説明

減圧弁

【課題】二次圧力の設定圧が小さい場合でも、外径寸法を大きくすることなく二次圧力を高い精度で設定圧に制御することができる減圧弁を提供する。
【解決手段】減圧弁1は、ハウジング11と、弁体18と、第1ばね部材16とを備えている。ハウジング11は、弁通路19によって繋がる一次ポート21と二次ポート22とを有している。弁体18は、ハウジング11内に設けられ、弁通路19を閉じる閉位置と弁通路19を開く開位置との間で軸線方向に移動して弁通路19の開度を調整するようになっている。第1ばね部材16は、弁体18を開位置の方に付勢している。また、弁体18は、二次ポート22に導かれる二次圧pを第1ばね部材16の付勢力に抗して閉位置方向に受圧する第3及び第5受圧面を有しており、これら2つの受圧面は、軸線方向に夫々離され、且つ互いに軸線方向に重なり合うよう位置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一次圧をそれより低圧の二次圧に減圧する減圧弁に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から一次圧をそれより低圧の二次圧へと減圧する減圧弁が知られている。減圧弁は、ハウジングとピストンとを備え、ハウジングには、弁通路により繋がれた一次ポート及び二次ポートとが形成されている。また、ハウジング内には、ピストンが移動可能に設けられており、このピストンを移動させることで弁通路の開度が調節されるようになっている。ピストンは、ばね部材によって弁通路を開く開位置に付勢されている。また、ピストンは、受圧面にて二次圧力を受圧するようになっており、この二次圧力を弁通路を閉じる閉方向に受けている。
【0003】
このように構成される減圧弁1は、一次圧力を弁通路の開度に応じた二次圧力に減圧するようになっており、減圧された二次圧力を受けるピストンは、二次圧力、ばね部材のばね力、及びその他のピストンにかかる力(外乱)等が釣り合う位置まで移動する。移動することで、弁通路の開度が調整され、二次圧力が設定圧力に制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−150249号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
設定圧力は、減圧弁より下流側の機器の使用圧力に応じて設定される。そのため、下流側の機器が低圧仕様の場合、それに合わせて設定圧力を低く設定するには、ばね部材のばね荷重を小さく設定する必要がある。そうすると、設定圧力が高い場合に比べて、シールの摺動抵抗等の弁体が受ける力(外乱)に対するばね荷重の割合が小さくなり、その結果、二次圧力制御に関して外乱の影響が大きくなる。それ故、二次圧力の減圧精度(即ち、二次圧力の制御精度)が低下する。
【0006】
二次圧力の制御精度を向上させるためには、外乱の影響を小さくする必要がある。そのためには、ばね荷重を大きくすると共に、それに釣り合う力を弁体に作用させるべく、弁体の外径寸法を大きくして弁体の受圧面の受圧面積を大きくしなければならない。そうすると、減圧弁の外径寸法が大きくなってしまう。
【0007】
そこで本発明は、二次圧力の設定圧が小さい場合でも、外径寸法を大きくすることなく二次圧力を高い精度で設定圧に制御することができる減圧弁を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の減圧弁は、弁通路によって繋がる一次ポートと二次ポートとを有しているハウジングと、前記ハウジング内に設けられ、前記弁通路を閉じる閉位置と前記弁通路を開く開位置との間で軸線方向に移動して前記弁通路の開度を調整する弁体と、前記弁体を開位置の方に付勢している付勢部材とを備え、前記弁体は、前記二次ポートに導かれる二次圧力を前記付勢部材の付勢力に抗して受圧している複数の二次側受圧面を有し、前記複数の二次側受圧面は、前記軸線方向に夫々離され、且つ少なくとも一部分が前記軸線方向に夫々重なり合うように位置しているものである。
【0009】
本発明に従えば、複数の二次側受圧面を有し、それらの一部分が互いに重なっているので、個々の二次側受圧面の受圧面積を大きくすることなく、弁体全体の受圧面積を大きくすることができる。即ち、減圧弁の外径寸法を維持しつつ弁体の受圧面積を大きくすることができる。これにより、二次圧力の設定圧が小さい場合でも、減圧弁の外径寸法を大きくすることなく二次圧力を高い精度で設定圧に制御することができる。
【0010】
上記発明において、前記弁体は、前記複数の二次側受圧面の間に中間軸部を有し、前記中間軸部にはシール部材が設けられているようになっていることが好ましい。
【0011】
上記構成に従えば、複数の二次側受圧面がシール部材によって間仕切りされているので、夫々の二次側受圧面に作用する力が打ち消されることなく、そのまま付勢部材の付勢力に抗う向きに作用させることができる。
【0012】
上記発明において、前記弁体は、第1の前記二次側受圧面を有している第1ピストンと、第2の前記二次側受圧面を有している第2ピストンとを有し、前記第1ピストンは、前記軸線方向に移動して前記弁通路の開度を調整し、前記付勢部材により付勢されており、前記第2ピストンは、前記第2の二次側受圧面で受圧している前記二次圧力に応じた力を前記付勢力に抗して前記第1ピストンに与えるようになっていることが好ましい。
【0013】
上記構成に従えば、弁体が2つのピストンに分割されているので、2つのピストンの軸ずれを許容することができる。これにより、ハウジングの加工精度を低く抑えることができ、製造が容易になる。
【0014】
また、本発明では、各ピストンに二次側受圧面を形成することで第2ピストンから第1ピストンに与えられる力(例えば、押圧力)を小さくすることができる。
【0015】
上記発明において、前記弁体は、第1及び第2の前記二次側受圧面を有しているピストンから成ることが好ましい。
【0016】
上記構成に従えば、1つのピストンで構成されているので、弁体が複数のピストンに分割されている場合のように各ピストンが半径方向に夫々振れるようなことがない。それ故、1つのピストンで構成されることで分割されている場合に比べて移動時におけるハウジングとの接触を抑えることができる。これにより、弁体を円滑に移動させることができる。
【0017】
上記発明において、前記ハウジングは、前記ハウジング外に繋がり、前記二次圧力より低圧の低圧空間を有しており、前記低圧空間は、前記弁体の前記二次側受圧面の前記軸線方向反対側にある面に臨むように位置していることが好ましい。
【0018】
上記構成に従えば、開位置に向かって受ける二次圧力を小さくすることができる。それ故、付勢部材の付勢力を大きくすることができ、二次圧力制御において外乱に対する影響をより小さくすることができる。
【0019】
上記発明において、前記弁体は、前記軸線方向において、前記複数の二次側受圧面の全面が互いに重なるように形成されていることが好ましい。
【0020】
上記構成に従えば、減圧弁の外径寸法を維持しつつ最大限の受圧面積を確保することができる。
【0021】
上記発明において、前記弁体は、前記一次ポートに繋がり、そこに導かれた背圧力により前記弁体が受ける一次圧力を打ち消すよう形成されている背圧力室を有していることが好ましい。
【0022】
上記構成に従えば、弁体に作用する一次圧を打ち消すことができるので、二次圧力制御における一次圧力の影響を抑えることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、二次圧力の設定圧が小さい場合でも、外径寸法を大きくすることなく二次圧力を高い精度で設定圧に制御することができる減圧弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の減圧弁が設けられたバルブブロック及びタンクを示す部分断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る減圧弁を示す断面図である。
【図3】図1に示す減圧弁が一次圧及び二次圧を夫々受ける受圧面を示す断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る減圧弁を示す断面図である。
【図5】本発明の第3実施形態に係る減圧弁を示す断面図である。
【図6】本発明の第4実施形態に係る減圧弁を示す断面図である。
【図7】本発明の第5実施形態に係る減圧弁を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
燃料電池やガスエンジン等の燃料消費器は、燃料ガスにより作動するようになっている。この燃料ガスは、図1に示すような高圧タンク2に、例えば35MPa〜70MPaのような高圧で貯蔵されている。燃料消費器の使用圧力は高圧タンク2内の圧力に比べて低圧のため、貯蔵された燃料ガスを高圧のまま燃料消費器に供給することができない。そのため、燃料ガスを使用圧力まで減圧するべく高圧タンク2には、減圧弁1が設けられている。減圧弁1は、電磁開閉弁3及びバルブブロック本体4と共にバルブブロック5を構成しており、このバルブブロック5が高圧タンク2の開口部に設けられている。
【0026】
バルブブロック本体4には、高圧タンク2内に繋がる流路4aが形成されている。電磁開閉弁3は、その流路4aの途中に設けられており、減圧弁1は、その電磁開閉弁3より更に下流側に設けられている。これら減圧弁1及び電磁開閉弁3は、バルブブロック本体4に設けられており、それらの軸線L1、L3が反対方向に夫々延在し、且つ高圧タンク2の軸線L2に対して直交するように位置している。
【0027】
このように構成されるバルブブロック5では、電磁開閉弁3により高圧タンク2と燃料消費器との間が開閉され、電磁開閉弁3を通って燃料消費器に供給される燃料ガスが減圧弁1により減圧される。そして、この減圧弁1は、高圧の燃料ガスを低圧の設定圧(例えば、0.1MPa)に正確に減圧すべく様々な特徴を有している。
【0028】
以下では、本発明の実施形態に係る減圧弁1,1A乃至1Dについて、図2乃至7を参照しながら、説明する。なお、各実施形態における上下方向の概念は、説明の便宜上使用するものであって、減圧弁1,1A乃至1Dに関して、それらの構成の配置及び向き等をその方向に限定することを示唆するものではない。また、以下に説明する減圧弁1,1A乃至1Dは、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明は実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、及び変更が可能である。
【0029】
<第1実施形態>
[減圧弁の構成]
減圧弁1は、図2に示すようにハウジング11、第1ピストン12、第1軸受部材13、第2ピストン14、第2軸受部材15、第1ばね部材16及び第2ばね部材17を備えている。ハウジング11は、大略円筒状に形成されており、その先端部11a側を図1に示すバルブブロック本体4に螺合して取付けるようになっている。ハウジング11には、一次ポート21と二次ポート22とが形成されており、更にその中に内部空間23を有している。
【0030】
一次ポート21は、ハウジング11の先端部11aに形成されており、図1に示すバルブブロック4の流路4aを介して電磁開閉弁3や高圧タンク2内に繋がっている。また、ハウジング11の先端部11aには、軸線L1に沿って一次側通路24が形成されており、この一次側通路24によって一次ポート21と内部空間23とが繋がっている。他方、二次ポート22は、ハウジング11の基端部11bに形成されており、図示しない通路を介して燃料消費器に繋がっている。また、ハウジング11の基端部11bには、軸線L1に沿って二次側通路25が形成されており、この二次側通路25によって二次ポート22と内部空間23とが繋がっている。
【0031】
内部空間23は、大略断面円形状に形成されており、その先端部11a側(即ち、下側)に第1領域26を有し、基端部11b側(即ち、上側)に第2領域27を有している。また、内部空間23は、第1領域26の半径方向外側に円環状の円環状空間28を有している。第1領域26と円環状空間28とは、その間に部分的に位置する略円筒状の支持部29により分断されており、更にこの支持部29より上方にて連通している。支持部29は、ハウジング11に一体的に設けられており、その内に第1ピストン12が上下方向に移動可能に挿入されている。
【0032】
第1ピストン12は、第2ピストン14と共に弁体18を構成している。つまり、弁体18は、多段式(分割式)の弁体となっている。また、第1ピストン12は、大略円柱状になっており、その中間軸部12aは、先端部分12bに比べて大径に、そして基端部分12cに比べて小径になっている。更に、第1ピストン12の中間軸部12aには、大略円筒状の第1軸受部材13が外嵌されており、第1軸受部材13は、中間軸部12aと支持部29との間の間隙29aに挿入されてそれらの間に介在している。第1軸受部材13は、例えば、ボール軸受、又はすべり軸受であり、第1ピストン12を上下方向(軸線方向)に円滑に移動できるように支持している。
【0033】
第1ピストン12の先端部分12bは、支持部29より下方に位置しており、その先端面12eは、一次側通路24の開口に対向している。一次側通路24の開口の周りには、それを外囲するように円環状の突起片31が形成されている。他方、先端部分12bは、突起片31に対向する位置に円環状のシート部材(図示せず)を有している。このシート部材は、ゴムや合成樹脂、軟金属等の突起片31より軟らかい材料から成り、弁座である突起片31に着座して(つまり、第1ピストン12が閉位置に位置する)前記一次側通路24を閉じるようになっている。また、第1ピストン12は、上方に移動することで先端部分12bが突起片31から離れる開位置に位置するようになっており、開位置に位置することで突起片31と先端部分12bとの間にオリフィス32が形成される。このオリフィス32の内側には、一次ポート21に繋がる一次側空間34が形成されており、その外側には、二次側空間33が形成されている。二次側空間33は、大略円筒状の空間となっており、第1ピストン12の先端部分12bを外囲している。
【0034】
他方、第1ピストン12の基端部分12cは、その外周部にフランジ部12dを有しており、このフランジ部12dは、支持部29より上方に位置している。フランジ部12dは、基端部分12cの周方向全周にわたって延在しており、半径方向外方に突出している。フランジ部12dは、円環状空間28を横切ってハウジング11の内周部まで張り出しており、円環状空間28をフランジ部12dより下側にあるばね収容室28aと上側にある第1圧力領域28bとに分断している。
【0035】
低圧空間であるばね収容室28aには、第1ばね部材16が収容されている。付勢部材である第1ばね部材16は、いわゆる圧縮コイルばねであり、支持部29に外装されている。第1ばね部材16は、第1ピストン12を開位置へと移動させるようフランジ部12dを上方である開位置方向に付勢している。このように付勢されているフランジ部12dの外周部には、円環状の第1シール部材35(例えば、Oリングやダイアフラムシール)が設けられている。第1シール部材35は、フランジ部12dとハウジング11との間をシールしており、この第1シール部材35によってばね収容室28aと第1圧力領域28bとが隔離されている。
【0036】
また、第1ピストン12の中間軸部12aは、第1軸受部材13より先端部分12b寄りの位置に円環状の第2シール部材36(例えば、Oリングやダイアフラムシール)が設けられている。この第2シール部材36は、支持部29と第1ピストン12との間をシールしており、この第2シール部材36によって二次側空間33と間隙29aとが隔離されている。なお、この間隙29aは、ばね収容室28aと繋がっており、ばね収容室28aは、ハウジング11に形成される第1大気開放孔37によって大気に開放されている。
【0037】
他方、第1圧力領域28bは、第1領域26の第1ピストン12の基端部分12cより上側の領域と共に第1圧力室40を成している。この第1圧力室40は、第1ピストン12に形成される第1連通路41とピストン受け部42とによって二次側空間33に繋がっている。第1連通路41は、第1ピストン12内部に形成される通路であり、第1ピストン12の軸線(軸線L1に略一致)に沿って上下方向に延在している。また、第1連通路41は、第1ピストン12の先端部分12bの側面において二次側空間33に繋がる複数の開口と、ピストン受け部42に繋がる開口とを有している。
【0038】
ピストン受け部42は、第1ピストン12の基端部分12cに形成される下方に凹んでいる凹部である。ピストン受け部42は、第1ピストン12の軸線周りに形成されており、上方に開いて第1圧力室40に繋がっている。また、このピストン受け部42は、その下側部分42aがテーパ状になっており、下方に進むにつれて先細りになっている。この下側部分42aには、第2ピストン14の先端面14aが当接しており、この第2ピストン14は、第1圧力室40に繋がる第2領域27に上下方向に移動可能に挿入されている。
【0039】
第2ピストン14は、大略的に円筒状になっており、その中間軸部14b及び先端部分14cは、その基端部分14dに比べて小径になっている。また、第2ピストン14の中間軸部14bには、大略円筒状の第2軸受部材15が外嵌されており、第2軸受部材15は、中間軸部14bとハウジング11との間の間隙11cに挿入されてそれらの間に介在している。第2軸受部材15は、例えば、ボール軸受、又はすべり軸受であり、第2ピストン14を上下方向(軸線方向)に円滑に移動できるように支持している。
【0040】
また、第2ピストン14の中間軸部14bは、第2軸受部材15より先端面14a寄りの位置に円環状の第3シール部材44(例えば、Oリングやダイアフラムシール)が設けられている。この第3シール部材44は、ハウジング11と第2ピストン14との間をシールしており、この第3シール部材44により第1圧力室40と間隙11cとが隔離されている。
【0041】
第2ピストン14の先端部分14cは、第2領域27から突出してピストン受け部42内まで延在し、先端面14aがピストン受け部42の下側部分42aに当接している。このように構成することで第1ピストン及び第2ピストンが調芯され片当りすることを防いでいる。他方、第2ピストン14の基端部分14dは、その外周部にフランジ部14eを有しており、このフランジ部14eを収容すべく第2領域27は、ハウジング11の基端部11b側に残余の領域に対して半径方向外側に張り出した円環状空間46を有している。フランジ部14eは、この円環状空間46を横切るようにハウジング11bの内周部まで張り出している。そのため、円環状空間46は、フランジ部14eより上側にある第2圧力室47と、下側にある大気開放室48(低圧空間)とに分断されている。また、フランジ部14eの外周部には、円環状の第4シール部材49(例えば、Oリングやダイアフラムシール)が設けられている。第4シール部材49は、フランジ部14eとハウジング11との間をシールしており、この第4シール部材49によって大気開放室48と第2圧力室47とが隔離されている。
【0042】
第2圧力室47は、二次側通路25を介して二次ポート22に繋がり、第2ピストン14に形成される第2連通路50及びばね受け部51を介して第1圧力室40に繋がっている。第2連通路50は、第2ピストン14内部に形成される通路であり、第2ピストン14の軸線(軸線L1に略一致)に沿って上下方向に延在している。この第2連通路50は、第2ピストン14の先端部分14cにおいて側面及び先端面14aにて第1圧力室40に夫々繋がる複数の開口を有しており、基端側にてばね受け部51に繋がる開口を有している。
【0043】
ばね受け部51は、第2ピストン14の基端部分14dにて形成される下方に凹んでいる凹部である。ばね受け部51は、第2ピストン14の軸線周りに形成されており、上方に開いて第2圧力室47に繋がっている。このばね受け部51には、第2ばね部材17が収容されている。第2ばね部材17は、いわゆる圧縮コイルばねであり、圧縮された状態で収納されて第2ピストン14の基端部分14dを下方である閉位置方向に付勢している。第2ピストン14は、第2ばね部材17により付勢されることで第1ピストン12を閉位置の方へと押しており、第2ばね部材17は、結果的に第2ピストン14を介して第1ピストン12を閉位置方向に押すようになっている。
【0044】
他方、大気開放室48は、中間軸部14bとハウジング11との間の間隙11cとに繋がっている。またハウジング11には、第2大気開放孔52が形成されており、この第2大気開放孔52によって大気開放室48が大気に開放されている。
【0045】
このようにして構成される減圧弁1は、一次側通路24、一次側空間34、二次側空間33、第1連通路41、ピストン受け部42、第1圧力室40、第2連通路50、ばね受け部51、第2圧力室47及び二次側通路25によって弁通路19が構成されている。減圧弁1では、この弁通路19によって一次ポート21と二次ポート22とが繋がっており、第1ピストン12を移動させることで弁通路19の開度(具体的には、オリフィス32の開度)を調整している。
【0046】
[減圧弁の動作]
このように構成される減圧弁1では、図3に示すように、一次ポート21に供給される一次圧pが一次側通路24を通って一次側空間34に導かれるようになっている。第1ピストン12は、その一次圧pを第1ピストン12の先端面12eで一次側空間34に臨む部分(図3に示す第1受圧面P1)で開位置方向に受圧している。また、一次側空間34に導かれた一次圧pは、オリフィス32を通ることで二次圧pに減圧されて二次側空間33に導かれる。そして、第1ピストン12は、二次側空間33に導かれた二次圧pを第1ピストン12の二次側空間33に臨む部分(図3に示す第2受圧面P2であり、具体的には中央部分12a及び先端部12bの端面)で開位置方向に受圧している。
【0047】
二次側空間33の二次圧pは、第1連通路41を介してピストン受け部42及び第1圧力室40に導かれており、第1ピストン12は、ここに導かれた二次圧pを第1ピストン12の基端面12f(第1の二次側受圧面である第3受圧面P3)で閉位置方向に受圧している。他方、第2ピストン14は、第1圧力室40に導かれた二次圧pを先端面14a(第4受圧面P4)で開位置方向に受圧している。また、第1圧力室40の二次圧pは、第2連通路50を介してばね受け部51及び第2圧力室47に導かれ、更に二次側通路25及び二次ポート22を通って下流側の機器に供給、又は排出口から排出される。第2ピストン14は、第2圧力室47に導かれた二次圧pを第2ピストン14の基端面14f(第2の二次側受圧面である第5受圧面P5)で閉位置方向に受圧している。
【0048】
このように弁体18は、第1乃至第5受圧面P1〜P5にて一次圧p及び二次圧pを受圧している。弁体18は、一次圧p及び二次圧p、並びに第1及び第2ばね部材16,17の付勢力を含む弁体18に作用する全ての力が釣り合う位置まで移動する。移動することで、オリフィス32の開度が調整され、二次圧pが設定圧に制御される。
【0049】
例えば、二次圧pが前記設定圧より低い場合、弁体18が閉位置方向に受ける力より開位置方向に受ける力の方が大きくなり、弁体18、具体的には第1及び第2ピストン12,14が突起片31(図2参照)から離れるように開位置方向に移動する。これにより、オリフィス32の開度が大きくなって二次圧pが上昇し、弁体18に作用する全ての力が釣り合う位置まで第1及び第2ピストン12,14が移動する。これにより、二次圧pが設定圧まで上昇する。
【0050】
弁体18に作用する力が釣り合っているときの釣り合いの式(1)は、第1乃至第5受圧面P1〜P5の受圧面積をA1〜A5とし、第1ばね部材16のばね定数をk1、たわみ量x1とし、第2ばね部材17のばね定数をk2、たわみ量x2とすると、
×p+k×x+(A+A)×p
=(A+A)×p+k×x・・・(1)
である。これを二次圧pに関して整理すると、
=A×p/(A+A−A−A
+(k×x−k×x)/(A+A−A−A)・・・(2)
となる。つまり、弁体18に作用する力が釣り合っているとき、二次圧pは、数式(2)の右辺で求められる圧力になる。つまり、その圧力が減圧弁1における二次圧pの設定圧である。
【0051】
数式(2)の右辺第1項を参照すると、第5受圧面P5を新たに形成することで分母が大きくなり、二次圧pに対する一次圧pの変動の影響を小さくすることができている。それ故、設定圧は、ばね荷重k×x、k×xに応じて設定される。
【0052】
他方、数式(2)の右辺第2項を参照すると、第5受圧面P5を新たに形成することで分母が大きくなり、同じ設定圧に設定する場合であっても、第5受圧面P5を形成しない場合に比べて第1ばね部材16のばね荷重k×xを大きくすることができる。これにより、二次圧力制御に関して外乱の影響を小さくすることができる。
【0053】
[弁体の受圧面]
本実施形態の減圧弁1では、第1ピストン12の中間軸部12aの外径r及び第2ピストン14の中間軸部14bの外径rが略同一になっており、二次圧pが開位置方向に作用する第2受圧面P2と第4受圧面P4とが略同一の受圧面積を有している。また、各ピストン12,14は、それらの軸線が減圧弁1の軸線L1と略一致するように形成されているため、下方から見ると第2受圧面P2と第4受圧面P4と重なっている。
【0054】
また、減圧弁1では、第1ピストン12基端部分12cの外径r,及び第2ピストン14の基端部14dの外径rが略同一なっている。それ故、二次圧pが閉位置方向に作用する第3受圧面P3と第5受圧面P5とが略同一の受圧面積を有している。また、各ピストン12,14の軸線が減圧弁1の軸線L1と略一致しているため、下方から見ると第3受圧面P3と第5受圧面P5とが重なるようになっている。つまり、減圧弁1では、二次圧pを閉位置方向に受圧する第3及び第5受圧面P3,P5が上下方向(軸線方向)に離れて位置しており、且つ下方(又は上方)から見て重なるように位置している。これにより、ピストン12,14により構成される弁体18に関して、その外径を大きくすることなく、受圧面積を2倍にすることができる。即ち、減圧弁1の外径を大きくすることなく、受圧面積を最大限大きくすることができる。これにより、二次圧pの設定圧が小さい場合でも、減圧弁1の外径寸法を大きくすることなく二次圧pを高い精度で設定圧に制御することができる。
【0055】
本実施形態の減圧弁1では、弁体18が2つのピストン12,14に分割されているので、2つのピストン12,14の軸ずれを許容することができる。これにより、ハウジング11の加工精度を低く抑えることができ、製造が容易になる。更に、減圧弁1では、各ピストン12,14に受圧面P3,P5を形成することでピストン受け部42で受ける押圧力を小さくすることができる。
【0056】
また、第1及び第2ピストン12、14において、第3受圧面P3の上下方向反対側にある面12g及び第5受圧面P5の上下方向反対側の面14gは、ばね収容室28a及び大気開放室48に夫々臨んでいる。そのため、各面12g,14gには、大気圧しか作用していない。それ故、第1及び第2ピストン12、14において、第3及び第5受圧面P3で受圧した二次圧pが各面12g,14gで受圧する圧力により打ち消されることを防ぐことができ、二次圧制御において外乱に対する影響をより小さくすることができる。
【0057】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る減圧弁1Aは、第1実施形態に係る減圧弁1と構成が類似している。そこで、第2実施形態に係る減圧弁1Aの構成について、第1実施形態に係る減圧弁1の構成と異なる構成についてだけ説明し、同一の構成については説明を省略する。後述する第3乃至5実施形態に係る減圧弁1B〜1Dについても同様である。
【0058】
減圧弁1Aでは、図4に示すように第2軸受部材15を備えておらず、第2ピストン14がハウジング11によって直接支持されている。これにより、第2ピストン14の軸線方向の長さを短くすることができる。
【0059】
その他、第2実施形態の減圧弁1Aは、第1実施形態の減圧弁1と同様の作用効果を奏する。
【0060】
<第3実施形態>
第3実施形態に係る減圧弁1Bは、図5に示すように弁体18Bを有している。弁体18Bは、第1実施形態の第1ピストン12及び第2ピストン14を一体的に設けたような構成になっており、1つのピストンとして構成されている。弁体18Bは、弁本体61と、受圧部材62と、ロックナット63とを有している。
【0061】
弁本体61は、本体部61aと、中間軸部61bとを有している。本体部61aは、第1ピストン12と同様の構成を有しており、突起片31との間でオリフィス32を形成し、一次圧pを二次圧pに減圧するようになっている。中間軸部61bは、更に本体部61aの基端部(第1ピストン12の基端部分12cに相当する端部)に一体的に設けられており、第2領域27の方に延在している。中間軸部61bは、大略円柱状に形成されており、中間部分がハウジング11によって軸線方向に移動可能に支持されている。
【0062】
また中間軸部61bの本体部61a側の部分は、中間軸部61bの中間部分より大径に形成されており、ストッパの役割を果たしている。即ち、弁体18Bが所定位置まで移動するとハウジングに当たるようになっている。中間軸部61bの本体部61a側の部分の周りには、第1圧力室40Bが形成されている。そして、中間部分には第3シール部材44Bが設けられており、この第3シール部材44Bにより中間軸部61bの中間部分とハウジング11との間がシールされ、第1圧力室40Bが密閉されている。
【0063】
他方、中間軸部61bの基端側には、受圧部材62が外装されている。受圧部材62は、大略円環状になっており、その中心孔62aに中間軸部61bが挿通されている。受圧部材62は、第1実施形態の第2ピストン14のフランジ部14eと同様に円環状空間46を横切るようにハウジング11の内周部まで張り出している。そのため、円環状空間46が第2圧力室47と、下側にある大気開放室48とに分断されている。また、受圧部材62の外周部には、円環状の第4シール部材49Bが設けられており、この第4シール部材49Bによって受圧部材62とハウジング11との間がシールされ、大気開放室48と第2圧力室47とが隔離されている。そして、中間軸部61bにおいて受圧部材62より基端側の部分には、ロックナット63が螺合されており、このロックナット63により受圧部材62が中間軸部61bに固定されている。
【0064】
このように構成されている弁体18Bは、二次側空間33と第2圧力室47とを繋ぐ連通路64を有している。この連通路64は、弁本体61においてその軸線に沿って延在しており、連通路64は、第1実施形態と同様に本体部61aの先端部分の側面に二次側空間33に繋がる複数の開口を有しており、中間軸部61bの基端に第2圧力室47に繋がる開口を有している。また、弁本体61は、中間軸部61bの先端部分に半径方向に延在する貫通路65を有しており、この貫通路65によって連通路64と第1圧力室40Bとが繋がっている。
【0065】
このように構成される減圧弁1Bでは、弁本体61の本体部61aにおける基端面であって中間軸部61bより半径方向外側の部分が第3受圧面P3を成している。また、受圧部材62の第2圧力室47に臨む面、即ち、受圧部材62の上面が第5受圧面P5を成している。これら2つの受圧面P3,P5は、上下方向に離れて位置しており、且つ下方(又は上方)から見て少なくとも一部分が重なるように位置している。これにより弁体18Bに関して、その外径を大きくすることなく、受圧面積を大きくすることができる。即ち、減圧弁1Bの外径を大きくすることなく、受圧面積を大きくすることができる。
【0066】
本実施形態の減圧弁1Bでは、弁体18Bが単体で構成されているので、第1実施形態のように弁体18が2つのピストン12,14に分割されている場合のように各ピストン12,14が半径方向に夫々振れるようなことがない。それ故、分割されている場合比べて移動時におけるハウジング11との接触を抑えることができる。これにより、弁体18Bを円滑に移動させることができる。
【0067】
その他、第3実施形態の減圧弁1Bは、第1実施形態の減圧弁1と同様の作用効果を奏する。
【0068】
<第4実施形態>
第4実施形態に係る減圧弁1Cは、図6に示すように第3実施形態の減圧弁1Bと同様の構成を有しており、更に第2軸受部材15Cを備えている。第2軸受部材15Cは、中間軸部61bの中間部分であって第3シール部材44Bより基端側に外装されており、ハウジング11と中間軸部61bとの間に介在している。これにより、弁体18Cを更に上下方向に円滑に移動させることができる。
【0069】
その他、第4実施形態の減圧弁1Cは、第3実施形態の減圧弁1Bと同様の作用効果を奏する。
【0070】
<第5実施形態>
第5実施形態に係る減圧弁1Dは、図7に示すように第3実施形態の減圧弁1Bと同様の構成を有している。また、減圧弁1Dは、ベースロッド71とロッド72とを備え、二次側通路25Dが二次側空間33に繋がっている。ベースロッド71は、大略円柱状の部材であり、ハウジング11において中間軸部61bの基端部に対向する部分に固定されている。ベースロッド71の先端部71aは、大略部分球面状になっており、その先端部71aが弁体18D内に形成された連通路64D内に位置するようにベースロッド71が弁体18Dの連通路64Dに挿入されている。ベースロッド71は、連通路64Dの内径より小径に形成されており、ベースロッド71の周りには円環状の第1通路64aが形成されている、また、連通路64Dには、ロッド72が収容されている。
【0071】
ロッド72は、大略円柱状に形成されており、その基端部72aがベースロッドの先端部71aに当接している。またロッド72は、第3ばね部材77によって上方に付勢されており、これにより基端部72aがベースロッド71に押し付けられている。
【0072】
他方、ロッド72の先端部72bは、弁体18Dの内側底面から上方に離して設けられており、前記先端部72bの下方には、ロッド72の先端部72bと本体部61aの内周部とによって囲まれた背圧力室73が形成されている。更に、ロッド72の先端部72bの外周部には、第5シール部材74(例えば、Oリング)が設けられており、この第5シール部材74によって先端部72bと本体部61aとの間がシールされている。また、本体部61aの先端部には、一次側空間34と背圧力室73とを繋ぐ連絡通路76が形成されており、背圧力室73には、一次圧pが導かれている。このように一次圧pが導かれる背圧力室73は、円環状の突起片31と同一径で形成されている。そのため、弁体18Dに作用する一次圧pを打ち消すことができる。これにより、二次圧制御における一次圧pの変動の影響を抑えることができ、二次圧pの制御性を向上させることができる。
【0073】
なお、ロッド72の中間部分は、先端部及び基端部より小径に形成されており、その周りには円環状の第2通路64bが形成されている。この第2通路64bは、第1通路64aと繋がっており、また本体部61aに形成される連絡通路64cによって二次側空間33に繋がっている。
【0074】
その他、第5実施形態の減圧弁1Dは、第3実施形態の減圧弁1Bと同様の作用効果を奏する。
【0075】
<その他の実施形態>
第1及び第5実施形態の減圧弁1,1A〜1Dでは、二次圧pを閉位置方向に受圧する受圧面が2つしか形成されていないが、3つ以上形成されていてもよい。これにより、更に第1ばね部材16のばね荷重k×xを大きくすることができ、二次圧力制御に関して外乱の影響が小さい減圧弁1を提供することができる。また、本実施形態では、機械的に減圧する減圧弁1について説明したが、電磁ソレノイドや圧電素子等の電磁駆動手段により弁体を駆動して設定圧を可変調整可能な電磁式の減圧弁について適用してもよい。
【0076】
また、第1及び第5実施形態の減圧弁1,1A〜1Dでは、ハウジング11に突起片31が形成され、弁体18,18B,18Dに図示しないシート部材が形成されていたが、逆であってもよい。つまり、ハウジング11にシート部材を形成し、弁体18,18B,18Dに突起片31を形成してもよい。また、必ずしも突起片31を形成する必要はなく、弁体18,18B,18Dの先端部をテーパ状に形成し、その一部分が一次側通路24に挿入されるような構成であってもよい。
【0077】
第1及び第2実施形態の減圧弁1,1Aでは、第1及び第2ピストン12,14が当接しているが、それらの間に緩衝ばねを介在させてもよい。また、第5実施形態の減圧弁1Dでは、弁体18Dが一体的に構成されていたが、第1及び第2実施形態の減圧弁1,1Aと同様に弁体18Dが別体で形成されていてもよい。また、第1及び第2実施形態の減圧弁1,1Aでは、ピストン12,14に受圧面が1つずつ形成されていたが、各ピストン12,14が複数の受圧面を有していてもよい。また、第1ピストン12に受圧面を形成することなく第2ピストン14に複数の受圧面を形成させてもよい。
【0078】
また、第1及び第4実施形態の減圧弁1,1A〜1Cにおいて、二次ポート22は軸線L1と平行な方向に位置するものに限定されず、軸線L1と垂直な方向に位置するものであっても良い。
【符号の説明】
【0079】
1,1A〜1D 減圧弁
11 ハウジング
12 第1ピストン
13 第1軸受部材
14 第2ピストン
15,15C 第2軸受部材
16 第1ばね部材
18,18B〜18D 弁体
19 弁通路
21 一次ポート
22 二次ポート
73 背圧力室
P3 第3受圧面
P5 第5受圧面



【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁通路によって繋がる一次ポートと二次ポートとを有しているハウジングと、
前記ハウジング内に設けられ、前記弁通路を閉じる閉位置と前記弁通路を開く開位置との間で軸線方向に移動して前記弁通路の開度を調整する弁体と、
前記弁体を開位置の方に付勢している付勢部材とを備え、
前記弁体は、前記二次ポートに導かれる二次圧力を前記付勢部材の付勢力に抗して受圧している複数の二次側受圧面を有し、
前記複数の二次側受圧面は、前記軸線方向に夫々離され、且つ少なくとも一部分が前記軸線方向に夫々重なり合うように位置している、減圧弁。
【請求項2】
前記弁体は、前記複数の二次側受圧面の間に中間軸部を有し、
前記中間軸部にはシール部材が設けられている、請求項1に記載の減圧弁。
【請求項3】
前記弁体は、第1の前記二次側受圧面を有している第1ピストンと、第2の前記二次側受圧面を有している第2ピストンとを有し、
前記第1ピストンは、前記軸線方向に移動して前記弁通路の開度を調整し、前記付勢部材により付勢されており、
前記第2ピストンは、前記第2の二次側受圧面で受圧している前記二次圧力に応じた力を前記付勢力に抗して前記第1ピストンに与えるようになっている、請求項2に記載の減圧弁。
【請求項4】
前記弁体は、第1及び第2の前記二次側受圧面を有しているピストンから成る、請求項2に記載の減圧弁。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記ハウジング外に繋がり、前記二次圧力より低圧の低圧空間を有しており、
前記低圧空間は、前記弁体の前記二次側受圧面の前記軸線方向反対側にある面に臨むように位置している、請求項1乃至4の何れか1つに記載の減圧弁。
【請求項6】
前記弁体は、前記軸線方向において、前記複数の二次側受圧面の全面が互いに重なるように形成されている、請求項1乃至5の何れか1つに記載の減圧弁。
【請求項7】
前記弁体は、前記一次ポートに繋がり、そこに導かれた背圧力により前記弁体が受ける一次圧力を打ち消すよう形成されている背圧力室を有している、請求項1乃至6の何れか1つに記載の減圧弁。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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