説明

液圧ユニット

【課題】手回しハンドルを取り付けて手動で作動させることができ、手回しハンドルがモータ駆動によって回転しない新規の構造を有する液圧ユニットを提供する。
【解決手段】ポンプ2とポンプ2を駆動するモータ3とを有した液圧ユニット1において、モータ3の回転軸32と一体に回転するウォームホイール41と、ウォームホイール41に噛み合うウォーム42と、ウォーム42をウォームホイール41に噛み合う作動位置とウォームホイール41から離れる退避位置との配置の切替えが可能に支持する支持体と、を設ける。ウォーム42における回転軸方向の一端に、手回しハンドル6が着脱されるハンドル装着部420を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポンプとそれを駆動するモータとを有した液圧ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
流体圧回路の液圧駆動源として、ポンプとモータとを一体化した電動式の液圧ユニットが用いられている。例えば、各種の産業機械装置において加工機器やワークを所定の位置に移動させるために複動型の油圧シリンダが組み付けられており、この油圧シリンダの駆動に双方向油圧ポンプとサーボモータとを組み合わせた油圧ユニットが用いられている。
【0003】
従来において、電動式の液圧ユニットのポンプを緊急処置として手動で作動させるための機構および構造が提案されている。特許文献1には、モータの回転軸におけるポンプと接続される側ではない側の端部をモータカバーの外部に露出させ、モータの回転軸に直接に手動用ハンドルを連結した液圧ユニットが記載されている。特許文献2には、モータの駆動軸にポンプと接続される側ではない側の端部に、ハンドクランクを直接にまたは伝動装置を介して取り付けること、およびハンドクランクの取り外しを可能にすることが記載されている。加えて、特許文献2には、モータとハンドクランクとの間に一方向クラッチを介在させて、モータ運転時にハンドクランクが一緒に回転するのを防ぐことが記載されている。
【0004】
なお、特許文献3において、自動モードで稼動する圧力源(エアポンプやエアタンク)と、手動でエアシリンダを駆動するためのハンドポンプとを備えたエアシリンダ駆動装置の開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−159812号公報
【特許文献2】特表2001−515568号公報
【特許文献3】特開2006−308009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電動式の液圧ユニットを液圧源とする液圧システムにおいて、停電時の備えとして上記特許文献3の開示のように手動ポンプを液圧回路に組み入れることが考えられる。しかし、手動ポンプを組み入れる場合には、流路を切り替える弁が必要であり、さらに駆動対象のアクチュエータに突然に外力が加わっても手動ポンプが影響を受けないようにするためのチェック弁も必要である。このため、液圧回路の配管が複雑になり、システムが高価になる。
【0007】
これに対して、上記特許文献1,2の開示のように液圧ユニットに手動用の機構を取り付ければ、液圧回路の配管を複雑化することなく、停電時や電気系のトラブル発生時に駆動対象の液圧を供給することができる。
【0008】
しかし、上記特許文献1,2の開示のようにモータの回転軸におけるポンプと反対側の端部に手動用の機構を取り付ける場合には、使用可能なモータが回転軸の両端の露出する構造のものに限定されてしまう。手動用の機構を取り付けることで液圧ユニットが長くなるという問題もある。
【0009】
加えて、手動用の機構がモータによって作動するのを防ぐ手段として上記特許文献3の開示のようにクラッチを用いると、クラッチが複雑な部品であることから液圧ユニットが高価になる。さらに、双方向ポンプを手動で双方向に駆動させる場合、不意のモータ回転に対する安全対策をクラッチで実現するのは難しい。
【0010】
本発明は、このような事情に鑑み、手回しハンドルを取り付けて手動で作動させることができ、手回しハンドルがモータ駆動によって回転しない新規の構造を有する液圧ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成する本発明に係る液圧ユニットは、ポンプと前記ポンプを駆動するモータとを有した液圧ユニットであって、前記モータの回転軸と一体に回転するウォームホイールと、前記ウォームホイールに噛み合うウォームと、前記ウォームを、前記ウォームホイールに噛み合う作動位置と前記ウォームホイールから離れる退避位置との配置の切替えが可能に支持する支持体と、を備える。前記ウォームにおける回転軸方向の一端に、手回しハンドルが着脱されるハンドル装着部が設けられている。
【0012】
好ましくは、前記液圧ユニットは、前記ウォームの配置の切替えに応じて開閉する、前記ウォームが前記作動位置に配置された状態において前記モータへの通電を禁止するための機械式スイッチをさらに備える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、手回しハンドルを取り付けて手動で作動させることができ、手動で作動させることができる状態においてモータ駆動による手回しハンドルの回転の生じない液圧ユニットが実現される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態に係る油圧ユニットの手回しハンドルを取り付けない状態の部分断面正面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る油圧ユニットの手回しハンドルを取り付けた状態の部分断面上面図である。
【図3】手動駆動用のウォームギヤ機構の部分断面分解側面図である。
【図4】ウォームギヤ機構のウォームが退避位置に配置された状態および作動位置に配置された状態を示す部分断面側面図である。
【図5】油圧ユニットを有する油圧シリンダ装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1および図2に示される油圧ユニット1は、ポンプ2とポンプ2を駆動するモータ3とを有する電動式の液圧ユニットである。この油圧ユニット1は、ポンプ2を手動で駆動するためのウォームギヤ機構4を備えている。ポンプ2およびモータ3は支持ベース10に固定された中空のブラケット12を介して連結され、ウォームギヤ機構4はポンプ2とモータ3との連結位置に配置されている。ポンプ2を手動で駆動するとき、ウォームギヤ機構4には図2のように手回しハンドル6が取り付けられる。以下、ウォームギヤ機構4の構造を中心に油圧ユニット1の構成をさらに詳しく説明する。
【0016】
図1によく示されるように、ブラケット12は、モータ3の回転軸32が貫通する開口部を有した第1の側板12A、ポンプ2のハウジングから突き出る回転軸22が貫通する開口部を有した第2の側板12B、および第1の側板12Aと第2の側板12Bとで挟まれた径方向断面が略正方形の筒状体12Cから構成される。筒状体12Cの上面には、後述のウォームギヤを噛み合わせるための開口部が設けられている。第1の側板12Aにモータ3のハウジングが螺子止めされ、第2の側板12Bにポンプ2のハウジングが螺子止めされる。そして、筒状体12Cの内側において、モータ3の回転軸32とポンプ2の回転軸22とが割形のカップリング5によって同心に連結される。連結に際して平行キー25,35が嵌め込まれ、モータ3の回転軸32と一体にポンプ2の回転軸22が回転する。
【0017】
さて、ウォームギヤ機構4は、モータ3の回転軸32と一体に回転するウォームホイール41と、ウォームホイール41に噛み合うウォーム42とを有する。これらウォームホイール41とウォーム42とが所定ギヤ比のウォームギヤを構成する。ここでいうウォーム42は、斜歯部42Aと径大基部42Bと支軸部42Cとが一体化した構造体である。ウォームホイール41は、上述のカップリング5に嵌入する形でモータ3の回転軸32およびポンプ2の回転軸22に対して間接的に取り付けられる。つまり、ウォームホイール41の配置位置は固定である。これに対して、ウォーム42は、ウォームホイール41に噛み合う作動位置とウォームホイール41から離れる退避位置との配置の切替えが可能に支持される。図1ではウォーム42が退避位置に配置されている。
【0018】
なお、以下では、油圧ユニット1の通常の使用状態の姿勢は図1のように回転軸22,32が水平方向に沿う姿勢であるものとする。すなわち、以下でいう上下左右とは、通常の使用状態での上下左右を意味するものとする。
【0019】
図3にウォームギヤ機構4の構成がよく示されている。図3で描かれている断面は図1のAA矢視断面に対応する。
【0020】
図3のように、ウォームギヤ機構4は、配置位置が固定とされる下側部4Aと、配置位置が上述の退避位置と作動位置とに切り替えられる上側部4Bとを有する。
【0021】
ウォームギヤ機構4の下側部4Aは、上下方向に沿う一対の支持プレート44,45、支持プレート44,45の対向間隙を規定するスペーサ46,47、および上述のウォームホイール41から構成される。支持プレート44,45は上述のブラケット12の筒状体12Cを挟むように筒状体12Cの側面にスペーサ46,47を介在させて例えば螺子止めによって固定される。一方の支持プレート44は他方の支持プレート45と比べて上下方向の寸法が長く、支持プレート44は支持プレート45の上端よりも高い位置まで延びている。支持プレート44における上端部には上下に並べて二つの螺子穴441,442が設けられ、支持プレート45における上端部には螺子92を通す二つの穴451,452が上下に並べて設けられている。また、支持プレート45における穴451,452の下側には、ウォーム42の支軸部42Cが貫通しかつ支軸部42Cの上下移動を可能にする長穴450が設けられている。螺子穴441および穴451は上側部4Bを退避位置に固定する際に用いられ、螺子穴442および穴452は上側部4Bを作動位置に固定する際に用いられる。
【0022】
ウォームギヤ機構4の上側部4Bは、ウォーム42と、ウォーム42を軸支する軸受けユニット43とから構成される。軸受けユニット43は、下側部4Aの一方の支持プレート44に螺子止めされる軸受けプレート48、他方の支持プレート45に螺子止めされる軸受けプレート49、これら軸受けプレート48と軸受けプレート49とに両端部が固定された連結プレート50、および連結プレート50の上面に取り付けられた丸棒取手55を有する。連結プレート50の上面には丸棒取手55の他に、後述のリミットスイッチを開閉させるドグ88が螺子98によって取り付けられている。
【0023】
軸受けプレート48と連結プレート50とは、連結プレート50の一端面と軸受けプレート48の側面とが当接しかつ軸受けプレート48が連結プレート50の上面より上に突出するように配置され、軸受けプレート48を貫通する図示しない螺子によって連結されている。軸受けプレート48における連結プレート50の上面より突出する部分に下側部4Aの支持プレート44との螺子止めのための螺子91が貫通する穴481が設けられている。
【0024】
これに対して、軸受けプレート49と連結プレート50とは、軸受けプレート49の上端面と連結プレート50の下面とが当接しかつ連結プレート50が軸受けプレート49の側面から突出しないように配置され、連結プレート50を貫通する螺子95によって連結されている。軸受けプレート49の上端部には、下側部4Aの支持プレート45との螺子止めのための螺子92と螺合する螺子穴491が設けられている。
【0025】
上側部4Bにおいて、ウォーム42は軸受けプレート48,49にそれぞれ嵌め込まれたボールベアリング52a,52bによって軸支されており、カラー53a,53bによってウォーム42の軸方向位置が規制されている。そして、ウォーム42の支軸部42Cの一端が軸受けプレート49から突出している。突出した支軸部42Cの先端部分は、断面略正方形の角柱状に加工されており、手回しハンドル6が着脱されるハンドル装着部420となっている。
【0026】
手回しハンドル6は、ハンドル装着部420に係合するボス61、ボス61から径方向に延びるアーム63、アーム63の先端に取り付けられた片持ち軸受け64、および片持ち軸受け64に軸支された握り65を有する。ボス61をハンドル装着部420に嵌め込み、螺子62でボス61をハンドル装着部420に螺子込むことによって、手回しハンドル6はウォームギヤ機構4に装着される。
【0027】
図3では下側部4Aと上側部4Bとが離れた状態で下側部4Aの支持プレート44,45が筒状体12Cに固定された様子が描かれているが、実際には、支軸部42Cが支持プレート45の長穴450を貫通する状態で支持プレート44,45が筒状体12Cに固定される。
【0028】
手回しハンドル6が装着され、作業者が手回しハンドル6を回すと、ウォーム42全体が回転する。ウォーム42の支軸部42Cと径大基部42Bとの間には平行キー72が嵌め込まれているからである。通常、手回しハンドル6が装着されるときには上側部4Bが作動位置に配置されているので、ウォーム42の回転に伴ってウォームホイール41が回転し、それと一体にポンプ2の回転軸22が回転する。ポンプ2が双方向ポンプである場合、作業者は所望のポンプ動作となるよう手回しハンドル6を右回りまたは左回りに回せばよい。
【0029】
図4(A)は、ウォームギヤ機構4のウォーム42が退避位置に配置された状態を示している。モータ3によってポンプ2を駆動するときには、ウォーム42は図示のように退避位置に配置される。この退避状態おいて、軸受けプレート48を支持プレート44に固定する螺子91は、支持プレート44の二つの螺子穴441,442のうちの上側の螺子穴441に螺子込まれている。また、軸受けプレート49を支持プレート45に固定する螺子92は、支持プレート44の二つの穴451,452のうちの上側の穴451を貫通して軸受けプレート49の螺子穴491と螺合している。退避状態では、ウォームホイール41とウォーム42とが離れているので、モータ3によりポンプ2の回転軸22が回転してもウォーム42は回転しない。
【0030】
図4(B)は、ウォームギヤ機構4のウォーム42が作動位置に配置されかつ手回しハンドル6が装着された状態を示している。この作動状態は、停電時や油圧ユニット1を含む油圧システムのメンテナンス時など、手動でポンプ2を駆動するために上側部4Bの位置を退避状態の位置より下げた状態である。退避状態から作動状態への上側部4Bの位置変更作業は次の手順で行なわれる。
【0031】
作業者は、モータ3に対して電源が遮断されている安全状態を確認した後、作業を始める。まず、螺子91,92による螺子止めを緩める。丸棒取手55を持って上側部4Bの急激な落下を防ぎながら、螺子91を少なくとも螺子穴441から抜き出し、螺子92を螺子穴441および穴451から抜き出す。穴481と螺子穴442とが同心になるように、上側部4Bを支持プレート44,45に沿わせて下に移動させる。螺子91を螺子穴442に螺子込み、螺子92を穴452に通して螺子穴491に螺子込んで上側部4Bを固定する。二つの螺子91,92について緩めたり螺子込んだりする順序は任意である。手回しハンドル6の装着は上側部4Bを下げて固定した後に行うのが望ましいが、上側部4Bを下げる以前に装着することもできる。
【0032】
なお、同様に螺子91,92による螺子止めの位置を変更すれば、作動状態を退避状態へ戻すことができる。
【0033】
以上のとおり、本実施形態では、作動位置と退避位置との配置の切替えが可能にウォーム42を支持する支持体40は、図3で説明した軸受けユニット43と一対の支持プレート44,45とで構成される。支持体40によれば、螺子止めの位置を変更する簡単な作業を行うだけで、ウォームギヤ機構4の退避状態と作動状態との切り替えが可能である。軸受けプレート48と支持プレート44とが連結プレート50の上面から突出してこれらの螺子止め位置が連結プレート50より上に存在し、軸受けプレート49と支持プレート45との螺子止め位置が連結プレート50より下に存在する。これにより、ウォーム42の軸方向の両側のそれぞれの螺子止め作業を、軸方向の片側から螺子91,92に工具を当てて行うことができる。つまり、軸方向の両側に作業空間が無くてもよく、片側のみにウォーム42の配置変更の作業空間および手回しハンドル6の回転に必要な空間が在る場所に油圧ユニット1を設置することができ、油圧ユニット1の設置の自由度が大きい。また、ウォームギヤ機構4はポンプ2とモータ3との間に配置されており、手回しハンドル6を装着しても油圧ユニット1の全長は装着する以前と変わらない。
【0034】
本実施形態の油圧ユニット1では、ポンプ2の手動の駆動にウォームギヤ機構4を用いるので、万が一、ウォームホイール41とウォーム42とが噛み合った作動状態でモータ3に駆動力が発生したとしても、ウォームギヤの自止まり性によりウォーム42の回転が抑制される。したがって、不意に手回しハンドル6が自動回転を始める事態は起こらない。さらに、本実施形態の油圧ユニット1は図1のようにリミットスイッチ85を備えるので、モータ3への不意の通電を禁止するインターロック機能を実現することができる。
【0035】
図1に戻って、機械的スイッチであるリミットスイッチ85は、ブラケット12に固定されたプレート82に取り付けられている。図1で示される退避状態では、ウォームギヤ機構4の連結プレート50の上面に螺子止めされているドグ88がリミットスイッチ85から離れている。上述したようにウォーム42が作動位置に配置されるとき、連結プレート50の位置が退避状態の位置から下がるので、ドグ88も下がってリミットスイッチ85の可動バーを押し下げる。可動バーを押し下げられている状態においてモータ3への通電を禁止するようにモータ3の制御系を構成しておけば、ポンプ2の手動による駆動の作業性をより高めることができる。
【0036】
以上の構成の油圧ユニット1は、例えば図5に示される油圧シリンダ装置100に組み込んで使用することができる。図5において、油圧シリンダ装置100は、複動型の油圧シリンダ161、油圧シリンダ161に対して油圧を供給する油圧ユニット1、タンク159、および切り替え弁装置108などからなる。油圧ユニット1のポンプ2は、正逆の両方向に回転して吐出可能な双方向ポンプであり、油圧シリンダ61の往動側のポートPT1および復動側のポートPT2に対して油圧を給排する2つの給排ポートPA,PBを備える。サーボ制御されるモータ3は、ポンプ2を正方向および逆方向のいずれかに選択的に回転駆動させ、ポンプ2からはその回転方向に応じて給排ポートPA,PBのいずれかに圧力が発生する。油圧シリンダ161のピストンロッド164の中心に設けられた穴には測長センサ165が挿通され、ピストン163のストローク位置に応じた測長センサ165からの信号によりストローク位置が検出される。タンク159は、油圧シリンダ161のシリンダ室の有効面積の相違による圧油の過不足、回路の温度などによる容積変化分、および漏れによるロス分などを補う圧油を収容する。切り替え弁装置108は、ボディ内に二つの弁体が収納されており、一方の弁体が弁座に当接してタンク159への流路を閉じた場合に、その弁体が導通バーを押すことによって他方の弁体が開状態になるように構成されている。
【0037】
以上の実施形態の液圧ユニット1によれば、ポンプ2が双方向ポンプであるので、方向制御弁が不要であって構成を簡素化することができ、手回しハンドル6を正逆に回転させることによってアクチュエータ等を正逆に直接に作動させることができる。
【0038】
上述の実施形態において、ウォームホイール41をモータ3の回転軸32またはポンプ2の回転軸22に直接に取り付けることができる。その他、油圧ユニット1の全体または各部の構成、形状、寸法、および材質などは、本発明の趣旨に沿って上述した以外の種々のものとすることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 油圧ユニット(液圧ユニット)
2 ポンプ
3 モータ
41 ウォームホイール
42 ウォーム
42C 支軸部
420 ハンドル装着部
40 支持体
6 手回しハンドル
85 リミットスイッチ(機械式スイッチ)
22 ポンプの回転軸
32 モータの回転軸
5 カップリング
43 軸受けユニット
44 支持プレート(第1の支持プレート)
45 支持プレート(第2の支持プレート)
48 軸受けプレート(第1の軸受けプレート)
49 軸受けプレート(第2の軸受けプレート)
50 連結プレート
55 丸棒取手(取手)
481 穴
491 螺子穴
441,442 螺子穴
451,452 穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプと前記ポンプを駆動するモータとを有した液圧ユニットであって、
前記モータの回転軸と一体に回転するウォームホイールと、
前記ウォームホイールに噛み合うウォームと、
前記ウォームを、前記ウォームホイールに噛み合う作動位置と前記ウォームホイールから離れる退避位置との配置の切替えが可能に支持する支持体と、を備え
前記ウォームにおける回転軸方向の一端に、手回しハンドルが着脱されるハンドル装着部が設けられた
ことを特徴とする液圧ユニット。
【請求項2】
前記ウォームの配置の切替えに応じて開閉する、前記ウォームが前記作動位置に配置された状態において前記モータへの通電を禁止するための機械式スイッチをさらに備える
請求項1記載の液圧ユニット。
【請求項3】
前記ウォームホイールは、前記モータと前記ポンプとの間に配置されている
請求項2記載の液圧ユニット。
【請求項4】
前記ウォームホイールは、前記モータの回転軸と前記ポンプの回転軸とを連結するカップリングに組み付けられている
請求項3記載の液圧ユニット。
【請求項5】
当該液圧ユニットの通常の設置状態において、前記作動位置および前記退避位置は前記ウォームに対する上側の位置であり、前記ウォームの回転軸は水平方向に沿う
請求項1ないし4のいずれかに記載の液圧ユニット。
【請求項6】
前記支持体は、前記ウォームを軸支する軸受けユニットと、前記軸受けユニットを挟んで対向するように前記ポンプおよび前記モータに対して固定された一対の支持プレートとを備え、
前記軸受けユニットは、前記一対の支持プレートの一方である第1の支持プレートに螺子止めされる第1の軸受けプレート、前記一対の支持プレートの他方である第2の支持プレートに螺子止めされる第2の軸受けプレート、前記第1の軸受けプレートと前記第2の軸受けプレートとに両端部が固定された連結プレート、および前記連結プレートの上面に取り付けられた取手を有する
請求項1ないし5のいずれかに記載の液圧ユニット。
【請求項7】
前記第1の軸受けプレートは前記連結プレートの上面より上に突出し、当該第1の軸受けプレートにおける前記連結プレートの上面より突出する部分に前記第1の支持プレートへの螺子止めのための螺子が貫通する穴が設けられ、
前記第2の軸受けプレートの上端面に前記連結プレートが固定され、当該第2の軸受けプレートの上端部に前記第2の支持プレートへの螺子止めのための螺子と螺合する螺子穴が設けられており、
前記第1の支持プレートの上端部に、前記第1の軸受けプレートに設けられた前記穴を貫通した前記螺子とそれぞれ螺合する二つの螺子穴が上下に並べて設けられ、
前記第2の支持プレートの上端部に、前記第2の軸受けプレートに設けられた前記螺子穴に螺合する前記螺子がそれぞれ貫通する二つの穴が上下に並べて設けられている
請求項6記載の液圧ユニット。
【請求項8】
前記ポンプは双方向ポンプである
請求項1ないし7のいずれかに記載の液圧ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−60981(P2013−60981A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−198429(P2011−198429)
【出願日】平成23年9月12日(2011.9.12)
【出願人】(000204240)株式会社TAIYO (63)
【Fターム(参考)】