説明

液浸リソグラフィーのための組成物および方法

【課題】液浸リソグラフィーに有用な新規フォトレジスト組成物の提供。
【解決手段】本発明の好ましいフォトレジスト組成物は、レジストの樹脂成分と実質的に非混和性である1以上の物質を含む。本発明のさらに好ましいフォトレジスト組成物は、1)Si置換、2)フッ素置換;3)超分岐ポリマー;および/または4)ポリマー粒子を含む。本発明の特に好ましいフォトレジストは液浸リソグラフィー処理中のレジスト層と接触する液浸液中への、レジスト物質の滲出を低下させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液浸リソグラフィー処理において特に有用である新規フォトレジスト組成物に関する。本発明の好ましいフォトレジスト組成物は、レジストの樹脂成分に対し実質的に非混和性である1以上の物質を含む。本発明の特に好ましいフォトレジストは、液浸リソグラフィー処理の過程においてレジスト層と接触する液浸液中にレジスト物質が滲出するのを軽減することができる。
【背景技術】
【0002】
フォトレジストは、イメージを基体に転写するために用いられる感光性膜である。フォトレジストのコーティング層が基体上に形成され、フォトレジスト層は次いでフォトマスクを通して活性化放射線源に露光される。フォトマスクは活性化放射線に対して不透明な部分と活性化放射線に対して透明な他の部分を有する。活性化放射線への露光により、光により誘発される化学的変換がフォトレジストコーティングに起こり、これによりフォトマスクのパターンがフォトレジストでコートされた基体に転写される。露光後、フォトレジストを現像してレリーフイメージを得、これにより基体の選択的加工が可能になる。
【0003】
半導体産業の発展は、ICデバイスの複雑さが平均して2年ごとに倍増することを提示するムーアの法則によって推進している。このことにより、フィーチャー寸法が絶えず小さくなり続けるので、パターンおよび構造をリソグラフィーで転写することを必要とせざるを得ない。
【0004】
より小さなフィーチャー寸法を達成するための一方法は、より短い波長の光を使用することであるが、193nmより下で透明である物質を見つけるのは困難であるので、より多くの光を膜に集中させるために単に液体を使用することにより、レンズの開口数を増大させる液浸リソグラフィーを用いた選択肢がもたらされた。液浸リソグラフィーは、屈折率が比較的高い液体を画像化デバイス(例えば、KrFまたはArFステッパー)の最下表面とウェハまたは他の基体上の最上の表面の間に用いる。
【0005】
広範囲に及ぶ、実績のある液浸リソグラフィー系はまだ一般的に存在しない。液浸リソグラフィーに関連する問題に対処するためのいくつかの努力がなされてきた。米国特許出願公開第2005/0084794号を参照されたし。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2005/0084794号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
液浸リソグラフィーのための、信頼性があり、都合の良いフォトレジストおよび画像化処理が明らかに必要とされる。
液浸フォトリソグラフィーのための新規物質および方法が望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者らは、液浸フォトリソグラフィーのための新規組成物および方法を提供する。
【0009】
一態様において、本発明の好ましいフォトレジストは:
(i)1以上の樹脂、
(ii)1以上のフォト酸発生剤化合物を好適に含んでいてもよい光活性成分、および
(iii)前記1以上の樹脂と実質的に非混和性である1以上の物質、を含み得る。好ましくは、成分(i)、(ii)および(iii)は異なる物質であり、例えば共有結合していない。好ましくは、フォトレジストは化学増幅型ポジ型レジストであり、例えば成分(i)の1以上の樹脂の少なくとも1つの樹脂はフォト酸不安定基、例えばフォト酸不安定エステルおよび/またはアセタール基を含む。
【0010】
もう一つ別の態様において、本発明の好ましいフォトレジストは:
(i)1以上の樹脂、
(ii)1以上のフォト酸発生剤化合物を好適に含んでいてもよい光活性成分、および
(iii)(1)Si置換、(2)フッ素置換、(3)超分岐ポリマー;および/または(4)ポリマー粒子を含む1以上の物質であって前記1以上の樹脂と実質的に非混和性である物質、
を含み得る。好ましくは、成分(i)、(ii)および(iii)は異なる物質であり、例えば共有結合していない。好ましくは、フォトレジストは化学増幅型ポジ型レジストであり、例えば成分(i)の1以上の樹脂の少なくとも1つの樹脂はフォト酸不安定基、例えばフォト酸不安定エステルおよび/またはアセタール基を含む。
【0011】
本発明の特に好ましいフォトレジストは、露光工程の間の液浸液との接触中における、フォトレジスト成分の、液浸液中への移動(滲出)の減少を示し得る。注目すべきことに、フォトレジスト物質の、液浸液中へのこのような移動の減少は、フォトレジスト上、並びにレジスト層と液浸液との間に置かれる、任意の種類のカバーまたはバリヤ層を適用することなく達成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
発明者らは、酸および/または他のレジスト物質の、フォトレジスト層から液浸液層中への望ましくない移動が特に問題となり得ることを見いだした。とりわけ、液浸液中へ移動する酸または他のフォトレジスト物質は、露光ツールに損傷を与える可能性があり、フォトレジスト層中にパターン形成された画像の解像度を低下させ得る。従って、本発明のフォトレジストは重大な進歩をなすものである。
【0013】
いかなる理論にも束縛されないが、1以上のレジスト樹脂と実質的に非混和性である1以上の物質は、適用されたフォトレジストコーティング層の上部に移動し、これにより、液浸露光工程中にレジスト層と接触する液浸液中へレジスト層からフォトレジスト物質が移動するのを抑制する。
【0014】
本明細書において述べる場合、1以上のフォトレジスト樹脂と実質的に非混和性である1以上の物質は、フォトレジストに添加され、その結果、フォトレジスト物質の液浸液中への移動または滲出を減少させる任意の物質であり得る。かかる実質的に非混和性である物質は、試験されるフォトレジストと同じ成分を有するが実質的に非混和性である物質の候補を有しない対照レジストと比較して試験することにより容易に実験で同定することができる。
【0015】
本発明のフォトレジストにおける使用に好適な実質的に非混和性である物質は、ケイ素および/またはフッ素置換を含む組成物を包含する。
【0016】
本発明のフォトレジストにおける使用に好ましい実質的に非混和性である物質は粒子の形態であってよい。かかる粒子は、独立した粒子の形態において、すなわち離れていてはっきり識別することができるポリマー粒子として重合されるポリマーを含み得る。かかるポリマー粒子は典型的には、直鎖またははしご型ポリマー、例えば直鎖またははしご型ケイ素ポリマーと異なる1以上の特性を有する。例えば、かかるポリマー粒子は所定のサイズおよび低分子量分布を有し得る。さらに詳細には、好ましい態様において、約5〜3000オングストローム、さらに好ましくは約5〜2000オングストローム、一層好ましくは約5〜約1000オングストローム、なお一層好ましくは約10〜約500オングストローム、さらに好ましくは10〜50または200オングストロームの平均粒子サイズ(寸法)を有する複数の粒子を本発明のフォトレジストにおいて用いることができる。多くの用途に関して、特に好ましい粒子は約200または100オングストローム未満の平均粒子サイズを有する。
【0017】
本発明のフォトレジストにおいて用いられるさらなる好ましい実質的に非混和性である物質は、SiO基を有する物質、シルセスキオキサン物質などを包含するSi内容物を有し得る。好ましいケイ素を含有する実質的に非混和性である物質には、かご型シルセスキオキサンも包含される。
【0018】
例えば、フォト酸不安定エステルまたはアセタール基をはじめとする、化学増幅型フォトレジストの樹脂成分において用いられる本明細書において記載される基を包含する、フォト酸不安定基を含有する、実質的に非混和性である物質も好ましい。
【0019】
また、本発明のフォトレジストにおいて用いられる好ましい実質的に非混和性である物質は、フォトレジスト組成物を処方するために用いられるのと同じ有機溶媒中に可溶性である。
【0020】
また、本発明のフォトレジストにおいて用いられる特に好適な実質的に非混和性である物質は、フォトレジストの樹脂成分の1以上の樹脂よりもより低い表面エネルギーおよび/またはより小さな流体力学的体積を有する。より低い表面エネルギーは実質的に非混和性である物質が適用されたフォトレジストコーティング層の頂上部または上部へ偏析または移動するのを促進することができる。さらに、比較的小さい流体力学的体積もまた、適用されたフォトレジストコーティング層の上部への1以上の実質的に非混和性である物質の有効な移動(より高い拡散係数)を促進できるので好ましい場合がある。
【0021】
本発明のフォトレジストにおいて用いられる好適な実質的に非混和性である物質は、また、フォトレジスト現像組成物(例えば、0.26N水性アルカリ性溶液)中に可溶性であるか、または露光後ベーク(PEB、例えば120℃で60秒間)により可溶性になる。従って、前記のフォト酸不安定基に加えて、他の塩基水溶液可溶性基、例えばヒドロキシル、フルオロアルコール、カルボキシなども実質的に非混和性である物質中に含めることができる。
【0022】
好ましい非混和性である物質としては、超分岐ポリマーをはじめとするポリマー物質が挙げられる。本明細書において用いられる「超分岐ポリマー」は、IUPAC命名法のもとでの「超分岐ポリマー」として知られる物質を包含する。IUPAC Compendium of Macromolecular Nomenclature (The Purple Book);Metanomski,W.V.編;Blackwell Scientific Publications、英国オックスフォード、1991参照。従って、この命名法により、超分岐ポリマーは構造的繰り返し単位(またはIUPACによると構成的繰り返し単位と称する)を有し、かかる構造的繰り返し単位はそれぞれ2以上の共有結合を有する。特に好ましい超分岐ポリマーは最小(例えば、5、4、3、2または1重量%未満)の芳香族含量を有しても、または完全に芳香族含量を有さなくてもよい。
【0023】
1以上のアクリレート繰り返し単位を有する超分岐ポリマーは、多くの使用に特に好適であり得る。
【0024】
多官能性アクリレートモノマー、例えば、複数のビニル基を有するアクリレートモノマー、例えばトリメチルプロパントリアクリレート(本明細書においては「TMPTA」と称する場合もある)から形成されるポリマー付加物、も好ましい。
【0025】
さらなる態様において、本発明は液浸露光手順におけるリソグラフィー処理の方法を提供する。本発明の好ましい方法は、次の工程を含み得る:
1)本発明のフォトレジスト組成物を半導体ウェハをはじめとする基体に適用する(例えば、スピンコーティングによる)。フォトレジストは、ウェハ表面上、あるいは例えば有機もしくは無機反射防止組成物または平坦化層などをはじめとするウェハ上にあらかじめ適用された物質上に適用され得る。適用されたフォトレジストは溶媒担体を除去するために、例えば約120℃以下で約30〜60秒間熱処理され得る;
3)任意に、前記フォトレジスト組成物上に、有機バリア組成物を、例えばスピンコーティングにより適用する;
4)オーバーコートされたフォトレジスト層を、露光ツールとコーティングされた基体との間に置かれた流体(例えば水を含む流体)を用いて、パターン化された活性化放射線に暴露する。すなわち、露光ツールとフォトレジスト組成物層との間に置かれた流体層によりフォトレジスト層を液浸露光する。間に置かれた流体は、いかなるバリア層もない場合、フォトレジスト層と直接接触する。
【0026】
本発明のリソグラフィー系の好ましい画像化波長としては、400nm未満、例えば、I線(365nm)、300nm未満の波長、例えば248nm、および200nm未満の波長、例えば193nmが挙げられる。1以上の実質的に非混和性である物質に加えて、本発明の特に好ましいフォトレジストは、光活性成分(例えば、1以上のフォト酸発生剤化合物)および次のものから選択される1以上の樹脂を含有することができる:
1)248nmでの画像化に特に好適な化学増幅型ポジ型レジストを提供することができる酸不安定基を含有するフェノール樹脂。この種類の特に好ましい樹脂としては:i)ビニルフェノールおよびアルキルアクリレートの重合した単位を含有するポリマー(ここにおいて、重合したアルキルアクリレート単位はフォト酸の存在下で脱保護反応を受けることができる)、フォト酸による誘発される脱保護反応を受けることができるアルキルアクリレートの例としては、例えば、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、メチルアダマンチルアクリレート、メチルアダマンチルメタクリレート、および他の非環状アルキルおよびフォト酸誘発性反応を受けることができる脂環式アクリレート、例えば、米国特許第6,042,997号および第5,492,793号(本発明の一部として参照される)のポリマー;ii)ビニルフェノール、ヒドロキシまたはカルボキシ環置換基を含有しない、任意に置換されていてもよいビニルフェニル(例えば、スチレン)、およびアルキルアクリレート、例えば米国特許第6,042,997号(本発明の一部として参照される)に記載されているポリマーをはじめとする前記ポリマーi)に関して記載された脱保護性基を含有する重合した単位を含有するポリマー;およびiii)フォト酸と反応するアセタールまたはケタール部分を含む繰り返し単位、および任意に例えばフェニルまたはフェノール基をはじめとする芳香族繰り返し単位を含有するポリマー(かかるポリマーは米国特許第5,929,176号および第6,090,526号に記載されている)、ならびにi)および/またはii)および/またはiii)の混合物が挙げられる;
2)酸不安定基を含有しないフェノール樹脂。たとえば、ジアゾナフトキノン光活性化合物と共にI線およびG線フォトレジストに用いることができる、例えば米国特許第4983492号;第5130410号;第5216111号;および第5529880号に記載されている、ポリ(ビニルフェノール)およびノボラック樹脂が挙げられる;
3)200nm未満の波長(例えば193nm)での画像化に特に好適な化学増幅型ポジ型レジストを提供することができる、フェニルまたは他の芳香族基を実質的または完全に含まない樹脂。この種類の特に好ましい樹脂としては:i)例えば任意に置換されていてもよいノルボルネンをはじめとする非芳香族環状オレフィン(環内二重結合)の重合した単位を含有するポリマー、例えば、米国特許第5,843,624号、および第6,048,664号に記載されているポリマー;ii)アルキルアクリレート単位、例えばt−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、メチルアダマンチルアクリレート、メチルアダマンチルメタクリレート、および他の非環状アルキルおよび脂環式アクリレートを含有するポリマー(かかるポリマーは米国特許第6,057,083号;欧州特許出願公開第EP01008913A1号および第EP00930542A1号;および米国特許第6,136,501号に開示されている);およびiii)重合したアンヒドリド単位、特に重合した無水マレイン酸および/または無水イタコン酸単位を含有するポリマー、例えば、欧州特許出願公開第EP01008913A1号および米国特許第6,048,662号に開示されているもの、ならびにi)および/またはii)および/またはiii)の混合物が挙げられる;
4)ヘテロ原子、特に酸素および/または硫黄を含有する繰り返し単位(ただしアンヒドリド以外、すなわちケト環原子を含有しない単位)を含有し、好ましくは実質的にまたは完全に芳香族単位を含まない樹脂。好ましくは複素脂環式単位は樹脂主鎖と縮合し、さらに好ましいのは、樹脂が、例えばノルボルネン基および/またはアンヒドリド単位の重合により提供される、縮合炭素脂環式単位、例えば無水マレイン酸または無水イタコン酸の重合により提供されるものを含む。このような樹脂は、PCT/US01/14914および米国特許第6,306,554号に開示されている;
5)ポリ(シルセスキオキサン)などのSi−置換を含有し、アンダーコートされた層と共に用いることができる樹脂。かかる樹脂は、例えば、米国特許第6,803,171号に開示されている。
6)フッ素置換を含有する樹脂(フルオロポリマー)、例えばテトラフルオロエチレン、フッ素化芳香族基、例えばフルオロ−スチレン化合物、ヘキサフルオロアルコール部分を含む化合物などの重合により提供され得るもの。かかる樹脂の例は、例えばPCT/US99/21912に開示されている。
【0027】
本発明の好ましいフォトレジストは、化学増幅型のポジ型およびネガ型フォトレジストの両方を含む。典型的に好ましい化学増幅型ポジ型レジストは、フォト酸不安定基、例えばフォト酸不安定エステルまたはアセタール基を含む1以上の樹脂を含む。
【0028】
本発明はさらに、フォトレジストレリーフイメージを形成し、本発明のフォトレジストを用いて電子デバイスを製造する方法も提供する。本発明はまた、本発明のフォトレジスト組成物でコーティングされた基体を含む新規製品も提供する。
【0029】
本発明の他の態様を以下に記載する。
【0030】
前述のように、および以下の実施例において明示すように、本発明の特に好ましいフォトレジストは、露光工程中の液浸液に接触する間のフォトレジスト成分の液浸液中への移動(滲出)を低下させることができる。発明者らは驚くべきことに、1以上の実質的に非混和性である物質を添加することによりフォトレジストのリソグラフィー性能を向上させることができることも見いだした。特に、1以上の実質的に非混和性である物質を添加することにより、ライン−スペース用途におけるものをはじめとする現像されたレジストのラインエッジ粗さを軽減することができる。1以上の実質的に非混和性である物質を添加することはまた、コンタクトホール用途において、より円形のコンタクトホールを形成することができる。
【0031】
前述のように、レジスト樹脂成分と実質的に非混和性である、本発明のフォトレジストの好適な物質は、単純な試験により容易に同定することができる。特に、本明細書において記載するように、好ましい実質的に非混和性である物質は、候補の実質的に非混和性である物質を含有するフォトレジスト組成物の使用により、同じ方法で処理された同じフォトレジスト系であるが候補の実質的に非混和性である物質が存在しないものと比較して、液浸液中で検出される酸または有機物質の量を減少させる。液浸液中のフォトレジスト物質の検出は、以下の実施例2において記載されているようにして行うことができ、これはフォトレジストの露光の前と後の液浸液の質量分析法による分析を含む。かかる分析において、液浸液は、露光中、試験されるフォトレジスト組成物層に約60秒間、直接接触する。好ましくは、1以上の実質的に非混和性である物質の添加により、このような実質的に非混和性である物質を用いない同じフォトレジストと比較して液浸液中に存在するフォトレジスト物質(ここでも先と同様、質量分析により検出される酸または有機物質)が少なくとも10%減少し、さらに好ましくは、1以上の実質的に非混和性である物質により、実質的に非混和性である物質を含有しない同じフォトレジストと比較して液浸液中に存在するフォトレジスト物質(ここでも先と同様、酸および/または有機物質)が少なくとも20、50、または100、200、500、または1000%減少する。
【0032】
前述のように、特に好ましい実質的に非混和性である物質はSi含有物質を含む。特に好ましい実質的に非混和性である物質は、ナノ構造組成物を含み、これは例えばHybrid Plastics(カリフォルニア州ファウンテンバレー)、Sigma/Aldrichなどのグループから商業的に入手可能である。このような物質は、有機基により囲まれたSi−Oコアを有する分子シリカ;シラノール;並びにシルセスキオキサンかご構造化合物を含み、およびシリコーン、スチレン、アクリル、脂環式化合物、例えばノルボルネンなどであり得るポリマーおよび樹脂;を含むことができる。
【0033】
実質的に非混和性である物質として有用な粒子(有機粒子を含む)は、Si含有およびフッ素化物質を含む。このような粒子は商業的に入手可能であるか、または例えば1以上のモノマーを架橋剤および所望により開始剤化合物とともに反応させることにより、容易に合成することができる。反応したモノマーは、所望により、例えば、フッ素、Si基、フォト酸不安定基、例えばフォト酸不安定エステルまたはアセタール、他の塩基可溶性基、例えばアルコールなどの置換を有していてもよい。複数の異なるモノマーを用いて製造されるこのような粒子の合成例については以下の実施例1(ここにおいて、モノマーの一つは、得られるポリマー粒子にフォト酸不安定基を提供する)を参照されたし。
【0034】
実質的に非混和性である物質は、比較的少量でフォトレジスト組成物中に存在することができ、それでも有効な結果をもたらす。例えば、1以上の実質的に非混和性である物質は、流体フォトレジスト組成物の合計重量基準で約0.1〜20重量%で存在するのが好適であり得る。好適な量も、以下の実施例において示される。
【0035】
前述のように、本発明に従って用いられる好ましいフォトレジストは、ポジ型またはネガ型の化学増幅型フォトレジスト、すなわち、フォト酸により促進される架橋反応を受けて、未露光領域よりもレジストのコーティング層の露光領域を現像液に溶けにくくするネガ型レジスト組成物、および1以上の組成物成分の酸不安定基がフォト酸により促進される脱保護反応を受けて、未露光領域よりもレジストのコーティング層の露光領域を水性現像液に対してより可溶性にするポジ型レジスト組成物を含む。エステルのカルボキシ酸素と共有結合するターシャリー非環式アルキル炭素(例えばt−ブチル)またはターシャリー脂環式炭素(例えばメチルアダマンチル)を含有するエステル基がしばしば本発明のフォトレジストにおいて用いられる樹脂の好ましいフォト酸不安定基である。アセタールフォト酸不安定基も好ましい。
【0036】
本発明の好ましいフォトレジストは、典型的には樹脂成分および光活性成分を含む。好ましくは、樹脂は、アルカリ水溶液での現像可能性をレジスト組成物に付与する官能基を有する。例えば、極性官能基、例えばヒドロキシルまたはカルボキシレートを含む樹脂バインダーが好ましい。好ましくは、樹脂成分は、レジスト組成物において、レジストを水性アルカリ性溶液で現像可能にするために十分な量で用いられる。
【0037】
200nmより長い波長、例えば248nmでの画像化に対しては、フェノール樹脂が典型的には好ましい。好ましいフェノール樹脂はポリ(ビニルフェノール)であり、これは対応するモノマーの触媒の存在下での、ブロック重合、乳化重合または溶液重合により形成することができる。ポリビニルフェノール樹脂の製造に有用なビニルフェノールは、例えば商業的に入手可能なクマリンまたは置換クマリンを加水分解し、続いて得られるヒドロキシ桂皮酸を脱カルボキシル化することにより調製することができる。有用なビニルフェノールは、対応するヒドロキシアルキルフェノールの脱水により、または置換または非置換ヒドロキシベンズアルデヒドのマロン酸との反応から得られるヒドロキシ桂皮酸の脱カルボキシル反応によっても調製することができる。かかるビニルフェノールから調製される好ましいポリビニルフェノール樹脂は、約2,000〜約60,000ダルトンの範囲の分子量を有する。
【0038】
200nmより長い波長、例えば248nmでの画像化に対しては、光活性成分と、フェノールおよび非フェノール単位のどちらも含有するコポリマーを含む樹脂成分とを混合物において含む化学増幅型フォトレジストも好ましい。例えば、このようなコポリマーの好ましい基の一つは、実質的に、本質的にまたは完全に、コポリマーの非フェノール単位上のみに酸不安定基有し、特にアルキルアクリレートフォト酸不安定基を有する(すなわち、フェノール−アルキルアクリレートコポリマーである)。一つの特に好ましいコポリマーバインダーは、次の式の繰り返し単位xおよびyを有する:
【0039】
【化1】

【0040】
(式中、ヒドロキシル基はコポリマー全体にわたってオルト、メタまたはパラ位のいずれかで存在し、R’は1〜約18個の炭素原子、さらに典型的には1〜約6〜8個の炭素原子を有する置換または非置換アルキルである)。tert−ブチルが一般に好ましいR’基である。R’基は任意に、例えば1以上のハロゲン(特にF、ClまたはBr)、C1−8アルコキシ、C2−8アルケニルなどで置換されていてもよい。単位xおよびyはコポリマーにおいて規則的に交互になっていてもよいし、またはポリマー全体にわたって不規則に散在していてもよい。このようなコポリマーは容易に形成することができる。例えば、前記式の樹脂について、ビニルフェノールおよび置換または非置換アルキルアクリレート、例えばt−ブチルアクリレートなどを当該分野において知られているようなフリーラジカル条件下で縮合することができる。アクリレートの置換エステル部分、すなわち、R’−O−C(=O)−部分は、樹脂の酸不安定基としての働きをし、前記樹脂を含有するフォトレジストのコーティング層が露光されるとフォト酸により誘発される開裂を受ける。好ましくは、コポリマーは、約3以下の分子量分布、さらに好ましくは約2以下の分子量分布で、約8,000〜約50,000、さらに好ましくは約15,000〜約30,000のMwを有する。非フェノール樹脂、例えばアルキルアクリレート、たとえばt−ブチルアクリレートまたはt−ブチルメタクリレートと、ビニル脂環式化合物、例えばビニルノルボルナニルまたはビニルシクロへキサノール化合物とのコポリマーも本発明の組成物において樹脂バインダーとして用いることができる。このようなコポリマーも、かかるフリーラジカル重合または他の公知の手段により調製することができ、好適には約8,000〜約50,000のMw、および約3以下の分子量分布を有する。
【0041】
本発明のポジ型の化学増幅型フォトレジストにおいて用いられる酸不安定脱保護性基を有する他の好ましい樹脂は、Shipley Companyの欧州特許出願公開第0829766A2号(アセタールを有する樹脂およびケタール樹脂)およびShipley Companyの欧州特許出願公開第EP0783136A2号((1)スチレン;(2)ヒドロキシスチレン;および(3)酸不安定基、特にアルキルアクリレート酸不安定基、たとえばt−ブチルアクリレートまたはt−ブチルメタクリレートの単位を含むターポリマーおよび他のコポリマー)に開示されている。一般に、様々な酸不安定基を有する樹脂、例えば酸感受性エステル、カーボネート、エーテル、イミドなどが好適である。ポリマー主鎖と一体になっている酸不安定基を有する樹脂も用いることができるが、より典型的には、フォト酸不安定基はポリマー主鎖からペンダントしている。
【0042】
上述のように、200nm未満の波長、例えば193nmでの画像化に対して、好ましくは、実質的、本質的または完全にフェニルまたは他の芳香族基を含まない1以上のポリマーを含有するフォトレジストが用いられる。例えば、200nm未満の画像化に対して、好ましいフォトレジストポリマーは、約5モル%未満の芳香族基、さらに好ましくは約1または2モル%未満の芳香族基、さらに好ましくは約0.1、0.02、0.04および0.08モル%未満の芳香族基、さらに一層好ましくは約0.01モル%未満の芳香族基を含有する。特に好ましいポリマーは芳香族基を全く含まない。芳香族基は、200nm未満の放射線をよく吸収し得るので、かかる短い波長の放射線で画像化されるフォトレジストにおいて用いられるポリマーには望ましくない。
【0043】
実質的または完全に芳香族基を含まず、及び本発明のPAGを用いて処方して、200nm未満での画像化のためのフォトレジストを提供することができる好適なポリマーは欧州特許出願公開第EP930542A1号および米国特許第6,692,888号および第6,680,159号(すべてShipley Company)に開示されている。
【0044】
実質的または完全に芳香族基を含まない好適なポリマーは、アクリレート単位、例えば、メチルアダマンチルアクリレート、メチルアダマンチルメタクリレート、エチルフェンキルアクリレート、エチルフェンキルメタクリレートなどの重合により提供され得るようなフォト酸不安定アクリレート単位;例えばノルボルネン化合物または環内炭素−炭素二重結合を有する他の脂環式化合物の重合により提供され得る縮合非芳香族脂環式基;例えば無水マレイン酸および/または無水イタコン酸の重合により提供され得るアンヒドリド等を好適に含有する。
【0045】
本発明の好ましいネガ型組成物は、酸にさらされると硬化、架橋または硬質化する1以上の物質(例えば、架橋剤成分、例えばアミンベースの物質、例えばメラミン樹脂)、および本発明の光活性成分を含む。特に好ましいネガ型組成物は、樹脂バインダー、例えばフェノール樹脂、架橋剤成分および本発明の光活性成分を含む。このような組成物およびその使用は、欧州特許出願公開第0164248号および第0232972号および米国特許第5,128,232(Thackerayら)に開示されている。樹脂バインダー成分として用いられる好ましいフェノール樹脂は、ノボラックおよびポリ(ビニルフェノール)、例えば、前記のようなものを包含する。好ましい架橋剤は、メラミン、グリコールウリル、ベンゾグアナミンベースの物質および尿素ベースの物質をはじめとするアミンベースの物質を包含する。メラミン−ホルムアルデヒド樹脂が一般に最も好ましい。このような架橋剤は商業的に入手可能であり、例えば、当該メラミン樹脂は、American CyanamidによりCymel300、301および303の商品名で販売されている。グリコールウリル樹脂は、American CyanamidによりCyme1170、1171、1172の商品名で販売されており、尿素ベースの樹脂はBeetle60、65および80の商品名で販売されており、およびベンゾグアナミン樹脂はCymel1123および1125の商品名で販売されている。
【0046】
200nm以下の波長、たとえば193nmでの画像化について、好ましいネガ型フォトレジストは国際公開第WO03077029号(Shipley Company)に開示されている。
【0047】
本発明のフォトレジストは他の物質も含有することができる。たとえば、他の任意の添加剤としては、化学線色素および造影剤、抗ストリエーション剤(anti−striation agent)、可塑剤、速度向上剤、増感剤(例えば、I線(すなわち365nm)またはG線波長などのさらに長い波長で本発明のPAGを使用するため)などが挙げられる。比較的高濃度、例えばレジストの乾燥成分の合計重量の5〜30重量パーセントの量、で存在することができるフィラーおよび色素を除いては、このような任意の添加剤は、典型的にはフォトレジスト組成物中において低濃度で存在する。
【0048】
本発明のレジストの好ましい任意の添加剤は、添加される塩基、例えばカプロラクタムであり、これは現像されたレジストレリーフイメージの解像度を向上させることができる。添加される塩基は好適には比較的少量、たとえばPAGに対して約1〜10重量%、さらに典型的には1〜5重量%で用いられる。他の好適な塩基添加剤としては、アンモニウムスルホネート塩、たとえばピペリジニウムp−トルエンスルホネートおよびジシクロヘキシルアンモニウムp−トルエンスルホネート;アルキルアミン、例えばトリプロピルアミンおよびドデシルアミン;アリールアミン、たとえばジフェニルアミン、トリフェニルアミン、アミノフェノール、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどが挙げられる。
【0049】
本発明のレジストの樹脂成分は典型的にはレジストの露光されたコーティング層を例えば水性アルカリ性溶液で現像可能にするために十分な量において用いられる。さらに詳細には、樹脂バインダーは、好適にはレジストの合計固形分の50〜約90重量%である。光活性成分は、レジストのコーティング層において潜像の生成を可能にするために十分な量で存在する必要がある。さらに詳細には、光活性成分は、好適にはレジストの合計固形分の約1〜40重量%の量で存在する。典型的には、光活性成分の量が少ないほど、化学増幅型レジストには好適である。
【0050】
本発明のレジスト組成物は、活性放射線への露光によりレジストのコーティング層において潜像を生成させるために十分な量において好適に用いられるフォト酸発生剤(すなわち「PAG」)も含む。193nmおよび248nmでの画像化に好ましいPAGとしては、例えば次式の化合物などのイミドスルホネートが挙げられる:
【0051】
【化2】

【0052】
(式中、Rはカンファー、アダマンタン、アルキル(例えばC1−12アルキル)およびパーフルオロアルキル、例えばパーフルオロ(C1−12アルキル)、特にパーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロノナンスルホネートなどである)。特に好ましいPAGは、N−〔(パーフルオロオクタンスルホニル)オキシ〕−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドである。
【0053】
スルホネート化合物、特にスルホネート塩も好適なPAGである。193nmおよび248nmでの画像化に関して好適な2種の薬剤は、次のPAG1および2である。
【0054】
【化3】

【0055】
このようなスルホネート化合物は、前記PAG1の合成を詳細に記載している欧州特許出願番号96118111.2(公開番号0783136)に開示されているようにして調製することができる。
【0056】
上で示したカンファースルホネート基以外のアニオンと複合体形成する前記の2種のヨードニウム化合物も好適である。特に、好ましいアニオンとしては、式RSO(式中、Rはアダマンタン、アルキル(例えば、C1−12アルキル)およびパーフルオロアルキル、例えばパーフルオロ(C1−12アルキル)、特にパーフルオロオクタンスルホネート、パーフルオロブタンスルホネートなどである)のアニオンが挙げられる。
【0057】
知られている他のPAGも本発明に従って用いられるフォトレジストにおいて用いることができる。特に193nmでの画像化について、一般に好ましいのは、向上した透明性を提供するために、芳香族基を含有しないPAG、例えば前記イミドスルホネートである。
【0058】
本発明のフォトレジストは、他の任意の物質も含有することができる。例えば、他の任意の添加剤としては、抗ストリエーション剤、可塑剤、速度向上剤などが挙げられる。このような任意の添加剤は、比較的高濃度(例えばレジストの乾燥成分の合計重量基準で約5〜30重量%の量で存在する)で存在し得るフィラーおよび色素を除いて、典型的にはフォトレジスト組成物中に低濃度で存在する。
【0059】
本発明に従って用いられるフォトレジストは一般に公知手順にしたがって調製される。例えば、本発明のレジストは、好適な溶媒、例えばグリコールエーテル、例えば2−メトキシエチルエーテル(ジグリム)、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート;ラクテート、例えば乳酸エチルまたは乳酸メチル(乳酸エチルが好ましい);プロピオネート、特にメチルプロピオネート、エチルプロピオネートおよびエチルエトキシプロピオネート;セロソルブエステル、例えばメチルセロソルブアセテート;芳香族炭化水素、例えばトルエンまたはキシレン;またはケトン、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノンおよび2−ヘプタノン中にフォトレジストの成分を溶解させることによりコーティング組成物として調製することができる。典型的には、フォトレジストの固形分はフォトレジスト組成物の合計重量の5〜35重量%の間で変化する。かかる溶媒の混合物も好適である。
【0060】
液体フォトレジスト組成物を、例えばスピニング、ディッピング、ローラーコーティングまたは他の通常のコーティング技術により基体へ適用することができる。スピンコーティングの場合、コーティング溶液の固形分を調節して、用いられる特定のスピニング装置、溶液の粘度、スピナーの速度およびスピニングに許容される時間に基づいて所望の膜厚を提供することができる。
【0061】
本発明に従って用いられるフォトレジスト組成物は、好適にはフォトレジストを用いたコーティングを含むプロセスにおいて通常用いられる基体に適用される。例えば、組成物は、マイクロプロセッサおよび他の集積回路部品を製造するために、シリコンウェハまたは二酸化珪素でコーティングされたウェハ上に適用することができる。アルミニウム−酸化アルミニウム、ヒ化ガリウム、セラミック、石英、銅、ガラス基体なども好適に用いられる。フォトレジストは適当には反射防止層、特に有機反射防止層上に施用することもできる。
【0062】
フォトレジストを表面上にコーティングした後、好ましくはフォトレジストコーティングが粘着性でなくなるまで加熱することにより乾燥させて、溶媒を除去することができる。
【0063】
フォトレジスト層(存在するならば、オーバーコーティングされたバリア組成物層を有する)を次いで液浸リソグラフィー系中で露光させる。ここにおいて、露光ツール(特に映写レンズ)およびフォトレジストコートされた基体間の空間は液浸液、例えば水または例えば液体の屈折率を向上させることができる硫酸セシウムをはじめとする1以上の添加剤と混合された水で満たされている。好ましくは、液浸液(例えば、水)は気泡を防止するために処理される。例えば、水を脱気して、ナノバブルを防止することができる。
【0064】
本明細書において言及する「液浸露光」または他の類似した用語は、露光が、露光ツールとコーティングされたフォトレジスト組成物層間に挟まれたこのような流体層(例えば、水または水と添加剤)を用いて行われることを示す。
【0065】
フォトレジスト組成物層を次いで好適には、露光エネルギーが露光ツールおよびフォトレジスト組成物の成分に応じて典型的には約1〜100mJ/cmの範囲である活性化放射線に露光してパターン化する。本明細書においてフォトレジストを活性化する放射線にフォトレジスト組成物を露光するとは、放射線が、例えば光活性成分の反応を引き起こす(例えばフォト酸発生剤化合物からフォト酸を生成する)ことなどにより、フォトレジストにおいて潜像を形成できることを示す。
【0066】
前述のように、フォトレジスト組成物は好ましくは短い露光波長、特に400nm未満、300nm未満および200nm未満の露光波長(I線(365nm)、248nmおよび193nmが特に好ましい露光波長である)ならびにEUVおよび157nmにより好ましくは光活性化される。
【0067】
露光後、組成物の膜層は好ましくは約70℃〜約60℃の範囲の温度でベークされる。その後、膜を、好ましくは水性現像液、例えば水酸化第四アンモニウム溶液、たとえば水酸化テトラアルキルアンモニウム溶液;様々なアミン溶液、好ましくは0.26N水酸化テトラメチルアンモニウム、例えばエチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、またはメチルジエチルアミン;アルコールアミン、例えばジエタノールアミンまたはトリエタノールアミン、環状アミン、例えばピロール、ピリジンなどで処理することにより現像する。一般に、現像は当該分野において認知されている手順にしたがう。
【0068】
基体上のフォトレジストコーティングを現像した後、例えば、当該分野において知られている手順に従って、レジストのない基体領域を化学的にエッチングするかまたはメッキすることにより、現像された基体をレジストのない領域上で選択的に処理することができる。マイクロエレクトロニック基体の製造、例えば二酸化珪素ウェハの製造に関して、好適なエッチング剤としては、ガスエッチング剤、例えばハロゲンプラズマエッチング剤、例えば塩素またはフッ素ベースのエッチング剤、例えばプラズマ流として適用されるClまたはCF/CHFエッチング剤が挙げられる。このような処理後、公知ストリッピング手段を用いて、処理された基体からレジストを除去することができる。
【0069】
以下の非制限的実施例により本発明を説明する。
【実施例】
【0070】
実施例1
粒子添加剤調製
好ましいフッ素化粒子添加剤は次のようにして調製される:
反応容器に所望の量のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を入れ、Nをパージしながら80℃に加熱する。次のモノマー(PFPA、ECPMA、TMPTA)、架橋剤および開始剤(t−アミルパーオキシピバレート)を氷浴中、80〜90重量%の流体組成でPGMEA中に混合する。開始剤含量はモノマーおよび架橋剤の合計量に対して4%である。モノマーを次の重量で使用した:70重量%ペンタフルオロアクリレート(PFPA)、20重量%エチルシクロペンチルメタクリレート(ECPMA)、および10重量%トリメチルプロパントリアクリレート(TMPTA)。
【0071】
【化4】

【0072】
かかるモノマー/架橋剤/開始剤/PGMEA混合物を次いで反応容器中に90分かけて供給する。反応容器への添加が完了した後、反応容器内の混合物の温度を80℃で30分間維持する。次いで、更に2重量%(全モノマーおよび架橋剤に対して)の開始剤を反応器中に供給する。30分後、また更に2重量%(全モノマーおよび架橋剤に対して)の開始剤を反応器中に供給する。添加後、反応容器内の混合物の温度を80℃でさらに2時間保持する。その後、反応容器の温度を室温に冷却させる。
【0073】
この手順により、7088の数平均分子量(Mn)および19255の重量平均分子量(Mw)を有するポリマー粒子が提供される。
【0074】
実施例2
フォトレジスト調製および処理
次の物質を指定された量において混合することによりフォトレジスト組成物を調製する:
1.樹脂成分:フォトレジスト組成物の合計重量基準で6.79重量%の量の、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート/ベータ−ヒドロキシ−ガンマ−ブチロラクトンメタクリレート/シアノ−ノルボルニルメタクリレートの、ターポリマー;
2.フォト酸発生剤化合物:フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.284重量%の量のt−ブチルフェニルテトラメチレンスルホニウムパーフルオロブタンスルホネート;
3.塩基添加剤:フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.017重量%の量のN−アルキルカプロラクタム;
4.界面活性剤:フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.0071重量%の量のR08(フッ素含有界面活性剤、Dainippon Ink & Chemical,Inc.から入手可能);
5.実質的に非混和性である添加剤:前記実施例1に記載されるようにして調製される、フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.213重量%の量の、7088のMnおよび19255のMwを有するフッ素化PFPA/ECPMA/TMPTAターポリマー粒子;
6.溶媒成分:約90%の流体組成物を提供するためのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート。
【0075】
前記フォトレジスト組成物と同じ成分および量を有する対照フォトレジスト組成物も調製するが、対照フォトレジストは、実質的に非混和性である添加剤を含有しない。
【0076】
対照フォトレジスト組成物および前記(含有している)フォトレジスト組成物のどちらもシリコンウェハ上にスピンコートし、真空ホットプレート上で乾燥してソフト−プレートを除去し、次いで乾燥したフォトレジスト層と直接接触する水性液浸液を用いた液浸リソグラフィー処理において露光する。この液浸系において、フォトレジスト層をパターン化された193nm放射線に、対照フォトレジスト層については24.1mJ/cm、実質的に非混和性である添加剤を含有するフォトレジスト組成物層については23.4mJ/cmの線量で露光した。
【0077】
フォトレジスト層を次いで露光後ベークし(例えば約120℃)、0.26Nアルカリ性水性現像液で現像して、十分に分解された90nm1:1のラインアンドスペースを得た。
【0078】
レジスト成分の滲出を評価するために、次の手順を用いた:1mlの脱イオン(DI)水をレジスト表面上の限定された領域(4.2cm)中に60秒間置いた。次いで滲出したフォト酸発生剤化合物(PAG)の量を決定するためのLC/MS分析用にDI水を集めた。対照フォトレジストの結果は、浸出液中21ppbのフォト酸発生剤化合物および分解生成物であった。実質的に非混和性である添加剤(すなわち、フッ素化PFPA/ECPMA/TMPTAターポリマー粒子)を含有する前記フォトレジスト組成物は液浸液中0.21ppbのフォト酸発生剤化合物および分解生成物を有していた。
【0079】
実施例3
フォトレジスト調製および処理
次の物質を指定された量で混合することによりフォトレジスト組成物を調製する:
1.樹脂成分:フォトレジスト組成物の合計重量基準で6.79重量%の量の、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート/ベータ−ヒドロキシ−ガンマ−ブチロラクトンメタクリレート/シアノ−ノルボルニルメタクリレートの、ターポリマー;
2.フォト酸発生剤化合物:フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.284重量%の量のt−ブチルフェニルテトラメチレンスルホニウムパーフルオロブタンスルホネート;
3.塩基添加剤:フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.017重量%の量のN−アルキルカプロラクタム;
4.界面活性剤:フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.0071重量%の量のR08(フッ素含有界面活性剤、Dainippon Ink & Chemical,Inc.から入手可能);
5.実質的に非混和性である添加剤:フォトレジスト組成物の合計重量基準で0.213重量%の量の、Hybrid Plasticsから入手したイソオクチルポリヘドラルシルセスキオキサン(IPSS);
6.溶媒成分:約90%の流体組成物を提供するためのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート。
【0080】
前記フォトレジストと同じ成分および量を有する対照フォトレジスト組成物も調製するが、対照フォトレジストは実質的に非混和性である添加剤を含有しない。
【0081】
対照フォトレジスト組成物および前記(含有している)フォトレジスト組成物のどちらもシリコンウェハ上にスピンコートし、真空ホットプレート上で乾燥してソフト−プレートを除去し、次いで乾燥したフォトレジスト層と直接接触する水性液浸液を用いた液浸リソグラフィー処理において露光する。この液浸系において、対照フォトレジスト層および実質的に非混和性である添加剤を含有するフォトレジスト組成物層をどちらもパターン化された193nm放射線に、26.5mJ/cmの線量で露光した。
【0082】
フォトレジスト層を次いで露光後ベークし(例えば約120℃で)、0.26Nアルカリ性水性現像液で現像して、十分に分解された90nm1:1のラインアンドスペースを得た。
【0083】
レジスト成分の滲出を評価するために、次の手順を用いた:1mlの脱イオン(DI)水をレジスト表面上の限定された領域(4.2cm)内に60秒間置いた。DI水を次いで、滲出したPAGの量を評価するためのLC/MS分析用に集めた。対照フォトレジストの結果は、浸出液中16.4ppbのフォト酸発生剤化合物および分解生成物であった。実質的に非混和性である添加剤(すなわち、イソオクチルポリヘドラルシルセスキオキサン(IPSS))を含有する前記フォトレジスト組成物は液浸液中1.76ppbのフォト酸発生剤化合物を有していた。
【0084】
実施例4〜6
追加のフォトレジスト滲出試験
前記実施例1のフォトレジストに対応するが、イソオクチルポリヘドラルシルセスキオキサン(IPSS、Hybrid Plasticsから入手)の実質的に非混和性である添加剤の合計固形分のパーセンテージとしての量が異なるさらなるフォトレジストを調製した。これらのフォトレジストをリソグラフィーにより処理し、前記実施例3に記載されるようにして193nmで液浸露光し、実施例3に記載されるようなフォト酸発生剤化合物およびその分解生成物の滲出(十億分の一またはppb)について評価した。フォトレジスト層の接触角も評価した。
【0085】
結果を次の表1に記載する。
【0086】
【表1】

【0087】
実施例4〜6のフォトレジストもよく分解されたライン/スペースを提供した。
【0088】
実施例7〜19
本発明に従ったフォトレジストのための追加のポリマー添加物
以下の実施例7〜19において、形成されるポリマーを製造するために以下の実施例における量の対応するモノマーを用いて、前記実施例1の一般的手順によりポリマーを合成した。
【0089】
実施例7
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する分岐テトラポリマーを調製した:x/y/z/TMPTA=70/15/5/10(ここにおいて、以下の構造において示されるように、重合したx単位を提供するモノマーはPFPA(ペンタフルオロプロピルアクリレート)であり、重合したy単位を提供するモノマーはECPMA(エチルシクロペンチルメタクリレート)であり、重合したz単位を提供するモノマーはアクリル酸である。
【0090】
【化5】

【0091】
実施例8
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する超分岐テトラポリマーを調製した:x/y/z/TMPTA=70/15/5/10(ここにおいて、繰り返し単位x、yおよびzは以下の構造において示すとおりである)。この構造からわかるように、重合してz単位を提供するモノマーはメタクリル酸である。
【0092】
【化6】

【0093】
実施例9
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する超分岐ターポリマーを調製した:x/y/TMPTA=70/20/10(ここにおいて、繰り返し単位xおよびyは以下の構造において示されるとおりである)。
【0094】
【化7】

【0095】
実施例10
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する超分岐ターポリマーを調製した:x/y/TMPTA=80/10/10(ここにおいて、繰り返し単位xおよびyは以下の構造において示されるとおりである)。
【0096】
【化8】

【0097】
実施例11
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する直鎖コポリマーを調製した:y/z=94/6(ここにおいて、繰り返し単位yおよびzは以下の構造において示されるとおりである)。この構造からわかるように、重合してy単位を提供するモノマーはtert−ブチルメタクリレートである。
【0098】
【化9】

【0099】
実施例12
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する直鎖コポリマーを調製した:y/z=94/6(ここにおいて、繰り返し単位yおよびzは以下の構造において示されるとおりである)。この構造からわかるように、重合してz単位を提供するモノマーはカルボキシエチルアクリレートである。
【0100】
【化10】

【0101】
実施例13
重合したtert−ブチルメタクリレート基からなる直鎖ホモポリマーを調製した。
【0102】
実施例14
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する直鎖コポリマーを調製した:y/z=50/50(ここにおいて、繰り返し単位yおよびzは以下の構造において示されるとおりである)。構造からわかるように、重合してz単位を提供するモノマーは1−シクロヘキシル−3−ヒドロキシ−4,4,4−トリフルオロ−3−(トリフルオロメチル)ブチル2−メタクリレートである。
【0103】
【化11】

【0104】
実施例15
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する直鎖コポリマーを調製した:y/z=50/50(ここにおいて、繰り返し単位yおよびzは以下の構造において示されるとおりである)。この構造からわかるように、重合してz単位を提供するモノマーは2−メタクリル酸4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−ブチルエステルである。
【0105】
【化12】

【0106】
実施例16
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する直鎖コポリマーを調製した:y/z=70/30(ここにおいて、繰り返し単位yおよびzは以下の構造において示されるとおりである)。この構造からわかるように、重合してz単位を提供するモノマーは2−メタクリル酸4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−ブチルエステルである。
【0107】
【化13】

【0108】
実施例17
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する超分岐ターポリマーを調製した:y/z/TMPTA=70/30/10(ここにおいて、繰り返し単位xおよびyは以下の構造式において示されるとおりである)。
【0109】
【化14】

【0110】
実施例18
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する直鎖コポリマーを調製した:y/z=50/50(ここにおいて、繰り返し単位yおよびzは以下の構造において示されるとおりである)。この構造からわかるように、重合してz単位を提供するモノマーは5及び6−[3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−(トリフルオロメチル)プロピル]ビシクル[2,2,1]ヘプト−2−イルアクリレートである。
【0111】
【化15】

【0112】
実施例19
以下の繰り返し単位をそれぞれのモル量で有する直鎖ターポリマーを調製した:y/z1/z2=74/20/6=50/50(ここにおいて、繰り返し単位y、z1よびz2は以下の構造において示されるとおりである)。
【0113】
【化16】

【0114】
実施例20〜33
液浸滲出分析
次の実施例20〜31において、前記実施例7〜18の3つの異なる193nmフォトレジスト(第一タイプ、第二タイプ、第三タイプと称する)ポリマーを以下の表2において指定される量で添加した。3種のフォトレジスト組成物(すなわち、第一タイプ、第二タイプ、第三タイプ)はそれぞれフォト酸不安定エステル基および別のフォト酸発生剤化合物を有する非芳香族樹脂を含有するポジ型の化学増幅型レジストであった。比較例32および33において、さらなる添加剤(例えば、ポリマー)を第一タイプおよび第二タイプレジストに添加しなかった。以下の表2において、全固形分に対する重量%は、溶媒担体を除く全組成物成分を意味する。
【0115】
滲出分析は前記実施例3および以下の表2に記載するようにして次のようにして行った。結果を以下の表に記載する。
【0116】
【表2】

【0117】
実施例34〜45
水接触角
以下の表3において指定されるようにポリマーのスピンコートされた層について水接触角を評価した。数種の水接触角(静止、後退、前進、水転落、現像液静止)をBurnettら、J.Vac.Sci.Techn.B、23(6)、2721〜2727ページ(2005年11/12月)に開示されている手順に従って一般的に評価した。結果を以下の表3に記載する。
【0118】
これらの実施例34〜45の結果は、本発明のフォトレジスト組成物は、装置製造業者により望まれるような、たとえば70を越える後退水接触角および/または20未満の水転落接触角のような所望の水角度を達成するために調製することができることも示す。
【0119】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)1以上の樹脂、
(ii)光活性成分、および
(iii)該1以上の樹脂と実質的に非混和性である1以上の物質
を含むフォトレジスト組成物を、基体上に適用すること;並びに
(b)フォトレジスト組成物を活性化する放射線にフォトレジスト層を液浸露光すること
を含む、フォトレジスト組成物を処理する方法。
【請求項2】
1以上の実質的に非混和性である物質が粒子である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
1以上の実質的に非混和性である物質が、塩基水溶液可溶性基および/または1以上のフォト酸不安定基を含む、請求項1記載の方法。
【請求項4】
1以上の実質的に非混和性である物質が(1)Si置換および/または(2)フッ素置換を含み、および/または(3)超分岐ポリマーである、請求項1記載の方法。
【請求項5】
(a)(i)1以上の樹脂、
(ii)光活性成分、および
(iii)(1)Si置換、(2)フッ素置換、(3)超分岐ポリマーおよび/または(4)ポリマー粒子を含む1以上の物質、
を含むフォトレジスト組成物を、基体上に適用すること;
(b)フォトレジスト組成物を活性化する放射線にフォトレジスト層を液浸露光すること
を含む、フォトレジスト組成物を処理する方法。
【請求項6】
フォトレジスト組成物のコーティング層をその上に有する基体を含む、コーティングされた基体系であって、該フォトレジスト組成物が、
(i)1以上の樹脂、
(ii)光活性成分、および
(iii)該1以上の樹脂と実質的に非混和性である1以上の物質
を含む、コーティングされた基体系。
【請求項7】
フォトレジスト組成物のコーティング層をその上に有する基体を含む、コーティングされた基体系であって、該フォトレジスト組成物が:
(i)1以上の樹脂、
(ii)光活性成分、および
(iii)(1)Si置換、(2)フッ素置換、(3)超分岐ポリマーおよび/または(4)ポリマー粒子を含む1以上の物質、
を含む、コーティングされた基体系。
【請求項8】
液浸リソグラフィー液がフォトレジストコーティング層の上面に接触する請求項6または7記載の系。
【請求項9】
液浸リソグラフィー装置をさらに含む請求項6または7記載の系。
【請求項10】
(i)1以上の樹脂、
(ii)光活性成分、並びに
(iii)該1以上の樹脂と実質的に非混和性である1以上の物質、並びに/または(1)Si置換、(2)フッ素置換、(3)超分岐ポリマーおよび/もしくは(4)ポリマー粒子を含む1以上の物質、
を含むフォトレジスト組成物。

【公開番号】特開2011−138165(P2011−138165A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−72230(P2011−72230)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【分割の表示】特願2006−124957(P2006−124957)の分割
【原出願日】平成18年4月28日(2006.4.28)
【出願人】(591016862)ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. (270)
【Fターム(参考)】