説明

混合吐出容器

【課題】 二種以上の内容物が、使用前に混合されることがなく、使用直前に混合されて、所望の被吐出物を調製することのできる混合吐出容器の提供。
【解決手段】 押圧により破断可能な底部32を有し、第1の内容物16を収容する第1の容器10と、第2の内容物44を収容し、前記第1の容器10における前記底部32に、前記第2の内容物44の漏出不能に装着され、押圧により前記底部32を突破する突破手段60を有する第2の容器50と、前記第1の容器10に装着され、ポンプ機構を備えた操作ヘッド70とを有することを特徴とする二液混合容器1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合吐出容器に関し、さらに詳しくは、二種以上の内容物が使用直前に混合されて、所望の被吐出物を調製することのできる混合吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
シャンプー、ハンドソープ及びシェービング剤等の流体を泡状で、霧状で、又は液状で吐出させることのできる各種の吐出容器が、種々の名称にて、例えば、特許文献1〜特許文献7等にて提案されている。
【0003】
これら吐出容器は、液体等の内容物を収容した容器本体と、この容器本体の上部に装着され、上下動させることにより内容物を外部に放出する操作ヘッドとを備えてなる構造を有する。
【0004】
吐出容器の一例として、例えば、「容器口部に冠着した蓋体に固定された同心の空気用シリンダと液用シリンダとから成る二重シリンダに、該二重シリンダ内をそれぞれ軸方向に上下動し且つスプリングの弾性により上方へ付勢されている大径の空気用ピストンと小径の液用ピストンとから成るピストン体を内設して空気室と液室とを形成させ、該空気室と該液室とを連通させる混合室を両室の上方に設けると共に該混合室と該両室とをそれぞれ連通させる空気通路及び液通路をそれぞれ空気用ピストン内及び液用ピストン内に設け、該混合室の下流側の泡通路を横断してシート状の多孔体を配設し、該液室下端には容器底部まで延びる吸液管を取付けると共に該液室内が負圧時に開口する第1逆止弁を設け、前記空気用ピストンには前記空気室が負圧時に開口して空気室外の空気を吸引する第2逆止弁を設けると共に外周面の下部に前記空気用シリンダの内面を上下に摺動する環状の摺動シール部を設け、該摺動シール部が摺動する前記空気用シリンダの摺動シリンダ部の上部に、容器のヘッドスペース部内へ空気を導入する空気孔を設け、前記ピストン体の上部を前記蓋体を貫通して上方に延出させると共に該ピストン体の上端には泡通路を有するノズル体を固着させた該ノズル体が前記スプリングの弾性に抗して蓋体に係合可能なポンプ式泡出し容器において、前記ピストン体の内部に形成される液通路内に、該ピストン体の上下動に伴って強制的に所定量上下動させられる棒状弁体を設け、しかも前記液室内には前記液通路内に密嵌入できる上部円筒部を有すると共に内面側で該棒状弁体と係合して該棒状弁体の上下動する量を制限する筒状係止体を設けることによって、該捧状弁体は、前記ピストン体が上限位置まで上昇している時には、その上部で前記液通路の前記混合室側出口を閉鎖すると共にその下部で前記筒状係止体と係合して上動を阻止され、また前記ノズル体が前記蓋体に係合し、前記ピストン体が下限位置まで下降している時には、前記液用ピストンの前記液通路を形成する部分に密嵌入した前記筒状係止体の上部円筒部内に密嵌入して下動を阻止されていると共に前記液通路を閉鎖し、さらに前記ピストン体が下降中には、前記液通路及び前記液通路の前記混合室側出口の閉鎖を解除する様になっており、また前記空気用ピストンの外周部には、前記摺動シール部の上方に所定間隔を置いて前記摺動シリンダ部の空気孔を閉鎖し得る大きさ及び形状の環状シール部を設けると共に前記摺動シール部を該空気孔を閉鎖し得る大きさ及び形状のものと成し、しかも前記所定間隔は、前記ピストン体が上限位置まで上昇している時には、前記空気用ピストン下部の前記摺動シール部が前記空気孔を閉鎖し、一方、前記ノズル体が蓋体に係合し、前記ピストン体が下限位置まで下降している時には、前記空気用ピストン上部の前記環状シール部が前記空気孔を閉鎖する様になる間隔であり、さらに前記空気用シリンダの前記摺動シリンダ部の上方部分には、前記ピストン体が上限位置と下限位置との間の少なくとも一定範囲の位置にある時に、前記空気用ピストン上部の前記環状シール部との間で空気が通過し得る間隙を形成する空気通路形成部が設けられていることを特徴とするポンプ式泡出し容器。」が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
今までのこのような吐出容器は、容器本体内に収容された内容物を単に泡状で、霧状で、又は液状で吐出する機能を有するという、共通する機能を有していた。
【0006】
しかるに、近年においては、このような吐出容器を最初に使用する直前に、複数の内容物を混合して所望の調製を行い、このような調製が行われた被吐出物を吐出することのできる混合吐出容器が望まれている。
【0007】
【特許文献1】実開平6−70854号公報(請求項1、段落番号[0043]、図1〜図3)
【特許文献2】実用新案登録第2605714号明細書
【特許文献3】実用新案登録第2605495号明細書
【特許文献4】実用新案登録第2604433号明細書
【特許文献5】実公平06−42760号公報
【特許文献6】実公平06−39809号公報
【特許文献7】実公平6−34858号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
この発明の目的は、二種以上の内容物が、使用前に混合されることがなく、使用直前に混合されて、所望の被吐出物を調製することのできる混合吐出容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための手段は、押圧により破断可能な底部を有し、第1の内容物を収容する第1の容器と、第2の内容物を収容し、前記第1の容器における前記底部に、前記第2の内容物の漏出不能に装着され、押圧により前記底部を突破する突破手段を有する第2の容器と、前記第1の容器に装着され、ポンプ機構を備えた操作ヘッドとを有することを特徴とする二液混合容器である。
【発明の効果】
【0010】
この発明に係る混合吐出容器においては、第1の容器内に第1の内容物が収容され、第2の容器内に第2の内容物が収容される。第1の内容物及び第2の内容物は、それらを混合することにより所期の性質、特性、形態を有する被吐出物、例えば、第1の内容物と第2の内容物との混合物、第1の内容物中の成分と第2の内容物中の成分とが反応して新生の反応生成物を含有する反応生成物、第1の内容物と第2の内容物とを混合することにより特定の色、味、香り、粘度等を有する新生の内容物等が形成させることができる限り、その性質、種類、内容等については制限がない。
【0011】
この発明に係る混合吐出容器は、次のように作用する。第1の容器における底部に装着された第2の容器を、第1の容器における底部に向かって押圧し、第2の容器を上昇させる。第2の容器が上昇すると、突破手段が上昇し、第1の容器における底部に接近する。第2の容器がなおも上昇すると、突破手段が第1の容器における底部に当接する。第2の容器がさらに上昇すると、第2の容器の押圧力によって、突破手段が底部を突き破り、突破手段の先端部近傍が第1の容器内に突出し、破断した底部又はその近傍に貫通口が形成される。貫通口が形成されると、第1の容器に収容されている第1の内容物が、重力又は圧力等によって貫通口を経由して第2の容器に流れ込むと共に、第2の容器に収容されている第2の内容物は第1の容器内に押し出されて、第1の内容物と第2の内容物とが混合される。第1の内容物と第2の内容物とが混合されると、所望とする被吐出物である単なる混合物又は反応生成物等が調製される。
【0012】
所望とする被吐出物が調製された後に、操作ヘッドを上下動させると、操作ヘッドから容器内に通ずる流路を通って容器内で混合されて得られた被吐出物が、操作ヘッドから吐出される。操作ヘッドから吐出される被吐出物は、この混合吐出容器の構造によって又は内容物自体の性質によって、例えば霧状、液状、泡状、ペースト状等の形態となる。
【0013】
この発明によると、第2の容器の上下動という簡単な操作により、第1の容器内に収容されている第1の内容物と第2の容器に収容されている第2の内容物とを混合することができ、したがって、混合してから日持ちのしない被吐出物、混合してから所定時間内に使用することが望まれる被吐出物等を吐出することのできる混合吐出容器を、提供することができる。
【0014】
前記第1の容器内に収納される第1の内容物は、特に限定されず、化粧用、医療用又は工業用に通常用いられる各種液体、各種乳液、各種懸濁液又は各種粉末等であればよい。前記第2の容器内に収納される第2の内容物は、前記第1の内容物と別々に保存され、使用する直前に前記第1の内容物に混合されるもの、また、触媒等によって前記第1液との化学反応が促進されるものがよい。このような第2の内容物として、例えば、酸素、光、経時に対して不安定な液体、乳液、懸濁液若しくは粉末、又は、水分等の含有量によって効力が変化する液体、乳液、懸濁液若しくは粉末等が挙げられ、より具体的には、例えば、ビタミン、酵素等が挙げられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
この発明に係る混合吐出容器は、第1の容器と第2の容器と操作ヘッドとを備えている。
【0016】
第1の容器は、押圧により破断可能な底部を有し、第1の内容物を収容することのできる形状に形成されてなる。第1の容器の形状は、例えば、底部と、その底部の中心を通る中心軸に直交する断面形状が底部から上端部までが同じに形成されてなる筒体本体とを有してなる有底筒状体、底部と、その底部の中心を通る中心軸に直交する断面形状が底部から所定の高さまで同じであるように形成された筒体本体と、その筒体本体から先すぼまり状に断面形状が縮小していくように形成された肩部と、その肩部の上部に形成された頸部とを有してなる有底筒状体等を挙げることができる。中心軸に直交する断面形状は、例えば、円形、楕円形、多角形等に形成することができる。このような第1の容器の形状は一例であって、スプレ容器、ノズル容器等々の名称で知られている容器の形状をそのままこの発明における第1の容器の形状に採用することができる。第1の容器に設けられる開口部は、例えば、上端部近傍に設けられた上方に開口する開口部であってもよく、前記頸部に形成された、底面よりも小さな面積をもって開口する開口部であってもよい。
【0017】
第1の容器を形作る材質としては、合成樹脂、金属、ガラス、陶器等を挙げることができ、透明材質及び不透明材質にこだわらない。合成樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、アクリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル−スチレン共重合体等が挙げられる。これらのうち、ポリエチレンテレフタレートは、透明度及び耐酸素透過性が高く高級感を呈するので、酸素に対して不安定な被吐出物又は価値の高い被吐出物を混合吐出容器に収納するのに望ましく、ポリプロピレンはコストが低いので、大量生産される被吐出物又は価値のそれほど高くない被吐出物を混合吐出容器に収納するのに望ましい。
【0018】
第1の容器における前記底部は、押圧により破断可能に形成されている。この底部は、後述する第2の容器に設けられる突破手段による押圧力により破断して、前記第1の容器及び後述する第2の容器を貫通する貫通口を、かかる底部又はその近傍に形成することのできる部位である。押圧により破断可能な底部は、第1の容器における底部の全体が破断可能に形成されてもよいし、第1の容器における底部の一部が破断可能に形成されてもよい。この破断可能な底部は、第1の容器に収容された第1の内容物によって破損しない程度の強度を有していればよく、例えば、前記底部に開口を設け、この開口をシート等で閉塞した構造、底部に穿設した環状の溝によって形成される円形状構造、底部に形成した円形薄肉部、底部に開口を設け、この開口を閉塞する円盤状部材をシール等で底部に固着した構造等が挙げられる。前記シートは、後述する突破手段により容易に破られることのできる材料、例えば、アルミニウム箔等の金属箔、紙、プラスチックシート、これらを用いた複合材料等により形成されることができる。前記シールは、前記シートと同じ材料により形成されたシートの一方の表面に粘着剤が塗布された粘着シール等を用いることができる。
【0019】
第1の容器に収容される第1の内容物は、例えば、液状、乳化状又は微細な固形分を液体に分散してなる懸濁状を呈する内容物が挙げられ、より具体的には、化粧用、医療用又は工業用の各種液体、各種乳液又は各種懸濁液等の流体を挙げることができる。
【0020】
この第1の容器には、その前記底部に第2の容器が装着される。第2の容器は、前記第1の容器における上下方向に可動となるように、前記第1の容器における前記底部に、第2の容器に収容される第2の内容物が漏出不能に装着される。例えば、第1の容器及び第2の容器におけるそれぞれの外面に突部を設け、それぞれの突部を、第1の容器及び第2の容器におけるそれぞれの外面に液密状態になるように、当接させることによって、又は、第2の容器が、前記第1の容器の外面に対して、液密状態を維持しつつ摺動可能な表面を有し、この外面と表面とを液密状態になるように、第2の容器を固定させることによって、前記第1の容器における前記底部に、第2の内容物が漏出不能に第2の容器を装着することができる。
【0021】
第2の容器は、押圧により前記第1の容器における前記底部を突破することのできる突破手段を有している。この突破手段は、第2の容器の上昇と共に上昇し、前記第1の容器における破断可能な底部を突き破り又は底部を持ち上げる等して、前記底部を突破することができるように形成され、例えば、第2の容器における内側底面から上方に向かって延在する棒状体、錐体、壁状体等に形成される。突破手段は、その先端部が、前記第1の容器における破断可能な底部に臨む位置に設けられる。この突破手段は、第1の容器における底部をできるだけ大きく突き破ることができるように、形成されるのが好ましい。
【0022】
この第2の容器は、第2の内容物を収容する。この第2の内容物は、第1の容器内に収容されている第1の内容物と混合されて使用に適する被吐出物となり得る物質であり、前記第1の内容物と別々に保存され、使用する直前に前記第1の内容物に混合されるもの、また、触媒等によって前記第1液との化学反応が促進されるものであるのがよい。第2の内容物は、溶液、乳化液及び懸濁液等の液体であっても、流動性を有する微少粉末及び顆粒物であってもよい。この第2の内容物は、前記第1の内容物に対して、不安定な成分、酸素や光等に対して不安定な成分、水分等の含有量によって効力が変化する成分等を含有させることができる。第2の内容物は、1種成分でも、2種以上の成分の混合物でもよい。第2の容器の内容積は、第2の容器に収容される第2の内容物の種類、前記第1の内容物と混合することにより生成させようとする吐出物の種類及び特性等に応じて適宜に決定される。
【0023】
前記操作ヘッドは、前記第1の容器に設けられた開口部に装着可能に、かつ上下動可能に形成される。この操作ヘッドは、前記第1の容器内で前記第1の内容物及び第2の内容物から調製される被吐出物を外部に吐出するノズルを備えたノズル体と、前記第1の容器内で調製された被吐出物を前記ノズルに導入する流路とを備える。この操作ヘッドにおける流路は、前記第1の容器内で調製された被吐出物を前記ノズルに導出することができる構成を採用する限り、各種の構成を取り得る。
【0024】
この操作ヘッドを上下動可能にする機構は、例えば、筒体の底部付近に一端が配置される流路を結合するノズル体を上下動させることにより、被吐出物を吸引し、ノズルから被吐出物を吐出することのできる機構であれば各種の機構を採用することができる。簡単な機構としては、ノズルに至る流路の途中に、ピストンとこのピストンを嵌合するシリンダと、ノズルを下降させるとシリンダ内の被吐出物をシリンダからノズルへと排出し、ノズルを上昇させると閉鎖する排出弁と、ノズルを下降させると閉鎖し、ノズルを上昇させるとシリンダ内に被吐出物を吸引する吸引弁とを備えてなるポンプ機構を挙げることができ、また、ノズルに至る流路の途中に、ピストンとこのピストンを嵌合するシリンダと、ノズルを下降させるとシリンダ内の被吐出物をシリンダからノズルへと排出し、ノズルを上昇させると閉鎖する排出弁と、ノズルを下降させると閉鎖し、ノズルを上昇させるとシリンダ内に被吐出物を吸引する吸引弁と、ノズルを下降させるとシリンダ内の被吐出物と空気とを混合して泡を形成する泡形成部とを備えてなる泡形成ポンプ機構等を挙げることができる。これらのポンプ機構の他に、例えば、一般に知られている被吐出物を霧吹き状に噴霧することのできる霧吹き型ポンプ機構が挙げられる。
【0025】
以上構成の混合吐出容器は、以下のように作用する。初期状態として、この混合吐出容器は、以下のようになっている。すなわち、第1の容器に設けられた開口部に操作ヘッドが装着され、突破手段が第1の容器における破断可能な底部に臨むように、第1の容器における底部に第2の容器が第2の内容物の漏出不能に装着された状態にある。この第1の容器には第1の内容物が収納され、第2の容器には第2の内容物が収納されている。この初期状態では、第1の容器における底部は破断していないから、第1の容器に収納されている第1の内容物と第2の容器に収納されている第2の内容物が混合することはない。
【0026】
混合吐出容器を使用し、所望の被吐出物を吐出させるに当たっては、第1の容器における底部に装着された第2の容器を第1の容器における底部に向かって押圧し、第2の容器を上昇させる。このとき、第2の容器は、第2の内容物の漏出不能に第1の容器に装着されているので、第2の容器が上昇中にも、第2の内容物が漏出することはない。第2の容器が上昇すると、突破手段も上昇する。したがって、第2の容器が上昇すると、突破手段も上昇して、第1の容器における底部に接近する。第2の容器がなおも上昇すると、突破手段が第1の容器における底部に当接する。第2の容器がさらに上昇すると、第2の容器の押圧力によって、突破手段が底部を突き破り、突破手段の先端近傍が第1の容器内に突出し、破断した底部又はその近傍に貫通口が形成される。貫通口が形成されると、第1の容器に収容されている第1の内容物が、重力又は圧力等によって貫通口を経由して第2の容器に流れ込むと共に、第2の容器に収容されている第2の内容物は第1の容器内に押し出されて、第1の内容物と第2の内容物とが混合される。迅速な混合を所望する場合には、混合吐出容器全体を強制的に振盪すると第1の内容物と第2の内容物とが速やかに混合する。
【実施例】
【0027】
以下、この発明の一例である混合吐出容器1を図面に基づいて説明する。図1は、この発明の一例である混合吐出容器1の概略部分断面図である。なお、図1において、右半分が初期状態にある混合吐出容器1の概略断面図を示している。
【0028】
図1及び図2に示されるように、混合吐出容器1は、第1の容器10と第2の容器50と操作ヘッド70とを備えている。
【0029】
図1及び図2に示されるように、この第1の容器10は、円筒体本体11と、第1の底部20と、第2の底部30と、付勢部材46とを備えてなる。
【0030】
図1に示されるように、円筒体本体11は、その中心軸(図1における一転鎖線A)に直交する断面形状が底部から所定の高さまで同じ円形に形成され、前記所定の高さから先すぼまり状に断面形状が縮小していくように形成された肩部12と、その肩部12の上部に形成された頸部13とを有してなる。この頸部13には開口部が設けられている。前記頸部13の外周面には、雄ネジが形成され、後述する操作ヘッド70に設けられた雌ネジと螺合して、操作ヘッド70が脱落不能に装着される。図1及び図2に示されるように、円筒体本体11の外周面14には、所定の位置から下端にかけて、所定の深さで切欠き部15が全周にわたって設けられている。
【0031】
図2に示されるように、第1の底部20は、前記円筒体本体11の外径と同じ外径を持つ円形の底面21と、前記底面21の中心を通る中心軸(図2における一点鎖線A)を持つように、底面21から上方に延在する円筒部22と、前記円筒部22の上端から前記中心軸に向かって水平に延在し、円形の開口23を略中心に有する天井部24と、底面21の外周縁から上方に延在する円筒状外壁25と、前記円筒状外壁25と所定の距離を隔てて前記底面21に環状に突設された環状突起26とを有してなる。第1の底部20には、円筒部22の上端と前記環状突起26の上端とを接続し、第1の底部20の強度を向上させる複数のリブ27(図2における破線で示される)が、円周方向に所定間隔を隔てて形成されている。前記円筒状外壁25は、第1の底部20を前記円筒体本体11に装着したときに、前記円筒体本体11の外周面14と前記円筒状外壁25の外周面とが面一になるように、前記切欠き部15の長さと同じ高さと、前記切欠き部15の深さと同じ厚さを有している。前記環状突起26は、前記円筒状外壁25との距離が前記前記円筒体本体11における下端の厚さと同じ距離になるように、形成されている。前記円筒状外壁25及び前記環状突起26がこのように形成されていることにより、第1の底部20が前記円筒体本体11に脱落不能かつ液密に装着される。
【0032】
図2に示されるように、前記第2の底部30は、前記第1の底部20における天井部24に形成された開口23の直径と同じ外径を持つ円筒部31と、前記円筒部31の上端を閉塞し、押圧により破断可能な円形の破断部32を有する天井部33と、前記円筒部31の下端から外側に延在する円形のフランジ部34とを有してなる。前記破断部32は、前記天井部33の下側表面から上側表面に貫通する環状空間35内に、円周方向に所定間隔を隔てて設けられた8本の連結リブ43によって、前記天井部33に連結されている。この破断部32には、その中心を通る二本の直線状溝36が、互いに略直角に交差するように、穿設されている。このように前記破断部32は、環状空間35内に形成された連結リブ43によって前記天井部33に連結され、かつ、二本の直線状溝36を有しているから、後述する突破手段60により下方から上方に押圧されると、容易に破断するようになっている。前記天井部33の上側表面には、前記環状空間35を閉塞すると共に前記破断部32の強度を補強するアルミニウム製のシール45が添付されている。このシール45は、混合吐出容器1に収容される被吐出物に応じて、また、後述する破断部32を補強する強度に応じて、その厚さが決定され、通常、約10mm以下の厚さに決定されるのが好ましく、図2に示すシール45は、約2mmの厚さで形成されている。前記円筒部31の外周面37には、後述する付勢部材46を上下方向に押圧するための環状係止突起38が所定の位置に水平に設けられている。一方、前記円筒部31の内周面39には、所定の位置に、全周にわたって略水平な環状係合突起40が1本形成されている。
【0033】
図2に示されるように、このようにして形成された第2の底部30は、前記第1の底部20における天井部24に形成された開口23に挿入され、前記第1の底部20に装着される。
【0034】
図2に示されるように、前記付勢部材46は、前記第2の底部30における円筒部31の外径よりもやや小さい内径と、前記天井部24と前記環状係止突起38との距離よりもやや大きい厚さを持つ環状の部材に形成されている。このような環状の部材としては、例えば、Oリング、角リング、Dリング、Tリング又はXリング等のゴム製スクイーズパッキンが挙げられる。図1に示される付勢部材46はXリングとされている。この付勢部材46及び前記環状係止突起38により、前記第1の底部20と前記第2の底部30とが液密に装着される。
【0035】
このようにして、第1の容器10が形成され、第1の内容物16が収容される。この第1の容器10においては、前記第1の底部20と、前記第2の底部30と、前記付勢部材46とにより、第1の容器10の底部が形成され、前記天井部33に形成された破断部32が、本願発明における「押圧により破断可能な底部」に相当する。また、前記第1の底部20と前記第2の底部30とによって、後述する第2の容器50が装着される凹状空間42が形成されている。
【0036】
図1及び図2に示されるように、前記第2の容器50は、有底円筒体51と、有底円筒体51の底面に形成された突破手段60と、有底円筒体51を囲繞するように、その外側に形成された円筒状支持部52とを備えてなる。
【0037】
図2に示されるように、有底円筒体51は、前記第2の底部30における円筒部31の内径と略同じ外径を持つ円筒部53と、円筒部53よりも大きな直径を持つ底面54とを有してなる。前記円筒部53の外周面55には、所定の位置に、全周にわたって略水平な環状係合突起57が形成されている。この環状係合突起57は、所定の間隔を隔てて、略平行に3本形成されている。有底円筒体51の底部54には、その下面に略円形の肉薄部58が形成されている。
【0038】
図2に示されるように、前記突破手段60は、その先端部62が前記破断部32に臨む位置に対応する前記底面54の位置近傍から上方に向かって、前記円筒部53の高さよりも高くなるように、設けられる。突破手段60は、底面54から上方に延在し、上方になるほどその幅が次第に狭くなり、上部近傍で先端部が鈍角となる五角形の正面形状を持つ壁61で構成され、2枚の壁61aと61b(図2において破線で示されている)とが互いに直交するように設けられてなる。
【0039】
図2に示されるように、前記円筒状支持部52は、有底円筒体51の下部を囲繞するように、前記有底円筒体51の外側に形成される。円筒状支持部52は、前記第2の容器50を前記凹状空間42に装着した場合に、前記第2の底部30における前記フランジ部34の下面に当接する高さを有し、前記有底円筒体51を支持する。円筒状支持部52は、前記底面54の外周縁に所定間隔で形成された8個の連結リブ59によって、前記底面54の外周面に連結されている。連結リブ59は、前記底面54と前記円筒状支持部52とを連結し、前記有底円筒体51を押圧したときに、切断可能な強度を有していればよく、混合吐出容器1においては、例えば、2mmの長さを有するように形成されている。
【0040】
このようにして形成される第2の容器は、前記第2の内容物44を収納して、図2に示されるように、前記凹状空間42内に装着される。第2の容器が前記凹状空間42内に装着された初期状態では、前記円筒部31の内周面39に形成された環状係合突起40と前記円筒部53の外周面55とが当接し、前記円筒部53の外周面55に形成された環状係合突起57a、57bと前記円筒部31の内周面39とが当接し、かつ、前記付勢部材46によって前記円筒部31が前記円筒部53側に付勢されているから、前記円筒部31と前記円筒部53とが前記第2の内容物が漏出又は流出しないような液密状態に保たれている。また、かかる初期状態においては、前記円筒部31と前記円筒部53とが液密状態に保たれ、かつ、前記円筒状支持部52は、前記フランジ部34の下面に当接し、有底円筒体51を支持しているから、第2の容器が前記凹状空間42内に装着された状態を維持することができる。
【0041】
図1に示されるように、操作ヘッド70は、前記第1の容器10における頸部13の外周面に形成された前記雄ネジと螺合するように形成された雌ネジによって、前記頸部13に脱落不能に装着される。操作ヘッド70は、前記第1の容器10内で前記第1の内容物16及び第2の内容物44から調製される被吐出物を外部に吐出するノズル71を備えたノズル体(図示しない)と、前記第1の容器10内で調製された被吐出物を前記ノズル71に導入する流路72とを備える。この操作ヘッド70を上下動可能にする機構は、ノズル71に至る流路の途中に、ピストンとこのピストンを嵌合するシリンダと、ノズル71を下降させるとシリンダ内の被吐出物をシリンダからノズル71へと排出し、ノズル71を上昇させると閉鎖する排出弁と、ノズル71を下降させると閉鎖し、ノズル71を上昇させるとシリンダ内に被吐出物を吸引する吸引弁とを備えてなるポンプ機構72とされている。
【0042】
前記円筒体本体11、前記第1の底部20、前記第2の底部30及び前記第2の容器50は、例えば、射出成型、押出し成型等の成型方法によって、作製することができる。この第2の底部30においては、その天井部33に破断部32が一体に形成されているので、製造コストの低減が図れる。この混合吐出容器1においては、前記円筒体本体11と前記第1の底部20とは超音波接着されるから、前記円筒体本体11と前記第1の底部20とは同じ材料で形成されるのが好ましく、例えば、ポリプロピレンで形成されている。前記円筒体本体11と前記第1の底部20とを他の接着方法で接着させる場合には、前記円筒体本体11と前記第1の底部20とは同じ材料で形成する必要はない。前記第2の底部30は、例えば、ポリプロピレンで形成されている。混合吐出容器1においては、前記第2の容器50は、前記有底円筒体51、前記円筒状支持部52及び突破手段60が一体として、形成され、例えば、ポリプロピレンで形成されている。なお、前記第1の底部20と前記第2の底部30、及び、前記円筒状支持部52と前記第2の底部30は何れも接着されていないが、必要により、これらを接着してもよい。
【0043】
このようにして構成される混合吐出容器1は、以下のように作用する。図1及び図2に示されるように、前記第2の容器が前記凹状空間42内に装着された初期状態にある場合には、前記したように、前記環状係合突起40が前記環状係合突起57aと57bとの間に位置して、前記環状係合突起40と前記外周面55とが当接し、前記環状係合突起57a、57bと前記内周面39とが当接すると共に、かつ、前記円筒状支持部52が、前記フランジ部34の下面に当接し、前記有底円筒体51を支持している。したがって、前記突破手段60が第2の底部30の破断部32に臨むように、前記凹状空間42に第2の容器50が第2の内容物44の漏出不能に装着されている。
【0044】
混合吐出容器1を使用し、所望の被吐出物を吐出させるに当たっては、前記凹状空間42に装着された第2の容器50を、図2における矢印Bで示される第2の底部30に向かう方向に押圧する。その押圧力が所定の力を超えると、前記底面54と前記円筒状支持部52とを連結している連結リブ59が切断されると共に、前記環状係合突起40が前記第1の環状係合突起57aを乗り越え、固定されていた第2の容器50における有底円筒体51が可動になる。有底円筒体51が可動になっても、前記円筒部31と前記円筒部53との当接状態は維持されるので、第2の内容物44が漏出することはない。なお、混合吐出容器1においては、連結リブ59が切断されると、前記円筒状支持部52は脱落するようになっている(図3参照)。
【0045】
可動する有底円筒体51をさらに同方向に押圧すると、前記外周面55が前記内周面39に沿って上昇し、有底円筒体51が上昇する。有底円筒体51が上昇すると、突破手段60も上昇し、突破手段60が破断部32に接近する。有底円筒体51がなおも上昇すると、突破手段60の先端部62が破断部32に当接する。有底円筒体51がさらに上昇すると、有底円筒体51を押圧する押圧力によって、突破手段60の先端部62が破断部32を突き破り、破断部32を持ち上げる。前記円筒部53の先端が前記天井部33の下面に当接すると共に、前記底面54の上面が前記フランジ部34の下面に当接するまで、有底円筒体51が上昇すると、図3に示されるように、前記第3の環状係合突起57cが前記第1の環状係合突起57aを乗り越え、突破手段60の先端部62近傍が第1の容器10内に突出し、破断した破断部32又はその近傍に貫通口63が形成された状態が維持される。貫通口63が形成されると、第1の容器10に収容されている第1の内容物16が、重力又は圧力等によって貫通口63を経由して第2の容器50に流れ込むと共に、第2の容器50に収容されている第2の内容物44は第1の容器10内に押し出されて、第1の内容物16と第2の内容物44とが混合される。迅速な混合を所望する場合には、混合吐出容器1全体を強制的に振盪すると第1の内容物16と第2の内容物44とが速やかに混合する。
【0046】
このようにして、第1の内容物16と第2の内容物44とが混合し、所望の被吐出物が調製されると、前記操作ヘッド70を操作して、被吐出物をノズル71から噴射させることができる。
【0047】
この発明の別の一例である混合吐出容器2を図面に基づいて説明する。図4及び図5に示されるように、混合吐出容器2は、混合吐出容器1における前記第1の底部20と第2の底部30とが一体に成型されている点と、前記押圧により破断する底部の構成とが相違する以外は、基本的には、混合吐出容器1と同様に構成されている。すなわち、混合吐出容器2は、図4及び図5に示されるように、第1の容器10と第2の容器50と操作ヘッド70とを備えている。以下、相違点について説明し、混合吐出容器1と同一点については説明を省略する。なお、図4〜図6において、図1〜図3と同一の符号が付された要素は、混合吐出容器1の要素と同一の要素を表す。
【0048】
図5に示されるように、第1の容器10は、前記円筒体本体11と、第3の底部47とを備えてなる。第3の底部47は、前記円筒体本体11の外径と同じ外径を持つ円形の底面21と、前記底面21の中心を通る中心軸(図5における一点鎖線A)を持つように、底面21から上方に延在する円筒部22と、前記円筒部22の上端から前記中心軸に向かって略水平に延在する平面部28と、前記中心軸と同じ中心軸を持つように、前記平面部28の端部から略垂直に延在する円筒部31と、前記円筒部31の上端から前記中心軸に向かって略水平に連続し、円形の開口48を略中心に有する天井部33と、前記底面21の外周縁から上方に延在する円筒状外壁25と、前記円筒状外壁25と所定の距離を隔てて前記底面21に環状に突設された環状突起26とを有してなる。このように、混合吐出容器2における第3の底部47は、一体に成型されているから、前記付勢部材46は設けなくてもよい。
【0049】
図5に示されるように、混合吐出容器2において、押圧により破断する底部は、前記円形の開口48と、この開口48を覆うように前記天井部33の表面に添付されたシート、例えば、アルミニウムシート45とからなる破断部64に相当する。
【0050】
第3の底部47は、例えば、射出成型、押出し成型等の成型方法によって、作製することができ、例えば、アクリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート又はアクリロニトリル−スチレン共重合体で形成されている。これらの合成樹脂は強度が高いので、所定の押圧力により破断するように、前記破断部64は、開口48とアルミニウムシート45とから形成されるのが好ましい。
【0051】
このように構成された混合吐出容器2の作用は、基本的には、混合吐出容器1と同様である。図6は、混合吐出容器2において、突破手段60が前記破断部64を突破した状態の概略を示す図である。図3に示されるように、第2の容器50を最上部まで上昇させると、アルミニウムシート45が突破手段60の先端部62によって破られ、貫通口63が形成される。その結果、第1の内容物16と第2の内容物44とが混合される。
【0052】
この発明のまた別の一例である混合吐出容器3を図面に基づいて説明する。図7に示されるように、混合吐出容器3は、混合吐出容器1における前記第1の底部20と第2の底部30とが一体に成型されている点が相違する以外は、基本的には、混合吐出容器1と同様に構成されている。すなわち、混合吐出容器2は、図7に示されるように、第1の容器10と第2の容器50と操作ヘッド70とを備えている。以下、相違点について説明し、混合吐出容器1と同一点については説明を省略する。なお、図7において、図1〜図6と同一の符号が付された要素は、混合吐出容器1又は混合吐出容器2の要素と同一の要素を表す。
【0053】
図7に示されるように、第1の容器10は、前記円筒体本体11と、第4の底部49とを備えてなる。第4の底部49は、前記円筒体本体11の外径と同じ外径を持つ円形の底面21と、前記底面21の中心を通る中心軸(図7における一点鎖線A)を持つように、底面21から上方に延在する円筒部22と、前記円筒部22の上端から前記中心軸に向かって略水平に延在する平面部28と、前記中心軸と同じ中心軸を持つように、前記平面部28の端部から略垂直に延在する円筒部31と、前記円筒部31の上端を閉塞し、押圧により破断可能な円形の破断部32を略中心に有する天井部33と、前記底面21の外周縁から上方に延在する円筒状外壁25と、前記円筒状外壁25と所定の距離を隔てて前記底面21に環状に突設された環状突起26とを有してなる。円形の破断部32は、前記混合吐出容器1における破断部32と同様に形成されている。このように、混合吐出容器3における第4の底部49は、一体に成型されているから、前記付勢部材46は設けなくてもよい。第4の底部49は、例えば、射出成型、押出し成型等の成型方法によって、作製することができる。
【0054】
このように構成された混合吐出容器3の作用は、基本的には、混合吐出容器1と同様である。
【0055】
このように、前記混合吐出容器1〜3によると、何れも、使用直前に、第2の容器50の押圧操作により第2の容器50に収容されている第2の内容物44と第1の容器10内に収容されている第1の内容物16とが混合されて、使用に供される被吐出物の調製が簡単に行われることになる。
【0056】
したがって、前記混合吐出容器1〜3を用いると、何れも、出荷時から使用時までの時間が長いことによって品質及び特性等が変化又は劣化するような被吐出物を使用直前に、調製することができる。したがって、この発明によると、品質及び特性等の変化又は劣化することがなく、新鮮な被吐出物を吐出することのできる容器としてこの混合吐出容器が提供される。
【0057】
混合吐出容器1〜3は何れも、凹状空間42内に第2の容器50が装着されているが、例えば、円筒体本体と押圧により破断可能な底部を有する平滑な底面とを備える第1の容器の下部に、突破手段を有する第2の容器を装着してもよい。この場合には、例えば、第2の容器は、前記円筒体本体の外周面に液密に当接する内周面を有する円筒部を備えた有底円筒体とされ、この円筒部と共に突破手段が第1の容器に向かって上昇するように構成される。
【0058】
混合吐出容器1及び3において、前記突破手段60が前記破断部32を突き破って貫通口63が形成された状態は、直線状溝36が穿設された部分が破断するように、図3に示されているが、前記連結リブ43が破断してもよく、直線状溝36が穿設された部分と前記連結リブ43が破断してもよい。また、混合吐出容器2においても、アルミニウムシート45が破れる態様は、図6に示される態様に限定されず、如何なる部分が破れてもよい。
【0059】
混合吐出容器1及び3においては、前記環状係合突起40と前記外周面55とが当接し、前記環状係合突起57a、57bと前記内周面39とが当接することによって、前記凹状空間42に第2の容器50が第2の内容物44の漏出不能に装着されているが、前記円筒部53の外周面に前記環状係合突起40に係合する環状係合溝を設けると共に、前記円筒部39の内周面に前記環状係合突起57に係合する環状係合溝を設けて、これらの前記環状係合突起40と環状係合溝とを係合させると共に、前記前記円筒部53の外周面と前記円筒部39の内周面とを当接させることによって、前記凹状空間42に第2の容器50を第2の内容物44の漏出不能に装着してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、この発明の一例である混合吐出容器の概略部分断面図である。
【図2】図2は、図1に示す混合吐出容器の初期状態における下部近傍の概略拡大図である。
【図3】図3は、図1に示す混合吐出容器において、突破手段が破断部を突破した状態にある下部近傍の概略拡大図である。
【図4】図4は、この発明の別の一例である混合吐出容器の概略部分断面図である。
【図5】図5は、図4に示す混合吐出容器の初期状態における下部近傍の概略拡大図である。
【図6】図6は、図4に示す混合吐出容器において、突破手段が破断部を突破した状態にある下部近傍の概略拡大図である。
【図7】図7は、この発明のまた別の一例である混合吐出容器の概略部分断面図である。
【符号の説明】
【0061】
1、2、3 混合吐出容器
10 第1の容器
11 円筒体本体
12 肩部
13 頸部
14、55 外周面
15 切欠き部
16 第1の内容物
20 第1の底部
21、54 底面
22、31、53 円筒部
23 開口
24 天井部
25 円筒状外壁
26 環状突起
27 リブ
28 平面部
30 第2の底部
32、64 破断部
33 天井部
34 フランジ部
35 環状空間
36 直線状溝
37 外周面
38 環状係止突起
39 内周面
40、57 環状係合突起
42 凹状空間
43、59 連結リブ
44 第2の内容物
45 シール
46 付勢部材
47 第3の底部
48 開口
49 第4の底部
50 第2の容器
51 有底円筒体
52 円筒状支持部
58 肉薄部
60 突破手段
61 壁
62 先端部
63 貫通口
70 操作ヘッド
71 ノズル
72 流路
73 ポンプ機構


【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧により破断可能な底部を有し、第1の内容物を収容する第1の容器と、
第2の内容物を収容し、前記第1の容器における前記底部に、前記第2の内容物の漏出不能に装着され、押圧により前記底部を突破する突破手段を有する第2の容器と、
前記第1の容器に装着され、ポンプ機構を備えた操作ヘッドとを有することを特徴とする二液混合容器。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−39069(P2007−39069A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−224500(P2005−224500)
【出願日】平成17年8月2日(2005.8.2)
【出願人】(591038668)プレスコ株式会社 (8)
【Fターム(参考)】