鎖可能な充填用はめ管と、抜き取り栓を接続するための排出用はめ管とを有するプラスチック製の内側容器を備え、金属格子または板金製の外殻を備え、ならびに内側容器を支持するための金属製または少なくとも部分的に導電性のプラスチック製のパレット状の金属製の台座を備える抜き取り栓において、
導電性プラスチック材料から完全にまたは部分的に製造された、ねじフランジとして形成された接続フランジ（２１）であって、この接続フランジに栓ケーシング（１８）が流入用はめ管（２０）と共に螺着され、かつこの接続フランジと共に、栓ケーシング（１８）が内側容器（２）の排出用はめ管（１２）に溶接される接続フランジ（２１）と、栓ケーシング（１８）の接続フランジ（２１）を移送および貯蔵容器（１）の台座（１７）または外殻（１４）に結合するアース導体（２３）による抜き取り栓（１３）の電気アースとを特徴とする抜き取り栓。
【請求項２】
接続フランジ（２１）がプラスチック射出成形部として製造され、接続フランジ（２１）に、アース導体（２３）を固定するための舌部（２５）が吹き付けられ、舌部（２５）が抜き取り栓（１３）の取り付け状態で自由にアクセス可能であることを特徴とする、請求項１に記載の抜き取り栓。
【請求項３】
アース導体（２３）が電気ケーブル（２６）として形成されることを特徴とする、請求項１または２に記載の抜き取り栓。
【請求項４】
プラスチック又は金属製の導電性の条片要素（３６）としてのアース導体（２３）の形成を特徴とする、請求項１または２に記載の抜き取り栓。
【請求項５】
移送および貯蔵容器（１）の排出の際に流出する液体と接触する接続フランジ（２１）の部分が、導電性の追加材料を有するプラスチックから製造され、一方、接続フランジの残りの部分は純粋なプラスチックから構成されることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の抜き取り栓。
【請求項６】
接続フランジ（２１）が、炭素を有するポリエチレンから製造されることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の抜き取り栓。
【請求項７】
接続フランジ（２１）が、ナノ粒子を有するポリエチレンから構成されることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の抜き取り栓。
【請求項１】
液体用の移送および貯蔵用容器のためのプラスチック製の栓ケーシングを有する抜き取り栓、特にフラップまたはボールコックであって、閉鎖可能な充填用はめ管と、抜き取り栓を接続するための排出用はめ管とを有するプラスチック製の内側容器を備え、金属格子または板金製の外殻を備え、ならびに内側容器を支持するための金属製または少なくとも部分的に導電性のプラスチック製のパレット状の金属製の台座を備える抜き取り栓において、
導電性プラスチック材料から完全にまたは部分的に製造された、ねじフランジとして形成された接続フランジ（２１）であって、この接続フランジに栓ケーシング（１８）が流入用はめ管（２０）と共に螺着され、かつこの接続フランジと共に、栓ケーシング（１８）が内側容器（２）の排出用はめ管（１２）に溶接される接続フランジ（２１）と、栓ケーシング（１８）の接続フランジ（２１）を移送および貯蔵容器（１）の台座（１７）または外殻（１４）に結合するアース導体（２３）による抜き取り栓（１３）の電気アースとを特徴とする抜き取り栓。
【請求項２】
接続フランジ（２１）がプラスチック射出成形部として製造され、接続フランジ（２１）に、アース導体（２３）を固定するための舌部（２５）が吹き付けられ、舌部（２５）が抜き取り栓（１３）の取り付け状態で自由にアクセス可能であることを特徴とする、請求項１に記載の抜き取り栓。
【請求項３】
アース導体（２３）が電気ケーブル（２６）として形成されることを特徴とする、請求項１または２に記載の抜き取り栓。
【請求項４】
プラスチック又は金属製の導電性の条片要素（３６）としてのアース導体（２３）の形成を特徴とする、請求項１または２に記載の抜き取り栓。
【請求項５】
移送および貯蔵容器（１）の排出の際に流出する液体と接触する接続フランジ（２１）の部分が、導電性の追加材料を有するプラスチックから製造され、一方、接続フランジの残りの部分は純粋なプラスチックから構成されることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか一項に記載の抜き取り栓。
【請求項６】
接続フランジ（２１）が、炭素を有するポリエチレンから製造されることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の抜き取り栓。
【請求項７】
接続フランジ（２１）が、ナノ粒子を有するポリエチレンから構成されることを特徴とする、請求項１〜５のいずれか一項に記載の抜き取り栓。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１ａ】
【図１１ｂ】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図９】
【図１０】
【図１１ａ】
【図１１ｂ】
【公開番号】特開２０１０−４７３１８（Ｐ２０１０−４７３１８Ａ）
【公開日】平成２２年３月４日（２０１０．３．４）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００９−１６２８２０（Ｐ２００９−１６２８２０）
【出願日】平成２１年７月９日（２００９．７．９）
【出願人】（５０４１１９２７３）プロテヒナ・ソシエテ・アノニム (13)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年３月４日（２０１０．３．４）
【国際特許分類】
【出願日】平成２１年７月９日（２００９．７．９）
【出願人】（５０４１１９２７３）プロテヒナ・ソシエテ・アノニム (13)
【Ｆターム（参考）】
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