説明

液晶ディスプレイのオーバードライブ方法

【課題】液晶ディスプレイのオーバードライブ方法の提供。
【解決手段】第1、第2、第3入力制御線、入力データ線、トランジスタ、駆動電圧出力線を具える。OEとSTH制御信号をゲートドライバの第1、第2及び第3OE入力線とSTH入力線に提供する。ゲートドライバの入力するOE信号の制御により、これらゲートドライバの出力端に同期の二組の制御電圧パルス(1)(G1 、Gm )、(2)(Gm+1 、G2m)、(3)(G2m+1、G3m)の三組の制御電圧パルス(1,2,3)が対応する第1、第2或いは第3入力制御線を通してこれらトランジスタ(Q1)のゲートに供給される。これら三組の同期制御信号(1,2,3)にトリガされる時、この回路がデータ信号を駆動電圧出力線にフィードし、発生した出力駆動電圧がこれら画素に出力されてスクリーン上に相互にm本の走査線隔たった三本の同期走査線を発生し、画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶ディスプレイのオーバードライブ方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶ディスプレイ(LCD)装置の使用は広範で、消費性電子製品からコンピュータ及び携帯電話無線通信の応用に至るまで、液晶ディスプレイの技術は日々発展している。電子製品は軽量化、薄型化、コンパクト化、低消費パワー、低発熱量に向けて発展する傾向にあり、特に液晶ディスプレイの技術は伝統的或いは現在の陰極線管(CRT)、或いは発光ダイオード(LED)の表示技術の制限と欠点を克服し、コンピュータ、通信設備及びその他の消費性電子製品の将来の応用と発展に重要な役割を果たす潜在力を有している。
【0003】
液晶ディスプレイの平面表示効果はCRTのスクリーン表示効果より良好で、且つその電力消費量と発熱量はCRTスクリーンよりもはるかに低い。
【0004】
このため一般にこのようなディスプレイは新世代の携帯電話ディスプレイ、テレビジョン受像機、展覧会場或いは広告の表示パネルの用途に使用できると認められている。
【0005】
このほか、現在広く使用されている発光ダイオードは、多くの実際の応用方面で、それ自身の特性により制限を受ける。例えば、発光ダイオードは文字、数字或いは静態画像の表示に適合し、動態画像の表示に使用しても液晶表示技術のようにはアクティブな迫真の効果を達成しえない。
【0006】
周知のように、一般の液晶ディスプレイは表面を特殊処理した2枚のガラス基板の間に液晶分子を注入している。液晶分子の配列方向はガラス基板に設けられた電極に印加された電圧により改変し、これにより液晶表示パネルの輝度に変化を発生させて、画像を表示する。しかし、液晶表示パネル自身は発光せず、このためランプに類似のバックライト光源が必要となり、この光源の発射する光を照射することで画像を表示させる。
【0007】
さらに具体的に例を挙げて説明すると、例えばTFT−LCDの構造と作用原理によると、TFT−LCDパネルは2枚のガラス基板の中間に一層の液晶を挟み、上層のガラス基板にカラーフィルタを、下層のガラス基板にトランジスタが取り付けられている。トランジスタスイッチがオンされて電圧が液晶分子に印加される時、液晶分子が適宜配向(orientation)し、光線の偏極性を改変し、さらに偏光板を利用して画素の明暗状態を決定する。このほか、上層のガラス基板にカラーフィルタの貼り付けにより形成される各画素は、赤緑青の三色を具え、これらの発生する赤緑青カラーを発生する画素が液晶パネルの画像フレームを構成する。
【0008】
以上に説明したように、液晶表示技術を伝統的なCRTと現在の発光ダイオード技術と比較すると、代替できない長所がある。しかし、液晶ディスプレイ自身の設計と使用には今だ相当な制限がある。その主要な制限は、以下のようである。即ち、これらの二つの基板の間に設置される液晶は、これら基板上の電極に印加される電圧がこの液晶に対して形成する電場により液晶分子に偏向を発生させて、液晶分子配列方向を変化させ且つテクスチャ(texture)を発生させ、その後、基板の後部のバックライトモジュールの発射する光線の照射により輝度変化を発生させて画素を通して画像を表示する。しかし、液晶上に印加される電圧は、印加時の瞬間(instantaneous)にその目標電圧を達成するが、この液晶分子自身はある時間が経たねば期待される目標応答偏向位置を達成できず、このため光学輝度の現出が電圧の変化に追いつかない。このため、いわゆる遅延現象が発生する。図1中、曲線(a)はこの液晶の駆動経路特性曲線である。このような遅延現象は急速変化を必要とする動態液晶表示画面の品質に対して不利な制限と影響を与える。
【0009】
伝統的な周知の技術中、このような制限を克服するために、オーバードライブ方法が採用されており、そのハードウエア構造は図2に示されるようであり、それは、この駆動回路中にトランジスタとコンデンサからなるコントローラを直列に接続し、この駆動電圧の準位を制御するのに用い、これにより液晶が設定目標光学応答準位を達成する時間を短縮し、液晶画像表示の反応速度を加速し、フレーム急速動態表示の要求に符合させる。
【0010】
さらに以上の原理を説明するため図3の液晶オーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス、駆動電圧パルス、及び液晶光学応答の波形間の関係図を参照されたい。以下の説明中に記述の制御電圧パルスと駆動電圧パルスの値はいずれもcodeを単位とし、それは一種の、例えばμV(10-6V)を電圧単位とする。このフレーム表示が達成したい液晶目標駆動codeは128であり、その駆動経路は特性曲線(a)である。その目標電圧達成の時間を短縮し液晶光学応答速度を加速するための周知の採用技術は、一種の液晶コーキシング(coaxing)の方法である。まず入力データ線D1に印加する駆動電圧をcode200に調整し、且つ入力制御線G1を通して制御電圧パルスを印加し、液晶の光学応答を駆動経路(b)とすると、それは明らかに駆動経路(a)より加速される。この液晶光学応答が目標電圧code128を達成する時、さらに入力データ線D1に印加する駆動電圧をcode128まで下げ、且つ入力制御線G1に別の制御電圧パルスを印加し、この液晶の光学応答を停止させ並びに次の駆動電圧パルスを受けるまでそれをcode128に保持する。しかし、周知の技術中、この二つの連続する制御電圧パルス、及びそれがもたらす二つの連続する駆動電圧パルスは二つの隣り合うフレームのなかに出現し、同一のフレームのなかに出現せず、このため、この液晶の光学応答時間を一つのフレームの時間より短くすることはできず、これが周知の技術の制限と欠点である。例えば、この液晶ディスプレイのフレーム速度が60Hzであれば、各フレームの占用の時間は16.7msであり、このため、次の制御電圧パルスと次の駆動電圧パルスは必ず次のフレーム中に印加されなければならず、この液晶の光学応答時間を一つのフレームの16.7msより短縮できず、これが周知の技術の重大な制限と欠点である。このためこの液晶光学応答が十分に急速でなくなる。ゆえに液晶ディスプレイのフレーム急速動態変化の要求に符合させるためには、大幅な改善が必要となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の主要な目的は、周知の技術の制限と欠点を改善し、液晶の駆動電圧パルスに対する光学応答時間を短縮してそのフレーム表示の動態応答速度を加速する液晶ディスプレイのオーバードライブ方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に係る発明は、第1入力制御線、第2入力制御線、第3入力制御線、入力データ線、第1コンデンサ、第2コンデンサ、駆動電圧出力線、第1トランジスタを具えた回路を提供するステップ、
サイクルパルス波形を有するデータ信号(D1 )をトランジスタ(Q1)のソースに提供するステップ、
OEとSTH制御信号をゲートドライバの第1、第2及び第3OE入力線とSTH入力線に提供し、且つこれら入力線を通して関係信号を受け取り、これらゲートドライバの入力するOE信号の制御により、これらゲートドライバの出力端に同期の二組の制御電圧パルスを発生させ、それは以下の三組の制御電圧パルスで構成され、即ち、(1)(G1 、Gm )、(2)(Gm+1 、G2m)、(3)(G2m+1、G3m)であり、この三組の制御電圧パルス(1,2,3)が対応する第1、第2或いは第3入力制御線を通してこれらトランジスタ(Q1)のゲートに供給されるステップ、
以上のステップを具えた液晶ディスプレイのオーバードライブ方法において、
これら三組の同期制御信号(1,2,3)にトリガされる時、この回路がデータ信号を駆動電圧出力線にフィードし、及び、
以上のステップで発生した出力駆動電圧がこれら画素に出力されてスクリーン上に相互にm本の走査線隔たった三本の同期走査線を発生し、画像を表示する液晶ディスプレイのオーバードライブ方法であって、
交流電力(AC)を制御電圧と駆動電圧として使用し、このためこれら電圧に制御と駆動過程中に正負の位相が交替出現する現象を有し、その進行の過程は以下の方式で、時間点A1からA6の時間順序で重複して循環し、即ち、
(a)時間点A1の前の第N−1個のフレーム中の駆動電圧パルスD1 の値はV0'で、負極性であり、且つ駆動電圧パルスVLCの値V0'であり負極性であり、
(b)時間点A1で第N個のフレームに進入開始し、この時駆動電圧パルスD1 の値は上昇してV1 となり、制御電圧パルスG1 の作用により、この液晶オーバードライブ装置の発生する出力駆動電圧パルスVLCの値もまた上昇してV1 となり正極性となり、且つ時間点A2までそれを保持する、
(c)その後、時間が時間点A2に進むと、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV1 よりV2 (V2 <V1 )に下降するが正極性であり、その値は時間点A3まで保持される、
(d)その後、時間が時間点A3に進み、この時第N+1個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降しV2 ' となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値は瞬間的にV2 ’に下降し、それは負極性で、時間点A4まで保持される、
(e)その後、時間点A4に至ると、駆動電圧パルスD1 の値はV2' で負極性であり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値はもとの準位のV2 ’に時間点A5に至るまで保持され、
(f)時間が時間点A5に至ると、駆動電圧パルスD1 の値はV2 に上昇し、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的に上昇してV2 となり、これを時間点A6まで保持する、
以上を特徴とする、液晶ディスプレイのオーバードライブ方法である。
【発明の効果】
【0013】
総合すると、本発明の液晶ディスプレイのオーバードライブ方法は、確実に周知の液晶ディスプレイのオーバードライブ方法の制限と欠点を改善でき、且つ液晶の光学応答速度を加速し、大幅に液晶ディスプレイフレームの動態表示機能を向上できる。これにより本発明の液晶ディスプレイのオーバードライブ方法は周知の技術より優れており、産業上の利用価値、新規性及び進歩性を具備している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
上述の液晶光学応答速度加速の目的を達成するため、本発明の提供する液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の基本構造は、第1入力制御線、第2入力制御線、第1入力データ線、第2入力データ線、第1コンデンサ、第2コンデンサ、駆動電圧出力線、第1トランジスタ、第2トランジスタを具えている。該第1トランジスタは第1入力制御線に接続された第1ゲートと、第1入力データ線に接続された第1ソースと、駆動電圧出力線及び第1コンデンサ及び第2トランジスタのドレインに接続された第1ドレインを具えている。該第2トランジスタは、第2入力制御線に接続された第2ゲートと、第2入力データ線に接続された第2ソースと、第1トランジスタのドレインと第2コンデンサ及び駆動電圧出力線に接続された第2ドレインとを具えている。第1コンデンサ及び第2コンデンサは接地し、該駆動電圧出力線がオーバードライブ電圧をLCDパネルの画素に出力する。
その特徴は、これら第1と第2入力制御線が一つのゲートドライバに接続され、これら第1と第2入力データ線が一つのデータドライバに接続されたことにある。
【0015】
本発明で使用する液晶ディスプレイのオーバードライブ装置のその他の変化と実施型式は以下に詳細に説明する。
【0016】
本発明はまた液晶ディスプレイのオーバードライブ方法を提供する。
【0017】
本発明の各種の特徴と長所は以下の実施例で詳細に説明し並びによく理解されるように図を参照しながら説明する。そのうち、同じ部品については同じ参考符号を用いている。
【0018】
以下の実施例中、波形(wave form)をツールとして、その液晶に印加する電圧及び液晶光学応答経路と行為を記述して本発明の長所と特徴について説明する。
【0019】
図3は(a)図から(c)の三つの図が一つに表示されてなる。(a)図から(c)図は本発明の液晶オーバードライブ装置により発生する制御電圧パルス波形、駆動電圧パルス波形、及び液晶光学応答特性曲線の対応図である。この図3中の(a)図から(c)図の横軸は時間、その単位はms、その縦軸はcodeを表示単位とする。図3中の(b)図に示される波形は入力制御線に印加される制御電圧パルスを代表し、図3中の(c)図に示される波形は入力データ線に印加される駆動電圧パルスを代表し、図3中の(a)図は本発明のオーバードライブ装置が以上の二種類の波形に結合されて出力する駆動電圧パルスの波形である。図3中の(a)図から(c)図を相互に対照するのに便利なように、その時間横軸は図3中の(c)図の下に描かれ、図3中の(a)図から(c)図が共同使用している。且つ説明しやすいように、この時間はフレーム時間(frame time)を単位として第(N−1)図、N、(N+1)図個のフレーム時間区画(partition)に分割sare、曲線(a)、(b)はそれぞれ液晶分子が異なる駆動電圧を印加された時の光学応答経路特性曲線を代表する。この光学応答は通常この液晶が現出する輝度(luminance)とされ、その単位はnits(カンデラ/平方メートル;cd/ms2)である。
【0020】
以下に四つの実施例中に示される電気回路図、液晶コントローラ画素ユニットの制御電圧パルス波形、駆動電圧パルス波形、及びその発生する液晶光学応答特性曲線により本発明の液晶ディスプレイオーバードライブ方法と装置について説明する。
【実施例1】
【0021】
以下に図4中の(a)図、(b)図及び図5中の(a)図及び(b)図を参照して本発明を説明する。先ず、図4中の(a)図は、本実施例の複数のゲート線とデータ線の交点が構成する画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバが構成する駆動回路を示す。図4中、(b)図は本実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置を示す。
駆動装置:
図4中、(a)図と(b)図より分かるように、この液晶ディスプレイのオーバードライブ装置は、第1入力制御線(G1 )、第2入力制御線(G1')、第1入力データ線(D1 )、第2入力データ線(D1')、第1コンデンサ(CS )、第2コンデンサ(CLC)、駆動電圧出力線(図示せず)、第1トランジスタ(Q)、第2トランジスタ(Q’)を具えている。
該第1トランジスタ(Q)は第1入力制御線(G1 )に接続された第1ゲートと、第1入力データ線(D1 )に接続された第1ソースと、駆動電圧出力線及び第1コンデンサ(CS )及び第2トランジスタ(Q’)のドレインに接続された第1ドレインを具えている。
該第2トランジスタ(Q’)は、第2入力制御線(G1')に接続された第2ゲートと、第2入力データ線(D1')に接続された第2ソースと、第1トランジスタ(Q)のドレインと第2コンデンサ(CLC)及び駆動電圧出力線に接続された第2ドレインとを具えている。
第1コンデンサ及び第2コンデンサはそれぞれ保存コンデンサと液晶等価コンデンサとされそれぞれ接地し、該駆動電圧出力線がオーバードライブ電圧をLCDパネルの画素に出力して画像を表示するのに用いられる。その特徴は、これら第1と第2入力制御線が一つのゲートドライバに接続され、これら第1と第2入力データ線が一つのデータドライバに接続されたことにある。
及び、第1と第2制御信号のサイクルパルス波形の間の時間差はn個のパルスのn本走査線間の時間差とされ、調整可能とされる。
さらに、図5中の(a)図から(e)図を参照されたい。それは示波器上に表示される波形を表示する。それは図4中、(a)図と(b)図に示される装置が発生する各種の波形とされる。この装置の制御電圧パルスがG1 の時(図5中(b)図)、その対応する駆動電圧パルスはD1 (図5中(d)図)である。この装置の制御電圧パルスが他G1'の時(図5中(c)図)、その対応する駆動電圧パルスはD1'(図5中(e)図)である。本発明のオーバードライブ装置が液晶に対して発生する実際の組合せ出力駆動電圧パルスはVLC(図5中(a)図)である。
ここで再度強調して説明すべきことは、これら駆動電圧はその印加時に瞬間的にその目標電圧を達成しうるが、液晶分子は印加電圧を受けた後に、ある応答時間があってはじめてその目標光学応答位置を達成することができ、これは液晶自身の材料特性によりもたらされるものである。
駆動方法:
以下に本発明の第1実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の駆動方法について説明する。それは以下のステップを有する:
サイクルパルス波形を有する第1制御信号(G1 )を第1トランジスタ(Q)のゲートに提供するステップ、
サイクルパルス波形を有する第2制御信号(G1')を第2トランジスタ(Q' )のゲートに提供するステップ、該第2制御信号(G1')は位相遅延のほかは第1制御信号(G1 )と同じである、
第1データ信号(D1 )を該第1トランジスタ(Q)のソースに提供し、該第1制御信号(G1 )にトリガされる時、該回路が第1データ信号(D1 )を駆動電圧出力線にフィードするステップ、
第2データ信号(D1')を第2トランジスタ(Q' )のソースに提供し、第2制御信号(G1')にトリガされる時、該回路が第2データ信号(D1')を駆動電圧出力線にフィードするステップ、
以上のステップにより発生した出力駆動電圧を画素に出力し画像を表示するステップ。
波形分析:
以下に図5の(a)図から(e)図を参考にして詳細に本発明の第1実施例の図4の(a)図及び(b)図の液晶オーバードライブ装置の発生する制御電圧パルスG1 、G1'と駆動電圧パルスD1 、D1'、VLCの波形間の関係について説明する。以下の討論中の駆動電圧V0 、V1 、V2 、V3 は一種のコード(code)により表示される電圧値である。
通常交流電力(AC)を液晶に対する駆動電圧として使用するため、その制御と駆動過程中に正負の位相が交替出現する現象がある(即ち駆動電圧パルスD1 、D1'及びVLCの波形に参考電圧VCOM に対する正負位相が交替出現する現象)。
これらの波形は例えば以下の方式を用いて、A1からA6の時間順序により循環重複する。時間点A1の前の第N−1個のフレーム中の駆動電圧パルスD1 の値はV0'(code32)で、且つ駆動電圧パルスVLCの値V0'で、(code32)は負極性である。時間点A1で第N個のフレームに進入開始し、この時駆動電圧パルスD1 の値は上昇してV1 となり(code200)、制御電圧パルスG1 の作用により、この液晶オーバードライブ装置の発生する出力駆動電圧パルスVLCの値もまた上昇してV1 となり(code200)正極性となり、且つ時間点A2までそれを保持する。その後、時間が時間点A2に進むと、この時、駆動電圧パルスD1'の値はV2 (code120)となり、正極性であり、制御電圧パルスG1'の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV1 (code200)よりV2 (code120)に下降し、その値は時間点A3まで保持される。
その後、時間が時間点A3に進む。この時第N+1個のフレームへの進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降しV2 ' (code120)となり、負極性となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値は瞬間的にV2 ’(code120)に下降し、それは負極性で、時間点A4まで保持される。その後、時間点A4に至ると、この時、駆動電圧パルスVLCの値は依然としてもとの準位のV2 ’(code120)に時間点A5に至るまで保持される。その後、時間が時間点A5に至ると、第N+2個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 に上昇し(code120)、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的に上昇してV2 (code120)となり正極性となり、これを時間点A6まで保持する。
時間点A6の後のその他の各時間点の制御電圧パルスG1 、G1'、駆動電圧パルスD1 、D1'及びVLCの変化はいずれも以上の説明に照らして容易に推察できる。
図5の(a)図に示される曲線(a)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が5msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(b)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が16msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(c)はオーバードライブ未実施状況での液晶光学応答特性曲線である。
図5の(b)図中の第N個のフレーム中のパルスG1 部分に示されるnはn個のパルスを表示し、それは同一フレーム中の制御電圧パルスG1 とG1'にn本の走査線の時間差があることを示す。即ち、この画素の観点から観ると、第1個のG1 パルスの後に、n個のG1 パルスの後でなければもう一つの制御電圧パルスG1'を入力できないことを示す。このnの代表する時間インターバルの長さは設計者が液晶材料特性等の実際の必要により適宜調整を行ない、黒線を走査してCRTディスプレイのパルス式画像表示の効果を確実にシュミレートできるようにする。これが本考案の周知の技術より優れた最大の特徴である。
【実施例2】
【0022】
以下に図6中の(a)図、(b)図及び図7中の(a)図から(g)図を参照して本発明の第2実施例を説明する。先ず、図6中の(a)図は、本実施例の複数のゲート線とデータ線の交点が構成する画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバが構成する駆動回路を示す。図6中、(b)図は本実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置を示す。
駆動装置:
図6中、(a)図と(b)図より分かるように、この液晶ディスプレイのオーバードライブ装置は、第1入力制御線(G1 )、第2入力制御線(G1')、第1入力データ線(D1 )、第2入力データ線(D1')、第3入力データ線(D’)、第4入力データ線(D)、第5入力データ線(DS )、第1コンデンサ(CS )、第2コンデンサ(CLC)、第3トランジスタ(Q3)、第4トランジスタ(Q4)、駆動電圧出力線(図示せず)、第1トランジスタ(Q)、第2トランジスタ(Q’)を具えている。
該第1トランジスタ(Q)は第1入力制御線(G1 )に接続された第1ゲートと、第1入力データ線(D1 )に接続された第1ソースと、駆動電圧出力線及び第1コンデンサ(CS )及び第2トランジスタ(Q’)のドレインに接続された第1ドレインを具えている。
該第2トランジスタ(Q’)は、第2入力制御線(G1')に接続された第2ゲートと、第2入力データ線(D1')に接続された第2ソースと、第1トランジスタ(Q)のドレインと第2コンデンサ(CLC)及び駆動電圧出力線に接続された第2ドレインとを具えている。
第1コンデンサ及び第2コンデンサはそれぞれ保存コンデンサと液晶等価コンデンサとされそれぞれ接地し、該駆動電圧出力線がオーバードライブ電圧をLCDパネルの画素に出力して画像を表示するのに用いられる。その特徴は、これら第1と第2入力制御線(G1 、G1')が一つのゲートドライバに接続され、及びこれら第1と第2入力データ線(D1 、D1')がそれぞれ並列に接続された第3と第4トランジスタ(Q3、Q4)のドレインに接続され、この並列に接続された第3と第4トランジスタのソースが一つのデータドライバに接続され、そのゲートがそれぞれ第3と第4入力データ線(D、D’)に接続され、且つ、第1と第2制御信号G1 、G1'のサイクルパルス波形の間の時間差はn個のパルスのn本の走査線間の時間差であり、調整可能であることである。
駆動方法:
以下に本発明の第2実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の駆動方法について説明する。それは以下のステップを有する:
サイクルパルス波形を有する第1制御信号(G1 )を第1トランジスタのゲートに提供するステップ、
サイクルパルス波形を有する第2制御信号(G1')を第2トランジスタのゲートに提供するステップ、該第2制御信号(G1')は位相遅延のほかは第1制御信号と同じである、 第5データ信号(D1 )を並列に接続された第3トランジスタ(Q3)と第4トランジスタ(Q4)のソースに提供するステップ、
第3データ信号(D’)を第3トランジスタ(Q3)のゲートに提供し、そのドレインに発生する電圧パルスを第1トランジスタ(Q)のソースに提供して第1データ信号(D1 )となし、該第1トランジスタ(Q1)が該第1制御信号(G1 )にトリガされる時、該回路が第1データ信号(D1 )を該駆動電圧出力線にフィードするステップ、
該第4データ信号(D)を第4トランジスタ(Q4)のソースに提供し、そのドレインが発生する電圧パルス信号を第2トランジスタ(Q' )のソースに提供して第2データ信号(D1')となし、第2トランジスタ(Q' )が該第2制御信号(G1')にトリガされる時、この回路が第2データ信号(D1')を駆動電圧出力線にフィードするステップ、
以上のステップで発生する出力駆動電圧を画素に出力して画像を表示するステップ
波形分析:
以下に図7の(a)図から(g)図を参考にして詳細に本発明の第2実施例の図6の(a)図及び(b)図の液晶オーバードライブ装置の発生する制御電圧パルスG1 、G1'と駆動電圧パルスD1 、D1'、VLCの波形間の関係について説明する。
通常交流電力(AC)を液晶に対する駆動電圧として使用するため、その制御と駆動過程中に正負の位相が交替出現する現象がある(即ち駆動電圧パルスD1 、D1'及びVLCの波形に参考電圧VCOM に対する正負位相が交替出現する現象)。
これらの波形は例えば以下の方式を用いて、A1からA6の時間順序により循環重複する。時間点A1の前の第N−1個のフレーム中の駆動電圧パルスD1 の値はV0'(code32)で、且つ駆動電圧パルスVLCの値V0'(code32)である。時間点A1で第N個のフレームに進入開始し、この時駆動電圧パルスD1 の値は上昇してV1 となり(code200)、制御電圧パルスG1 の作用により、この液晶オーバードライブ装置の発生する出力駆動電圧パルスVLCの値もまた上昇してV1 となり(code200)、且つ時間点A2までそれを保持する。その後、時間が時間点A2に進むと、この時、駆動電圧パルスD1'の値はV2 (code120)となり、正極性であり、制御電圧パルスG1'の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV1 (code200)よりV2 (code120)に下降し、正極性とされ、その値は時間点A3まで保持される。その後、時間が時間点A3に進む。この時第N+1個のフレームへの進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降しV2 ' (code120)となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値は瞬間的にV1 ’(code120)に下降し、時間点A4まで保持される。その後、時間点A4に至ると、この時、駆動電圧パルスVLCの値はV2 ’(code120)に時間点A5に至るまで保持される。その後、時間が時間点A5に至ると、第N+2個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 に上昇し(code120)、制御電圧パルスG1'の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的に上昇してV2 (code120)となり、これを時間点A6まで保持する。
時間点A6の後のその他の各時間点の制御電圧パルスG1 、G1'、駆動電圧パルスD1 、D1'及びVLCの変化はいずれも以上の説明に照らして容易に推察できる。
図7の(a)図に示される曲線(a)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が5msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(b)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が16msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(c)はオーバードライブ未実施状況での液晶光学応答特性曲線である。
図7の(b)図中の第N個のフレーム中のパルスG1'部分に示されるnはn個のパルスを表示し、それは同一フレーム中の制御電圧パルスG1 とG1'にn本の走査線の時間差があることを示す。即ち、この画素の観点から観ると、第1個のG1 パルスの後に、n個のG1 パルスの後でなければもう一つの制御電圧パルスG1'を入力できないことを示す。このnの代表する時間インターバルの長さは設計者が液晶材料特性等の実際の必要により適宜調整を行ない、黒線を走査してCRTディスプレイのパルス式画像表示の効果を確実にシュミレートできるようにする。これが本考案の周知の技術より優れた最大の特徴である。
本実施例の以上の液晶オーバードライブ装置の出力する駆動電圧パルスVLCの波形は説明しやすいように実施例1と同じとされ、説明過程中に複雑過ぎて理解が難しくなる状況を防止している。しかし設計者は実際の必要に応じてこの波形設計を各種変化を具備する波形に設計することができる。
【実施例3】
【0023】
以下に図8中の(a)図、(b)図及び図9中の(a)図から(d)図を参照して本発明の第3実施例を説明する。先ず、図8中の(a)図は、本実施例の複数のゲート線とデータ線の交点が構成する画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバが構成する駆動回路を示す。図8中、(b)図は本実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置を示す。
駆動装置:
図8中、(a)図と(b)図より分かるように、この液晶ディスプレイのオーバードライブ装置は、第1入力制御線(G1 )、第2入力制御線(Gm )、第1入力データ線(D1 )、第1コンデンサ(CS )、第2コンデンサ(CLS)、駆動電圧出力線、第1トランジスタ(Q)を具えている。
該第1トランジスタ(Q)は、第1入力制御線(G1 )或いは第2入力制御線(Gm )に接続されたゲート、第1入力データ線(D1 )に接続されたソース、及び、駆動電圧出力線と二つの並列に接続されたコンデンサ(CS 、CLS)に接続されたドレインを具えている。
該第1コンデンサと第2コンデンサはそれぞれ保存コンデンサと液晶等価コンデンサとされそれぞれ接地し、該駆動電圧出力線はオーバードライブ電圧をLCDパネルの画素に出力して画像を表示するのに用いられる。
その特徴は、入力データ線が一つのデータドライバに接続され、入力制御線がゲートドライバに接続され、該ゲートドライバが出力許可(OE;output enable)入力線と開始水平パルス(STH;start pulse horizontal)入力線を具え、且つこれら入力線を通して関係信号を受け取って該入力制御線の同期制御電圧パルスG1、Gmを発生し、入力制御線を通してトランジスタ(Q)のゲートに供給し、その制御により発生する駆動電圧パルスVLCがスクリーン上で相互にm本の走査線隔たった2本の同期走査線を同時に発生して画像を表示することにある。
駆動方法:
以下に本発明の第3実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の駆動方法について説明する。それは以下のステップを有する:
サイクルパルス波形を有する第1制御信号(G1)を第1トランジスタ(Q1)のソースに提供するステップ、
OEとSTH制御信号を該ゲートドライバに提供して該ゲートドライバが同期制御信号G1、Gmを発生するのを許可して第1トランジスタ(Q1)のゲートに提供させるステップ、
これら同期制御信号G1、Gmにトリガされる時、この回路がデータ信号を該駆動電圧出力線にフィードするステップ、
以上のステップで発生した出力駆動電圧を画素に提供し画像を表示するステップ、
波形分析:
以下に図9の(a)図から(d)図を参考にして詳細に本発明の第3実施例の図8の(a)図及び(b)図の液晶オーバードライブ装置の発生する制御電圧パルスG1 、Gmと駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係について説明する。
通常交流電力(AC)を液晶に対する駆動電圧として使用するため、その制御と駆動過程中に正負の位相が交替出現する現象がある(即ち駆動電圧パルスD1 、D1'及びVLCの波形に参考電圧VCOM に対する正負位相が交替出現する現象)。
これらの波形は例えば以下の方式を用いて、A1からA6の時間順序により循環重複する。時間点A1の前の第N−1個のフレーム中の駆動電圧パルスD1 の値はV0'(code32)で、且つ駆動電圧パルスVLCの値V0'(code32)は負極性である。時間点A1で第N個のフレームに進入開始し、この時駆動電圧パルスD1 の値は上昇してV1 となり(code200)、制御電圧パルスG1 の作用により、この液晶オーバードライブ装置の発生する出力駆動電圧パルスVLCの値もまた上昇してV1 となり(code200)、且つ時間点A2までそれを保持する。その後、時間が時間点A2に進むと、この時、駆動電圧パルスD1'の値はV2 (code120)となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV1 (code200)よりV2 (code120)に下降し、正極性であり、その値は時間点A3まで保持される。その後、時間が時間点A3に進む。この時第N+1個のフレームへの進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降しV2 ' (code120)となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV2 ’(code120)に下降し、負極性となり、時間点A4まで保持される。その後、時間点A4に至ると、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 ’(code120)で制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値はもとの準位のV2 ’(code120)に時間点A5に至るまで保持される。その後、時間が時間点A5に至ると、第N+2個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 に上昇し(code120)、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的に上昇してV2 (code120)となり、正極性となりこれを時間点A6まで保持する。
時間点A6の後のその他の各時間点の制御電圧パルスG1 、駆動電圧パルスD1 及びVLCの変化はいずれも以上の説明に照らして容易に推察できる。
図9の(a)図に示される曲線(a)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が5msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(b)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が16msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(c)はオーバードライブ未実施状況での液晶光学応答特性曲線である。図9の(c)図中のHsyncは制御電圧パルスG1 とGm が同期信号であることを表示する。
本実施例の設計によると、制御電圧パルスG1 とGm が同期の制御電圧パルスであり、Gm の制御で発生する走査線とG1 の制御で発生する走査線はスクリーン上でm−1本の走査線のインターバルを有し、この二種類の走査線がスクリーン上で同期方式で走査を行なう。該制御電圧パルスGm と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係は、上述の制御電圧パルスG1 と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係(即ち、図9の(a)図から(d)図で説明したとおり)と同じであるため、重複した説明は行なわない。
本実施例の液晶オーバードライブ装置の出力する駆動電圧パルスVLCの波形は説明と理解のために実施例1と同じとされて、説明過程中に複雑過ぎて理解が難しくなる状況を防止している。しかし設計者は実際の必要に応じてこの波形設計を各種変化を具備する波形に設計することができる。
ここで特に強調しなければならないことは、この液晶駆動電圧パルスVLCの値が正極性或いは負極性のいずれであっても、ただそれが設定された目標準位を達成することができれば、いずれも液晶光学反応のオーバードライブの目的と効果を達成できるということである。
このほか、本発明の設計の特徴によると、同一フレーム(例えば第N個のフレーム)中の二つの相互に連続する制御電圧パルスG1 (図9中、(b)図)とGm (図9中、(c)図)の間のインターバルmは実際に達成したい効果と設計により必要に応じて調整できることであり、これが本発明の重要な特徴であり、現在ある関係技術にはないことである。
【実施例4】
【0024】
以下に図10中の(a)図、(b)図及び図11中の(a)図から(e)図を参照して本発明の第4実施例を説明する。この第4実施例と以下に説明する第5実施例の装置はいずれも図10の(a)図及び(b)図を使用して説明され、その目的は、同じ装置を使用して異なる制御方法でスクリーン上に異なる表示効果を達成できることを説明するためである。
まず、図10中の(a)図は、本実施例の複数のゲート線とデータ線の交点が構成する画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバが構成する駆動回路を示す。図10中、(b)図は本実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置を示す。
駆動装置:
図10中、(a)図と(b)図より分かるように、この液晶ディスプレイのオーバードライブ装置は、第1入力制御線(G1 )、第2入力制御線(Gm+1 )、第3入力制御線(G2m+1)、入力データ線(D1 )、第1コンデンサ(CS )、第2コンデンサ(CLS)、駆動電圧出力線、第1トランジスタ(Q1)を具えている。
該第1トランジスタ(Q1)は、第1入力制御線(G1 )或いは第2入力制御線(Gm+1 )或いは第3入力制御線(G2m+1)に接続されたゲート、入力データ線(D1 )に接続されたソース、及び、駆動電圧出力線と二つの並列に接続されたコンデンサ(CS 、CLS)に接続されたドレインを具えている。
該第1コンデンサと第2コンデンサはそれぞれ保存コンデンサと液晶等価コンデンサとされそれぞれ接地し、該駆動電圧出力線はオーバードライブ電圧をLCDパネルの画素に出力して画像を表示するのに用いられる。
その特徴は、入力データ線が一つのデータドライバに接続され、入力制御線がゲートドライバに接続され、該ゲートドライバが第1、第2及び第3出力許可(OE;output enable)入力線と開始水平パルス(STH;start pulse horizontal)入力線を具え、且つこれら入力線を通して関係信号を受け取り、これらゲートドライバの入力するOE信号の制御により、これらゲートドライバの出力に同期の二組の制御電圧パルスを発生させ、それは以下の三組の制御電圧パルスより選出される。
即ち、(1)(G1 、Gm )、(2)(Gm+1 、G2m)、(3)(G2m+1、G3m)。この三組の制御電圧パルスより選出されて組み合わされた二組の制御電圧パルス(1,3)或いは(1,2)或いは(2,3)が循環交替モードでそれが対応する第1、第2或いは第3入力制御線を通してこれらトランジスタ(Q1)のゲートに供給される。
その制御により発生する駆動電圧パルスVLCはスクリーン上で画素を循環交替モードで駆動し、第1から第2m+1線より開始して同時に2m走査線のインターバルを有する2本の走査線を発生し、画像を表示する。
駆動方法:
以下に本発明の第4実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の駆動方法について説明する。それは以下のステップを有する:
サイクルパルス波形を有するデータ信号(D1 )をトランジスタ(Q1)のソースに提供するステップ、
OEとSTH制御信号をゲートドライバの第1、第2及び第3OE入力線とSTH入力線に提供し、且つこれら入力線を通して関係信号を受け取るステップ。これらゲートドライバの入力するOE信号の制御により、これらゲートドライバの出力端に同期の二組の制御電圧パルスを発生させ、それは以下の三組の制御電圧パルスより選出され、即ち、(1)(G1 、Gm )、(2)(Gm+1 、G2m)、(3)(G2m+1、G3m)であり、この三組の制御電圧パルスより選出されて組み合わされた二組の制御電圧パルス(1,3)或いは(1,2)或いは(2,3)が循環交替モードでそれが対応する第1、第2或いは第3入力制御線を通してこれらトランジスタ(Q1)のゲートに供給される。
その特徴は、これら二組の同期制御信号(1,3)或いは(1,2)或いは(2,3)にトリガされる時、この回路がデータ信号を駆動電圧出力線にフィードし、及び、
以上のステップで発生した出力駆動電圧がこれら画素に出力されてスクリーン上に第1から第2m+1の走査線より開始して循環交替モードで相互に2mの走査線隔たった2本の同期走査線を発生し、画像を表示する。
波形分析:
以下に図11の(a)図から(e)図を参考にして詳細に本発明の第4実施例の図10の(a)図及び(b)図の液晶オーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス(G1 、Gm )、(Gm+1 、G2m)、(G2m+1、G3m)と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係について説明する。
通常交流電力(AC)を液晶に対する駆動電圧として使用するため、その制御と駆動過程中に正負の位相が交替出現する現象がある(即ち駆動電圧パルスD1 、D1'及びVLCの波形に参考電圧VCOM に対する正負位相が交替出現する現象)。
これらの波形は例えば以下の方式を用いて、A1からA6の時間順序により循環重複する。時間点A1の前の第N−1個のフレーム中の駆動電圧パルスD1 の値はV0'(code32)で、且つ駆動電圧パルスVLCの値V2'(code32)で負極性である。時間点A1で第N個のフレームに進入開始し、この時駆動電圧パルスD1 の値は上昇してV1 となり(code200)、制御電圧パルスG1 の作用により、この液晶オーバードライブ装置の発生する出力駆動電圧パルスVLCの値もまた上昇してV1 となり(code200)、正極性となり、且つ時間点A2までそれを保持する。その後、時間が時間点A2に進むと、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降してV2 (code120)となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV1 (code200)よりV2 (code120)に下降するが、正極性であり、その値は時間点A3まで保持される。その後、時間が時間点A3に進む。この時第N+1個のフレームへの進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降しV2 ' (code120)となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV2 ’(code120)に下降し、負極性となり、時間点A4まで保持される。その後、時間点A4に至ると、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 ’(code120)で制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値はもとの準位のV2 ’(code120)に時間点A5に至るまで保持される。その後、時間が時間点A5に至ると、第N+2個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 に上昇し(code120)、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的に上昇してV2 (code120)となり、正極性となりこれを時間点A6まで保持する。
時間点A6の後のその他の各時間点の制御電圧パルスG1 、Gm+1 、G2m+1、駆動電圧パルスD1 及びVLCの変化はいずれも以上の説明に照らして容易に推察できる。
図11の(a)図に示される曲線(a)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が5msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(b)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が16msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(c)はオーバードライブ未実施状況での液晶光学応答特性曲線である。
本実施例の目的は、スクリーン上に2本の同期走査線を展開することにあり、それは図11中の(a)図、(b)図、(c)図に示されるようであり、G1 、Gm+1 、G2m+1は同期制御電圧パルスであり、その制御により発生した駆動電圧パルスがスクリーン上で二組の走査線を発生し、それは相互に2m本走査線のインターバルを以て同期走査を行なう。
これにより、本実施例の設計によると、G2m+1とG1 が同期の制御電圧パルスであり、G2m+1の制御により発生する走査線とG1 の制御により発生する走査線がスクリーン上で2m本走査線のインターバルを有し、この二組の走査線がスクリーン上で同期方式で走査を行なう。即ち、スクリーン上の第1本の走査線と第2m+1本の走査線より走査開始する。この制御電圧パルスG2m+1と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係は、制御電圧パルスG1 と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係(即ち、図11の(a)図から(e)図で説明したとおり)と同じであるため、重複した説明は行なわない。
本実施例の液晶オーバードライブ装置の出力する駆動電圧パルスVLCの波形は説明と理解のために実施例1と同じとされて、説明過程中に複雑過ぎて理解が難しくなる状況を防止している。しかし設計者は実際の必要に応じてこの波形設計を各種変化を具備する波形に設計することができる。
【実施例5】
【0025】
[請求項1に係る発明]
以下に図10中の(a)図、(b)図及び図12中の(a)図から(e)図を参照して本発明の第5実施例を説明する。この第5実施例と前述の第4実施例の装置はいずれも図10の(a)図及び(b)図を使用して説明され、その目的は、同じ装置を使用して異なる制御方法でスクリーン上に異なる表示効果を達成できることを説明するためである。
まず、図10中の(a)図は、本実施例の複数のゲート線とデータ線の交点が構成する画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバが構成する駆動回路を示す。図10中、(b)図は本実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置を示す。
駆動装置:
図10中、(a)図と(b)図より分かるように、この液晶ディスプレイのオーバードライブ装置は、第1入力制御線(G1 )、第2入力制御線(Gm+1 )、第3入力制御線(G2m+1)、入力データ線(D1 )、第1コンデンサ(CS )、第2コンデンサ(CLS)、駆動電圧出力線、第1トランジスタ(Q1)を具えている。
該第1トランジスタ(Q1)は、第1入力制御線(G1 )或いは第2入力制御線(Gm+1 )或いは第3入力制御線(G2m+1)に接続されたゲート、入力データ線(D1 )に接続されたソース、及び、駆動電圧出力線と二つの並列に接続されたコンデンサ(CS 、CLS)に接続されたドレインを具えている。
該第1コンデンサと第2コンデンサはそれぞれ保存コンデンサと液晶等価コンデンサとされそれぞれ接地し、該駆動電圧出力線はオーバードライブ電圧をLCDパネルの画素に出力して画像を表示するのに用いられる。
その特徴は、入力データ線が一つのデータドライバに接続され、入力制御線がゲートドライバに接続され、該ゲートドライバが第1、第2及び第3出力許可(OE;output enable)入力線と開始水平パルス(STH;start pulse horizontal)入力線を具え、且つこれら入力線を通して関係信号を受け取り、これらゲートドライバの入力するOE信号の制御により、これらゲートドライバの出力に同期の三組の制御電圧パルスを発生させ、それは以下の三組の制御電圧パルスで構成される。即ち、(1)(G1 、Gm )、(2)(Gm+1 、G2m)、(3)(G2m+1、G3m)。この三組の制御電圧パルスが対応する第1、第2或いは第3入力制御線を通してこれらトランジスタ(Q1)のゲートに供給される。これら三組の同期制御信号(1,2,3)にトリガされる時、この回路はデータ信号を駆動電圧出力線にフィードし、及び、その制御により発生する駆動電圧パルスVLCが画素を駆動してスクリーン上にあって相互にm本の走査線隔たった三本の同期走査線を発生し、画像を表示する。
駆動方法:
以下に本発明の第5実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の駆動方法について説明する。それは以下のステップを有する:
サイクルパルス波形を有するデータ信号(D1 )をトランジスタ(Q1)のソースに提供するステップ、
OEとSTH制御信号をゲートドライバの第1、第2及び第3OE入力線とSTH入力線に提供し、且つこれら入力線を通して関係信号を受け取るステップ。これらゲートドライバの入力するOE信号の制御により、これらゲートドライバの出力端に同期の二組の制御電圧パルスを発生させ、それは以下の三組の制御電圧パルスで構成され、即ち、(1)(G1 、Gm )、(2)(Gm+1 、G2m)、(3)(G2m+1、G3m)であり、この三組の制御電圧パルス(1,2,3)が対応する第1、第2或いは第3入力制御線を通してこれらトランジスタ(Q1)のゲートに供給される。
その特徴は、これら三組の同期制御信号(1,2,3)にトリガされる時、この回路がデータ信号を駆動電圧出力線にフィードし、及び、
以上のステップで発生した出力駆動電圧がこれら画素に出力されてスクリーン上に相互にm本の走査線隔たった三本の同期走査線を発生し、画像を表示する。
波形分析:
以下に図12の(a)図から(e)図を参考にして詳細に本発明の第5実施例の図10の(a)図及び(b)図の液晶オーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス(G1 、Gm )、(Gm+1 、G2m)、(G2m+1、G3m)と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係について説明する。
通常交流電力(AC)を液晶に対する駆動電圧として使用するため、その制御と駆動過程中に正負の位相が交替出現する現象がある(即ち駆動電圧パルスD1 、D1'及びVLCの波形に参考電圧VCOM に対する正負位相が交替出現する現象)。
これらの波形は例えば以下の方式を用いて、A1からA6の時間順序により循環重複する。時間点A1の前の第N−1個のフレーム中の駆動電圧パルスD1 の値はV0'(code32)で、且つ駆動電圧パルスVLCの値V2'(code32)で負極性である。時間点A1で第N個のフレームに進入開始し、この時駆動電圧パルスD1 の値は上昇してV1 となり(code200)、制御電圧パルスG1 の作用により、この液晶オーバードライブ装置の発生する出力駆動電圧パルスVLCの値もまた上昇してV1 となり(code200)、正極性となり、且つ時間点A2までそれを保持する。その後、時間が時間点A2に進むと、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降してV2 (code120)となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV1 (code200)よりV2 (code120)に下降するが、正極性であり、その値は時間点A3まで保持される。その後、時間が時間点A3に進む。この時第N+1個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降しV2 ' (code120)となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV2 ’(code120)に下降し、負極性となり、時間点A4まで保持される。その後、時間点A4に至ると、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 ’(code120)で制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値はもとの準位のV2 ’(code120)に時間点A5に至るまで保持される。その後、時間が時間点A5に至ると、第N+2個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 に上昇し(code120)、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的に上昇してV2 (code120)となり、正極性となりこれを時間点A6まで保持する。
時間点A6の後のその他の各時間点の制御電圧パルスG1 、Gm+1 、G2m+1、駆動電圧パルスD1 及びVLCの変化はいずれも以上の説明に照らして容易に推察できる。
図12の(a)図に示される曲線(a)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が5msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(b)はオーバードライブ実施時のフレーム時間が16msの状況下での液晶光学応答特性曲線であり、曲線(c)はオーバードライブ未実施状況での液晶光学応答特性曲線である。
本実施例の目的は、スクリーン上に3本の同期走査線を展開することにあり、それは図12中の(a)図、(b)図、(c)図に示されるようであり、G1 、Gm+1 、G2m+1は同期制御電圧パルスであり、その制御により発生した駆動電圧パルスがスクリーン上で三組の走査線を発生し、それは相互にm本走査線のインターバルを以て同期走査を行なう。
これにより、本実施例の設計によると、Gm+1 とG1 が同期の制御電圧パルスであり、Gm+1 の制御により発生する走査線とG1 の制御により発生する走査線がスクリーン上でm本走査線のインターバルを有し、この二組の走査線がスクリーン上で同期方式で走査を行なう。即ち、スクリーン上の第1本の走査線と第m本の走査線より走査開始する。この制御電圧パルスGm+1 と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係は、制御電圧パルスG1 と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係(即ち、図12の(a)図から(e)図で説明したとおり)と同じであるため、重複した説明は行なわない。
上述したことと同時に、制御電圧パルス(Gm+1 、G2m )、(G2m+1、G3m)により発生する対応する駆動電圧パルスがスクリーン上に発生させる走査線が同期の方式でそれぞれスクリーン上の第m+1、2m+1本の走査線より下向きの走査を開始し(即ち、本実施例はスクリーン上で三組の走査線を発生し、それはそれぞれ第1、m+1、2m+1本走査線より下向きに同期走査を行ない重複循環する)。その各制御電圧パルス(Gm+1 、G2m )、(G2m+1、G3m)と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係は、上述の制御電圧パルス(G1 、Gm )と駆動電圧パルスD1 、VLCの波形間の関係(即ち、図12の(a)図から(e)図で説明したとおり)と同じであるため、重複した説明は行なわない。
本実施例の液晶オーバードライブ装置の出力する駆動電圧パルスVLCの波形は説明と理解のために実施例1と同じとされて、説明過程中に複雑過ぎて理解が難しくなる状況を防止している。しかし設計者は実際の必要に応じてこの波形設計を各種変化を具備する波形に設計することができる。
以上の本発明の5個の実施例の装置、方法及び波形分析から分かるように、本発明の方法と装置は、設計と製造の弾性を提供する。特に、上述の第1と第2実施例中の第1と第2入力制御電圧パルス(G1 、G1')間の時間インターバルnは調整できる。このような設計の弾性により液晶ディスプレイの設計者は各種の液晶材料の異なる光学応答特性によりその設計を調整し、本発明のこのような液晶オーバードライブ技術で最適化した液晶ディスプレイとなすことができ、実際の要求に符合させることができる。本発明の以上の長所はいずれも既存の技術には欠乏していることである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】目標電圧印加状態での液晶分子光学応答の駆動経路特性曲線図である。
【図2】周知の技術の液晶オーバードライブ装置の概要図である。
【図3】本発明の液晶オーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス波形、駆動電圧パルス波形、及び液晶光学応答特性曲線の対応図である。
【図4】本発明の第1実施例の複数のゲート線とデータ線の交点で構成された画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバで構成された駆動回路を示す概要図(a)と、本発明の第1実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置表示図(b)である。
【図5】本発明の第1実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス、駆動電圧パルス、及び液晶光学応答の対応波形図である。
【図6】本発明の第2実施例の複数のゲート線とデータ線の交点で構成された画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバで構成された駆動回路を示す概要図(a)と、本発明の第2実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置表示図(b)である。
【図7】本発明の第2実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス、駆動電圧パルス、及び液晶光学応答の対応波形図である。
【図8】本発明の第3実施例の複数のゲート線とデータ線の交点で構成された画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバで構成された駆動回路を示す概要図(a)と、本発明の第3実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置表示図(b)である。
【図9】本発明の第3実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス、駆動電圧パルス、及び液晶光学応答の対応波形図である。
【図10】本発明の第4実施例の複数のゲート線とデータ線の交点で構成された画素アレイ、及び複数のデータドライバと複数のゲートドライバで構成された駆動回路を示す概要図(a)と、本発明の第4と第5実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置表示図(b)である。
【図11】本発明の第4実施例の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス、駆動電圧パルス、及び液晶光学応答の対応波形図である。
【図12】本発明の第5実施例[請求項1に係る発明]の液晶ディスプレイのオーバードライブ装置の発生する制御電圧パルス、駆動電圧パルス、及び液晶光学応答の対応波形図である。
【符号の説明】
【0027】
(a) 特性曲線
(b) 特性曲線
A1、A2、A3 時間点
A4、A5、A6 時間点
Cs 保存コンデンサ
Cs1 保存コンデンサ
Cs2 保存コンデンサ
LS 液晶等価コンデンサ
LS1 液晶等価コンデンサ
LS2 液晶等価コンデンサ
1 入力データ線
2 入力データ線
D 入力データ線
D' 入力データ線
1' 入力データ線
1 入力制御線
2 入力制御線
1' 入力制御線
m 入力制御線
m+1 入力制御線
2m 入力制御線
2m+1 入力制御線
3m 入力制御線
LC 出力駆動電圧
Q トランジスタ
Q’ トランジスタ
1 トランジスタ
2 トランジスタ
3 トランジスタ
4 トランジスタ
COM 参考電圧
COM1 参考電圧
COM2 参考電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1入力制御線、第2入力制御線、第3入力制御線、入力データ線、第1コンデンサ、第2コンデンサ、駆動電圧出力線、第1トランジスタを具えた回路を提供するステップ、 サイクルパルス波形を有するデータ信号(D1 )をトランジスタ(Q1)のソースに提供するステップ、
OEとSTH制御信号をゲートドライバの第1、第2及び第3OE入力線とSTH入力線に提供し、且つこれら入力線を通して関係信号を受け取り、これらゲートドライバの入力するOE信号の制御により、これらゲートドライバの出力端に同期の二組の制御電圧パルスを発生させ、それは以下の三組の制御電圧パルスで構成され、即ち、(1)(G1 、Gm )、(2)(Gm+1 、G2m)、(3)(G2m+1、G3m)であり、この三組の制御電圧パルス(1,2,3)が対応する第1、第2或いは第3入力制御線を通してこれらトランジスタ(Q1)のゲートに供給されるステップ、
以上のステップを具え、
これら三組の同期制御信号(1,2,3)にトリガされる時、この回路がデータ信号を駆動電圧出力線にフィードし、及び、
以上のステップで発生した出力駆動電圧がこれら画素に出力されてスクリーン上に相互にm本の走査線隔たった三本の同期走査線を発生し、画像を表示する液晶ディスプレイのオーバードライブ方法であって、
交流電力(AC)を制御電圧と駆動電圧として使用し、このためこれら電圧に制御と駆動過程中に正負の位相が交替出現する現象を有し、その進行の過程は以下の方式で、時間点A1からA6の時間順序で重複して循環し、即ち、
(a)時間点A1の前の第N−1個のフレーム中の駆動電圧パルスD1 の値はV0'で、負極性であり、且つ駆動電圧パルスVLCの値V0'であり負極性であり、
(b)時間点A1で第N個のフレームに進入開始し、この時駆動電圧パルスD1 の値は上昇してV1 となり、制御電圧パルスG1 の作用により、この液晶オーバードライブ装置の発生する出力駆動電圧パルスVLCの値もまた上昇してV1 となり正極性となり、且つ時間点A2までそれを保持する、
(c)その後、時間が時間点A2に進むと、この時、駆動電圧パルスD1 の値はV2 となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的にV1 よりV2 (V2 <V1 )に下降するが正極性であり、その値は時間点A3まで保持される、
(d)その後、時間が時間点A3に進み、この時第N+1個のフレームに進入開始し、この時、駆動電圧パルスD1 の値は下降しV2 ' となり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値は瞬間的にV2 ’に下降し、それは負極性で、時間点A4まで保持される、
(e)その後、時間点A4に至ると、駆動電圧パルスD1 の値はV2' で負極性であり、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値はもとの準位のV2 ’に時間点A5に至るまで保持され、
(f)時間が時間点A5に至ると、駆動電圧パルスD1 の値はV2 に上昇し、制御電圧パルスG1 の作用により、駆動電圧パルスVLCの値が瞬間的に上昇してV2 となり、これを時間点A6まで保持する、
以上を特徴とする、液晶ディスプレイのオーバードライブ方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−304910(P2008−304910A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127912(P2008−127912)
【出願日】平成20年5月15日(2008.5.15)
【分割の表示】特願2004−144591(P2004−144591)の分割
【原出願日】平成16年5月14日(2004.5.14)
【出願人】(503189309)▲ぎょく▼瀚科技股▲ふん▼有限公司 (16)
【Fターム(参考)】