説明

液化ガス充填装置

【課題】本発明は被充填容器への充填方式が異なる場合にどの充填方式かを自動的に判定することを課題とする。
【解決手段】液化ガス充填装置60は、第1圧力検出器131と、第2圧力検出器132と、第3圧力検出器133と、第2開閉弁V2と、第3開閉弁V3とを有する。各圧力検出器131〜133は、検出した圧力検出信号として制御回路90に出力する。制御回路90は、充填開始スイッチ94からの入力信号により、第1開閉弁V1が閉弁されている状態で第1圧力検出器131により検出された第1圧力値と第2圧力検出器132により検出された第2圧力値とを比較し、当該比較結果に基づいて均圧充填方式か、或いは押込充填方式かを判定する制御プログラムAと、上記判定結果に基づいて第1開閉弁V1及び第2開閉弁V2の弁開度及び開閉を制御する制御プログラムBをメモリ120から読み込み、各制御プログラムを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液化ガス充填装置に係り、特に複数の充填方式に対応して液化ガスを充填するよう構成された液化ガス充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両用燃料として使用される液化ガスとして、例えば、ブタン・プロパンなどを主成分とするLPG(Liquefied petroleum gas)、酸素含有率が高く黒煙が出ないディーゼル燃料として使用されるDME(ジメチルエーテル)がある。この種の液化ガスは、気体燃料を圧縮することにより液化できるため、タンク内においては、液相領域と気相領域とが併存する。
【0003】
上記液化ガスを充填するための液化ガス充填システムとしては、「押込充填方式」と「均圧充填方式」との二つの充填方式がある。
【0004】
「押込充填方式」とは、液化ガスの貯蔵元である液化ガス貯槽と被充填容器との間を充填ラインのみの配管経路で連通し、充填ラインより液化ガスを被充填容器に充填する方式である。
【0005】
「均圧充填方式」とは、液化ガス貯槽の液相部と被充填容器の液相部との間を充填ラインで接続するとともに、液化ガス貯槽の気相部と被充填容器の気相部との間を均圧化ラインで連通し、被充填容器内の圧力(気化ガス)を均圧化ラインを利用して被充填容器外(液化ガス貯槽)へ逃がすことによって液化ガス貯槽内と被充填容器内とのガスの圧力を均圧化して、被充填容器内の圧力が高圧になるのに伴って充填ラインより被充填容器への液化ガスの充填効率の低下を防止する方式である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特願平11−99258号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
液化ガス充填装置においては、被充填容器の構造によって液化ガス充填方式が異なる。例えば、押込充填方式で充填する場合には、充填ラインに設けられた流量計によって計測された流量計測値による積算流量が被充填容器への総充填量となる。また、均圧充填方式で充填する場合には、上記流量計測値より求めた積算流量から均圧化ラインを介して液化ガス貯槽に回収されたベーパ量を減算した流量値が総充填量となる。このように、押込充填方式と均圧充填方式とでは被充填容器への液化ガスの総充填量の計測の仕方が異なる。
【0008】
また、押込充填方式で充填する場合には、液化ガスの充填に伴って被充填容器の気相部の圧力が上昇し、この圧力上昇に伴い被充填容器へ充填される液化ガスの流量が減少するため、被充填容器の圧力が目標圧力に達する直前に充填流量(流速)が低下する。このため、被充填容器内への液化ガスの供給を停止するために充填ラインに設けられた開閉弁を閉弁する際の衝撃(ウォータハンマ現象)が小さいので、液化ガスの充填を終了する際にはウォータハンマ現象を考慮することなく速やかに開閉弁を閉弁することができる。
【0009】
一方、均圧充填方式で充填する場合には、被充填容器の気相部の圧力が均圧化ラインを介して液化ガス貯槽に抜けることとなる。このため、押込充填方式のように液化ガスの充填に伴って被充填容器の気相部の圧力が上昇することはなく、液化ガスの流量が低下することなく被充填容器への充填が行なわれるため、被充填容器への充填を終了する際に第1開閉弁V1を閉弁(全閉)すると、ウォータハンマによる大きな衝撃が発生するおそれがある。そのため、均圧充填方式での充填において被充填タンクへの液化ガスの供給を停止する際には、ウォータハンマ現象の影響を低減するために第1開閉弁V1の弁開度を徐々に絞って液化ガスの流量(流速)を低下させるような制御を行なうことが考えられている。このように、押込充填方式と均圧充填方式とでは被充填容器への液化ガスの充填制御も異なる。
【0010】
従って、上記両充填方式の被充填容器に液化ガスを充填するためには両充填方式それぞれ専用の液化ガス充填装置を設ける必要があるが、設置スペースなどの諸条件を考慮すると、一台の液化ガス充填装置で両方式に対応できることが望まれている。
【0011】
しかし、一つの液化ガス充填装置で押込充填方式と均圧充填方式の何れの被充填容器に対しても液化ガスの充填を行えるようにするためには、被充填容器が押込充填方式に対応するものであるのか、或いは、均圧充填方式に対応するものであるのかを判断する必要がある。
【0012】
そこで、一つの液化ガス充填装置で上記両方式に対応できるようにするために、被充填容器への充填を開始する際に充填方式を係員が手動で入力操作する方法が考えられる。しかしながら、この手動操作による入力方法では、係員の誤操作、勘違い、操作忘れなどによる操作ミスが発生するおそれがあり、この操作ミスにより、例えば液化ガスの総充填量の計量が正確に行われなくなったり、被充填容器への充填制御を的確に行えなくなるという問題があった。
【0013】
そこで、本発明は上記事情に鑑み、被充填容器が押込充填方式と均圧充填方式との何れの方式に対応するものであるのかを自動的に判断できるようにした液化ガス充填装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
(1)本発明は、液化ガスが貯蔵された液化ガス貯糟と、
一端が前記液化ガス貯糟の液相部に接続され、他端が被充填容器の液相部に接続可能とされた液化ガス充填経路と、
一端が前記液化ガス貯糟の気相部に接続され、他端が前記被充填容器の気相部に接続可能とされた均圧経路と、
前記被充填容器への液化ガスの充填を開始する際に操作される充填開始スイッチと、
前記液化ガス充填経路に設けられ、前記液化ガス充填経路より前記被充填容器へ充填された液化ガスの充填量を計量する流量計と、
前記液化ガス充填経路に設けられた液化ガス充填用開閉弁と、
前記均圧経路に設けられた均圧用開閉弁と、
前記充填開始スイッチの操作に基づき前記液化ガス充填用開閉弁及び前記均圧用開閉弁を開閉制御して前記被充填容器への液化ガスの充填を制御する制御手段と、
を備えてなる液化ガス充填装置において、
前記液化ガス充填経路内の前記液化ガス充填用開閉弁よりも前記被充填容器への接続部側の圧力を検出する第1圧力検出器と、
前記均圧経路内の前記均圧用開閉弁よりも前記被充填容器への接続部側の圧力を検出する第2圧力検出器と、
を備え、
前記制御手段は、
前記充填開始スイッチが操作されると、前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値と前記第2圧力検出器により検出された第2圧力値とを比較して前記均圧経路が前記被充填容器に接続された否かを判定することにより、前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定する充填方式判定手段を有してなることを特徴とする。
(2)本発明の前記充填方式判定手段は、前記充填開始スイッチが操作された場合に、前記液化ガス充填用開閉弁及び前記均圧用開閉弁が閉弁されている状態において、前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値と前記第2圧力検出器により検出された第2圧力値とを比較することにより、前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定することを特徴とする。
(3)本発明の前記充填方式判定手段は、前記充填開始スイッチが操作された場合に、前記均圧開閉弁を開弁させるとともに前記液化ガス充填用開閉弁を閉弁させている状態において前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値と前記第2圧力検出器により検出された第2圧力値とを比較することにより、前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定することを特徴とする。
(4)本発明の前記充填方式判定手段は、前記充填開始スイッチが操作された場合に、前記液化ガス充填用開閉弁及び前記均圧開閉弁を開弁させている状態において、前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値の変化に基づいて前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、被充填容器へ液化ガスを充填する際に、被充填容器が押込み充填方式に対応した充填容器であるのか、或いは均圧充填方式に対応した充填容器であるのかを判定することができるので、人為的な操作ミスがなく、被充填容器の充填方式にあった液化ガスの充填を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による液化ガス充填装置の一実施例を用いた均圧充填方式のシステム系統図である。
【図2】本発明による液化ガス充填装置の一実施例を用いた押込充填方式のシステム系統図である。
【図3】液化ガス充填装置の制御回路が実行する液化ガス充填制御処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】図3の制御処理に続いて実行される制御処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について説明する。
【実施例1】
【0018】
図1は本発明による液化ガス充填装置の一実施例を用いた均圧充填方式のシステム系統図である。図1に示されるように、液化ガス充填システム100は、液化ガス貯槽20と、液化ガス充填経路(充填ライン)40と、気相部均圧経路(均圧化ライン)50とを有する。液化ガス貯槽20は、液化ガスを貯蔵する容量の大きい大型タンクである。
【0019】
また、車両80の被充填容器30は、後述するように、充填側接続カップリング34、38が接続される充填側接続口32と、均圧側接続カップリング38が接続される均圧側接続口36とを有する構成であり、均圧充填方式で充填可能な被充填容器である。
【0020】
液化ガス充填配管経路40は、一端が液化ガス貯槽20の液相領域に接続され、他端が液化ガスを充填される車両80に搭載された被充填容器(燃料タンク)30の充填側接続口32に接続される充填側接続カップリング34を有する。
【0021】
気相部均圧経路50は、一端が液化ガス貯槽20の気相領域に接続され、他端が被充填容器30の均圧側接続口36に接続される均圧側接続カップリング38を有し、気相部均圧経路50には第2開閉弁V2(均圧用開閉弁)が設けられている。
【0022】
第2開閉弁V2は電磁弁からなり、制御回路90からの信号により開弁または閉弁状態に切り替わる。更に、第2開閉弁V2は、均圧充填方式による液化ガスの充填の際に開弁される。なお、図1では、充填側接続カップリング34と均圧側接続カップリング38とは別々に設けられているが、これらカップリング34、38を一体化するとともに、車両80の充填側接続口32と均圧側接続口36とを近接(或いは一体化)して設けることにより、充填側接続カップリング34が充填側接続口32に接続されるのに伴い均圧側接続カップリング38が均圧側接続口36に接続可能にするようにしても良い。
【0023】
また、液化ガス充填経路40は、液化ガス充填装置60を介して被充填容器30に接続される。液化ガス貯槽20と液化ガス充填装置60との間を連通する部分には、液化ガスを圧送する加圧手段としてのポンプ70が設けられている。
【0024】
また、液化ガス充填装置60の筐体内部には、セパレータ62と、流量計64と、背圧弁66と、電磁弁からなる第1開閉弁V1(液化ガス充填用開閉弁)とが設けられている。セパレータ62は、液化ガス充填配管経路40により充填される液化ガスから気泡を分離する気液分離装置である。
【0025】
流量計64は、液化ガス充填配管経路40により充填される液化ガスの流量を計測し、計測した流量に応じた流量パルスを出力する。
【0026】
充填側接続カップリング34は、充填側接続口32との接続時に開弁する弁を内蔵しており、液化ガス充填装置60から引き出された液化ガス充填配管経路40を構成する充填ホース42(図1中、太線で示す)の先端(他端)に設けられている。また、均圧側接続カップリング38は、均圧側接続口36との接続時に開弁する弁を内蔵しており、液化ガス充填装置60から引き出された気相部均圧経路50を構成する均圧ホース52(図1中、太線で示す)の先端(他端)に設けられている。
【0027】
また、車両80に搭載された被充填容器30は、気相部と液相部との境界となる液化ガスの液面の高さ位置(液位)を検知する液面計82と、充填側接続口32に連通された管路の先端に設けられた過充填防止弁84とを有する。
【0028】
液面計82は、被充填容器30の液面が予め設定された過充填防止位置に達した時点で過充填検出信号を無線(或いは通信線)で液化ガス充填装置60に送信する。また、過充填防止弁84は、液化ガスが充填されて被充填容器30内の液面高さが予め規定された過充填防止位置を超えた上限位置(充填限界位置)に達した時点で液面上昇圧により閉弁するように構成されている。
【0029】
各接続口32、36は、接続時に開弁する開閉弁(図示せず)を内蔵している。そのため、各接続カップリング34、38を各接続口32、36に接続したときには、各内蔵された開閉弁が開弁動作して内部通路を開となり、この状態において、各接続カップリング34、38に設けられたレバー(図示せず)を開弁操作することにより各接続カップリング34、38内に上記開閉弁とは別にそれぞれ設けられた主弁(開閉弁)が開弁され、これにより液化ガスの充填及び気相部のベーパの回収が可能になる。
【0030】
背圧弁66は、気相部均圧経路50から分岐された背圧管68を介して気相領域の均圧化された圧力が背圧として導入されており、導入された圧力よりポンプ70により加圧された液圧が大きくなったときに開弁するように構成されている。
【0031】
すなわち、背圧弁66は、液化ガス充填経路40により充填される液化ガスが流量計64において気化しないように、ポンプ70により加圧された充填圧力が液化ガスの飽和蒸気圧力よりも上回る設定値以上になったとき開弁するように設定されている。
【0032】
ここで、液化ガスの充填に際しての制御回路90の制御の概略について説明する。まず、被充填容器30が押込充填方式に対応する容器である場合について説明する。充填開始スイッチ釦94がオンに操作されることで、制御回路90は、第1開閉弁V1のみ(第2開閉弁V2も開弁しても良い)を開弁させることにより被充填容器30への液化ガスの充填が開始され、流量計64より出力された流量パルスを読み込むことで被充填容器30に充填された液化ガス(液)の流量を充填量として演算し、演算結果の充填量を記憶すると共に、流量表示器92に充填量を表示する。
【0033】
次に、流量計64により計測される流量がほぼ無くなった(充填がほぼ停止している)ことが検出された場合、或いは作業員が充填終了と判断して液化ガス充填装置60に設けられた充填停止スイッチ釦96をオンに操作すると、第1開閉弁V1を閉弁させて被充填容器30への液化ガス充填を停止させる。
【0034】
次に、被充填容器30が均圧充填方式に対応する容器である場合について説明する。充填開始スイッチ釦94がオンに操作されることで、制御回路90は、第1開閉弁V1及び第2開閉弁V2が開弁させて被充填容器30への液化ガスの充填を開始する。液化ガスの充填開始と共に、制御回路90は、流量計64より出力された流量パルスを読み込むことで被充填容器30に充填された液化ガス(液)の流量を充填量として演算する。さらに、制御回路90は、気相部均圧経路50を介して被充填容器30より液化ガス貯槽20に放出される気化ガス(或いは気化ガスと液化ガスとの混合ガス)の放出量を演算し、液化ガスの充填量から放出量を減算する。そして、制御回路90は、被充填容器30に充填された液化ガスの充填量を演算・記憶すると共に、流量表示器92に充填量を表示する。
【0035】
次に、流量計64により計測される流量がほぼ無くなった(充填がほぼ停止している)ことが検出された場合、或いは作業員が充填終了と判断して液化ガス充填装置60に設けられた充填停止スイッチ釦96をオンに操作すると、第2開閉弁V2を閉弁するとともに第1開閉弁V1を段階的に徐々に閉弁させる。この段階的な閉弁制御によりウォータハンマの衝撃を緩和させながら被充填容器30への液化ガス充填を停止させる。
【0036】
また、本実施例における液化ガス充填装置60は、第1圧力検出器131と、第2圧力検出器132と、第3圧力検出器133と、第3開閉弁V3とを有する。各圧力検出器131〜133は、夫々圧力センサからなり、検出した圧力に応じた電気信号を圧力検出信号として制御回路90に出力する。第3開閉弁V3は、電圧が印加されることにより開弁する電磁弁であり、制御回路90からの信号により開閉駆動される。更に、第3開閉弁V3は、通常閉弁されており、例えば、被充填容器30が押込充填方式の場合に、被充填容器30への液化ガスの充填の開始の際に被充填容器30内の圧力が高圧であるために液化ガスを被充填容器30に充填することができない場合に開弁される。また、3開閉弁V3は、当該被充填容器30への液化ガスの充填が進み被充填容器30内のガスの圧力が高圧となって、被充填容器30への液化ガスの充填効率(流量)が低下した際に被充填容器30内のガスの圧力を被充填容器30外(液化ガス貯槽20)へ放出して被充填容器30内の圧力を低下させて被充填容器30への液化ガスの充填効率を上げようとする場合に開弁される。
【0037】
なお、第1開閉弁V1は、印加される電圧値の大きさ(或いは電圧の印加時間の間隔(デューティー比))に応じて弁開度が調整される電磁弁が採用されている。ここで、第1開閉弁V1に弁開度を調整することができない電磁弁を採用した場合には、開閉弁V1よりも口径の小さい第4開閉弁V4(図1中、破線で示す)を並列に設け、大流量で液化ガスを充填する場合には第1開閉弁V1が開弁するように制御し、小流量で液化ガスを充填する場合には第4開閉弁V4が開弁するように制御するようにしても良い。このように、第1開閉弁V1と第4開閉弁V4との弁の開閉を制御することにより、弁開度を調整しうる第1開閉弁V1と同様の機能を果たすことが可能になる。また、被充填容器の容量が大きい場合には、第1開閉弁V1と第4開閉弁V4との両方を同時に開弁させるようしても良い。
【0038】
第1圧力検出器131は、第1開閉弁V1より下流に分岐接続された分岐管路110に設けられ、液化ガス充填経路40を構成する充填ホース42の先端に設けられた充填側接続カップリング34が被充填容器30の充填側接続口32に接続され、充填側接続カップリング34のレバー(図示せず)を開弁操作することで当該被充填容器30の液相部の圧力(第1圧力)を検出する。
【0039】
また、第1圧力検出器131は、分岐管路110に設けられた第3開閉弁V3よりも上流側(液化ガス充填経路40側)に配置されている。
【0040】
第2圧力検出器132は、気相部均圧経路50に設けられた第2開閉弁V2より上流(被充填容器30側)の気相部均圧経路50に設けられ、気相部均圧経路50を構成する均圧ホース52の先端に設けられた均圧側接続カップリング38が被充填容器30の均圧側接続口36に接続され、均圧側接続カップリング38のレバー(図示せず)が開弁操作されることで当該被充填容器30の気相部の圧力(第2圧力)を検出する。
【0041】
第3圧力検出器133は、第2開閉弁V2より下流(液化ガス貯槽20側)の気相部均圧経路50に設けられ、第2開閉弁V2が閉弁された状態において、液化ガス貯槽20の気相部の圧力(第3圧力)を検出する。
【0042】
前述したように車両80に搭載された被充填容器30の充填側接続口32、均圧側接続口36に充填側接続カップリング34、均圧側接続カップリング38が接続されると、第1、第2圧力検出器131、132により検出される二つの圧力は、夫々被充填容器30の圧力でほぼ同じ圧力値が検出される。そのため、液化ガス充填開始前の1、第2圧力検出器131、132により検出される圧力がほぼ同じであるときは、制御回路90において、当該被充填容器30が均圧充填方式で充填される構成であることを判定することが可能になる。
【0043】
また、制御回路90は、各圧力検出器131〜133により検出された圧力検出値や各制御プログラムを記憶するメモリ120に接続されており、各種制御処理及び演算処理を行なう際に各データ及び制御プログラムをメモリ120から読み込み、各制御プログラムを実行する。
【0044】
また、メモリ120は、充填開始スイッチ94からの入力信号により、第1開閉弁V1第2開閉弁V2が閉弁されている状態で第1圧力検出器131により検出された第1圧力値と第2圧力検出器132により検出された第2圧力値とを比較し、当該比較結果に基づき、第1圧力値と第2圧力値の値が同じである場合に気相部均圧経路50が被充填容器30に接続された均圧充填方式と判定し、第1圧力値と第2圧力値の値が異なる場合に気相部均圧経路50が被充填容器30に接続されていない押込充填方式と判定する制御プログラムAと、上記判定結果に基づいて第1開閉弁V1及び第2開閉弁V2の開閉、及び第1開閉弁V1の弁開度を制御する制御プログラムBとが格納されている。従って、制御回路90は、上記制御プログラムA,Bによる充填方式判定手段と、充填制御手段とを有する。
【0045】
図2は本発明による液化ガス充填装置の一実施例を用いた押込充填方式のシステム系統図である。図2に示されるように、車両80Aに搭載された被充填容器30Aは、液化ガスが充填される充填側接続口32のみを有する押込充填方式の被充填容器である。そのため、被充填容器30Aへの充填作業は、充填側の接続カップリング34を被充填容器30Aの充填側接続口32に接続するのみで、均圧側接続カップリング38の接続は行なわない。
【0046】
この場合、被充填容器30Aの充填側接続口32のみに充填側接続カップリング34が接続されるため、第1、第2圧力検出器131、132により検出される二つの圧力は、異なる圧力値として検出される。そのため、液化ガス充填開始前の第1圧力検出器131により検出される第1圧力値と第2圧力検出器132により検出される第2圧力値が異なるときは、制御回路90において、当該被充填容器30Aが押込充填方式で充填される構成であることを判定することが可能になる。
【0047】
ここで、制御回路90が実行する制御処理について説明する。
【0048】
液化ガスの充填を受ける車両80または80Aが到着すると、作業員は、当該車両80または80Aに搭載された被充填容器30または30Aの構造が均圧充填方式(図1参照)か、或いは押込充填方式(図2参照)かを確認する。そして、作業員は、当該被充填容器の構造が均圧充填方式の被充填容器30である場合は、図1に示されるように被充填容器30の充填側接続口32、均圧側接続口36に充填側接続カップリング34、均圧側接続カップリング38を接続し、充填側接続カップリング34、均圧側接続カップリング38のレバーを開弁操作した後、液化ガス充填装置60の充填開始スイッチ94をオンに操作する。
【0049】
また、当該被充填容器の構造が押込充填方式の被充填容器30Aである場合は、図2に示されるように被充填容器30Aの充填側接続口32に接続カップリング34を接続し、充填側接続カップリング34のレバーを開弁操作した後、液化ガス充填装置60の充填開始スイッチ94をオンに操作する。
【0050】
図3は液化ガス充填装置の制御回路が実行する液化ガス充填制御処理を説明するためのフローチャートである。図4は図3の制御処理に続いて実行される制御処理を説明するためのフローチャートである。なお、図3、図4のフローチャートには充填停止スイッチ釦96が操作された場合における制御は示されていないが、被充填容器30または30Aへの液化ガスの充填中においては充填停止スイッチ釦96の操作による液化ガスの充填の停止処理は常に有効とされている。そして、充填停止スイッチ釦96が操作された際には、被充填容器が押込充填方式の被充填容器30Aである場合には第1の開閉弁V1を閉弁させ充填を終了させ、また、被充填容器が均圧充填方式の被充填容器30である場合には第2の開閉弁を閉弁させるとともに第1の開閉弁V1を段階的に徐々に閉弁させる制御を行う。
【0051】
図3のS11において、充填開始スイッチ94がオンに操作されたか否かをチェックする。S11において、充填開始スイッチ94がオンに操作された場合(YESの場合)は、S12に進み、第1、第2圧力検出器131、132により検出された第1圧力値P11と第2圧力値P22を読み込む。そして、二つの第1圧力値P11と第2圧力値P22とがほぼ等しいか否かをチェックする。
【0052】
S12において、P11≒P22である場合(YESの場合)は、S13に進み、当該被充填容器が均圧充填方式であると判定する(充填開始前、1回目の判定)。また、S12において、P11≒P22でない場合(NOの場合)は、S14に進み、当該被充填容器が押込充填方式であると判定する(充填開始前、1回目の判定)。尚、S14で当該被充填容器が押込充填方式であると判定された場合、後述するS15〜S19の処理を省略してS21に移行する。
【0053】
また、上記S13で当該被充填容器が均圧充填方式であると判定された場合は、次のS15に進み、第2、第3圧力検出器132、133で検出された第2圧力値P22、第3圧力値P33を読み込む。続いて、S16に進み、検出された第2圧力値P22、第3圧力値P33を充填開始前の圧力値としてメモリ120に記憶する。この後は、S17に進み、第2開閉弁V2を開弁する。
【0054】
S17で第2開閉弁V2が開弁されると、気相部均圧経路50を介して被充填容器30の気相部と液化ガス貯槽20の気相部とが連通され、第2、第3圧力検出器132、133によって検出された第2圧力値P22、第3圧力値P33がほぼ等しくなる(P22≒P33)。
【0055】
これにより、被充填容器30が温度上昇により気相部の圧力が上昇している場合には、当該被充填容器30の気相部の圧力が液化ガス貯槽20の気相部の圧力に減圧され、液化ガスを充填する際の圧力上昇を防止して高速充填(大流量による充填)が行える。
【0056】
次のS18では、各圧力検出器131〜133により検出された第1圧力値P11、第2圧力値P22、第3圧力値P33がほぼ等しいか否かをチェックする。S18において、各圧力値がP11≒P22≒P33である場合、S19に進み、充填ホース42、充填側接続部32、充填側接続カップリング34、被充填容器30、均圧側接続部36、均圧側接続カップリング38、均圧ホース52、第2開閉弁V2、気相部均圧経路50の各圧力が等しいことから被充填容器30と液化ガス貯槽20とが連通され、均圧充填方式で充填されることが再確認(充填開始前、2回目の判定)される。また、S18において、各圧力値がP11≒P22≒P33でない場合、均圧ホース52の均圧側接続カップリング38が被充填容器30の均圧側接続部36に接続されていないとみなし、S20に進み、当該被充填容器30の構造が押込充填方式であると判定する(充填開始前、2回目の判定)。
【0057】
次のS21では、ポンプ70を起動するとともに第1開閉弁V1を開弁する。尚、第1開閉弁V1と並列に第4開閉弁V4が設けられている場合は、第1、第4開閉弁V1、V4を開弁する。ここで、被充填容器30の容量が小さい場合など、被充填容器30への液化ガスの流量を低くして液化ガスを充填する必要がある場合には、第1開閉弁V1或いは第4開閉弁V4のいずれか一方のみを開弁させて液化ガスの充填を行わせても良い。
【0058】
続いて、S22に進み、流量計64により計測された流量パルスを読み込み、S23で流量パルスを積算し、流量計測値Q1としてメモリ120に記憶するとともに表示器92に表示する。
【0059】
次のS24では、第1圧力検出器131により検出された第1圧力値P12を読み込み、S25で第1圧力検出器131により検出された第1圧力値P12をメモリ120に記憶する。
【0060】
S26では、流量計64により計測された流量パルスを読み込み、S27で流量パルスを積算し、積算された流量値を加算して流量計測値Q1としてメモリ120に記憶するとともに表示器92に表示する。
【0061】
続いて、S28では、第1圧力検出器131により検出された第1圧力値P1nを読み込み、S29において、上記第1圧力値P12と現在の第1圧力値P1nとを比較し、現在の第1圧力値P1nが上記第1圧力値P12よりも大きいか否かをチェックする。S29において、P1n>P12の場合(YESの場合)は、充填時間が経過すると共に、第1圧力検出器131により検出された充填圧力が被充填容器の圧力(気相部の圧力上昇)により徐々に増加しているため、S30に進み、当該被充填容器の構造が押込充填の被充填容器30Aであると判定する(充填中、3回目の判定)。尚、S30で当該被充填容器の構造が押込充填方式の被充填容器30Aであると判定された場合は、後述のS37の処理に移行する。なお、被充填容器30Aへの液化ガスの流量を低くして液化ガスを充填する必要がある場合には、後述のS37への処理に移行する前に第1開閉弁V1或いは第4開閉弁V4のいずれか一方のみを開弁させて液化ガスの充填を行わせる様にしてもよい。
【0062】
また、S29において、P1n>P12でない場合(NOの場合)は、第1圧力検出器131により検出された充填圧力が増加していないため、当該被充填容器の圧力(気相部の圧力上昇)がほぼ一定であり、均圧充填方式の被充填容器30であることが再確認される。そのため、次のS31に進み、当該被充填容器30に設けられた液面計82より上限位置検出信号が出力されたか否かをチェックする。
【0063】
S31において、液面計82より上限位置検出信号が出力されていない場合(NOの場合)は、S32に進み、流量計64により計測された流量パルスを読み込み、S33で流量パルスを積算し、積算された流量値を加算して流量計測値Q1としてメモリ120に記憶するとともに表示器92に表示する。
【0064】
次のS34では、流量計測値Q1に基づき流量が大幅に減少したか否かをチェックする。S34において、流量計測値Q1に基づき流量が大幅に減少した場合(YESの場合)は、過充填防止弁84が閉弁したものと判断してS35に進み、各開閉弁V1、V2を閉弁するとともにポンプ70の駆動を停止し、今回の充填制御を終了する。
【0065】
また、上記S34において、流量計測値Q1に基づき流量が大幅に減少していない場合(NOの場合)は、まだ液化ガスの充填が継続しているので、上記S26の処理に戻り、S26以降の処理を繰り返す。
【0066】
上記S31において、液面計82より上限位置検出信号が出力された場合(YESの場合)は、S36に進み、第1開閉弁V1の弁開度を半閉とする。これにより、被充填容器30に充填される流量が全開時の半分程度に減少するため、被充填容器30の液面が上限位置に達した時点において、過充填防止弁84の閉弁によるウォータハンマを防止することができる。続いて、S37で流量計64により計測された流量パルスを読み込み、S38で流量パルスを積算し、積算された流量値を加算して流量計測値Q1としてメモリ120に記憶するとともに表示器92に表示する。
【0067】
次のS39では、流量計測値Q1に基づいて充填流量がほぼゼロになったか否かをチェックする。S39において、充填流量がほぼゼロになっていない場合(NOの場合)は、上記S37の処理に戻り、S37〜S39の処理を繰り返す。また、S39において、充填流量がほぼゼロになった場合(YESの場合)は、S35に進み、各開閉弁V1、V2を閉弁するとともにポンプ70の駆動を停止し、今回の充填制御を終了する。
【0068】
このように、本実施例においては、上記S12において、P11≒P22である場合(YESの場合)は、S13で当該被充填容器が均圧充填方式であると判定し、上記S12において、P11≒P22でない場合(NOの場合)は、S14で当該被充填容器が押込充填方式であると判定するといった1回目の判定処理を行なうことで、充填開始前に当該被充填容器が均圧充填方式か、あるいは押込充填方式かを自動的に判定することができる。
【0069】
また、上記S18において、各圧力検出器131〜133により検出された第1圧力値P11、第2圧力値P22、第3圧力値P33がP11≒P22≒P33である場合、S19に進み、被充填容器30と液化ガス貯槽20とが連通されて均圧充填方式で充填されることが再確認され、また、S18において、各圧力値がP11≒P22≒P33でない場合、均圧ホース52の均圧側接続カップリング38が被充填容器30の均圧側接続部36に接続されていないとみなし、S20で当該被充填容器30の構造が押込充填方式であると判定するといった2回目の判定処理を行なうことで、充填開始前に再度、当該被充填容器が均圧充填方式か、あるいは押込充填方式かを自動的に判定することができる。
【0070】
さらに、上記S29において、現在より前に検出された第1圧力値P12と現在の第1圧力値P1nとを比較し、現在の第1圧力値P1nが上記第1圧力値P12よりも大きい場合(P1n>P12の場合)は、充填時間が経過すると共に、第1圧力検出器131により検出された充填圧力が被充填容器30の圧力(気相部の圧力上昇)により徐々に増加しているため、S30で当該被充填容器30の構造が押込充填方式であると判定するといった3回目の充填方式判定処理を行なうことで、充填開始前に再度、当該被充填容器が均圧充填方式か、あるいは押込充填方式かを自動的に判定することができる。3回目の判定処理を行なう理由としては、2回目の充填方式判定条件が偶然にP11≒P22≒P33となる場合があるため、充填開始後に第1圧力検出器P1により検出された第1圧力値の時間的な変化があるか否かによって当該被充填容器が均圧充填方式か、あるいは押込充填方式かを自動的に再確認することができる。
【0071】
上記判定処理は、1〜3回の充填方式判定処理のうち何れか一または二つを行なうことでも良いし、あるいは全ての充填方式判定処理を行なって判定結果の信頼性をより高めるようにしても良い。
【0072】
なお、制御回路90は、被充填容器30が押込充填方式と均圧充填方式との何れの方式であるのかに基づき被充填容器30に充填された液化ガスの充填量を計測の仕方を異ならせている。押込充填方式と判定された場合には、流量計64より出力される流量パルスより演算した流量計測値Q1をそのまま被充填容器30に充填された液化ガスの充填量としている。また、均圧充填方式と判定された場合には、流量計測値Q1の液化ガスが被充填容器30に充填された結果、被充填容器30内の流量計測値Q1分の気化ガスは被充填容器30外へ排出されたこととなるため、この排出された気化ガスの排出量を流量計測値Q1から減算することにより求められた量を被充填容器30への流量計測値Q1としている。なお、気相部均圧経路50を介して被充填容器30より外部へ排出される気化ガスの量の計測は上記方式に限られるものではなく、例えば、気相部均圧経路50に流量計を設け、この流量計により計測される気化ガスの流量から被充填容器30より外部へ排出される気化ガスの量を直接計測するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0073】
上記実施例では、車両80に搭載された被充填容器30に液化ガスを充填する場合を一例として挙げたが、これに限らず、例えば、タンクローリ車のタンクから車両用燃料タンク以外の被充填容器(例えば、住宅や建築物の暖房設備に液化ガスを充填するための貯蔵タンクなど)に液化ガスを充填する場合にも適用することができるのは勿論である。
【0074】
また、液化ガスとしては、例えば、ブタン・プロパンなどを主成分とするLPG(Liquefied petroleum gas)を用いても良いし、あるいはディーゼル燃料として使用されるDME(ジメチルエーテル)を用いても良い。
【符号の説明】
【0075】
20 液化ガス貯槽
30 被充填容器
32 充填側接続口
36 均圧側接続口
34 充填側接続カップリング
38 均圧側接続カップリング
40 液化ガス充填経路
42 充填ホース
50 気相部均圧経路(均圧経路)
52 均圧ホース
80 車両
60 液化ガス充填装置
62 セパレータ
64 流量計
66 背圧弁
70 ポンプ
82 液面計
84 過充填防止弁
90 制御回路
92 流量表示器
94 充填開始スイッチ釦
96 充填停止スイッチ釦
100 液化ガス充填システム
110 分岐管路
120 メモリ
131 第1圧力検出器
132 第2圧力検出器
133 第3圧力検出器
V1 第1開閉弁(液化ガス充填用開閉弁)
V2 第2開閉弁(均圧用開閉弁)
V3 第3開閉弁
V4 第4開閉弁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液化ガスが貯蔵された液化ガス貯糟と、
一端が前記液化ガス貯糟の液相部に接続され、他端が被充填容器の液相部に接続可能とされた液化ガス充填経路と、
一端が前記液化ガス貯糟の気相部に接続され、他端が前記被充填容器の気相部に接続可能とされた均圧経路と、
前記被充填容器への液化ガスの充填を開始する際に操作される充填開始スイッチと、
前記液化ガス充填経路に設けられ、前記液化ガス充填経路より前記被充填容器へ充填された液化ガスの充填量を計量する流量計と、
前記液化ガス充填経路に設けられ液化ガス充填用開閉弁と、
前記均圧経路に設けられた均圧用開閉弁と、
前記充填開始スイッチの操作に基づき前記液化ガス充填用開閉弁及び前記均圧用開閉弁を開閉制御して前記被充填容器への液化ガスの充填を制御する制御手段と、
を備えてなる液化ガス充填装置において、
前記液化ガス充填経路内の前記液化ガス充填用開閉弁よりも前記被充填容器への接続部側の圧力を検出する第1圧力検出器と、
前記均圧経路内の前記均圧用開閉弁よりも前記被充填容器への接続部側の圧力を検出する第2圧力検出器と、
を備え、
前記制御手段は、
前記充填開始スイッチが操作されると、前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値と前記第2圧力検出器により検出された第2圧力値とを比較して前記均圧経路が前記被充填容器に接続された否かを判定することにより、前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定する充填方式判定手段を有してなることを特徴とする液化ガス充填装置。
【請求項2】
前記充填方式判定手段は、前記充填開始スイッチが操作された場合に、前記液化ガス充填用開閉弁及び前記均圧用開閉弁が閉弁されている状態において、前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値と前記第2圧力検出器により検出された第2圧力値とを比較することにより、前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定することを特徴とする請求項1に記載の液化ガス充填装置。
【請求項3】
前記充填方式判定手段は、前記充填開始スイッチが操作された場合に、前記均圧開閉弁を開弁させるとともに前記液化ガス充填用開閉弁を閉弁させている状態において前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値と前記第2圧力検出器により検出された第2圧力値とを比較することにより、前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の液化ガス充填装置。
【請求項4】
前記充填方式判定手段は、前記充填開始スイッチが操作された場合に、前記液化ガス充填用開閉弁及び前記均圧開閉弁を開弁させている状態において、前記第1圧力検出器により検出された第1圧力値の変化に基づいて前記被充填容器が押込充填方式に対応する被充填容器であるのか、或いは、均圧充填方式に対応する被充填容器であるのかを判定することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の液化ガス充填装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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